JP2002176400A - デジタル放送受信機 - Google Patents

デジタル放送受信機

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メインチャンネルとサブチャンネルを含む複
数のチャンネルの放送信号が多重された放送波を受信す
ることが可能なデジタル放送受信機において、メインチ
ャンネルをサブチャンネルに切り替えたとき、サブチャ
ンネルで放送されている番組を常に最初から視聴する。 【解決手段】 本発明に係るデジタル放送受信機は、選
局されたチャンネルの受信データに復調処理を施して出
力する復調回路3、4、5と、サブチャンネルで送信さ
れてくる番組の受信データを格納することが可能なメモ
リ8と、サブチャンネルで送信されてくる番組の受信デ
ータを常に更新しつつメモリに書き込むと共に、メイン
チャンネルからサブチャンネルへの切替え操作が行なわ
れた時点で、メモリに格納されている受信データを番組
の先頭から読み出して、復調回路に供給するコントロー
ラ9とを具えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のチャンネル
の放送信号が多重された放送波の受信機であって、各チ
ャンネルの放送信号に含まれるヘッダ情報に基づいて、
ユーザによって選択された1つのチャンネルを選局する
ことが可能なデジタル放送受信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体向けのデジタル音声放送と
して、デジタル音声信号を高能率符号化し、OFDM(O
rthogonal Frequency Division Multiplexing)により変
調して放送するDAB(Digital Audio Broadcast)方式
の実用化が進んでいる。又、既存のアナログ音声放送と
同一の周波数帯域を利用するIBOC(In-Band On-Chan
nel)方式のデジタル音声放送の検討も行なわれている。
【0003】この様なデジタル音声放送においては、複
数チャンネルの放送信号を多重して、同一の信号帯域で
送信することが可能であり、例えば、主たる番組を放送
するためのメインチャンネルと、天気予報や交通情報等
の比較的短時間の独立した番組を繰り返し放送するため
のサブチャンネルとを設けて、これらのチャンネルの放
送信号を同時に送信することが可能である。各チャンネ
ルの放送信号には、ヘッダ情報が含まれており、受信機
側では、ヘッダ情報に基づいて1つのチャンネルを選局
することが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、デジタル放
送受信機にて、受信チャンネルをメインチャンネルから
サブチャンネルに切り替えたとき、サブチャンネルで放
送されている番組が既に始まっており、番組の途中から
では、番組の内容を理解することが出来ないことがあ
る。この場合、その番組の放送が初めから繰り返される
まで待たねばならず、不便である問題があった。
【0005】そこで本発明の目的は、受信チャンネルを
メインチャンネルからサブチャンネルに切り替えたと
き、サブチャンネルで放送されている番組を常に最初か
ら視聴することが出来るデジタル放送受信機を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明に係るデジタル放送
受信機は、メインチャンネルとサブチャンネルの放送信
号が多重された放送波を受信し、各チャンネルの放送信
号に含まれるヘッダ情報に基づいて、ユーザによって選
択された1つのチャンネルを選局することが可能であっ
て、選局されたチャンネルの受信データに復調処理を施
して出力する復調手段と、サブチャンネルで送信されて
くる番組の受信データを1番組分、格納することが可能
な容量を有するメモリと、サブチャンネルで送信されて
くる番組の受信データを常に更新しつつメモリに書き込
むメモリ書込み制御手段と、メインチャンネルからサブ
チャンネルへの切替え操作に応じ、メモリに格納されて
いる受信データを番組の先頭から読み出して、復調手段
に供給するメモリ読出し制御手段とを具えている。
【0007】上記本発明のデジタル放送受信機において
は、サブチャンネルで送信されてくる番組の受信データ
が常に更新されつつメモリに書き込まれており、例えば
同じ番組が繰り返し放送されている場合、該メモリに
は、何れかのアドレスを先頭アドレスとして、その番組
を構成している全ての受信データが常時格納されている
ことになる。又、サブチャンネルの番組が変更された場
合であっても、その変更後の番組を構成している全ての
受信データが、何れかのアドレスを先頭アドレスとして
メモリに格納されることになる。従って、メインチャン
ネルからサブチャンネルへの切替え操作が行なわれた時
点で、メモリに格納されている受信データを前記先頭ア
ドレスから読み出して、復調手段に供給することによっ
て、その番組を最初から最後まで再生することが出来
る。
【0008】具体的構成において、サブチャンネルで送
信されてくる1つの番組の受信データは、それぞれヘッ
ダ部とサブチャンネル情報部からなる複数のフレームに
よって構成され、各フレームのヘッダ部には、フレーム
の総数と順位を含む動作制御情報が書き込まれており、
前記メモリ読出し制御手段は、該動作制御情報に基づい
て、メモリに格納されている番組の先頭と末尾のフレー
ムを認識する。これによって、メモリから1つの番組の
受信データを読み出す際の制御が容易となる。
【0009】更に具体的な構成において、本発明に係る
デジタル放送受信機は、メインチャンネルの受信データ
とサブチャンネルの受信データを切り替えて復調手段へ
供給するデータ切替え手段を具え、該データ切替え手段
は、サブチャンネルで送信されてくる1つの番組の受信
データを復調手段へ供給する動作が終了した後、メイン
チャンネルで送信されてくる1つの番組の受信データを
復調手段へ供給する動作へ自動的に切り替えられる。こ
れによって、サブチャンネルの1つの番組の再生が終了
した後は、自動的に受信チャンネルがメインチャンネル
に切り替えられて、メインチャンネルの番組の視聴を継
続することが出来る。
【0010】
【発明の効果】本発明に係るデジタル放送受信機によれ
ば、受信チャンネルをメインチャンネルからサブチャン
ネルに切り替えたとき、サブチャンネルで放送されてい
る番組を常に最初から視聴することが出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明をDAB受信機に実
施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。本
発明に係るDAB受信機は、図1に示す如く、多チャン
ネルのデジタルオーディオ放送信号が多重された電波を
受信するためのアンテナ(1)を具えてRF信号を選択す
るチューナ(2)と、チューナ(2)によって選択されたR
F信号にベースバンド復調を施してデジタル複合情報を
生成するベースバンド復調回路(3)と、ベースバンド復
調回路(3)から得られるデジタル複合情報にチャンネル
復調を施してメインチャンネル及びサブチャンネルの受
信データを生成するチャンネル復調回路(4)と、チャン
ネル復調回路(4)にて復調されたメインチャンネル及び
サブチャンネルの内、ユーザが選択したチャンネルの受
信データにオーディオ復調を施してオーディオデータを
生成するオーディオ復調回路(5)と、オーディオ復調回
路(5)から得られるオーディオデータを増幅してスピー
カ(7)へ供給するオーディオ増幅回路(6)とを具えてい
る。又、チャンネル復調回路(4)には、マイクロコンピ
ュータから構成されるコントローラ(9)が接続されてお
り、該コントローラ(9)には、メモリ(8)及び操作キー
(10)が接続されている。
【0012】コントローラ(9)は、チャンネル復調回路
(4)から得られるサブチャンネルの受信データを更新し
つつ常時、メモリ(8)に書き込む動作を行なっており、
これによって、メモリ(8)には、常にサブチャンネルの
1つの番組を構成する受信データが、何れかのアドレス
を先頭アドレスとして、サイクリックに書き込まれるこ
とになる。
【0013】図2は、メインチャンネルとサブチャンネ
ルのデータ送信フォーマットを表わしている。メインチ
ャンネルの送信データは、ヘッダ情報Hmi(i=1、
2、・・・n、・・・)とメインチャンネル情報Smi(i
=1、2、・・・n、・・・)とから構成されるフレー
ム単位の時系列データである。同様に、サブチャンネル
の送信データも、ヘッダ情報Hsi(i=1、2、・・・
n、・・・)とサブチャンネル情報Ssi(i=1、2、・
・・n、・・・)とから構成されるフレーム単位の時系
列データである。ここで、サブチャンネルのデータは、
所定の複数フレーム(F1〜Fn)で1つの番組(単位情
報)を構成しており、各フレームのヘッダ情報には、フ
レームの総数nと順位1〜nとが含まれている。この場
合、前記メモリ(8)には、少なくともn個のフレームに
含まれるサブチャンネル情報Ss1〜Ssnを格納すること
が出来る容量を確保しておく必要がある。
【0014】例えば図3に示す如く、サブチャンネルと
して、単位情報(番組)I1、I2、I3が順次送信され
てきた場合において、時刻t1でユーザがメインチャン
ネルからサブチャンネルに切り替えたとすると、従来の
受信機では、単位情報I1の途中から音声の再生が開始
されていたが、本発明の受信機では、後述の処理によっ
て、単位情報I1の最初から音声の再生を開始すること
が出来る。
【0015】図4は、上記コントローラ(9)が実行する
受信制御手続きを表わしている。受信機の電源がオンと
なって、所望の放送局の放送を受信している状態で、先
ずステップS1では、受信したチャンネルデータの処理
対象を次のフレームに移動し、ステップS2にて、図5
に示すフレーム処理を実行する。即ち、ステップS11
にて、メインチャンネルとサブチャンネルの現フレーム
のデータを抽出した後、ステップS12にて、抽出され
たフレーム(No.i)のサブチャンネルデータをメモリ
のi番地に上書きする。その後、図4のステップS3に
て、前記操作キー(10)の操作によってサブチャンネルが
選択されたかどうかを判断し、ここでノーと判断された
ときは、ステップS4に移行して、メインチャンネルデ
ータを前記オーディオ復調回路(5)へ出力する。
【0016】ステップS3にてイエスと判断されたとき
は、ステップS5に移行して、サブチャンネルの番組の
先頭フレーム(No.1)のデータを前記オーディオ復調
回路(5)へ出力する。続いてステップS6では、処理対
象を次のフレームに移動し、ステップS7にて、図5の
フレーム処理を実行する。その後、図4のステップS8
では、次のフレームのサブチャンネルデータを前記オー
ディオ復調回路(5)へ出力する。次に、ステップS9に
て、サブチャンネルのフレーム番号がヘッダから得られ
るフレーム総数nと一致したかどうかが判断され、ここ
でノーと判断されたときは、ステップS6〜S8が繰り
返される。これによって、フレーム処理によるサブチャ
ンネルデータのメモリへの書込みが行なわれつつ、サブ
チャンネルデータ(フレームNo.1〜No.n)のメモリ
からの読出し、再生が行なわれることになる。その後、
ステップS9にてイエスと判断されたときは、ステップ
S1に戻る。
【0017】上記DAB受信機によれば、例えば図3に
示す如く、サブチャンネルとして、同じ番組を構成する
データが単位情報の時系列I1、I2、I3として順次
送信されてきた場合、各単位情報に含まれるデータは、
メモリ(8)に更新されつつ書き込まれる。従って、メモ
リ(8)には、常に、現時点の受信データを最新のデータ
として、過去の1番組分のデータが格納されていること
になる。ここで、ユーザが時刻t1にてメインチャンネ
ルからサブチャンネルに切り替える操作を行なった場
合、その時点で、メモリ(8)に格納されているサブチャ
ンネルの単位情報I1の先頭フレームから読出しが開始
され、読み出されたデータがオーディオ復調回路へ出力
されて、番組I1の再生が行なわれる。従って、ユーザ
は、番組を最初から聴くことが出来る。そして、番組I
1の再生が終了した時点t2にて、サブチャンネルから
メインチャンネルへの切替えが行なわれる。従って、ユ
ーザは、何ら操作を行なうことなく、再びメインチャン
ネルの番組を聴くことが出来る。
【0018】尚、図3の例では、単位情報の時系列I
1、I2、I3が同じ番組の繰り返しであるとしている
が、異なる番組であってもよく、この場合は、サブチャ
ンネルへの切替えによって番組I1を再生した後、次の
番組I2、I3を再生する。そして、ユーザ操作に応じ
て、サブチャンネルからメインチャンネルへの切替えを
行なう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るDAB受信機の構成を表わすブロ
ック図である。
【図2】メインチャンネルとサブチャンネルのデータ送
信フォーマットを表わすタイムチャートである。
【図3】メインチャンネルからサブチャンネルの切替え
に伴う動作例を表わすタイムチャートである。
【図4】本発明に係るDAB受信機の制御手続きを表わ
すフローチャートである。
【図5】フレーム処理の手続きを表わすフローチャート
である。
【符号の説明】
(4) チャンネル復調回路 (5) オーディオ復調回路 (8) メモリ (9) コントローラ (10) 操作キー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜端 孝之 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 大坪 嘉和 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5C025 AA11 AA23 BA14 CA19 DA01 5K061 AA00 AA09 BB06 CC45 FF02 FF06 JJ07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主たる番組を放送するためのメインチャ
    ンネルと比較的短時間の独立した番組を放送するための
    サブチャンネルとを含む複数のチャンネルを有し、これ
    ら複数のチャンネルの放送信号が多重された放送波を受
    信し、各チャンネルの放送信号に含まれるヘッダ情報に
    基づいて、ユーザによって選択された1つのチャンネル
    を選局することが可能なデジタル放送受信機において、 選局されたチャンネルの受信データに復調処理を施して
    出力する復調手段と、サブチャンネルで送信されてくる
    番組の受信データを1番組分、格納することが可能な容
    量を有するメモリと、 サブチャンネルで送信されてくる番組の受信データを常
    に更新しつつメモリに書き込むメモリ書込み制御手段
    と、 メインチャンネルからサブチャンネルへの切替え操作に
    応じ、メモリに格納されている受信データを番組の先頭
    から読み出して、復調手段に供給するメモリ読出し制御
    手段とを具えていることを特徴とするデジタル放送受信
    機。
  2. 【請求項2】 サブチャンネルで送信されてくる1つの
    番組の受信データは、それぞれヘッダ部とサブチャンネ
    ル情報部からなる複数のフレームによって構成され、各
    フレームのヘッダ部には、フレームの総数と順位を含む
    動作制御情報が書き込まれており、前記メモリ読出し制
    御手段は、該動作制御情報に基づいて、メモリに格納さ
    れている番組の先頭と末尾のフレームを認識する請求項
    1に記載のデジタル放送受信機。
  3. 【請求項3】 更に、メインチャンネルの受信データと
    サブチャンネルの受信データを切り替えて復調手段へ供
    給するデータ切替え手段を具えている請求項1又は請求
    項2に記載のデジタル放送受信機。
  4. 【請求項4】 データ切替え手段は、サブチャンネルで
    送信されてくる1つの番組の受信データを復調手段へ供
    給する動作が終了した後、メインチャンネルで送信され
    てくる1つの番組の受信データを復調手段へ供給する動
    作へ自動的に切り替えられる請求項3に記載のデジタル
    放送受信機。
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