JP4422231B2 - フタロシアニン化合物及びこれを用いた近赤外線吸収剤 - Google Patents

フタロシアニン化合物及びこれを用いた近赤外線吸収剤 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、新規なフタロシアニン化合物及びこれを含有する近赤外線吸収剤に関し、詳しくは、溶剤や樹脂に対する溶解性及び分散性を改善したフタロシアニン化合物に関する。本発明のフタロシアニン化合物は700〜1000nmの近赤外域に吸収を有し、レーザー光を利用した情報記録材料(例えば、光カード、有機光導電体、レーザーダイレクト製版、レーザー熱転写記録、レーザー感熱記録等)や近赤外線吸収能を要求される器材(例えば、近赤外線吸収フィルター、熱線遮断材、保護眼鏡、農業用フィルム、近赤外線受光窓等)等に有用である。
【0002】
【従来の技術】
近赤外線領域のレーザー光に感度を有する機能性色素として、ポリメチン系色素、フタロシアニン系色素、ジチオール金属錯塩系色素、ナフトキノン・アントラキノン系色素、アミニウム・ジイモニウム系色素、インドアニリン金属錯塩系色素等が知られている。フタロシアニン化合物は、耐光性、耐保存性に優れるものの、一般的に溶剤溶解性が低いために使用上の制約がある。近年、溶剤溶解性の優れたフタロシアニン系化合物が種々提案されているが、使用できる溶剤の種類が限定されており、すなわち、比較的極性の低い炭化水素系の有機溶剤やハロゲン化炭化水素系には溶解性があるものの、アルコール系等の極性溶剤には殆ど溶解せず実用上問題があった。
【0003】
フタロシアニン化合物としてすでに多くの化合物が知られているが、例えば、下記化合物Aが特開平8−31010号公報第8頁に、また、化合物Bが特開平8−118800号公報第4頁に開示されている。
【0004】
【化3】
Figure 0004422231
【0005】
しかしながら、化合物A、化合物Bはともにアルコール系等の極性有機溶剤に対する溶解度が充分でなく、使用できる溶剤、バインダー樹脂等が制限される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、近赤外域(700nm〜1000nm)に吸収を持ち、アルコール系等の極性溶剤に優れた溶解性を持つフタロシアニン化合物及びこれを用いた近赤外線吸収剤、ダイレクト製版用印刷原版を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願の第一の発明は、下記一般式(I)で表わされるフタロシアニン化合物である。
【0008】
【化4】
Figure 0004422231
(式中、R〜Rはそれぞれ独立に置換基を有してもよいアルキル基を示し、X〜Xはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基または置換基を有してもよいアリールチオ基を示し、R〜RまたはX〜Xの少なくとも一つ以上がアミノ基を置換基として有する基であり且つこのアミノ基の一つ以上がアンモニウムカチオンを形成している。Zは電荷中和イオンであり、nは電荷の中和に必要な1以上の数を表し、Mは2個の水素原子、2価の金属もしくは3価または4価の金属の誘導体を示す。)
【0009】
本願の第二の発明は、上記第一の発明のフタロシアニン化合物を含有する近赤外線吸収剤である。
本願の第三の発明は、支持体上に上記第第一の発明のフタロシアニン化合物を含有する光熱変換層を設けてなるダイレクト製版用印刷原版である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。
[フタロシアニン化合物]
まず、本願の第一の発明である下記一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物について以下に説明する。
【0011】
【化5】
Figure 0004422231
(式中、R〜Rはそれぞれ独立に置換基を有してもよいアルキル基を示し、X〜Xはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基または置換基を有してもよいアリールチオ基を示し、R〜RまたはX〜Xの少なくとも一つ以上がアミノ基を置換基として有する基であり且つこのアミノ基の一つ以上がアンモニウムカチオンを形成している。Zは電荷中和イオンであり、nは電荷の中和に必要な1以上の数を表し、Mは2個の水素原子、2価の金属もしくは3価または4価の金属の誘導体を示す。)
【0012】
〜Rが無置換のアルキル基である場合は、炭素数1〜18の直鎖或いは分岐のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8の直鎖或いは分岐のアルキル基が特に好ましい。例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、iso−ヘプチル基、sec−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−オクタデシル基が挙げられる。
【0013】
〜Rが置換基を有するアルキル基である場合、置換基としては、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられ、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アミノ基が好ましい。特にアルキルオキシ基、アミノ基が好ましい。R〜Rがアルキルオキシ基またはアルキルチオ基を置換基として有するアルキル基である場合、総炭素数2〜18のものが好ましく、特に総炭素数2〜8のものが好ましい。R〜Rがアリール基を置換基として有するアルキル基である場合、総炭素数7〜19のものが好ましく、特に総炭素数7〜13のものが好ましい。R〜Rがアミノ基を置換基として有するアルキル基である場合、総炭素数1〜24のものが好ましく、特に総炭素数1〜16のものが好ましい。とりわけアミノ基がC〜Cのアルキル基で置換されたもの、または更に窒素原子がアルキル化されアンモニウムカチオンを形成しているものが好ましい。
【0014】
例として2−メトキシエチル基、3−メトキシプロピル基、4−メトキシブチル基、2−エトキシエチル基、3−エトキシプロピル基、4−エトキシブチル基、2−n−プロポキシエチル基、2−iso−プロポキシエチル基、3−n−プロポキシプロピル基、4−n−プロポキシブチル基、2−(2−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2−エトキシエトキシ)エチル基、2−メチルチオエチル基、3−メチルチオプロピル基、4−メチルチオブチル基、2−エチルチオエチル基、3−エチルチオプロピル基、4−エチルチオブチル基、2−n−プロピルチオエチル基、ベンジル基、フルフリル基、テトラヒドロフルフリル基、ヒドロキシエチル基、アミノエチル基、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、トリメチルアンモニウムエチル基、トリエチルアンモニウムエチル基、n−ブチルジメチルアンモニウムエチル基、n−オクチルジエチルアンモニウムエチル基、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イルメチル基、1,3−ジオキソラン−2−イルエチル基、1,3−ジオキサン−2−イルエチル基、テトラフロロプロピル基が挙げられる。
【0015】
〜Xがハロゲン原子であるものとしては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等が挙げられ、特にフッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましい。
〜Xが無置換のアルコキシ基であるものとしては、総炭素数1〜18のものが好ましく、特に総炭素数1〜8のものが好ましい。例として、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペントキシ基、iso−ペントキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基が挙げられる。
【0016】
〜Xが置換基を有するアルコキシ基である場合、置換基としては、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられ、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アミノ基が好ましい。特にアルキルオキシ基、アミノ基が好ましい。X〜Xがアルキルオキシ基またはアルキルチオ基を置換基として有するアルコキシ基である場合、総炭素数2〜18のものが好ましく、特に総炭素数2〜8のものが好ましい。X〜Xがアリール基を置換基として有するアルコキシ基である場合、総炭素数7〜19のものが好ましく、特に総炭素数7〜13のものが好ましい。X〜Xがアミノ基を置換基として有するアルコキシ基である場合、総炭素数1〜24のものが好ましく、特に総炭素数1〜16のものが好ましい。とりわけアミノ基がC〜Cのアルキル基で置換されたもの、または更に窒素原子がアルキル化されアンモニウムカチオンを形成しているものが好ましい。
【0017】
例として、2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ基、アミノメトキシ基、メチルアミノメトキシ基、ジメチルアミノメトキシ基、トリメチルアンモニウムメトキシ基、ジメチルエチルアンモニウムメトキシ基、ジエチルアミノメトキシ基、2−アミノエトキシ基、2−(メチルアミノ)エトキシ基、2−(ジメチルアミノ)エトキシ基、2−(トリメチルアンモニウム)エトキシ基、2−(ジメチルエチルアンモニウム)エトキシ基、2−(エチルアミノ)エトキシ基、2−(ジエチルアミノ)エトキシ基、2−(ジエチルメチルアンモニウム)エトキシ基、2−(トリエチルアンモニウム)エトキシ基、2−(ジエチルブチルアンモニウム)エトキシ基、2−(ジエチルオクチルアンモニウム)エトキシ基、3−アミノプロポキシ基、3−(メチルアミノ)プロポキシ基、3−(ジメチルアミノ)プロポキシ基、3−(トリメチルアンモニウム)プロポキシ基、3−(エチルアミノ)プロポキシ基、
【0018】
3−(ジエチルアミノ)プロポキシ基、3−(トリエチルアンモニウム)プロポキシ基、3−(ジエチルブチルアンモニウム)プロポキシ基、2−(ジエチルオクチルアンモニウム)プロポキシ基、ジメチルアミノメトキシメトキシ基、トリメチルアンモニウムメトキシメトキシ基、2−(ジメチルアミノメトキシ)エトキシ基、2−(トリメチルアンモニウムメトキシ)エトキシ基、2−(2−エチルジメチルアンモニウムエトキシ)エトキシ基、2−(2−トリメチルアンモニウムエトキシ)エトキシ基、2−(2−ジエチルアミノエトキシ)エトキシ基、2−(2−トリエチルアンモニウムエトキシ)エトキシ基、2−(2−ジエチルオクチルアンモニウムエトキシ)エトキシ基が挙げられる。
【0019】
〜Xが無置換のアルキルチオ基であるものとしては、総炭素数1〜18のものが好ましく、特に総炭素数1〜8のものが好ましい。例として、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、n−オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ、2−メトキシエチルチオ基、2−エトキシエチルチオ基が挙げられる。
【0020】
〜Xが置換基を有するアルキルチオ基である場合、置換基としては、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられ、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アミノ基が好ましい。特にアルキルオキシ基、アミノ基が好ましい。X〜Xがアルキルオキシ基またはアルキルチオ基を置換基として有するアルキルチオ基である場合、総炭素数2〜18のものが好ましく、特に総炭素数2〜8のものが好ましい。X〜Xがアリール基を置換基として有するアルキルチオ基である場合、総炭素数7〜19のものが好ましく、特に総炭素数7〜13のものが好ましい。
【0021】
〜Xがアミノ基を置換基として有するアルキルチオ基である場合、総炭素数1〜24のものが好ましく、特に総炭素数1〜16のものが好ましい。とりわけアミノ基がC〜Cのアルキル基で置換されたもの、または更に窒素原子がアルキル化されアンモニウムカチオンを形成しているものが好ましい。例として、2−メトキシエチルチオ基、2−エトキシエチルチオ基、3−ヒドロキシプロピルチオ基、2,3−ジヒドロキシプロピルチオ基、アミノメチルチオ基、メチルアミノメチルチオ基、ジメチルアミノメチルチオ基、トリメチルアンモニウムメチルチオ基、ジメチルエチルアンモニウムメチルチオ基、ジエチルアミノメチルチオ基、2−アミノエチルチオ基、2−(メチルアミノ)エチルチオ基、2−(ジメチルアミノ)エチルチオ基、
【0022】
2−(トリメチルアンモニウム)エチルチオ基、2−(ジメチルエチルアンモニウム)エチルチオ基、2−(エチルアミノ)エチルチオ基、2−(ジエチルアミノ)エチルチオ基、2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基、2−(トリエチルアンモニウム)エチルチオ基、2−(ジエチルブチルアンモニウム)エチルチオ基、2−(ジエチルオクチルアンモニウム)エチルチオ基、3−アミノプロピルチオ基、3−(メチルアミノ)プロピルチオ基、3−(ジメチルアミノ)プロピルチオ基、3−(トリメチルアンモニウム)プロピルチオ基、3−(エチルアミノ)プロピルチオ基、3−(ジエチルアミノ)プロピルチオ基、
【0023】
3−(トリエチルアンモニウム)プロピルチオ基、2−(ジエチルブチルアンモニウム)プロピルチオ基、2−(ジエチルオクチルアンモニウム)プロピルチオ基、ジメチルアミノメトキシメチルチオ基、トリメチルアンモニウムメトキシメチルチオ基、2−(ジメチルアミノメトキシ)エチルチオ基、2−(トリメチルアンモニウムメトキシ)エチルチオ基、2−(2−ジメチルアミノエトキシ)エチルチオ基、2−(2−トリメチルアンモニウムエトキシ)エチルチオ基、2−(2−ジエチルアミノエトキシ)エチルチオ基、2−(2−トリエチルアンモニウムエトキシ)エチルチオ基が挙げられる。
【0024】
〜Xが無置換のアリールオキシ基であるものとしては、総炭素数6〜18のものが好ましく、特に総炭素数6〜12のものが好ましい。
〜Xが置換基を有するアリールオキシ基である場合、置換基としては、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられ、特にアルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アミノ基、ハロゲン原子が好ましい。X〜Xがアルキル基、アルキルオキシ基またはアルキルチオ基を置換基として有するアリールオキシ基である場合、総炭素数7〜24のものが好ましく、特に総炭素数7〜18のものが好ましい。X〜Xがアリール基を置換基として有するアリールオキシ基である場合、総炭素数12〜24のものが好ましく、特に総炭素数12〜18のものが好ましい。
【0025】
〜Xがアミノ基を置換基として有するアリールオキシ基である場合、総炭素数6〜24のものが好ましく、特に総炭素数6〜18のものが好ましい。とりわけアミノ基がC〜Cのアルキル基で置換されたもの、または更に窒素原子がアルキル化されアンモニウムカチオンを形成しているものが好ましい。
【0026】
例として、フェニルオキシ基、2−クロロフェニルオキシ基、3−クロロフェニルオキシ基、4−クロロフェニルオキシ基、2−ブロモフェニルオキシ基、3−ブロモフェニルオキシ基、4−ブロモフェニルオキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、3−メチルフェニルオキシ基、4−メチルフェニルオキシ基、2−クロロ−3−メチルフェニルオキシ基、3−クロロ−4−エチルフェニルオキシ基、2−メトキシフェニルオキシ基、3−メトキシフェニルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、
【0027】
4−クロロ−3−メトキシフェニルオキシ基、4−メチル−3−メトキシフェニルオキシ基、2−アミノフェニルオキシ基、2−メチルアミノフェニルオキシ基、2−ジメチルアミノフェニルオキシ基、2−トリメチルアンモニウムフェニルオキシ基、2−エチルアミノフェニルオキシ基、2−(メチルエチルアミノ)フェニルオキシ基、2−(ジメチルエチルアンモニウム)フェニルオキシ基、2−(メチルジエチルアンモニウム)フェニルオキシ基、2−ジエチルアミノフェニルオキシ基、2−トリエチルアンモニウムフェニルオキシ基、2−プロピルアミノフェニルオキシ基、2−ジプロピルアミノフェニルオキシ基、2−(ジプロピルメチルアンモニウム)フェニルオキシ基、2−(ジプロピルエチルアンモニウム)フェニルオキシ基、2−トリプロピルアンモニウムフェニルオキシ基、2−(ジブチルメチルアンモニウム)フェニルオキシ基、
【0028】
3−アミノフェニルオキシ基、3−メチルアミノフェニルオキシ基、3−ジメチルアミノフェニルオキシ基、3−トリメチルアンモニウムフェニルオキシ基、3−エチルアミノフェニルオキシ基、3−(メチルエチルアミノ)フェニルオキシ基、3−(ジメチルエチルアンモニウム)フェニルオキシ基、3−(メチルジエチルアンモニウム)フェニルオキシ基、3−ジエチルアミノフェニルオキシ基、3−トリエチルアンモニウムフェニルオキシ基、3−プロピルアミノフェニルオキシ基、3−ジプロピルアミノフェニルオキシ基、3−(ジプロピルメチルアンモニウム)フェニルオキシ基、3−(ジプロピルエチルアンモニウム)フェニルオキシ基、3−トリプロピルアンモニウムフェニルオキシ基、
【0029】
3−(ジブチルメチルアンモニウム)フェニルオキシ基、4−アミノフェニルオキシ基、4−メチルアミノフェニルオキシ基、4−ジメチルアミノフェニルオキシ基、4−トリメチルアンモニウムフェニルオキシ基、4−エチルアミノフェニルオキシ基、4−(メチルエチルアミノ)フェニルオキシ基、4−(ジメチルエチルアンモニウム)フェニルオキシ基、4−(メチルジエチルアンモニウム)フェニルオキシ基、
【0030】
4−ジエチルアミノフェニルオキシ基、4−トリエチルアンモニウムフェニルオキシ基、4−プロピルアミノフェニルオキシ基、4−ジプロピルアミノフェニルオキシ基、4−(ジプロピルメチルアンモニウム)フェニルオキシ基、4−(ジプロピルエチルアンモニウム)フェニルオキシ基、4−トリプロピルアンモニウムフェニルオキシ基、4−ジブチルメチルアンモニウムフェニルオキシ基、4−(ジブチルエチルアンモニウム)フェニルオキシ基が挙げられる。
【0031】
〜Xが無置換のアリールチオ基であるものとしては、総炭素数6〜18のものが好ましく、特に総炭素数6〜12のものが好ましい。
〜Xが置換基を有するアリールチオ基である場合、置換基としては、アルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリール基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられ、特にアルキル基、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、アミノ基、ハロゲン原子が好ましい。X〜Xがアルキル基、アルキルオキシ基またはアルキルチオ基を置換基として有するアリールチオ基である場合、総炭素数7〜24のものが好ましく、特に総炭素数7〜18のものが好ましい。X〜Xがアリール基を置換基として有するアリールチオ基である場合、総炭素数12〜24のものが好ましく、特に総炭素数12〜18のものが好ましい。
【0032】
〜Xがアミノ基を置換基として有するアリールチオ基である場合、総炭素数6〜24のものが好ましく、特に総炭素数6〜18のものが好ましい。とりわけアミノ基がC〜Cのアルキル基で置換されたもの、または更に窒素原子がアルキル化されアンモニウムカチオンを形成しているものが好ましい。例として、フェニルチオ基、2−クロロフェニルチオ基、3−クロロフェニルチオ基、4−クロロフェニルチオ基、2−ブロモフェニルチオ基、3−ブロモフェニルチオ基、4−ブロモフェニルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、3−メチルフェニルチオ基、4−メチルフェニルチオ基、2−クロロ−3−メチルフェニルチオ基、3−クロロ−4−エチルフェニルチオ基、2−メトキシフェニルチオ基、3−メトキシフェニルチオ基、4−メトキシフェニルチオ基、
【0033】
4−クロロ−3−メトキシフェニルチオ基、4−メチル−3−メトキシフェニルチオ基、2−アミノフェニルチオ基、2−メチルアミノフェニルチオ基、2−ジメチルアミノフェニルチオ基、2−トリメチルアンモニウムフェニルチオ基、2−エチルアミノフェニルチオ基、2−(メチルエチルアミノ)フェニルチオ基、2−(ジメチルエチルアンモニウム)フェニルチオ基、2−(メチルジエチルアンモニウム)フェニルチオ基、2−ジエチルアミノフェニルチオ基、
【0034】
2−トリエチルアンモニウムフェニルチオ基、2−プロピルアミノフェニルチオ基、2−ジプロピルアミノフェニルチオ基、2−(ジプロピルメチルアンモニウム)フェニルチオ基、2−(ジプロピルエチルアンモニウム)フェニルチオ基、2−トリプロピルアンモニウムフェニルチオ基、2−(ジブチルメチルアンモニウム)フェニルチオ基、3−アミノフェニルチオ基、3−メチルアミノフェニルチオ基、3−ジメチルアミノフェニルチオ基、3−トリメチルアンモニウムフェニルチオ基、
【0035】
3−エチルアミノフェニルチオ基、3−(メチルエチルアミノ)フェニルチオ基、3−(ジメチルエチルアンモニウム)フェニルチオ基、3−(メチルジエチルアンモニウム)フェニルチオ基、3−ジエチルアミノフェニルチオ基、3−トリエチルアンモニウムフェニルチオ基、3−プロピルアミノフェニルチオ基、3−ジプロピルアミノフェニルチオ基、3−(ジプロピルメチルアンモニウム)フェニルチオ基、3−(ジプロピルエチルアンモニウム)フェニルチオ基、3−トリプロピルアンモニウムフェニルチオ基、3−(ジブチルメチルアンモニウム)フェニルチオ基、4−アミノフェニルチオ基、4−メチルアミノフェニルチオ基、
【0036】
4−ジメチルアミノフェニルチオ基、4−トリメチルアンモニウムフェニルチオ基、4−エチルアミノフェニルチオ基、4−(メチルエチルアミノ)フェニルチオ基、4−(ジメチルエチルアンモニウム)フェニルチオ基、4−(メチルジエチルアンモニウム)フェニルチオ基、4−ジエチルアミノフェニルチオ基、4−トリエチルアンモニウムフェニルチオ基、4−プロピルアミノフェニルチオ基、4−ジプロピルアミノフェニルチオ基、4−(ジプロピルメチルアンモニウム)フェニルチオ基、4−(ジプロピルエチルアンモニウム)フェニルチオ基、4−(トリプロピルアンモニウム)フェニルチオ基、4−(ジブチルメチルアンモニウム)フェニルチオ基、4−(ジブチルエチルアンモニウム)フェニルチオ基が挙げられる。
【0037】
Zは電荷中和イオンであり、例えばF、Cl、Br、I、BrO 、ClO 、BF 、CHCO 、CFCO 、PF 、SbF 、CHSO
【0038】
【化6】
Figure 0004422231
(以下、p−トルエンスルホネートという)が好ましく、特に、Cl、Br、I、ClO 、BF 、CFCO 、PF 、SbF 、p−トルエンスルホネートが好ましい。
nはアンモニウムカチオンの電荷の中和に必要な1以上の数を表し、好ましくは1〜16であり、特に1〜8が好ましい。
【0039】
本発明の一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物の好ましい具体例を下記に示すが、その化合物の範囲はこれらに限定されるものではない。
【0040】
化合物(1)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基
M=VO,Z=p−トルエンスルホネート,n=4
【0041】
化合物(2)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基
M=Cu,Z=p−トルエンスルホネート,n=4
【0042】
化合物(3)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基
M=Zn,Z=p−トルエンスルホネート,n=4
【0043】
化合物(4)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基
M=Ni,Z=p−トルエンスルホネート,n=4
【0044】
化合物(5)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基
M=Co,Z=p−トルエンスルホネート,n=4
【0045】
化合物(6)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基
M=Pd,Z=p−トルエンスルホネート,n=4
【0046】
化合物(7)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基
M=Pb,Z=p−トルエンスルホネート,n=4
【0047】
化合物(8)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基
M=VO,Z=I,n=4
【0048】
化合物(9)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基
M=VO,Z=BF ,n=4
【0049】
化合物(10)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基
M=VO,Z=ClO ,n=4
【0050】
化合物(11)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基
M=VO,Z=PF ,n=4
【0051】
化合物(12)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基
M=VO,Z=CFCO ,n=4
【0052】
化合物(13)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基
M=VO,Z=CHSO ,n=4
【0053】
化合物(14)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基
M=VO,Z=Br,n=4
【0054】
化合物(15)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基であり、うち2つの2−ジメトルアミノエチルチオのアミノ基がメチル化されアンモニウムカチオンを形成している
M=VO,Z=p−トルエンスルホネート,n=2
【0055】
化合物(16)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基であり、うち2つの2−ジメトルアミノエチルチオのアミノ基がn―ブチル化されアンモニウムカチオンを形成している
M=VO,Z=p−トルエンスルホネート,n=2
【0056】
化合物(17)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基であり、うち2つの2−ジメトルアミノエチルチオのアミノ基がn−オクチル化されアンモニウムカチオンを形成している
M=VO,Z=p−トルエンスルホネート,n=2
【0057】
化合物(18)
=R=R=R=R=R=R=R=iso−ペンチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基であり、うち2つの2−ジメトルアミノエチルチオのアミノ基がメチル化されアンモニウムカチオンを形成している
M=VO,Z=I,n=2
【0058】
化合物(19)
=R=R=R=R=R=R=R=エチル基
=X=X=X=X=X=X=X=2−(ジエチルメチルアンモニウム)エチルチオ基
M=VO,Z=p−トルエンスルホネート,n=8
【0059】
化合物(20)
=R=R=R=R=R=R=R=n−ペンチル基
=X=X=X=X=X=X=X=2−ジエチルアミノエチルチオ基であり、うち4つの2−ジエチルアミノエチルチオ基のアミノ基がメチル化されアンモニウムカチオンを形成している
M=TiO,Z=p−トルエンスルホネート,n=4
【0060】
化合物(21)
=R=R=R=R=R=R=R=n−オクチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=臭素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−ジエチルアミノエチルチオ基であり、うち4つの2−ジエチルアミノエチルチオ基のアミノ基がメチル化されアンモニウムカチオンを形成している
M=AlCl,Z=I,n=4
【0061】
化合物(22)
=R=R=R=R=R=R=R=n−デシル基
=X=X=X=X=X=X=X=2−ジメチルアミノエチルチオ基であり、うち4つの2−ジメチルアミノエチルチオ基がメチル化されアンモニウムカチオンを形成している
M=VO,Z=ClO ,n=4
【0062】
化合物(23)
=R=R=R=R=R=R=R=ジメチルアミノエチル基であり、うち4つの2−ジメチルアミノエチル基がメチル化されアンモニウムカチオンを形成している
=X=X=X=X=X=X=X=塩素原子
M=VO,Z=p−トルエンスルホネート,n=4
【0063】
化合物(24)
=R=R=R=R=R=R=R=ジメチルアミノエチル基であり、うち2つの2−ジメチルアミノエチル基がメチル化されアンモニウムカチオンを形成している
=X=X=X=X=X=X=X=水素原子
M=VO,Z=p−トルエンスルホネート,n=2
【0064】
化合物(25)
=R=R=R=R=R=R=R=トリメチルアンモニウムエチル基
=X=X=X=X=X=X=X=メチルチオ基
M=Cu,Z=p−トルエンスルホネート,n=8
【0065】
化合物(26)
=R=R=R=R=R=R=R=トリメチルアンモニウムエチル基
=X=X=X=X=X=X=XX=フェニルチオ基
M=Cu,Z=p−トルエンスルホネート,n=8
【0066】
化合物(27)
=R=R=R=R=R=R=R=トリメチルアンモニウムエチル基
=X=X=X=X=X=X=X=フェニルオキシ基
M=Ni,Z=p−トルエンスルホネート,n=8
【0067】
化合物(28)
=R=R=R=R=R=R=R=n−ブチルジメチルアンモニウムエチル基
=X=X=X=X=X=X=X=3−クロロフェニルオキシ基
M=Ni,Z=SbF ,n=8
【0068】
化合物(29)
=R=R=R=R=R=R=R=ジエチル(n−オクチル)アンモニウムエチル基
=X=X=X=X=X=X=X=4−メトキシフェニルオキシ基
M=SnCl,Z=Cl,n=8
【0069】
化合物(30)
=R=R=R=R=R=R=R=エチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=4−ジエチルアミノフェニルチオ基であり、うち3つの2−ジエチルアミノフェニルチオ基のアミノ基がメチル化されアンモニウムカチオンを形成している
M=InCl,Z=CFCO ,n=3
【0070】
化合物(31)
=R=R=R=R=R=R=R=3−メチルチオプロピル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=4−ジメチルアミノフェニルチオ基であり、うち3つの2−ジメチルアミノフェニルチオ基のアミノ基がメチル化されアンモニウムカチオンを形成している
M=FeCl,Z=BF ,n=3
【0071】
化合物(32)
=(R、Rのいずれか一方)=(R、Rのいずれか一方)=(R、Rのいずれか一方)=2−メトキシエチル基
=(R、Rのもう一方)=(R、Rのもう一方)=(R、Rのもう一方)=2−トリメチルアンモニウムエチル基
=X=X=X=X=X=X=X=塩素原子
M=VO,Z=ClO ,n=4
【0072】
化合物(33)
=(R、Rのいずれか一方)=(R、Rのいずれか一方)=(R、Rのいずれか一方)=2−エトキシエチル基
=(R、Rのもう一方)=(R、Rのもう一方)=(R、Rのもう一方)=2−トリメチルアンモニウムエチル基
=X=X=X=X=X=X=X=フェニルチオ基
M=VO,Z=ClO ,n=4
【0073】
化合物(34)
=(R、Rのいずれか一方)=(R、Rのいずれか一方)=(R、Rのいずれか一方)=メチル基
=(R、Rのもう一方)=(R、Rのもう一方)=(R、Rのもう一方)=2−トリメチルアンモニウムエチル基
=X=X=X=X=X=X=X=メチルチオ基
M=VO,Z=p−トルエンスルホネート,n=4
【0074】
化合物(35)
=(R、Rのいずれか一方)=(R、Rのいずれか一方)=(R、Rのいずれか一方)=メチル基
=(R、Rのもう一方)=(R、Rのもう一方)=(R、Rのもう一方)=2−トリメチルアンモニウムエチル基
=X=X=X=X=X=X=X=水素原子
M=Cu,Z=p−トルエンスルホネート,n=4
【0075】
化合物(36)
=(R、Rのいずれか一方)=(R、Rのいずれか一方)=(R、Rのいずれか一方)=メチル基
=(R、Rのもう一方)=(R、Rのもう一方)=(R、Rのもう一方)=2−トリメチルアンモニウムエチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=4−メチルフェニルチオ基
M=MnOH,Z=p−トルエンスルホネート,n=4
【0076】
化合物(37)
=R=R=R=R=R=R=R=エチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=3−トリメチルアンモニウムフェニルチオ基
M=VO,Z=p−トルエンスルホネート,n=4
【0077】
化合物(38)
=R=R=R=R=R=R=R=エチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=3−トリエチルアンモニウムフェニルオキシ基
M=VO,Z=I,n=4
【0078】
化合物(39)
=R=R=R=R=R=R=R=メトキシエチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=3−ジエチルメチルアンモニウムフェニルオキシ基
M=VO,Z=ClO ,n=4
【0079】
化合物(40)
=R=R=R=R=R=R=R=エトキシエトキシエチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−トリメチルアンモニウムフェニルチオ基
M=VO,Z=ClO ,n=4
【0080】
化合物(41)
=R=R=R=R=R=R=R=テトラヒドロフルフリル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=フッ素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=トリメチルアンモニウムエチルチオ基
M=VO,Z=ClO ,n=4
【0081】
化合物(42)
=R=R=R=R=R=R=R=エチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、X6のいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=4−メチルフェニルチオ基
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=トリメチルアンモニウムエチルチオ基
M=VO,Z=ClO ,n=4
【0082】
化合物(43)
=R=R=R=R=R=R=R=エチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=3,4−ジメチルフェニルチオ基
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=トリメチルアンモニウムエチルチオ基
M=VO,Z=ClO ,n=4
【0083】
化合物(44)
=R=R=R=R=R=R=R=エチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=n−ブトキシ基
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=3−(ジ−n−ブチルメチルアンモニウム)フェニルオキシ基
M=VO,Z=ClO ,n=4
【0084】
化合物(45)
=R=R=R=R=R=R=R=n−ブチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=n−オクチルオキシ基
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=3−(ジエチルメチルアンモニウム)フェニルチオ基
M=VO,Z=BF ,n=4
【0085】
化合物(46)
=R=R=R=R=R=R=R=エチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=n−オクチルチオ基
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=3−(ジ−エチルメチルアンモニウム)フェニルオキシ基
M=Zn,Z=I,n=4
【0086】
化合物(47)
=R=R=R=R=R=R=R=エチル基
=X=X=X=X=X=X=X=ジメチルアミノエチルチオ基であり、うち6つのメチルアミノエチルチオ基のアミノ基がメチル化されアンモニウムカチオンを形成している
M=Cu,Z=p−トルエンスルホネート,n=6
【0087】
化合物(48)
=R=R=R=R=R=R=R=エチル基
=X=X=X=X=X=X=X=ジメチルアミノエチルチオ基であり、うち4つのメチルアミノエチルチオ基のアミノ基がメチル化されアンモニウムカチオンを形成している
M=VO,Z=p−トルエンスルホネート,n=4
【0088】
化合物(49)
=R=R=R=R=R=R=R=1,3−ジオキソラン−2−イルエチル基
=X=X=X=X=X=X=X=ジメチルアミノエチルチオ基であり、うち4つのメチルアミノエチルチオ基のアミノ基がメチル化されアンモニウムカチオンを形成している
M=VO,Z=p−トルエンスルホネート,n=4
【0089】
化合物(50)
=(R、Rのいずれか一方)=(R、Rのいずれか一方)=(R、Rのいずれか一方)=2−メトキシエチル基
=(R、Rのもう一方)=(R、Rのもう一方)=(R、Rのもう一方)=1,3−ジオキソラン−2−イルエチル基
=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子
=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=3−(ジエチルメチルアンモニウム)フェニルチオ基
M=Cu,Z=ClO ,n=4
【0090】
[フタロシアニン化合物の製造]
一般式(I)で表される本発明のフタロシアニン化合物は、種々の方法により製造することができるが、その好ましい方法を示せば、例えば一般式(II)で表されるフタロシアニン化合物とアルキル化剤を反応させることにより製造することができる。
【0091】
【化7】
Figure 0004422231
(式中、R'〜R'はそれぞれ独立に置換基を有してもよいアルキル基を示し、X'〜X'はそれぞれ独立に水素、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基または置換基を有してもよいアリールチオ基を示し、R'〜R'またはX'〜X'の少なくとも一つ以上がアミノ基を置換基として有する基であり、Mは2個の水素原子、2価の金属もしくは3価または4価の金属の誘導体を示す。)
【0092】
アルキル化剤としては公知のものを使用でき、例えばトルエンスルホン酸メチル、トルエンスルホン酸エチル、トルエンスルホン酸n−プロピル、トルエンスルホン酸イソプロピル、トルエンスルホン酸n−ブチル、トルエンスルホン酸n−オクチル等のアルキルトルエンスルホネート、メタンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸エチル、メタンスルホン酸n−プロピル、メタンスルホン酸イソプロピル、メタンスルホン酸n−ブチル、メタンスルホン酸n−オクチル等のメタンスルホネート、
【0093】
臭化メチル、臭化エチル、臭化n−プロピル、臭化n−ブチル、臭化n−オクチル、沃化メチル、沃化エチル、沃化n−プロピル、沃化n−ブチル、沃化n−オクチル、塩化メチル、塩化エチル、塩化n−プロピル、塩化n−ブチル、塩化n−オクチル等のハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、ジ−n−ブチル硫酸等の硫酸ジアルキル、酸とエポキシ化合物(例えば塩酸、硫酸等の無機酸や酢酸、プロピオン酸等の有機酸等とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の混合物)、メチルスルトン、エチルスルトン、プロピルスルトン、ブチルスルトン等のアルキルスルトン等が挙げられる。一般式(II)で表されるフタロシアニン化合物に対するアルキル化剤の使用量は、通常0.1〜16倍量程度、好ましくは1〜8倍程度とするのがよい。
【0094】
上記アルキル化反応は、無溶媒下または溶媒中で行う。溶媒としては特に限定するものではないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、ベンゾニトリル等の芳香族炭化水素類、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、シクロヘキサン、デカリン、テトラリン等の脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベンゼン、クロルナフタレン等のハロゲン化炭化水素類、イソプロピルエーテル、ジオキサン、ジグライム等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、エチルブチルケトン等のケトン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N−メチルピロリドン、1,2−ジメチルイミダゾール等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。
【0095】
上記アルキル化反応は通常室温〜200℃程度、好ましくは50〜180℃程度で行われ、一般に30分〜40時間程度、好ましくは1〜20時間程度で終了する。斯くしてえられる本発明の化合物は、慣用の単離精製手段、例えば再結晶、カラム分離等により反応混合物から容易に単離、精製することができる。
【0096】
Zは電荷中和イオンであり、アルキル化剤の酸性残基またはアルキル化反応条件に由来する陰イオン基である。また、公知の方法で容易に他の電荷中和イオンに交換することができ、例えば具体例1の化合物をジメチルホルムアミド等の溶剤に溶解し、苛性ソーダで処理した化合物をアセトン中、過塩素酸水溶液で処理することにより容易に交換することができ、具体例10の化合物を得ることができる。
【0097】
一般式(II)で表されるフタロシアニン化合物は、例えば下記一般式(III)で表されるフタロニトリル化合物と金属または金属誘導体を、適当な溶媒中、好ましくは100〜300℃で反応させることにより製造できる。一般式(III)のフタロニトリル化合物において、A≠A'及び/またはB≠Cである場合は、得られる一般式(II)のフタロシアニン化合物は位置異性体を含む混合物となる場合がある。
【0098】
【化8】
Figure 0004422231
(式中、A、A'はそれぞれ独立に前記R'1〜R'と同様のアルキル基を示し、B、Cはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、前記X'〜X'と同様のアルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基またはアリールチオ基を示す。)
【0099】
[近赤外線吸収剤]
本発明の近赤外線吸収剤は、一般式(I)のフタロシアニン化合物以外にバインダー樹脂等を含有してもよい。
近赤外線吸収剤としては一般式(I)のフタロシアニン化合物以外に、本発明の目的を逸脱しない範囲で、公知の種々の近赤外線吸収剤が併用できる。
【0100】
併用できる近赤外線吸収剤としては、カーボンブラック、アニリンブラック等の顔料や『化学工業(1986年、5月号)』の「近赤外吸収色素」(P45〜51)や『90年代 機能性色素の開発と市場動向』シーエムシー(1990)第2章2.3に記載されているポリメチン系色素、フタロシアニン系色素、ジチオール・ジチオレン金属錯塩系色素、ナフトキノン・アントラキノン系色素、トリフェニルメタン(類似)系色素、アミニウム・ジインモニウム系色素等、またアゾ系色素、インドアニリン金属錯体系色素、分子間型CT色素等の顔料・染料系の色素が挙げられる。
【0101】
バインダー樹脂としては、特に制限はないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等のアクリル酸系モノマーの単独重合体または共重合体、メチルセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートのようなセルロース系ポリマー、ポリスチレン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールのようなビニル系ポリマー及びビニル化合物の共重合体、ポリエステル、ポリアミドのような縮合系ポリマー、ブタジエン−スチレン共重合体のようなゴム系熱可塑性ポリマー、エポキシ化合物などの光重合性化合物を重合・架橋させたポリマーなどを挙げることができる。
【0102】
本発明の近赤外線吸収剤を光カード等の光記録材料に用いる場合は、例えばガラス、プラスチック樹脂等の基板上に、近赤外線吸収剤と有機溶剤を溶解した液をスピンコート法等の従来から種々検討されている方法で塗布することにより作製できる。基板に使用できる樹脂としては、特に制限はないが、例えばアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、塩化ビニール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。スピンコートに用いる溶剤としては、特に制限はないが、例えば炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、ケトン類、アルコール類、セロソルブ類が挙げられるが、特にメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶剤やメチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶剤が好ましい。
【0103】
本発明の近赤外線吸収剤を近赤外線吸収フィルター、熱線遮断材、農業用フィルムに用いる場合は、近赤外線吸収剤にプラスチック樹脂及び場合により有機溶剤と混合し、射出成形法やキャスト法等の従来から種々検討されている方法で板状若しくはフィルム状にすることにより作製できる。使用できる樹脂としては、特に制限はないが、例えばアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、塩化ビニール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。用いる溶剤としては、特に制限はないが、例えば炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、ケトン類、アルコール類、セロソルブ類が挙げられるが特に、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶剤やメチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶剤が好ましい。
【0104】
本発明の近赤外線吸収剤をレーザー熱転写記録材料、レーザー感熱記録材料等の記録材料に用いる場合は、近赤外線吸収剤に発色成分または着色成分等を配合して使用してもよいし、発色成分または着色成分等を含有する層を別途設けてもよい。発色成分または着色成分としては、昇華性染顔料や電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物、重合性ポリマー等の熱によって物理的、化学的な変化で画像を形成するもので、従来から種々検討されているものが使用できる。例えばレーザー熱転写記録材料の着色成分としては、特に限定するものではないが、顔料タイプのものとして、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄ならびに鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロム酸塩等の無機顔料やアゾ系、チオインジゴ系、アントラキノン系、アントアンスロン系、トリフェンジオキサン系、フタロシアニン系、キナクリドン系等の有機顔料が挙げられる。染料としては、酸性染料、直接染料、分散染料、油溶性染料、含金属油溶性染料等が挙げられる。
【0105】
レーザー感熱記録材料の発色成分としては、特に限定されるものではないが、従来から感熱記録材料に用いられているものを使用できる。電子供与性染料前駆体としては、すなわちエレクトロンを供与してまたは酸等のプロトンを受容して発色する性質を有するものであって、ラクトン、ラクタム、サルトン、スピロピラン、エステル、アミド等の部分骨格を有し、電子受容性化合物と接触してこれらの部分骨格が開環若くは開裂する化合物が用いられる。例えば、トリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメタン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系化合物、フルオレン系化合物等が挙げられる。電子受容性化合物としては、フェノール性化合物、有機酸若くはその金属塩、オキシ安息香酸エステル等が挙げられる。
【0106】
[ダイレクト製版用印刷原版]
本発明のフタロシアニン化合物は、ダイレクト製版用印刷原版の光熱変換剤として好適に用いることができる。ダイレクト製版用印刷原版は、支持体上に光熱変換剤を含有する光熱変換層を設けてなる。また、光熱変換層上にシリコンゴム層を積層してもよいし、更に、保護層等を積層してもよい。
光熱変換層を構成する成分としては、上記の本発明のフタロシアニン化合物以外に、画像形成成分、バインダー樹脂等がある。あるいは画像形成成分を含む層を光熱変換層の上に積層して設けてもよい。
【0107】
画像形成成分としては、熱によって物理的、化学的な変化で画像を形成するもので、従来から種々検討されているものが使用できる。例えば特開平3−108588号公報に開示されているマイクロカプセル化された熱溶融性物質と結着性樹脂等を含有するもの、昭62−164049号公報に開示されている親水性表面を有する支持体上に活性水素含有バインダーと共にブロックイソシアネート等を含有するもの、特開平7−1849号公報に開示されているマイクロカプセル化された親油性成分と親水性バインダーポリマー等を含有するもの、特開平8−220752号公報に開示されている酸前駆体、ビニルエーテル基を有する化合物、及びアルカリ可溶性樹脂等を含有するもの、特開平9−5993号公報に開示されている水酸基を有する高分子化合物とo−ナフトキノンジアジド化合物等を含有するもの、特開平9−131977号公報に開示されているニトロセルロース等を含有するもの、特開平9−146264号公報に開示されている重合開始剤及びエチレン性不飽和モノマー、オリゴマー、マクロモノマー等を含有するもの等が挙げられ、特に制限はない。場合によっては、特開平9−80745号公報、特開平9−131977号公報、特開平9−146264号公報等に開示されているように光熱変換層(感光層または感熱記録層)上にシリコンゴム層を積層し、露光後、シリコンゴム層を密着または剥離することにより画像部を形成してもよい。
【0108】
光熱変換層に用いられるバインダー樹脂としては、特に制限はないが、例えばアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等のアクリル酸系モノマーの単独重合体または共重合体、メチルセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートのようなセルロース系ポリマー、ポリスチレン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールのようなビニル系ポリマー及びビニル化合物の共重合体、ポリエステル、ポリアミドのような縮合系ポリマー、ブタジエン−スチレン共重合体のようなゴム系熱可塑性ポリマー、エポキシ化合物などの光重合性化合物を重合・架橋させたポリマーなどを挙げることができる。
【0109】
本発明の製版用印刷原版は通常の印刷機にセットできる程度のたわみ性を有し、同時に印刷時にかかる加重に耐ええるものでなければならない。すなわち、用いる支持体としては、例えば、紙、プラスチック(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、例えばアルミニウム(アルミニウム合金も含む)、亜鉛、銅等のような金属の板、例えば二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、酪酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等のようなプラスチックフィルム等が挙げられるが、代表的なものとして、コート紙、アルミニウムのような金属板、ポリエチレンテレフタレートのようなプラスチックフィルム、ゴム、あるいはそれらを複合させたものを挙げることができ、好ましくは、アルミニウム、アルミニウム含有合金及びプラスチックフィルムである。支持体の膜厚は25μm〜3mm、好ましくは100μm〜500μmである。
【0110】
通常は、フタロシアニン化合物、画像形成成分、バインダー樹脂等を有機溶剤等に分散または溶解させ支持体に塗布し、製版用印刷原版を作製する。
塗布する溶剤としては、水、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類、メチルセルソルブ、エチルセルソルブなどのセルソルブ類、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族類、酢酸エチル、酢酸ブチル酢酸イソアミル、プロピオン酸メチルなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、トリクロロエチレンなどの塩素系炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドンなどの非プロトン性極性溶剤等を挙げることができる。
【0111】
支持体と光熱変換層との間には、接着性向上や印刷特性向上のためのプライマー層を設けてもよいし、支持体自身を表面処理してもよい。用いるプライマー層としては、例えば、特開昭60−22903号公報に開示されているような種々の感光性ポリマーを近赤外線吸収剤層を積層する前に露光して硬化せしめたもの、特開昭62−50760号公報に開示されているエポキシ樹脂を熱硬化せしめたもの、特開昭63−133151号公報に開示されているゼラチンを硬膜せしめたもの、更に特開平3−200965号公報に開示されているウレタン樹脂とシランカップリング剤を用いたものや特開平3−273248号公報に開示されているウレタン樹脂を用いたもの等を挙げることができる。
【0112】
光熱変換層またはシリコンゴム層の表面保護のための保護膜としては、透明なフィルム、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、セロファン等をラミネートしたり、これらのフィルムを延伸して用いてもよい。
【0113】
【実施例】
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0114】
[実施例1] フタロシアニン化合物(具体例化合物(1)の合成)
一般式(II)で表される化合物(R'=R'=R=R'=R'=R'=R'=R'=iso−ペンチル基、X=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=(X、Xのいずれか一方)=塩素原子、X=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=(X、Xのもう一方)=2−ジエチルアミノエチルチオ基、M=VO)5.8g及びp−トルエンスルホン酸メチル2.30gにトルエン50mlを加え、還流温度(111〜112℃)で3時間攪拌した。冷却後、析出した結晶物を濾別、乾燥し、緑色粉末の具体例化合物(1)8.0gを得た。
【0115】
この化合物の元素分析値、メタノール溶液中の吸収極大波長(lmax)及びグラム吸光係数(eg)は以下の通りであった。
【0116】
元素分析値(C128184Cl1221V):MW=2676.2
Figure 0004422231
lmax:768nm
eg:6.03´10ml/g・cm
得られた化合物のFT−IRスペクトルを図1に示す。
得られた化合物のVIS−NIR吸収スペクトルを図7に示す。
【0117】
[実施例2] フタロシアニン化合物(具体例化合物(8)の合成)
実施例1において、p−トルエンスルホン酸メチル2.30gの代わりに沃化メチル1.70gを使用し、40℃で6時間攪拌した以外は実施例1と同様な操作を行って、緑色粉末の具体例化合物(8)6.9gを得た。
この化合物の元素分析値、メタノール溶液中の吸収極大波長(lmax)及びグラム吸光係数(eg)は以下の通りであった。
【0118】
元素分析値(C100156Cl12V):MW=2499.0
Figure 0004422231
lmax:773nm
eg:5.88´10ml/g・cm
得られた化合物のFT−IRスペクトルを図2に示す。
得られた化合物のVIS−NIR吸収スペクトルを図8に示す。
【0119】
[実施例3〜5] フタロシアニン化合物の合成
実施例1において、p−トルエンスルホン酸メチル2.30gの代わりに表1に示すアルキル化剤を用いた以外は実施例1と同様な操作を行って、具体例化合物(15)〜(17)を得た。
これらの化合物の吸収極大波長(lmax)及びグラム吸光係数(eg)を表2に示す。
【0120】
[実施例6] フタロシアニン化合物の合成(具体例化合物(18)の合成)実施例2において、沃化メチル1.70gの代わりに表1に示すアルキル化剤を用いた以外は実施例2と同様な操作を行って、具体例化合物(18)を得た。
この化合物のメタノール溶液中の吸収極大波長(lmax)及びグラム吸光係数(eg)を表2に示す。
【0121】
【表1】
Figure 0004422231
【0122】
【表2】
Figure 0004422231
【0123】
具体例化合物(15)のFT−IR吸収スペクトルを図3に示す。
具体例化合物(15)のVIS−NIR吸収スペクトルを図9に示す。
具体例化合物(16)のFT−IR吸収スペクトルを図4に示す。
具体例化合物(16)のVIS−NIR吸収スペクトルを図10に示す。
具体例化合物(17)のFT−IR吸収スペクトルを図5に示す。
具体例化合物(17)のVIS−NIR吸収スペクトルを図11に示す。
具体例化合物(18)のFT−IR吸収スペクトルを図6に示す。
具体例化合物(18)のVIS−NIR吸収スペクトルを図12に示す。
【0124】
[溶解度試験]
本発明のフタロシアニン化合物のメタノールに対する溶解度を公知の化合物である前記化合物A、化合物B及び本発明のフタロシアニン化合物の前駆体である化合物Cとともに測定した。溶解度の測定は下記の方法に従って行った。
【0125】
【化9】
Figure 0004422231
溶解度の測定方法
5mlのスクリュー管へ各フタロシアニン化合物100mg及びメタノール1mlを入れ、Mix−Rotorにて、25℃で一晩攪拌溶解し、不溶物の有無を目視で確認した。不溶物が無い場合を溶解度10%以上、不溶物が残存している場合を10%未満とした。
【0126】
フタロシアニン化合物100mgの代わりに、各フタロシアニン化合物50mg、30mg、10mg及び1mgを用いた以外は同じ操作を行って、同様にして溶解度を測定した。これらの結果を表3に示す。
【0127】
【表3】
Figure 0004422231
【0128】
[実施例7] 近赤外線吸収剤の製造
平均厚さ5μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムにバインダーとしてデルペット80N(旭化成工業(株)製;アクリル系樹脂);10g、具体例化合物(1);0.2gをトルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合溶媒90gに溶解した液を、ワイヤーバーで乾燥後の膜厚が約5μmとなるよう塗布して試料とした。
【0129】
単一モード半導体レーザー(波長830nm)のレーザー光をレンズで集光し、上記試料の表面でビーム径10μmとなるように配置した。表面に到達するレーザーのパワーが50〜200mWの範囲で変化できるように半導体レーザーを調整し、20μsのパルス幅で単一のパルスを試料に照射した。照射を完了した試料を光学顕微鏡で観察したところ、表面に到達するレーザーのパワーが50mW時、直径約10μmの貫通した孔が形成されていることが確認できた。
【0130】
[実施例8] 近赤外線吸収剤の製造
実施例7において、具体例化合物(1);0.2gの代わりに具体例化合物(8);0.2gを用いた以外は実施例9と同様の操作を行った。照射を完了した試料を光学顕微鏡で観察したところ、表面に到達するレーザーのパワーが50mW時、直径約10μmの貫通した孔が形成されていることが確認できた。
【0131】
[実施例9] 近赤外線吸収剤の製造
実施例7において、具体例化合物(1);0.2gの代わりに具体例化合物(18);0.2gを用いた以外は実施例9と同様の操作を行った。照射を完了した試料を光学顕微鏡で観察したところ、表面に到達するレーザーのパワーが50mW時、直径約10μmの貫通した孔が形成されていることが確認できた。
【0132】
[実施例10] ダイレクト製版用印刷原版の作製
(下塗り層の形成)
厚さ175μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上にプライマー層として、乾燥膜厚0.2μmとなるようにゼラチン下塗り層を形成した。
【0133】
(光熱変換層の形成)
下記の成分で作成した塗布液を前記のゼラチン下塗りポリエチレンテレフタレート上に乾燥膜厚2μmとなるように塗布し、光熱変換層を形成した。
具体例化合物(1) 0.1重量部
クリスボン3006LV 5.0重量部
【0134】
Figure 0004422231
【0135】
(シリコンゴム層の形成)
下記の成分で作成した塗布液を前記の光熱変換層上に乾燥膜厚2μmとなるように塗布し、シリコンゴム層を形成した。
Figure 0004422231
【0136】
上記のようにして得られた印刷用原版に、版面上のパワーが110mWとなるようにビーム径10μm、発振波長830nmの半導体レーザーを用いて書き込みを行った。レーザー記録感度は200mJ/cm、解像力8μmでシャープなエッジの印刷版が形成できた。
【0137】
[実施例11] ダイレクト製版用印刷原版の作製
実施例10において、具体例化合物(1);0.1重量部の代わりに具体例化合物(8);0.1重量部を用いた以外は実施例10と同様の操作で印刷用原版を作製した。
【0138】
上記のようにして得られた印刷用原版に、版面上のパワーが110mWとなるようにビーム径10μm、発振波長830nmの半導体レーザーを用いて書き込みを行った。レーザー記録感度は200mJ/cm、解像力8μmでシャープなエッジの印刷版が形成できた。
【0139】
[実施例12] ダイレクト製版用印刷原版の作製
実施例10において、具体例化合物(1);0.1重量部の代わりに具体例化合物(18);0.1重量部を用いた以外は実施例10と同様の操作で印刷用原版を作製した。
【0140】
上記のようにして得られた印刷用原版に、版面上のパワーが110mWとなるようにビーム径10μm、発振波長830nmの半導体レーザーを用いて書き込みを行った。レーザー記録感度は200mJ/cm、解像力8μmでシャープなエッジの印刷版が形成できた。
【0141】
【発明の効果】
一般式(I)のフタロシアニン化合物は、アルコール等の極性溶剤に対する溶解性が高く、この化合物を含有する近赤外吸収剤は、レーザー光に対する感度が良好で、例えば、高速記録ができ、高密度、高画質の画像を与えるレーザー熱転写記録材料、レーザー感熱記録材料等に好適に用いることができる。また、一般式(I)のフタロシアニン化合物は、ダイレクト製版用印刷原版の作製に用いる種々の溶剤に対する溶解性が極めて高く、種々のバインダー樹脂等との相溶性が良いため塗工液が調整しやすく、均一な層を形成できるため、ダイレクト製版用印刷原版の製造に特に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のフタロシアニン化合物のFT−IR吸収スペクトルである。
【図2】 実施例1のフタロシアニン化合物のメタノール中のVIS−NIR吸収スペクトルである。
【図3】 実施例2のフタロシアニン化合物のFT−IR吸収スペクトルである。
【図4】 実施例2のフタロシアニン化合物のメタノール中のVIS−NIR吸収スペクトルである。
【図5】 実施例3のフタロシアニン化合物のFT−IR吸収スペクトルである。
【図6】 実施例3のフタロシアニン化合物のメタノール中のVIS−NIR吸収スペクトルである。
【図7】 実施例4のフタロシアニン化合物のFT−IR吸収スペクトルである。
【図8】 実施例4のフタロシアニン化合物のメタノール中のVIS−NIR吸収スペクトルである。
【図9】 実施例5のフタロシアニン化合物のFT−IR吸収スペクトルである。
【図10】 実施例5のフタロシアニン化合物のメタノール中のVIS−NIR吸収スペクトルである。
【図11】 実施例6のフタロシアニン化合物のFT−IR吸収スペクトルである。
【図12】 実施例6のフタロシアニン化合物のメタノール中のVIS−NIR吸収スペクトルである。

Claims (5)

  1. 下記一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物。
    Figure 0004422231
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立に炭素数1〜18の無置換のアルキル基、総炭素数2〜18のアルキルオキシアルキル基またはアミノ基を置換基として有する総炭素数1〜24のアルキル基を示し、X〜Xはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基または置換基を有してもよいアリールチオ基を示し、R〜RまたはX〜Xの少なくとも一つ以上がアミノ基を置換基として有する基であり且つこのアミノ基の一つ以上がアンモニウムカチオンを形成している。Zは電荷中和イオンであり、nは電荷の中和に必要な1以上の数を表し、MはCu、Co、Ni、Pd、Pb、MnOH、AlCl、FeCl、InCl、SnCl 、VOまたはTiOを示す。)
  2. 〜Xがそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アミノ基を置換基として有する総炭素数1〜24のアルコキシ基、アミノ基を置換基として有する総炭素数1〜24のアルキルチオ基、アミノ基を置換基として有する総炭素数6〜24のアリールオキシ基またはアミノ基を置換基として有する総炭素数6〜24のアリールチオ基である請求項1のフタロシアニン化合物。
  3. ZがCl、Br 、ClO 、BF 、CF
    CO 、PF 、SbF
    Figure 0004422231
    またはCHSO であり、nが1〜8である請求項1または2のフタロシアニン化合物。
  4. 請求項1〜いずれかのフタロシアニン化合物を含有する近赤外線吸収剤。
  5. 支持体上に請求項1〜いずれかのフタロシアニン化合物を含有する層を設けてなるダイレクト製版用印刷原版。
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