JP3968541B2 - デジタルオーディオ放送の受信機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタルオーディオ放送を受信するのに好適な受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、オーディオ放送のデジタル化の動きが活発になってきており、欧州においては、欧州規格(Eureka147)のデジタルオーディオ放送(DAB:Digital Audio Broadcast)が提供されるようになってきている。
【0003】
このデジタルオーディオ放送は、オーディオ情報の品質を損なうことなく、高品位の音質でオーディオ情報を提供することができるとともに、1つの放送波に複数の放送番組のオーディオデータや付加データが多重化されたいわゆるアンサンブル信号を放送することによって、1つの放送波(アンサンブル信号)でより多くの放送番組を提供することができるなど付加価値の高い放送を提供することができるものである。
【0004】
例えば、ニュース、交通情報、天気予報、スポーツ番組、音楽番組(ポップス)、音楽番組(クラシック)など、異なる放送番組が多重化されてアンサンブル信号が形成される。このアンサンブル信号には、アンサンブル信号を識別するための放送信号識別情報や、どういう多重化を行ったかなどを示す多重化に関する情報、多重化された各放送番組を識別するための放送番組識別情報などの情報も付加されている。そして、デジタルオーディオ放送の受信機を用いることにより、アンサンブル信号を受信し、そのアンサンブル信号に多重化されている複数の放送番組の中から、好みの放送番組を選択して聴取することができるようにされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、デジタルオーディオ放送の場合には、前述したように複数の放送番組が多重化されたアンサンブル信号が放送されているので、目的とするアンサンブル信号を選局するようにした後、そのアンサンブル信号に多重化されている複数の放送番組の中から好みの放送番組を選択する必要がある。
【0006】
このため、デジタルオーディオ放送の受信機においては、まず使用者の選局指示に応じてアンサンブル信号を選局し、選局したアンサンブル信号に含まれる多重化されている放送番組の放送番組識別情報などを用いて、そのアンサンブル信号に多重化されている放送番組の一覧リストを作成する。そして、受信機は、作成した放送番組の一覧リストを受信機に設けられているLCD(液晶ディスプレイ)などの表示素子に表示し、使用者からの放送番組の選択入力を受け付ける。使用者は、表示された放送番組の一覧リストを参照して、目的とする放送番組を選択し、聴取するようにする。
【0007】
このような放送番組の選択操作は、聴取する放送番組を変更するたびに行わなければならない。例えば、デジタルオーディオ放送の受信機が搭載された自動車を通勤に用いている場合などにおいては、出勤時には、交通情報やニュースを聴取し、帰宅時には、英会話の番組や音楽番組を聴取するというように、時間帯によって聴取する放送番組が決まっていたり、あるいは、曜日ごとに聴取する番組が決まっている場合ある。このような場合、目的とする放送番組を聴取するためには、時間帯や曜日ごとに、その都度、目的とする放送番組を選択する操作を行わなければならないので、面倒である。
【0008】
また、自動車に搭載されたデジタルオーディオ放送の受信機を使用する場合においては、運転者が運転中に、受信機の表示素子に表示された放送番組の一覧リストを見ながら放送番組の選択操作を行うのは安全性の点で問題がある。
【0009】
以上のことにかんがみ、この発明は、目的とする放送番組を選択するための操作を行うことなく、使用者が聴取したいであろうと思われる放送番組を自動的に選択して聴取できるようにするデジタルオーディオ放送の受信機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載のはめのデジタルオーディオ放送の受信機は、
複数の放送番組が多重化されたデジタルオーディオ放送信号を識別子するための放送信号識別子情報と、前記複数の放送番組のそれぞれを識別するための番組識別情報と、前記デジタルオーディオ放送信号に多重化されている放送番組についての情報を受信者に対して通知するためのラベル情報とが付加されているデジタルオーディオ放送を受信する受信機であって、
前記デジタルオーディオ放送信号を受信選局するフロントエンド部と、
前記フロントエンド部により選局された前記デジタルオーディオ放送信号から1つの放送番組を抽出する放送番組抽出手段と、
選択する放送番組の指示入力を受け付ける選択指示入力受付手段と、
前記選択指示受付手段を通じて、前記指示入力を受け付けたときに、操作時点に関する情報を検出する操作時点検出手段と、
前記選択指示受付手段を通じて、前記指示入力を受け付けたときに、前記指示入力に応じて選局された前記デジタルオーディオ信号から、前記放送信号識別情報と前記放送番組識別情報と前記ラベル情報とを抽出する情報抽出手段と、
前記操作時点に関する情報と、前記情報抽出手段で抽出された前記放送信号識別情報前記放送番組識別情報前記ラベル情報からなる選択番組情報とを記憶する聴取履歴情報記憶手段と、
前記聴取履歴情報記憶手段に記憶されている前記選択番組情報から形成され、時間と、その時間に聴取されている番組に関する前記選択番組情報と、前記その時間に聴取されている番組が選択された選択回数とからなる学習選択番組情報を記憶するものであって、既存の記憶情報の中に、前記聴取履歴情報記憶手段に記憶されている前記選択番組情報を含む前記学習選択番組情報がなく、かつ、前記学習選択番組情報の記憶部に空きエリアが無いときに、前記選択回数が最小の前記学習選択番組情報に代えて、新規の学習選択番組情報を上書きして前記記憶部に書き込むようにする学習聴取履歴情報記憶手段と、
前記学習聴取履歴情報記憶手段に記憶されている前記学習選択番組情報の前記選択回数の情報に基づいて高頻度で聴取されていると判別される放送番組についての情報を、前記学習選択番組情報に含まれる前記ラベル情報に基づいて通知する通知手段と、
前記通知手段を通じて、前記高頻度で聴取されていると判別される放送番組についての情報を通知した後、通知した放送番組を選択するか否かの指示入力を受け付ける指示入力受付手段と、
前記指示入力受付手段を通じて、前記高頻度で聴取されていると判別される放送番組の選択を行うように指示されたときに、前記学習聴取履歴情報記憶手段に記憶されている前記学習選択番組情報に基づいて、前記高頻度で聴取されていると判別される放送番組を選択する番組選択制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0020】
この請求項1に記載のデジタルオーディオ放送の受信機によれば、デジタルオーディオ放送信号には、そのデジタルオーディオ信号を識別するための放送信号識別や、デジタルオーディオ信号に多重化されている複数の放送番組のそれぞれを識別するための放送番組識別情報や、デジタルオーディオ放送信号に多重化されている放送番組についての情報を受信者に対して通知するためのラベル情報が付加されている。
【0021】
選択指示入力受付手段を通じて、操作者からの選択する放送番組の指示入力を受け付ける毎に、操作時点検出手段により、指示入力操作が行われた曜日や時刻からなる操作時点に関する情報が例えば時計回路から検出されるとともに、情報抽出手段により、選局されたデジタルオーディオ放送信号から、これに付加されている放送信号識別情報、放送番組識別情報、ラベル情報が抽出される。
【0022】
そして、操作時点検出手段により検出された操作時点に関する情報と、情報抽出手段により抽出された放送信号識別情報および放送番組識別情報およびラベル情報からなる選択番組情報が聴取履歴情報記憶手段に記憶される。この聴取履歴情報記憶手段に記憶される選択番組情報から、時間と、その時間に度々選択されている番組に関する選択番組情報とからなる学習選択番組情報が形成され、これが学習聴取履歴情報記憶手段に記憶される。この学習選択番組情報により、いつ、どのデジタルオーディオ放送信号の、どの放送番組が、度々聴取されているかが分かるようにされる。
【0023】
そして、番組選択制御手段により学習聴取履歴情報記憶手段の学習選択番組情報に基づいて、放送番組を自動選択する場合に、自動選択する放送番組についての情報が使用者に通知するようにされる。この通知は、放送番組を自動的に選択する処理を行うことを予告するものである。この後、指示入力受付手段を通じて、通知した放送番組を自動選択するか否かの指示入力が受け付けられる。指示入力受付手段を通じて、放送番組を自動選択する処理の実行が指示された場合にのみ、番組選択制御手段により、学習聴取履歴情報記憶手段の学習選択番組情報に基づいて、高頻度に選択されている放送番組を自動選択する処理が実行される。
【0024】
これにより、例えば、曜日や時間帯によって、いつも決まって聴取している放送番組がある場合には、その曜日、その時間帯にいつもと違う放送番組を選択していても、学習聴取履歴情報記憶手段の学習選択番組情報に基づいて、ユーザが聴取したいであろう放送番組を確実に自動選択することができるようにされる。したがって、使用者は、目的とする放送番組を聴取する場合に、一々目的とする放送番組を選択するための操作をすることなく、学習選択番組情報に基づく放送番組の自動選択により、目的の放送番組を確実に選択して聴取することができるようにされる。
また、学習選択番組情報に基づいて、放送番組を自動的に選択する処理が行なわれる前に、使用者は、放送番組が自動選択されることを知ることができるようにされる。つまり、使用者が知らないうちに、放送番組が変更されるなどという不都合が防止される。
また、使用者が意識的にいつもと違う放送番組を聴取しているような場合などにおいては、学習聴取履歴情報記憶手段の学習選択番組情報に基づいた放送番組の自動選択が行なわれることが防止され、使用者の望まない放送番組の自動選択が行なわれることが防止される。
【0025】
また、請求項2に記載の発明のデジタルオーディオ放送の受信機は、請求項1に記載のデジタルオーディオ放送の受信機であって、
前記デジタルオーディオ放送信号には、前記複数の放送番組のそれぞれの内容を示すプログラムタイプ情報が付加されており、
前記情報抽出手段は、前記プログラムタイプ情報をも抽出するものであり、
前記聴取履歴情報記憶手段は、前記操作時点に関する情報と、前記放送信号識別情報および前記番組識別情報および前記ラベル情報および前記プログラムタイプ情報からなる選択番組情報とを記憶することを特徴とする。
【0026】
この請求項2に記載のデジタルオーディオ放送の受信機によれば、デジタルオーディオ放送信号には、そのデジタルオーディオ放送信号に多重化されている複数の放送番組に対応し、そのそれぞれの放送番組の内容を示すプログラムタイプ情報も付加されている。
【0027】
プログラムタイプ情報は、例えば、ニュース、交通情報、スポーツ番組、音楽番組(ポップス)、音楽番組(クラシック)、音楽番組(ロック)などというように、放送番組の内容を示す情報である。そして、このプログラムタイプ情報も、情報抽出手段により抽出される。
【0028】
そして、操作時点に関する情報、放送信号識別情報、放送番組識別情報、ラベル情報、プログラムタイプ情報からなる選択番組情報が聴取履歴情報記憶手段に記憶される。そして、聴取履歴情報記憶手段に記憶されている選択番組情報に基づいて、プログラムタイプ情報をも含む学習選択番組情報が形成され、これが学習聴取履歴情報記憶手段に記憶される。
【0029】
これにより、学習聴取履歴情報記憶手段に記憶された学習選択番組情報のプログラムタイプ情報に基づいて、使用者の放送番組の嗜好傾向を知ることができる。そして、例えば、決まって聴取している放送番組がない場合や、学習聴取履歴情報記憶手段に記憶されている学習選択番組情報に基づいて自動選択しようとした放送番組が既に終了しているなどして選択できない場合には、プログラムタイプ情報に基づいて、使用者の嗜好傾向を知り、使用者の嗜好にあった放送中の放送番組を自動選択するようにすることができるようにされる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照しながらこの発明によるデジタルオーディオ放送の受信機の一実施の形態について説明する。以下の実施の形態においては、欧州規格(Eureka147)のデジタル・オーディオ放送(以下、DABと略称する。)を受信する車載用の受信機に、この発明を適用した場合を例にして説明する。
【0046】
[第1の実施の形態]
図1は、この実施の形態のデジタルオーディオ放送の受信機(以下、単に受信機という)を説明するためのブロック図である。図2は、この実施の形態の受信機が受信するDABの放送信号について説明するための図である。まず、この実施の形態の受信機の説明をする前に、図2を参照しながらDABの概要について説明する。
【0047】
DABは、1つの放送信号に複数の放送番組のオーディオデータや付加データを多重化して形成したアンサンブル信号を送信する。このアンサンブル信号に多重化された放送番組のオーディオデータは、国際標準方式であるMPEGオーディオ方式を用いて高能率符号化(データ圧縮)され、誤り訂正の畳み込み符号化などを用いた伝送路符号化が行われたものである。そして、符号化されたオーディオデータなどのビット列はインターリーブされるとともに、直交周波数分割多重変調(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplex変調)されて送信するようにされている。
【0048】
図2は、DABのアンサンブル信号のフレーム構造を説明するための図である。図2に示すように、DABの放送信号(アンサンブル信号)の各フレームは、同期用のシンボル、FIC(ファーストインフォメーションチャンネル)、MSC(メインデータチャンネル)からなっている。
【0049】
同期用シンボルは、同期のために2シンボル用意されている。また、FICは、3シンボル用意されており、放送局を特定するためのチャンネルナンバ(放送局識別情報)、アンサンブルID(放送信号識別情報)、サービスID(放送番組識別情報)、サブチャンネルID、コンポーネントID、ニュース、天気予報、スポーツ、ポップス(音楽番組)などの多重化されている放送番組の種類を示すプログラムタイプ、受信機において表示に用いる各種のラベル情報、どうゆうデータがどのように多重化されているかなどを示すデータの多重化に関する情報、受信機において表示に用いる各種のラベル情報などの様々な情報を有するようにされている。
【0050】
ここで、チャンネルナンバ(CHナンバ)は、放送局を特定することができる情報であり、アンサンブルIDは、アンサンブル信号を特定することができる情報である。また、サービスIDは、多重化されている放送番組を特定することができる情報である。また、サブチャンネルIDは、メインチャンネルとサブチャンネルの切り換え情報であり、コンポーネントIDは、メインプログラムとサブプログラムの切り換え情報である。
【0051】
また、MSCは、図2に示すように、多重化された複数の放送番組や各種データのデータフィールドを有するようにされている。すなわち、DABのアンサンブル信号に多重化された複数のオーディオデータなどが、このMSCの各データフィールドのデータである。
【0052】
そして、放送番組識別情報やプログラムタイプなどの情報は、図2を用いて前述したように、アンサンブル信号の各フレームのFICに含まれている。このため、DABの受信機においては、このFICに含まれる放送番組識別情報やプログラムタイプや多重化に関する情報とを用いることによって、複数の放送番組のオーディオデータが多重化されているアンサンブル信号から、使用者からの指示に応じた放送番組のオーディオデータを抽出し、再生して聴取することができるようにされる。
【0053】
[受信機について]
次に、DABのデジタルオーディオ放送信号を受信するこの実施の形態の受信機について説明する。図1に示すように、この第1の実施の形態の受信機は、アンテナ1、フロントエンド部(チューナ部)2、直交復調器3、差動復調器4、同期プロセッサ5、選択復号化部6、オーディオ復号化部7、D/A変換部8、増幅回路9、スピーカ10、情報抽出部11、システム制御用マイクロコンピュータ(以下、システムマイコンと略称する)20、カレンダー時計回路31、キー操作部32、LCDコントローラ33、LCD34、聴取履歴メモリ35を備えている。
【0054】
システムマイコン20は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、不揮発性メモリなどを備えたマイクロコンピュータであり、この実施の形態の受信機の各部を制御する。カレンダー時計回路32は、カレンダー機能を備えたものであり、現在時刻を提供するとともに、年、月、日、曜日をも提供することができるものである。
【0055】
また、キー操作部32は、電源のオン/オフキー、選局情報の入力操作キー、番組選択情報の入力操作キー、ボリューム調整キーなどの各種の操作キーを有し、この実施の形態の受信機の使用者からの入力操作を受け付ける。
【0056】
そして、システムマイコン20は、キー操作部31を通じて受け付けた使用者からの入力操作に応じた制御信号を形成し、これをこの実施の形態の受信機の各部に供給することにより、使用者の入力操作に応じて、この受信機を制御することができるようにされている。
【0057】
また、また、LCDコントローラ33は、システムマイコン20の制御に応じて、各種のガイダンスメッセージなどをLCD34に表示する。例えば、選局された放送信号の周波数や現在時刻、選局したDABの放送信号に多重化されている放送番組の一覧リストなど、受信機の使用者に対して通知すべき様々な情報をLCD34に表示することができるようにされている。
【0058】
また、聴取履歴メモリ35は、選択されて聴取された放送番組についての学習選択番組データを記憶保持する。この実施の形態においては、使用者により、放送番組の選択操作が行われる毎に、選択されて聴取された放送番組についての選択番組データが生成され、この選択番組データに基づいて、聴取履歴メモリ35の学習選択番組データが更新さる。
【0059】
この聴取履歴メモリ35に記憶される学習選択番組データに基づいて、この実施の形態の受信機が使用されているときに、過去の同一曜日、同一時間帯に度々聴取された放送番組があるか否かが検知される。過去の同一曜日、同一時間帯において度々聴取された放送番組があることを検知したときには、この実施の形態の受信機は、聴取履歴メモリ35の学習選択番組データに基づいて、使用者が聴取したいであろうと思われる放送番組が多重化されているアンサンブル信号を自動的に選局し、選局したアンサンブル信号から目的とする放送番組を自動的に選択することができるようにしている。
【0060】
そして、この実施の形態の受信機においては、アンテナ1により受信されたDABの放送信号は、フロントエンド部2に供給される。フロントエンド部2は、システムマイコン20からの選局指示に基づいて、目的のDABの放送信号を選局し、選局した放送信号を中間周波信号に変換して、直交復調器3に供給する。
【0061】
直交復調器3は、中間周波信号から、ベースバンド信号のI成分およびQ成分の信号を復調し、これをFFT(高速フーリエ変換)回路の構成とされた差動復調器4に供給する。この場合、差動復調器4には、デジタル信号に変換された信号が供給される。また、直交復調器3は、AGC(Automatic Gain Control)信号を形成して、フロントエンド部2に供給する。
【0062】
差動復調器4は、I成分およびQ成分の信号をOFDM復調し、復調して得たDABの放送信号(アンサンブル信号)を選択復号化部6と情報抽出部11とに供給する。
【0063】
また、同期プロセッサ5は、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)の構成とされており、差動復調器4から信号の供給を受けて、入力信号の周波数オフセットを計算するなどの処理を行って、AFC(Automatic Frequency Control)信号を形成して、フロントエンド部2に供給したり、また、伝送路のインパルス応答を求めCIR(Channel Impulse
Response)信号を形成して出力するなどの処理を行う。
【0064】
情報抽出部11は、復調されたアンサンブル信号の各フレームのFICから、放送信号識別情報や、オーディオデータの多重化に関する情報、多重化されている放送番組の放送番組識別情報やプログラムタイプなどの必要な情報を抽出し、これをシステムマイコン20に供給する。これらの情報に基づいて、システムマイコン20は、放送番組の一覧リストを作成し、LCDコントローラ33を通じてLCD34に放送番組の一覧リストを表示するなどのことができるようにされる。このように、情報抽出部は、アンサンブル信号から必要な情報を抽出する情報抽出手段としての機能を有している。
【0065】
選択復号化部6は、デインターリーブ、エラー訂正を行って、元のアンサンブル信号を得る。そして、選択復号化部6は、システムマイコン20からの番組選択情報の供給をうけて、この番組選択情報により指示された放送番組のオーディオデータをアンサンブル信号から抽出し、これをオーディオ復号化部7に供給する。この選択復号化部6は、アンサンブル信号に多重化されている複数の放送番組の中から1つの放送番組を抽出する放送番組抽出手段としての機能を有するものである。
【0066】
オーディオ復号化部7は、前述したようにMPEGオーディオ方式でデータ圧縮されてアンサンブル信号に多重化されていたオーディオデータを圧縮解凍し、これをD/A変換回路8に供給する。D/A変換回路8は、デジタルのオーディオデータをアナログ信号に変換し、これを増幅回路9を通じてスピーカ10に供給する。これにより、多数の放送番組オーディオデータが多重化されているアンサンブル信号から抽出された目的とする放送番組のオーディオデータが再生され、スピーカ10から放音される。
【0067】
そして、この実施の形態の受信機においては、キー操作部32を通じて、アンサンブル信号の選局指示入力、放送番組の選択指示入力を行うことができるようにされている。この実施の形態の受信機は、使用者により、放送番組の選択指示入力が行われる毎に、選択されて聴取された放送番組についての選択番組データを生成し、聴取履歴メモリ35のデータを更新する。
【0068】
すなわち、この実施の形態の受信機においては、キー操作部32を通じて放送番組の選択指示入力が行われると、システムコントロール部20は、カレンダー時計回路31から操作時点に関する情報、この実施の形態においては、放送番組の選択指示入力操作が行われた時点の曜日と、現在時刻とを検出する。
【0069】
システムコントロール部20は、検出した操作時点に関する情報と、選局されているアンサンブル信号から情報抽出部11により抽出された情報のうち、選局されているアンサンブル信号を識別するための放送信号識別情報と、選択復号化部6において選択されて抽出するようにされている放送番組の放送番組識別情報と、各種のラベル情報とを有する選択番組データを形成し、この選択番組データに基づいて、聴取履歴メモリ35の後述する学習選択番組データを更新する。
【0070】
図3は、使用者により放送番組の選択指示入力操作が行われたときに、システムコントロール部20において形成される選択番組データ、および、聴取履歴メモリ35に記憶される学習選択番組データを説明するため図である。
【0071】
図3に示すように、選択番組データは、曜日、時刻、チャンネルナンバ(図1においては、CHナンバと記載)、アンサンブルID、サービスID、サブチャンネルID、コンポーネントナンバ、プログラムタイプ、さらに、アンサンブル信号やサービス(放送番組)についての情報を使用者に通知するための各種のラベル情報を有するものである。また、聴取履歴メモリ35の学習選択番組データの形成や更新のために、選択回数を有するようにされている。この選択回数は、選択番組データの形成時においては、例えば、「1」がセットされる。
【0072】
ここで、曜日および時刻は、前述したように、放送番組の選択指示操作が行われた時に、カレンダー時計回路31から検出されるものである。また、CHナンバ、アンサンブルID、サービスID、サブチャンネルID、コンポーネントナンバ、プログラムタイプ、各種のラベル情報は、情報抽出部11によりアンサンブル信号から抽出され、システムコントロール部20に供給される情報である。
【0073】
そして、CHナンバ、アンサンブルIDにより、選局されたアンサンブル信号を特定することができ、サービスID、サブチャンネルID、コンポーネントナンバ、プログラムタイプにより、選択された放送番組を特定することができるようにされる。すなわち、この実施の形態においては、放送信号識別情報は、CHナンバ、アンサンブルIDからなり、放送番組識別情報は、サービスID、サブチャンネルID、コンポーネントナンバ、プログラムタイプからなるものである。
【0074】
したがって、この実施の形態においては、放送番組識別情報により、メインチャンネル、サブチャンネルの別、メインプログラム、サブプログラムの別、選択された放送番組の種類、例えば、ニュース番組か、スポーツ番組か、クラシックの音楽番組か、ポップスの音楽番組かなどをも特定することができるようにされる。
【0075】
そして、放送番組の選択指示入力が行われたときに、図3に示した選択番組データが形成され、この選択番組データに基づいて、聴取履歴メモリ35の学習選択番組データが更新される。聴取履歴メモリ35に記憶保持される学習選択番組データは、番組選択指示入力時に形成される選択番組データと同じ情報を有するものである。
【0076】
しかし、聴取履歴メモリ35に記憶される学習選択番組データは、選択番組データに基づいて選択回数が更新される点が、選択番組データとは異なるものである。例えば、複数週に渡り、同じ曜日、同じ時刻に、同じアンサンブル信号の同じ放送番組が選択された場合には、聴取履歴メモリ35の学習選択番組データが増えることはなく、該当する学習選択番組データの選択回数が更新される。この場合同じ時刻といっても、正確に一致している場合だけでなく、例えば、数分程度のずれがあった場合にも同じ時刻と見なすようにされる。
【0077】
このようにして、聴取履歴メモリ35には、高頻度に選択されて聴取するようにされている放送番組の学習選択番組データが記憶され、選択番組データベースが形成される。そして、この聴取履歴メモリ35に記憶保持される学習選択番組データに基づいて、何曜日の何時に、どのアンサンブル信号のどの放送番組が選択されて聴取するようにされたかを知ることができる。
【0078】
そして、CHナンバ、アンサンブルID、サービスID、サブチャンネルID、コンポーネントナンバ、プログラムタイプなどの各情報は、アンサンブル信号や放送番組を特定するだけでなく、これらの情報を用いることによって、これらの情報が示すアンサンブル信号および放送番組の自動選局、自動選択をするようにすることができる情報である。
【0079】
すなわち、CHナンバ、アンサンブルID、サービスID、サブチャンネルID、コンポーネントナンバ、プログラムタイプなどの情報に基づいて、システムコントロール部20は、選局指示情報、放送番組の選択指示情報を形成し、フロントエンド部2、選択復号化部6に供給することにより、アンサンブル信号の自動選局、放送番組の自動選択ができるようにさる。
【0080】
そして、この実施の形態の受信機は、電源が投入されて放送番組のオーディオ信号を再生するようにされているときに、予め決められた時間間隔毎に、過去の同じ曜日、同じ時間帯に度々選択されて聴取するようにされた放送番組の学習選択番組データがあるか否かを検出する。
【0081】
ここで、過去の同じ曜日、同じ時間帯に度々選択されて聴取するようにされた放送番組の学習選択番組データが検出された場合には、システムマイコン20は、その学習選択番組データに基づいて、選局指示情報を形成してフロントエンド部2に供給するとともに、放送番組の選択指示情報を形成して選択復号化部6に供給する。
【0082】
これにより、同じ曜日、同じ時刻に同じ放送番組を聴取するように、選局指示入力、放送番組の選択指示入力が複数回行われると、その選択された放送番組の学習選択番組データが聴取履歴メモリ35に形成される。そして、翌週の同じ曜日の同じ時間帯においては、聴取履歴メモリ35の学習選択番組データに基づいて、自動選局、自動番組選択が行われ、この実施の形態の受信機が別の放送番組を選択している場合であっても、いつも決まって聴取している放送番組を、自動的に選択し、聴取することができる。
【0083】
次に、図4、図5のフローチャートを用いて、操作履歴メモリ35に学習選択番組データが記録されて形成される選択番組データベースの構築処理について説明する。
【0084】
図4は、この実施の形態の受信機のシステムコントロール20において、所定間隔毎に実行される、選択番組データベースの構築処理について説明するためのフローチャートである。この図4に示す処理が実行されると、システムコントロール部20は、放送番組の選択指示入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS101)。
【0085】
ステップS101の判断処理において、放送番組の選択指示入力を受け付けていないと判断したときには、使用者により放送番組に選択指示入力は行われていないので、この図4に示す処理を終了する。
【0086】
ステップS101の判断処理において、放送番組の選択指示入力を受け付けたと判断したときには、システムコントロール部20は、カレンダー時計回路31から、曜日、現在時刻を検出する(ステップS102)。ここで検出された曜日、現在時刻が操作時点に関する情報である。
【0087】
そして、システムコントロール部20は、検出された曜日、現在時刻、および、情報抽出部11から提供された情報に基づいて、図3に示したように、曜日、時刻、CHナンバ、アンサンブルID、サービスID、サブチャンネルID、コンポーネントナンバ、プログラムタイプ、各種ラベル情報を有する選択番組データを形成し(ステップS103)、この選択番組データに基づいて、聴取履歴メモリ35の学習選択番組データを更新する(ステップS104)。
【0088】
図5は、図4に示した選択番組データベースの構築処理において、ステップS104において実行される学習選択番組データの更新処理を説明するためのフローチャートである。
【0089】
この学習選択番組データの更新処理が実行されると、システムコントロール部20は、図4に示したフローチャートのステップS103において形成された選択番組データに対応する学習選択番組データが聴取履歴メモリ30に記憶されているか否かを判断する(ステップS201)。
【0090】
ステップS201の判断処理において、形成した選択番組データの対応する学習選択番組データがあると判断したときには、システムコントロール部20は、その学習選択番組データの選択回数をカウントアップし(ステップS202)、選択回数に基づいて、聴取履歴メモリ35の学習選択番組データを並べ変える(ステップS203)。これにより、過去にも選択して聴取された放送番組の学習選択番組データの選択回数がカウントアップされ、これが聴取履歴メモリ35に記憶保持される。そして、この図5に示す処理を終了する。
【0091】
また、ステップS201の判断処理において、形成した選択番組データの対応する学習選択番組データがないと判断したときには、システムコントロール20は、聴取履歴メモリ35に空きエリアがあるか否かを判断する(ステップS204)。
【0092】
ステップS204の判断処理において、空きエリア有りと判断したときには、図4のステップS103で形成した選択番組データを学習選択番組データとして聴取履歴メモリ35に追加記録する(ステップS205)。また、ステップS204の判断処理において、空きエリア無しと判断したときには、一番選択回数の少ない学習選択番組データに変えて、図4のステップS103で形成した選択番組データを聴取履歴メモリ35に記録する(ステップS206)。
【0093】
これにより、聴取履歴メモリ35には、選択回数の多い学習選択番組データが記憶されるとともに、最新の選択番組データが学習選択番組データとして記憶され、有効な学習選択番組データからなる選択番組データベースを構築することができる。そして、この場合、繰り返し選択された放送番組の学習選択番組データは、選択回数が更新されて、学習選択番組データ自体が増えることがないようにされる。また、聴取履歴メモリ35に空きエリアがあるうちは、選択番組データが学習選択番組データとして聴取履歴メモリ35に追加記録されるが、空きエリアがなくなった場合には、前述したように、選択回数の少ない学習選択番組データが新たな選択番組データにより上書きされる。
【0094】
したがって、決まった記憶容量の聴取履歴メモリ35がオバーフローすることもなく、また、たまたま1回だけ選択された放送番組の選択番組データなどは、学習選択番組データが増えてきたときには、前述したように新たな選択番組データに変えられるので、不必要な学習選択番組データが何時までも記憶されることもない。これにより、聴取履歴メモリ35には有効な学習選択番組データからなる選択番組データベースを形成することができる。
【0095】
次に、前述のようにして聴取履歴メモリ35に形成された選択番組データベースに基づいて行われる自動番組選択処理について図6のフローチャートを参照しながら説明する。図6に示す処理は、この実施の形態の受信機において、電源が投入された直後と、電源が投入された後において予め決められた時間間隔毎にシステムコントロール部20において実行される処理である。
【0096】
図6に示す処理が実行されると、システムコントロール部20は、前述したように、受信機が学習するようにして学習選択番組データを記憶する聴取履歴メモリ35に有効データ(学習選択番組データ)が記憶されているか否かを判断する(ステップS301)。ステップS301の判断処理において、有効データ無しと判断したときには、まだ、使用可能な学習選択番組データは形成されていないと判断し、この図6に示す処理を終了する。
【0097】
ステップS301の判断処理により、有効データ有りと判断したときには、システムコントロール部20は、カレンダー時計回路32から曜日と、現在時刻とを検出する(ステップS302)。ここで検出された曜日と、現在時刻は、検出処理時刻を示す情報である。
【0098】
システムコントロール部20は、検出した曜日と時刻とに基づいて、聴取履歴メモリ35に記憶されている学習選択番組データの中に、該当する学習選択番組データがあるか否かを検索する(ステップS303)。この実施の形態においては、その曜日、その時刻を含む予め決められた時間帯、例えば、検出処理時刻の前後数分間の時間帯に一致する過去の同一曜日、同一時間帯に選択されて聴取された放送番組の学習選択番組データを検索する。
【0099】
そして、システムコントロール部2は、聴取履歴メモリ35に該当する学習選択番組データが有るか否かを判断する(ステップS304)。ステップS304の判断処理において、該当する学習選択番組データ無しと判断したときには、この図6に示す処理を終了する。
【0100】
ステップS304の判断処理において、該当する学習選択番組データ有りと判断したときには、システムコントロール20は、その該当する学習選択番組データを聴取履歴メモリ35から読み出し、現在選択されている放送番組と、読み出した学習選択番組データが示す放送番組が同じか否かを判断する(ステップS305)。
【0101】
ステップS305の判断処理において、現在選択されている放送番組と、聴取履歴メモリ35から読み出した学習選択番組データが示す放送番組が同じであると判断したときには、自動選局および放送番組の自動選択を行う必要はないので、図6に示す処理を終了する。
【0102】
ステップS305の判断処理において、現在選択されている放送番組と、聴取履歴メモリ35から読み出した学習選択番組データが示す放送番組が異なると判断したときには、システムコントロール部20は、読み出した学習選択番組データに含まれるラベル情報を用いて、同じ曜日の同じ時間帯に度々選択して聴取するようにされた放送番組が有ることをLCD34に表示し(ステップS306)、使用者に放送番組の自動選択を行うことを予告する。
【0103】
そして、システムコントロール部20は、読み出した学習選択番組データに基づいて、選局指示情報を形成してフロントエンド部2に供給するとともに、放送番組の選択指示情報を形成して選択復号化部6に供給する(ステップS307)。
【0104】
これにより、この図6に示す処理が実行され、曜日と現在時刻が検出されて、過去のその曜日のその時間帯によく聴取するようにされた放送番組の学習選択番組データに基づいて、自動選局、放送番組の自動選択が行なわれるので、使用者は、煩雑な選局処理、放送番組の選択処理を行うことなく、同じ曜日の同じ時間帯で聴取するようにしている放送番組を自動的に選択して聴取するようにすることができる。
【0105】
したがって、この実施の形態の受信機が搭載された自動車の運転中に、いつもと違う放送番組を聴取するようにしていても、同じ曜日の同じ時間帯に、いつも聴取している放送番組の学習選択番組データが聴取履歴メモリ35に形成されているときには、その学習選択番組データに基づいて、使用者がいつも聴取している放送番組を自動的に受信機が選択して聴取できるようにすることができる。
【0106】
これにより、例えば、同じ曜日の同じ時間に放送される放送番組を選択する操作を複数回、少なくとも2回行っておけば、次からは、選局操作および放送番組の選択操作を行わなくても、受信機が自動的に選択するので、自動車の運転中に運転者が選局操作や放送番組の選択操作を行うという煩わしさを無くすことができるとともに、自動車の運転中に運転者が選局操作や放送番組の選択操作を行うことにより発生する可能性のある危険を回避することができる。
【0107】
なお、ステップS307の処理において、現在選局中のアンサンブル信号と、これから選局しようとしているアンサンブル信号が同じである場合には、選局指示情報は発生させずに、放送番組の選択指示情報のみを発生させて、選択復号化部6に供給するようにする。これにより、無駄な選局処理を行うことがないようにすることができる。
【0108】
[変形例]
図6を用いて前述した自動番組選択処理においては、ステップS306の処理において、学習選択番組データに含まれるラベル情報をLCD34の表示し、使用者に放送番組の自動選択を行うことを通知した後に、自動的に学習選択番組データに含まれる情報に基づく自動番組選択処理を行うようにした。
【0109】
しかし、過去においては、同一曜日の同一時間帯に選択して聴取していた放送番組があっても、今日は、現在聴取中の放送番組が例えば特別番組などであり、このまま聴取したいとする場合もある。このような場合に、図6に示したように放送番組を自動選択してしまうと、使用者にとつては不都合な場合もある。
【0110】
そこで、この例においては、ラベル情報を用いた表示をLCD34に行った後に、使用者に対して放送番組の自動選択を行うか否かの指示入力を求め、自動選択するようにする指示入力があった場合にのみ放送番組の自動選択を行うようにする。
【0111】
図7は、この例の自動番組選択処理を説明するためのフローチャートである。図7において、ステップS401からステップS406までの各処理は、図6に示した自動番組選択処理のステップS301からステップS306までの対応する各処理と同様の処理である。
【0112】
そして、この図7に示すこの例の自動番組選択処理においては、ステップS406において学習選択番組データに含まれるラベル情報を用いた表示をLCD34に行って、使用者に対して、過去の同じ曜日、同じ時間帯によく聴取するようにされた放送番組があることを通知するとともに、そのよく聴取するようにされた放送番組を自動選択することを指示する指示入力操作を受け付けるようにし、指示入力操作が行われたか否かを判断する(ステップS407)。
【0113】
そして、ステップS407の判断処理において、放送番組を自動選択することを指示する指示入力操作が行われたと判断したときには、システムコントロール部20は、検索して読み出した学習選択番組データに基づいて、選局指示情報を形成してフロントエンド部2に供給するとともに、放送番組の選択指示情報を形成して選択復号化部6に供給する(ステップS408)。
【0114】
ステップS407の判断処理において、放送番組を自動選択することを指示する指示入力操作は行われなかったと判断したときには、システムコントロール部20は、放送番組の自動選択をすることなく、この図7に示す処理を終了する。
【0115】
このように、図7に示したこの例の自動番組選択処理においては、過去によく聴取するようにしていた放送番組があっても、使用者が、放送番組の自動選択の実行を指示する指示入力を、例えば所定時間内に行わない場合には、放送番組の自動選択は行わないようにすることができる。
【0116】
また、この逆に、指示入力が行われたときには、放送番組の自動選択を行わないようにし、指示入力を所定時間内に行わなかった場合には、放送番組に自動選択を行うようにすることもできる。これは、システムコントロール部20で実行されるプログラムを変えることで実現できる。
【0117】
なお、図6、図7を用いて説明したように、学習選択番組データを用いて放送番組を自動選択する場合に、現在選局中のアンサンブル信号と、これから選局しようとしているアンサンブル信号が同じである場合には、学習選択番組データの情報により特定される放送番組が現在選局中のアンサンブル信号中に多重化されていることを確認し、同じ放送番組が多重化されている場合にのみ、放送番組の自動選択処理を行うようにしてもよい。
【0118】
この場合において、そのアンサンブル信号に学習選択番組データの情報により特定される放送番組が存在しなかったときには、放送番組の自動選択を中止したり、警告音を放音したり、警告メッセージをLCD34に表示するようにして、使用者からの指示を受け付けるようにすることもできる。
【0119】
また、学習選択番組データを用いて放送番組を自動選択する場合に、現在選局中のアンサンブル信号と、これから選局しようとしているアンサンブル信号が異なる場合には、学習選択番組データの情報により特定されるアンサンブル信号をまず選局し、そのアンサンブル信号に、学習選択番組データの情報により特定される放送番組が存在することを確認し、同じ放送番組が存在する場合にのみ、放送番組の自動選択処理を行うようにする。
【0120】
この場合において、新たに選局したアンサンブル信号に学習選択番組データの情報により特定される放送番組が存在しなかった場合には、元のアンサンブル信号を選局するとともに、元の放送番組を選択するようにする。つまり、学習選択番組データの情報により特定されるアンサンブル信号を選局する前の状態に戻す。この場合、前の常態に戻すために必要なデータは、例えば、システムコントロール部20のRAMなどに一時記憶しておくようにする。また、この場合にも、警告音を放音したり、警告メッセージをLCD34に表示するようにして、使用者からの指示を受け付けるようにしてもよい。
【0121】
また、前述の実施の形態においては、目的とする放送番組を選択する操作をキー操作部32を通じて使用者が行ったときに、操作時点に関する情報(曜日と現在時刻)と、放送信号識別情報と、放送番組選択情報と、ラベル情報とを有する学習選択番組データを形成するようにした。しかし、いつも聴取する放送相番組がすでに決まっている場合には、放送番組の選択指示入力を複数回行うことなく、初めから放送番組を自動選局できることが望ましい。
【0122】
このため、受信機のキー操作部32を操作することにより、聴取履歴メモリ35に直接、学習選択番組データを形成するようにする学習選択番組データのカスタマイズモードを設ける。そして、所定の操作を行うことにより、曜日、時刻、選局するアンサンブル信号を特定するするための情報(放送信号識別情報に相当)、選択する放送番組を特定するための情報(放送番組識別に相当)を受信機に入力し、この入力に応じて学習選択番組データを形成して聴取履歴メモリ35に登録できるようにしておく。
【0123】
このように、使用者自信が、聴取履歴メモリ35に学習選択番組データを登録し、選択番組データベースを作成することにより、選択番組データベースを使用者自信が確認することができる。また、必要に応じて選択番組データベースをメンテナンスすることにより、使用者の要求に応じた放送番組の自動番組選択を確実に実現できる。また、一度、選択番組データベースを構築してしまえば、その後においては、アンサンブル信号の選局指示入力、放送番組の選択指示入力を余り行わなくても済む。
【0124】
このように、カスタマイズモードを設けておくことにより、連続ものの放送番組が終了したり、他のチャンネルで聴取したい放送番組が新たにに始まったときには、データベースに1回変更を加えるだけで後は何もしなくても、既に終了してしまった放送番組を自動選択するようにする誤動作を無くすことができるとともに、新たに始まった番組についても自動的に選択して聴取することができる。
【0125】
このような、学習選択番組データのカスタマイズモードは、例えば、受信機のLCD35に表示して選択可能とされる設定項目のメニューの中の1つとして設けておき、いつでも使用者が実行できるようにしておけばよい。もちろん、学習選択番組データのカスタマイズモードを実行するためのダイレクトキーを受信機のキー操作部の設けるようにしてもよい。
【0126】
[変形例2]
なお、前述した実施の形態においては、予め決められたタイミング毎に、このタイミングによって決まる時間帯に一致する過去の時間帯に度々聴取された放送番組の学習選択番組データが存在する場合に、その学習選択番組データに基づいて、放送番組を自動的に選択するようにした。
【0127】
しかし、学習選択番組データが存在しない場合や、学習選択番組データは存在するものの、その学習選択番組データによって特定される放送番組が既に終了しており、別の番組に変わっていたりする場合もある。このような場合、現在聴取中の放送番組が使用者の好みの放送番組でなかった場合には、使用者は、受信機を自ら操作して、好みの放送番組を探さなければならなくなる。
【0128】
そこで、このような場合には、システムコントロール20は、聴取履歴メモリ35の学習選択番組データに含まれるプログラムタイプなどから、使用者の嗜好傾向を分析し、その使用者の嗜好に合致した放送番組を選択するようにすることができる。
【0129】
すなわち、学習選択番組データのプログラムタイプから、その使用者は、いつもクラシックの音楽番組を聞いていることが多いとか、スポーツ番組を聞いていることが多いなどというように、放送番組の嗜好傾向が分かる。また、いつも聴取している放送局も分かるし、曜日や時刻情報をも有して知るので、時間帯毎に聴取されている放送番組の嗜好傾向も分かる。
【0130】
そこで、システムコントロール部20において、使用者の放送番組の嗜好を分析し、その分析結果に合致した放送番組を自動選択するようにする。この場合には、例えば、アンサンブル信号の選局を換え、そのアンサンブル信号のIFCの情報抽出し、そのアンサンブル信号に使用者の嗜好に合致する放送番組が含まれるか否かを判別する。
【0131】
例えば、前述のように、使用者が、スポーツ番組を好んで聴取していると分析した場合には、アンサンブル信号に付加されているIFCのプログラムタイプに基づいて、スポーツ番組が多重化されているアンサンブル信号を検索し、検索したアンサンブル信号からスポーツ番組を抽出するように選択復号化部6を制御する。
【0132】
これにより、使用者の嗜好に応じた放送番組を自動選択することができる。また、例えば、放送信号により、あるいは、受信機に接続可能な記憶媒体などから、受信可能なすべてのアンサンブル信号と、それらのアンサンブル信号に多重化されている放送番組についての情報を受信機が得ることができる場合には、その情報の中から、使用者の好みの放送番組を検索して、その検索して得た情報に基づいて、使用者の嗜好に応じた放送番組を自動選択するようにすることもできる。
【0133】
[第2の実施の形態]
図8は、この第2の実施の形態の受信機を説明するための図である。図8に示すように、この第2の実施の形態の受信機50は、パーソナルコンピュータ60などの情報処理装置と情報の送受を行うためのインターフェース部51を備えるものである。そして、この第2の実施の形態の受信機50は、聴取履歴メモリ35を受信機内に持つのではなく、インターフェース部51を通じて接続されるパーソナルコンピュータ60のハードディスクなどの記憶部に聴取履歴メモリ35を持つようにする。
【0134】
このように、この第2の実施の形態の受信機50は、聴取履歴メモリ35を有さず、インターフェース部51を備えるようにした点を除けば、図1に示した第1の実施の形態の受信機と同様に構成されるものである。したがって、この第2の実施の形態においても、図8とともに、図1をも参照しながらこの第2の実施の形態の受信機について説明する。
【0135】
そして、この第2の実施の形態の受信機50において、放送番組の選択指示操作が行われたときには、図3を用いて前述したように、曜日、時刻、放送信号識別情報、放送番組選択情報、ラベル情報を有する選択番組データをインターフェース部51を通じて、パーソナルコンピュータ60に供給する。パーソナルコンピュータ60は、受信機50から選択番組データが供給されたときには、この選択番組データに基づいて、例えば、パーソナルコンピュータ60のハードディスクに設けた聴取履歴データファイル(聴取履歴メモリに相当)に前述したように学習選択番組データを記憶させ、これを更新することにより、選択番組データベースを構築する。
【0136】
そして、パーソナルコンピュータ60は、自己のタイマー(時計回路)と、自己のハードディスク上に形成した選択番組データベースの学習選択番組データとを観視し、過去の同じ曜日の同じ時間帯に聴取された放送番組があることを検知したときには、放送信号識別情報、放送番組選択情報、ラベル情報を有する自動番組選択指示情報を形成し、これをインターフェースケーブルおよびインターフェース部51を通じて、受信機50に供給する。
【0137】
受信機50は、パーソナルコンピュータ60からの自動番組選択指示情報の供給を受けたときには、この情報に含まれるラベル情報にに基づいて、同じ曜日の同じ時間帯に度々選択して聴取している放送番組が有ることをLCD34の表示して、使用者に送番組の自動選択を行うことを通知する。
【0138】
そして、受信機50のシステムコントロール部20は、パーソナルコンピュータ60からの自動番組選択指示情報の放送信号識別情報に基づいて、選局指示情報を形成してフロントエンド部2に供給するとともに、自動番組選択指示情報の放送番組識別情報に基づいて、放送番組の選択指示情報を形成して選択復号化部6に供給する。これにより、受信機50は、過去の同じ曜日、同じ時間帯に聴取された放送番組を自動的に選択し、聴取するようにすることができる。
【0139】
このように、インターフェース部51を通じて接続されるパーソナルコンピュータ60に、聴取履歴メモリを設けるようにするとともに、選択番組データベースの構築機能、管理機能を持たせることにより、受信機の負荷を軽減することができる、また、受信機に聴取履歴メモリを受信機に持たせなくても済むなど、受信機の価格上昇を押さえることができる。また、近年注目されている汎用の情報端末機器の活用範囲を広げることができる。
【0140】
なお、使用するインターフェースとしては、USB(Universal Serial Bas)、IEEE1394、RS232C、IrDA(赤外線通信インターフェース)、双方向のパラレルポートとして使用可能なプリンターポートなど、様々なインターフェースを用いることができる。
【0141】
また、この第2の実施の形態の受信機50からは、放送番組の選択指示操作が行われたことを通知する情報、放送信号識別情報、放送番組選択情報、ラベル情報をインターフェース部51を通じて、パーソナルコンピュータ60に供給し、操作日時の検出についても、パーソナルコンピュータ60側で行うようにしてもよい。
【0142】
また、まず初めに、この第2の実施の形態の受信機50からは、放送番組の選択指示操作が行われたことを通知する情報をインターフェース部51を通じて、パーソナルコンピュータ60に供給し、受信機50とパーソナルコンピュータ60との間で通信を行って、放送信号識別情報、放送番組選択情報、ラベル情報を受信機50からパーソナルコンピュータ60が取得した後に、パーソナルコンピュータ60側において、学習選択番組データベースを構築するようにする処理を行うようにすることもできる。
【0143】
また、受信機50に設けられたインターフェース部51を通じて、パーソナルコンピュータ60から自動番組選択指示情報を供給するようにする場合においても、受信機50からの放送信号識別情報、放送番組選択情報、ラベル情報を用いるのではなく、パーソナルコンピュータ60側において、使用者が学習選択番組データベースを予め構築するようにしておくようにすることもできる。
【0144】
このようにした場合には、受信機50の使用者が放送番組の選択指示入力をしたときに提供される放送信号識別情報、放送番組選択情報、ラベル情報によって、学習選択番組データベースが構築されるのを待つまでもなく、即座にパーソナルコンピュータ60からの自動番組選択指示情報に基づいて、受信機50において自動番組選択を行うことができる。
【0145】
なお、この第2の実施の形態においても、パーソナルコンピュータ60側において管理される学習選択番組データに基づいて、使用者の嗜好を分析し、使用者の嗜好に応じた放送番組を選択するための自動番組選択指示情報を形成し、インターフェース部51を通じて、受信機50に供給し、使用者の嗜好に合致した放送番組を自動選択するようにすることもできる。
【0146】
また、図1に示した受信機にもインターフェース部を設け、パーソナルコンピュータで作成された学習選択番組データを受信機に転送し、受信機の聴取履歴メモリ35に記憶するようにすることもできる。この場合には、操作性のよいパーソナルコンピュータ側で学習選択番組データを作成できるので、便利である。
【0147】
また、第1、第2の実施の形態において説明したように、選択番組データベースを自動的に構築していくことにより、使用者の放送番組に対する個別の嗜好を学習した受信機を形成していくようにすることができる。さらに、使用者オリジナルの受信機を形成していくようにすることができるにで、受信機にゲーム性という付加価値を備えるようにすることができる。
【0148】
なお、前述の第1、第2の実施の形態においては、図3を用いて前述したように、曜日、時刻、放送信号識別情報、放送番組識別情報、ラベル情報などを有する選択番組データを作成し、この選択番組データに基づいて、聴取履歴メモリに学習選択番組データベースを構築するようにした。しかし、これに限るものではない。
【0149】
例えば、図3に示したように形成されるすべての選択番組データを蓄積するようにし、選択番組データがある程度蓄積され、選択番組データに関連性が出始めたときに、それら関連性が生じた選択番組データを1つの学習選択番組データにまとめて、記憶保持することにより、学習選択番組データベースを構築するようにすることもできる。
【0150】
例えば、同じ曜日の同じ時間帯に同じ放送番組を選択して聴取するようにしている場合には、曜日、時刻、CHナンバ、アンサンブルID、サービスIDなどの各情報が共通する複数の選択番組データが発生する。このような複数の選択番組データを、例えば、放送番組の選択指示入力が行なわれる毎に、共通項目により括り出して、1つのデータすることにより、学習選択番組データベースを構成する学習選択番組データが形成できる。
【0151】
このようにする場合には、選択番組データを単に記録していくだけのエリアと、共通項目により括りだされて意味のあるデータとされた学習選択番組データを有効なデータとして登録しておくエリアに別けておくことにより、管理がしやすくなる。この場合、選択番組データや、自動番組選択処理に用いられる学習選択番組データを記憶するメモリは、大容量で高速なアクセスが可能なNVM(Non Volatile Memory)を使用することにより、効率のよく学習選択番組データベースを構築することができる。
【0152】
もちろん、高速なアクセスが可能なメモリと、不揮発性のメモリとの併用で、受信機の電源が落ちても、学習選択番組データベースが消滅することがないようにすることができる。
【0153】
また、前述の第1、第2の実施の形態においても、聴取履歴メモリ35として、NVM(Non Volatile Memory)を用いるようにすることもできる。また、選択番組データは、受信機のシステムコントロール部20のRAMに形成するようにし、学習選択番組データからなる選択番組データベースは、不揮発性メモリが用いられた聴取履歴メモリに記憶するようにしてもよい。この場合には、電源が落ちても、学習選択番組データベースが消滅することがないようにすることができる。
【0154】
また、前述した実施の形態においては、曜日と、時刻とを検出し、この検出した曜日と、時刻と、アンサンブル信号から抽出された放送信号識別情報と、放送番組識別情報と、ラベル情報とを有する選択番組データを作成するようにした。しかし、これに限るものではない。
【0155】
例えば、番組選択指示入力が行われたときに検出する曜日および時刻と、アンサンブル信号を選局するための選局指示入力に対応する選局コマンドと、放送番組を選択するための放送番組の番組選択指示入力に対応する番組選択コマンドとを有する選択操作データを形成し、この選択操作データに基づいて学習選択操作データからなる選択操作データベースを構築するようにすることもできる。
【0156】
この場合には、前述した第1、第2の実施の形態の場合と同様に、予め決められたタイミング毎に、同じ曜日、同じ時間帯に聴取するようにされた放送番組に対する学習選択操作データがある時に、その学習選択操作データの選局指示入力に対応するコマンド、番組選択指示入力に対応するコマンドに基づいて、フロントエンド部に供給する選局指示情報、選択復号化部に供給する番組選択情報を形成することにより、聴取履歴情報を用いる場合と同様に自動番組選択処理を行うことができる。
【0157】
しかし、このように、操作コマンドを情報として有する操作履歴情報を用いた場合には、自動選択する放送番組まで特定することができなが、前述した第1、第2の実施の形態においては、アンサンブル信号から抽出した放送信号識別情報、番組識別情報を用いているので、自動選択する放送番組を特定することができることになる。
【0158】
また、前述の実施の形態において、学習選択番組データに基づく自動番組選択処理を電源が投入されているときに、常時行うようにするのではなく、自動番組選択処理モードが選択されたときにのみ行うようにすることももちろんできる。また、自動番組選択処理モードが選択されている場合であっても、使用者により、選局指示入力、放送番組の選択指示入力が行われたときには、これを優先するようにしておくことにより、使用者の意図しない放送番組が自動選択された場合にも、元の放送番組に迅速に戻すことができる。
【0159】
なお、前述の実施の形態においては、車載用の受信機にこの発明を適用したものとして説明したが、車載用の受信機に限るものではなく、携帯用の受信機や、家庭用のいわゆる設置型の受信機にこの発明を適用することができる。
【0160】
また、前述した実施の形態においては、DABの受信機にこの発明を適用したものとして説明したが、これに限るものではなく、複数の放送番組が多重化されるとともに、それらの放送番組の識別情報が付加された放送信号を放送する様々なデジタルオーディオ放送の受信機にこの発明を適用することができるほか、例えば、放送信号を識別することができる放送信号識別情報や放送番組を識別することができる放送番組識別情報が多重化されたFMラジオ放送やその他の各種の放送を受信する受信機にこの発明を適用することができる。
【0161】
また、前述したように、操作コマンド情報を含む操作履歴データからなる操作履歴データベースを作成するようにする場合には、デジタルオーディオ放送に限らずAMラジオ放送やFMラジオ放送などのアナログ放送にも適用することができる。
【0162】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載に発明のデジタルオーディオ放送の受信機によれば、過去に度々聴取するようにされた放送番組がある場合には、例えば、その放送番組が放送される曜日のその時刻に、使用者が放送番組の選択指示入力を行わなくても、自動的にその放送番組を選択する処理を実行し、過去に度々聴取するようにされた放送番組を確実に聴取することができる。
【0163】
したがって、過去に選択して聴取するようにした放送番組については、煩雑な放送番組の選択指示入力を行わなくても自動的に選択して聴取することができるる。また、この受信機が自動車などに搭載された場合には、運転者は、決まって聴取している放送番組の選択指示入力を一々行わなくてもすもので、自動車の運転時の安全性を高めることができる。
【0164】
また、請求項1に記載に発明のデジタルオーディオ放送の受信機によれば、使用者は、放送番組が自動選択されることを知ることができるので、使用者が知らないうちに、放送番組が変更されるなどという不都合を防止することができる。
【0165】
また、請求項1に記載に発明のデジタルオーディオ放送の受信機によれば、使用者の望まない放送番組の自動選択が行なわれることを防止することができる。
【0166】
また、請求項2に記載に発明のデジタルオーディオ放送の受信機によれば、聴取履歴情報記憶手段に記憶されたプログラムタイプ情報に基づいて、使用者の放送番組の嗜好傾向を知ることができる。そして、プログラムタイプ情報にもとづいて、使用者の嗜好傾向を知り、使用者の嗜好にあった放送中の放送番組を自動選択することができる。
【0169】
また、請求項3に記載に発明のデジタルオーディオ放送の受信機によれば、インターフェース部を通じて接続された例えばパーソナルコンピュータなどの受信機とは別体の装置を用いて、受信機において得られる情報を管理することができる。また、インターフェース部を通じて接続されたパーソナルコンピュータなどからの情報に基づいて、放送番組の自動選局を行うことができるなど、インターフェース部を通じて接続された他装置により当該受信機を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるデジタルオーディオ放送の受信機の一実施の形態を説明するためのブロック図である。
【図2】欧州規格(Eureka147)のデジタル・オーディオ放送(DAB)のアンサンブル信号のフレーム構造を説明するための図である。
【図3】図1に示した受信機において形成される選択番組データ、学習選択番組データを説明するための図である。
【図4】図1に示した受信機において実行される選択番組データベースの構築処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】図1に示した受信機において実行される学習選択番組データの更新処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】図1に示した受信機において実行される自動番組選択処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】図1に示した受信機において実行される自動番組選択処理の他の例を説明するためのフローチャートである。
【図8】この発明によるデジタルオーディオ放送の受信機の他の例を説明するための図である。
【符号の説明】
1…アンテナ、2…フロントエンド部、3…直交復調器、4…差動復調器、5…同期プロセッサ、6…選択復号化部、7…オーディオ復号化部、8…D/A変換部、9…増幅回路、10…スピーカ、11…情報抽出部、20…システム制御用マイクロコンピュータ(システムマイコン)、32…キー操作部、31…時計回路、33…LCDコントローラ、34…LCD、35…聴取履歴メモリ

Claims (3)

  1. 複数の放送番組が多重化されたデジタルオーディオ放送信号を識別子するための放送信号識別子情報と、前記複数の放送番組のそれぞれを識別するための番組識別情報と、前記デジタルオーディオ放送信号に多重化されている放送番組についての情報を受信者に対して通知するためのラベル情報とが付加されているデジタルオーディオ放送を受信する受信機であって、
    前記デジタルオーディオ放送信号を受信選局するフロントエンド部と、
    前記フロントエンド部により選局された前記デジタルオーディオ放送信号から1つの放送番組を抽出する放送番組抽出手段と、
    選択する放送番組の指示入力を受け付ける選択指示入力受付手段と、
    前記選択指示受付手段を通じて、前記指示入力を受け付けたときに、操作時点に関する情報を検出する操作時点検出手段と、
    前記選択指示受付手段を通じて、前記指示入力を受け付けたときに、前記指示入力に応じて選局された前記デジタルオーディオ信号から、前記放送信号識別情報と前記放送番組識別情報と前記ラベル情報とを抽出する情報抽出手段と、
    前記操作時点に関する情報と、前記情報抽出手段で抽出された前記放送信号識別情報前記放送番組識別情報前記ラベル情報からなる選択番組情報とを記憶する聴取履歴情報記憶手段と、
    前記聴取履歴情報記憶手段に記憶されている前記選択番組情報から形成され、時間と、その時間に聴取されている番組に関する前記選択番組情報と、前記その時間に聴取されている番組が選択された選択回数とからなる学習選択番組情報を記憶するものであって、既存の記憶情報の中に、前記聴取履歴情報記憶手段に記憶されている前記選択番組情報を含む前記学習選択番組情報がなく、かつ、前記学習選択番組情報の記憶部に空きエリアが無いときに、前記選択回数が最小の前記学習選択番組情報に代えて、新規の学習選択番組情報を上書きして前記記憶部に書き込むようにする学習聴取履歴情報記憶手段と、
    前記学習聴取履歴情報記憶手段に記憶されている前記学習選択番組情報の前記選択回数の情報に基づいて高頻度で聴取されていると判別される放送番組についての情報を、前記学習選択番組情報に含まれる前記ラベル情報に基づいて通知する通知手段と、
    前記通知手段を通じて、前記高頻度で聴取されていると判別される放送番組についての情報を通知した後、通知した放送番組を選択するか否かの指示入力を受け付ける指示入力受付手段と、
    前記指示入力受付手段を通じて、前記高頻度で聴取されていると判別される放送番組の選択を行うように指示されたときに、前記学習聴取履歴情報記憶手段に記憶されている前記学習選択番組情報に基づいて、前記高頻度で聴取されていると判別される放送番組を選択する番組選択制御手段と、
    を備えることを特徴とするデジタルオーディオ放送の受信機。
  2. 前記デジタルオーディオ放送信号には、前記複数の放送番組のそれぞれの内容を示すプログラムタイプ情報が付加されており、
    前記情報抽出手段は、前記プログラムタイプ情報をも抽出するものであり、
    前記聴取履歴情報記憶手段は、前記操作時点に関する情報と、前記放送信号識別情報および前記番組識別情報および前記ラベル情報および前記プログラムタイプ情報からなる選択番組情報とを記憶することを特徴とする請求項1に記載のデジタルオーディオ放送の受信機。
  3. 前記聴取履歴情報記憶手段と前記学習聴取履歴情報記憶手段とは、所定のインターフェースによって接続される他装置に設けられ、前記学習選択番組情報を前記所定のインターフェースを通じて提供を受けることを特徴とする請求項1に記載のデジタルオーディオ放送の受信機。
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