JP2002184467A - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池

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JP2002184467A
JP2002184467A JP2000376089A JP2000376089A JP2002184467A JP 2002184467 A JP2002184467 A JP 2002184467A JP 2000376089 A JP2000376089 A JP 2000376089A JP 2000376089 A JP2000376089 A JP 2000376089A JP 2002184467 A JP2002184467 A JP 2002184467A
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Toshihiro Yoshida
俊広 吉田
Masanobu Kito
賢信 鬼頭
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過酷な使用条件下においても安全性や信頼性
を有し、且つ、サイクル特性に優れ、長期間使用に好適
なリチウム二次電池を提供する。 【解決手段】 正極板と負極板をセパレータを介して捲
回又は積層してなる電極体および電解液を、出力端子に
接続した電極蓋を少なくとも一端部に備えた円筒形の電
池ケースに収納し、該電極蓋と該電池ケースとの間又は
電極蓋の一部にパッキンを介して、該電極蓋又は該出力
端子と該電池ケースとの間を電気的に絶縁してなるリチ
ウム二次電池であって、温度が90〜120℃、相対湿
度が80〜100%RHの条件下において、30〜60
時間曝露後の重量変化率Xが−5%<X<+1%の範囲
にあることを特徴とするリチウム二次電池である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明はリチウム二次電池
に係り、さらに詳しくは、過酷な使用条件下においても
劣化し難く、且つ、サイクル特性に優れたリチウム二次
電池に関する。
【0002】
【従来の技術】 近年環境保護運動の高まりを背景とし
て、二酸化炭素その他有害物質を含む排気ガスの排出規
制が切に望まれる中、自動車業界ではガソリン車等の化
石燃料を使用する自動車に替えて、電気自動車(EV)
やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入を促進する
動きが活発になっている。
【0003】 このEV、HEV実用化の鍵を握るモー
タ駆動用電池としてのリチウム二次電池には、大容量、
高出力という特性が要求される。ここで、電池容量が大
きいということは蓄積されるエネルギーの絶対値が大き
くなることを意味するので、取り扱いや充放電時の安全
性の確保が図られなければならない。また、高出力を得
るには電池の内部抵抗、すなわち、正極出力端子と負極
出力端子との間の抵抗値を小さくする必要がある。
【0004】 したがって、電池を大容量とすること
で、必然的に電池一本当たりの大きさ、すなわち電池サ
イズを大きくしなければならないが、これに伴って使用
される電池ケースには、上述した安全性と出力を確保す
る機械的特性および電気的特性が求められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 例えば、車載用のリ
チウム二次電池は、その用途上の理由によりエンジンル
ーム内、又はエンジンルーム付近に積載されることとな
る。このような場合においては高温、且つ高湿等の多様
な外部環境に晒されることが想定されるため、より高い
耐久性や信頼性が求められる。
【0006】 ここで、従来のリチウム二次電池に関し
ては図5に示すように、図中上部のかしめ加工部6にお
いて、電極蓋3と電池ケース2の間にパッキン4をシー
ルのために設けている。このとき、パッキン4に使用さ
れる材料としては、エチレンプロピレンゴムを始めとし
てポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂等の樹脂
材料を挙げることができる。なお、ここでいうシールの
役割とは、電池外部への電解液漏洩防止、および、電池
内部への水分浸入防止等を挙げることができる。
【0007】 しかし、一般的に使用されている前記の
材料からなるパッキンは、耐電解液性は有するが、外部
からの水分浸入防止が不充分であり、また、高温・高湿
度といった過酷な環境に晒されることにより弾性領域が
狭くなる、或いは、弾性維持率が低下する等の問題点を
有しており、このようなシールを、かしめ加工部に有す
るリチウム二次電池を車載用として使用する場合、5
年、10年、或いは10万km、10万マイルといった
長期に渡る使用に耐えることができないばかりでなく、
内部電解液の漏れが生ずる恐れもあり、安全性に関した
問題をも有している。
【0008】 本発明は、このような従来技術の有する
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、過酷な使用条件下においても安全性や信頼性を
有し、且つ、サイクル特性に優れ、長期間使用に好適な
リチウム二次電池を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】 すなわち、本発明によ
れば、正極板と負極板をセパレータを介して捲回又は積
層してなる電極体および電解液を、出力端子に接続した
電極蓋を少なくとも一端部に備えた円筒形の電池ケース
に収納し、該電極蓋と該電池ケースとの間又は電極蓋の
一部にパッキンを介して、該電極蓋又は該出力端子と該
電池ケースとの間を電気的に絶縁してなるリチウム二次
電池であって、温度が90〜120℃、相対湿度が80
〜100%RHの条件下において、30〜60時間曝露
後の重量変化率Xが−5%<X<+1%の範囲にあるこ
とを特徴とするリチウム二次電池が提供される。
【0010】 また、本発明においては、電極蓋と電池
ケースとの間隙にシーラントを充填してなることが好ま
しい。
【0011】 さらに、本発明においては、シーラント
がシリコーン樹脂系シーラント、エポキシ樹脂系シーラ
ントのいずれかであることが好ましく、パッキンがエチ
レンプロピレンゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、
フッ素樹脂のいずれかであることが好ましい。
【0012】 また、電池ケース素材としてはアルミニ
ウム、アルミニウム合金、ステンレスのいずれかが好適
に選択される。
【0013】 なお、上述したリチウム二次電池の特徴
は、電池容量が2Ah以上のリチウム二次電池に好適に
採用され、また、本発明のリチウム二次電池は、車載用
電池として好適に用いられる。
【0014】 また、本発明においては電気自動車又は
ハイブリッド電気自動車に好適に用いられ、さらに、エ
ンジン起動用に用いられることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】 以下、本発明を実施形態に基づ
き詳しく説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定
されるものではない。
【0016】 本発明に係るリチウム二次電池は、高温
高湿曝露試験後の重量変化率Xが−5%<X<+1%の
範囲にあることが必要であり、−4.5%<X<+0.
9%の範囲にあることが好ましく、−4%<X<+0.
8%の範囲にあることがさらに好ましい。なお、このと
きの高温高湿曝露試験の条件は、温度が90〜120
℃、相対湿度が80〜100%RHにおいて、30〜6
0時間曝露するというものである。以降、その詳細につ
いて説明する。
【0017】 図1は、20個のリチウム二次電池の、
高温高湿曝露試験後重量変化に対する電池容量劣化率を
示したグラフである。このように、本発明に係るリチウ
ム二次電池の高温高湿曝露試験後の電池重量変化率X
は、−5%<X<+1%の範囲内であるために、リチウ
ム二次電池のパルスサイクル試験20000回後の容量
劣化率が80%以上となり、優れたサイクル特性を示す
ことがわかる。これに対し、試験後の電池重量変化率X
が−5%<X<+1%の範囲外である場合には、リチウ
ム二次電池の容量劣化が70%を下回る結果を示した。
すなわち、高温高湿曝露試験後の重量変化と容量劣化率
は密接な関係を有しており、電池外部への液漏れや、内
部への水分浸入を抑制することが、長期間の使用に際し
て、電池容量が減少し難いといった特性を有する信頼性
の高い電池を提供することになる。
【0018】 なお、ここでいう液漏れとは、前述の条
件によるリチウム二次電池の高温高湿曝露試験終了後、
大気中で室温になるまで放冷し、目視等による液滴有無
の観察、又は、重量減少の測定によって認められ得る現
象のことである。また、高温高湿曝露試験の詳細、およ
び電池容量劣化率の測定方法については後述する。
【0019】 図2は、本発明のリチウム二次電池の一
実施形態を示す断面図であり、電池ケース2に内部電極
体1を収め、電解液(図示せず)を含浸し、エチレンプ
ロピレンゴムを始めとする樹脂材料からなるパッキン4
を介して電極蓋3を設置し、電池ケース2をかしめ加工
してなるリチウム二次電池10を示している。本発明に
係るリチウム二次電池においては、電極蓋3の表面上に
おいて、パッキン4がシーラント8で被覆されてなるこ
とが好ましい。したがって、パッキン4と外気との接触
機会を効果的に遮断することができ、高温・高湿度とい
った過酷な外部環境下においても、パッキン4の劣化を
起こり難くすることが可能であると同時に、電池容量の
劣化等の不具合も生じ難いといった効果を奏する。
【0020】 さらに、図3は本発明のリチウム二次電
池の別の実施形態を示す断面図であり、電池ケース2に
内部電極体1を収め、電解液(図示せず)を含浸し、電
極蓋3を設置し、電池ケース2をかしめ加工および溶接
してなるリチウム二次電池10を示している。このよう
に、パッキン4は電極蓋3の一部にあって、リチウム二
次電池10の出力端子9と電池ケース2を電気的に絶縁
するように配されていてもよい。また、上記図2の場合
と同様、パッキン4がシーラント8で被覆されてなるこ
とが好ましく、これにより前述の如き効果を奏する。
【0021】 なお、図2及び図3中、リチウム二次電
池10の下方部は省略されているが、当該リチウム二次
電池10を構成する電池ケース2によってリチウム二次
電池10の底部を形成している構造、又は、上方部と同
じく、電極蓋3、パッキン4等を有する構造のどちらで
あっても良い。
【0022】 一般に、単一材質によって構成されるパ
ッキンのみで、高いシール性と耐高温・高湿性を両立す
ることは困難である。しかし上記のように、本発明に係
るリチウム二次電池においては、パッキンの劣化が起こ
り難いため、長期間に渡って信頼性の高いシールが持続
される。したがって、パッキンを有する部分において高
いシール性と防水性、並びに電気的な絶縁等の特性を発
揮することができる。
【0023】 本発明の実施には、シリコーン樹脂系シ
ーラント、又は、エポキシ樹脂系シーラントのいずれか
を好適に用いることができる。これらのシーラントは安
価で入手が容易であるとともに取り扱いが簡便であるた
め、コストを抑えるとともに、信頼性のある防水効果を
奏することができる。
【0024】 なお、本発明のリチウム二次電池に用い
るシリコーン樹脂系シーラントとして、具体的には、主
シリコーン樹脂を含むA液と架橋剤および硬化触媒を含
むB液とからなる二液性樹脂、又は予めA液とB液を混
合した一液性樹脂等を用いることができる。さらに必要
に応じて、接着性を向上させるシランカップリング剤を
プライマーとして利用することで、当該リチウム二次電
池の電極蓋表面上において信頼性のある防水効果を奏す
ることができる。
【0025】 ここで、主シリコーン樹脂とは、ビニル
基(CH2)等脂肪族不飽和結合を含有するシリコーン
樹脂であり、架橋剤とはハイドロジェンポリシロキサン
(SiH)結合を有するシリコーン樹脂である。また、
付加反応とは、これら主シリコーン樹脂と架橋剤とがP
t等の触媒存在下でヒドロシリル化反応により架橋を起
こしてエラストマーになることで、反応に伴う揮発成分
がなく、体積変化を生じないことが特徴である。
【0026】 また、本発明のリチウム二次電池に用い
るエポキシ樹脂系シーラントとして、1分子中にエポキ
シ基を2個以上持つポリマー(プレポリマー)と、その
プレポリマーと反応して架橋構造をつくる硬化剤とから
なるものを用いることができる。
【0027】 ここで、プレポリマーとは、さまざまな
タイプのものが知られているが、例えばビスフェノール
Aとエピクロロヒドリンから合成されるもの等である。
また、硬化剤についても種々知られているが、ポリアミ
ンや酸無水物等を挙げることができる。この両者を混合
することにより、プレポリマー中のエポキシ基の開環反
応が起こり、架橋構造を形成する。なお、プレポリマー
の種類と硬化剤の組み合わせで物性は変化し、室温硬化
型、加熱硬化型等の性質を示すが、一般に接着性、含浸
性、寸法安定性、耐水性、耐薬品性等に優れていること
が特徴である。
【0028】 また、上記シーラントは電気絶縁性にも
優れており、これらのシーラントを用いることにより、
図2および図3に示すように電極蓋3又は出力端子9と
電池ケース2のより確実な絶縁を行うことが可能とな
る。したがって、長期信頼性が向上するばかりでなく、
安全性においても優れたリチウム二次電池を提供するこ
とが可能である。
【0029】 さらに、本発明においては、パッキンが
エチレンプロピレンゴム、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、フッ素樹脂のいずれかを素材とすることが好まし
い。これらの素材は弾力性を有し、適度な弾性維持率を
保ってシールすることが可能であるため、リチウム二次
電池外部への電解液漏洩防止効果を示すことができる。
したがって、本発明に係るリチウム二次電池、すなわち
パッキンがシーラントで被覆され、当該パッキンが外気
と遮断されてなる構造とすることにより、前記の電解液
漏洩防止効果だけでなく、リチウム二次電池内部への水
分浸入を防止することができるとともに、パッキンが直
接外気に接触しないことから、パッキンの劣化を起こり
難くするという効果を奏する。
【0030】 次に、本発明の詳細をリチウム二次電池
の作製方法を例に挙げて説明する。本発明におけるリチ
ウム二次電池の内部電極体は、正極板と負極板とが多孔
性ポリマーフィルムからなるセパレータを介して直接接
触しないように捲回して構成される。具体的には図4に
示すように、内部電極体1は、正極板11と負極板12
とをセパレータ13を介して捲回して形成され、正負各
電極板11・12(以下、「電極板11・12」とい
う。)のそれぞれにタブ5が設けられる。このタブ5の
電極板11・12への取付けは、電極板11・12をセ
パレータ13とともに捲回する時点で、超音波溶接等の
手段により行うことができる。なお、各タブ5の、電極
板11・12と接続された反対側の端部は、出力端子
(図示せず)もしくは出力端子に導通する電流取出端子
(図示せず)に取り付けられる。
【0031】 電極板11・12は、正極板11につい
てはアルミニウム、チタン等、負極板12については
銅、ニッケル等の金属箔を集電体とし、それぞれの金属
箔の両面に電極活物質を塗布して電極活物質層を形成す
ることにより作製する。また、タブ5はこのような金属
箔の一辺に配設され、一般的に、内部電極体1を作製し
た際に、電極板11・12のタブ5が取付けられた部分
が外周側へ膨らむことのないように、薄帯状のものが用
いられる。このとき、1つのタブ5が電極板11・12
における一定面積からの集電を行うように、ほぼ等間隔
に配設されることが好ましく、タブ5の材質はタブ5が
取付けられる金属箔と同材質とされる場合が多い。
【0032】 正極板11の作製に使用される正極活物
質としては、コバルト酸リチウム(LiCoO2)やニ
ッケル酸リチウム(LiNiO2)あるいはマンガン酸
リチウム(LiMn24)等のリチウム遷移金属複合酸
化物が用いられるが、本発明においては、特にマンガン
酸リチウムが用いられ、他の正極活物質を用いた場合と
比較して、正極活物質層の抵抗を小さくすることがで
き、好ましい。
【0033】 なお、マンガン酸リチウムは、このよう
な化学量論組成(ストイキオメトリー組成)のものに限
定されるものではなく、Mnの一部を1以上の他の元素
で置換した、一般式LiMXMn2-X4(Mは置換元
素、Xは置換量を表す。)で表されるマンガン酸リチウ
ムも好適に用いられる。このような元素置換を行ったマ
ンガン酸リチウムにおいては、Li/Mn比が0.5超
となる。
【0034】 置換元素Mとしては、以下、元素記号で
列記するが、Li、Fe、Mn、Ni、Mg、Zn、
B、Al、Co、Cr、Si、Ti、Sn、P、V、S
b、Nb、Ta、Mo、Wを挙げることができ、理論
上、Liは+1価、Fe、Mn、Ni、Mg、Znは+
2価、B、Al、Co、Crは+3価、Si、Ti、S
nは+4価、P、V、Sb、Nb、Taは+5価、M
o、Wは+6価のイオンとなり、LiMn24中に固溶
する元素である。但し、Co、Snについては+2価の
場合、Fe、SbおよびTiについては+3価の場合、
Mnについては+3価、+4価の場合、Crについては
+4価、+6価の場合もあり得る。
【0035】 したがって、各種の置換元素Mは混合原
子価を有する状態で存在する場合があり、また、酸素の
量については、必ずしもストイキオメトリー組成で表さ
れるように4であることを必要とせず、結晶構造を維持
するための範囲内で欠損して、あるいは過剰に存在して
いても構わない。
【0036】 なお、正極活物質の導電性を向上させる
ために、アセチレンブラックやグラファイト粉末等のカ
ーボン粉末を電極活物質に混合することが好ましい。一
方、負極活物質としては、ソフトカーボンやハードカー
ボンといった、アモルファス系炭素質材料や、人造黒
鉛、天然黒鉛等の炭素質粉末が用いられる。これらの電
極活物質はスラリー化され、集電体へ塗布、固着されて
電極板11・12が作製される。
【0037】 セパレータ13としては、マイクロポア
を有するリチウムイオン透過性のポリエチレンフィルム
を、多孔性のリチウムイオン透過性のポリプロピレンフ
ィルムで挟んだ三層構造としたものが好適に用いられ
る。これは、内部電極体1の温度が上昇した場合に、ポ
リエチレンフィルムが約130℃で軟化してマイクロポ
アが潰れてリチウムイオンの移動、すなわち電池反応を
抑制する安全機構を兼ねたものである。そしてこのポリ
エチレンフィルムを、より軟化温度の高いポリプロピレ
ンフィルムで挟持することによって、セパレータ13と
電極板11・12との接触・溶着を防止することができ
る。
【0038】 電解液としてはエチレンカーボネート
(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチル
カーボネート(DMC)、プロピレンカーボネート(P
C)といった炭酸エステル系のもの、γ−ブチロラクト
ン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等の有機溶媒
の単独溶媒もしくは混合溶媒に、電解質としてのLiP
6やLiBF4等のリチウム錯体フッ素化合物、あるい
はLiClO 4といったリチウムハロゲン化合物等を1
種類もしくは2種類以上を溶解した非水系の有機電解液
が好適に用いられる。
【0039】 さて、次に図2を用いて本発明に係るリ
チウム二次電池の実施形態の詳細を説明する。リチウム
二次電池10の上部は、内部電極体1に取り付けられ
た、タブ5が電極蓋3を貫通するように設けられた出力
端子9に接続されている。電池ケース2との間には絶縁
性のパッキン4を設け、かしめ加工により電池ケース2
の一端を封止するようにして取付けられた構造である。
また、内部には前記電解液が含浸されている。
【0040】 上述のように作製したリチウム二次電池
10について、電極蓋3の表面上において、パッキン4
を介して封止された電極蓋3と電池ケース2の間隙を埋
めるように、シリコーン樹脂系シーラント、又はエポキ
シ樹脂系シーラントを充填し、本発明に係るリチウム二
次電池を作製する。
【0041】 一方、本発明に係るリチウム二次電池に
おいて、使用される電池ケースの素材は、アルミニウム
もしくはアルミニウム合金あるいはステンレスであるこ
とが好ましい。このような材料は各種の径のものが市販
されているために入手が容易でしかも安価であり、さら
に、端部の加工を容易に行うことが可能なため、低コス
トながら信頼性の高いリチウム二次電池の作製が可能と
なる。なお、アルミニウムとは純アルミニウムを指す
が、純度として90%以上のものであれば、問題なく用
いることが可能である。なお、同時に使用される電極蓋
3の材質には、通常は金属材料が用いられる。
【0042】 上述した本発明に係るリチウム二次電池
の特徴は、特に、電池容量が2Ah以上である大型の電
池に好適に採用されるが、このような容量以下の電池に
適用することを妨げるものではない。また、本発明のリ
チウム二次電池は、大容量、低コスト、高信頼性という
特徴を生かし車載用電池として、さらには、電気自動車
又はハイブリッド電気自動車に用いることが好ましいと
ともに、高電圧を必要とされるエンジン起動用としても
特に好適に用いることができる。
【0043】 以上、本発明に係るリチウム二次電池に
ついて実施形態を示しながら説明してきたが、本発明が
上記実施の形態に限定されるものでないことはいうまで
もない。
【0044】
【実施例】 以下、本発明の具体的な実施結果を説明す
る。 (実施例1〜15)パッキン材としてエチレンプロピレ
ンゴム、又はポリプロピレンを使用し、図2に示すよう
なかしめ加工部6の形状を有するリチウム二次電池の本
体を作製した。次いで、シーラント剤としてシリコーン
樹脂系、又はエポキシ樹脂系シーラントを使用し、同じ
く図2に示すように、電極蓋3と電池ケース2との間隙
を埋めるようにシールを施してリチウム二次電池10を
作製した(実施例1〜15)後、高温高湿曝露試験を行
った。試験方法は、高温高湿曝露試験装置(タバイエス
ペック社製、高度加速寿命試験装置(HASTチャンバ
ー)、EHS−220(M)型)を使用し、試験温度1
03〜110℃、試験湿度(相対湿度)90%RH又は
98%RHの条件下で50又は100時間放置した。次
に、各サンプルを室温下、大気中にて放冷した後に各リ
チウム二次電池の重量を測定し、試験前の電池重量から
重量変化を算出した。結果を表1に示す。なお、表1の
記載中「かしめ代」とは、下記式(1)にて算出される
数値(%)をいう。 かしめ代(%)=(1−(かしめ加工後のパッキン厚み/かしめ加工前のパッ キン厚み))×100…(1)
【0045】
【表1】
【0046】(比較例1〜5)シーラント剤を使用した
シールを設けない以外は、前記実施例1〜15と同様の
手法によって、図5に示すようなリチウム二次電池10
を作製した(比較例1〜5)。
【0047】(パルスサイクル試験)上述した高温高湿
曝露試験を行った後の各リチウム二次電池について、図
6に示される充放電サイクルを1サイクルとして、これ
を繰り返すことにより耐久試験を行った。1サイクルは
放電深度50%の充電状態の電池を10C(放電レー
ト)相当の電流100Aにて9秒間放電した後18秒間
休止し、その後70Aで6秒間充電後、続いて18Aで
27秒間充電し、再び50%の充電状態とするパターン
に設定した。なお、充電の2回目(18A)の電流値を
微調整することにより、各サイクルにおける放電深度の
ずれを最小限に止めた。また、電池容量の変化を知るた
めに、0.2Cの電流強さで充電停止電圧4.1V、放
電停止電圧2.5Vとした容量測定を行い、20000
サイクル経過後の電池容量を初回の電池容量で除した値
により電池容量劣化率を求めた。結果を表1、および高
温高湿曝露試験後重量変化に対する電池容量劣化率をプ
ロットしたグラフを図1に示す。
【0048】(考察)表1に示すように、本発明に係る
リチウム二次電池は電極蓋と電池ケースとの間隙にシー
ルを設けてなるものであることから、高温高湿曝露試験
後の電池重量に変化が少なく、またサイクル経過後の電
池容量の減少が顕著でないことから、サイクル特性に優
れたリチウム二次電池であることを確認した。なお、使
用するパッキン材とシーラント剤の組み合わせは、いず
れの場合においても良好な結果が得られた。さらに図1
に示すように、高温高湿曝露試験後の電池重量変化率X
が、−5%<X<+1%の範囲である本発明に係るリチ
ウム二次電池は、パルスサイクル試験20000回後の
容量劣化率が80%以上であり、サイクル特性に優れて
いることが判明した。
【0049】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明のリチウ
ム二次電池によれば、所定の高温・高湿条件下における
曝露試験後の重量変化率が所定の範囲内であるため、サ
イクル特性に優れている。したがって、長期安定性およ
び信頼性の付与された製品であり、過酷な環境条件にお
いて高出力を長期間維持する、例えば車載用電池等とし
て好ましい特性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 リチウム二次電池の高温高湿曝露試験後重量
変化に対する電池容量劣化率を示したグラフである。
【図2】 本発明のリチウム二次電池の一実施形態を示
す断面図である。
【図3】 本発明のリチウム二次電池の別の実施形態を
示す断面図である。
【図4】 捲回型内部電極体の構造を示す斜視図であ
る。
【図5】 従来のリチウム二次電池の一実施形態を示す
断面図である。
【図6】 サイクル試験における充放電パターンを示す
グラフである。
【符号の説明】 1…内部電極体、2…電池ケース、3…電極蓋、4…パ
ッキン、5…タブ、6…かしめ加工部、7…くびれ部、
8…シーラント、9…出力端子、10…リチウム二次電
池、11…正極板、12…負極板、13…セパレータ、
15…溶接部。
フロントページの続き Fターム(参考) 5H011 AA13 BB04 CC06 GG02 GG05 HH02 HH03 JJ14 KK02 KK04 5H029 AJ05 AJ12 AK03 AL07 AL08 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ02 BJ12 BJ14 DJ02 DJ03 EJ01 EJ12 HJ00 HJ14 HJ19

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極板と負極板をセパレータを介して捲
    回又は積層してなる電極体および電解液を、出力端子に
    接続した電極蓋を少なくとも一端部に備えた円筒形の電
    池ケースに収納し、該電極蓋と該電池ケースとの間又は
    電極蓋の一部にパッキンを介して、該電極蓋又は該出力
    端子と該電池ケースとの間を電気的に絶縁してなるリチ
    ウム二次電池であって、 温度が90〜120℃、相対湿度が80〜100%RH
    の条件下において、30〜60時間曝露後の重量変化率
    Xが−5%<X<+1%の範囲にあることを特徴とする
    リチウム二次電池。
  2. 【請求項2】 パッキンがシーラントで被覆され、該パ
    ッキンが外気と遮断されてなる請求項1記載のリチウム
    二次電池。
  3. 【請求項3】 該シーラントがシリコーン樹脂系シーラ
    ント、エポキシ樹脂系シーラントのいずれかである請求
    項2記載のリチウム二次電池。
  4. 【請求項4】 パッキンがエチレンプロピレンゴム、ポ
    リエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂のいずれかで
    ある請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウム二次
    電池。
  5. 【請求項5】 電池ケースがアルミニウム、アルミニウ
    ム合金、ステンレスのいずれかである請求項1〜4のい
    ずれか一項に記載のリチウム二次電池。
  6. 【請求項6】 電池容量が2Ah以上である請求項1〜
    5のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
  7. 【請求項7】 車載用電池である請求項1〜6のいずれ
    か一項に記載のリチウム二次電池。
  8. 【請求項8】 電気自動車又はハイブリッド電気自動車
    に用いられる請求項7記載のリチウム二次電池。
  9. 【請求項9】 エンジン起動用に用いられる請求項7記
    載のリチウム二次電池。
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