JP4732735B2 - ランフラットタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ幅方向断面において三日月状のゴムストックからなり、サイドウォールを補強するサイドウォール補強層を備えるランフラットタイヤに関し、特に、ランフラット耐久性及び高速耐久性を両立させ、かつ、タイヤの軽量化を図るランフラットタイヤに関する。
従来、低弾性の有機繊維(例えば、ナイロン繊維)コードにゴム成分が含浸されることによって構成された複数のベルト層と、タイヤ幅方向断面において三日月状のゴムストックからなり、サイドウォールを補強するサイドウォール補強層とを備えるランフラットタイヤが知られている。
このランフラットタイヤに関して、例えば、サイドウォール補強層を厚くすることにより、ランフラットタイヤのたわみ量をコントロールし、ランフラット状態(いわゆる、パンク状態)状態での走行可能な距離などの耐久性(以下、ランフラット耐久性)を向上させる技術が開示されている(例えば、特許文献1,2)。
この技術によれば、タイヤへの衝撃やタイヤの外傷、ランフラットタイヤ内部での発熱などにより、ランフラットタイヤが破裂するように破れるバーストの発生を抑制することができる。また、ベルト層に低弾性の有機繊維が用いられることにより、トレッド剛性が向上するため、高速耐久性を確保することができる。
特開昭48−27924号公報(第1−3頁、第1図) 特開昭47−62114号公報(第1−2頁、第1図)
しかしながら、上述したランフラットタイヤでは、ランフラット耐久性を確保するために、サイドウォール補強層が厚くなること、及びベルト層が複数設けられていることであることにより、タイヤ重量が増加する問題があった。
また、タイヤ重量の増加を防ぐために、ベルト層の枚数を減少させることも考えられるが、高速耐久性が低下してしまう。
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ランフラット耐久性及び高速耐久性を両立させ、かつ、タイヤの軽量化を図るランフラットタイヤを提供することを目的とする。
本発明の第1の特徴は、ビードコア(ビードコア11a)及びビードフィラー(ビードフィラー11b)を含む一対のビード部(ビード部11)と、ビードコアの周りでタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返されたカーカス層(カーカス層12)と、カーカス層のタイヤ幅方向内側に配置され、タイヤ幅方向断面において三日月状のゴムストックからなり、サイドウォール(サイドウォール20)を補強するサイドウォール補強層(サイドウォール補強層14)と、ビードコア及びカーカス層の間に設けられ、かつビードコアの周りでタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返され、所定の有機繊維コードにゴム成分が含浸されることによって構成された有機繊維補強層(ビード補強層13)とをランフラットタイヤ(ランフラットタイヤ1)が備え、カーカス層は、サイドウォールを経由してベルト層(第1ベルト層16)の下側まで延びており、ベルト層の下側に位置する端部である折返端部(折返端部12a)が、ベルト層のタイヤ幅方向の端部であるベルト端部(ベルト端部16a)よりもタイヤ赤道線(タイヤ赤道線CL)側に位置し、所定の有機繊維コードは、サイドウォールの面において、ビードコアに対し0〜45度の角度を有するように配置されており、有機繊維補強層は、ビードコアの周りでタイヤ幅方向内側に折り返された端部である内側端部を有しており、タイヤ幅方向断面において、有機繊維補強層の内側端部に対するタイヤ幅方向内側には、サイドウォール補強層が配置されており、有機繊維補強層の内側端部に対するタイヤ幅方向外側には、ビードコアの周りでタイヤ幅方向外側に折り返された有機繊維補強層、カーカス層、及びビードフィラーが配置されていることを要旨とする。
また、本発明の第2の特徴は、ビードコア(ビードコア11a)及びビードフィラー(ビードフィラー11b)のみからなる一対のビード部(ビード部11)と、ビードコアの周りでタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返されたカーカス層(カーカス層12)と、カーカス層のタイヤ幅方向内側に配置され、タイヤ幅方向断面において三日月状のゴムストックからなり、サイドウォール(サイドウォール20)を補強するサイドウォール補強層(サイドウォール補強層14)と、ビードコア及びカーカス層の間に設けられ、かつビードコアの周りでタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返され、所定の有機繊維コードにゴム成分が含浸されることによって構成された有機繊維補強層(ビード補強層13)とをランフラットタイヤ(ランフラットタイヤ1)が備え、カーカス層は、サイドウォールを経由してベルト層(第1ベルト層16)の下側まで延びており、ベルト層の下側に位置する端部である折返端部(折返端部12a)が、ベルト層のタイヤ幅方向の端部であるベルト端部(ベルト端部16a)よりもタイヤ赤道線(タイヤ赤道線CL)側に位置し、所定の有機繊維コードは、サイドウォールの面において、ビードコアに対し0〜45度の角度を有するように配置されていることを要旨とする。
かかる特徴によれば、カーカス層がエンベロープ構造(例えば、1Penv)であることに加え、有機繊維補強層を構成する所定の有機繊維コードがビードコアに対し0〜45度を有することにより、従来のランフラットタイヤに比べ、ランフラット時のたわみ量が減少し、ランフラット耐久性が向上する。なお、有機繊維コードがビードコアに対し45度を超える場合、ランフラット状態のたわみ量が減少する作用が少なくなってしまう。
ここで、エンベロープ構造とは、カーカス層において、サイドウォールを経由してベルト層の下側まで延びており、ベルト層の下側に位置する端部である折返端部が、ベルト層のタイヤ幅方向の端部であるベルト端部よりもタイヤ赤道線側に位置する構造であることを示す。
カーカス層12がエンベロープ構造であることにより、路面の小さな突起(例えば、段差)を乗り越すときに発生する衝撃を吸収して、高速耐久性や乗り心地性等を向上させることができる。
また、ランフラットタイヤは、カーカス層がエンベロープ構造(例えば、1Penv)であることに加え、有機繊維補強層を備えたことにより、従来のランフラットタイヤに比べ、サイドウォール補強層の厚さを薄くすることができ、タイヤの軽量化を図ることができる。
また、ランフラットタイヤは、サイドウォール補強層の厚さを薄くすることができることにより、通常の内圧時におけるショルダー側と路面との接地圧が低下し、タイヤ径方向への成長率を抑制する効果が得られるため、高速耐久性が向上する。
さらに、ランフラットタイヤは、サイドウォール補強層の厚さを薄くすることができることにより、縦バネ(タイヤ縦方向の弾力性)が減少可能となるため、タイヤ内部の重量分布、剛性分布、寸法分布等の均一性であるユミフォミティーに効果的となる。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1の特徴及び第2の特徴に係り、ベルト層のタイヤ径方向外側に設けられ、2種類の有機繊維コードからなるハイブリッドベルト補強コードにゴム成分が含浸されることによって構成されたベルト補強層(ベルト補強層18)を備えており、2種類の有機繊維コードは、他方の有機繊維コードよりも高い弾性率を有する高弾性の有機繊維コードと、この高弾性の有機繊維コードよりも低い弾性率を有する低弾性の有機繊維コードと、を有して構成される。
かかる特徴によれば、ランフラットタイヤは、ベルト補強層にハイブリット補強コードが用いられることによって、通常の内圧時にタイヤ径方向への成長率を抑制する効果が得られるため、高速耐久性がさらに向上する。
また、従来のランフラットタイヤでは、2層以上のベルト補強層が用いられるものもあるが、本発明のランフラットタイヤでは、ベルト補強層にハイブリット補強コードを1層にすることが可能となり、従来のランフラットタイヤに比べ、さらにタイヤの軽量化を図ることができる。
本発明の第4の特徴は、本発明の第3の特徴に係り、ハイブリッドベルト補強コードを構成する高弾性の有機繊維コードと、ハイブリッドベルト補強コードを構成する低弾性の有機繊維コードとの体積比(高弾性の有機繊維コード/低弾性の有機繊維コード)が、“2”以上であることを要旨とする。
かかる特徴によれば、ランフラットタイヤは、高弾性の有機繊維コード/低弾性の有機繊維コードが、“2”以上であることによって、通常の内圧時にタイヤ径方向への成長率をさらに抑制する効果が得られるため、高速耐久性が向上する。
本発明の第5の特徴は、本発明の第3の特徴及び第4の特徴に係り、高弾性の有機繊維コードが、アラミド繊維であることを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第3の特徴及び第4の特徴に係り、低弾性の有機繊維コードが、ナイロン繊維であることを要旨とする。
本発明の第7の特徴は、本発明の第1の特徴及び第2の特徴に係り、有機繊維補強層は、ビードコアの周りでタイヤ幅方向内側に折り返された端部である内側端部を有しており、タイヤ幅方向断面において、有機繊維補強層の内側端部に対するタイヤ幅方向内側には、サイドウォール補強層が配置されており、有機繊維補強層の内側端部に対するタイヤ幅方向外側には、ビードコアの周りでタイヤ幅方向外側に折り返された有機繊維補強層、カーカス層、及びビードフィラーが配置されている。
なお、本発明は、以下のように構成されていてもよい。すなわち、タイヤ幅方向断面において、ビード部に含まれるビードトゥ(ビードトゥ11c)から、有機繊維補強層のタイヤ幅方向内側に折り返された端部である内側端部(内側端部13a)までの高さである内側高さ(H1)は、ビードトゥからトレッド部の最外位置までの高さであるタイヤセクションハイト(H)の40%以下であることを要旨とする。
また、タイヤ幅方向断面において、ビードトゥから、有機繊維補強層のタイヤ幅方向外側に折り返された端部である外側端部(13b)までの高さである外側高さ(H2)は、前記タイヤセクションハイトの55%以下であることを要旨とする。
本発明によれば、ランフラット耐久性及び高速耐久性を両立させ、かつ、タイヤの軽量化を図るランフラットタイヤを提供することができる。
次に、本発明に係るランフラットタイヤの一例について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なのものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることを留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(ランフラットタイヤの構成)
図1は、本実施形態に係るランフラットタイヤ1の一部分解斜視図である。図1に示すように、ランフラットタイヤ1は、少なくともビードコア11a及びビードフィラー11bを含む1対のビード部11を有している。具体的には、ビード部11を構成するビードコア11aには、スチールコードなどが用いられる。
ランフラットタイヤ1は、ビードコア11aの周りでタイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側に折り返されたカーカス層12を有している。
ビードコア11a及びカーカス層12の間には、ビードコア11aの周りにタイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側に折り返されたビード補強層(有機繊維補強層(図1では不図示))が配置されている。
カーカス層12の幅方向内側には、サイドウォール20を補強するサイドウォール補強層14が配置されている。
カーカス層12及びサイドウォール補強層14のタイヤ径方向内側には、チューブに相当する気密性の高いゴム層であるインナーライナー15が設けられている。また、カーカス層12のタイヤ径方向外側には、第1ベルト層16、第2ベルト層17が重ねて配置されている。
第2ベルト層17のタイヤ径方向外側には、第1ベルト層16及び第2ベルト層17を補強するベルト補強層18(レイヤー補強層18A及びキャップ補強層18B)が配置されている。
ベルト補強層18のタイヤ径方向外側には、路面と接地するトレッド部19が配置されている。
次に、図2を参照して、上述したカーカス層12、ビード補強層13、サイドウォール補強層15及びベルト補強層18について説明する。図2は、ランフラットタイヤ1のタイヤ幅方向の断面図である。
図2に示すように、カーカス層12は、ビードコア11aの周りでタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返されている。また、カーカス層12は、エンベロープ構造である。
ここで、エンベロープ構造とは、カーカス層12において、サイドウォール20を経由して第1ベルト層16の下側まで延びており、ベルト層16の下側に位置する端部である折返端部12aが、ベルト層16のタイヤ幅方向の端部であるベルト端部16aよりもタイヤ赤道線CL側に位置する構造である。
ビード補強層13は、上述したようにビードコア11a及びカーカス層12の間に設けられ、ビードコア11aの周りでタイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側に折り返されている。
具体的には、ビード補強層13は、所定の有機繊維コードにゴム成分が含浸されることによって構成されている。また、所定の有機繊維コードは、アラミド繊維であることが好ましい。
ここで、図3に示すように、ビード補強層13は、サイドウォール20の面において、ビードコア11aに対し0〜45度の角度を有するように配置されている。
また、タイヤ幅方向断面において、ビード部11に含まれるビードトゥ11cから、ビード補強層13のタイヤ幅方向内側に折り返された端部である内側端部13aまでの高さである内側高さ(H1)は、ビードトゥ11cからトレッド部19の最外位置までの高さであるタイヤセクションハイト(H)の40%以下であることが好ましい。
また、タイヤ幅方向断面において、ビードトゥ11cから、ビード補強層13のタイヤ幅方向外側に折り返された端部である外側端部13bまでの高さである外側高さ(H2)は、タイヤセクションハイト(H)の55%以下であることが好ましい。
サイドウォール補強層15は、上述したようにカーカス層12のタイヤ径方向内側に配置されている。また、サイドウォール補強層15は、タイヤ幅方向断面において三日月状のゴムストックによって構成されている。
ベルト補強層18は、レイヤー補強層18A及びキャップ補強層18Bによって構成され、上述したように第2ベルト層17のタイヤ径方向外側に配置されている。
具体的には、ベルト補強層18は、少なくとも高弾性の有機繊維コード、及び低弾性の有機繊維コードの2種類からなるハイブリッドベルト補強コードにゴム成分が含浸されることによって構成されている。
ここで、ハイブリッドベルト補強コードを構成する高弾性の有機繊維コードと、ハイブリッドベルト補強コードを構成する低弾性の有機繊維コードとの体積比(高弾性の有機繊維コード/低弾性の有機繊維コード)は、“2”以上であることが好ましい。
また、高弾性の有機繊維コードは、アラミド繊維であることが好ましく、低弾性の有機繊維コードは、ナイロン繊維であることが好ましい。
次に、本発明の効果をさらに明確にするために、以下の比較例、実施例1及び実施例2に係るランフラットタイヤを用いて行った試験結果について説明する。
比較例、実施例1及び実施例2に係るランフラットのサイズは、いずれも“225/50R17”である。すなわち、トレッド幅が約225mmであり、扁平率(タイヤ幅に対するタイヤ断面高さの比)が約50%であり、リム径が17インチである。
表1は、比較例、実施例1及び実施例2に係るランフラットの構造を示すものである。
Figure 0004732735
ここで、2PHとは、カーカス層の枚数(いわゆる、プライ)が2プライ(P)、かつカーカス層の折り返し部が長いハイターンアップ構造(H)を示す。
また、1Penvとは、プライが1P、かつカーカス層が上述したエンベロープ構造を示す。
また、ケブラーのフリッパー(Kev−FL)とは、上述したビード補強層における内側高さ(H1)が、タイヤセクションハイト(H)の40%以下であり、外側高さ(H2)が、タイヤセクションハイト(H)の55%以下である構造を示す。すなわち、実施例におけるビード補強層の内側高さ(H1)は、タイヤセクションハイト(H)の30%であり、ビード補強層の外側高さ(H2)は、48%である。また、なお、実施例におけるビード補強層は、サイドウォールの面において、ビードコア11aに対し45度の角度を有するように配置されている。
また、2CAP/2LAYとは、キャップ補強層が2層であり、かつレイヤー補強層が2層であることを示す。また、1CAP/LAYとは、キャップ補強層が1層であり、かつレイヤー補強層が1層であることを示す。
表1に示すように、比較例に係るランフラットタイヤでは、カーカス層の構造(以下、プライ構造)が2PHであり、サイドウォール補強層が10.5mmであり、ビード補強層がなしである。また、ベルト材として1X5が使用され、かつベルト層を構成するコードがタイヤ周方向に対して58度である。また、ベルト補強層を構成するコードにナイロンが使用され、かつベルト補強層が2CAP/2LAYである。
本発明が適用された実施例1に係るランフラットタイヤでは、PLY構造が1Penvであり、サイドウォール補強層が10.5mmであり、ビード補強層がKev−FLである。また、ベルト材として1X5が使用され、かつベルト層を構成するコードがタイヤ周方向に対して58度である。また、ベルト補強層を構成するコードに上述したハイブリッドベルト補強コードが使用され、かつベルト補強層が1CAP/LAYである。
本発明が適用された実施例2に係るランフラットタイヤでは、PLY構造が1Penvであり、サイドウォール補強層が7.0mmであり、ビード補強層がKev−FLである。また、ベルト材として1X5が使用され、かつベルト層を構成するコードがタイヤ周方向に対して58度である。また、ベルト補強層を構成するコードにハイブリッドベルト補強コードが使用され、かつベルト補強層が1CAP/LAYである。
次に、上述した比較例、実施例1及び実施例2に係るランフラットタイヤにおける重量、ユニフォミティー(RFV)、ランフラット耐久性及び高速耐久性について説明する。
表2は、実施例1及び実施例2に係るランフラットタイヤにおけるタイヤ重量、ユニフォミティー(RFV)、ランフラット耐久性及び高速耐久性の試験結果を示すものである。
Figure 0004732735
<タイヤ重量>
比較例に係るランフラットタイヤにおけるタイヤ重量14.5kgの指数を“100”とし、実施例1及び実施例2に係るランフラットタイヤにおけるタイヤ重量の指数を計測した。なお、指数が大きいほど、タイヤ重量が重いことを示す。
この結果、実施例1及び実施例2に係るランフラットタイヤは、比較例に係るランフラットタイヤに比べ、タイヤ重量が軽い(いわゆる、タイヤの軽量化を図る)と評価した。
<ユニフォミティー(RFV)>
各ランフラットタイヤを室内に設置されたユニフォミティー試験装置にて、JASO C607で規定されている方法によって比較例1に係るランフラットタイヤのタイヤ径方向の変動を示すラジアル・フォースバリエーション(RFV)107Nを“100”とし、実施例1及び実施例2に係るランフラットタイヤのRFVを指数化した。なお、指数が小さいほど、RFVが優れている。
この結果、実施例2に係るランフラットタイヤは、比較例に係るランフラットタイヤに比べ、ユニフォミティー(RFV)が優れていると評価した。
<ランフラット耐久性>
規定荷重で内圧0Pa(いわゆる、ランフラット状態)の条件で、比較例、実施例1及び実施例2に係るランフラットタイヤを室内に設置されたランフラットドラムにて、一定の速度で転動させ、比較例に係るランフラットタイヤが走行可能な距離51kmの指数を“100”とし、実施例1及び実施例2に係るランフラットタイヤのランフラット状態における走行可能な距離を相対値で評価した。なお、指数が大きいほど、ランフラット状態における走行可能な距離が長く、いわゆるランフラット耐久性が優れている。
この結果、実施例1に係るランフラットタイヤは、比較例に係るランフラットタイヤに比べ、ユランフラット耐久性が優れていると評価した。
<高速耐久性>
各ランフラットタイヤを室内に設置されたドラムにて、一定時間ごとにドラム速度を上げて、ランフラットタイヤが故障に至るまでの速度を測定した。なお、速度が早いほど高速耐久性に優れている。
この結果、実施例1及び実施例2に係るランフラットタイヤは、比較例に係るランフラットタイヤに比べ、高速耐久性が優れていると評価した。
(作用・効果)
以上説明した本実施形態に係るランフラットタイヤ1によれば、カーカス層12がエンベロープ構造であることに加え、ビード補強層13を構成する所定の有機繊維コードがビードコア11aに対し0〜45度を有することにより、従来のランフラットタイヤに比べ、ランフラット時のたわみ量が減少し、ランフラット耐久性が向上する。
また、カーカス層12がエンベロープ構造であることにより、路面の小さな突起(例えば、段差)を乗り越すときに発生する衝撃を吸収して、高速耐久性や乗り心地性等を向上させることができる。
また、ランフラットタイヤ1は、カーカス層12がエンベロープ構造であることに加え、ビード補強層13を備えたことにより、従来のランフラットタイヤに比べ、サイドウォール補強層14の厚さを薄くすることができ、タイヤの軽量化を図ることができる。
また、ランフラットタイヤ1は、サイドウォール補強層14の厚さを薄くすることができることにより、通常の内圧時におけるショルダー側と路面との接地圧が低下し、タイヤ径方向への成長率を抑制する効果が得られるため、高速耐久性が向上する。
また、ランフラットタイヤ1は、サイドウォール補強層14の厚さを薄くすることができることにより、縦バネ(タイヤ縦方向の弾力性)が減少可能となるため、タイヤ内部の重量分布、剛性分布、寸法分布等の均一性であるユミフォミティーに効果的となる。
また、ランフラットタイヤ1は、ベルト補強層18にハイブリット補強コードが用いられることによって、通常の内圧時にタイヤ径方向への成長率を抑制する効果が得られるため、高速耐久性がさらに向上する。
また、従来のランフラットタイヤでは、2層以上のベルト補強層が用いられるものもあるが、本発明のランフラットタイヤでは、ベルト補強層にハイブリット補強コードを1層にすることが可能となり、従来のランフラットタイヤに比べ、さらにタイヤの軽量化を図ることができる。
さらに、ランフラットタイヤ1は、高弾性の有機繊維コード/低弾性の有機繊維コードが、“2”以上であることによって、通常の内圧時にタイヤ径方向への成長率をさらに抑制する効果が得られるため、高速耐久性が向上する。
本発明の実施形態に係るランフラットタイヤ1の一部分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るランフラットタイヤ1のタイヤ幅方向の断面図である。 本発明の実施形態に係るビード補強層13の拡大斜視図である。
符号の説明
1…ランフラットタイヤ、11…ビード部、11a…ビードコア、11b…ビードフィラー、11c…ビードトゥ、12…カーカス層、12a…折返端部、13…ビード補強層、13a…内側端部、13b…外側端部、14…サイドウォール補強層、15…インナーライナー、16…第1ベルト層、16a…ベルト端部、17…第2ベルト層、18…ベルト補強層、18A…レイヤー補強層、18B…キャップ補強層、19…トレッド部、20…サイドウォール

Claims (7)

  1. ビードコア及びビードフィラーとを含む一対のビード部と、
    前記ビードコアの周りでタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返されたカーカス層と、
    前記カーカス層のタイヤ幅方向内側に配置され、タイヤ幅方向断面において三日月状のゴムストックからなり、サイドウォールを補強するサイドウォール補強層と、
    前記ビードコア及び前記カーカス層の間に設けられ、かつ前記ビードコアの周りでタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返され、所定の有機繊維コードにゴム成分が含浸されることによって構成された有機繊維補強層とを備え、
    前記カーカス層は、前記サイドウォールを経由してベルト層の下側まで延びており、前記ベルト層の下側に位置する端部である折返端部が、前記ベルト層のタイヤ幅方向の端部であるベルト端部よりもタイヤ赤道線側に位置し、
    前記所定の有機繊維コードは、前記サイドウォールの面において、前記ビードコアに対し0〜45度の角度を有するように配置されており、
    前記有機繊維補強層は、前記ビードコアの周りでタイヤ幅方向内側に折り返された端部である内側端部を有しており、
    タイヤ幅方向断面において、前記有機繊維補強層の前記内側端部に対するタイヤ幅方向内側には、前記サイドウォール補強層が配置されており、前記有機繊維補強層の前記内側端部に対するタイヤ幅方向外側には、前記ビードコアの周りでタイヤ幅方向外側に折り返された前記有機繊維補強層、前記カーカス層、及び前記ビードフィラーが配置されていることを特徴とするランフラットタイヤ。
  2. ビードコア及びビードフィラーのみからなる一対のビード部と、
    前記ビードコアの周りでタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返されたカーカス層と、
    前記カーカス層のタイヤ幅方向内側に配置され、タイヤ幅方向断面において三日月状のゴムストックからなり、サイドウォールを補強するサイドウォール補強層と、
    前記ビードコア及び前記カーカス層の間に設けられ、かつ前記ビードコアの周りでタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返され、所定の有機繊維コードにゴム成分が含浸されることによって構成された有機繊維補強層とを備え、
    前記カーカス層は、前記サイドウォールを経由してベルト層の下側まで延びており、前記ベルト層の下側に位置する端部である折返端部が、前記ベルト層のタイヤ幅方向の端部であるベルト端部よりもタイヤ赤道線側に位置し、
    前記所定の有機繊維コードは、前記サイドウォールの面において、前記ビードコアに対し0〜45度の角度を有するように配置されていることを特徴とするランフラットタイヤ。
  3. 前記有機繊維補強層は、前記ビードコアの周りでタイヤ幅方向内側に折り返された端部である内側端部を有しており、
    タイヤ幅方向断面において、前記有機繊維補強層の前記内側端部に対するタイヤ幅方向内側には、前記サイドウォール補強層が配置されており、前記有機繊維補強層の前記内側端部に対するタイヤ幅方向外側には、前記ビードコアの周りでタイヤ幅方向外側に折り返された前記有機繊維補強層、前記カーカス層、及び前記ビードフィラーが配置されている、請求項2に記載のランフラットタイヤ。
  4. 前記ベルト層のタイヤ径方向外側に設けられ、少なくとも2種類の有機繊維コードからなるハイブリッドベルト補強コードにゴム成分が含浸されることによって構成されたベルト補強層を備えており、
    前記2種類の有機繊維コードは、他方の有機繊維コードよりも高い弾性率を有する高弾性の有機繊維コードと、該高弾性の有機繊維コードよりも低い弾性率を有する低弾性の有機繊維コードと、を有して構成される、請求項1から請求項3のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
  5. 前記ハイブリッドベルト補強コードを構成する前記高弾性の有機繊維コードと、前記ハイブリッドベルト補強コードを構成する前記低弾性の有機繊維コードとの体積比(前記高弾性の有機繊維コード/前記低弾性の有機繊維コード)は、“2”以上であることを特徴とする請求項4に記載のランフラットタイヤ。
  6. 前記高弾性の有機繊維コードは、アラミド繊維であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のランフラットタイヤ。
  7. 前記低弾性の有機繊維コードは、ナイロン繊維であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のランフラットタイヤ。
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