JP2002178778A - 自動変速機のレンジ切り換え制御装置 - Google Patents

自動変速機のレンジ切り換え制御装置

Info

Publication number
JP2002178778A
JP2002178778A JP2000383373A JP2000383373A JP2002178778A JP 2002178778 A JP2002178778 A JP 2002178778A JP 2000383373 A JP2000383373 A JP 2000383373A JP 2000383373 A JP2000383373 A JP 2000383373A JP 2002178778 A JP2002178778 A JP 2002178778A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
range
switch
switching
automatic transmission
shift
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000383373A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3617449B2 (ja
Inventor
Kenji Nishino
健司 西野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2000383373A priority Critical patent/JP3617449B2/ja
Publication of JP2002178778A publication Critical patent/JP2002178778A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3617449B2 publication Critical patent/JP3617449B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 シフトバイワイヤ式レンジ切り換え装置の誤
操作防止を、2スイッチの操作により実現し、機械的な
手段の付設によることなく簡素に目的を達する。 【解決手段】 (1),(2)のように、第2マイナススイッ
チ−SW2または第1マイナススイッチ−SW1を操作
した場合、現在P,2レンジであれば慎重を要するP→
R、2→1レンジ切り換えであるから、現在のレンジを
保持する。しかし(3)のように、−SW2および−SW
1の双方を操作した場合、運転者が当該レンジ切り換え
を希望していて誤操作でないとし、これらの切り換えを
行わせる。(4),(5)のように、第1プラススイッチ+S
W1または第2プラススイッチ+SW2を操作した場
合、現在R,Nレンジであれば慎重を要するR→P、N
→Rレンジ切り換えであるから、現在のレンジを保持す
る。しかし(6)のように、+SW1および+SW2の双
方を操作した場合、誤操作でないからこれを行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機のレン
ジ切り換え制御装置に関し、特に運転者がリンクなどに
より直接機械的にレンジを選択するのでなく、運転者の
スイッチ操作により例えば電子的にレンジを選択するよ
うにした、所謂シフトバイワイヤ式のレンジ切り換え制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機は有段式自動変速機か無段式
自動変速機かを問わず、希望する走行形態に応じて運転
者がマニュアルバルブを前進自動変速(D)レンジや、
2速エンジンブレーキ(2)レンジや、1速エンジンブ
レーキ(1)レンジや、後退走行(R)レンジや、駐車
(P)レンジや、中立(N)レンジに対応した位置にす
ることにより、該マニュアルバルブによる油路切り換え
制御下で希望の走行形態(駐停車を含む)を実現するこ
とができる。そして、マニュアルバルブを希望するレン
ジに対応した位置にするに当たっては通常、運転者がマ
ニュアルバルブをリンクなどにより直接機械的に操作し
て選択レンジ対応の位置にするよう構成するのが普通で
あった。
【0003】ところで、運転者が操作するシフトレバー
とマニュアルバルブとの間を上記リンクなどで連結する
には大きなスペースが必要であるし、これらシフトレバ
ーおよびマニュアルバルブ間の相対位置の自由度も低く
なることから、これに代えて、運転者のスイッチ操作に
よるレンジ選択指令に応動するモータ等のアクチュエー
タによりマニュアルバルブを電子的に選択レンジ対応の
位置にするようにした、所謂シフトバイワイヤ式のレン
ジ切り換え制御装置が従来、例えば特開平5−1823
6号公報により提案されている。
【0004】一方で、自動変速機のレンジ切り換えには
慎重を要するレンジ切り換えがあり、殆どの自動変速機
で採用されている一般的なPレンジ、Rレンジ、Nレン
ジ、Dレンジ、2レンジ、1レンジの順次配列になるレ
ンジパターンについて説明すると、PレンジからRレン
ジへの切り換え、2レンジから1レンジへの切り換え、
NレンジからRレンジへの切り換え、RレンジからPレ
ンジへの切り換えが慎重を要するレンジ切り換えであ
る。これがため前者の機械式のレンジ切り換え制御装置
にあっては、これらのレンジ切り換えに際し、運転者が
操作するシフトレバーに設けた押しボタンを押した状態
にしなければこのシフトレバーを上記のレンジ切り換え
のための操作を行い得ないようにし、これにより運転者
が誤ってP→Rレンジ切り換え操作や、2→1レンジ切
り換え操作や、N→Rレンジ切り換え操作や、R→Pレ
ンジ切り換え操作を行うことのないようにする対策がな
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで後者のスイッ
チ式レンジ切り換え制御装置では、何れのレンジ切り換
えも1つのスイッチ操作で一挙に、または段階的にこれ
が行われ得るため、慎重を要するレンジ切り換えについ
て上記のような誤操作の防止を行うことが困難である。
なお、慎重を要するレンジ切り換えのためのスイッチ
を、ボタンの下面などに付設した機械的な手段により上
記のような誤操作を回避する対策も考えられるが、この
場合シフトバイワイヤ式レンジ切り換え制御装置の利点
である操作システムの簡素化が損なわれしまい得策では
ない。
【0006】請求項1に記載の第1発明は、慎重を要す
るレンジ切り換えが複数スイッチの操作によってしか行
われ得ないようにすることで当該レンジ切り換えが運転
者の意に反して不用意に行われてしまう誤操作を防止し
得るようにし、もって上記のような機械的な誤操作対策
を一切施すことなく、従ってシフトバイワイヤ式レンジ
切り換え制御装置の利点である操作システムの簡素化を
損なうことなく、慎重を要するレンジ切り換えの誤操作
を防止し得るようにした自動変速機のレンジ切り換え制
御装置を提案することを目的とする。
【0007】請求項2に記載の第2発明は、レンジ切り
換えをスイッチ操作により行うようにするといえども、
運転者が操作するスイッチの数を少なくしてレンジ切り
換え操作が煩わしくなることのないようにした自動変速
機のレンジ切り換え制御装置を提案することを目的とす
る。
【0008】請求項3に記載の第3発明は、第2発明に
おけるようなスイッチを利用して、つまり、誤操作防止
用のスイッチを付加することなく、安価に第1発明の作
用効果を達成し得るようにした自動変速機のレンジ切り
換え制御装置を提案することを目的とする。
【0009】請求項4に記載の第4発明は、第3発明に
おけるスイッチを運転者による操作が容易となるような
配置とした自動変速機のレンジ切り換え制御装置を提案
することを目的とする。
【0010】請求項5に記載の第5発明は、慎重を要す
るレンジ切り換えの誤操作を専用スイッチの付加により
防止し、操作性を向上させた自動変速機のレンジ切り換
え制御装置を提案することを目的とする。
【0011】請求項6に記載の第6発明は、自動変速モ
ードと手動変速モードとの間の切り換えを行うスイッチ
を利用して安価に、慎重を要するレンジ切り換えの誤操
作を防止し得るようにした自動変速機のレンジ切り換え
制御装置を提案することを目的とする。
【0012】請求項7に記載の第7発明は、第6発明に
おいてレンジ切り換えスイッチを、手動変速モードで変
速を指令するためのシフトスイッチとしても利用可能に
し、これによりスイッチ数の減少、つまりコスト低減、
更には操作性の向上を実現させ得た自動変速機のレンジ
切り換え制御装置を提案することを目的とする。
【0013】請求項8に記載の第8発明は、手動変速モ
ードでも低速段選択時には自動的にエンジンブレーキが
効くようなレンジ切り換えを実現した自動変速機のレン
ジ切り換え制御装置を提案することを目的とする。
【0014】請求項9に記載の第9発明は、上記したご
とき慎重を要するレンジ切り換えの誤操作防止対策によ
っても、手動変速モードでの素早い変速操作が可能とな
るようにした自動変速機のレンジ切り換え制御装置を提
案することを目的とする。
【0015】請求項10に記載の第10発明は、前記の
誤操作が起きた時の違和感が大きな後退走行レンジへの
誤操作が確実に防止されるようにした自動変速機のレン
ジ切り換え制御装置を提案することを目的とする。
【0016】請求項11に記載の第11発明は、前記の
誤操作が起きた時の違和感が大きな駐車レンジへの誤操
作が確実に防止されるようにした自動変速機のレンジ切
り換え制御装置を提案することを目的とする。
【0017】請求項12に記載の第12発明は、前記の
誤操作が起きた時の違和感が大きな低速段エンジンブレ
ーキレンジへの誤操作が確実に防止されるようにした自
動変速機のレンジ切り換え制御装置を提案することを目
的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】これらの目的のため、先
ず第1発明による自動変速機のレンジ切り換え制御装置
は、運転者がスイッチを操作することにより選択したレ
ンジに応じて変速動作を行う自動変速機において、慎重
を要するレンジ切り換えは、前記スイッチのうち複数の
スイッチの操作があった時にのみ行い得るよう構成した
ことを特徴とするものである。
【0019】第2発明による自動変速機のレンジ切り換
え制御装置は、第1発明において、前記運転者が操作す
るスイッチがレンジ切り換えの方向を指令するレンジ切
り換え方向指令スイッチであることを特徴とするもので
ある。
【0020】第3発明による自動変速機のレンジ切り換
え制御装置は、第2発明において、前記レンジ切り換え
方向指令スイッチを一対1組として複数組設け、慎重を
要するレンジ切り換えは、同じ方向のレンジ切り換え方
向指令スイッチが複数個操作された時に初めて該レンジ
切り換えが行われるよう構成したことを特徴とするもの
である。
【0021】第4発明による自動変速機のレンジ切り換
え制御装置は、第3発明において、前記レンジ切り換え
方向指令スイッチをレンジ切り換え方向が異なるもの同
士一対1組として、ステアリングホイールの中立位置で
該ステアリングホイールの左右に1組ずつ設けたことを
特徴とするものである。
【0022】第5発明による自動変速機のレンジ切り換
え制御装置は、第1発明において、前記運転者が操作す
るスイッチとして、レンジ切り換えを指令するレンジ切
り換えスイッチの他に解除スイッチを設け、慎重を要す
るレンジ切り換えは、解除スイッチの操作があった時の
み行い得るよう構成したことを特徴とするものである。
【0023】第6発明による自動変速機のレンジ切り換
え制御装置は、第1発明乃至第4発明のいずれかにおい
て、自動変速機をモード切り換えスイッチにより自動変
速モードと手動変速モードとの間で切り換え可能とし、
自動変速モードで自動変速機は運転者がレンジ切り換え
スイッチにより選択したレンジに応じて変速動作を行
い、手動変速モードで自動変速機は運転者が指令した変
速段を任意に選択することができ、自動変速モードでの
レンジ切り換えのうち慎重を要するレンジ切り換えは、
運転者がモード切り換えスイッチにより自動変速モード
の選択を指令した時にのみ行い得るよう構成したことを
特徴とするものである。
【0024】第7発明による自動変速機のレンジ切り換
え制御装置は、第6発明において、前記運転者が操作す
るレンジ切り換えスイッチはレンジ切り換えの方向を指
令するレンジ切り換え方向指令スイッチとし、該レンジ
切り換えスイッチを、手動変速モードで運転者が変速を
指令する時のためのシフトスイッチとして兼用するよう
構成したことを特徴とするものである。
【0025】第8発明による自動変速機のレンジ切り換
え制御装置は、第6発明または第7発明において、自動
変速モードで自動変速機は運転者がレンジ切り換えスイ
ッチにより選択したレンジに対応する位置にマニュアル
バルブを変位して該マニュアルバルブからの油圧により
選択レンジに応じた変速動作を行うと共に、マニュアル
バルブが低速段エンジンブレーキレンジ対応の位置にあ
る時は該マニュアルバルブからの油圧によりエンジンブ
レーキ用摩擦要素を締結して該低速段でのエンジンブレ
ーキが可能となるようにし、手動変速モードで前記低速
段が選択される時にマニュアルバルブを前記低速段エン
ジンブレーキレンジ対応の位置にするよう構成したこと
を特徴とするものである。
【0026】第9発明による自動変速機のレンジ切り換
え制御装置は、第6発明乃至第8発明のいずれかにおい
て、手動変速モードでの全ての変速を、運転者が変速を
指令する時のためのシフトスイッチの1操作のみにより
行い得るよう構成したことを特徴とするものである。
【0027】第10発明による自動変速機のレンジ切り
換え制御装置は、第1発明乃至第9発明のいずれかにお
いて、前記慎重を要するレンジ切り換えが後退走行レン
ジへのレンジ切り換えであることを特徴とするものであ
る。
【0028】第11発明による自動変速機のレンジ切り
換え制御装置は、第1発明乃至第10発明のいずれかに
おいて、前記慎重を要するレンジ切り換えが駐車レンジ
へのレンジ切り換えであることを特徴とするものであ
る。
【0029】第12発明による自動変速機のレンジ切り
換え制御装置は、第1発明乃至第11発明のいずれかに
おいて、前記慎重を要するレンジ切り換えが低速段エン
ジンブレーキレンジへのレンジ切り換えであることを特
徴とするものである。
【0030】
【発明の効果】自動変速機は、運転者がスイッチを操作
することにより選択したレンジに応じて変速動作を行
う。ところで第1発明の場合、慎重を要するレンジ切り
換えは、上記スイッチのうち複数のスイッチの操作があ
った時にのみ行い得るようにしたから、当該レンジ切り
換えが運転者の意に反して不用意に行われてしまう誤操
作を防止することができる。しかもこの誤操作防止をス
イッチ操作ロジックへの対策で実現したから、従来のよ
うな機械的な誤操作対策を一切施すことなく、従ってシ
フトバイワイヤ式レンジ切り換え制御装置の利点である
操作システムの簡素化を損なうことなく、慎重を要する
レンジ切り換えの誤操作を防止することができる。
【0031】第2発明においては、上記のごとく運転者
が操作するスイッチを、レンジ切り換えの方向を指令す
るレンジ切り換え方向指令スイッチとしたから、レンジ
切り換えをスイッチ操作により行うようにするとはいっ
ても、スイッチの数がレンジの数より少なくてもレンジ
切り換えを行うことができ、運転者が操作するスイッチ
の数を少なくしてレンジ切り換え操作が煩わしくなるこ
とのないようにし得る。
【0032】第3発明においては、第2発明におけるレ
ンジ切り換え方向指令スイッチを一対1組として複数組
設け、慎重を要するレンジ切り換えは、同じ方向のレン
ジ切り換え方向指令スイッチが複数個操作された時に初
めて行われるようにしたら、第2発明におけるスイッチ
を利用して、つまり、誤操作防止用のスイッチを付加す
ることなく、安価に第1発明の作用効果を達成すること
ができる。
【0033】第4発明においては、上記レンジ切り換え
方向指令スイッチをレンジ切り換え方向が異なるもの同
士一対1組として、ステアリングホイールの中立位置で
該ステアリングホイールの左右に1組ずつ設けたため、
第3発明のごとく、慎重を要するレンジ切り換えに際
し、同じ方向のレンジ切り換え方向指令スイッチを複数
個操作する時に両手による同時操作が可能となり、スイ
ッチの操作が容易になるとともにその操作性が向上す
る。
【0034】第5発明においては、第1発明における運
転者が操作するスイッチとして、レンジ切り換えを指令
するレンジ切り換えスイッチの他に解除スイッチを設
け、慎重を要するレンジ切り換えは、解除スイッチの操
作があった時のみ行い得るようにしたから、慎重を要す
るレンジ切り換えの誤操作を専用スイッチの付加により
防止し、操作性を向上させることができる。
【0035】第6発明においては、自動変速機をモード
切り換えスイッチにより切り換え可能な自動変速モード
と手動変速モードとで動作可能とし、自動変速モードで
自動変速機は運転者がレンジ切り換えスイッチにより選
択したレンジに応じて変速動作を行い、手動変速モード
で自動変速機は運転者が指令した変速段を任意に選択す
ることができる。ところで自動変速モードでのレンジ切
り換えのうち慎重を要するレンジ切り換えは、運転者が
モード切り換えスイッチにより自動変速モードの選択を
指令した時にのみ行い得るようにしたから、自動変速モ
ードと手動変速モードとの間の切り換えを行うスイッチ
を利用して安価に、慎重を要するレンジ切り換えの誤操
作を防止することができる。
【0036】第7発明においては、第6発明におけるレ
ンジ切り換えスイッチを、レンジ切り換えの方向を指令
するレンジ切り換え方向指令スイッチとし、これを、手
動変速モードで運転者が変速を指令する時のためのシフ
トスイッチとして兼用するため、手動変速モード付きの
自動変速機であってもスイッチの数を減少させることが
でき、コスト低減、更には操作性の向上を実現すること
ができる。
【0037】第8発明において自動変速機は、自動変速
モードなら運転者がレンジ切り換えスイッチにより選択
したレンジに対応する位置にマニュアルバルブを変位し
て該マニュアルバルブからの油圧により選択レンジに応
じた変速動作を行うと共に、マニュアルバルブが低速段
エンジンブレーキレンジ対応の位置にある時は該マニュ
アルバルブからの油圧によりエンジンブレーキ用摩擦要
素を締結して該低速段でのエンジンブレーキを可能にす
る。ところで第8発明においては、手動変速モードで上
記低速段が選択される時にマニュアルバルブを上記低速
段エンジンブレーキレンジ対応の位置にするため、手動
変速モードでも低速段選択時には自動的にエンジンブレ
ーキが効くようなレンジ切り換えを実現することができ
る。
【0038】第9発明においては、手動変速モードでの
全ての変速を、運転者が変速を指令する時のためのシフ
トスイッチの1操作のみにより行い得るようにしたか
ら、前記したごとき慎重を要するレンジ切り換えの誤操
作防止対策によっても、手動変速モードでの素早い変速
操作が可能となる。
【0039】第10発明においては、前記慎重を要する
レンジ切り換えが後退走行レンジへのレンジ切り換えで
あることとしたから、誤操作が起きた時の違和感が大き
な後退走行レンジへの誤操作を確実に防止することがで
きる。
【0040】第11発明においては、前記慎重を要する
レンジ切り換えが駐車レンジへのレンジ切り換えである
こととしたから、誤操作が起きた時の違和感が大きな駐
車レンジへの誤操作を確実に防止することができる。
【0041】第12発明においては、前記慎重を要する
レンジ切り換えが低速段エンジンブレーキレンジへのレ
ンジ切り換えであることとしたから、誤操作が起きた時
の違和感が大きな低速段エンジンブレーキレンジへの誤
操作を確実に防止することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1において1は、本発明の
一実施の形態になるレンジ切り換え制御装置を具えた有
段式の自動変速機を示す。この自動変速機1は、変速制
御油圧回路を内蔵したコントロールバルブボディー2を
具え、該コントロールバルブボディー2は、変速制御油
圧回路中の図示せざるマニュアルバルブを選択レンジ
(前記したP,R,N,D,1,2レンジ)対応の位置
(P,R,N,D,1,2レンジの順に配列されている
ものとする)にストロークさせるモータ等のアクチュエ
ータ3を有すると共に、歯車変速機構の選択変速段(第
1速〜第4速)を決定するためのシフトソレノイド4,
5を有する。
【0043】自動変速機1の変速段はシフトソレノイド
4,5のON,OFFの組み合わせにより決定され、こ
れらシフトソレノイド4,5のON,OFFを、アクチ
ュエータ3の作動位置とともに変速機コントローラ6に
より制御する。シフトソレノイド4,5のON,OFF
による変速制御のためコントローラ6には、車速VSP
の情報や、スロットル開度TVOの情報や、油温などそ
の他の変速制御のための情報を入力するほか、アクチュ
エータ3を介したレンジ切り換え制御のためコントロー
ラ6には更に、レンジ切り換え方向指令スイッチである
第1プラススイッチ+SW1、第1マイナススイッチ−
SW1、第2プラススイッチ+SW2、および第2マイ
ナススイッチ−SW2からの信号を入力する。
【0044】これらレンジ切り換え方向指令スイッチ+
SW1,−SW1,+SW2,−SW2は常開スイッチ
とし、運転者が操作する時に閉じてレンジ切り換え信号
を発するものとする。ここで、第1マイナススイッチ−
SW1および第2マイナススイッチ−SW2はそれぞ
れ、レンジ切り換え信号を発する度に現在の選択レンジ
から配列順P,R,N,D,1,2レンジと逆の方向へ
のレンジ切り換えを指令し、第1プラススイッチ+SW
1および第2プラススイッチ+SW2はそれぞれ、レン
ジ切り換え信号を発する度に現在の選択レンジから配列
順P,R,N,D,1,2レンジの方向へのレンジ切り
換えを指令するものとする。
【0045】そして、対をなす第1プラススイッチ+S
W1および第1マイナススイッチ−SW1は、これらを
1組としてステアリングホイール7の中立位置でその右
側に配置し、対をなす第2プラススイッチ+SW2およ
び第2マイナススイッチ−SW2は、これらを1組とし
てステアリングホイール7の中立位置でその左側に配置
し、この際、第1プラススイッチ+SW1を第1マイナ
ススイッチ−SW1よりも上方に配置し、第2プラスス
イッチ+SW2を第2マイナススイッチ−SW2よりも
上方に配置して、この配置とレンジ切り換え方向との間
に統一性を持たせるのが良い。
【0046】変速機コントローラ6は、レンジ切り換え
方向指令スイッチ+SW1,−SW1,+SW2,−S
W2からのレンジ切り換え信号を基に、アクチュエータ
3を介してマニュアルバルブを図2の論理表により示す
ごとく選択レンジ位置へと変位させる。 (1),(2)の論理に示すように、第2マイナススイ
ッチ−SW2または第1マイナススイッチ−SW1を操
作した場合、現在の選択レンジがPレンジであれば、レ
ンジ切り換え方向次段がRレンジであって、慎重を要す
るP→Rレンジ切り換えであることから、当該第2マイ
ナススイッチ−SW2または第1マイナススイッチ−S
W1のみの操作ではレンジ切り換えを行わせず、このP
レンジを保持(KEEP)し、現在の選択レンジがRレ
ンジであれば、レンジ切り換え方向次段がNレンジであ
って誤操作が問題とならないR→Nレンジ切り換えであ
ることから当該レンジ切り換えを行わせ、現在の選択レ
ンジがN,Dレンジであればそれぞれ、レンジ切り換え
方向次段がD,2レンジであって誤操作が問題とならな
いN→Dレンジ切り換えまたはD→2レンジ切り換えで
あることから当該レンジ切り換えを行わせる。また現在
の選択レンジが2レンジであれば、レンジ切り換え方向
次段が1レンジであって、慎重を要する2→1レンジ切
り換えであることから、当該第2マイナススイッチ−S
W2または第1マイナススイッチ−SW1のみの操作で
はレンジ切り換えを行わせず、現在の2レンジを保持
(KEEP)する。更に現在の選択レンジが1レンジで
あれば、既にレンジ切り換え方向限界位置であることか
ら、この1レンジを保持(KEEP)する。
【0047】(3)の論理に示すように、第2マイナス
スイッチ−SW2および第1マイナススイッチ−SW1
の双方を操作した場合、現在の選択レンジがPレンジで
あれば、レンジ切り換え方向次段がRレンジであって、
慎重を要するP→Rレンジ切り換えであるが、第2マイ
ナススイッチ−SW2および第1マイナススイッチ−S
W1の双方が操作されていることから、運転者が当該レ
ンジ切り換えを確かに希望していて誤操作ではないと
し、このP→Rレンジ切り換えを行わせる。現在の選択
レンジがR,N,Dレンジであれば、レンジ切り換え方
向次段がN,D,2レンジであって、誤操作が問題とな
らないR→Nレンジ切り換え、N→Dレンジ切り換え、
D→2レンジ切り換えであることから、それぞれの切り
換えを行わせる。また現在の選択レンジが2レンジであ
れば、レンジ切り換え方向次段が1レンジであって、慎
重を要する2→1レンジ切り換えであるが、第2マイナ
ススイッチ−SW2および第1マイナススイッチ−SW
1の双方が操作されていることから、運転者が当該レン
ジ切り換えを確かに希望していて誤操作ではないとし、
この2→1レンジ切り換えを行わせる。更に現在の選択
レンジが1レンジであれば、既にレンジ切り換え方向限
界位置であることから、この1レンジを保持(KEE
P)する。
【0048】(4),(5)の論理に示すように、第1
プラススイッチ+SW1または第2プラススイッチ+S
W2を操作した場合、現在の選択レンジがPレンジであ
れば、既にレンジ切り換え方向限界位置であることか
ら、このPレンジを保持(KEEP)する。現在の選択
レンジがRレンジであれば、レンジ切り換え方向次段が
Pレンジであって慎重を要するR→Pレンジ切り換えで
あることから、当該第1プラススイッチ+SW1または
第2プラススイッチ+SW2のみの操作では当該レンジ
切り換えを行わせず、現在のRレンジを保持(KEE
P)する。また現在の選択レンジがNレンジであれば、
レンジ切り換え方向次段がRレンジであって慎重を要す
るN→Rレンジ切り換えであることから、当該第1プラ
ススイッチ+SW1または第2プラススイッチ+SW2
のみの操作では当該レンジ切り換えを行わせず、現在の
Nレンジを保持(KEEP)する。現在の選択レンジが
D,2,1レンジであれば、レンジ切り換え方向次段が
N,D,2レンジであって、誤操作が問題とならないD
→N,2→D,1→2レンジ切り換えであることから、
当該第1プラススイッチ+SW1または第2プラススイ
ッチ+SW2のみの操作でも対応するレンジ切り換えを
行わせる。
【0049】(6)の論理に示すように、第1プラスス
イッチ+SW1および第2プラススイッチ+SW2の双
方を操作した場合、現在の選択レンジがPレンジであれ
ば、既にレンジ切り換え方向限界位置であることから、
このPレンジを保持(KEEP)する。現在の選択レン
ジがRレンジであれば、レンジ切り換え方向次段がPレ
ンジであって慎重を要するR→Pレンジ切り換えである
が、第1プラススイッチ+SW1および第2プラススイ
ッチ+SW2の双方が操作されていることから運転者が
確かに当該レンジ切り換えを希望しているとし、このR
→Pレンジ切り換えを実行させる。また現在の選択レン
ジがNレンジであれば、レンジ切り換え方向次段がRレ
ンジであって慎重を要するN→Rレンジ切り換えである
が、第1プラススイッチ+SW1および第2プラススイ
ッチ+SW2の双方が操作されていることから運転者が
確かに当該レンジ切り換えを希望しているとし、このN
→Rレンジ切り換えを実行させる。現在の選択レンジが
D,2,1レンジであれば、レンジ切り換え方向次段が
N,D,2レンジであって、誤操作が問題とならないD
→N,2→D,1→2レンジ切り換えであることから対
応するレンジ切り換えを行わせる。なお(7)の論理に
示すように、レンジ切り換え方向指令スイッチ+SW
1,−SW1,+SW2,−SW2のその他の操作の組
み合わせでは、現在の選択レンジをそのまま保持(KE
EP)する。
【0050】図1における変速機コントローラ6は、上
記のようにして選択したレンジを運転席の計器板8上に
おけるレンジインジケータ9に表示すると共に、車速V
SPおよびスロットル開度TVOなどの情報を基に自動
変速機1を選択レンジに応じシフトソレノイド4,5に
より変速制御する。
【0051】ところで本実施の形態においては、P→
R,2→1,N→R,R→Pレンジ切り換えのような慎
重を要するレンジ切り換えを、レンジ切り換え方向指令
スイッチ+SW1,−SW1,+SW2,−SW2のう
ち、対応する同じレンジ切り換え方向に係わるスイッチ
−SW1および−SW2の双方、またはスイッチ+SW
1および+SW2の双方が操作された時にのみ行い得る
構成としたから、つまり複数のスイッチの操作があった
時にのみ行い得るようにしたから、当該レンジ切り換え
が運転者の意に反して不用意に行われてしまう誤操作を
防止することができる。しかもこの誤操作防止をスイッ
チ操作ロジックへの対策で実現したから、従来のような
機械的な誤操作対策を一切施すことなく、従ってシフト
バイワイヤ式レンジ切り換え制御装置の利点である操作
システムの簡素化を損なうことなく、慎重を要するレン
ジ切り換えの誤操作を防止することができる。
【0052】更に本実施の形態においては、上記のごと
く運転者が操作するスイッチを、レンジ切り換えの方向
を指令するレンジ切り換え方向指令スイッチ+SW1,
−SW1,+SW2,−SW2としたから、レンジ切り
換えをスイッチ操作により行うようにするとはいって
も、スイッチの数がレンジの数より少なくてもレンジ切
り換えを行うことができ、運転者が操作するスイッチの
数を少なくしてレンジ切り換え操作が煩わしくなること
のないようにし得る。
【0053】加えて本実施の形態においては、レンジ切
り換え方向指令スイッチ+SW1,−SW1,+SW
2,−SW2を一対1組として2組設け、慎重を要する
レンジ切り換えは、同じ方向のレンジ切り換え方向指令
スイッチ−SW1および−SW2の双方、またはスイッ
チ+SW1および+SW2の双方が操作された時に初め
て行われるようにしたら、誤操作防止用のスイッチを新
たに付加することなく、安価に上記の誤操作防止作用を
達成することができる。
【0054】また本実施の形態においては図1に示すご
とく、レンジ切り換え方向指令スイッチ+SW1,−S
W1,+SW2,−SW2をレンジ切り換え方向が異な
るもの同士一対1組として、ステアリングホイール7の
中立位置で該ステアリングホイールの左右に1組ずつ設
けたため、慎重を要するレンジ切り換えに際し、同じ方
向のレンジ切り換え方向指令スイッチを2個操作する時
に両手による同時操作が可能となり、スイッチの操作が
容易になると共にその操作性が向上する。
【0055】図3および図4は本発明の他の実施の形態
を示し、本実施の形態においては図3に示すように運転
者が操作する自動・手動変速モード切り換えスイッチA
/MSWを付加して設け、変速機コントローラ6はモー
ド切り換えスイッチA/MSWからの信号により手動変
速モードが指令されている間、自動変速機1をシフトス
イッチとして兼用するレンジ切り換え方向指令スイッチ
+SW1,−SW1,+SW2,−SW2から変速指令
に応じて手動変速させると共に、計器板8の変速段イン
ジケータ10上に手動変速モードでの選択変速段を数字
で表示するものとする。
【0056】なお本実施の形態において自動変速機1
は、例えば特開平10−292861号公報に記載のよ
うに、第2速〜第4速の選択時にエンジンブレーキが必
要な場合、エンジンブレーキ用摩擦要素をソレノイドに
より締結して各変速段でのエンジンブレーキが可能であ
るが、第1速でエンジンブレーキが必要な場合は、アク
チュエータ3により前記のごとく選択レンジ対応の位置
にストロークされる図示せざるマニュアルバルブを1レ
ンジ対応の位置にストロークさせ、該マニュアルバルブ
からの油圧によりエンジンブレーキ用摩擦要素を締結し
て第1速でのエンジンブレーキが可能なものとする。と
ころで手動変速モードでは、マニュアルバルブがDレン
ジにされているため手動変速モードの第1速でエンジン
ブレーキが効かないのが普通である。しかし手動変速モ
ードでは全ての変速段でエンジンブレーキが自動的に効
くようにするのが好ましく、そこで本実施の形態におい
ては後で詳述するごとく、手動変速モードの第1速選択
時に上記のマニュアルバルブを1レンジに対応した位置
にするレンジ切り換え制御により手動変速モードの第1
速選択時でもエンジンブレーキが効くようにする。
【0057】なお自動・手動変速モード切り換えスイッ
チA/MSWは、常態でOFFとなっている常開スイッ
チとし、図4(a)に示すように操作してONする度
に、現在のモードが自動変速(A)モードなら手動変速
(M)モードへの切り換わりを指令し、現在のモードが
手動変速(M)モードなら自動変速(A)モードへの切
り換わりを指令するものとする。変速機コントローラ6
はかかる選択モード指令に応じ、自動変速(A)モード
が選択されている間、レンジ切り換え方向指令スイッチ
+SW1,−SW1,+SW2,−SW2からのレンジ
切り換え方向信号を基に、アクチュエータ3を介してマ
ニュアルバルブを図4(b)の論理表により示すごとく
選択レンジ位置へと変位させ、手動変速(M)モードが
選択されている間、シフトスイッチとして兼用するレン
ジ切り換え方向指令スイッチ+SW1,−SW1,+S
W2,−SW2からの変速信号を基に、シフトソレノイ
ド4,5を介して自動変速機1を図4(c)の論理表に
より示すごとくに変速段制御すると同時に、アクチュエ
ータ3を介してマニュアルバルブを図4(c)の論理表
により示すごとくにレンジ切り換え制御する。
【0058】自動変速(A)モード選択時の図4(b)
に示すレンジ切り換え制御は図2につき前述したと同じ
もので、上記実施の形態におけると同様の作用効果を奏
することができる。
【0059】手動変速(M)モード選択時の図4(c)
に示す変速段制御は以下の通りである。(1),
(2),(3)の論理に示すように、第2マイナススイ
ッチ−SW2または第1マイナススイッチ−SW1、或
いはこれら双方を操作した場合、現在の変速段が第1速
であれば、既にシフト方向限界変速段(最低速変速段)
であることから当該第1速を保持(KEEP)する。現
在の変速段が第2速、第3速、または第4速であれば、
シフト指令方向次段がそれぞれ第1速、第2速、または
第3速であることから、手動による2→1、3→2、4
→3ダウンシフトを行わせる。(4),(5),(6)
の論理に示すように、第1プラススイッチ+SW1また
は第2プラススイッチ+SW2、或いはこれら双方を操
作した場合、現在の変速段が第1速、第2速、または第
3速であれば、シフト指令方向次段がそれぞれ第2速、
第3速、または第4速であることから、手動による1→
2、2→3、3→4アップシフトを行わせる。しかして
現在の変速段が第4速であれば、既にシフト方向限界変
速段(最高速変速段)であることから当該第4速を保持
(KEEP)する。なお(7)の論理に示すように、ス
イッチ+SW1,−SW1,+SW2,−SW2のその
他の操作の組み合わせでは、現在の選択変速段をそのま
ま保持(KEEP)する。
【0060】次に、手動変速(M)モード選択時の図4
(c)に示すレンジ切り換え制御を説明するに、上記の
ごとく第1速への手動変速が行われる状態のもとでは、
つまり、現在の変速段が第2速で、(1)〜(3)の論
理に示すように第2マイナススイッチ−SW2または第
1マイナススイッチ−SW1、或いはこれら双方を操作
した結果2→1ダウンシフトが行われる場合、選択レン
ジを1レンジに切り換えるべくアクチュエータ3はマニ
ュアルバルブを対応位置にストロークさせる。この位置
になる時マニュアルバルブから出力される油圧で自動変
速機1のエンジンブレーキ用摩擦要素が締結され、手動
変速(M)モードの第1速においてエンジンブレーキを
効かせることができる。
【0061】ところで、第1速からのアップシフトが行
われる状態のもとでは、つまり、現在の変速段が第1速
で、(4)〜(6)の論理に示すように第1プラススイ
ッチ+SW1または第2プラススイッチ+SW2、或い
はこれら双方を操作した結果1→2アップシフトが行わ
れて第1速でなくなる場合、選択レンジをDレンジに戻
すべくアクチュエータ3はマニュアルバルブを対応位置
にストロークさせる。この位置になる時マニュアルバル
ブから、自動変速機1のエンジンブレーキ用摩擦要素を
締結するための油圧が出力されなくなるが、第2速〜第
4速ではソレノイド油圧によりエンジンブレーキ用摩擦
要素を締結し得ることから、手動変速(M)モードの第
2速〜第4速でもエンジンブレーキを効かせることがで
きる。なお、手動変速(M)モード選択時で上記以外の
状況のもとでは図4(c)に示すように、現在の選択レ
ンジを保持(KEEP)し、マニュアルバルブを現在の
ストローク位置に保つ。
【0062】ところで本実施の形態においては上記した
ごとく、手動変速(M)モードで第1速が選択される時
にマニュアルバルブを第1速エンジンブレーキ(1)レ
ンジ対応の位置にして手動変速(M)モードでの第1速
選択時に自動的にエンジンブレーキが効くようなレンジ
切り換え制御としたから、手動で第1速を選択する場合
においてもエンジンブレーキを効かせることができる。
他方で手動で第2速〜第4速を選択する場合は、マニュ
アルバルブがDレンジ位置のままでもソレノイド油圧に
よりエンジンブレーキ用摩擦要素を締結してエンジンブ
レーキを効かせることができる。従って、手動変速
(M)モードでは第1速を含めて全ての変速段でエンジ
ンブレーキを効かせることができ、当該モードでのエン
ジンブレーキに関する要求を十分に満足させることがで
きる。
【0063】また本実施の形態においては、レンジ切り
換え方向指令スイッチ+SW1,−SW1,+SW2,
−SW2を、手動変速(M)モードで運転者が変速を指
令する時のためのシフトスイッチとして兼用するため、
手動変速(M)モード付きの自動変速機であってもスイ
ッチの数を減少させることができ、コスト低減、更には
操作性の向上を実現することができる。しかも、手動変
速(M)モードでの全ての変速を、運転者が変速を指令
する時のためのシフトスイッチ+SW1,−SW1,+
SW2,−SW2の1操作のみにより行い得るようにし
たから、前記したごとき慎重を要するレンジ切り換えの
誤操作防止対策によっても、手動変速(M)モードでの
素早い変速操作が可能となる。
【0064】図5および図6は本発明の更に他の実施の
形態を示し、本実施の形態においては図5に示すよう
に、図3における自動・手動変速モード切り換えスイッ
チA/MSWの代わりに自動変速モードスイッチASW
および手動変速モードスイッチMSWを設けたものであ
る。これらモード選択スイッチASW,MSWは、常態
でOFFとなっている常開スイッチとし、以下に説明す
るようにモード切り換え指令を発するものとする。つま
り変速機コントローラ6は図6(a)に示すように、運
転者が自動変速モードスイッチASWを操作してONす
る時、現在のモードが自動変速(A)モードならこのモ
ードを保持(KEEP)し、現在のモードが手動変速
(M)モードなら当該モードへの切り換わりを受け付
け、また運転者が手動変速モードスイッチMSWを操作
してONする時、現在のモードが自動変速(A)モード
なら手動変速(M)モードへの切り換わりを受け付け、
手動変速(M)モードならこのモードを保持(KEE
P)し、モード選択スイッチASW,MSWのその他の
操作の組み合わせ時は現在のモードを保持(KEEP)
するものとする。
【0065】変速機コントローラ6はかかる選択モード
指令に応じ、自動変速(A)モードが選択されている
間、レンジ切り換え方向指令スイッチ+SW1,−SW
1,+SW2,−SW2からのレンジ切り換え方向信号
を基に、アクチュエータ3を介してマニュアルバルブを
図6(b)の論理表により示すごとく選択レンジ位置へ
と変位させ、手動変速(M)モードが選択されている
間、シフトスイッチとして兼用するレンジ切り換え方向
指令スイッチ+SW1,−SW1,+SW2,−SW2
からの変速信号を基に、シフトソレノイド4,5を介し
て自動変速機1を図6(c)の論理表により示すごとく
に変速段制御すると同時に、アクチュエータ3を介して
マニュアルバルブを図6(c)の論理表により示すごと
くにレンジ切り換え制御する。
【0066】自動変速(A)モード選択時の図6(b)
に示すレンジ切り換え制御は、(2),(4),
(7),(9)の論理以外を図2および図4につき前述
したと同じにしたもので、上記実施の形態におけると同
様の防止効果を奏することができる。本実施の形態にお
いては、(2),(4)の論理に示すように自動変速モ
ードスイッチASWを操作してONしていれば、第2マ
イナススイッチ−SW2および第1マイナススイッチ−
SW1の一方を操作しただけでも、(5)の論理に示す
ように第2マイナススイッチ−SW2および第1マイナ
ススイッチ−SW1の双方を操作した場合と同様に、慎
重を要するP→R,2→1レンジ切り換えを許可するこ
ととし、また(7),(9)の論理に示すように、自動
変速モードスイッチASWを操作してONしていれば、
第1プラススイッチ+SW1および第2プラススイッチ
+SW2の一方を操作しただけでも、(10)の論理に
示すように第1プラススイッチ+SW1および第2プラ
ススイッチ+SW2の双方を操作した場合と同様に、慎
重を要するN→R,R→Pレンジ切り換えを許可するこ
ととする。
【0067】この場合、既存の自動変速モードスイッチ
ASWを利用して安価に、慎重を要するレンジ切り換え
の誤操作防止、および当該レンジ切り換えの許可を行う
ことができる。しかも本実施の形態においては、上記慎
重を要するレンジ切り換えの許可を第2マイナススイッ
チ−SW2および第1マイナススイッチ−SW1の双方
を操作した時とか、第1プラススイッチ+SW1および
第2プラススイッチ+SW2の双方を操作した時に限ら
ず、当該許可を別の2操作でも行うことができることと
なって操作性が向上する。
【0068】なお、手動変速(M)モード選択時の図6
(c)に示す変速段制御およびレンジ切り換え制御は、
自動変速モードスイッチASWと関係なく図4(c)に
つき前述したと同じに行われ、同様の作用効果を達成す
ることができる。
【0069】図7及び図8は、図7に示すようにマイナ
ススイッチ−SWおよびプラススイッチ+SWからなる
1組のレンジ切り換え方向指令スイッチを設け、これら
をシフトレバー11により操作するものとし、その他を
図5におけると同様に構成する。シフトレバー11は図
示の中立位置に弾支され、マイナススイッチ−SWおよ
びプラススイッチ+SWは常態でOFFになっている常
開スイッチとする。そして運転者がシフトレバー11を
一方向へ傾倒する時マイナススイッチ−SWが操作され
てONになり、シフトレバー11を逆方向へ傾倒する時
プラススイッチ+SWが操作されてONになるものとす
る。
【0070】モード選択スイッチASW,MSWは図8
(a)に示すが、図6(a)につき前述したと同様にモ
ード切り換え指令を発する。つまり、運転者が自動変速
モードスイッチASWを操作してONする時、現在のモ
ードが自動変速(A)モードならこのモードを保持(K
EEP)し、現在のモードが手動変速(M)モードなら
当該モードへの切り換えを指令し、また運転者が手動変
速モードスイッチMSWを操作してONする時、現在の
モードが自動変速(A)モードなら手動変速(M)モー
ドへの切り換わえを指令し、手動変速(M)モードなら
このモードを保持(KEEP)する。
【0071】変速機コントローラ6はかかる選択モード
指令に応じ、自動変速(A)モードが選択されている
間、レンジ切り換え方向指令スイッチ+SW,−SWか
らのレンジ切り換え方向信号および自動変速モードスイ
ッチASWからのON,OFF信号を基に、アクチュエ
ータ3を介してマニュアルバルブを図8(b)の論理表
により示すごとく選択レンジ位置へと変位させ、手動変
速(M)モードが選択されている間、シフトスイッチと
して兼用するレンジ切り換え方向指令スイッチ+SW,
−SW1からの変速信号を基に、シフトソレノイド4,
5を介して自動変速機1を図8(c)の論理表により示
すごとくに変速段制御すると同時に、アクチュエータ3
を介してマニュアルバルブを図8(c)の論理表により
示すごとくにレンジ切り換え制御する。
【0072】自動変速(A)モード選択時の図8(b)
に示すレンジ切り換え制御は、以下のごときものであ
る。(1)の論理に示すように、自動変速モードスイッ
チASWがOFFの状態でマイナススイッチ−SWを操
作した場合、現在の選択レンジがPレンジであれば、レ
ンジ切り換え方向次段がRレンジであって、慎重を要す
るP→Rレンジ切り換えであることから、当該マイナス
スイッチ−SWのみの操作ではレンジ切り換えを行わせ
ず、このPレンジを保持(KEEP)し、現在の選択レ
ンジがRレンジであれば、レンジ切り換え方向次段がN
レンジであって誤操作が問題とならないR→Nレンジ切
り換えであることから当該レンジ切り換えを行わせ、現
在の選択レンジがN,Dレンジであればそれぞれ、レン
ジ切り換え方向次段がD,2レンジであって誤操作が問
題とならないN→Dレンジ切り換えまたはD→2レンジ
切り換えであることから当該レンジ切り換えを行わせ
る。また現在の選択レンジが2レンジであれば、レンジ
切り換え方向次段が1レンジであって、慎重を要する2
→1レンジ切り換えであることから、当該マイナススイ
ッチ−SWのみの操作ではレンジ切り換えを行わせず、
現在の2レンジを保持(KEEP)する。更に現在の選
択レンジが1レンジであれば、既にレンジ切り換え方向
限界位置であることから、この1レンジを保持(KEE
P)する。
【0073】(2)の論理に示すように、自動変速モー
ドスイッチASWがONの状態でマイナススイッチ−S
Wを操作した場合、つまり、自動変速モードスイッチA
SWおよびマイナススイッチ−SWが共に操作された場
合、現在の選択レンジがPレンジであれば、レンジ切り
換え方向次段がRレンジであって、慎重を要するP→R
レンジ切り換えであるが、2個のスイッチが操作されて
いることから、運転者が当該レンジ切り換えを確かに希
望していて誤操作ではないとし、このP→Rレンジ切り
換えを行わせる。現在の選択レンジがR,N,Dレンジ
であれば、レンジ切り換え方向次段がN,D,2レンジ
であって、誤操作が問題とならないR→Nレンジ切り換
え、N→Dレンジ切り換え、D→2レンジ切り換えであ
ることから、それぞれの切り換えを行わせる。また現在
の選択レンジが2レンジであれば、レンジ切り換え方向
次段が1レンジであって、慎重を要する2→1レンジ切
り換えであるが、2個のスイッチが操作されていること
から、運転者が当該レンジ切り換えを確かに希望してい
て誤操作ではないとし、この2→1レンジ切り換えを行
わせる。更に現在の選択レンジが1レンジであれば、既
にレンジ切り換え方向限界位置であることから、この1
レンジを保持(KEEP)する。
【0074】(3)の論理に示すように、自動変速モー
ドスイッチASWがOFFの状態でプラススイッチ+S
Wを操作した場合、現在の選択レンジがPレンジであれ
ば、既にレンジ切り換え方向限界位置であることから、
このPレンジを保持(KEEP)する。現在の選択レン
ジがRレンジであれば、レンジ切り換え方向次段がPレ
ンジであって慎重を要するR→Pレンジ切り換えである
ことから、当該プラススイッチ+SWのみの操作では当
該レンジ切り換えを行わせず、現在のRレンジを保持
(KEEP)する。また現在の選択レンジがNレンジで
あれば、レンジ切り換え方向次段がRレンジであって慎
重を要するN→Rレンジ切り換えであることから、当該
プラススイッチ+SWのみの操作では当該レンジ切り換
えを行わせず、現在のNレンジを保持(KEEP)す
る。現在の選択レンジがD,2,1レンジであれば、レ
ンジ切り換え方向次段がN,D,2レンジであって、誤
操作が問題とならないD→N,2→D,1→2レンジ切
り換えであることから、当該プラススイッチ+SWのみ
の操作でも対応するレンジ切り換えを行わせる。
【0075】(4)の論理に示すように、自動変速モー
ドスイッチASWがONの状態でプラススイッチ+SW
を操作した場合、つまり、自動変速モードスイッチAS
Wおよびプラススイッチ+SWが共に操作された場合、
現在の選択レンジがPレンジであれば、既にレンジ切り
換え方向限界位置であることから、このPレンジを保持
(KEEP)する。現在の選択レンジがRレンジであれ
ば、レンジ切り換え方向次段がPレンジであって慎重を
要するR→Pレンジ切り換えであるが、2個のスイッチ
が操作されていることから運転者が確かに当該レンジ切
り換えを希望しているとし、このR→Pレンジ切り換え
を実行させる。また現在の選択レンジがNレンジであれ
ば、レンジ切り換え方向次段がRレンジであって慎重を
要するN→Rレンジ切り換えであるが、2個のスイッチ
が操作されていることから運転者が確かに当該レンジ切
り換えを希望しているとし、このN→Rレンジ切り換え
を実行させる。現在の選択レンジがD,2,1レンジで
あれば、レンジ切り換え方向次段がN,D,2レンジで
あって、誤操作が問題とならないD→N,2→D,1→
2レンジ切り換えであることから対応するレンジ切り換
えを行わせる。なお(5)の論理に示すように、レンジ
切り換え方向指令スイッチ+SW,−SWおよび自動変
速モードスイッチASWのその他の操作の組み合わせで
は、現在の選択レンジをそのまま保持(KEEP)す
る。本実施の形態においても、慎重を要するレンジ切り
換えを、2個のスイッチが操作されている時にのみ許可
するから、前記各実施の形態におけると同様の誤操作防
止を実現することができる。
【0076】手動変速(M)モード選択時の図8(c)
に示す変速段制御は以下の通りである。(1)の論理に
示すように、マイナススイッチ−SWを操作した場合、
現在の変速段が第1速であれば、既にシフト方向限界変
速段(最低速変速段)であることから当該第1速を保持
(KEEP)し、現在の変速段が第2速、第3速、また
は第4速であれば、シフト指令方向次段がそれぞれ第1
速、第2速、または第3速であることから、手動による
2→1、3→2、4→3ダウンシフトを行わせる。
(2)の論理に示すように、プラススイッチ+SWを操
作した場合、現在の変速段が第1速、第2速、または第
3速であれば、シフト指令方向次段がそれぞれ第2速、
第3速、または第4速であることから、手動による1→
2、2→3、3→4アップシフトを行わせ、現在の変速
段が第4速であれば、既にシフト方向限界変速段(最高
速変速段)であることから当該第4速を保持(KEE
P)する。なお(3)の論理に示すように、スイッチ+
SW,−SWのその他の操作の組み合わせでは、現在の
選択変速段をそのまま保持(KEEP)する。
【0077】次に、手動変速(M)モード選択時の図8
(c)に示すレンジ切り換え制御を説明するに、上記の
ごとく第1速への手動変速が行われる状態のもとでは、
つまり、現在の変速段が第2速で、(1)の論理に示す
ようにマイナススイッチ−SWを操作した結果2→1ダ
ウンシフトが行われる場合、選択レンジを1レンジに切
り換えるべくアクチュエータ3はマニュアルバルブを対
応位置にストロークさせる。この位置になる時マニュア
ルバルブから出力される油圧で自動変速機1のエンジン
ブレーキ用摩擦要素が締結され、手動変速(M)モード
の第1速においてエンジンブレーキを効かせることがで
きる。
【0078】ところで、第1速からのアップシフトが行
われる状態のもとでは、つまり、現在の変速段が第1速
で、(2)の論理に示すようにプラススイッチ+SWを
操作した結果1→2アップシフトが行われて第1速でな
くなる場合、選択レンジをDレンジに戻すべくアクチュ
エータ3はマニュアルバルブを対応位置にストロークさ
せる。この位置になる時マニュアルバルブから、自動変
速機1のエンジンブレーキ用摩擦要素を締結するための
油圧が出力されなくなるが、第2速〜第4速ではソレノ
イド油圧によりエンジンブレーキ用摩擦要素を締結し得
ることから、手動変速(M)モードの第2速〜第4速で
もエンジンブレーキを効かせることができる。なお、手
動変速(M)モード選択時で上記以外の状況のもとでは
図8(c)に示すように、現在の選択レンジを保持(K
EEP)し、マニュアルバルブを現在のストローク位置
に保つ。
【0079】本実施の形態においては、レンジ切り換え
方向指令スイッチ+SW,−SWを、手動変速(M)モ
ードで運転者が変速を指令する時のためのシフトスイッ
チとして兼用するため、手動変速(M)モード付きの自
動変速機であってもスイッチの数を減少させることがで
き、コスト低減、更には操作性の向上を実現することが
できる。しかも、手動変速(M)モードでの全ての変速
を、運転者が変速を指令する時のためのシフトスイッチ
+SW,−SWの1操作のみにより行い得るようにした
から、上記した慎重を要するレンジ切り換えの誤操作防
止対策によっても、手動変速(M)モードでの素早い変
速操作が可能となる。
【0080】図9および図10は本発明の更に別の実施
の形態を示し、本実施の形態においては図9に示すごと
く、レンジ切り換えを前記したレンジ切り換え方向指令
スイッチではなく、レンジごとに設けたレンジ選択スイ
ッチ、つまりPレンジスイッチPSW、Rレンジスイッ
チRSW、NレンジスイッチNSW、Dレンジスイッチ
DSW、2レンジスイッチ2SW、および1レンジスイ
ッチ1SWで直接的に選択するようにし、更に慎重を要
するレンジ切り換えを許可するための専用の解除スイッ
チRLSWを設け、これらスイッチからの信号を基に変
速機コントローラ6がアクチュエータ3を介してマニュ
アルバルブを図10の論理表により示すごとく選択レン
ジ位置へと変位させるものとする。
【0081】(1)の論理により示すように、Pレンジ
スイッチPSWおよび解除スイッチRLSWを共に操作
した場合、現在Pレンジであれば当然にこのレンジを保
持し、現在Rレンジであれば慎重を要するR→Pレンジ
切り換えであるが、2個のスイッチが操作されているこ
とから当該レンジ切り換えを実行し、現在Nレンジなら
慎重を要するN→Pレンジ切り換えであるが、2個のス
イッチが操作されていることから当該レンジ切り換えを
実行する。しかして現在D,2,1レンジであれば、こ
れらレンジが走行レンジであることから、そして走行中
にPレンジへの切り換えが行われるとパークロック機構
を破損させるから、当該レンジ切り換えを禁止して現在
のレンジを保持する。
【0082】(2)の論理により示すように、Pレンジ
スイッチPSWのみを操作した場合、現在Pレンジであ
れば当然にこのレンジを保持し、現在Rレンジであれば
慎重を要するR→Pレンジ切り換えであるから、Pレン
ジスイッチPSWのみの操作では当該レンジ切り換えを
実行しないいで現在のレンジを保持し、現在Nレンジで
あれば慎重を要するN→Pレンジ切り換えであるから、
PレンジスイッチPSWのみの操作では当該レンジ切り
換えを実行しないで現在のレンジを保持する。現在D,
2,1レンジである場合も、走行中にPレンジへの切り
換えが行われるとパークロック機構を破損させるから、
当該レンジ切り換えを禁止して現在のレンジを保持す
る。
【0083】(3)の論理により示すように、Rレンジ
スイッチRSWおよび解除スイッチRLSWを共に操作
した場合、現在Pレンジであれば慎重を要するP→Rレ
ンジ切り換えであるが、2個のスイッチが操作されてい
ることから当該レンジ切り換えを実行し、現在Rレンジ
であれば当然にこのレンジを保持し、現在Nレンジなら
慎重を要するN→Rレンジ切り換えであるが、2個のス
イッチが操作されていることから当該レンジ切り換えを
実行する。しかして現在D,2,1レンジであれば、こ
れらレンジが前進走行レンジであって、前進走行中にR
レンジへの切り換えが行われると変速機出力回転を逆転
させることになるから、当該レンジ切り換えを禁止して
現在のレンジを保持する。
【0084】(4)の論理により示すように、Rレンジ
スイッチRSWのみを操作した場合、現在Pレンジであ
れば慎重を要するP→Rレンジ切り換えであるからRレ
ンジスイッチRSWのみの操作では当該レンジ切り換え
を実行せずに現在のレンジを保持し、現在Rレンジであ
れば当然にこのレンジを保持し、現在Nレンジであれば
慎重を要するN→Rレンジ切り換えであるから、Rレン
ジスイッチRSWのみの操作では当該レンジ切り換えを
実行しないで現在のレンジを保持する。現在D,2,1
レンジであれば、これらレンジが前進走行レンジであっ
て、前進走行中にRレンジへの切り換えが行われると変
速機出力回転を逆転させることになるから、当該レンジ
切り換えを禁止して現在のレンジを保持する。
【0085】(5)の論理により示すように、Nレンジ
スイッチNSWおよび解除スイッチRLSWを共に操作
した場合、慎重を要するレンジ切り換えを含めてNレン
ジへの全てのレンジ切り換えを許可し、勿論、現在Nレ
ンジなら当然にこのレンジを保持する。しかして、
(6)の論理により示すようにNレンジスイッチNSW
のみを操作した場合、現在Pレンジであれば慎重を要す
るP→Nレンジ切り換えであるからNレンジスイッチN
SWのみの操作では当該レンジ切り換えを実行せずに現
在のレンジを保持し、現在Rレンジであれば誤操作が問
題とならないR→Nレンジ切り換えであるから当該レン
ジ切り換えを実行し、現在Nレンジであれば当然このレ
ンジを保持し、現在Dレンジであれば誤操作が問題とな
らないD→Nレンジ切り換えであることから当該レンジ
切り換えを実行する。ところで現在2,1レンジであれ
ば、これらレンジがエンジンブレーキレンジであって、
Nレンジへの切り換えが行われるとエンジンブレーキ不
能になる虞があることから、当該レンジ切り換えを禁止
して現在のレンジを保持する。
【0086】(7)の論理により示すように、Dレンジ
スイッチDSWおよび解除スイッチRLSWを共に操作
した場合、現在Pレンジであれば慎重を要するP→Dレ
ンジ切り換えであるが、2個のスイッチが操作されてい
ることから当該レンジ切り換えを実行してもよいところ
ながら、パークロック機構が解除する前にDレンジにな
るとパークロック機構が破損するため、これを防止すべ
くP→R→Dの順にのみレンジ切り換えを許可する目的
でここでは直接的なP→Dレンジ切り換えを禁止してP
レンジを保持する。現在R,N,2レンジであれば誤操
作が問題にならないR→D、N→D、2→Dレンジ切り
換えであるからこれらのレンジ切り換えを実行し、現在
Dレンジなら当然にこのレンジを保持する。現在1レン
ジであれば、慎重を要する1→Dレンジ切り換えである
が、2個のスイッチが操作されていることから、当該レ
ンジ切り換えを実行する。
【0087】(8)の論理により示すように、Dレンジ
スイッチDSWのみを操作した場合、現在Pレンジであ
れば(7)の論理における上記と同じ理由から、また慎
重を要するP→Dレンジ切り換えであるから、当該レン
ジ切り換えを実行せずに現在のレンジを保持し、現在R
レンジであれば変速機出力回転を逆転させるR→Dレン
ジ切り換えであるから当該レンジ切り換えを禁止してR
レンジを保持する。現在N,2レンジであれば誤操作が
問題とならないN→D、2→Dレンジ切り換えであるか
ら、DレンジスイッチDSWのみの操作で当該レンジ切
り換えを実行し、現在Dレンジなら当然に現在のレンジ
を保持する。しかし現在1レンジであれば、誤操作が問
題とならない1→Dレンジ切り換えであるが、大きなエ
ンジンブレーキ状態が一挙に解消される弊害があるから
DレンジスイッチDSWのみの操作だけでは当該レンジ
切り換えを禁止して現在のレンジを保持する。
【0088】(9)の論理により示すように、2レンジ
スイッチ2SWおよび解除スイッチRLSWを共に操作
した場合、現在Pレンジであれば慎重を要するP→2レ
ンジ切り換えであるが、2個のスイッチが操作されてい
ることから当該レンジ切り換えを実行してもよいところ
ながら、パークロック機構が解除する前に2レンジにな
るとパークロック機構が破損するため、これを防止すべ
くP→R→2の順にのみレンジ切り換えを許可する目的
でここでは直接的なP→2レンジ切り換えを禁止してP
レンジを保持する。現在Rレンジであれば、変速機出力
回転を逆転させるR→2レンジ切り換えであることか
ら、当該直接的なR→2レンジ切り換えを禁止して現在
のレンジを保持する。現在N,D,2レンジであれば誤
操作が問題にならないN→2、D→2、1→2レンジ切
り換えであるからこれらのレンジ切り換えを実行し、現
在2レンジなら当然にこのレンジを保持する。
【0089】(10)の論理により示すように、2レン
ジスイッチ2SWのみを操作した場合、現在Pレンジで
あれば(9)の論理における上記と同じ理由から、また
慎重を要するP→2レンジ切り換えであるから、当該レ
ンジ切り換えを実行せずに現在のレンジを保持し、現在
Rレンジであれば変速機出力回転を逆転させるR→2レ
ンジ切り換えであるから当該レンジ切り換えを禁止して
Rレンジを保持する。現在Nレンジであれば、誤操作が
問題とならないN→2レンジ切り換えであるが、N→D
→2の順のレンジ切り換えが好ましいから直接的なN→
2レンジ切り換えを禁止して現在のレンジを保持する。
現在D,1レンジであれば誤操作が問題とならないD→
2、1→2レンジ切り換えであるから、2レンジスイッ
チ2SWのみの操作で当該レンジ切り換えを実行し、現
在2レンジなら当然に現在のレンジを保持する。
【0090】(11)の論理により示すように、1レン
ジスイッチ1SWおよび解除スイッチRLSWを共に操
作した場合、現在Pレンジであれば慎重を要するP→1
レンジ切り換えであるが、2個のスイッチが操作されて
いることから当該レンジ切り換えを実行してもよいとこ
ろながら、パークロック機構が解除する前に1レンジに
なるとパークロック機構が破損するため、これを防止す
べくP→R→1の順にのみレンジ切り換えを許可する目
的でここでは直接的なP→1レンジ切り換えを禁止して
Pレンジを保持する。現在Rレンジであれば、変速機出
力回転を逆転させるR→1レンジ切り換えであることか
ら、当該直接的なR→1レンジ切り換えを禁止して現在
のレンジを保持する。現在N,Dレンジであれば、慎重
を要するN→1、D→1レンジ切り換えであるが、2個
のスイッチが操作されていることから当該レンジ切り換
えを実行してもよいところながら、N→D→1、D→2
→1の順のレンジ切り換えが好ましいことからここでは
直接的なN→1、D→1レンジ切り換えを禁止し、現在
のレンジを保持する。現在2レンジであれば慎重を要す
る2→1レンジ切り換えであるが、2個のスイッチが操
作されていることから、このレンジ切り換えを実行し、
現在1レンジなら当然にこのレンジを保持する。
【0091】(12)の論理により示すように、1レン
ジスイッチ1SWのみを操作した場合、現在Pレンジで
あれば(9)の論理における上記と同じ理由から、また
慎重を要するP→1レンジ切り換えであるから、当該レ
ンジ切り換えを実行せずに現在のレンジを保持し、現在
Rレンジであれば変速機出力回転を逆転させるR→1レ
ンジ切り換えであるから当該レンジ切り換えを禁止して
Rレンジを保持する。現在N,D,2レンジであれば、
慎重を要するN→1、D→1,2→1レンジ切り換えで
あるから、1レンジスイッチ1SWのみの操作では当該
レンジ切り換えを禁止して現在のレンジを保持し、現在
1レンジであれば当然に現在のレンジを保持する。
【0092】本実施の形態においては、レンジ切り換え
を指令するレンジ選択スイッチPSW,RSW,NS
W,DSW,2SW,1SWの他に解除スイッチRLS
Wを設け、慎重を要するレンジ切り換えは、解除スイッ
チRLSWの操作があった時のみ行い得るようにしたか
ら、慎重を要するレンジ切り換えの誤操作を専用スイッ
チRLSWの付加により防止することとなり、その分操
作性を向上させることができる。
【0093】図11および図12は本発明の更に他の実
施の形態を示し、本実施の形態は図9および図10に示
す実施の形態に手動変速(M)モードを付加したもの
で、これがため図10のごとく、図9における解除スイ
ッチRLSWに代えて自動変速モードスイッチASWお
よび手動変速モードスイッチMSWを設け、手動変速
(M)モードで変速指令を発するためのシフトスイッチ
+SW1,−SW1,+SW2,−SW2をステアリン
グホイール7に設ける。なお、モード選択スイッチAS
W,MSWは図12(a)に示すが、図6(a)につき
前述したと同様にモード切り換え指令を発するもので、
またシフトスイッチ+SW1,+SW2はアップシフト
スイッチ、シフトスイッチ−SW1,−SW2はダウン
シフトスイッチである。
【0094】変速機コントローラ6は上記した選択モー
ド指令に応じ、自動変速(A)モードが選択されている
間、レンジ選択スイッチPSW,RSW,NSW,DS
W,2SW,1SWからの信号、および自動変速モード
スイッチASWからの信号を基に、アクチュエータ3を
介してマニュアルバルブを図12(b)の論理表により
示すごとく選択レンジ位置へと変位させるものとする。
【0095】(1)の論理により示すように、Pレンジ
スイッチPSWおよび自動変速モードスイッチASWを
共に操作した場合、現在Pレンジであれば当然にこのレ
ンジを保持し、現在Rレンジであれば慎重を要するR→
Pレンジ切り換えであるが、2個のスイッチが操作され
ていることから当該レンジ切り換えを実行し、現在Nレ
ンジなら慎重を要するN→Pレンジ切り換えであるが、
2個のスイッチが操作されていることから当該レンジ切
り換えを実行する。しかして現在D,2,1レンジであ
れば、これらレンジが走行レンジであることから、そし
て走行中にPレンジへの切り換えが行われるとパークロ
ック機構を破損させるから、当該レンジ切り換えを禁止
して現在のレンジを保持する。
【0096】(2)の論理により示すように、Pレンジ
スイッチPSWのみを操作した場合、現在Pレンジであ
れば当然にこのレンジを保持し、現在Rレンジであれば
慎重を要するR→Pレンジ切り換えであるから、Pレン
ジスイッチPSWのみの操作では当該レンジ切り換えを
実行しないいで現在のレンジを保持し、現在Nレンジで
あれば慎重を要するN→Pレンジ切り換えであるから、
PレンジスイッチPSWのみの操作では当該レンジ切り
換えを実行しないで現在のレンジを保持する。現在D,
2,1レンジである場合も、走行中にPレンジへの切り
換えが行われるとパークロック機構を破損させるから、
当該レンジ切り換えを禁止して現在のレンジを保持す
る。
【0097】(3)の論理により示すように、Rレンジ
スイッチRSWおよび自動変速モードスイッチASWを
共に操作した場合、現在Pレンジであれば慎重を要する
P→Rレンジ切り換えであるが、2個のスイッチが操作
されていることから当該レンジ切り換えを実行し、現在
Rレンジであれば当然にこのレンジを保持し、現在Nレ
ンジなら慎重を要するN→Rレンジ切り換えであるが、
2個のスイッチが操作されていることから当該レンジ切
り換えを実行する。しかして現在D,2,1レンジであ
れば、これらレンジが前進走行レンジであって、前進走
行中にRレンジへの切り換えが行われると変速機出力回
転を逆転させることになるから、当該レンジ切り換えを
禁止して現在のレンジを保持する。
【0098】(4)の論理により示すように、Rレンジ
スイッチRSWのみを操作した場合、現在Pレンジであ
れば慎重を要するP→Rレンジ切り換えであるからRレ
ンジスイッチRSWのみの操作では当該レンジ切り換え
を実行せずに現在のレンジを保持し、現在Rレンジであ
れば当然にこのレンジを保持し、現在Nレンジであれば
慎重を要するN→Rレンジ切り換えであるから、Rレン
ジスイッチRSWのみの操作では当該レンジ切り換えを
実行しないで現在のレンジを保持する。現在D,2,1
レンジであれば、これらレンジが前進走行レンジであっ
て、前進走行中にRレンジへの切り換えが行われると変
速機出力回転を逆転させることになるから、当該レンジ
切り換えを禁止して現在のレンジを保持する。
【0099】(5)の論理により示すように、Nレンジ
スイッチNSWおよび自動変速モードスイッチASWを
共に操作した場合、慎重を要するレンジ切り換えを含め
てNレンジへの全てのレンジ切り換えを許可し、勿論、
現在Nレンジなら当然にこのレンジを保持する。しかし
て、(6)の論理により示すようにNレンジスイッチN
SWのみを操作した場合、現在Pレンジであれば慎重を
要するP→Nレンジ切り換えであるからNレンジスイッ
チNSWのみの操作では当該レンジ切り換えを実行せず
に現在のレンジを保持し、現在Rレンジであれば誤操作
が問題とならないR→Nレンジ切り換えであるから当該
レンジ切り換えを実行し、現在Nレンジであれば当然こ
のレンジを保持し、現在Dレンジであれば誤操作が問題
とならないD→Nレンジ切り換えであることから当該レ
ンジ切り換えを実行する。ところで現在2,1レンジで
あれば、これらレンジがエンジンブレーキレンジであっ
て、Nレンジへの切り換えが行われるとエンジンブレー
キ不能になる虞があることから、当該レンジ切り換えを
禁止して現在のレンジを保持する。
【0100】(7)の論理により示すように、Dレンジ
スイッチDSWおよび自動変速モードスイッチASWを
共に操作した場合、現在Pレンジであれば慎重を要する
P→Dレンジ切り換えであるが、2個のスイッチが操作
されていることから当該レンジ切り換えを実行してもよ
いところながら、パークロック機構が解除する前にDレ
ンジになるとパークロック機構が破損するため、これを
防止すべくP→R→Dの順にのみレンジ切り換えを許可
する目的でここでは直接的なP→Dレンジ切り換えを禁
止してPレンジを保持する。現在R,N,2レンジであ
れば誤操作が問題にならないR→D、N→D、2→Dレ
ンジ切り換えであるからこれらのレンジ切り換えを実行
し、現在Dレンジなら当然にこのレンジを保持する。現
在1レンジであれば、慎重を要する1→Dレンジ切り換
えであるが、2個のスイッチが操作されていることか
ら、当該レンジ切り換えを実行する。
【0101】(8)の論理により示すように、Dレンジ
スイッチDSWのみを操作した場合、現在Pレンジであ
れば(7)の論理における上記と同じ理由から、また慎
重を要するP→Dレンジ切り換えであるから、当該レン
ジ切り換えを実行せずに現在のレンジを保持し、現在R
レンジであれば変速機出力回転を逆転させるR→Dレン
ジ切り換えであるから当該レンジ切り換えを禁止してR
レンジを保持する。現在N,2レンジであれば誤操作が
問題とならないN→D、2→Dレンジ切り換えであるか
ら、DレンジスイッチDSWのみの操作で当該レンジ切
り換えを実行し、現在Dレンジなら当然に現在のレンジ
を保持する。しかし現在1レンジであれば、誤操作が問
題とならない1→Dレンジ切り換えであるが、大きなエ
ンジンブレーキ状態が一挙に解消される弊害があるから
DレンジスイッチDSWのみの操作だけでは当該レンジ
切り換えを禁止して現在のレンジを保持する。
【0102】(9)の論理により示すように、2レンジ
スイッチ2SWおよび自動変速モードスイッチASWを
共に操作した場合、現在Pレンジであれば慎重を要する
P→2レンジ切り換えであるが、2個のスイッチが操作
されていることから当該レンジ切り換えを実行してもよ
いところながら、パークロック機構が解除する前に2レ
ンジになるとパークロック機構が破損するため、これを
防止すべくP→R→2の順にのみレンジ切り換えを許可
する目的でここでは直接的なP→2レンジ切り換えを禁
止してPレンジを保持する。現在Rレンジであれば、変
速機出力回転を逆転させるR→2レンジ切り換えである
ことから、当該直接的なR→2レンジ切り換えを禁止し
て現在のレンジを保持する。現在N,D,2レンジであ
れば誤操作が問題にならないN→2、D→2、1→2レ
ンジ切り換えであるからこれらのレンジ切り換えを実行
し、現在2レンジなら当然にこのレンジを保持する。
【0103】(10)の論理により示すように、2レン
ジスイッチ2SWのみを操作した場合、現在Pレンジで
あれば(9)の論理における上記と同じ理由から、また
慎重を要するP→2レンジ切り換えであるから、当該レ
ンジ切り換えを実行せずに現在のレンジを保持し、現在
Rレンジであれば変速機出力回転を逆転させるR→2レ
ンジ切り換えであるから当該レンジ切り換えを禁止して
Rレンジを保持する。現在Nレンジであれば、誤操作が
問題とならないN→2レンジ切り換えであるが、N→D
→2の順のレンジ切り換えが好ましいから直接的なN→
2レンジ切り換えを禁止して現在のレンジを保持する。
現在D,1レンジであれば誤操作が問題とならないD→
2、1→2レンジ切り換えであるから、2レンジスイッ
チ2SWのみの操作で当該レンジ切り換えを実行し、現
在2レンジなら当然に現在のレンジを保持する。
【0104】(11)の論理により示すように、1レン
ジスイッチ1SWおよび自動変速モードスイッチASW
を共に操作した場合、現在Pレンジであれば慎重を要す
るP→1レンジ切り換えであるが、2個のスイッチが操
作されていることから当該レンジ切り換えを実行しても
よいところながら、パークロック機構が解除する前に1
レンジになるとパークロック機構が破損するため、これ
を防止すべくP→R→1の順にのみレンジ切り換えを許
可する目的でここでは直接的なP→1レンジ切り換えを
禁止してPレンジを保持する。現在Rレンジであれば、
変速機出力回転を逆転させるR→1レンジ切り換えであ
ることから、当該直接的なR→1レンジ切り換えを禁止
して現在のレンジを保持する。現在N,Dレンジであれ
ば、慎重を要するN→1、D→1レンジ切り換えである
が、2個のスイッチが操作されていることから当該レン
ジ切り換えを実行してもよいところながら、N→D→
1、D→2→1の順のレンジ切り換えが好ましいことか
らここでは直接的なN→1、D→1レンジ切り換えを禁
止し、現在のレンジを保持する。現在2レンジであれば
慎重を要する2→1レンジ切り換えであるが、2個のス
イッチが操作されていることから、このレンジ切り換え
を実行し、現在1レンジなら当然にこのレンジを保持す
る。
【0105】(12)の論理により示すように、1レン
ジスイッチ1SWのみを操作した場合、現在Pレンジで
あれば(9)の論理における上記と同じ理由から、また
慎重を要するP→1レンジ切り換えであるから、当該レ
ンジ切り換えを実行せずに現在のレンジを保持し、現在
Rレンジであれば変速機出力回転を逆転させるR→1レ
ンジ切り換えであるから当該レンジ切り換えを禁止して
Rレンジを保持する。現在N,D,2レンジであれば、
慎重を要するN→1、D→1,2→1レンジ切り換えで
あるから、1レンジスイッチ1SWのみの操作では当該
レンジ切り換えを禁止して現在のレンジを保持し、現在
1レンジであれば当然に現在のレンジを保持する。
【0106】本実施の形態においては、レンジ切り換え
を指令するレンジ選択スイッチPSW,RSW,NS
W,DSW,2SW,1SWの他に自動変速モードスイ
ッチASWを用いて、慎重を要するレンジ切り換えは、
自動変速モードスイッチASWの操作があった時のみ行
い得るようにしたから、慎重を要するレンジ切り換えの
誤操作を既存の自動変速モードスイッチASWの利用に
より安価に防止することができる。
【0107】変速機コントローラ6は、手動変速(M)
モードが選択されている間、シフトスイッチ+SW1,
−SW1,+SW2,−SW2からの変速指令を基に図
12(c)の論理表により示すごとく、シフトソレノイ
ド4,5を介して自動変速機1を変速段制御すると同時
にアクチュエータ3を介してマニュアルバルブのレンジ
切り換え制御を行う。ところで、手動変速(M)モード
選択時の図12(c)に示す変速段制御およびレンジ切
り換え制御は、自動変速モードスイッチASWと関係な
く図4(c)につき前述したと同じに行われ、同様の作
用効果を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になるレンジ切り換え
制御装置を具えた自動変速機の制御システムを示す概略
系統図である。
【図2】 同実施の形態においてコントローラが実行す
るレンジ切り換え制御の論理説明図である。
【図3】 本発明の他の実施の形態になるレンジ切り換
え制御装置を具えた自動変速機の制御システムを示す概
略系統図である。
【図4】 同実施の形態においてコントローラが行う判
断論理で、(a)は、自動・手動変速モード切り換えス
イッチからの信号に基づく変速モード判断論理の説明
図、(b)は、自動変速モードにおけるレンジ切り換え
制御の論理説明図、(c)は、手動変速モードにおける
変速段制御およびレンジ切り換え制御の論理説明図であ
る。
【図5】 本発明の更に他の実施の形態になるレンジ切
り換え制御装置を具えた自動変速機の制御システムを示
す概略系統図である。
【図6】 同実施の形態においてコントローラが行う判
断論理で、(a)は、自動変速モードスイッチおよび手
動変速モードスイッチからの信号に基づく変速モード判
断論理の説明図、(b)は、自動変速モードにおけるレ
ンジ切り換え制御の論理説明図、(c)は、手動変速モ
ードにおける変速段制御およびレンジ切り換え制御の論
理説明図である。
【図7】 本発明の更に別の実施の形態になるレンジ切
り換え制御装置を具えた自動変速機の制御システムを示
す概略系統図である。
【図8】 同実施の形態においてコントローラが行う判
断論理で、(a)は、自動変速モードスイッチおよび手
動変速モードスイッチからの信号に基づく変速モード判
断論理の説明図、(b)は、自動変速モードにおけるレ
ンジ切り換え制御の論理説明図、(c)は、手動変速モ
ードにおける変速段制御およびレンジ切り換え制御の論
理説明図である。
【図9】 本発明の更に他の実施の形態になるレンジ切
り換え制御装置を具えた自動変速機の制御システムを示
す概略系統図である。
【図10】 同実施の形態においてコントローラが実行
するレンジ切り換え制御の論理説明図である。
【図11】 本発明の更に別の実施の形態になるレンジ
切り換え制御装置を具えた自動変速機の制御システムを
示す概略系統図である。
【図12】 同実施の形態においてコントローラが行う
判断論理で、(a)は、自動変速モードスイッチおよび
手動変速モードスイッチからの信号に基づく変速モード
判断論理の説明図、(b)は、自動変速モードにおける
レンジ切り換え制御の論理説明図、(c)は、手動変速
モードにおける変速段制御およびレンジ切り換え制御の
論理説明図である。
【符号の説明】
1 自動変速機 2 コントロールバルブボディー 3 マニュアルバルブアクチュエータ 4 シフトソレノイド 5 シフトソレノイド 6 変速機コントローラ 7 ステアリングホイール 8 計器板 9 レンジインジケータ 10 変速段インジケータ 11 シフトレバー -SW レンジ切り換え方向指令スイッチ(シフトスイッ
チ) +SW レンジ切り換え方向指令スイッチ(シフトスイッ
チ) -SW1 レンジ切り換え方向指令スイッチ(シフトスイッ
チ) +SW1 レンジ切り換え方向指令スイッチ(シフトスイッ
チ) -SW2 レンジ切り換え方向指令スイッチ(シフトスイッ
チ) +SW2 レンジ切り換え方向指令スイッチ(シフトスイッ
チ) A/MSW 自動・手動変速モード切り換えスイッチ ASW 自動変速モードスイッチ MSW 手動変速モードスイッチ PSW Pレンジスイッチ RSW Rレンジスイッチ NSW Nレンジスイッチ DSW Dレンジスイッチ 2SW 2レンジスイッチ 1SW 1レンジスイッチ RLSW 解除スイッチ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者がスイッチを操作することにより
    選択したレンジに応じて変速動作を行う自動変速機にお
    いて、 慎重を要するレンジ切り換えは、前記スイッチのうち複
    数のスイッチの操作があった時にのみ行い得るよう構成
    したことを特徴とする自動変速機のレンジ切り換え制御
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記運転者が操作す
    るスイッチはレンジ切り換えの方向を指令するレンジ切
    り換え方向指令スイッチであることを特徴とする自動変
    速機のレンジ切り換え制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記レンジ切り換え
    方向指令スイッチを一対1組として複数組設け、慎重を
    要するレンジ切り換えは、同じ方向のレンジ切り換え方
    向指令スイッチが複数個操作された時に初めて該レンジ
    切り換えが行われるよう構成したことを特徴とする自動
    変速機のレンジ切り換え制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記レンジ切り換え
    方向指令スイッチをレンジ切り換え方向が異なるもの同
    士一対1組として、ステアリングホイールの中立位置で
    該ステアリングホイールの左右に1組ずつ設けたことを
    特徴とする自動変速機のレンジ切り換え制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記運転者が操作す
    るスイッチとして、レンジ切り換えを指令するレンジ切
    り換えスイッチの他に解除スイッチを設け、慎重を要す
    るレンジ切り換えは、解除スイッチの操作があった時の
    み行い得るよう構成したことを特徴とする自動変速機の
    レンジ切り換え制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか1項におい
    て、自動変速機をモード切り換えスイッチにより自動変
    速モードと手動変速モードとの間で切り換え可能とし、
    自動変速モードで自動変速機は運転者がレンジ切り換え
    スイッチにより選択したレンジに応じて変速動作を行
    い、手動変速モードで自動変速機は運転者が指令した変
    速段を任意に選択することができ、 自動変速モードでのレンジ切り換えのうち慎重を要する
    レンジ切り換えは、運転者がモード切り換えスイッチに
    より自動変速モードの選択を指令した時にのみ行い得る
    よう構成したことを特徴とする自動変速機のレンジ切り
    換え制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記運転者が操作す
    るレンジ切り換えスイッチはレンジ切り換えの方向を指
    令するレンジ切り換え方向指令スイッチとし、該レンジ
    切り換えスイッチを、手動変速モードで運転者が変速を
    指令する時のためのシフトスイッチとして兼用するよう
    構成したことを特徴とする自動変速機のレンジ切り換え
    制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または7において、自動変速モ
    ードで自動変速機は運転者がレンジ切り換えスイッチに
    より選択したレンジに対応する位置にマニュアルバルブ
    を変位して該マニュアルバルブからの油圧により選択レ
    ンジに応じた変速動作を行うと共に、マニュアルバルブ
    が低速段エンジンブレーキレンジ対応の位置にある時は
    該マニュアルバルブからの油圧によりエンジンブレーキ
    用摩擦要素を締結して該低速段でのエンジンブレーキが
    可能となるようにし、手動変速モードで前記低速段が選
    択される時にマニュアルバルブを前記低速段エンジンブ
    レーキレンジ対応の位置にするよう構成したことを特徴
    とする自動変速機のレンジ切り換え制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項6乃至8のいずれか1項におい
    て、手動変速モードでの全ての変速を、運転者が変速を
    指令する時のためのシフトスイッチの1操作のみにより
    行い得るよう構成したことを特徴とする自動変速機のレ
    ンジ切り換え制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれか1項におい
    て、前記慎重を要するレンジ切り換えが後退走行レンジ
    へのレンジ切り換えであることを特徴とする自動変速機
    のレンジ切り換え制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれか1項にお
    いて、前記慎重を要するレンジ切り換えが駐車レンジへ
    のレンジ切り換えであることを特徴とする自動変速機の
    レンジ切り換え制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれか1項にお
    いて、前記慎重を要するレンジ切り換えが低速段エンジ
    ンブレーキレンジへのレンジ切り換えであることを特徴
    とする自動変速機のレンジ切り換え制御装置。
JP2000383373A 2000-12-18 2000-12-18 自動変速機のレンジ切り換え制御装置 Expired - Fee Related JP3617449B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000383373A JP3617449B2 (ja) 2000-12-18 2000-12-18 自動変速機のレンジ切り換え制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000383373A JP3617449B2 (ja) 2000-12-18 2000-12-18 自動変速機のレンジ切り換え制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002178778A true JP2002178778A (ja) 2002-06-26
JP3617449B2 JP3617449B2 (ja) 2005-02-02

Family

ID=18851040

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000383373A Expired - Fee Related JP3617449B2 (ja) 2000-12-18 2000-12-18 自動変速機のレンジ切り換え制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3617449B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007118759A (ja) * 2005-10-27 2007-05-17 Nissan Motor Co Ltd 自動変速機のレンジ切り換え制御装置
JP2009133459A (ja) * 2007-12-01 2009-06-18 Nissan Motor Co Ltd 自動変速機のシフトポジション検出装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007118759A (ja) * 2005-10-27 2007-05-17 Nissan Motor Co Ltd 自動変速機のレンジ切り換え制御装置
JP2009133459A (ja) * 2007-12-01 2009-06-18 Nissan Motor Co Ltd 自動変速機のシフトポジション検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3617449B2 (ja) 2005-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5127288A (en) Shift control system with an automatic first sequence and a manual second sequence of gear stages
JP2000130573A (ja) 車両用変速機
JPS60175857A (ja) 車輛用自動変速制御装置
JP2874194B2 (ja) 自動変速機のレンジ選択装置
US5269204A (en) Hydraulic control system for vehicular automatic transmission
JP2000002328A (ja) 自動変速機の変速モ―ド切替制御装置
JP2658717B2 (ja) シフトバイワイヤ自動変速機用変速制御装置
JPH01105047A (ja) 自動変速機搭載車両の走行制御装置
JP2002178778A (ja) 自動変速機のレンジ切り換え制御装置
JP2000002325A (ja) 手動変速可能な自動変速機の変速制御装置
JPH0483964A (ja) 自動変速機の制御装置
JP4302920B2 (ja) 自動変速機の油圧制御回路
JP4618981B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3436017B2 (ja) 自動変速機制御装置
JP3475684B2 (ja) 変速機の制御装置
JP3019277B2 (ja) 動力車両の変速装置
JP3047811B2 (ja) 自動変速機の油圧制御回路
JP2945796B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPH09203457A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3589603B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2002130466A (ja) 自動変速機の変速制御方法
JP2001153215A (ja) 自動変速機の選択レンジ切り換え制御装置
JP3216517B2 (ja) 変速機の変速操作装置
JPH05332443A (ja) 定速走行装置付車両の自動変速機の変速制御装置
JPH0535305B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20040601

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040629

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040830

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041019

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041101

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071119

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081119

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091119

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101119

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111119

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121119

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121119

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees