JP2002174585A - 近視野光素子の作製方法 - Google Patents

近視野光素子の作製方法

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JP2002174585A JP2000373310A JP2000373310A JP2002174585A JP 2002174585 A JP2002174585 A JP 2002174585A JP 2000373310 A JP2000373310 A JP 2000373310A JP 2000373310 A JP2000373310 A JP 2000373310A JP 2002174585 A JP2002174585 A JP 2002174585A
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宣行 笠間
Kenji Kato
健二 加藤
Hidetaka Maeda
英孝 前田
Yasuyuki Mitsuoka
靖幸 光岡
Susumu Ichihara
進 市原
Takashi Arawa
隆 新輪
Yoko Shinohara
陽子 篠原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、簡便な方法で均一な開口径
を有する微小開口を形成する方法を提供することであ
る。 【解決手段】 錐状のチップ1先端に光学的な開口を有
し、前記開口面内に金属から成る散乱体501を有する
近視野光素子の作製方法において、チップ1と、チップ
1の近傍に配置され、チップ1と略同じ高さを有する度
当たり2と、少なくともチップ1上に形成された遮光膜
3からなる被開口形成体に対して、少なくともチップ1
および度当たり2の少なくとも一部を覆う押しこみ体
を、チップ1に向かう成分を有する力によって変位させ
ることによって、チップ1先端に光学的な開口8及び散
乱体501を形成することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は近視野顕微鏡や近
視野光メモリ装置に用いられる、近視野光を照射・検出
する近視野光素子の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】試料表面においてナノメートルオーダの
微小な領域を観察するために走査型トンネル顕微鏡(S
TM)や原子間力顕微鏡(AFM)に代表される走査型
プローブ顕微鏡(SPM)が用いられている。SPM
は、先端が先鋭化されたプローブを試料表面に走査さ
せ、プローブと試料表面との間に生じるトンネル電流や
原子間力などの相互作用を観察対象として、プローブ先
端形状に依存した分解能の像を得ることができるが、比
較的、観察する試料に対する制約が厳しい。
【0003】そこでいま、試料表面に生成される近視野
光とプローブとの間に生じる相互作用を観察対象とする
ことで、試料表面の微小な領域の観察を可能にした近視
野光学顕微鏡(SNOM)が注目されている。
【0004】近視野光学顕微鏡においては、先鋭化され
た光ファイバーの先端に設けられた開口から近視野光を
試料の表面に照射する。開口は、光ファイバーに導入さ
れる光の波長の回折限界以下の大きさを有しており、た
とえば、100nm程度の直径である。プローブ先端に
形成された開口と試料間の距離は、SPMの技術によっ
て制御され、その値は開口の大きさ以下である。このと
き、試料上での近視野光のスポット径は、開口の大きさ
とほぼ同じである。したがって、試料表面に照射する近
視野光を走査することで、微小領域における試料の光学
物性の観測を可能としている。
【0005】顕微鏡としての利用だけでなく、光ファイ
バープローブを通して試料に向けて比較的強度の大きな
光を導入させることにより、光ファイバープローブの開
口にエネルギー密度の高い近視野光を生成し、その近視
野光によって試料表面の構造または物性を局所的に変更
させる高密度な光メモリ記録としての応用も可能であ
る。強度の大きな近視野光を得るために、プローブ先端
の先端角を大きくすることが試みられている。
【0006】これら近視野光を利用した素子において、
開口の形成が最も重要である。開口の作製方法の一つと
して、特許公報平5−21201に開示されている方法
が知られている。特許公報平5−21201の開口作製
方法は、開口を形成するための試料として、先鋭化した
光波ガイドに遮光膜を堆積したものを用いている。開口
の作製方法は、遮光膜付きの先鋭化した光波ガイドを圧
電アクチュエータによって良好に制御された非常に小さ
な押しつけ量で硬い平板に押しつけることによって、先
端の遮光膜を塑性変形させている。
【0007】また、開口の形成方法として、特開平11
−265520に開示されている方法がある。特開平1
1−265520の開口の作製方法において、開口を形
成する対象は、平板上に集束イオンビーム(FIB)に
よって形成された突起先端である。開口の形成方法は、
突起先端の遮光膜に、側面からFIBを照射し、突起先
端の遮光膜を除去することによって行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特許公
報平5−21201の方法によれば、光波ガイド一本ず
つしか開口を形成する事ができない。また、特許公報平
5−21201の方法によれば、移動分解能が数nmの
圧電アクチュエータによって押し込み量を制御する必要
があるため、開口形成装置をその他の装置や空気などの
振動による影響が少ない環境におかなくてはならない。
また、光伝搬体ロッドが平板に対して垂直に当たるよう
に調整する時間がかかってしまう。また、移動量の小さ
な圧電アクチュエータの他に、移動量の大きな機械的並
進台が必要となる。さらに、移動分解能が小さな圧電ア
クチュエータをもちいて、押し込み量を制御するさい
に、制御装置が必要であり、かつ、制御して開口を形成
するためには数分の時間がかかる。したがって、開口作
製のために、高電圧電源やフィードバック回路などの大
がかりな装置が必要となる。また、開口形成にかかるコ
ストが高くなる問題があった。
【0009】また、特開平11−265520の方法に
よれば、加工対象は平板上の突起であるが、FIBを用
いて開口を形成しているため、一つの開口の形成にかか
る時間が10分程度と長い。また、FIBを用いるため
に、試料を真空中におかなければならない。従って、開
口作製にかかる作製コストが高くなる問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題に
鑑みてなされたものであり、錐状のチップ先端に光学的
な開口を有し、前記開口面内に金属から成る散乱体を有
する近視野光素子の作製方法において、前記チップと、
前記チップの近傍に配置され、前記チップと略同じ高さ
を有する度当たりと、少なくとも前記チップ上に形成さ
れた遮光膜からなる被開口形成体に対して、少なくとも
前記チップおよび前記度当たりの少なくとも一部を覆う
押しこみ体を、前記チップに向かう成分を有する力によ
って変位させることによって、前記チップ先端に光学的
な開口を形成することを特徴とする近視野光素子の作製
方法とした。
【0011】したがって、本発明の光学的な開口の作製
方法によれば、前記チップと略同じ高さを有する度当た
りによって、前記平面の変位が制御されるため、所定の
力で平面を押すだけで簡単に光学的な開口を作製する事
ができる。また、真空中、液中、大気中など様々な環境
下で開口を作製することができる。また、光学的な開口
を作製する際に特別な制御装置を必要としないため、光
学的な開口を作製するための装置を単純化する事ができ
る。また、所定の力を与える時間を非常に短くすること
が容易であり、開口作製にかかる時間を短くすることが
できるため、開口作製にかかるコストを低くすることが
できる。
【0012】また、前記散乱体と前記遮光膜が同一の材
質から成ることを特徴とする近視野光素子の作製方法と
した。
【0013】したがって、簡単な作製工程のみで高性能
の近視野光素子を安定的、安価に作製することができ
る。
【0014】また、前記散乱体が入射光によってプラズ
モンを発生させる材質であることを特徴とする近視野光
素子の作製方法とした。
【0015】したがって、高い光効率と解像度を持つ近
視野光素子を安価に作製することができる。
【0016】また、前記チップが先端に略平坦部を有す
ることを特徴とする近視野光素子の作製方法とした。
【0017】したがって、同一サイズおよび形状の光学
的開口を持つ近視野光素子を大量に作製することができ
る。
【0018】また、前記チップが先端に凹部を有するこ
とを特徴とする近視野光素子の作製方法とした。
【0019】したがって、同一サイズおよび形状の散乱
体を有する光学的開口を持つ近視野光素子を大量に作製
することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の開口の形成方法に
ついて、添付の図面を参照して詳細に説明する。 (実施の形態1)図1から図3は、本発明の実施の形態
1に係る開口の形成方法について説明した図である。図
1に示す、ワーク1000は、基板4上に形成された透
明層5、透明層5の上に形成された錐状のチップ1および
尾根状の度当たり2、チップ1、度当たり2および透明
層5の上に形成された遮光膜3からなる。チップ1は先
端に1ミクロン以下のサイズの平坦な部分を持つ。な
お、ワーク1000において、透明層5は、必ずしも必
要ではなく、その場合、遮光膜3は、チップ1、度当た
り2および基板4上に形成される。また、遮光膜3は、
チップ1にだけ堆積されていてもよい。
【0021】チップ1の高さH1は、数mm以下であり、
度当たり2の高さH2は、数mm以下である。高さH1と
高さH2の差は、1000nm以下である。チップ1と度
当たり2の間隔は、数mm以下である。また、遮光膜3の
厚さは、遮光膜3の材質によって異なるが、数10nmか
ら数100nmである。
【0022】チップ1、度当たり2および透明層5は、
二酸化ケイ素やダイヤモンドなどの可視光領域において
透過率の高い誘電体や、ジンクセレンやシリコンなどの
赤外光領域において透過率の高い誘電体や、フッ化マグ
ネシウムやフッ化カルシウムなどの紫外光領域において
透過率の高い材料を用いる。また、チップ1の材料は、
開口を通過する光の波長帯において少しでもチップ1を
透過する材料であれば用いることができる。また、チッ
プ1、度当たり2および透明層5は、同一の材料で構成
されても良いし、別々の材料で構成されても良い。遮光
膜3は、たとえば、アルミニウム、クロム、金、白金、
銀、銅、チタン、タングステン、ニッケル、コバルトな
どの金属や、それらの合金を用いる。後述するプラズモ
ン効果を大きくするためには銀、金、銅が特に望まし
い。
【0023】図2は、開口を形成する方法において、チ
ップ1上の遮光膜3を塑性変形させている状態を示した
図である。図1で示したワーク1000の上に、チップ
1および少なくとも度当たり2の一部を覆い、かつ、少
なくともチップ1および度当たり2側が平面である板6
を載せ、さらに板6の上には、押し込み用具7を載せ
る。このとき、板6は透明なガラスを用いた。板6を載
せた後でも顕微鏡あるいは目視によってチップ1の位置
を確認することができる。本実施の形態においては顕微
鏡によって2方向からチップ1と押し込み用具7の位置
を確認し、押し込み用具7がチップ1の真上に配置され
るようにした。押し込み用具7にチップ1の中心軸方向
に力Fを加えることによって、板6がチップ1に向かっ
て移動する。チップ1と板6との接触面積に比べて、度
当たり2と板6との接触面積は、数百〜数万倍も大き
い。したがって、与えられた力Fは、度当たり2によっ
て分散され、結果として板6の変位量は小さくなる。板
6の変位量が小さいため、遮光膜3が受ける塑性変形量
は非常に小さい。また、チップ1および度当たり2は、
非常に小さな弾性変形を受けるのみである。力Fの加え
方は、所定の重さのおもりを所定の距離だけ持ち上げ
て、自由落下させる方法や、所定のバネ定数のバネを押
し込み用具7に取り付け、所定の距離だけバネを押し込
む方法などがある。板6が、遮光膜よりも硬く、チップ
1および度当たり2よりも柔らかい材料である場合、チ
ップ1および度当たり2が受ける力は、板6によって吸
収されるため、板6の変位量がより小さくなり、遮光膜
3の塑性変形量を小さくすることが容易となる。
【0024】図3は、力Fを加えた後に、板6および押
し込み用具7を取り除いた状態を示した図である。遮光
膜3の塑性変形量が非常に小さく、チップ1および度当
たり2が弾性変形領域でのみ変位しているため、チップ
1の先端に開口8が形成される。開口8の大きさは、数
nmからチップ1を通過する光の波長の回折限界程度の大
きさである。チップ1は先端に略平面状の部分を持つこ
とにより、その上の遮光膜3は板6によっても完全に除
去されることがない。開口8の中央付近に略円形状に遮
光膜が残存し、これが近視野光素子における散乱体50
1となる。なお、上記では、押し込み用具7とワーク1
000の間に板6が挿入されていたが、板6を除去して
直接押し込み用具7で押し込むことによっても同様に開
口8を形成できる。開口8に光を導入するために、基板
4をチップ1の形成面と反対側からエッチングすること
によって透明体5またはチップ1の少なくとも一部を露
出させて、開口8への光の導入口を形成する。また、基
板4を透明材料103で構成することによって、光の導
入口を形成する工程を省くことができる。開口8へ導入
された光は散乱体501に照射され、散乱体501の表
面にプラズモンを発生させる。これによって散乱体50
1が擬似的な微小光源として機能する。開口8のサイズ
はたとえば500nm程度であっても散乱体501が8
0nm程度であれば、近視野光素子の機能としての解像
度は散乱体501のサイズで決まり、高解像度が実現さ
れる。また、プラズモンによる光の増強効果によって開
口8の光透過率自体も大きなものが実現される。
【0025】以上説明したように、本発明の開口作製方
法によれば、度当たり2によって板6の変位量を良好に
制御することができ、かつ、板6の変位量を非常に小さ
くできるため、大きさが均一で小さな開口8をチップ1
先端に容易に作製することができる。また、基板側から
光を照射して、開口8から近視野光を発生させることが
できる。この近視野光は散乱体501によって増強さ
れ、高解像度、高効率な近視野光素子が作製できる。
【0026】次に、ワーク1000の製造方法を図4、
図5を用いて説明する。図4は、基板材料104上に透
明材料103を形成したのち、チップ用マスク101お
よび度当たり用マスク102を形成した状態を示してい
る。図4(a)は上面図を示しており、図4(b)は、
図4(a)のA−A’で示す位置における断面図を示し
ている。透明材料103は、気相化学堆積法(CVD)
やスピンコートによって基板材料104上に形成する。
また、透明材料103は、固相接合や接着などの方法に
よっても基板材料104上に形成することができる。次
に、透明材料103上にフォトリソグラフィ工程によっ
て、チップ用マスク101及び度当たり用マスク102
を形成する。チップ用マスク101と度当たり用マスク
102は、同時に形成しても良いし、別々に形成しても
良い。
【0027】チップ用マスク101および度当たり用マ
スク102は、透明材料103の材質と次工程で用いる
エッチャントによるが、フォトレジストや窒化膜などを
用いる。透明材料103は、二酸化ケイ素やダイヤモン
ドなどの可視光領域において透過率の高い誘電体や、ジ
ンクセレンやシリコンなどの赤外光領域において透過率
の高い誘電体や、フッ化マグネシウムやフッ化カルシウ
ムなどの紫外光領域において透過率の高い材料を用い
る。
【0028】チップ用マスク101の直径は、たとえば
数mm以下である。度当たり用マスク102の幅W1は、
たとえば、チップ用マスク101の直径と同じかそれよ
りも数10nm〜数μmだけ小さい。また、度当たり用マ
スク102の幅W1は、チップ用マスク101の直径よ
りも数10nm〜数μmだけ大きくてもよい。また、度当
たり用マスク102の長さは、数10μm以上である。
【0029】図5は、チップ1および度当たり2を形成
した状態を示している。図5(a)は上面図であり、図
5(b)は、図5(a)のA−A’で示す位置の断面図
である。チップ用マスク101および度当たり用マスク
102を形成した後、ウエットエッチングによる等方性
エッチングによってチップ1および度当たり2を形成す
る。透明材料103の厚さとチップ1および度当たり2
の高さの関係を調整することによって、図1に示す透明
層5が形成されたり、形成されなかったりする。チップ
1の先端は平坦部を持つ。この後、遮光膜をスパッタや
真空蒸着などの方法で堆積する事によって、図1に示す
ワーク1000を形成する事ができる。また、遮光膜3
をチップ1にだけ堆積する場合、遮光膜3の堆積工程に
おいて、チップ1上に遮光膜が堆積するような形状を有
するメタルマスクを乗せてスパッタや真空蒸着などを行
う。また、ワーク1000のチップが形成された面の全
面に遮光膜3を堆積した後、チップ1にだけ遮光膜3が
残るようなフォトリソグラフィ工程を用いても、チップ
1上にだけ遮光膜3を形成する事ができる。
【0030】また、遮光膜3を形成する前にFIB(F
ocused Ion Beam)などの加工技術を用
いてチップ1の先端に凹部を形成しておくことで、図6
に示すように散乱体501をチップ1先端の凹部に作製
することができる。この方法によれば、散乱体501は
形状、サイズともに所望のものを作製することができ
る。
【0031】以上説明したように、本発明の実施の形態
1によれば、チップ1と度当たり2の高さを良好に制御
することができ、かつ、度当たり2を設けることによっ
て板6の変位量を小さくすることができるため、分解能
の高いアクチュエータを用いなくても、大きさが均一で
微小な開口8をチップ1先端に形成し、かつ開口8面内
に散乱体501を形成する事が容易である。我々の実験
では、手に持ったハンマーなどで、押し込み用具7を叩
くだけで直径100nm以下の開口8と、直径50nm
以下の散乱体を形成する事ができた。また、チップ1と
度当たり2の高さが良好に制御されるため、開口8の作
製歩留まりが向上した。また、本発明の実施の形態1で
説明したワーク1000は、フォトリソグラフィ工程に
よって作製可能なため、ウエハなどの大きな面積を有す
る試料に、複数個作製することが可能であり、力Fを一
定にすることによって複数個作製されたワーク1000
それぞれに対して均一な開口径の開口8を形成する事が
できる。また、力Fの大きさを変えることが非常に簡単
なため、複数個作製されたワーク1000に対して個別
に開口径の異なる開口8を形成する事が可能である。ま
た、単純に力Fを加えるだけで開口8が形成されるた
め、開口作製にかかる時間は数秒から数10秒と非常に
短い。また、本発明の実施の形態1によれば、加工雰囲
気を問わない。従って、大気中で加工する事が可能であ
りすぐに光学顕微鏡などで加工状態を観察できる。ま
た、走査型電子顕微鏡中で加工することによって、光学
顕微鏡よりも高い分解能で加工状態を観察することも可
能である。また、液体中で加工することによって、液体
がダンパーの役目をするため、より制御性の向上した加
工条件が得られる。
【0032】また、ワーク1000が複数個作製された
試料に対して、一括で力Fを加えることによって、開口
径のそろった開口8を一度に複数個作製する事も可能で
ある。一括で加工する場合、ウエハ一枚あたりのワーク
1000の数にもよるが、開口1個あたりの加工時間
は、数百ミリ秒以下と非常に短くなる。
【0033】
【発明の効果】チップ1と度当たり2の高さ、および、
力Fを制御する事によって、分解能の高いアクチュエー
タを用いなくても、簡単に散乱体501を有する開口8
を形成する事ができる。また、チップ1と度当たり2の
高さが良好に制御されるため、開口8の作製歩留まりが
向上した。また、本発明の実施の形態1で説明したワー
ク1000は、フォトリソグラフィ工程によって作製可
能なため、ウエハなどの大きな面積を有する試料に、複
数個作製することが可能であり、力Fを一定にすること
によって複数個作製されたワーク1000それぞれに対
して均一な開口径の開口8を形成する事ができる。ま
た、力Fの大きさを変えることが非常に簡単なため、複
数個作製されたワーク1000に対して個別に開口径の
異なる開口8を形成する事が可能である。また、単純に
力Fを加えるだけで開口が形成されるため、開口作製に
かかる時間は数10秒以下と非常に短い。また、本発明の
実施の形態1によれば、加工雰囲気を問わない。従っ
て、大気中で加工する事が可能でありすぐに光学顕微鏡
などで加工状態を観察できる。また、走査型電子顕微鏡
中で加工することによって、光学顕微鏡よりも高い分解
能で加工状態を観察することも可能である。また、液体
中で加工することによって、液体がダンパーの役目をす
るため、より制御性の向上した加工条件が得られる。
【0034】また、ワーク1000が複数個作製された
試料に対して、一括で力Fを加えることによって、開口
径のそろった開口8を一度に複数個作製する事も可能で
ある。一括で加工する場合、ウエハ一枚あたりのワーク
1000の数にもよるが、開口1個あたりの加工時間
は、数百ミリ秒以下と非常に短くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る開口の形成方法に
ついて説明した図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る開口の形成方法に
ついて説明した図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る開口の形成方法に
ついて説明した図である。
【図4】ワーク1000の製造方法について説明した図
である。
【図5】ワーク1000の製造方法について説明した図
である。
【図6】ワーク1000の製造方法について説明した図
である。
【符号の説明】
1 チップ 2 度当たり 3 遮光膜 4 基板 5 透明層 6 板 7 押し込み用具 8 開口 101 チップ用マスク 102 度当たり用マスク 103 透明材料 104 基板材料 501 散乱体 1000 ワーク F 力 H1 チップの高さ H2 度当たりの高さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 健二 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 (72)発明者 前田 英孝 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 (72)発明者 光岡 靖幸 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 (72)発明者 市原 進 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 (72)発明者 新輪 隆 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 (72)発明者 篠原 陽子 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 Fターム(参考) 5D119 AA11 AA22 BA01 JA34 NA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 錐状のチップ先端に光学的な開口を有
    し、前記開口面内に金属から成る散乱体を有する近視野
    光素子の作製方法において、 前記チップと、 前記チップの近傍に配置され、前記チップと略同じ高さ
    を有する度当たりと、 少なくとも前記チップ上に形成された遮光膜からなる被
    開口形成体に対して、 少なくとも前記チップおよび前記度当たりの少なくとも
    一部を覆う押しこみ体を、 前記チップに向かう成分を有する力によって変位させる
    ことによって、前記チップ先端に光学的な開口及び前記
    散乱体を形成することを特徴とする近視野光素子の作製
    方法。
  2. 【請求項2】 前記散乱体と前記遮光膜が同一の材質か
    ら成ることを特徴とする請求項1に記載の近視野光素子
    の作製方法。
  3. 【請求項3】 前記散乱体が入射光によってプラズモン
    を発生させる材質であることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の近視野光素子の作製方法。
  4. 【請求項4】 前記チップが先端に略平坦部を有するこ
    とを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の近視
    野光素子の作製方法。
  5. 【請求項5】 前記チップが先端に凹部を有することを
    特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の近視野光
    素子の作製方法。
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