JP2002212648A - 濾過して、且つ金属溶融物に粒微細化材を添加する装置 - Google Patents
濾過して、且つ金属溶融物に粒微細化材を添加する装置Info
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【課題】 多孔性フィルタ媒質を有する第１のフィルタ
と粒微細化材の供給装置とを備え、濾過して且つ金属溶
融物に粒微細化材を添加する装置に関する。 【解決手段】 第１のフィルタ（１１）と粒微細化材の
供給装置とを備え、濾過して金属溶融物に粒微細化材を
添加する装置は、第１のフィルタが多孔性フィルタ媒質
を有する。第１のフィルタの効率は、粒微細化材の供給
装置を流れの方向において第１のフィルタの後方に配置
することによって著しく改善される。粒微細化材によっ
て送り込まれる不溶不純物は、流れの方向において粒微
細化材の供給装置の後方に第２のフィルタ（１６）を配
置することによって除去される。
と粒微細化材の供給装置とを備え、濾過して且つ金属溶
融物に粒微細化材を添加する装置に関する。 【解決手段】 第１のフィルタ（１１）と粒微細化材の
供給装置とを備え、濾過して金属溶融物に粒微細化材を
添加する装置は、第１のフィルタが多孔性フィルタ媒質
を有する。第１のフィルタの効率は、粒微細化材の供給
装置を流れの方向において第１のフィルタの後方に配置
することによって著しく改善される。粒微細化材によっ
て送り込まれる不溶不純物は、流れの方向において粒微
細化材の供給装置の後方に第２のフィルタ（１６）を配
置することによって除去される。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔性フィルタ媒
質を有する第１のフィルタと、粒微細化材のための供給
装置とを備え、濾過して且つ金属溶融物に粒微細化材を
添加する装置に関する。
質を有する第１のフィルタと、粒微細化材のための供給
装置とを備え、濾過して且つ金属溶融物に粒微細化材を
添加する装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】金属溶融物、例えばアルミニウム合金の
溶融物は、鋳造行程の際に、濾過可能であることが従来
の技術から既知である。この一例として、アルミニウム
合金の鋳造を後で取り上げる。しかし、金属溶融物の濾
過は、例えば銅合金及び鋼合金に関しても知られてい
る。アルミニウムの鋳造の際に、金属溶融物は、インラ
イン型脱ガス装置と、濾過して且つ鋳型に粒微細化材を
加える装置とを経由して鋳造炉の外に流れ出る。インラ
イン型脱ガス装置は、本来既知の方法で、実質的に溶解
している気体不純物をアルミニウム溶融物から取り除
く。これは主として溶存水素を含む。溶解不純物を取り
除くかまたは減少させた後に、例えばアルミニウム−チ
タン−ホウ素母合金のような粒微細化材が、従来技術に
したがってアルミニウム溶融物に供給される。その後の
鋳造の際に、凝固した材料中により小さな粒度が得られ
粒微細化材を供給した後に、従来の技術にしたがってア
ルミニウム溶融物を濾過して、溶融物中に溶解しない固
体粒子である不溶不純物を取り除く。この不溶不純物
は、例えば、酸化アルミニウム粒子、炭化アルミニウ
ム、炭窒化アルミニウム等を含む。この不溶不純物は、
約１〜１００μｍの大きさを有する。濾過プロセスの後
に、上述のようにアルミニウム溶融物は鋳型に流れ、そ
こで例えばインゴットの形に鋳造される。
溶融物は、鋳造行程の際に、濾過可能であることが従来
の技術から既知である。この一例として、アルミニウム
合金の鋳造を後で取り上げる。しかし、金属溶融物の濾
過は、例えば銅合金及び鋼合金に関しても知られてい
る。アルミニウムの鋳造の際に、金属溶融物は、インラ
イン型脱ガス装置と、濾過して且つ鋳型に粒微細化材を
加える装置とを経由して鋳造炉の外に流れ出る。インラ
イン型脱ガス装置は、本来既知の方法で、実質的に溶解
している気体不純物をアルミニウム溶融物から取り除
く。これは主として溶存水素を含む。溶解不純物を取り
除くかまたは減少させた後に、例えばアルミニウム−チ
タン−ホウ素母合金のような粒微細化材が、従来技術に
したがってアルミニウム溶融物に供給される。その後の
鋳造の際に、凝固した材料中により小さな粒度が得られ
粒微細化材を供給した後に、従来の技術にしたがってア
ルミニウム溶融物を濾過して、溶融物中に溶解しない固
体粒子である不溶不純物を取り除く。この不溶不純物
は、例えば、酸化アルミニウム粒子、炭化アルミニウ
ム、炭窒化アルミニウム等を含む。この不溶不純物は、
約１〜１００μｍの大きさを有する。濾過プロセスの後
に、上述のようにアルミニウム溶融物は鋳型に流れ、そ
こで例えばインゴットの形に鋳造される。
【０００３】従来の技術したがい、金属溶融物が粒微細
化材を添加した後に濾過されるのは、粒微細化材も金属
溶融物中に不溶不純物を含ませるためである。例えば、
粒微細化材として使用されるアルミニウム−チタン−ホ
ウ素母合金は、結果として得られる鋳造製品にとっては
好ましくない大きな不溶性二ホウ化チタン粒子と酸化物
の介在物とを含む。
化材を添加した後に濾過されるのは、粒微細化材も金属
溶融物中に不溶不純物を含ませるためである。例えば、
粒微細化材として使用されるアルミニウム−チタン−ホ
ウ素母合金は、結果として得られる鋳造製品にとっては
好ましくない大きな不溶性二ホウ化チタン粒子と酸化物
の介在物とを含む。
【０００４】アルミニウム溶融物を濾過するための様々
なタイプのフィルタが公知である。特にコスト的に妥当
でありかつ省スペース性である濾過は、いわゆるセラミ
ック発泡体フィルタを使用することによって実現するこ
とが可能である。これらのセラミック発泡体フィルタは
厚さ約５０ｍｍの板の形を使用し、アルミニウム溶融物
はこの板の面に対して垂直方向に流れてこの板を通過す
る。これらのセラミック発泡体フィルタは、水を主成分
とする酸化アルミニウムスラッジと結合剤とを開孔ポリ
ウレタン発泡体に含浸させることによって製造される。
その次に、この含浸されたポリウレタン発泡体を乾燥さ
せて焼き、それによってポリウレタン発泡体を焼き払
い、このポリウレタン発泡体の構造とは反対の凸凹を有
する像がセラミック発泡体として残される。従来技術に
よって使用される時のセラミック発泡体フィルタのフィ
ルタ効率は並から良である。
なタイプのフィルタが公知である。特にコスト的に妥当
でありかつ省スペース性である濾過は、いわゆるセラミ
ック発泡体フィルタを使用することによって実現するこ
とが可能である。これらのセラミック発泡体フィルタは
厚さ約５０ｍｍの板の形を使用し、アルミニウム溶融物
はこの板の面に対して垂直方向に流れてこの板を通過す
る。これらのセラミック発泡体フィルタは、水を主成分
とする酸化アルミニウムスラッジと結合剤とを開孔ポリ
ウレタン発泡体に含浸させることによって製造される。
その次に、この含浸されたポリウレタン発泡体を乾燥さ
せて焼き、それによってポリウレタン発泡体を焼き払
い、このポリウレタン発泡体の構造とは反対の凸凹を有
する像がセラミック発泡体として残される。従来技術に
よって使用される時のセラミック発泡体フィルタのフィ
ルタ効率は並から良である。
【０００５】アルミニウム溶融物用の他の既知フィルタ
システムは、いわゆる遊動充填床フィルタ(loose-fill
bed filters)である。遊動充填床フィルタでは、アルミ
ニウム溶融物が通過するフィルタ媒質が、フィルタボッ
クス内に部分的に層状に重ねられた充填物としての酸化
アルミニウム顆粒すなわちビーズから成る。このため
に、遊動充填床フィルタを濾過だけに使用する場合は、
セラミック発泡体フィルタを使用する場合に比較して著
しく長い使用寿命を有する大きなフィルタボックスが必
要となる。遊動充填床フィルタのフィルタ効率は一貫し
て良好であると評価可能である。
システムは、いわゆる遊動充填床フィルタ(loose-fill
bed filters)である。遊動充填床フィルタでは、アルミ
ニウム溶融物が通過するフィルタ媒質が、フィルタボッ
クス内に部分的に層状に重ねられた充填物としての酸化
アルミニウム顆粒すなわちビーズから成る。このため
に、遊動充填床フィルタを濾過だけに使用する場合は、
セラミック発泡体フィルタを使用する場合に比較して著
しく長い使用寿命を有する大きなフィルタボックスが必
要となる。遊動充填床フィルタのフィルタ効率は一貫し
て良好であると評価可能である。
【０００６】例えば、セラミック発泡体フィルタのよう
に当業者に公知の単純なフィルタシステムは、例えば遊
動充填床フィルタのようにより高コストのフィルタシス
テムに比較して、より低いコストとより低い空間要件と
を特徴としている。これと同時に、従来技術から公知の
高コストのシステムは、より高いフィルタ効率とより長
い使用寿命とを示す。
に当業者に公知の単純なフィルタシステムは、例えば遊
動充填床フィルタのようにより高コストのフィルタシス
テムに比較して、より低いコストとより低い空間要件と
を特徴としている。これと同時に、従来技術から公知の
高コストのシステムは、より高いフィルタ効率とより長
い使用寿命とを示す。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術に基づ
いて、本発明に関する課題は、単純なフィルタシステム
を使用して高いフィルタ効率を実現することを可能にす
る、濾過して且つ金属溶融物に粒微細化材を添加するた
めの装置を提案することである。
いて、本発明に関する課題は、単純なフィルタシステム
を使用して高いフィルタ効率を実現することを可能にす
る、濾過して且つ金属溶融物に粒微細化材を添加するた
めの装置を提案することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明によって、上記に由来し且つ説明された課題は、流
れの方向において第１のフィルタの後方に粒微細化材の
供給装置を設けること、及び流れの方向において粒微細
化材の供給装置の後方に第２のフィルタを設けることに
よって解決される。驚くべきことに、金属溶融物用の多
孔性のフィルタ媒質を有するフィルタのフィルタ特性
は、粒微細化材の事前の添加によって、フィルタ効率が
低下する形で大きく影響を受けるので、第１のフィルタ
のより高いフィルタ効率が、その第１のフィルタの後方
において不溶不純物を含む粒微細化材を添加することを
正当化することさえ可能であるということを発見してい
る。粒微細化材によって溶融物の中に持ち込まれる不溶
不純物を取り除くために、第２のフィルタが、流れの方
向において粒微細化材のための供給装置の後方に設けら
れる。
発明によって、上記に由来し且つ説明された課題は、流
れの方向において第１のフィルタの後方に粒微細化材の
供給装置を設けること、及び流れの方向において粒微細
化材の供給装置の後方に第２のフィルタを設けることに
よって解決される。驚くべきことに、金属溶融物用の多
孔性のフィルタ媒質を有するフィルタのフィルタ特性
は、粒微細化材の事前の添加によって、フィルタ効率が
低下する形で大きく影響を受けるので、第１のフィルタ
のより高いフィルタ効率が、その第１のフィルタの後方
において不溶不純物を含む粒微細化材を添加することを
正当化することさえ可能であるということを発見してい
る。粒微細化材によって溶融物の中に持ち込まれる不溶
不純物を取り除くために、第２のフィルタが、流れの方
向において粒微細化材のための供給装置の後方に設けら
れる。
【０００９】特に、ケーキ（金属溶融物を濾過して残っ
た沈殿物）を形成するための濾過を主とするフィルタ
は、フィルタ効率が粒微細化材の添加の影響を受け易い
ということを試験が示した。これらのフィルタが粒微細
化材の添加の後に使用される場合には、ケーキ形成が妨
げられるか、さらには阻止され、その結果として、これ
らのフィルタはそのフィルタ作用を不十分にしか発揮し
ない。このフィルタのフィルタ効率は、本発明によっ
て、粒微細化材の供給装置の前方に、ケーキ形成を主と
する第１のフィルタを配置することによって著しく改善
される。
た沈殿物）を形成するための濾過を主とするフィルタ
は、フィルタ効率が粒微細化材の添加の影響を受け易い
ということを試験が示した。これらのフィルタが粒微細
化材の添加の後に使用される場合には、ケーキ形成が妨
げられるか、さらには阻止され、その結果として、これ
らのフィルタはそのフィルタ作用を不十分にしか発揮し
ない。このフィルタのフィルタ効率は、本発明によっ
て、粒微細化材の供給装置の前方に、ケーキ形成を主と
する第１のフィルタを配置することによって著しく改善
される。
【００１０】粒微細化材がそのフィルタの前方で添加さ
れることがないセラミック発泡体フィルタでは、不溶不
純物の蓄積物から成るブリッジが形成される。このブリ
ッジは、セラミック発泡体フィルタのフィルタ効率の著
しい改善をもたらす。このブリッジの形成は、セラミッ
ク発泡体フィルタの前方において粒微細化材を添加する
時には観察できない。したがって、本発明による装置の
第１のフィルタは、セラミック発泡体で作られた板を有
することが好ましい。
れることがないセラミック発泡体フィルタでは、不溶不
純物の蓄積物から成るブリッジが形成される。このブリ
ッジは、セラミック発泡体フィルタのフィルタ効率の著
しい改善をもたらす。このブリッジの形成は、セラミッ
ク発泡体フィルタの前方において粒微細化材を添加する
時には観察できない。したがって、本発明による装置の
第１のフィルタは、セラミック発泡体で作られた板を有
することが好ましい。
【００１１】フィルタ効率を改善する不溶不純物のブリ
ッジは、通常使用されるセラミック発泡板の厚さ５０ｍ
ｍ全体にわたっては生じることがないということを発見
している。したがって、本発明による装置における流れ
抵抗に関して、セラミック発泡板は５〜３０ｍｍの厚
さ、好ましくは１０〜１５ｍｍの厚さを有する。
ッジは、通常使用されるセラミック発泡板の厚さ５０ｍ
ｍ全体にわたっては生じることがないということを発見
している。したがって、本発明による装置における流れ
抵抗に関して、セラミック発泡板は５〜３０ｍｍの厚
さ、好ましくは１０〜１５ｍｍの厚さを有する。
【００１２】セラミック発泡板の代わりに、または、セ
ラミック発泡板に追加して、第１のフィルタが、少なく
とも１つの焼結材料要素、及び／または、ＣＶＤ（化学
蒸着）によって蒸着させられた材料から成る要素を有す
ることが有利である。
ラミック発泡板に追加して、第１のフィルタが、少なく
とも１つの焼結材料要素、及び／または、ＣＶＤ（化学
蒸着）によって蒸着させられた材料から成る要素を有す
ることが有利である。
【００１３】多孔性媒質が、固体の不溶不純物を濾過す
るのに極めて適している。したがって、本発明による装
置は、第２のフィルタが多孔性のフィルタ媒質を有する
ように構成されることが好ましい。
るのに極めて適している。したがって、本発明による装
置は、第２のフィルタが多孔性のフィルタ媒質を有する
ように構成されることが好ましい。
【００１４】不溶不純物の量が比較的少ないので、深床
フィルタ(deep-bed filter)が、第１のフィルタの後方
において粒微細化材によって金属溶融物中に持ち込まれ
る不溶不純物を濾過することに特に適している。不純物
の量が少ないので、この深床フィルタは、深床フィルタ
が単独で濾過用に使用される時に通常必要とされる寸法
よりも著しく小さい寸法を有することが可能である。
フィルタ(deep-bed filter)が、第１のフィルタの後方
において粒微細化材によって金属溶融物中に持ち込まれ
る不溶不純物を濾過することに特に適している。不純物
の量が少ないので、この深床フィルタは、深床フィルタ
が単独で濾過用に使用される時に通常必要とされる寸法
よりも著しく小さい寸法を有することが可能である。
【００１５】金属溶融物を濾過するのに特に適している
深床フィルタは、いわゆる遊動充填床フィルタである。
遊動充填床フィルタでは、多孔性材料が、一般的には小
さなフィルタビーズ及び／またはフィルタ顆粒を充填す
ることによって形成される。
深床フィルタは、いわゆる遊動充填床フィルタである。
遊動充填床フィルタでは、多孔性材料が、一般的には小
さなフィルタビーズ及び／またはフィルタ顆粒を充填す
ることによって形成される。
【００１６】別の改善策では、本発明による装置の第１
のフィルタ及び／または第２のフィルタを加熱すること
が可能である。これは、連続したバッチのために第１の
フィルタ及び／または第２のフィルタを繰り返し使用す
ることを可能にする。
のフィルタ及び／または第２のフィルタを加熱すること
が可能である。これは、連続したバッチのために第１の
フィルタ及び／または第２のフィルタを繰り返し使用す
ることを可能にする。
【００１７】この装置に加えて、本発明は、多孔性フィ
ルタ媒質を有する第１のフィルタによって金属溶融物が
濾過され、及び、粒微細化材が金属溶融物に供給され
る、粒微細化材を濾過して金属溶融物に添加する方法に
も関する。従来技術から公知のこのタイプの方法は、第
１のフィルタの後方で溶融物に粒微細化材を供給するこ
とと、流れの方向において粒微細化材の供給装置の後方
で第２のフィルタによって溶融物を濾過することとによ
って、上述の本発明による課題に基づいて改善される。
ルタ媒質を有する第１のフィルタによって金属溶融物が
濾過され、及び、粒微細化材が金属溶融物に供給され
る、粒微細化材を濾過して金属溶融物に添加する方法に
も関する。従来技術から公知のこのタイプの方法は、第
１のフィルタの後方で溶融物に粒微細化材を供給するこ
とと、流れの方向において粒微細化材の供給装置の後方
で第２のフィルタによって溶融物を濾過することとによ
って、上述の本発明による課題に基づいて改善される。
【００１８】こうして、濾過して金属溶融物に粒微細化
材を添加するための本発明による装置または方法とを構
成してさらに発展させるための複数の可能性が存在す
る。このためには、一方では、請求項１に帰する特許請
求項を参照し、他方では、図面に関連した実施形態の説
明を参照されたい。
材を添加するための本発明による装置または方法とを構
成してさらに発展させるための複数の可能性が存在す
る。このためには、一方では、請求項１に帰する特許請
求項を参照し、他方では、図面に関連した実施形態の説
明を参照されたい。
【００１９】
【実施例及び発明の効果】唯一の添付図面に示されてい
る本発明したがう装置の実施形態は、下部外側フレーム
１と上部外側フレーム２とを有する。下部外側フレーム
１内に、この実施形態の例においてはアルミニウム溶融
物が中を流れる領域が存在し、この領域は、上部外側フ
レーム２の耐熱性の上部ライニング４と相互作用する耐
熱性の外側ライニング３とによって画定されている。
る本発明したがう装置の実施形態は、下部外側フレーム
１と上部外側フレーム２とを有する。下部外側フレーム
１内に、この実施形態の例においてはアルミニウム溶融
物が中を流れる領域が存在し、この領域は、上部外側フ
レーム２の耐熱性の上部ライニング４と相互作用する耐
熱性の外側ライニング３とによって画定されている。
【００２０】この唯一の図に示されている実施形態で
は、アルミニウム溶融物が水平ハッチングによって示さ
れている。下部ライニング３と上部ライニング４とは、
両ライニングの相互の作用によって、第１のフィルタチ
ャンバ５と、粒微細化材のための添加チャンバ６と、第
２のフィルタチャンバ７と、入口領域８と、出口領域９
とを画定する。
は、アルミニウム溶融物が水平ハッチングによって示さ
れている。下部ライニング３と上部ライニング４とは、
両ライニングの相互の作用によって、第１のフィルタチ
ャンバ５と、粒微細化材のための添加チャンバ６と、第
２のフィルタチャンバ７と、入口領域８と、出口領域９
とを画定する。
【００２１】第１のフィルタチャンバ５内には、第１の
フィルタとしてセラミック発泡板１１が設けられてい
る。この板１１は、気体夾雑物の除去を可能にするため
に水平に対して小さな角度をなすように配置されてい
る。
フィルタとしてセラミック発泡板１１が設けられてい
る。この板１１は、気体夾雑物の除去を可能にするため
に水平に対して小さな角度をなすように配置されてい
る。
【００２２】添加チャンバ内には、粒微細化材から成る
ワイヤ１２が、決められた速度で供給開口１３を通して
供給装置（詳細には示していない）によって供給され
る。ワイヤ１２はアルミニウム溶融物中で溶融し、その
結果として粒微細化材が決められた濃度で溶解する。
ワイヤ１２が、決められた速度で供給開口１３を通して
供給装置（詳細には示していない）によって供給され
る。ワイヤ１２はアルミニウム溶融物中で溶融し、その
結果として粒微細化材が決められた濃度で溶解する。
【００２３】第１のフィルタチャンバ５と添加チャンバ
６は、装入物を濾過した後に第１のフィルタチャンバ５
と添加チャンバ６とを空にすることを可能にする共通の
第１のドレン１４を備える。一般的に、従来技術では、
セラミック発泡板１１が各バッチの濾過の後に交換され
る。こうした交換は、セラミック発泡体フィルタが本発
明による装置で使用される時には必ずしも必要ではな
い。したがって、同じ１つのセラミック発泡板１１が複
数のバッチのために使用できるように、第１のフィルタ
チャンバ５は添加チャンバ６と共に加熱されることが可
能である。この場合には、第１のフィルタチャンバ５と
添加チャンバ６とが、バッチを濾過した後で空にされる
ことがない。第２のフィルタチャンバ７内には、複数の
酸化アルミニウムビーズから成る遊動充填床フィルタ１
６が格子１５上に備わる。第２のフィルタチャンバ７は
加熱器１７によって加熱することが可能であり、したが
って２つのバッチの合間に第２のフィルタチャンバ７を
空にすることは不要である。遊動充填床フィルタ１６を
交換可能にするために、第２のフィルタチャンバ７は第
２のドレン１８も有する。唯一の図に示されている加熱
器１７の代替物として、これが、例えば、遊動充填床フ
ィルタの下方に配置されていることが好ましい、溶融物
中に沈められた加熱棒として具体化されることも可能で
ある。
６は、装入物を濾過した後に第１のフィルタチャンバ５
と添加チャンバ６とを空にすることを可能にする共通の
第１のドレン１４を備える。一般的に、従来技術では、
セラミック発泡板１１が各バッチの濾過の後に交換され
る。こうした交換は、セラミック発泡体フィルタが本発
明による装置で使用される時には必ずしも必要ではな
い。したがって、同じ１つのセラミック発泡板１１が複
数のバッチのために使用できるように、第１のフィルタ
チャンバ５は添加チャンバ６と共に加熱されることが可
能である。この場合には、第１のフィルタチャンバ５と
添加チャンバ６とが、バッチを濾過した後で空にされる
ことがない。第２のフィルタチャンバ７内には、複数の
酸化アルミニウムビーズから成る遊動充填床フィルタ１
６が格子１５上に備わる。第２のフィルタチャンバ７は
加熱器１７によって加熱することが可能であり、したが
って２つのバッチの合間に第２のフィルタチャンバ７を
空にすることは不要である。遊動充填床フィルタ１６を
交換可能にするために、第２のフィルタチャンバ７は第
２のドレン１８も有する。唯一の図に示されている加熱
器１７の代替物として、これが、例えば、遊動充填床フ
ィルタの下方に配置されていることが好ましい、溶融物
中に沈められた加熱棒として具体化されることも可能で
ある。
【００２４】濾過して、金属溶融物、特にアルミニウム
溶融物に粒微細化媒質を添加する本発明の装置の操作中
には、唯一の図に示されているように、アルミニウム溶
融物の第１の濾過が、上述のセラミック発泡体フィルタ
の孔の中でのブリッジ形成によって本質的に確保される
８０％〜９５％の効率で、第１のフィルタチャンバ５内
で生じる。従来技術においては、第１のフィルタの前方
において粒微細化材をアルミニウム溶融物に供給するこ
とによって、このブリッジ形成が妨げられる。この場合
には、セラミック発泡体フィルタの孔の内側でブリッジ
形成が生じないということを発見している。第１の濾過
の後に、アルミニウム溶融物が添加チャンバ６内に入
り、この添加チャンバ６内では、決められた量の粒微細
化材が溶解させられる。その次に、粒微細化材中に含ま
れる不要な不溶不純物の大部分が、第２のフィルタチャ
ンバ７内の比較的小さい遊動充填床フィルタ１６におい
て除去される。その結果として、出口領域内には、非常
に少量の不溶不純物しか含まないアルミニウム溶融物が
存在し、その次に、このアルミニウム溶融物は、例えば
インゴットのような高品質の鋳造製品の形に鋳造され
る。
溶融物に粒微細化媒質を添加する本発明の装置の操作中
には、唯一の図に示されているように、アルミニウム溶
融物の第１の濾過が、上述のセラミック発泡体フィルタ
の孔の中でのブリッジ形成によって本質的に確保される
８０％〜９５％の効率で、第１のフィルタチャンバ５内
で生じる。従来技術においては、第１のフィルタの前方
において粒微細化材をアルミニウム溶融物に供給するこ
とによって、このブリッジ形成が妨げられる。この場合
には、セラミック発泡体フィルタの孔の内側でブリッジ
形成が生じないということを発見している。第１の濾過
の後に、アルミニウム溶融物が添加チャンバ６内に入
り、この添加チャンバ６内では、決められた量の粒微細
化材が溶解させられる。その次に、粒微細化材中に含ま
れる不要な不溶不純物の大部分が、第２のフィルタチャ
ンバ７内の比較的小さい遊動充填床フィルタ１６におい
て除去される。その結果として、出口領域内には、非常
に少量の不溶不純物しか含まないアルミニウム溶融物が
存在し、その次に、このアルミニウム溶融物は、例えば
インゴットのような高品質の鋳造製品の形に鋳造され
る。
【図１】図１は、濾過して金属溶融物に粒微細化材を添
加するための本発明による装置の実施形態の略断面図で
ある。
加するための本発明による装置の実施形態の略断面図で
ある。
１…下部外側フレーム ２…上部外側フレーム ３…外側ライニング ４…上部ライニング ５…第１のフィルタチャンバ ６…添加チャンバ ７…第２のフィルタチャンバ ８…入口領域 ９…出口領域 １０…第１のフィルタ １１…セラミック発泡板 １２…ワイヤ １３…供給開口 １４…第１のドレン １５…格子 １６…遊動充填床フィルタ １７…加熱器 １８…第２のドレン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハンス−ペーター クルーク ドイツ連邦共和国，53359 ラインバッハ −フレルツァイム，スビストバッハ 42 (72)発明者 ニック トウゼイ ドイツ連邦共和国，53125 ボン，アウフ デル ビッツェン ５ Ｆターム(参考） 4D019 AA03 BA05 BB07 BB14 BC12 CB02 4D066 AA07 AC05 BB14 4K001 AA02 AA09 AA10 EA04 EA06 GB12
Claims (12)
- 【請求項１】 第１のフィルタ（１０）と粒微細化材の
ための供給装置とを有し、前記第１のフィルタが多孔性
のフィルタ媒質を有し、濾過して且つ金属溶融物に粒微
細化材を添加する装置において、 前記粒微細化材の供給装置が、流れ方向において前記第
１のフィルタ（１０）の後方に配置され、且つ第２のフ
ィルタ（１６）が、流れ方向において前記粒微細化材の
供給装置の後方に配置される、ことを特徴とする装置。 - 【請求項２】 前記第１のフィルタ（１０）は、ケーキ
濾過を主とするフィルタとして構成されることを特徴と
する請求項１に記載の装置。 - 【請求項３】 前記第１のフィルタ（１０）は、セラミ
ック発泡板（１１）を有することを特徴とする請求項２
に記載の装置。 - 【請求項４】 前記セラミック発泡板（１１）は、５〜
３０ｍｍの厚さを有することを特徴とする請求項３に記
載の装置。 - 【請求項５】 前記セラミック発泡板（１１）は、１０
〜１５ｍｍの厚さを有することを特徴とする請求項３に
記載の装置。 - 【請求項６】 前記第１のフィルタ（１０）は、焼結材
料から成る少なくとも１つの要素を有することを特徴と
する請求項２〜５のいずれか１に記載の装置。 - 【請求項７】 前記第１のフィルタ（１０）は、化学蒸
着法によって蒸着された材料から成る少なくとも１つの
要素を有することを特徴とする請求項２〜６のいずれか
１に記載の装置。 - 【請求項８】 前記第２のフィルタ（１６）は、多孔性
のフィルタ媒質を有することを特徴とする請求項１〜７
のいずれか１に記載の装置。 - 【請求項９】 前記第２のフィルタ（１６）は、深床フ
ィルタを有することを特徴とする請求項８に記載の装
置。 - 【請求項１０】 前記深床フィルタは、遊動充填床フィ
ルタとして構成されることを特徴とする請求項９に記載
の装置。 - 【請求項１１】 前記第１のフィルタ（１０）及び前記
第２のフィルタ（１６）のいずれか一つが、加熱可能で
あることを特徴とする請求項１〜１０のいずれか１に記
載の装置。 - 【請求項１２】 特に請求項１〜１２のいずれか１に記
載の装置を使用して、濾過して、且つ金属溶融物に粒微
細化材を添加する方法であって、 前記金属溶融物を、多孔性のフィルタ媒質を有する第１
のフィルタによって濾過し、且つ前記金属溶融物に粒微
細化材を添加する方法において、 前記粒微細化材を、前記第１のフィルタの後方で、前記
金属溶融物に添加すること、及び前記金属溶融物を、流
れ方向において前記粒微細化材の供給装置の後方で、第
２のフィルタを使用して濾過すること、を特徴とする方
法。
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113136491A (zh) * | 2021-04-26 | 2021-07-20 | 兰州理工大学 | 一种金属的晶粒细化方法 |
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| RU2522997C1 (ru) * | 2013-02-11 | 2014-07-20 | Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Тольяттинский государственный университет" | Способ рафинирования алюминиевых сплавов |
| RU2639105C1 (ru) * | 2016-11-24 | 2017-12-19 | Общество с ограниченной ответственностью "Объединенная Компания РУСАЛ Инженерно-технологический центр" | Способ литья изделий из алюминиевых сплавов |
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| CN107042371B (zh) * | 2017-04-11 | 2018-12-25 | 浙江亚通焊材有限公司 | 一种银合金钎料真空熔炼浇铸用净化过滤口 |
| CN111187932A (zh) * | 2019-12-11 | 2020-05-22 | 山东创新金属科技有限公司 | 一种铝合金材料生产工艺 |
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| JPH04198433A (ja) * | 1990-11-29 | 1992-07-17 | Mitsui Mining & Smelting Co Ltd | 溶融金属瀘過装置における瀘過ユニツトの目詰まり除去方法 |
| US5114472A (en) * | 1990-12-13 | 1992-05-19 | Aluminum Company Of America | Multistage rigid media filter for molten metal and method of filtering |
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2001
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- 2001-11-08 US US09/986,446 patent/US20020056677A1/en not_active Abandoned
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