JP2002176934A - 顆粒状食品およびその製造方法 - Google Patents

顆粒状食品およびその製造方法

Info

Publication number
JP2002176934A
JP2002176934A JP2000377339A JP2000377339A JP2002176934A JP 2002176934 A JP2002176934 A JP 2002176934A JP 2000377339 A JP2000377339 A JP 2000377339A JP 2000377339 A JP2000377339 A JP 2000377339A JP 2002176934 A JP2002176934 A JP 2002176934A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antioxidant
food
granules
granular food
granular
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000377339A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiko Tanaka
中 敬 子 田
Koichi Sugita
田 浩 一 杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pigeon Corp
Original Assignee
Pigeon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pigeon Corp filed Critical Pigeon Corp
Priority to JP2000377339A priority Critical patent/JP2002176934A/ja
Publication of JP2002176934A publication Critical patent/JP2002176934A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Formation And Processing Of Food Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明の顆粒状食品は、表面の少なくと
も一部に酸化防止剤を含有し、顆粒外部の酸化防止剤濃
度が、顆粒内部よりも高いことを特徴としている。この
ような本発明の顆粒状食品は、酸化防止剤を0.001
〜1重量%含有することも好ましく、また、酸化防止剤
が、ビタミンEまたはビタミンCであることも好まし
い。また、本発明の顆粒状食品の製造方法は、酸化防止
剤を含有する液体を用いて食品を造粒し、表面の少なく
とも一部に酸化防止剤を含有しており、顆粒外部の酸化
防止剤濃度が、顆粒内部よりも高い顆粒状食品を得るこ
とを特徴としている。 【効果】 本発明によれば、多量に摂取しない限り食品
衛生上安全な酸化防止剤を、顆粒外部において顆粒内部
よりも高濃度で含有し、少量の酸化防止剤含有量で充分
な酸化防止効果を有し、品質劣化が少なく、安全でかつ
保存性に顆粒状食品、およびその製造方法を提供するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、顆粒状食品およびその製
造方法に関する。詳しくは、本発明は、酸化防止剤を顆
粒表面に含有することにより酸化防止が図られた、顆粒
状食品およびその製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】水、湯などに溶解あるいは分散さ
せて用いる食品としては、粉末状、ペースト状、固形
状、顆粒状などの形態が挙げられる。このうち顆粒状の
食品は、湯、水などへの溶解あるいは分散が容易になさ
れ、取り扱いが容易であることから需要が増加してい
る。
【0003】たとえば、従来ブロック状態などの固形状
での取り扱いが主流であった、カレーあるいはシチュー
のルー、バターなどの油脂含有食品も、顆粒状とするこ
とにより、調理時の溶解性あるいは分散性が向上し、ス
プーンでの計量が容易になるなどの利点を有するため種
々開発されている。しかしながら、顆粒状の食品は、固
形状あるいはペースト状の食品と比較して表面積が大き
く、空気との接触により酸化し、品質が劣化しやすく、
保存性が不充分な場合があるという問題があった。
【0004】このような問題を避けるため、顆粒状食品
の包装を、外気と接触しにくい物にするなどの工夫が試
みられており、流通時の品質劣化はある程度防止できる
ようになってきている。しかしながら、品質劣化を防止
する包装を施した場合であっても、消費者が開封した後
の顆粒状食品については、品質劣化が避けられないとい
う問題があった。このため、品質劣化を生じにくい顆粒
状食品が求められていた。
【0005】品質劣化を軽減した顆粒状食品としては、
顆粒内に多量の酸化防止剤を含有させたものが製造され
ている。しかしながら、酸化防止剤を多量に含有するか
粒状食品は、高価な酸化防止剤を多く用いるため製造コ
ストが嵩むほか、酸化防止剤を多量に摂取することは望
ましくないという問題があった。ところで、顆粒状食品
を離乳食、幼児食、病人食あるいは老人食として用いる
場合には、特に安全性が求められる。このような用途の
顆粒状食品では、酸化防止剤の使用量を少なくするのが
望ましいが、顆粒中の酸化防止剤量を低減した場合に
は、十分な保存性が得られないという問題があった。
【0006】本発明者は、このような状況に鑑みて鋭意
研究した結果、表面部に酸化防止剤を含む顆粒状食品
が、保存性および安全性に優れることを見出して、本発
明を完成するに至った。
【0007】
【発明の目的】本発明は、酸化防止剤による抗酸化作用
を有し、保存性および安全性に優れた、顆粒状食品およ
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【発明の概要】本発明の顆粒状食品は、表面の少なくと
も一部に酸化防止剤を含有し、顆粒外部の酸化防止剤濃
度が、顆粒内部よりも高いことを特徴としている。この
ような本発明の顆粒状食品は、酸化防止剤を0.001
〜1重量%含有することも好ましく、また、酸化防止剤
が、ビタミンEまたはビタミンCであることも好まし
い。
【0009】本発明の顆粒状食品の製造方法は、酸化防
止剤を含有する液体を用いて食品を造粒し、表面の少な
くとも一部に酸化防止剤を含有しており、顆粒外部の酸
化防止剤濃度が、顆粒内部よりも高い顆粒状食品を得る
ことを特徴としている。このような本発明の顆粒状食品
の製造方法では、食品を予備造粒し、予備造粒顆粒を得
た後、酸化防止剤を含有する液体を予備造粒顆粒に噴霧
して造粒することも好ましい。また、本発明の顆粒状食
品の製造方法では、予備造粒を、酸化防止剤を含有しな
い液体を食品粉末に噴霧して行うことも好ましく、ま
た、酸化防止剤を含有する液体の酸化防止剤濃度が、
0.1〜2重量%であることも好ましい。さらに、この
ような本発明の顆粒状食品の製造方法では、酸化防止剤
が、ビタミンEまたはビタミンCであることも好まし
い。
【0010】
【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説
明する。 <顆粒状食品>本発明の顆粒状食品は、顆粒状食品基材
と酸化防止剤とを含む顆粒状食品であって、表面の少な
くとも一部に酸化防止剤を含有し、顆粒外部の酸化防止
剤濃度が顆粒内部よりも高いものである。
【0011】このような本発明の顆粒状食品は、表面部
付近の顆粒外部よりも低い濃度であれば、顆粒内部に酸
化防止剤を含有していてもよく、また、表面のみに酸化
防止剤を含有していてもよい。本発明の顆粒状食品は、
特に、顆粒内部が酸化防止剤を実質的に含有せず、顆粒
表面部およびその付近に酸化防止剤を含有する構造であ
るのがより好ましい。
【0012】また、本発明の顆粒状食品は、表面および
その付近の成分が酸化防止剤を含有し、実質的に表面の
少なくとも一部が酸化防止剤で被覆された構造であるの
が特に好ましい。このように、顆粒内部よりも顆粒外部
(表面部付近)の酸化防止剤濃度が高い場合には、顆粒
状食品が均一に酸化防止剤を含有する場合と比較して、
顆粒中の酸化防止剤量が少量であっても、充分な酸化防
止効果を示すため、保存性に優れた顆粒状食品を経済的
に提供することができる。また、酸化防止剤の使用量を
少量にすることができるため、食品として安全性の高い
顆粒状食品を提供することができる。
【0013】本発明の顆粒状食品に含まれる食品基材
は、顆粒状に成形できるものであればどのようなもので
あってもよく、特に制限されない。本発明で用いられる
酸化防止剤としては、食品に添加でき、酸化防止効果を
有するものをいずれも用いることができ、たとえば、ビ
タミンE、ビタミンC、エリソルビン酸、エリソルビン
酸ナトリウムなどを好ましく用いることができる。本発
明では、酸化防止剤として、これらのうちビタミンEま
たはビタミンCを用いるのがより好ましく、ビタミンE
を用いるのが特に好ましい。これらの酸化防止剤は、単
独で用いてもよく、2種以上適宜混合して用いてもよ
い。酸化防止剤として、ビタミンEあるいはビタミンC
を用いる場合には、多量に摂取しない限り食品としての
安全性が特に高いため好ましい。
【0014】なお、本発明において酸化防止剤として用
いることのできる、ビタミンEとは、α−トコフェロー
ル(α−ビタミンE)、β−トコフェロール、γ−トコ
フェロール、δ−トコフェロールの1種以上からなる総
ビタミンEを表し、また、ビタミンCとは、アスコルビ
ン酸、アスコルビン酸ナトリウムなどのアスコルビン酸
誘導体の1種以上からなる総ビタミンCを表す。本発明
において、酸化防止剤の量および濃度は、酸化防止剤総
量での量および濃度を示す。
【0015】このような本発明の顆粒状食品の酸化防止
剤含有量は、顆粒の大きさ、形状などにもより特に限定
されるものではないが、酸化防止剤を0.001〜1重
量%、好ましくは0.01〜0.1重量%程度含有する
のが望ましい。本発明の顆粒状食品は、水、湯などに分
散または溶解して用いる顆粒状食品であってもよく、顆
粒のまま食する顆粒状食品であってもよい。このような
顆粒状食品としては、ココアなどの飲料、スープ、ポタ
ージュ、シチュー、カレー、だし、ソース、栄養補助食
品などがいずれも好ましく挙げられる。このような顆粒
状食品は、単独で用いられてもよく、具材等の他の食品
と混合して用いられてもよい。
【0016】本発明の顆粒状食品は、通常顆粒状食品に
添加される種々の食品添加剤を、通常用いられる範囲の
量で含有していてもよい。本発明の顆粒状食品に添加す
ることのできる食品添加剤としては、香料、香辛料、ビ
タミン類やカルシウム等の栄養強化剤などが挙げられ
る。本発明の顆粒状食品を離乳食、幼児食、病人食ある
いは老人食として用いる場合には、顆粒状食品中の塩分
が高すぎないのが望ましく、所望の塩分濃度となるよう
に調製するのが好ましい。顆粒状食品の食塩含有量は、
たとえば、湯に分散するなどの接食状態としたときのナ
トリウム含量が、離乳食では100g当り200mg以
下、幼児食では100g当り300mg以下となる量と
するのが好ましい。
【0017】本発明の顆粒状食品は、水分含有量が15
重量%以下、好ましくは10重量%以下、より好ましく
は7重量%以下であるのがよい。顆粒状食品の水分含有
量がこのように少ない場合には、顆粒状食品が保存性に
優れるため好ましい。このような本発明の顆粒状食品
は、多量に摂取しない限り食品衛生上安全な酸化防止剤
を、顆粒外部において顆粒内部よりも高濃度で含有する
ため、少量の酸化防止剤含有量で充分な酸化防止効果を
有し、品質劣化が少なく、安全でかつ保存性に優れる。
【0018】<顆粒状食品の製造方法>本発明の顆粒状
食品の製造方法は、酸化防止剤を含有する液体を用いて
食品を造粒する。本発明で原料として用いる酸化防止剤
としては、食品の酸化防止剤として従来公知のものをい
ずれも用いることができ、オイル状、粉末状、ビーズ
状、乳剤、液状など、どのような形態であってもよい。
本発明では、酸化防止剤としては、たとえば、ビタミン
E、ビタミンC、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナト
リウムなどを好ましく用いることができる。本発明で
は、酸化防止剤として、これらのうちビタミンEまたは
ビタミンCを用いるのがより好ましく、ビタミンEを用
いるのが特に好ましい。これらの酸化防止剤は、単独で
用いてもよく、2種以上適宜混合して用いてもよい。酸
化防止剤として、ビタミンEあるいはビタミンCを用い
る場合には、多量に摂取しない限り食品としての安全性
が特に高いため好ましい。
【0019】酸化防止剤を含有する液体としては、水ま
たは油を基材とした液体に酸化防止剤が溶解、分散ある
いは乳化したものをいずれも用いることができる。ま
た、酸化防止剤の市販形態が、オイル状、乳剤、液状な
どである場合には、そのまま用いることもできる。本発
明では、このうち、水を基材とした液体に酸化防止剤を
溶解、分散あるいは乳化させた液体が特に好ましく用い
られる。このような液体には、バインダー成分など、酸
化防止剤以外の成分が含まれていてもよい。
【0020】このような酸化防止剤を含有する液体は、
造粒時に添加されてもよく、造粒後に添加されてもよ
く、添加の方法を限定するものではないが、好ましくは
造粒時あるいは造粒後に噴霧して添加されるのが好まし
く、造粒時に噴霧して添加されるのがより好ましい。酸
化防止剤を含有する液体の酸化防止剤濃度は、特に限定
されるものではないが、通常0.1〜2重量%、好まし
くは0.2〜1.5重量%程度であることが望ましい。
【0021】本発明の顆粒状食品の製造方法において、
顆粒化工程は1段階であっても2段階以上の多段階であ
ってもよいが、本発明では原料食品を予備造粒して予備
造粒顆粒を得る工程と、酸化防止剤を含有する液体を予
備造粒顆粒に噴霧して造粒する工程とを有するのが好ま
しい。顆粒化工程が1段階である場合の顆粒化食品の製
造方法としては、造粒機に粉末状の原料食品を導入し、
酸化防止剤を含有する液体を噴霧しながら攪拌あるいは
流動を行うなどの方法により、粉末状の食品を所望の粒
度まで造粒するのが好ましい。
【0022】本発明の製造方法においては、食品を予備
造粒して、予備造粒顆粒を得たあと、酸化防止剤を含有
する液体を噴霧して造粒するのが特に好ましい。このよ
うな顆粒化食品の製造方法において、予備造粒は、従来
公知の顆粒形成法を適宜採用して行うことができ、たと
えば、押出造粒、流動層造粒、攪拌造粒などにより予備
造粒顆粒を得ることができるが、酸化防止剤を含有しな
い液体を食品粉末に噴霧して造粒するのが好ましく、酸
化防止剤を含有しない液体を食品粉末に噴霧により添加
しながら、攪拌あるいは流動させることにより造粒する
方法を採用するのが望ましい。酸化防止剤を含有しない
液体は、水を基材とした水系であるのが好ましい。
【0023】予備造粒を、酸化防止剤を含有しない液体
を食品粉末に噴霧して行う場合には、予備造粒と、それ
につづいて酸化防止剤を含有する液体を予備造粒顆粒に
噴霧して行う造粒とを、同一の造粒装置内で行うことが
できるため、工程が簡便で経済的である上、得られる顆
粒状食品が、実質的に表面部の少なくとも一部が酸化防
止剤で被覆された構造となり、それぞれの顆粒に均一
に、効率よく酸化防止剤を付着することができ、顆粒内
部よりも顆粒表面部の酸化防止剤濃度が高くなるため、
酸化防止剤の有する酸化防止効果が充分に発揮され、保
存性に優れるため好ましい。
【0024】また、顆粒化工程が多段階である場合に
は、少なくとも最後の工程において酸化防止剤を含有す
る液体を噴霧などにより用いて造粒するのが好ましい。
このようにして造粒した場合には、顆粒状食品の最表面
部に酸化防止剤を含有する顆粒状食品を容易に得ること
ができる。本発明の顆粒状食品の製造方法では、上述の
ようにして顆粒化した食品を、乾燥工程に供するのが好
ましく、乾燥工程は、顆粒状食品の水分含有量が15重
量%以下、好ましくは10重量%以下、より好ましくは
7重量%以下となる条件で行うのが望ましい。
【0025】このような本発明の製造方法により得られ
た顆粒状食品は、必要に応じて篩などで粒度を分別して
製品とすることができる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、多量に摂取しない限り
食品衛生上安全な酸化防止剤を、顆粒外部において顆粒
内部よりも高濃度で含有し、少量の酸化防止剤含有量で
充分な酸化防止効果を有し、品質劣化が少なく、安全で
かつ保存性に顆粒状食品を提供することができる。
【0027】また、本発明によれば、このような優れた
顆粒状食品を効率よく経済的に製造する、顆粒状食品の
製造方法を提供することができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。なお、本実施例において、各種性状の測
定および評価は以下の方法により行った。
【0029】<塩分>モール法により測定した。 <水分>減圧加熱乾燥法により測定した。 <官能試験>室温および35℃の条件下にて保存後(1
ヶ月、2ヶ月および3.5ヶ月)の顆粒状食品試料につ
いて、色、味覚、匂い、固さおよび総合評価をパネラー
により以下の判断基準によって評価した。
【0030】 5:全く劣化が認められない良好な製品 4:若干の劣化が認められるが良好な製品 3:劣化は認められるが食用に差し支えない範囲の製品 2:食用に適さない可能性がある劣化が見られる製品 1:強い劣化が見られ、食用に適さない製品
【0031】
【実施例1】<顆粒状ホワイトソース>デキストリン2
2.8kg、粉末バター23kg、コーンスターチ2
0.7kg、脱脂粉乳14kg、クリーミングパウダー
11kg、オニオンエキス4.5kg、チキンエキス
2.5kg、食塩1.4kg、酵母エキス0.2kgを
計量し、攪拌流動層造粒機に導入して原料を仕込んだ。
【0032】熱水を噴霧しながら造粒を開始し、8割程
度の造粒を行った。続いて、熱水とビタミンE乳剤の混
合液(混合液中のビタミンE濃度:0.8重量%)を噴
霧してさらに造粒を行い、顆粒状物を得た。造粒に用い
たビタミンE乳剤量は0.15kg(ビタミンE量換算
で0.02kg)であった。次いで、得られた顆粒状物
を、100℃の熱風で乾燥したところ、約100kgの
ホワイトソース顆粒が得られた。
【0033】得られたホワイトソース顆粒は、湯に対す
る分散性および風味に優れた顆粒状食品であった。この
顆粒100g中の塩分含有量は2.23g、水分量は
3.4gであり、湯戻し(接食)時の塩分濃度は0.4
3%であった。また、得られたホワイトソース顆粒につ
いて、上述の方法により官能試験を行った。結果を表1
に示す。
【0034】
【表1】
【0035】さらに、製造直後のホワイトソース顆粒
と、5℃、室温および35℃の各温度条件下にそれぞれ
保存後(1ヶ月、2ヶ月および3.5ヶ月)のホワイト
ソース顆粒について、色差計(日本電色社製、SE−2
000)によりL*値、a*値およびb*値を測定した。
得られた製造直後の顆粒の測定値(L*1、a*1、b*
1)と、保存後の顆粒の測定値(L*2、a*2、b
*2)より、保存後の顆粒と製造直後の顆粒との式差Δ
*を下記式により求めた。結果を表2に示す。なお、
ΔE*の値が小さいほど、色の差が小さく、品質の変化
が少ないことが示される。
【0036】
【数1】
【0037】
【表2】
【0038】表1および表2に示されるように、実施例
1で得られたホワイトソース顆粒は、35℃の厳しい条
件下に3.5ヶ月保存した後(常温で14ヶ月保存に相
当)であっても、良好な性状を有しており、保存性に優
れることがわかった。
【0039】
【実施例2】<顆粒状コーンポタージュ>酵母エキス
0.7kg、乳糖4.55kg、オニオンエキス5.2
5kg、チキンエキス8.75kg、デキストリン1
7.5kg、脱脂粉乳52.5kg、および全脂粉乳1
4.0kgと、12.25kgおよび粉砕したコーンス
ターチ127.0kgとを混合した粉体原料を、攪拌流
動層造粒機に導入して仕込んだ。
【0040】熱水に、粉体原料とは別のコーンスターチ
を溶解した結合液を溶解し、さらにビタミンE乳剤を溶
解させた結合液(結合液中のビタミンE濃度:0.2重
量%)を噴霧して造粒を行い、顆粒状物を得た。造粒に
用いたコーンスターチ量は3.0kg、ビタミンE乳剤
量は0.35kg(ビタミンE量換算で0.05kg)
であった。得られた顆粒状物を、100℃、15分間の
条件で乾燥した後、40℃まで冷却し、16メッシュの
ふるいにより篩い分けし、約350kgのコーンポター
ジュ顆粒を得た。
【0041】得られたコーンポタージュ顆粒は、湯に対
する分散性および風味に優れた顆粒状食品であった。こ
の顆粒100g中の塩分含有量は4.15g、水分量は
4.1gであり、湯戻し(接食)時の塩分濃度は0.3
9%であった。また、得られたコーンポタージュ顆粒に
ついて、上述の方法により官能試験を行った。結果を表
3に示す。
【0042】さらに、製造直後と、5℃、室温および3
5℃の条件下にて保存後(1ヶ月、2ヶ月および3.5
ヶ月)のコーンスターチ顆粒について、実施例1と同様
にして、L*値、a*値およびb*値を測定し、保存後の
顆粒と製造直後の顆粒との色差ΔE*を求めた。結果を
表4に示す。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】表3および表4に示されるように、実施例
2で得られたコーンポタージュ顆粒は、35℃の厳しい
条件下に3.5ヶ月保存した後(常温で14ヶ月保存に
相当)であっても、良好な性状を有しており、保存性に
優れることがわかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B021 LA44 MC03 MK25 MK26 MP03 4B035 LC05 LE01 LG16 LK11 LP26 4B048 PE02 PE10 PN02 PQ03 PS01 PS17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面の少なくとも一部に酸化防止剤を含有
    し、 顆粒外部の酸化防止剤濃度が、顆粒内部よりも高いこと
    を特徴とする顆粒状食品。
  2. 【請求項2】酸化防止剤を0.001〜1重量%含有す
    る、請求項1に記載の顆粒状食品。
  3. 【請求項3】酸化防止剤が、ビタミンEまたはビタミン
    Cである、請求項1または2に記載の顆粒状食品。
  4. 【請求項4】酸化防止剤を含有する液体を用いて食品を
    造粒し、 表面の少なくとも一部に酸化防止剤を含有しており、顆
    粒外部の酸化防止剤濃度が、顆粒内部よりも高い顆粒状
    食品を得ることを特徴とする顆粒状食品の製造方法。
  5. 【請求項5】食品を予備造粒し、予備造粒顆粒を得た
    後、 酸化防止剤を含有する液体を予備造粒顆粒に噴霧して造
    粒する、請求項4に記載の顆粒状食品の製造方法。
  6. 【請求項6】予備造粒を、酸化防止剤を含有しない液体
    を食品粉末に噴霧して行う、請求項5に記載の顆粒状食
    品の製造方法。
  7. 【請求項7】酸化防止剤を含有する液体の酸化防止剤濃
    度が、0.1〜2重量%である請求項4〜6のいずれか
    に記載の顆粒状食品の製造方法。
  8. 【請求項8】酸化防止剤が、ビタミンEまたはビタミン
    Cである、請求項4〜7のいずれかに記載の顆粒状食品
    の製造方法。
JP2000377339A 2000-12-12 2000-12-12 顆粒状食品およびその製造方法 Pending JP2002176934A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000377339A JP2002176934A (ja) 2000-12-12 2000-12-12 顆粒状食品およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000377339A JP2002176934A (ja) 2000-12-12 2000-12-12 顆粒状食品およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002176934A true JP2002176934A (ja) 2002-06-25

Family

ID=18846072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000377339A Pending JP2002176934A (ja) 2000-12-12 2000-12-12 顆粒状食品およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002176934A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009055877A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Asahi Breweries Ltd 顆粒状組成物の製造方法
JP2012085561A (ja) * 2010-10-18 2012-05-10 Ohkawara Kakohki Co Ltd ポタージュスープ用粉末製造法
CN102949369A (zh) * 2012-10-30 2013-03-06 丽珠医药集团股份有限公司 甲磺酸吉米沙星药物组合物的制备方法
JP2020065478A (ja) * 2018-10-24 2020-04-30 味の素株式会社 粉末スープ及びその製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50129725A (ja) * 1974-04-02 1975-10-14
JPH04218330A (ja) * 1990-01-22 1992-08-07 Takeda Chem Ind Ltd 被覆された節類粉末およびその製造方法
JPH09501955A (ja) * 1993-04-15 1997-02-25 ゲルゲリイ、ゲルハルト アルカリ−及び/又は金属−感受性薬用活性物質を含む発泡系及びその製造方法
JP2000513204A (ja) * 1995-10-27 2000-10-10 ジボーダン−ルール(アンテルナシヨナル)ソシエテ アノニム フレーバー剤顆粒

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50129725A (ja) * 1974-04-02 1975-10-14
JPH04218330A (ja) * 1990-01-22 1992-08-07 Takeda Chem Ind Ltd 被覆された節類粉末およびその製造方法
JPH09501955A (ja) * 1993-04-15 1997-02-25 ゲルゲリイ、ゲルハルト アルカリ−及び/又は金属−感受性薬用活性物質を含む発泡系及びその製造方法
JP2000513204A (ja) * 1995-10-27 2000-10-10 ジボーダン−ルール(アンテルナシヨナル)ソシエテ アノニム フレーバー剤顆粒

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009055877A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Asahi Breweries Ltd 顆粒状組成物の製造方法
JP2012085561A (ja) * 2010-10-18 2012-05-10 Ohkawara Kakohki Co Ltd ポタージュスープ用粉末製造法
CN102949369A (zh) * 2012-10-30 2013-03-06 丽珠医药集团股份有限公司 甲磺酸吉米沙星药物组合物的制备方法
JP2020065478A (ja) * 2018-10-24 2020-04-30 味の素株式会社 粉末スープ及びその製造方法
JP7305944B2 (ja) 2018-10-24 2023-07-11 味の素株式会社 粉末スープ及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6168811B1 (en) Fortified edible compositions and process of making
EP2211641B1 (en) Fortified bouillon cube
PL183656B1 (pl) Sposób wytwarzania spożywczego proszku z krystalicznych cząstek powleczonych tłuszczem i spożywczy sypki proszek
JP2008289426A (ja) 食塩代替物、及び減塩加工食品とその製造方法
EP3038475B1 (en) Iron supplementation of a bouillon concentrate
EP3048903B1 (en) Iron supplementation of a bouillon concentrate
JP2002176934A (ja) 顆粒状食品およびその製造方法
US20080138425A1 (en) Method for the Preparation of a Stable Lactate Metal Salt in Powder Form and Stable Metal Lactate Salt
JP6551889B2 (ja) 固形状食品組成物及びその製造方法
TWI738756B (zh) 固形狀食品組成物、其製造方法、以及抑制及/或防止該組成物中乾燥食材的經時褪色及變色之方法
JP2004000253A (ja) 粉末状食品およびその製造法
JP3285826B2 (ja) ペースト状食品
JP7274949B2 (ja) 溶媒を添加して食品を調製するための組成物
EP2689674B1 (en) Micro-encapsulated animal protein concentrate
JP3594571B2 (ja) 食品用トッピング及びその製造方法
JPH09191855A (ja) カルシウム強化剤
JP4180222B2 (ja) ホワイトソース様ソースベースを形成可能な粉粒体組成物とその製法
JP5936214B1 (ja) レトルト臭マスキング用香料組成物の製造方法
JP2007006742A (ja) 即席食品
JP2003009837A (ja) 顆粒状食品の製造方法
JP2002291447A (ja) 粉末状食品およびその製造法
JP2023006788A (ja) 機能性成分を含有する調味料組成物
EP1616851A1 (en) Method for the preparation of a stable lactate metal salt in powder form and stable metal lactate salt
JP2002369666A (ja) 食品添加剤、及びそれを含有してなる食品組成物
WO2022048873A1 (en) Iron-fortified food concentrate

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080512

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091027

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091225

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100202