JP2002178725A - ランフラットタイヤ及びランフラットタイヤとリムとの組立体 - Google Patents
ランフラットタイヤ及びランフラットタイヤとリムとの組立体Info
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Abstract
の使用状態における乗心地を損なうことのないランフラ
ットタイヤ及びそのタイヤとリムとの組立体を提供する
こと。 【解決手段】 ビードコア2の外径側に、硬質ゴム6が
配置され、該硬質ゴム6の外径側に接して環状の高剛性
補強部材7が配置されている。ビードコア2、硬質ゴム
6及び高剛性補強部材7の3者を被覆して一体化するコ
ード層8が設けられている。ボディプライ9は、ビード
コア2のまわりで内側から外側へ折り返して巻き上げる
とともに、ビードコア2、硬質ゴム6及び高剛性補強部
材7を内側に包み込むようにコード層8に沿って配置さ
れ、ボディプライ9の内周側にはゴム部材11が配置さ
れており、ランフラットタイヤ1の両ビード部3間に剛
体のストッパー12が2分割リム13に密接固着配置さ
れている。
Description
極度にタイヤ内圧が減じ、或いはパンクが発生した場合
のランフラット走行時においても、リム外れを生じるこ
となく安全走行が可能になるランフラットタイヤ及びラ
ンフラットタイヤとリムとの組立体に関するものであ
る。
つは、自動車のスペアタイヤを無しにするか、或いはそ
れに代るものを用いるかである。空気タイヤは、いくつ
かの石油原料成分から成るものであるからである。それ
を達成すれば、車輌重量は軽減され、燃料の節約も実現
できる。
クを防止するためのシーラントを有するタイヤが、特公
昭34−10934号公報に記載されている。また、マ
スチックと一般に呼ばれるシーラントを設けたタイヤが
一部で実際に使用されている。さらに、特公昭31−9
489号公報に記載されているように、全く加硫されて
いない所謂ペーストと一般に呼ばれているシーラントを
設けたタイヤもある。
付けたタイヤの走行テスト結果では、走行回転による遠
心力と、昇温とにより、ペーストの領域が最初に貼り付
けた幅より大幅に縮幅される欠点の発生が報告されてい
る。このため、代替えとしてペーストを複数の小室に分
割して入れる提案もされたが、製造方法が複雑すぎて実
用化されていない。
いう問題は解決できたが、その粘着性が落ちるため、釘
等にうまく粘着せず、釘等の貫通から数秒以上経過した
後に釘等が抜けた場合には、マスチック自身がセットし
てしまって孔の完全なシール性能が得られない。
隔壁タイヤ(以下親子タイヤという)である。この親子
タイヤは、親タイヤ空洞内に、これよりも小さい空洞を
区画する独立したもう1つの子タイヤを併用する構造で
ある。この方式の場合には、親タイヤのビード外れ防止
には、一見役立ちそうに思えるが、親タイヤに貫通した
釘等が子タイヤをも貫通する虞れも十分ある。また、子
タイヤの作成にも親タイヤと同程度の手間と工数を要
し、かつ重量増とか、リムへの装脱着の面倒さなどの問
題点も是有りで、提案から40年有余になるが未だに汎
用されるに至っていない。
82号公報に記載のタイヤも提案されている。これは、
空気タイヤ内部支持体として空気タイヤ内圧が減圧状態
のとき、クラウン部を支える部材と、サイド部を拡幅す
る働きをする部材とを備えた支持体の提案である。しか
し、この支持体が片側のタイヤサイド部のみに対応して
おり、他側の保証はなく、かつ支持体の製作が必ずしも
簡単ではないように思われる。さらに重量もまた重いの
が心配される。
特に目立つ傾向は、空気タイヤのサイド部の内周側に補
強ゴム層を設けて、サイド部を厚肉とした構成である。
この厚肉のサイド部により空気タイヤ減圧の場合でも、
両サイド間の幅(空気タイヤの最大幅)が可能な限り拡
幅しないようにして、サイドとビード間でタイヤに加え
られる荷重を支持しようとの試みである。
の補強ゴム層をもって、タイヤのサイド部の変形及びそ
れにともなうタイヤのリム外れの危険を十分に阻止する
ためには、サイド部の厚さが必然的に厚くなる。これが
ため、タイヤの重量が大きくなるのみならず、タイヤの
通常の使用状態における乗心地が悪化する不都合が生じ
てきた。
て、リム外れを生じることなく、軽量で、乗り心地を損
なうことのないランフラットタイヤ及びランフラットタ
イヤとリムの組立体を提供することを目的とする。
は、ビードコアの外径側のサイド部内に、ビードコアに
接して硬質ゴムが配置され、該硬質ゴムの外径側に接し
て環状の高剛性補強部材が配置され、ビードコア、硬質
ゴム及び高剛性補強部材の3者を被覆一体化するコード
層が設けられ、ボディプライが前記コード層の外周に沿
って巻回配置され、前記サイド部におけるボディプライ
の内側にはゴム部材が配置されていることを特徴とする
ものである。
内圧が減圧され、クラウン部が半径方向に小径になった
場合、サイド部はタイヤキャビティ側にはゴム部材の配
置により倒れることはない。そして、サイド部の中で、
一番薄肉の部分が外側にやや凸状を呈することとなる。
このサイドフォースに起因して生ずるビード部の回動
は、周方向に環状をなし、コード層により一体化された
ビードコア、硬質ゴム及び高剛性補強部材によって抑え
ることができる。このため、リム外れの心配はないと考
えられる。
ているものほど厚く、長くする必要がなく、軽量化が可
能になり、乗り心地も維持される。つまり、硬質ゴムや
高剛性補強材により、ゴム部材の半径方向の寸法を約2
分の1に、また、厚さも約30%薄くできる。このこと
により、通常走行時、従来のランフラットタイヤより、
ボディプライでの荷重負担の割合が多く、従って、振動
を吸収して、乗り心地性を損なうことのないランフラッ
トタイヤを提供することができる。
を充分に確保できる。このため、ボディプライ内側の厚
肉ゴムで補強した従来のランフラットタイヤが2t未満
の車対応であったのに対し、この発明では2t以上の大
型車にも適用できるようになった。
1において、前記ボディプライの巻回端がベルトの内径
側に置いて終焉している。従って、ビード部及びサイド
部には強度上の弱点となるボディプライの切断端が存在
せず、タイヤ内圧低下時に最も変形されるサイド部の強
度を維持できる。
は2において、前記硬質ゴムの硬度はJISA硬度で8
5度〜95度である。この硬度のゴム部材を採用すれ
ば、サイド部の剛性が確保でき、前述のごとく薄肉であ
りながら大型車にも対応でき、リム外れも防止できるタ
イヤが可能となった。
のいずれか1項において、前記ゴム部材の硬度はJIS
A硬度で80度〜90度である。従って、前記請求項3
に記載の硬質ゴムより緩衝性に優れているため、このよ
うなゴム部材を硬質ゴムよりもタイヤ外径側に設けるこ
とにより、乗心地を損なうことのないランフラットタイ
ヤを提供することができる。
のいずれかにおいて、前記コード層はアラミド繊維より
なり、その両端末は前記高剛性補強部材の位置より内径
側に位置している。
動作が行われないところに位置することになり、ビード
コア、硬質ゴム及び環状の高剛性補強材を一体化するの
に十分な強度を保証することができる。
のいずれかに記載のランフラットタイヤとリムとの組立
体であって、ランフラットタイヤの一対のビード部間に
は剛体のストッパーがリム外周面に接して配置されてお
り、前記リムは2分割リムである。
等の剛体あるいは剛体に近いものが設けられていても、
リムに対するタイヤの装着は容易である。請求項7に記
載の発明では、請求項6のにおいて、剛体のストッパー
は、リムの外周面の寸度・形状に適合した寸度・形状の
内周面を付与されており、かつリムに固定・一体化され
ている。
され、結果として、タイヤのリム外れを確実に防止でき
る。
形態を図1及び図2に従って説明する。この実施形態に
おいて、ランフラットタイヤ1は、タイヤ内径側に位置
するビードコア2,2を有する一対のビード部3,3か
ら、半径方向外側に向かって延びる一対のサイド部4,
4、及びこれらサイド部4,4間を橋渡しするクラウン
部5を有する構成である。
ードコア2に接して、かつビード部3からサイド部4に
かけての断面形状にほぼ沿う弓形状の硬質ゴム6が配置
されている。この硬質ゴム6としては、JISA硬度9
0度のものが使用されるが、85度〜95度のものが使
用される。該硬質ゴム6の外径側に接して環状の高剛性
補強部材(例えばビードコア2とほぼ同等の金属製のも
のが使用される)7が配置されている。そして、ビード
コア2、硬質ゴム6及び高剛性補強部材7の3者を被覆
して一体化するコード層8がゴム被覆コード(例えば、
アラミド繊維よりなるコード)により形成されている。
そして、図2から明らかなように、コード層8の両端末
8aは前記高剛性補強部材7の位置より内径側に位置し
ている。
で内側から外側へ折り返して巻き上げるとともに、前記
のビードコア2、硬質ゴム6及び高剛性補強部材7を内
側に包み込むようにコード層8の外周面に沿って配置さ
れ、巻回端9eがクラウン部5のベルト5aの内側で終
焉している。なお、コード層8の外径側端部とボディプ
ライ9との間の三角領域4aは、サイド部4のゴムと同
質のゴムである。 高剛性補強部材7の外径側におい
て、ボディプライ9の内周側にはゴム部材11が配置さ
れている。このゴム部材11としては、例えばJISA
硬度85度(同時に使用される硬質ゴムより軟)のもの
が使用されるが、JISA硬度80度〜90度の範囲の
ものであれば、使用可能である。このゴム部材11がボ
ディプライ9との間に挟まれるように、タイヤ1の内周
面には、インナーライナー10が設けられている。
3bよりなり、それらの境界面にはシール材14が充填
されている。また、両リム片13a,13bを固定する
ボルト17の周囲において、両リム片13a,13bに
はシール突起15,16が一体形成されている。これら
のシール材14及びシール突起15,16により空気漏
れが防止される。
して剛体のストッパー12が図示しない適当な手段で2
分割リム13に固定一体化されている。そして、このス
トッパー12は、リム13の外周面の寸度・形状に適合
した寸度・形状の内周面を付与されるとともに、両幅端
部には前記ビード部3に近接対向するフランジ12aを
有し、このフランジ12aによりビード部3の内方移動
が阻止される。
フラットタイヤとリムとの組立体の作用及び効果は以下
の通りである。 ・タイヤパンクなど内圧が減圧されて、クラウン部5が
半径方向に変形した場合、ランフラットタイヤ1には、
そのサイド部4,4に高剛性補強部材7及び硬質ゴム6
が設けられ、しかも、それらがビードコア2とともにコ
ード層8により被覆一体化されている。加えて、サイド
部4の内周面で、高剛性補強部材7の外径側にゴム部材
11が配置されているため、サイド部4,4はタイヤキ
ャビティ側には倒れることなく、サイド部4,4の中、
一番薄肉の部分が外側に向かってわずかに凸状を呈する
こととなる。このサイドフォースに起因して生ずるビー
ド部3の回動は、周方向に環状をなし、コード層8によ
り一体化されたビードコア2、硬質ゴム6及び高剛性補
強部材7によって抑えることができる。このため、ラン
フラットタイヤ1のリム外れの心配はないと考えられる
が、さらに万全を期して剛体のストッパー12が配置さ
れているので、リム外れの心配はほぼ完全に否定でき
る。
ランフラットタイヤ1のサイド部4の内径側に位置して
いるため、ボディプライ9の内周側に配置するゴム部材
11の長さ(タイヤ半径方向の寸法)を従来の構成に対
して約1/2以下に短縮できる。また、厚さも約30%
薄くすることができる。このため、重量増加を抑制でき
るとともに、乗り心地が損なわれるのを防止できる。
がクラウン部5のベルト5aの内径側に置いて終焉して
いる。このため、ビード部3及びサイド部4には強度上
の弱点となるボディプライ9の切断端が存在しない。従
って、タイヤ内圧低下時に最も変形されるサイド部4の
強度を維持できる。
95度のものが使用されているため、サイド部4の剛性
を確保でき、2t以上の大型車にも適用できる。 ・ゴム部材11として硬度はJISA硬度80度〜90
度のものが使用されているため、緩衝性に優れており、
乗り心地を維持することができる。
って、たとえパンクして走行しタイヤ温度が上がっても
コード層8は耐熱性に優れるのでそれに耐え、安全場所
まで走行できるランフラットタイヤを提供できる。
強部材7の位置より内径側であるため、その両端末8a
の部分の変形運動が抑制され、ビードコア2,硬質ゴム
6及び環状の高剛性補強材7を一体化するのに十分な強
度を保証することができる。
面の寸度・形状に適合した寸度・形状の内周面を付与さ
れて、リム13に固定・一体化されているため、ストッ
パー12がリム13上に確実に着座され、結果として、
ランフラットタイヤ1のリム外れを確実に防止できる。
るものではなく、以下のような態様で具体化してもよ
い。 ・ コード層8として、アラミドの代わりに66ナイロ
ン等の耐熱性及び強度に優れたものを使用したりするこ
と。
のリム13への着座部に配置すること。このようにすれ
ば、両端末8aの部分の変形運動をさらに抑制できる。
発明によれば、ビード部のリム外れをほぼ完全に防止で
きるとともに、軽量化が可能になり、乗り心地も享受で
きる。
立体を示す断面図。
図。
部、4…サイド部、5・・・クラウン部、6…硬質ゴム、
7…高剛性補強部材、8…コード層、9…ボディプラ
イ、10…インナーライナー、11…ゴム部材、12…
ストッパー、13…2分割リム。
Claims (7)
- 【請求項1】 ビードコアを有する一対のビード部か
ら、半径方向外側に向かって延びる一対のサイド部及び
これらサイド部間を橋渡しするクラウン部を有するラン
フラットタイヤにおいて、 前記ビードコアの外径側のサイド部内に、ビードコアに
接して硬質ゴムが配置され、該硬質ゴムの外径側に接し
て環状の高剛性補強部材が配置され、ビードワイヤ、硬
質ゴム及び高剛性補強部材の3者を被覆一体化するコー
ド層が設けられ、ボディプライが前記コード層の外周に
沿って巻回配置され、前記サイド部におけるボディプラ
イの内側にはゴム部材が配置されていることを特徴とす
るランフラットタイヤ。 - 【請求項2】 前記ボディプライの巻回端がベルトの内
径側に置いて終焉している請求項1に記載のランフラッ
トタイヤ。 - 【請求項3】 前記硬質ゴムの硬度はJISA硬度で8
5度〜95度である請求項1または2に記載のランフラ
ットタイヤ。 - 【請求項4】 前記ゴム部材の硬度はJISA硬度で8
0度〜90度である請求項1〜3のいずれかに記載のラ
ンフラットタイヤ。 - 【請求項5】 前記コード層はアラミド繊維よりなり、
その両端末は前記高剛性補強部材の位置より内径側に位
置している請求項1〜4のいずれかに記載のランフラッ
トタイヤ。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のランフ
ラットタイヤとリムとの組立体であって、ランフラット
タイヤの一対のビード部間には剛体のストッパーがリム
外周面に接して配置されており、前記リムは2分割リム
であるランフラットタイヤとリムとの組立体。 - 【請求項7】 剛体のストッパーは、リムの外周面の寸
度・形状に適合した寸度・形状の内周面を付与されてお
り、かつリムに固定・一体化されている請求項6に記載
のランフラットタイヤとリムとの組立体。
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