JP2002178137A - アルミ溶解保持炉 - Google Patents

アルミ溶解保持炉

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JP2002178137A
JP2002178137A JP2000385144A JP2000385144A JP2002178137A JP 2002178137 A JP2002178137 A JP 2002178137A JP 2000385144 A JP2000385144 A JP 2000385144A JP 2000385144 A JP2000385144 A JP 2000385144A JP 2002178137 A JP2002178137 A JP 2002178137A
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molten aluminum
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Mitsumasa Nakayama
光昌 中山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】保持室に保持されているアルミ溶湯に含まれて
いる酸化物等の異物が搬出室に進入することを抑制で
き、搬出室に貯留されているアルミ溶湯の清浄度を高め
るのに有利なアルミ溶解保持炉を提供することを課題と
するにある。 【解決手段】アルミ溶解保持炉は、保持室15と搬出室
16とを仕切る仕切壁3を有する。仕切壁3の少なくと
も一部は、多数の耐火粒子32を結合させると共に耐火
粒子32間に気孔33を形成して構成され、アルミ溶湯
を透過可能な耐火フィルタ部31で形成されている。耐
火フィルタ部31は炭化珪素で形成することが好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミ溶湯を溶解し
て保持するアルミ溶解保持炉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アルミ溶解保持炉が提供されてい
る。アルミ溶解保持炉は、溶解室と溶解室に連通する保
持室と保持室に連通する搬出室とをもつ炉体と、保持室
と搬出室とを仕切る仕切壁とを有する。仕切壁の下端と
炉体の炉底との間には、アルミ溶湯通過路となる貫通空
間が形成されており、この貫通空間を介して保持室のア
ルミ溶湯を搬出室に流動させる。保持室に保持されてい
るアルミ溶湯に含まれている酸化物等の異物が搬出室に
流動することは、仕切壁により遮られる。このため、搬
出室に貯留されているアルミ溶湯の清浄度を高めること
ができる。更に別の技術として、仕切壁を炉体の底部ま
で延設すると共に、アルミ溶湯通過路となる貫通孔を仕
切壁の高さ方向の中間部に形成したアルミ溶解保持炉も
開発されている。このものにおいても、前述同様に、保
持室に保持されているアルミ溶湯に含まれている酸化物
等の異物が搬出室に流動することは、仕切壁により遮ら
れるため、搬出室に貯留されているアルミ溶湯の清浄度
を高めることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た前者のアルミ溶解保持炉においては、溶湯通過路とな
る貫通空間が仕切壁の下端と炉体の炉底との間に形成さ
れている。後者のアルミ溶解保持炉においては、溶湯通
過路となる貫通孔が仕切壁自体に形成されている。この
ため、保持室に貯留されているアルミ溶湯と共に酸化物
等の異物が搬出室に進入することも往々にしてある。よ
って、搬出室に貯留されているアルミ溶湯の清浄度を高
め得るとはいうものの、必ずしも充分ではなかった。本
発明は上記した実情に鑑みなされたものであり、保持室
に保持されているアルミ溶湯に含まれている酸化物等の
異物が搬出室に進入することを抑制でき、搬出室に貯留
されているアルミ溶湯の清浄度を高めるのに有利なアル
ミ溶解保持炉を提供することを課題とするにある。更
に、耐火粒子が炭化珪素または黒鉛で形成されている場
合には、搬出室のアルミ溶湯の温度を維持するのに有利
なアルミ溶解保持炉を提供することを課題とするにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係るアルミ溶解
保持炉は、溶解室と溶解室に連通する保持室と保持室に
連通する搬出室とをもつ炉体と、保持室と搬出室とを仕
切る仕切壁とを有するアルミ溶解保持炉において、仕切
壁の少なくとも一部は、多数の耐火粒子を結合させると
共に耐火粒子間に気孔を形成して構成されアルミ溶湯を
透過可能な耐火フィルタ部で形成されていることを特徴
とするものである。本発明によれば、仕切壁の少なくと
も一部は、多数の耐火粒子を結合させると共に耐火粒子
間に気孔を形成して構成されアルミ溶湯を透過可能な耐
火フィルタ部で形成されている。このため、保持室に保
持されているアルミ溶湯は耐火フィルタ部を透過して搬
出室に流動することができる。保持室に保持されている
アルミ溶湯に含まれている酸化物等の異物は、耐火フィ
ルタ部を透過する際に耐火フィルタ部に捕獲される。よ
ってアルミ溶湯は浄化される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明においては次の実施形態を
採用することができる。仕切壁の少なくとも一部は、多
数の耐火粒子を結合させると共に耐火粒子間に気孔を形
成して構成されアルミ溶湯を透過可能な耐火フィルタ部
で形成されている。従って、仕切壁の全体が耐火フィル
タ部で形成されていてもよい。あるいは、仕切壁の一部
が耐火フィルタ部で形成されていてもよく、この場合に
は耐火フィルタ部とそれ以外の仕切壁部分とを異材質の
耐火物で形成できる。耐火フィルタ部は炭化珪素または
炭素(一般的に黒鉛)を主成分として形成できる。主成
分とは50%以上の意味である。一般的には、多数の耐
火粒子は無機系のバインダで結合されている。耐火フィ
ルタ部を形成する耐火粒子の平均粒径としては10μm
〜30mmを例示できるが、これらに限定されるもので
はない。耐火粒子の形状は、長粒形状でも、球形状でも
良く、特に限定されない。耐火フィルタ部に形成されて
いる気孔は、三次元的に屈曲している実施形態を採用で
きる。この場合には異物の捕獲性を向上できる。耐火フ
ィルタ部に形成されている気孔は、アルミ溶湯が透過す
る方向に沿って直状に延びている実施形態を採用でき
る。耐火フィルタ部を構成する耐火粒子の材質は酸化物
系でも、非酸化物系でもよいが、熱伝導性が良好である
ものが好ましい。耐火フィルタ部を構成する耐火粒子
は、伝熱性の確保等を考慮すると、炭化珪素または炭素
(例えば黒鉛)を主成分として形成できる。炭化珪素が
用いられる場合には、熱伝導性が良いため、搬出室の溶
湯温度を高めに維持するのに有利である。更に高温強
度、耐酸化性、耐摩耗性を確保できる。炭化珪素はα型
でもβ型でも良く、α型とβ型が混在していても良い。
耐火粒子として黒鉛などの炭素質が用いられる場合に
は、熱伝導性が良いため、搬出室の溶湯温度を高めに維
持するのに有利である。更に耐火フィルタ部を構成する
耐火粒子の材質は、炭化珪素、炭素(一般的には黒鉛)
の他に、アルミナ、窒化珪素、マグネシア、ジルコニア
等の少なくとも1種を採用することもできる。仕切壁は
アルミ溶解保持炉の炉体に対して着脱可能である実施形
態を採用できる。仕切壁をアルミ溶解保持炉の炉体から
取り外せば、仕切壁の耐火フィルタ部の清掃に有利であ
る。仕切壁は仕切壁本体と仕切壁本体に保持された耐火
フィルタ部とで構成できる。耐火フィルタ部は仕切壁本
体に着脱不能に一体的に保持されていても良いし、また
は着脱可能に保持されていても良い。耐火フィルタ部を
仕切壁本体から取り外す場合には、耐火フィルタ部を清
掃するのに有利である。耐火フィルタ部を設ける位置
は、仕切壁本体の高さ方向のうち中央領域でも、上部領
域でも、底部領域でも良く、特に限定されるものではな
い。耐火フィルタ部の気孔率及び気孔径を、耐火フィル
タ部の厚み方向に異ならせている実施形態を採用でき
る。耐火フィルタ部のうち保持室に対面する表面側にお
いては気孔径が大きく設定されていると共に、耐火フィ
ルタ部のうち搬出室に対面する裏面側においては気孔径
が表面側よりも小さく設定されている実施形態を採用で
きる。耐火フィルタ部のうち保持室に対面する表面側に
おいては気孔率が大きく設定されていると共に、耐火フ
ィルタ部のうち搬出室に対面する裏面側においては気孔
率が表面側よりも小さく設定されている実施形態を採用
できる。アルミ溶湯が通過する方向に沿って耐火フィル
タ部が直列に複数個配置されている実施形態を採用でき
る。アルミ溶湯の清浄化に有利である。
【0006】
【実施例】以下、第1実施例を図1、図2を参照して説
明する。本実施例のアルミ溶解保持炉は、炉体1と仕切
壁3とを有する。炉体1は鉄皮10と鉄皮10に内張さ
れた内張層11(炭化珪素や黒鉛以外の材質で形成)と
を備えている。炉体1は、アルミ原料が溶解される溶解
室14と、溶解室14に連通すると共にアルミ溶湯を保
持する保持室15と、保持室15に連通すると共にアル
ミ溶湯を搬出するための搬出室16とをもつ。溶解室1
4付近には、アルミ原料を溶解するための図略の加熱源
が装備されている。仕切壁3は保持室15と搬出室16
とを仕切るものであり、炉体1に対して着脱可能に保持
されている。本実施例では、仕切壁3の全体は、多数の
耐火粒子32を結合させると共に耐火粒子32間に気孔
33を形成して構成された耐火フィルタ部31で形成さ
れている。気孔33は連通孔の割合が多いため、耐火フ
ィルタ部31のうち溶解室14に対面する表面31xか
ら、搬出室16に対面する裏面31yにかけて、気孔3
3が連通している。このような気孔33をもつ耐火フィ
ルタ部31は、アルミ溶湯を耐火フィルタ部31の厚み
方向に透過することができる。耐火フィルタ部31を構
成する耐火粒子32の材質は、炭化珪素または黒鉛等の
熱伝導性が良好な耐火物である。仕切壁3は、前記した
ようにアルミ溶解保持炉の炉体1に着脱可能に保持され
ている。図2は仕切壁3の取付構造例を示す平面図であ
る。図2(A)に示すように、炉体1の一部をなす耐火
材料で形成された保持部18に仕切壁3をあてがった状
態で、留め具19により仕切壁3を保持部18に着脱可
能に固定しても良い。また、図2(B)に示すように、
炉体1の一部をなす耐火材料で形成された保持部18に
形成されている係合溝18xに上方から下方にかけて仕
切壁3をスライドさせて挿入し、これにより仕切壁3を
保持部18の係合部18mに着脱可能に固定しても良
い。なお、取付構造は上記したものに限定されるもので
はない。
【0007】使用の際には、溶解室14で溶解されたア
ルミ溶湯は保持室15に流れて貯留され、仕切壁3の耐
火フィルタ部31の気孔33を通過して搬出室16に至
り、搬出室16から次の工程に搬出される。保持室15
のアルミ溶湯が仕切壁3の耐火フィルタ部31の気孔3
3を通過する際に、アルミ溶湯に含まれている酸化物等
の異物は耐火フィルタ部31により捕獲される。よっ
て、アルミ溶湯は浄化され、酸化物等の異物は耐火フィ
ルタ部31により除去される。このように浄化された搬
出室16に貯留されているアルミ溶湯を用いて鋳造すれ
ば、アルミ溶湯中の酸化物等の異物が低減されているた
め、良品が得られる。本実施例では、耐火フィルタ部3
1は多数の耐火粒子32を結合して構成されているた
め、耐火フィルタ部31に形成されている気孔33は、
耐火フィルタ部31の厚み方向に沿ってほぼストレート
に連続しているのではなく、三次元的にランダムに屈曲
しつつ連続している。このため耐火フィルタ部31の厚
みT(図1参照)を過剰に厚くせずとも、アルミ溶湯に
含まれている異物の捕獲性が確保され、アルミ溶湯の浄
化に有利である。
【0008】ところで、鋳造品の良品化のためには、搬
出室16に保持されているアルミ溶湯の溶湯温度を一定
温度(例えば約720℃であるが、これに限定されるも
のではない)に維持する必要がある。仕切壁3の熱伝導
性が良好でない場合には、搬出室16に保持されている
アルミ溶湯は、保持室15に保持されているアルミ溶湯
よりも、溶湯温度が低くなりがちである。このため、搬
出室16に保持されているアルミ溶湯の温度を適温に維
持するには、溶解室14に保持されているアルミ溶湯の
溶湯温度を過剰に高め(例えば約800〜820℃を採
用できるが、これに限定されるものではない)る必要が
あった。この点本実施例では、仕切壁3の耐火フィルタ
部31は熱伝導性が良好な耐火材で形成されているた
め、溶解室14や保持室15のアルミ溶湯が搬出室16
のアルミ溶湯に伝熱され易く、搬出室16のアルミ溶湯
の溶湯温度を高めに維持するのに貢献できる。このため
溶解室14に保持されているアルミ溶湯の溶湯温度を過
剰に高めにせずとも良く、溶解コストの大幅なコストダ
ウンを図ることができる。更に、耐火フィルタ部31は
多数の耐火粒子32を結合して構成されているため、前
述したように、耐火フィルタ部31に形成されている気
孔33は、耐火フィルタ部31の厚み方向にストレート
形状ではなく、三次元的にランダムに屈曲している形状
をなす。このため耐火フィルタ部31の厚みTを過剰に
厚くせずとも、アルミ溶湯に含まれている異物を捕獲す
る捕獲性が確保される。このように異物捕獲性を確保し
つつ、耐火フィルタ部31の厚みTをできるだけ薄くで
きるため、保持室15のアルミ溶湯の温度と搬出室16
のアルミ溶湯の温度との温度差を低減でき、搬出室16
のアルミ溶湯の溶湯温度を高めに維持するのに有利とな
る。従って、搬出室16のアルミ溶湯の溶湯温度を高め
に維持するために、溶解室15や溶解室14のアルミ溶
湯の溶湯温度を過剰に高温にする方策を採用せずとも良
い。なお、仕切壁3を炉体1から取り外し、仕切壁3の
耐火フィルタ部31を清掃し、これに捕獲されている異
物を除去すれば、耐火フィルタ部31を再生することが
できる。また、仕切壁3を炉体1から取り外さなくて
も、溶解室14、保持室15、搬出室16に保持されて
いるアルミ溶湯を空にすれば、仕切壁3の耐火フィルタ
部31を清掃して再生することができる。
【0009】(第2実施例)以下、第2実施例を図3を
参照して説明する。第2実施例は第1実施例と基本的に
は第1実施例と同様の構成であり、第1実施例と同様の
作用効果を奏する。第1実施例と共通する部位には共通
の符号を付する。以下、第1実施例と異なる部分を中心
として説明する。本実施例では、仕切壁3は、炭化珪
素、黒鉛以外の耐火物で形成された仕切壁本体30と、
貯留されているアルミ溶湯の湯面よりも下方に位置する
ように仕切壁本体30に局部的に設けられた耐火フィル
タ部31Bとで形成されている。耐火フィルタ部31B
は、多数の耐火粒子32を結合させると共に、耐火粒子
32間に気孔33を形成して構成されている。気孔33
は連通孔の割合が多いため、耐火フィルタ部31Bの表
面31xから裏面31yにかけて、つまり耐火フィルタ
部31Bの厚み方向にかけて、三次元的に屈曲する気孔
33が連通している。このように連通性を有する気孔3
3をもつ耐火フィルタ部31Bは、アルミ溶湯を耐火フ
ィルタ部31Bの厚み方向に透過させることができる。
耐火フィルタ部31Bを構成する耐火粒子32の材質
は、炭化珪素または黒鉛等の熱伝導性が良好な耐火物で
形成されている。耐火フィルタ部31Bは仕切壁3のう
ち高さ方向の中央領域に設けられている。耐火フィルタ
部31Bを仕切壁本体30に着脱可能な取り付ける構造
としても良い。
【0010】(第3実施例)以下、第3実施例を図4を
参照して説明する。第3実施例は第1実施例と基本的に
は第2実施例と同様の構成であり、第2実施例と同様の
作用効果を奏する。第2実施例と共通する部位には共通
の符号を付する。本実施例においても、仕切壁3は、耐
火物(炭化珪素、黒鉛以外の耐火物)で形成された仕切
壁本体30と、仕切壁本体30に部分的に設けられた耐
火フィルタ部31Cとで形成されている。耐火フィルタ
部31Cは、多数の耐火粒子32を結合させると共に耐
火粒子32間に気孔33を形成して構成されている。気
孔33は連通孔の割合が多いため、耐火フィルタ部31
Cの表面31xから裏面31yにかけて三次元的に気孔
33が連通している。このような気孔33をもつ耐火フ
ィルタ部31Cは、アルミ溶湯を耐火フィルタ部31C
の厚み方向に透過させることができる。耐火フィルタ部
31Cを構成する耐火粒子32の材質は、炭化珪素また
は黒鉛等の熱伝導性が良好な耐火物で形成されている。
図4に示す耐火フィルタ部31Cは、仕切壁3のうち高
さ方向の上部領域、例えば貯留されているアルミ溶湯の
湯面WA付近に設けられている。湯面WA付近に設けれ
ば、湯面WAに浮遊している異物の除去に有利である。
【0011】(第4実施例)以下、第4実施例を図5を
参照して説明する。第4実施例は第1実施例と基本的に
は第2実施例と同様の構成であり、第2実施例と同様の
作用効果を奏する。第2実施例と共通する部位には共通
の符号を付する。本実施例においても、仕切壁3は、仕
切壁本体30と、仕切壁本体30の底部付近に設けられ
た耐火フィルタ部31Dとで形成されている。耐火フィ
ルタ部31Dは仕切壁3のうち高さ方向の底部領域に設
けられている。
【0012】(第5実施例)以下、第5実施例を図6を
参照して説明する。第5実施例は第1実施例と基本的に
は同様の構成であり、第1実施例と同様の作用効果を奏
する。第1実施例と共通する部位には共通の符号を付す
る。本実施例においては、耐火フィルタ部31Eの気孔
率は耐火フィルタ部31Eの厚み方向に異ならせてい
る。即ち、耐火フィルタ部31Eのうち保持室15に対
面する表面31x側においては、気孔径及び気孔率が大
きく設定されている。また、耐火フィルタ部31Eのう
ち搬出室16に対面する裏面31y側においては、気孔
径及び気孔率が表面31x側よりも小さく設定されてい
る。このようにすれば、サイズが大きめの異物を耐火フ
ィルタ部31Eの表面31x側で除去でき、サイズが小
さめの異物を耐火フィルタ部31GEの裏面31y側で
除去できる。
【0013】(第6実施例)以下、第6実施例を図7を
参照して説明する。第6実施例は第1実施例と基本的に
は同様の構成であり、第1実施例と同様の作用効果を奏
する。本実施例においては、仕切壁3B,3Cは、アル
ミ溶湯が透過する方向において、直列に複数個(具体的
には2個)並設されている。仕切壁3Bと仕切壁3Cと
の間には隙間39が形成されている。上流側の第1仕切
壁3Bの耐火フィルタ部31Fと、下流側の第2仕切壁
3Cの耐火フィルタ部31Gとについて、気孔径、気孔
率等は基本的には同じとすることができる。また場合に
よっては、上流側の第1仕切壁3Bの耐火フィルタ部3
1Fの気孔径及び気孔率は大きめに設定し、下流側の第
2仕切壁3Cの耐火フィルタ部31Gの気孔径及び気孔
率は小さめに設定することができる。このようにすれ
ば、サイズが大きめの異物を上流側の第1仕切壁3Bの
耐火フィルタ部31Fで除去でき、サイズが小さめの異
物を下流側の第2仕切壁3Cの耐火フィルタ部31Gで
除去できる。
【0014】(第7実施例)以下、第7実施例を図8を
参照して説明する。第7実施例は第6実施例と基本的に
は同様の構成であり、第6実施例と同様の作用効果を奏
する。本実施例においては、仕切壁3M,3Nは、アル
ミ溶湯が透過する方向において、直列に複数個(具体的
には2個)並設されている。仕切壁3M,3Nとは互い
に密着し互いに補強し合っている。上流側の第1仕切壁
3Mの耐火フィルタ部31Fは、大きめのサイズの耐火
粒子32Mを結合して形成されている。下流側の第2仕
切壁3Nの耐火フィルタ部31Gは、小さめサイズの耐
火粒子32Nを結合して形成されている。この結果、上
流側の第1仕切壁3Mの耐火フィルタ部31Fの気孔径
及び気孔率は大きめに設定されている。また、下流側の
第2仕切壁3Nの耐火フィルタ部31Gの気孔径及び気
孔率は小さめに設定されている。このようにすれば、サ
イズが大きめの異物を上流側の第1仕切壁3Mの耐火フ
ィルタ部31Fで除去でき、サイズが小さめの異物を下
流側の第2仕切壁3Nの耐火フィルタ部31Gで除去で
きる。更に図8に示すように第1仕切壁3Mと第2仕切
壁3Nとは互いに密着しており、互いに補強し合ってい
るため、第1仕切壁3Mの厚み、第2仕切壁3Nの厚み
の薄肉化を図ることができる。
【0015】(その他)上記した各実施例はあくまでも
例示であって、各実施例に記載されている語句の少なく
とも一部、実施例に記載されている部材の形容の少なく
とも一部は、各請求項に記載できるものである。その
他、本発明は上記し且つ図面に示した実施例のみに限定
されるものではなく、必要に応じて適宜変更して実施で
きるものである。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、保持室に保持されてい
るアルミ溶湯は、耐火フィルタ部を透過して搬出室に流
動する際に、浄化される。これにより鋳造品の不良率の
低減に貢献できる。殊に、耐火フィルタ部は耐火粒子を
結合して構成されているため、耐火粒子間の気孔は、ア
ルミ溶湯の透過方向に沿ってストレートに延びているの
ではなく、三次元的にランダムとなり、酸化物等の異物
を捕獲する捕獲性が高くなり、アルミ溶湯の浄化に貢献
できる。また耐火フィルタ部を構成する耐火粒子が炭化
珪素または黒鉛を主成分として形成されている場合に
は、熱伝導性が良好であるため、搬出室のアルミ溶湯の
温度を高めに維持するのに有利である。従って、溶解室
のアルミ溶湯の温度を過剰に高温にせずとも良く、溶解
コストの低減を図り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係り、アルミ溶解保持炉を模式的
に示す断面図である。
【図2】(A)(B)は仕切壁の取付構造の例を模式的
に示す平面図である。
【図3】第2実施例に係り、アルミ溶解保持炉を模式的
に示す断面図である。
【図4】第3実施例に係り、アルミ溶解保持炉を模式的
に示す断面図である。
【図5】第4実施例に係り、アルミ溶解保持炉を模式的
に示す断面図である。
【図6】第5実施例に係り、アルミ溶解保持炉を模式的
に示す断面図である。
【図7】第6実施例に係り、アルミ溶解保持炉を模式的
に示す断面図である。
【図8】第7実施例に係り、アルミ溶解保持炉を模式的
に示す断面図である。
【符号の説明】
図中、1は炉体、14は溶解室、15は保持室、16は
搬出室、3は仕切壁、31は耐火フィルタ部、32は耐
火粒子、33は気孔をそれぞれ示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶解室と溶解室に連通する保持室と保持室
    に連通する搬出室とをもつ炉体と、前記保持室と前記搬
    出室とを仕切る仕切壁とを有するアルミ溶解保持炉にお
    いて、前記仕切壁の少なくとも一部は、多数の耐火粒子
    を結合させると共に前記耐火粒子間に気孔を形成して構
    成されアルミ溶湯を透過可能な耐火フィルタ部で形成さ
    れていることを特徴とするアルミ溶解保持炉。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記耐火フィルタ部は
    炭化珪素または黒鉛を主成分として形成されていること
    を特徴とするアルミ溶解保持炉。
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