JP2002177144A - 蒸し調理具及び蒸し調理方法 - Google Patents

蒸し調理具及び蒸し調理方法

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JP2002177144A
JP2002177144A JP2000383560A JP2000383560A JP2002177144A JP 2002177144 A JP2002177144 A JP 2002177144A JP 2000383560 A JP2000383560 A JP 2000383560A JP 2000383560 A JP2000383560 A JP 2000383560A JP 2002177144 A JP2002177144 A JP 2002177144A
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cooking
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Hideki Asahi
英樹 旭
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食材の養分や旨み成分を逃がすことなく美味
しく調理でき、茶碗蒸しや豆腐なども蒸し調理可能で、
調理後の後片づけが容易で、飲食店や旅館などでも提供
できる高級感のある蒸し調理具及び蒸し調理方法を提供
する。 【解決手段】 鉄鍋2に底面から所定の間隔をおいて金
網4を置き、金網4がほぼ浸かる程度の量の水を入れ、
水蒸気は透過するが水は透過しない紙シートを成形した
紙鍋5を金網4の上に載せ、紙鍋5に食材をいれ、蓋を
して水を煮沸させて発生する熱水蒸気で紙鍋5内の食材
を蒸し加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蒸し調理具及び蒸し
調理方法に関するものであり、例えば、カニ、貝柱、魚
などの魚介類、野菜類、茶碗蒸し、豆腐、赤飯や炊き込
みご飯、中華饅頭、シューマイ、ギョーザ、蒸し鶏、蒸
し豚、水産練り製品などの各種食品材料を、一般家庭、
飲食店、旅館などにおいて、食卓、テーブルなどの上で
客などの面前で一人分あるいは少人数分ずつ蒸し加熱し
て提供するための蒸し調理具及び蒸し調理方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な蒸し調理具及び調理方法
としては、蒸し籠や蒸し器を用い、水を入れた鍋の上に
蒸籠を載せ、蒸籠内に簀の子を敷いた後、簀の子の上に
被調理物(食品材料)を置き、蓋をして鍋を加熱するこ
とにより発生する熱水蒸気によって被調理物を蒸し加熱
するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように被調理物である食品材料を簀の子の上に置いて蒸
し加熱する従来の蒸籠や蒸し器を用いた蒸し調理方法に
おいては、例えば魚介類、野菜類などを蒸し調理する場
合には、これらの食品材料を直接簀の子の上において蒸
し加熱した場合、食品材料が蒸し加熱されて熱水蒸気に
よって洗われることで、養分や旨み成分が簀の子を通し
て流出してしまうという問題があった。また、茶碗蒸し
を作る場合や豆乳を蒸し加熱して豆腐として提供する場
合などのように流動性を有する食品材料の場合には、こ
れらの食品材料を直接簀の子の上に載せて蒸すことはで
きないから、茶碗などの別の容器に入れて蒸し加熱しな
ければならない。更に、上記のような蒸籠や蒸し器を用
いた従来の蒸し調理方法では、調理後に簀の子の上に残
ったり簀の子に付着したりした食品材料などの片づけや
蒸籠、蒸し器などの洗浄などの作業が煩わしく、多数の
蒸籠や蒸し器が同時に使用される飲食店や旅館などで蒸
し調理後に残った食品や蒸籠、蒸し器などの後片づけや
洗浄は大変であり、しかも茶碗蒸しや豆腐などの場合に
は蒸籠や蒸し器に加えて茶碗などの容器の後片づけや洗
浄も必要となる。
【0004】また、例えば、特開平3−275473号
公報、特開平4−129509号公報、特開平4−18
3418号公報、特開平6−315430号公報、更に
は特開平7−197395号公報などには、簡易蒸し袋
を用いることで、従来の蒸籠や蒸し器を必要とせず蒸し
調理を行う方法が開示されており、これによれば、調理
後の蒸籠や蒸し容器の後片づけや洗浄といった煩わしさ
はなく、また食品材料の養分や旨み成分を蒸し袋内に留
めることができ、しかも流動性を有する食品材料であっ
ても蒸し加熱が可能である。しかしながら、このような
簡易蒸し袋を用いた蒸し調理方法は、インスタント食品
のイメージが強く、飲食店や旅館などで客に提供する料
理としては必ずしも適していない。
【0005】本発明は上記のような従来の蒸し調理具及
び蒸し調理方法における問題点に鑑み、被調理物である
食品材料の養分や旨み成分を逃がすことなく美味しく調
理でき、また茶碗蒸しや豆腐などの流動性のある食品材
料でも蒸し調理可能であり、かつ調理後の後片づけも容
易で、しかも飲食店や旅館などにおいて客に料理として
提供することもできる高級感のある蒸し調理具及び蒸し
調理方法を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するため、本発明に係る蒸し調理具は、蓋を有する加熱
容器と、多数の開口部を有し前記加熱容器内にその底面
から所定の間隔をおいて配置される支持部材と、水蒸気
は透過するが水は透過しない紙シートを成形してなり前
記支持部材の上に載置される紙鍋とを備える蒸し調理具
である。また、本発明に係る蒸し調理方法は、加熱容器
内に、多数の開口部を有する支持部材を、前記加熱容器
の底面から所定の間隔をおいて配置するとともに、前記
支持部材がほぼ浸かる程度の量の水を入れ、水蒸気は透
過するが水は透過しない紙シートを成形した紙鍋を前記
支持部材の上に載置し、この紙鍋内に被調理物を収納し
たのち加熱容器に蓋をした状態で加熱して水を煮沸させ
ることにより、発生する熱水蒸気を前記紙鍋の紙面を透
過させて該紙鍋内の被調理物を蒸し加熱するようにした
蒸し調理方法である。
【0007】上記のような本発明に係る蒸し調理具及び
蒸し調理方法においては、加熱容器を、例えば五徳の上
に載せ、蓋をして熱水蒸気が逃げないようにした状態
で、五徳の上の加熱容器を固体燃料などにより加熱す
る。すると、蓋をした加熱容器内で水が加熱されて煮沸
されることで発生する熱水蒸気が、水蒸気は透過するが
水は透過しない紙シートからなる紙鍋の紙面を透過して
紙鍋内に入り込み、この熱水蒸気により紙鍋内に収納し
た被調理物(食品材料)が蒸し加熱される。このように
して所定の時間、蒸し加熱することで、紙鍋内の食品材
料は蒸し調理される。調理された食品は、加熱容器の蓋
をとり、紙鍋から直接、箸などで食してもよいし、他の
容器に取り分けて食してもよい。
【0008】本発明によれば、被調理物である食品材料
は、水蒸気は透過するが水は透過しない紙シートからな
る紙鍋内に収納された状態で蒸し加熱されることから、
蒸し加熱されて熱水蒸気によって洗われた食品材料から
出る養分や旨み成分も蒸籠や蒸し器の場合のように流出
してしまうことなく前記紙鍋内に留めおくことができ
る。また、例えば茶碗蒸しや豆腐などの流動性を有する
食品材料を用いた蒸し調理を行うことも可能である。更
に、紙鍋が紙シートからなることから、蒸し加熱されて
熱水蒸気によって洗われた被調理物のアクや過剰な油脂
分などは適度に紙鍋内壁の紙面に付着し、被調理物へ再
付着することがなく、アクや過剰な油脂分などにより食
品材料の味を損なうことがない。また、紙シートは適度
な吸湿性を有することから、紙鍋の内面に結露した水分
により被調理物が濡れてべとついたりすることもない。
【0009】また、被調理物は紙シートからなる紙鍋内
に収納され、加熱容器には直接触れないことから、加熱
により加熱容器内の水が無くなっても食品材料が加熱容
器の内面に焼き付いたりすることがなく、食べ残された
食品の後片づけは、紙シートからなる紙鍋を加熱容器か
ら取り出すだけでよく、蒸籠や蒸し器を用いる従来の調
理方法に較べて調理後の後片づけや洗浄が極めて容易で
ある。この場合、紙鍋は、紙シートからなることから、
分解性、焼却性などについても問題が少なく、古紙とし
てリサイクルも可能である。更に、紙シートからなる紙
鍋は、多数を積み重ねても蒸籠や蒸し器のように嵩張る
ようなことがなく、保管も容易である。
【0010】また、加熱容器内に配置した多数の開口部
を有する支持部材は、加熱容器内で煮沸される水から発
生する熱水蒸気を前記多数の開口部を通じて該支持部材
の上方の加熱容器内に供給し、該支持部材上に載置され
た紙シートからなる紙鍋を加熱可能とするとともに、前
記紙鍋が水中に没することを防止する。更に、例えば、
鉄鍋などに水をいれて煮沸した場合には、水が突沸して
飛沫が飛び散ることがあるが、加熱容器内に支持部材を
置くことで、水の突沸が防止される。また、この支持部
材の位置が加熱容器内に入れる水の分量の目安となり、
加熱容器内へ入れる水の量の調整が容易となる。更に、
食品材料を収納した紙鍋はこの支持部材上に載置される
ことから、蒸し加熱された食品材料を紙鍋から取り出す
際に、箸や手などが紙鍋に触れても紙鍋が位置ずれした
りすることも防ぐことができる。
【0011】前記加熱容器として、木蓋を有する金属製
の鍋容器又は釜容器を用いた場合には、前記金属製の加
熱容器を介して該加熱容器内の水を効率よく加熱して煮
沸させることができ、また木蓋は軽量でかつ過熱しにく
く取り扱いが比較的容易でかつ安全であり、しかも木蓋
を有する金属製の鍋容器又は釜容器は高級感も備えてい
ることから、飲食店や旅館などで客に提供する料理とし
ても好適である。
【0012】前記支持部材としては、金属製のもの、例
えば金網を用いることが好ましい。金網を支持部材とし
て用いることで、加熱容器内で水が煮沸されて発生する
熱水蒸気を効率よく、その上に載置した紙鍋に供給する
ことができる。更に、この金網などの支持部材が脚部を
有するものである場合には、加熱容器の底面から支持部
材までの高さ、即ち加熱容器の底面と支持部材との間隔
を常に一定に保持することができ、また加熱容器内にお
いて支持部材の姿勢が安定し、ひいてはその上に載置さ
れる紙鍋の姿勢が安定し、その位置ずれもより確実に防
止することができる。
【0013】前記紙シートから成形した紙鍋が、平坦な
底面の周囲に多数のひだを形成した上方に開いた形状に
成形されたものであると、支持部材の上に載置したとき
の紙鍋の姿勢が安定するとともに、周囲に多数のひだが
形成されていることで、加熱容器の内面に対して紙鍋の
接する部分が少なくなり、紙鍋が過熱されて焼けこげた
りして破損することが防止される。また、前記紙鍋のひ
だと加熱容器との間の隙間を通して熱水蒸気が加熱容器
内を上昇することで、紙鍋全体が熱水蒸気につつまれ
て、紙鍋を全体に均一に加熱することができ、被調理物
における蒸しムラを防止することができる。また、上方
に開いた形状に成形してあれば、多数の紙鍋を積み重ね
ても嵩張らず保管するのに便利である。
【0014】更に、前記紙鍋が孔径0.01μm〜5μ
mの微細孔を有する紙シートから成形されたものである
場合には、水が煮沸されて発生する熱水蒸気を紙面の微
細孔を通して紙鍋内へ確実に供給して該紙鍋内の被調理
物である食品材料を効率よく蒸し加熱することができる
とともに、紙鍋内への水の浸入を防止し、かつ蒸し加熱
されて熱水蒸気によって洗われた食品材料からでる養分
や旨み成分が紙鍋外へ流出することも確実に防止するこ
とができる。
【0015】また、前記紙鍋が、紙パルプと熱可塑性合
成パルプとの混抄紙からなる紙シートを加熱プレス成形
したものであると、成形が容易で、成形後の保形性にも
優れ、蒸し調理時の熱水蒸気にさらされても大きく変形
して食品がこぼれてしまうといったおそれもない。
【0016】したがって、紙パルプと熱可塑性合成パル
プとの混抄紙からなり、0.01μm〜5μmの微細孔
を有し、水蒸気は透過するが水は透過しない紙シートを
用い、この紙シートを加熱プレス成形して、平坦な底面
の周囲に多数のひだを形成して上方に開いた形状に成形
された紙鍋が、本発明に用いる紙鍋の好ましいものとし
て挙げられる。この紙鍋を本発明の蒸し調理具及び蒸し
調理方法に使用することで、蒸し加熱されて熱水蒸気に
よって洗われた被調理物からでる養分や旨み成分を紙鍋
内に留めることができ、また蒸し加熱により被調理物か
ら発生するアクや余剰の油脂分を適度に付着して被調理
物にこれらアクや油脂分が再付着して味を損なうことを
防ぐことができ、更には適度な吸湿性を有することか
ら、紙鍋内壁に結露した水分を適度に吸収し、被調理物
がべたつくことを防止できる。更に、周囲に形成したひ
だにより加熱容器への接触部分を少なくして焼け焦げな
どが防止されるとともに、ひだの部分の隙間から熱水蒸
気を紙鍋全体に行き渡らせることができ、均一な蒸し加
熱を可能とする。また、熱可塑性合成パルプとの混抄紙
であることから、加熱プレスによる成形が容易で、成形
後の保形性にも優れ、蒸し調理時の熱水蒸気にさらされ
ても大きく変形して食品がこぼれてしまうといったおそ
れもない。更に、この紙鍋は、適度の吸湿性は有するが
水は透過させないことから、上記のような蒸し調理のみ
ではなく、この紙鍋に水とともに食品材料を入れて煮炊
きする場合の調理具としても使用することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る蒸し調理具
の1実施例と、この蒸し調理具を用いて蒸し調理を行う
際に使用する加熱手段としての五徳及び固体燃料を示す
分解斜視図であり、図2は前記蒸し調理具の使用状態を
表す模式的縦断面図であり、図3は蒸し調理具の他実施
例を示す分解斜視図である。
【0018】蒸し調理具1は、蓋3を有する加熱容器2
と、この加熱容器2内にその底面21から所定の間隔を
おいて配置される、多数の開口部41を有する支持部材
4と、前記支持部材4の上に載置される、水蒸気は透過
するが水は透過しない紙シートを成形してなる紙鍋5と
を備えており、図例のものは、五徳6の上に載せて固体
燃料7により加熱して蒸し調理する一人用または少人数
用のものである。
【0019】加熱容器2は、上部に開口した有底の容器
であり、例えば図示したような把手22のついた丸底の
鉄鍋容器を用いることができる。加熱容器2としては、
その他の金属製、例えばアルミニウム製などであっても
よく、更には土鍋などを使用することもできる。また、
赤飯や炊き込みご飯などを蒸し調理する場合には、例え
ば図3に示すような釜容器であってもよく、その材質、
形状など特に限定はない。特に、本発明の蒸し調理具に
おいては、食品材料を加熱容器2内の紙鍋5に収納した
状態で蒸し加熱することから、食品材料が加熱容器2の
内壁に直接触れることがなく、また食品材料が蒸し加熱
されて熱水蒸気によって洗われることで食品材料から出
るアクや過剰な油脂分などが加熱容器2の内壁に接触す
ることもないことから、加熱容器2が腐食するなどのお
それも少ない。加熱容器2の大きさにも特に限定はない
が、紙鍋を用いる関係上、一人用または少人数用の大き
さが適している。
【0020】蓋3としては、前記加熱容器2内で発生す
る熱水蒸気が逃げることを防止でき、効率よく蒸し加熱
できるようなものであれば特に限定はなく、金属製、ガ
ラス製など、各種のものを用いることができるが、軽量
性、取り扱いの安全性などから、例えば図例のような、
把手31を設けた木蓋などを用いることが好適である。
蓋3の大きさは、加熱容器2の開口部をほぼ覆うことが
でき、加熱容器2内で発生する熱水蒸気を外部に逃がさ
ない程度の大きさが適当である。
【0021】前記蓋3を有する加熱容器2として、木蓋
を有する金属製の鍋容器又は釜容器を用いた場合には、
金属製の加熱容器2を介して該加熱容器2内に入れた水
を効率よく加熱して煮沸させることができ、また高級感
もあり、飲食店や旅館などで客に提供する場合にも好適
である。
【0022】加熱容器2内に配置される支持部材4は、
例えばステンレススチール製などの金属製であり、図例
のものは、加熱容器2である鉄鍋の平断面形状と同様の
円形の平面形状とした外枠42に亀甲状に多数の開口部
41を有する金網43を張ったものであり、その下面に
加熱容器2の底面21に設置するための一対の脚部4
4,44を設けてある。この支持部材4を加熱容器2内
に置くことで、該加熱容器2内の水が加熱されて煮沸す
る際の水の突沸を防止することができる。また、加熱容
器2内に支持部材4を置くことで、この支持部材4の位
置が加熱容器2内に入れる水の分量の目安となり、加熱
容器2へ入れる水の量の調節が容易となる。更に、この
支持部材4上に紙鍋5を載置するようにしているので、
紙鍋5が水に浸かることを防止でき、また、蒸し加熱さ
れた食品を紙鍋5から取り出す際に、箸や手などが触れ
ても紙鍋5の位置がずれることを防止できる。更に、図
例のように脚部44を設けておくことで、加熱容器2の
底面21からの支持部材4までの高さを一定に保つこと
ができる。また、脚部44により支持部材4の姿勢が安
定し、ひいてはその上に載置した紙鍋5の姿勢も安定す
ることから、その位置ずれもより確実に防止することが
できる。
【0023】支持部材4としては、図例ものに限定され
るものではなく、升目状の金網を用いたものや、図3に
示すような多数の金属線45を平行配置したもの、ある
いは金属板に多数の開口部を設けたものなど、各種の構
造のものを用いることができる。また支持部材4の平面
形状は、図例のような円形ではなく、加熱容器2の形状
に応じて適宜の形状とすることができるし、紙鍋5を確
実に支持することができれば、加熱容器2の形状に合わ
せなくともよい。また、加熱容器2内へ支持部材4を配
置する構造も、図例の鉄鍋のように加熱容器2の内壁2
3が底面21に向かって傾斜した形状の場合であれば、
脚部44を設けることなく支持部材4を加熱容器2の内
壁23部分で支持するようにしてもよいし、また、加熱
容器2の内壁23に支持部材4の周縁部を係止する段部
や凸部を設けてあってもよい。また、支持部材4の素材
についても、蒸し調理を行う際に加熱容器内で煮沸され
た熱水や発生する熱水蒸気に触れて大きく変形したり有
害な物質などが溶出したりしないようなものであれば特
に限定されず、金網などの金属製のもの以外にも、例え
ばセラミックス製などであってもよい。
【0024】紙鍋5は、水蒸気は透過するが液体の水は
透過させない紙シートを用い、例えば紙シートを円形に
裁断するとともにプレス成形することにより、図例のよ
うに、前記支持部材4の上に安定して載置できるように
平坦にした底面51の周囲に、その全周にわたって多数
のひだ52・・・を設けて上方が開いた形状に成形して
ある。このように、紙鍋2が、底面51の周囲に多数の
ひだ52を設けて上方に開いた形状に成形したものであ
れば、支持部材4の上に載置したときの姿勢が安定し、
位置ずれしにくくなると同時に、加熱容器2の底部に入
れた水が煮沸されることで発生する熱水蒸気が、加熱容
器2の内壁23と紙鍋5のひだ52との隙間から加熱容
器2内を上昇して紙鍋5の全体を包み込み、該紙鍋5の
紙面を透過して紙鍋5内に収納した被調理物Mである食
品材料をまんべんなく蒸し加熱することができる。ま
た、このように紙鍋5の周囲に多数のひだ52を設けて
おくことで、紙鍋5の加熱容器2の内壁22に接触する
部分が少なくなり、高温に加熱された加熱容器2により
紙鍋5が過熱され焼き焦げて破損することも防止され
る。更に、紙シートを上方に開いた形状に成形したもの
であると、多数の紙鍋5を積み重ねても嵩張らず保管す
るのに便利である。前記紙鍋5に設けるひだ52の幅は
特に制限はないが、ひだ52の幅が大きすぎると発生す
る熱水蒸気が上方へ逃げやすくなり、また、ひだ52の
幅が小さすぎる場合には、加熱容器2との間の隙間が狭
くなりすぎて熱水蒸気が効率よく紙鍋5の上方まで行き
渡りにくくなるとともに紙鍋5が加熱容器2の内面に接
触しやすくなる。このような観点から、ひだ52の幅
は、例えば1cm〜2cm程度、更には1cmとするこ
とが適当である。また、紙鍋5の全体の大きさとして
は、支持部材4上に載置された状態で、ほぼ加熱容器2
の内面を覆う程度とし、紙鍋5の上端縁が加熱容器2の
開口部から大きく突出することのないような大きさとす
ることが好ましい。紙鍋5が大きすぎて加熱容器2から
はみ出す場合には、蓋3を被せても熱水蒸気が逃げてし
まい易い。
【0025】このように、被調理物である食品材料を、
水蒸気は透過するが水は透過しない紙シートを成形した
紙鍋5内に収納した状態で蒸し加熱することで、蒸し加
熱されて熱水蒸気によって洗われた食品材料から出る養
分や旨み成分は、従来から用いられている蒸籠や蒸し器
の場合のように流出してしまうことなく紙鍋5内に留ま
るので、食品材料の養分や旨みをそっくりそのまま食す
ることができる。また、例えば茶碗蒸しや豆腐などの流
動性を有する食品材料を収納しても、紙鍋5からこれら
食品材料が流出することはなく、別の容器を用いること
なく茶碗蒸しや豆腐などの蒸し調理を行うことが可能で
ある。更に、紙鍋5は紙シートからなることから、蒸し
加熱されて熱水蒸気によって洗われた被調理物のアクや
過剰な油脂分などは適度に紙鍋5内壁の紙面に付着し、
被調理物へ再付着することがなく、アクや過剰な油脂分
などにより食品の味を損なうことがない。また、紙シー
トは吸湿性を有することから、紙鍋5の内面に結露した
水分により被調理物が濡れてべとついたりすることもな
い。
【0026】また、蒸籠や蒸し器などを必要とせず、被
調理物である食品材料は、紙シートからなる紙鍋5内に
収納して蒸し加熱するので、調理後の食べ残した食品な
どの後片づけに際しては紙鍋5を加熱容器2から取り出
すだけでよく、また、加熱容器2に直接食品材料が接触
することがなく、加熱により加熱容器2内の水が無くな
っても食品が加熱容器2の内面に焼き付いたりすること
もないので、従来の蒸籠や蒸し器を用いた場合に較べて
調理後の後片づけや洗浄が格段に容易である。また、紙
鍋5は、紙シートからなることから、分解性、焼却性な
どについても問題が少なく、古紙としてリサイクルする
ことも可能である。
【0027】前記紙鍋5を構成している、水蒸気は透過
するが水は透過しない紙シートの素材については特に限
定はなく、従来公知の紙シートを使用することができ
る。例えば、ポリエチレンなどの熱可塑性合成パルプと
紙パルプとの混抄紙で、孔径0.01μm〜5μm程度
の微細孔を有するものを使用し、前記熱可塑性合成パル
プの融点直前程度の温度、例えばポリエチレンパルプの
場合であれば、70〜80℃程度の温度で加熱してプレ
ス成形することで、図例のような平坦な底部51の周囲
に多数のひだ52を設けた形状などに容易に成形するこ
とができる。この紙シートの厚さにも特に限定はない
が、厚すぎると熱水蒸気が透過しにくくなり、薄すぎる
と被調理物である食品材料が蒸し加熱されて熱水蒸気に
よって洗われた養分や旨み成分、更には過剰の油脂分な
どが紙シートを透過して紙鍋5からしみ出すおそれがあ
る。通常は、例えば坪量が70〜75g/m2程度の紙
シートを用いればよい。
【0028】紙鍋5を構成する、水蒸気は透過するが水
は透過する紙シートとしては、上記のもの以外にも、従
来公知の各種紙シートを用いることができる。使用でき
る紙シートとしては、例えば、特開平3−275473
号公報、特開平4−129509号公報、特開平4−1
83418号公報、特開平6−315430号公報、更
には特開平7−197395号公報などに開示された簡
易蒸し袋などに採用された紙シートなどを用いることが
できる。
【0029】特開平3−275473号に開示された紙
製浸し袋に採用されている紙シートは、紙製のシートが
有する無数の微細孔がより微小な微細孔となるように、
その外面に、パルプ繊維の全面を覆うことなく、撥水性
と耐水性とを有する樹脂製のサイズ剤を、表面孔寸法が
5μm以下となるように固着して表面撥水性、耐水性を
付与した紙シート、あるいはシートの少なくとも片面の
表面孔が5μm以下となるようにパルプ繊維を叩解した
紙シートである。これらの紙シートを、前記表面孔が形
成された面を外側にして加熱プレス成形することで、本
発明の紙鍋5として使用することができる。
【0030】また、特開平4−129509号公報に開
示された簡易蒸し袋に採用されている紙シートは、紙パ
ルプをビスコース化して凝固再生した再生セルロースフ
ィルムと紙とを接着層を介して貼着して微細孔を有する
紙シートとしたものであり、この紙シートを、前記再生
セルロースフィルム面を外側にして加熱プレス成形する
ことで、本発明の紙鍋5として使用することができる。
【0031】特開平4−183418号公報に開示され
た簡易蒸し袋に採用されている紙シートは、シート両面
に連通する孔の径が5μm以下である多孔性プラスチッ
クフィルムと紙又は親水性の不織布とを貼合わせてなる
複合シートであり、この複合シートを、前記多孔性プラ
スチックフィルム面を外側にして加熱プレス成形するこ
とで、本発明の紙鍋5として使用することができる。
【0032】特開平6−315430号公報に開示され
た簡易蒸し袋に採用された紙シートは、抄紙用木材繊維
パルプ35〜75部、熱可塑性合成パルプ25〜65部
を配合して抄紙した紙シート、この紙シートを前記熱可
塑性合成パルプの融点以上に熱処理した紙シート、更に
は前記紙シートの片面に耐熱性の撥水性樹脂を0.3g
/m2以上コートした紙シートであり、これらの紙シー
トを、前記撥水性樹脂コートしたものではコート面を外
側にして、加熱プレス成形することで、本発明の紙鍋5
として使用することができる。
【0033】更に、特開平7−197395号公報に開
示された簡易蒸し袋に採用された紙シートは、製紙用木
材繊維パルプ35〜75部に熱可塑性合成パルプ65〜
25部を配合、叩解し、抄造するに際し、乾燥工程にお
いて、又は抄紙後、前記熱可塑性合成パルプの溶融温度
で加熱することで、該熱可塑性合成パルプの繊維が隣位
するパルプ繊維との交点で溶融結合してなる紙シート、
この紙シートにおいて前記製紙用木材繊維パルプと熱可
塑性合成パルプに乾燥紙力増強剤や湿潤紙力増強剤を配
合したシート、更に前記紙シートの片面に耐水性の撥水
性樹脂を塗被してなる紙シートである。これらの紙シー
トを、前記撥水性樹脂を塗被したものではその面を外側
にして、加熱プレス成形することで、本発明の紙鍋5と
して使用することができる。
【0034】上記のような簡易蒸し袋などに採用されて
いる紙シートは、いずれも水蒸気は透過するが水は透過
しないものであり、孔径0.01μm〜5μm程度の微
細孔を有するように製造されるものである。本発明の紙
鍋5の紙シートの素材としては、これらの各種紙シート
をいずれも採用することもできるが、これらに限定され
るものではない。なお、加熱プレスによる紙鍋5の成形
の容易性、成形後の保形性の観点からは、ポリエチレン
などの熱可塑性合成パルプを混抄した紙シートを用い
て、該熱可塑性合成パルプの融点直前の温度に加熱して
成形することが好ましい態様であり、このような混抄紙
を成形した紙鍋の場合には、蒸し調理時に熱水蒸気にさ
らされても大きく変形して食品が紙鍋5からこぼれてし
まうといったこともない。更に、その外面に撥水処理を
したものを用いることが好ましい態様である。
【0035】この蒸し調理具1を用いて蒸し料理を行う
方法を以下に説明する。
【0036】まず、加熱容器2としての鉄鍋などの中に
金網などの支持部材4を置き、この加熱容器2内に、前
記支持部材4がほぼ浸る程度の水Wを入れる。なお、先
に加熱容器2内に水Wを入れた後、支持部材4を加熱容
器2内に置くようにしてもよい。次に前記支持部材4の
上に紙鍋5を載置し、この紙鍋5内に被調理物である食
品材料Mを収納する。
【0037】食品材料としては、例えば、カニ、貝柱、
魚などの魚介類、野菜類、茶碗蒸し、豆腐、赤飯や炊き
込みご飯、中華饅頭、シューマイ、ギョーザ、蒸し鶏、
蒸し豚、水産練り製品などの各種食品材料を用いること
ができる。従来の蒸し調理にあっては、中華饅頭、シュ
ーマイ、ギョーザ、蒸し鶏、蒸し豚などが一般的であ
り、従来の蒸籠や蒸し器では、蒸し加熱されて熱水蒸気
によって洗われて養分や旨み成分が流出しやすいカニ、
貝柱、魚などの魚介類、野菜類などの食品材料を用いて
美味しく蒸し調理することは困難で、特に飲食店や旅館
などで客の面前で調理するものとしては提供しずらかっ
たが、本発明では、紙鍋5内で食品材料を蒸し加熱する
ことから、これら食品材料の養分や旨み成分を留めるこ
とができ、高級料理として提供することもできる。
【0038】前記のように加熱容器2内の紙鍋5に食品
材料Mを収納したのち、加熱容器2に蓋3を被せて、五
徳6の上に置く。なお、加熱容器2は当初から五徳6の
上に置いてあってもよい。しかるのち、固体燃料7に着
火し、加熱容器2を加熱して水Wを煮沸させて熱水蒸気
を発生させ、所定の時間、被調理物である食品材料Mを
蒸し加熱することで、調理が完了する。加熱手段として
は、ガスコンロや炭火などを用いてもよいが、飲食店や
旅館などで客の面前で蒸し調理する場合には、前記のよ
うな五徳6及び固体燃料7などを用いたものが好適であ
るが、これらに限定されるものではない。
【0039】上記のようにして調理が完了した食品は、
蓋3をとり、紙鍋5から、直接、箸やスプーンなどでと
って食してもよいし、また、小皿に取り分けて食しても
よい。このようにして、本発明の蒸し調理具及び蒸し調
理方法によれば、飲食店や旅館などで客の面前で蒸し調
理を行い、出来立ての料理を客に提供することができる
ことから、業務用の蒸し調理として好適であるが、一般
家庭用としても使用できることはいうまでもない。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、被調理物である食品材
料は、水蒸気は透過するが水は透過しない紙シートから
なる紙鍋内に収納された状態で蒸し加熱されることか
ら、蒸し加熱されて熱水蒸気によって洗われた食品材料
から出る養分や旨み成分を紙鍋内に留めおくことがで
き、魚介類や野菜類などを客の面前で蒸し調理して出来
立ての美味しい蒸し料理を提供することができ、また茶
碗蒸しや豆腐などの流動性を有する食品材料を用いた蒸
し調理を行うことも可能である。更に、蒸し加熱されて
熱水蒸気によって洗われた被調理物のアクや過剰な油脂
分などは適度に紙鍋内壁の紙面に付着し、被調理物へ再
付着することがなく、また、紙鍋が吸湿性を有すること
から、内面に結露した水分により被調理物が濡れてべと
ついたりすることもない。
【0041】また、従来のように蒸籠や蒸し器を必要と
せず、食べ残した食品の後片づけは紙鍋を加熱容器から
取り出すだけでよく、また被調理物は加熱容器に直接触
れないことから加熱容器内の水が無くなってもその内面
に被調理物が焼き付いたりすることがなく、調理後の後
片づけや調理具の洗浄も容易である。また、紙鍋は、分
解性、焼却性などについても問題が少なく、古紙として
リサイクルも可能である。更に、紙鍋は、積み重ねても
嵩張らず、保管も容易である。
【0042】また、本発明では、多数の開口部を有する
支持部材を加熱容器内に配置したことから、蒸し調理時
の加熱容器内の水の突沸が防止される。また、この支持
部材により加熱容器内へ入れる水の量の調整が容易とな
る。更に、この支持部材上に紙鍋を載置することで、蒸
し加熱された食品を紙鍋から取り出す際に、紙鍋が位置
ずれしたりすることも防止できる。
【0043】更に、前記加熱容器として、木蓋を有する
金属製の鍋容器又は釜容器を用いた場合には、該加熱容
器内の水を効率よく加熱して煮沸させることができ、ま
た木蓋は比較的軽量で取り扱い上も安全であり、しかも
木蓋を有する鍋容器又は釜容器は高級感もあり、飲食店
や旅館などで客に提供する料理に使用するにも好適であ
る。
【0044】また、前記支持部材として、例えば金網を
用いた場合には、加熱容器内で水が煮沸されて発生する
熱水蒸気を効率よく、その上に載置した紙鍋に供給する
ことができる。更に、この金網などの支持部材が脚部を
有するものである場合には、加熱容器の底面と支持部材
との間隔を常に一定に保持することができるとともにそ
の姿勢も安定し、ひいてはその上に載置される紙鍋の姿
勢が安定し、その位置ずれをより確実に防止することが
できる。
【0045】前記紙シートから成形した紙鍋が、平坦な
底面の周囲に多数のひだを形成して上方に開いた形状に
成形されたものであると、支持部材の上に載置したとき
の紙鍋の姿勢が安定するとともに、多数のひだにより加
熱容器の内面に対して紙鍋の接する部分が少なくなり、
紙鍋が焼けこげたりして破損することが防止される。ま
た、前記ひだと加熱容器との間の隙間を通して熱水蒸気
が加熱容器内を上昇することで紙鍋全体を熱水蒸気で包
み込むことができ、紙鍋内の被調理物を全体に均一に蒸
し加熱することができる。また、紙鍋が上方に開いた形
状に成形してあれば、多数の紙鍋を積み重ねても嵩張ら
ず保管するのに便利である。
【0046】前記紙鍋が孔径0.01μm〜5μmの微
細孔を有する紙シートから成形されたものである場合に
は、水が煮沸されて発生する熱水蒸気を紙面を通して紙
鍋内へ確実に供給して該紙鍋内の被調理物を効率よく蒸
し加熱することができ、また紙鍋内への水の浸入を防止
すると同時に蒸し加熱されて熱水蒸気によって洗われた
食品材料からでる養分や旨み成分が紙鍋外へ流出するこ
とも確実に防止することができる。
【0047】また、前記紙鍋が、紙パルプと熱可塑性合
成パルプとの混抄紙からなる紙シートを加熱プレス成形
したものであると、成形が容易で、成形後の保形性にも
優れ、蒸し調理時の熱水蒸気にさらされても大きく変形
して食品がこぼれてしまうといったおそれもない。
【0048】したがって、本発明の蒸し調理具及び蒸し
調理方法に、紙パルプと熱可塑性合成パルプとの混抄紙
からなり、孔径0.01μm〜5μmの微細孔を有し、
水蒸気は透過するが水は透過しない紙シートを加熱プレ
ス成形して、平坦な底面の周囲に多数のひだを形成した
上方に開いた形状に成形された紙鍋を使用すれば、蒸し
加熱されて熱水蒸気によって洗われた被調理物からでる
養分や旨み成分を紙鍋内に留めることができ、また蒸し
加熱により被調理物から発生するアクや余剰の油脂分な
どが適度に紙鍋内壁の紙面に付着して被調理物への再付
着が少なくなり、食品の味を損なうことがなく、更には
適度な吸湿性を有することから紙鍋内壁に結露した水分
を適度に吸収することができ、食品がべとついたりする
ことを防止することができる。更に、周囲に形成したひ
だにより加熱容器への接触部分た少なくなり、過熱によ
る紙鍋の焼け焦げなどが防止されるとともに、ひだの部
分の隙間を通して熱水蒸気を紙鍋全体に行き渡らせるこ
とができ、均一な蒸し加熱が可能となる。また、熱可塑
性合成パルプとの混抄紙であるから加熱プレスによる成
形が容易で、かつ成形後の保形性にも優れ、蒸し調理時
に熱水蒸気にさらされても大きく変形して食品がこぼれ
てしまうといったこともない。この紙鍋は、適度の吸湿
性を有する一方で水は透過させないことから、上記のよ
うな蒸し調理のみではなく、この紙鍋に水とともに食材
を入れて直接火にかけて使用する煮炊き調理用の容器と
して使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る蒸し調理具の1実施例と、この
蒸し調理具を用いて蒸し調理を行う際に使用する加熱手
段としての五徳及び固体燃料を示す分解斜視図。
【図2】 前記蒸し調理具の使用状態を表す模式的縦断
面図。
【図3】 蒸し調理具の他実施例を示す分解斜視図。
【符号の説明】
1:蒸し調理具、2:加熱容器、3:蓋、4:支持部
材、5:紙鍋、6:五徳、7:固体燃料、21:底面、
22:把手、23:内壁、31:把手、41:開口部、
42:外枠、43:金網、44:脚部、45:金属線、
51:底面、52ひだ、W:水、M:食品材料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B055 AA22 BA02 BA03 BA22 BA28 BA29 BA36 BA37 BA38 BA39 BA56 BA66 CA01 CA13 CA68 CA71 CB02 CB03 CB05 CB08 CC43 CC52 CC55 CC56 CC57 CC61 DB19 EA06 FA01 FA09 FA17 FB02 FB05 FB24 FB35 FB54 FC14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓋を有する加熱容器と、多数の開口部を
    有し前記加熱容器内にその底面から所定の間隔をおいて
    配置される支持部材と、水蒸気は透過するが水は透過し
    ない紙シートを成形してなり前記支持部材の上に載置さ
    れる紙鍋と、を備える蒸し調理具。
  2. 【請求項2】 前記支持部材が、金網または脚部を有す
    る金網からなる請求項1記載の蒸し調理具。
  3. 【請求項3】 前記紙鍋が、平坦な底面の周囲に多数の
    ひだを形成して上方に開いた形状に成形されたものであ
    る請求項1または2に記載の蒸し調理具。
  4. 【請求項4】 前記紙鍋が、紙パルプと熱可塑性合成パ
    ルプとの混抄紙からなる紙シートを加熱プレス成形して
    なるものである請求項1〜3のいずれかに記載の蒸し調
    理具。
  5. 【請求項5】 加熱容器内に、多数の開口部を有する支
    持部材を、前記加熱容器の底面から所定の間隔をおいて
    配置するとともに、前記支持部材がほぼ浸かる程度の量
    の水を入れ、水蒸気は透過するが水は透過しない紙シー
    トを成形した紙鍋を前記支持部材の上に載置し、この紙
    鍋内に被調理物を収納したのち加熱容器に蓋をした状態
    で加熱して水を煮沸させることにより、発生する熱水蒸
    気を前記紙鍋の紙面を透過させて該紙鍋内の被調理物を
    蒸し加熱するようにした蒸し調理方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007147268A (ja) * 2005-11-02 2007-06-14 San Plant Kogyo Kk 加熱調理器
AU2009101251B4 (en) * 2009-12-07 2010-08-05 Michael Chambers Apparatus and method of cooking food items
JP2012024209A (ja) * 2010-07-21 2012-02-09 Yamazaki Corp 鍋敷き
CN115058914A (zh) * 2022-06-10 2022-09-16 芬欧汇川(中国)有限公司 用于食品与药品接触用纸的涂料组合物及其制备方法

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