JP2002180830A - エンジン作業機の排気管構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 騒音の低減と黒煙のケーシング内部への入り
込みを防止する。 【解決手段】 排気管６出口に補助筒１２を軸方向に移
動可能に外嵌するとともに、補助筒１２をケーシング天
井壁開口部９から突出させるスプリング１４を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、防音構造のケーシ
ング内部に、エンジンと、該エンジンにて駆動される発
電機、コンプレッサ、油圧ポンプ等の動力供給源を収納
したエンジン作業機の排気管構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の作業機では、出庫待機時に段積
みができるように、ケーシング天井壁上面に突起物が無
いように形成されている。このため、エンジンの排気管
出口を、ケーシング天井壁に形成した開口部に、天井壁
上面と同等又は上面から僅かに低い高さに臨ませてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の構造
では、排気管出口と天井壁開口部との間に僅かな隙間が
存在するため、ケーシング内部からの排風により天井壁
開口部周囲が振動することや、エンジンからの排気の流
れにケーシング内部の騒音が引っ張られることで騒音の
発生源になることがある。また、エンジンからの排気が
天井壁に当たり、黒煙がケーシング内部に入り込んだ
り、天井壁上面に付着して汚れを生ずる。

【０００４】そこで本発明は、騒音の低減、黒煙のケー
シング内部への入り込みを防止したエンジン作業機の排
気管構造を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明は、ケーシング内部に収納したエンジンの
排気管出口を、ケーシング天井壁に形成した開口部に臨
ませたエンジン作業機の排気管構造において、前記排気
管出口に補助筒を軸方向に移動可能に外嵌するととも
に、該補助筒を前記ケーシング天井壁開口部から突出さ
せる弾性部材を設けたことを特徴としている。また、前
記ケーシング天井壁開口部周囲にフランジ部を設けるこ
とが好ましい。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示される実
施形態例に基づいて説明する。図１乃至図４は本発明の
第１実施形態例を示すもので、エンジン作業機１は、防
音構造のケーシング２内部に、駆動される発電機、コン
プレッサ、油圧ポンプ等の動力供給源を駆動するエンジ
ン（図示せず）を収納している。ケーシング２の前面に
は、内部点検用のドア３，３が設けられ、各ドア３に
は、ケーシング２内部の冷却用とエンジンの吸気用のダ
クト４がそれぞれ設けられ、ダクト４の吸気口５が各ド
ア３前面に開口している。

【０００７】前記エンジンの排気管６は、ケーシング２
内に配置された消音器７からケーシング２の天井壁８に
形成した開口部９の下方に延出している。開口部９の周
囲には、ケーシング２内部へ折れ曲がるフランジ部１０
が設けられている。なお、フランジ部１０は溶接により
設けてもよい。前記排気管６の出口近傍にはブラケット
１１が設けられ、該ブラケット１１上部に補助筒１２が
軸方向に移動可能に外嵌されている。補助筒１２は、外
周にブラケット１３を有し、該ブラケット１３と前記排
気管６のブラケット１１との間には、補助筒１２を前記
ケーシング天井壁開口部９から突出させる弾性部材であ
るスプリング１４が縮設されている。また、排気管６の
ブラケット１１と補助筒１２のブラケット１３とは、補
助筒１２の天井壁８からの突出量を規制するボルト部材
からなるストッパ１５が設けられている。

【０００８】この構成により、エンジン作業機１の運転
時には、図１に示されるように、補助筒１２がケーシン
グ２の天井壁８上面から突出するから、エンジンの排気
流によってケーシング２内部の騒音が引っ張られること
がなくなる。また、開口部９周囲に設けたフランジ部１
０により、ケーシング内部からの排風による振動もなく
なるから、従来よりも騒音を低減できる。さらに、補助
筒１２が天井壁８上面より高い位置で排気するから、エ
ンジンからの排気が天井壁８に当たることがなく、黒煙
がケーシング２内部に入り込んだり、天井壁８上面に付
着して汚れを生ずることがなくなる。しかも、出庫待機
時にエンジン作業機１を段積みする場合には、図２に示
されるように、天井壁８上面に載せた別のエンジン作業
機の重量で補助筒１２がケーシング２の天井壁８内部へ
下降するので、段積みの障害とならない。

【０００９】図５，６は本発明の第２実施形態例を示す
ものである。なお、前記第１実施形態例と同一要素には
同一の符号を付して説明する。本実施形態例は、前記開
口部９のフランジ部１０をケーシング２内部へ深く延出
し、該フランジ部１０をさらに排気管６方向へ折り曲げ
て、前記スプリング１４とストッパ１５の受座１６とし
たもので、この構成でも、前記第１実施形態例と同様の
作用効果を奏する。

【００１０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のエンジン
作業機の排気管構造は、排気管出口に補助筒を軸方向に
移動可能に外嵌するとともに、補助筒をケーシング天井
壁開口部から突出させる弾性部材を設けたので、エンジ
ン作業機の運転時には、補助筒がケーシング天井壁から
突出し、エンジンの排気流によって引っ張られるケーシ
ング内部の騒音がなくなる。また、エンジンの排気が天
井壁に当たらないから、黒煙がケーシング内部に入り込
んだり、天井壁上面に付着して汚れを生ずることもなく
なる。さらに、ケーシング天井壁開口部周囲にフランジ
部を設けることにより、ケーシング天井壁の振動がなく
なって騒音をより低減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 第１実施形態例のエンジン作業機運転時の排
気管の状態を示す断面図

【図２】 同じく段積み時の排気管の状態を示す断面図

【図３】 エンジン作業機の一部断面正面図

【図４】 エンジン作業機の平面図

【図５】 第２実施形態例のエンジン作業機運転時の排
気管の状態を示す断面図

【図６】 同じく段積み時の排気管の状態を示す断面図

【符号の説明】

１…エンジン作業機、２…ケーシング、６…排気管、８
…ケーシング天井壁、９…天井壁開口部、１０…フラン
ジ部、１２…補助筒、１４…スプリング

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケーシング内部に収納したエンジンの排
   気管出口を、ケーシング天井壁に形成した開口部に臨ま
   せたエンジン作業機の排気管構造において、前記排気管
   出口に補助筒を軸方向に移動可能に外嵌するとともに、
   該補助筒を前記ケーシング天井壁開口部から突出させる
   弾性部材を設けたことを特徴とするエンジン作業機の排
   気管構造。
2. 【請求項２】 前記ケーシング天井壁開口部周囲にフラ
   ンジ部を設けたことを特徴とする請求項１記載のエンジ
   ン作業機の排気管構造。