JP2002185109A - 基板の分離回収方法 - Google Patents

基板の分離回収方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板と保護材層が接着された保護材層積層積
層基板から、効率良く目的基板のみを分離回収する方法
を提供する。 【解決手段】窒化アルミニウム焼結体基板等の基板表面
に、ガラス板等の該基板と異なる比重を有する保護材層
が接着剤により接着されてなる保護材層積層基板に、溶
剤を作用させて剥離した後、基板と保護材層の中間の比
重を有する分離用液体上記に浸漬することにより分離さ
せ、液体中から基板を選択的に回収することを特徴とす
る基板の分離回収方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板と保護材層が
接着された保護材積層基板から、基板を効率良く分離回
収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミック基板等の部材は、使用目的に
応じて機械加工を施し、所望の形状の加工品に仕上げて
から用いることが多い。例えば、半導体回路部品の基板
として使用される窒化アルミニウム焼結体基板は、表面
に金属層や抵抗体薄膜といった導電パターンが形成され
た後、所望の大きさのチップに切断されて使用される。
【0003】しかして、こうしたセラミック基板は、比
較的脆い部材であるため、これに切断、溝形成、孔開け
等の加工を行う場合には、該基板加工部のクラック、カ
ケおよびバリ、表面のキズ、さらには上記表面に形成さ
せる導電パターン層の剥離等が発生するのを防ぐため
に、基板表面に予めガラス板等の保護材層を接着剤を用
いて接着し、積層基板としてから加工を行うのが一般的
である。そして、上記保護材層積層基板は、加工後に溶
剤を作用させて接着剤を溶解もしくは膨潤させることに
より目的とする基板から、保護材層を剥離し、次いで両
者を洗浄・乾燥してから、目的部材のみピンセットで分
離回収していた。
【0004】しかし、この方法は手作業であるため非効
率であり、一度に多数の基板を回収するには大きな労力
を必要とした。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記加工後
の保護材層積層基板から、効率良く目的基板のみを分離
回収することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記保護材
層積層基板作製時、代表的な保護材層であるガラス板と
目的部材であるセラミック基板の比重を測定してみたと
ころ、両者には比較的大きな比重差があるという知見を
得た。そして、この比重差を利用すれば、上記課題が解
決できるのではないかと考え、さらに検討を行った結
果、保護材層積層基板に溶剤を作用させて剥離した保護
材層と基板を、両者の中間の比重を有する液体中に浸漬
することにより、容易に分離できることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、基板表面に該基板と
異なる比重を有する保護材層が接着剤により接着されて
なる保護材層積層基板に、溶剤を作用させて剥離した
後、基板と保護材層の中間の比重を有する分離用液体に
浸漬することにより分離させ、該分離用液体中から基板
を選択的に回収することを特徴とする基板の分離回収方
法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる保護材層積層
基板は、セラミックス、半導体、金属等の基板に、前記
基板と異なる比重を有する保護材層が積層されたものが
適宜選択され、接着剤で接着されて作製される。保護材
層を接着した状態で、基板に切断、溝形成、孔開け等の
機械加工を行うことにより、該基板加工部のクラック、
カケおよびバリ、表面のキズ等の発生を防止し、チップ
等の基板加工品を良好に製造することができる。
【0009】本発明に用いられる基板は、酸化アルミニ
ウム焼結体(比重3.80付近)、窒化アルミニウム焼
結体(比重3.30付近)、炭化珪素焼結体(比重3.
20付近)等のセラミックス基板、シリコン(比重2.
33付近)等の半導体基板、銅(比重8.93付近)、
アルミニウム(比重2.70付近)等の金属基板が挙げ
られる。上記基板加工部のクラック、カケおよびバリ、
表面のキズ等が比較的発生し易く、また、汎用的な保護
材層であるガラス板と、本発明を実施する上で適度な比
重差があることから、窒化アルミニウム焼結体基板であ
るのが好ましい。
【0010】ここで、基板の厚みは、特に限定されない
が、加工時の作業性等から、0.1mm〜10.0mm
程度であることが好ましい。
【0011】基板の表面状態は、未加工面、各種ホーニ
ング処理面、ラップ面、鏡面加工面等が特に制限無く、
本発明に適用することができる。
【0012】また、これら基板には、表面にメタライズ
層が形成されていても良い。メタライズ層は、保護材層
接着および加工時に剥離を生じない程度の密着性を有し
ていれば、特に制限を受けない。導体ペーストを印刷・
焼成した厚膜メタライズ、スパッタリング等の物理的・
化学的な蒸着法によって形成されたメタライズ、めっ
き、金属箔接着等が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。また、パターンのメタライズ層が形成さ
れていても構わない。このように基板表面にメタライズ
層が形成されている場合は、さらにその表面に保護材層
を設けることにより、基板加工時に該メタライズ層の剥
離等の損傷が防止でき好ましい。
【0013】メタライズ層を形成する金属としては、チ
タニウム、クロム、モリブデン、タングステン、タング
ステンチタニウム、アルミニウム、ニッケルクロム、タ
ンタル、窒化タンタル、その他の公知の導電性金属の中
から、基板との密着性や用途等を考慮して適宜、洗濯し
て用いればよい。
【0014】次に、本発明に用いられる保護材層は、板
状で、接着時および加工時に変形や破損を生じない部材
の中から、前記基板との比重差が0.2以上、より好ま
しくは0.5以上である部材が選択される。具体的に
は、ソーダ石灰ガラス(比重2.50付近)やホウケイ
酸ガラス(比重2.23付近)等のガラス板、塩化ビニ
ル樹脂(比重1.41付近)やメタクリル樹脂(比重
1.19付近)等のプラスチック板等から選択される。
基板と保護材層との比重差が0.2未満であると、剥離
後の分離に用いる溶液の選択が制限されるばかりでな
く、溶液中での分離が、速やかに進まず、効率良く基板
のみを回収することができなくなる。
【0015】なお、保護材層の比重は、比重が0.2以
上であれば、基板の比重より、小さくても大きくても構
わないが、一般には小さい方が好ましい。
【0016】また、板状の保護材層の厚みは、特に限定
されないが、接着時の取扱い易さや、接着後の加工時の
作業性から、0.01mm〜5mm程度であることが好
ましい。
【0017】接着剤は、加工時に基板と保護材層が剥離
せず、加工後溶剤により溶解あるいは膨潤して剥離する
ものであれば、公知のものが制限無く使用できる。例え
ば、市販の瞬間接着剤、ワックス等が挙げられる。
【0018】上記接着剤を用いて、加工しようとする基
板に比重差が0.2以上ある保護材層を接着し、一体化
する。保護材層は、基板の加工面または表裏両面に接着
する。保護材層を接着した保護材層積層基板は、通常、
基板に機械加工が施される。具体的には、所望の大きさ
・形状のチップとするためダイシングによる切断や溝形
成を行う。また、基板の両面を電気的に接続するための
ビアホール形成用等の孔開けをドリルにより行う。
【0019】本発明では、このようにして、機械加工が
施される等した保護材層積層基板に対し、以下の工程A
〜Dを順次行うことにより、目的とする基板のみを効率
良く分離回収することができる。
【0020】工程A:上記保護材層積層基板と溶剤とを
接触させ、該保護材層積層基板中の接着剤を溶解もしく
は膨潤させることにより基板と保護材層とを剥離させる
工程である。
【0021】溶剤は瞬間接着剤、ワックス等に作用し、
溶解もしくは膨潤させる物であれば特に限定されない。
例えば、アセトン、トルエン、メチルエチルケトン、ジ
メチルホルムアミド、メチレンクロライド等の有機溶
剤、アルカリ鹸化型の水系洗浄剤等が挙げられる。
【0022】溶剤の接触方法は、特に限定されないが、
保護材層積層基板の溶剤中への浸漬、溶剤のスプレー、
溶剤蒸気中での保持等が適用される。また、溶剤の加
温、攪拌、超音波等を併用しても良い。
【0023】上記方法で、加工後の保護材層積層基板と
溶剤とを一定時間接触させることにより、基板と保護材
層を接着していた接着剤が溶解もしくは膨潤し、溶剤中
で基板と保護材が剥離する。ただし、該溶剤は、通常、
基板および保護材層に比べ比重が小さいため、剥離した
基板と保護材が混在した状態で、溶剤中に滞留してい
る。
【0024】工程B:基板と保護材層を剥離するのに用
いた溶剤を除去する工程である。
【0025】接着剤を溶解もしくは膨潤させ、基板と保
護材層を剥離させた後の溶剤は、以降の工程では不要と
なるため基板および保護材層と分離除去する。分離除去
する方法は特に限定されないが、デカンテーション、ろ
過、網治具によるすくい取り等が採用でき、特に切断加
工で基板を細分化する場合は、有効である。このように
して溶剤を除去された基板と保護材層との混合物には、
必要により洗浄や乾燥等を施しても良い。乾燥手法とし
ては、イソプロピルアルコールによる蒸気乾燥や風乾等
を適宜に行えばよい。
【0026】工程C:工程Aで剥離された基板および保
護材層を両者の比重の中間を有する液体に浸漬し、基板
と保護材層とを分離させる工程である。
【0027】本発明において、基板と保護材層を分離す
るのに用いる分離用液体は、基板と保護材層それぞれの
比重の中間の比重を持ち、基板および保護材層を溶解、
腐食しないものであれば、公知のものが制限無く使用で
きるが、分離する基板および保護材層と液体との比重差
は0.1以上、好ましくは0.3以上離れているのが、
分離がより容易であることから好ましい。
【0028】例えば、基板として比重が3.30の窒化
アルミニウム焼結体を用い、他方、保護材として比重が
2.50のソーダ石灰ガラス板を用いるのであれば、こ
のような分離用液体としては、ブロモホルム(比重2.
82)、テトラブロモエタン(比重2.96)、ヨウ化
エチレン(比重3.32)をベンゼンや四塩化炭素で希
釈した溶液、クレリーチ溶液(ぎ酸タリウムとマロン酸
タリウムとの混合水溶液、比重3.40、20℃)やロ
ールバッハ溶液(ヨウ化バリウムとヨウ化水銀との混合
水溶液、比重3.58)等の不揮発性塩の飽和水溶液を
水で希釈して比重を調整したものが挙げられる。
【0029】このうち、ブロモホルムは、窒化アルミニ
ウム焼結体及びガラス板と十分な比重差があり両者の分
離が容易な上、該窒化アルミニウム焼結体からなる基板
に対して極めて安定であり、該基板表面が侵されて変
色、シミ等が生じることがほとんど生じない。窒化アル
ミニウム焼結体基板を半導体回路部品の基板として用い
る場合には、その表面の清浄さや化学的安定性はとりわ
け要求され僅かの劣化も半導体回路基板の信頼性を低下
させる原因になり許されないため、分離用液体として上
記ブロモホルムを用いる態様は特に好適である。
【0030】工程Bで接着剤を溶解もしくは膨潤させた
溶液を除去した、基板と保護材層の混合物を上記液体に
浸漬させ、しばらく放置すると、溶液より比重の小さい
保護材層もしくは基板は、溶液中に浮遊し、溶液より比
重の大きい基板もしくは保護材層は、沈降する。浸漬中
に溶液を軽く攪拌したり、超音波をかけても良い。
【0031】工程D:基板と保護材層が分離した上記液
体中から基板を選択的に回収する工程である。
【0032】工程Cで基板と保護材層それぞれの比重の
中間の比重を持つ溶液中に浮遊させた後、保護材層もし
くは基板を含む上澄み液と、基板もしくは保護材層のみ
が沈降した残留液を個別に回収し、それぞれ溶液を除去
することにより、目的の基板を保護材層から分離し、破
損もしくは紛失させることなく、速やかに回収すること
ができる。溶液の除去の方法は、特に限定されないが、
デカンテーション、ろ過、網治具によるすくい取り等が
採用でき、特に切断加工で基板をチップに細分化する場
合は、有効である。
【0033】必要に応じて、上記工程C〜工程Dを数回
繰り返しても良い。また、分離回収した基板は、必要に
応じて、洗浄および乾燥を行うことにより、基板表面の
清浄化を図ることができる。乾燥手法としては、前記し
たのと同様にイソプロピルアルコールによる蒸気乾燥や
風乾等を適宜に行えばよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
セラミック基板等の表面に該基板と異なる比重を有する
保護材層が接着剤により接着されてなる保護材層積層基
板に、溶剤を作用させて剥離した後、基板と保護材層の
中間の比重を有する液体に浸漬することにより分離さ
せ、液体中から目的とする基板を効率良く、選択的に回
収することができる。
【0035】特に、窒化アルミニウム焼結体等のセラミ
ック基板から、目的の大きさ、形状の半導体回路部品製
造用のチップ等の基板加工品を製造する際に有効に採用
できる。かかる態様において、分離用液体として、ブロ
モホルムを用いた場合には、該窒化アルミニウム焼結体
の基板表面に、変色やシミ等も生じることがなく一層好
適である。
【0036】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に例示
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。また、以下の実施例で使用した部材の比重は、窒
化アルミニウム焼結体基板;3.30(アルキメデス法
により測定)、ガラス基板;2.50(アルキメデス法
により測定)である。
【0037】実施例1 まず、50mm×50mmで厚さ0.3mmの窒化アル
ミニウム基板の両面に窒化アルミニウム基板と同じサイ
ズのガラス基板を接着し、得られた接合体をダイシング
ソーを用いて0.8mm×0.8mmのサイズの小片に
切断した。この時、接合体小片の取り数は2401個で
あった。
【0038】工程Aとして、切断された2401個の接
合体小片のすべてを、アセトン50mlの入ったビーカ
ーに入れ、アセトン中に浸漬させ、室温で一昼夜放置し
て接着剤を溶解することにより、窒化アルミニウムの小
片からガラスの小片を剥離させた。
【0039】工程Bとして、窒化アルミニウムの小片が
流出しないように注意しながら、デカンテーションによ
りビーカー内のアセトンを廃棄した。
【0040】工程Cとして、剥離した窒化アルミニウム
の小片とガラスの小片が入っているビーカーに比重2.
82のブロモホルム50mlを注入した。比重差によ
り、窒化アルミニウムの小片はビーカーの底に沈み、ガ
ラスの小片のみがブロモホルム液中に浮遊した。
【0041】工程Dとして、浮遊しているガラスの小片
を含む上澄み液のみを、濾紙をセットしたビーカーに移
し、濾過を行った後、再度ブロモホルムを注入し、上記
操作による分離を繰返した。
【0042】濾紙上には、ガラスの小片のみを分離する
ことができ、又、ビーカー内には、2401個の窒化ア
ルミニウムの小片のみが残り、100%の回収率で窒化
アルミニウムの小片を回収することができた。なお、上
記分離操作に要した時間は5分であった。
【0043】引続き、窒化アルミニウムの小片が残って
いるビーカーにアセトンを注入し、1時間浸漬させ洗浄
を行った後、イソプロピルアルコール蒸気中での洗浄、
乾燥を行い窒化アルミニウムの小片を回収した。回収さ
れた窒化アルミニウムの小片の外観を目視により検査し
たところ、変色、シミ等の外観不良が僅かでも発生した
小片は、2個しかなかった。
【0044】実施例2 実施例1と同様に作製した窒化アルミニウムとガラスの
接合体を、2401個の小片に切断し、実施例1の工程
Bまで処理した後、工程Cとして、剥離した窒化アルミ
ニウムの小片とガラスの小片が入っているビーカーに、
ベンゼンで希釈し比重3.05に調整したヨウ化メチレ
ン50mlを注入した。実施例1と同様に比重差によ
り、窒化アルミニウムの小片はビーカーの底に沈み、ガ
ラスの小片のみがヨウ化メチレン液中に浮遊した。
【0045】さらに、工程Dとして、浮遊しているガラ
スの小片を含む上澄み液のみを、濾紙をセットしたビー
カーに移し、濾過を行った後、再度ヨウ化メチレンを注
入し、上記操作による分離を繰返した。
【0046】濾紙上には、ガラスの小片のみを分離する
ことができ、又、ビーカー内には、2401個の窒化ア
ルミニウムの小片のみが残り、100%の回収率で窒化
アルミニウムの小片を回収することができた。なお、上
記分離操作に要した時間は5分であった。
【0047】引続き、窒化アルミニウムの小片が残って
いるビーカーにアセトンを注入し、1時間浸漬させ洗浄
を行った後、イソプロピルアルコール蒸気中での洗浄、
乾燥を行い窒化アルミニウムの小片を回収した。回収さ
れた窒化アルミニウムの小片の外観を目視により検査し
たところ、変色、シミ等の外観不良が僅かでも発生した
小片は、12個であった。
【0048】実施例3 実施例1と同様に作製した窒化アルミニウムとガラスの
接合体を、2401個の小片に切断し、実施例1の工程
Bまで処理した後、工程Cとして、剥離した窒化アルミ
ニウムの小片とガラスの小片が入っているビーカーに、
水で希釈し比重2.68に調整したクレリーチ溶液50
mlを注入した。実施例1と同様に比重差により、窒化
アルミニウムの小片はビーカーの底に沈み、ガラスの小
片のみがクレリーチ溶液中に浮遊した。
【0049】さらに、工程Dとして、浮遊しているガラ
スの小片を含む上澄み液のみを、濾紙をセットしたビー
カーに移し、濾過を行った後、再度クレリーチ溶液を注
入し、上記操作による分離を繰返した。
【0050】濾紙上には、ガラスの小片のみを分離する
ことができ、又、ビーカー内には、2401個の窒化ア
ルミニウムの小片のみが残り、100%の回収率で窒化
アルミニウムの小片を回収することができた。なお、上
記分離操作に要した時間は5分であった。
【0051】引続き、窒化アルミニウムの小片が残って
いるビーカーに水を注入し、十分に窒化アルミニウムの
小片を洗浄した後、水を廃棄した。続いて、アセトンを
注入し、1時間浸漬させ洗浄を行った後、イソプロピル
アルコール蒸気中での洗浄、乾燥を行い窒化アルミニウ
ムの小片を回収した。回収された窒化アルミニウムの小
片の外観を目視により検査したところ、変色、シミ等の
外観不良が僅かでも発生した小片は、25個であった。
【0052】比較例1 実施例1と同様に作製した窒化アルミニウムとガラスの
接合体を、2401個の小片に切断し、実施例1の工程
Bまで処理した後、窒化アルミニウムの小片とガラスの
小片が混在して残ったビーカーにアセトンの新液を注入
し、1時間浸漬させ洗浄を行った後、イソプロピルアル
コール蒸気中での洗浄、乾燥を行い窒化アルミニウムの
小片とガラスの小片が混在物を回収した。
【0053】最後に、ピンセットを用い、窒化アルミニ
ウムの小片のみを選別し、分離した。上記分離操作に要
した時間は1時間であった。なお、ピンセットによる分
離の際、操作ミスによる窒化アルミニウムの小片の破損
や紛失のため、17個が回収できなかった。また、回収
された窒化アルミニウムの小片の外観を検査したとこ
ろ、変色、シミ等の外観不良が発生した小片は、187
1個であった。ガラスの小片と重なったまま乾燥された
窒化アルミニウムの小片が多かったためと考えられた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D071 AA43 AB13 AB23 AB43 AB45 BA05 BB12 BB21 DA20 5E314 AA06 BB01 CC01 FF02 GG24 GG26 5E343 AA02 AA23 AA26 BB72 EE01 FF23 GG11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面に該基板と異なる比重を有す
    る保護材層が接着剤により接着されてなる保護材積層基
    板から基板を分離回収する方法であって、下記工程A〜
    工程Dを順次行うことを特徴とする基板の分離回収方
    法。 工程A:上記保護材積層基板と溶剤とを接触させ、該保
    護材積層基板中の接着剤を溶解もしくは膨潤させること
    により基板と保護材層とを剥離する工程、 工程B:溶剤を除去する工程、 工程C:工程Aで剥離された基板および保護材層を両者
    の比重の中間の比重を有する分離用液体に浸漬し、基板
    と保護材とを分離させる工程、 工程D:基板と保護材層が分離した上記分離用液体中か
    ら基板を選択的に回収する工程。
  2. 【請求項2】 保護材積層基板における基板と保護材層
    との比重差が0.2以上である請求項1記載の基板の分
    離回収方法。
  3. 【請求項3】 基板が窒化アルミニウム焼結体基板であ
    り、保護材層がガラス板である請求項2記載の基板の分
    離回収方法。
  4. 【請求項4】 工程Cで使用する分離用液体がブロモホ
    ルムである請求項3記載の基板の分離回収方法。
  5. 【請求項5】 保護材積層基板の状態において、基板に
    機械加工を施した後、請求項1〜4のいずれかに記載の
    方法により該機械加工が施された基板を分離回収するこ
    とを特徴とする基板加工品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018066295A1 (ja) * 2016-10-04 2018-04-12 日本電気硝子株式会社 ホウケイ酸系ガラス、複合粉末材料及び複合粉末材料ペースト

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WO2018066295A1 (ja) * 2016-10-04 2018-04-12 日本電気硝子株式会社 ホウケイ酸系ガラス、複合粉末材料及び複合粉末材料ペースト
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