JP2002181683A - 光学的な開口の形成方法とその形成方法によって作製される近接場光デバイス - Google Patents

光学的な開口の形成方法とその形成方法によって作製される近接場光デバイス

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JP2002181683A
JP2002181683A JP2000377253A JP2000377253A JP2002181683A JP 2002181683 A JP2002181683 A JP 2002181683A JP 2000377253 A JP2000377253 A JP 2000377253A JP 2000377253 A JP2000377253 A JP 2000377253A JP 2002181683 A JP2002181683 A JP 2002181683A
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Takashi Arawa
隆 新輪
Kenji Kato
健二 加藤
Manabu Omi
学 大海
Susumu Ichihara
進 市原
Yasuyuki Mitsuoka
靖幸 光岡
Nobuyuki Kasama
宣行 笠間
Hidetaka Maeda
英孝 前田
Yoko Shinohara
陽子 篠原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、近接場光の発生・検出源と
なる光学的な開口の形成方法とその形成方法によって作
製された近接場光デバイスを提供することである。 【解決手段】 錐状のチップと前記チップの近傍に配置
され、前記チップと略同じ高さを有するストッパーと、
少なくとも前記チップ上に形成された遮光膜からなる被
開口形成体に対して、少なくとも前記チップおよび前記
ストッパーの少なくとも一部を覆うような略平面を有す
る押し込み体を、前記チップに向かう成分を有する力に
よって変位させることによって、前記チップ先端に光学
的な開口を形成することを特徴とする近接場光デバイス
の製造方法とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、近接場光の発生
・検出源となる光学的な開口の形成方法とその形成方法
によって作製された近接場光デバイスに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】試料表面においてナノメートルオーダの
微小な領域を観察するために走査型トンネル顕微鏡(S
TM)や原子間力顕微鏡(AFM)に代表される走査型
プローブ顕微鏡(SPM)が用いられている。SPM
は、先端が先鋭化されたプローブを試料表面に走査さ
せ、プローブと試料表面との間に生じるトンネル電流や
原子間力などの相互作用を観察対象として、プローブ先
端形状に依存した分解能の像を得ることができるが、比
較的、観察する試料に対する制約が厳しい。
【0003】そこでいま、チップ先端に形成された開口
から照射される近視野光と試料との間に生じる相互作用
を観察対象とすることで、試料表面の微小な領域の観察
を可能にした近視野光学顕微鏡(SNOM)が注目されてい
る。
【0004】近視野光学顕微鏡においては、先鋭化され
た光ファイバーの先端に設けられた開口から近視野光を
試料の表面に照射する。開口は、光ファイバーに導入さ
れる光の波長の回折限界以下の大きさを有しており、た
とえば、100nm程度の直径である。プローブ先端に形成
された開口と試料間の距離は、SPMの技術によって制御
され、その値は開口の大きさ以下である。このとき、試
料上での近視野光のスポット径は、開口の大きさとほぼ
同じである。したがって、試料表面に照射される近視野
光を走査することで、微小領域における試料の光学物性
の観測を可能としている。
【0005】顕微鏡としての利用だけでなく、光ファイ
バープローブを通して試料に向けて比較的強度の大きな
光を導入させることにより、光ファイバープローブの開
口にエネルギー密度の高い近視野光を生成し、その近視
野光によって試料表面の構造または物性を局所的に変更
させる高密度な光記録としての応用も可能である。強度
の大きな近視野光を得るために、プローブ先端の先端角
を大きくすることが試みられている。
【0006】近視野光を利用したデバイスにおいて、開
口の形成が最も重要である。開口の作製方法の一つとし
て、特許公報平5-21201に開示されている方法が知られ
ている。開口を形成するプローブとして、先鋭化した光
波ガイドに遮光膜を堆積したものを用いている。開口の
作製方法は、遮光膜付きの先鋭化した光波ガイドを圧電
アクチュエータによって良好に制御された非常に小さな
押しつけ量で硬い平板に押しつけることによって、先端
の遮光膜を塑性変形させている。
【0007】また、開口の形成方法として、特開平11-2
65520に開示されている方法がある。開口を形成する対
象は、平板上に集束イオンビーム(FIB)によって形成
された突起先端である。開口の形成方法は、突起先端の
遮光膜に、側面からFIBを照射し、突起先端の遮光膜を
除去することによって行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特許公
報平5-21201の方法によれば、光波ガイド一本ずつしか
開口を形成する事ができない。また、特許公報平5-2120
1の方法によれば、移動分解能が数nmの圧電アクチュエ
ータによって押し込み量を制御する必要があるため、開
口形成装置を空気などの振動による影響が少ない環境に
おかなくてはならない。また、光波ロッドが平板に対し
て垂直に当たるように調整する時間がかかってしまう。
また、移動量の小さな圧電アクチュエータの他に、移動
量の大きな機械的並進台が必要となる。さらに、移動分
解能が小さな圧電アクチュエータをもちいて、押し込み
量を制御するさいに、制御装置が必要であり、かつ、制
御して開口を形成するためには数分の時間がかかる。し
たがって、開口作製のために、高電圧電源やフィードバ
ック回路などの大がかりな装置が必要となる。したがっ
て、開口形成にかかるコストが高くなる問題があった。
【0009】また、特開平11-265520の方法によれば、
加工対象は平板上の突起であるが、FIBを用いて開口を
形成しているため、一つの開口の形成にかかる時間が10
分程度と長い。また、FIBを用いるために、試料を真空
中におかなければならない。従って、開口作製にかかる
作製コストが高くなる問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題に
鑑みてなされたものであり、錐状のチップと前記チップ
の近傍に配置され、前記チップと略同じ高さを有するス
トッパーと、少なくとも前記チップ上に形成された遮光
膜からなる被開口形成体に対して、少なくとも前記チッ
プおよび前記ストッパーの少なくとも一部を覆うような
略平面を有する押し込み体を、前記チップに向かう成分
を有する力によって変位させることによって、前記チッ
プ先端に光学的な開口を形成する押し開け工程を含むこ
とを特徴とする近接場光デバイスの製造方法とした。前
記ストッパーが、前記押し込み体の変位制御機能を有す
ることを特徴とする近接場光デバイスの製造方法とし
た。
【0011】したがって、押し込み体をチップ側に変位
させ、その変位量が前記ストッパーによって制御される
ため簡単に大きさのそろった小さな開口をチップ先端に
形成する事ができる。
【0012】また、前記ストッパーの一部が、エアーベ
アリングサーフェスであることを特徴とする近接場光デ
バイスの製造方法とした。
【0013】したがって、エアーベアリングサーフェス
(以下、ABSとする)を有する近接場デバイスは、回
転する記録媒体上を数10〜100nm程度の高さで浮上す
ることができ、かつ、開口がABSを含む面内付近に位
置していることから、開口から出射される近接場光を効
率良く記録媒体上に照射することができる。したがっ
て、近接場光を利用した高密度な光記録再生用ヘッドを
提供できる。また、開口形成方法として押し開け工程を
利用できるため、光記録再生用ヘッドを安価に提供する
ことができる。安価な光記録再生用ヘッドによって、光
記録再生装置も安価に提供することができる。
【0014】前記チップが複数形成されており、そのう
ち一つの前記チップに前記開口を形成する際に、その周
辺の前記チップが前記ストッパーとして機能することを
特徴とする近接場光デバイスの製造方法とした。また、
前記ストッパーとして機能する前記チップの一つ以上に
前記開口を形成する事を特徴とする近接場光デバイスの
製造方法とした。
【0015】したがって、前記ストッパーを特別に準備
することなく、チップを複数形成するだけで押し開け工
程を用いてチップ先端に開口を形成することができる。
また、チップの間隔を狭くすることができるため、同一
面内に多数のチップおよび開口を形成する事ができる。
【0016】前記ストッパーが、前記チップの周囲に規
則性を持って配列された凸部であり、前記凸部状に前記
遮光膜が形成されていることを特徴とする近接場光デバ
イスの製造方法とした。また、前記凸部および前記チッ
プに形成される前記遮光膜が、金、銀、銅のいずれかの
材料であることを特徴とする近接場光デバイスの製造方
法とした。
【0017】したがって、前記凸部および開口に光を入
射することによって、表面プラズモン効果を発生させる
ことができ、開口だけが形成された場合に比べて、2倍
以上の光量をもつ近接場光を発生させることができる。
【0018】前記ストッパーが、前記チップの位置をわ
かりやすくするためのアライメントマークであることを
特徴とする近接場光デバイスの製造方法とした。
【0019】したがって、チップと押し込み手段との位
置あわせが容易となり、安定して開口を形成する事がで
きる。
【0020】また、請求項1から7いずれか記載の近接
場光デバイスの製造方法によって作製されたことを特徴
とする近接場光デバイスとした。
【0021】したがって、開口形成方法に費用がかから
ないため、安価な近接場光デバイスを安定して供給する
ことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の開口の形成方法お
よびその形成方法によって作製される近接場光デバイス
について、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0023】(実施の形態1)図1から図3は、本発明
の実施の形態1に係る開口の形成方法について説明した
図である。図1に示すワーク1000は、基板4上に形成さ
れた透明層5、透明層5の上に形成された錐状のチップ1
および尾根状のストッパー2、チップ1、ストッパー2
および透明層5の上に形成された遮光膜3からなる。な
お、ワーク1000において、透明層5は、必ずしも必要で
はなく、その場合、遮光膜3は、チップ1、ストッパー
2および基板4上に形成される。また、遮光膜3は、チ
ップ1にだけ堆積されていてもよい。
【0024】チップ1の高さH1は、数mm以下であり、ス
トッパー2の高さH2は、数mm以下である。高さH1と高さ
H2の差は、1000nm以下である。チップ1とストッパー2
の間隔は、数mm以下である。また、遮光膜3の厚さは、
遮光膜3の材質によって異なるが、数10nmから数100nm
である。
【0025】チップ1、ストッパー2および透明層5
は、二酸化ケイ素やダイヤモンドなどの可視光領域にお
いて透過率の高い誘電体や、ジンクセレンやシリコンな
どの赤外光領域において透過率の高い誘電体や、フッ化
マグネシウムやフッ化カルシウムなどの紫外光領域にお
いて透過率の高い材料を用いる。また、チップ1の材料
は、開口を通過する光の波長帯において少しでもチップ
1を透過する材料であれば用いることができる。また、
チップ1、ストッパー2および透明層5は、同一の材料
で構成されても良いし、別々の材料で構成されても良
い。遮光膜3は、たとえば、アルミニウム、クロム、
金、白金、銀、銅、チタン、タングステン、ニッケル、
コバルトなどの金属や、それらの合金を用いる。
【0026】図2は、開口を形成する方法において、チ
ップ1上の遮光膜3を塑性変形させている状態を示した
図である。図1で示したワーク1000の上に、チップ1お
よび少なくともストッパー2の一部を覆い、かつ、少な
くともチップ1およびストッパー2側が平面である板6
を載せ、さらに板6の上には、押し込み用具7を載せ
る。押し込み用具7にチップ1の中心軸方向に力Fを加
えることによって、板6がチップ1に向かって移動す
る。チップ1と板6との接触面積に比べて、ストッパー
2と板6との接触面積は、数100〜数万倍も大きい。
したがって、与えられた力Fは、ストッパー2によって
分散され、結果として板6の変位量は小さくなる。板6
の変位量が小さいため、遮光膜3が受ける塑性変形量は
非常に小さい。また、チップ1およびストッパー2は、
非常に小さな弾性変形を受けるのみである。力Fの加え
方は、所定の重さのおもりを所定の距離だけ持ち上げ
て、自由落下させる方法や、所定のバネ定数のバネを押
し込み用具7に取り付け、所定の距離だけバネを押し込
む方法などがある。板6が、遮光膜よりも堅く、チップ
1およびストッパー2よりも柔らかい材料である場合、
チップ1およびストッパー2が受ける力は、板6によっ
て吸収されるため、板6の変位量がより小さくなり、遮
光膜3の塑性変形量を小さくすることが容易となる。
【0027】図3は、力Fを加えた後に、板6および押
し込み用具7を取り除いた状態を示した図である。遮光
膜3の塑性変形量が非常に小さく、チップ1およびスト
ッパー2が弾性変形領域でのみ変位しているため、チッ
プ1の先端に開口8が形成される。開口8の大きさは、
数nmからチップ1を通過する光の波長程度の大きさであ
る。なお、上記では、押し込み用具7とワーク1000の間
に板6が挿入されていたが、板6を除去して直接押し込
み用具7で押し込むことによっても同様に開口8を形成
できることは、いうまでもない。開口8に光を導入する
ために、基板4をチップ1の形成面と反対側からエッチ
ングすることによって透明体5またはチップ1の少なく
とも一部を露出させて、開口8への光の導入口を形成す
る。また、基板4を透明材料103で構成することによっ
て、光の導入口を形成する工程を省くことができること
は言うまでもない。
【0028】以上説明したように、本発明の開口作製方
法によれば、ストッパー2によって板6の変位量を良好
に制御することができ、かつ、板6の変位量を非常に小
さくできるため、大きさが均一で小さな開口8をチップ
1先端に容易に作製することができる。また、基板側か
ら光を照射して、開口8から近視野光を発生させること
ができる。
【0029】次に、ワーク1000の製造方法を図4から図
6を用いて説明する。図4は、基板材料104上に透明
材料103を形成したのち、チップ用マスク101および
ストッパー用マスク102を形成した状態を示している。
図4(a)は上面図を示しており、図4(b)は、図4(a)のA-
A'で示す位置における断面図を示している。透明材料1
03は、気相化学堆積法(CVD)やスピンコートによっ
て基板材料104上に形成する。また、透明材料103
は、固相接合や接着などの方法によっても基板材料10
4上に形成することができる。次に、透明材料103上
にフォトリソグラフィ工程によって、チップ用マスク1
01及びストッパー用マスク102を形成する。チップ
用マスク101とストッパー用マスク102は、同時に
形成しても良いし、別々に形成しても良い。
【0030】チップ用マスク101およびストッパー用
マスク102は、透明材料103の材質と次工程で用い
るエッチャントによるが、フォトレジストや窒化膜など
を用いる。透明材料103は、二酸化ケイ素やダイヤモ
ンドなどの可視光領域において透過率の高い誘電体や、
ジンクセレンやシリコンなどの赤外光領域において透過
率の高い誘電体や、フッ化マグネシウムやフッ化カルシ
ウムなどの紫外光領域において透過率の高い材料を用い
る。
【0031】チップ用マスク101の直径は、たとえば数m
m以下である。ストッパー用マスク102の幅W1は、たと
えば、チップ用マスク101の直径と同じかそれよりも
数10nm〜数μmだけ幅が広くても狭くてもよい。また、
ストッパー用マスク102の長さは、数10μm以上であ
る。
【0032】図5は、チップ1およびストッパー2を形
成した状態を示している。図5(a)は上面図であり、図
5(b)は、図5(a)のA-A'で示す位置の断面図である。チ
ップ用マスク101およびストッパー用マスク102を
形成した後、ウエットエッチングによる等方性エッチン
グによってチップ1およびストッパー2を形成する。透
明材料103の厚さとチップ1およびストッパー2の高
さの関係を調整することによって、図1に示す透明層5
が形成されたり、形成されなかったりする。チップ1の
先端半径は、数nmから数100nmである。この後、遮光膜
をスパッタや真空蒸着などの方法で堆積する事によっ
て、図1に示すワーク1000を形成する事ができる。ま
た、遮光膜3をチップ1にだけ堆積する場合、遮光膜3
の堆積工程において、チップ1上に遮光膜が堆積するよ
うな形状を有するメタルマスクを乗せてスパッタや真空
蒸着などを行う。また、ワーク1000のチップが形成され
た面の全面に遮光膜3を堆積した後、チップ1にだけ遮
光膜3が残るようなフォトリソグラフィ工程を用いるこ
とによっても、チップ1上にだけ遮光膜3を形成する事
ができることは言うまでもない。
【0033】図6および図7は、上記で説明したワーク
1000の作製方法におけるチップ1とストッパー2の高さ
の関係を説明する図である。なお、以下では、チップ用
マスク101の直径が、ストッパー用マスク102の幅
よりも小さい場合について説明する。図6は、図5(a)
で説明した工程において、チップ1とストッパー2だけ
を示した図であり、図7は、図6中B-B'で示す位置のチ
ップ1と、図6中C-C'で示す位置のストッパー2の断面
図である。
【0034】図7(a)は、チップ1がちょうど形成され
た状態を示した図である。ストッパー用マスク102の
幅は、チップ用マスク101の直径よりも大きいため、
図7(a)の状態では、ストッパー2の上面には、平らな
部分が残り、この平らな部分上にストッパー用マスク1
02が残っている。しかしながら、チップ用マスク10
1は、チップ1との接触面積が非常に小さくなるため、
はずれてしまう。図7(a)の状態では、チップ1の高
さH11とストッパー2の高さH22は、同じである。
【0035】図7(b)は、図7(a)の状態からさらに
エッチングを進め、ストッパー2上面の平らな部分がち
ょうどなくなった状態を示している。図7(a)の状態か
らさらにエッチングを行うと、チップ用マスク101が
無いチップ1の高さH111は、徐々に低くなっていく。
一方、ストッパー用マスクが残っているストッパー2の
高さH222は、H22と同じままである。ストッパー2の上
面の平らな部分の幅は、徐々に狭くなり、断面形状は図
7(b)に示すように、三角形になる。このときのチップ
1とストッパー2の高さの差ΔHは、チップ用マスク10
1の直径とストッパー用マスク102の幅の差、およ
び、チップ1とストッパー2の先端角によって異なる
が、おおよそ1000nm以下程度である。
【0036】図7(c)は、図7(b)の状態からさら
にエッチングを進めた状態を示している。チップ1の高
さH1111は、高さH111よりも低くなる。同様
に、ストッパー2の高さH2222も、高さH222よりも
小さくなる。しかし、高さH1111と高さH2222
の減少量は、同じであるため、チップ1とストッパー2
の高さの差ΔHは、変化しない。なお、ストッパー用マ
スク102の幅が、チップ用マスク101よりも小さい場合
は、チップ1とストッパー2の高さの関係が逆になるだ
けである。また、チップ用マスク101とストッパー用
マスク102が等しい場合は、チップ1とストッパー2
の高さが等しくなることは言うまでもない。
【0037】本発明のワーク1000の作製方法によれ
ば、フォトリソグラフィ工程によってチップ1とストッ
パー2の高さの差ΔHを良好に制御することができる。
したがって、図1から図3で説明した開口作製方法にお
いて、板6の変位量を良好に制御することができる。ま
た、ストッパー2の長さや幅は、チップ1に比べて十分
大きく、ストッパーを肉眼や低倍の顕微鏡などで確認す
る事は容易である。したがって、ストッパー2を目印と
して用いることで、押し込み用具7とチップ1の位置あ
わせを行うことが容易になる。
【0038】以上説明したように、本発明の実施の形態
1によれば、チップ1とストッパー2の高さを良好に制
御することができ、かつ、ストッパー2を設けることに
よって板6の変位量を小さくすることができるため、分
解能の高いアクチュエータを用いなくても、大きさが均
一で微小な開口8をチップ1先端に形成する事が容易で
ある。我々の実験では、手に持ったハンマーなどで、押
し込み用具7を叩くだけで直径100nm以下の開口8を
形成する事ができた。また、チップ1とストッパー2の
高さが良好に制御されるため、開口8の作製歩留まりが
向上した。また、本発明の実施の形態1で説明したワー
ク1000は、フォトリソグラフィ工程によって作製可能な
ため、ウエハなどの大きな面積を有する試料に、複数個
作製することが可能であり、力Fを一定にすることによ
って複数個作製されたワーク1000それぞれに対して
均一な開口径の開口8を形成する事ができる。また、力
Fの大きさを変えることが非常に簡単なため、複数個作
製されたワーク1000に対して個別に開口径の異なる開口
8を形成する事が可能である。また、単純に力Fを加え
るだけで開口8が形成されるため、開口作製にかかる時
間は数秒から数10秒と非常に短い。また、本発明の実施
の形態1によれば、加工雰囲気を問わない。従って、大
気中で加工する事が可能でありすぐに光学顕微鏡などで
加工状態を観察できる。また、走査型電子顕微鏡中で加
工することによって、光学顕微鏡よりも高い分解能で加
工状態を観察することも可能である。また、液体中で加
工することによって、液体がダンパーの役目をするた
め、より制御性の向上した加工条件が得られる。また、
ストッパー2を目印として用い、押し込み用具7とチッ
プ1の位置あわせを容易に行うことができる。
【0039】また、ワーク1000が複数個作製された
試料に対して、一括で力Fを加えることによって、開口
径のそろった開口8を一度に複数個作製する事も可能で
ある。一括で加工する場合、ウエハ一枚あたりのワーク
1000の数にもよるが、開口1個あたりの加工時間は、数1
00ミリ秒以下と非常に短くなる。
【0040】(実施の形態2)次に、実施の形態1で詳
述した開口形成方法を用いたSNOM用カンチレバーおよび
その製造方法について、図8〜10および図12〜16を用い
て説明する。
【0041】図16は、本発明の第2の実施例に関する
SNOM用カンチレバー2000の構成を示した図である。SNOM
用カンチレバー2000は、一般的な走査型プローブ顕
微鏡用プローブと同様な形状を有しており、基部21上
に形成された透明材料201からなるカンチレバー401
と、透明材料201からなり基部21とは反対側に形成
されたチップ1と、透明材料201上の基部21と反対
側に形成された遮光膜3と、チップ1の先端に形成され
た開口8からなる。チップ1、開口8の形状および寸法
は、実施の形態1と同じである。レバー401の長さ
は、50から1000μmである。レバー401の幅は、10
μm以上である。レバー401の厚さは、数10nm以上で
ある。透明材料201は、実施の形態1における透明材
料103と同じである。遮光膜3の材料は、実施の形態
1と同じである。
【0042】基部21側から、図示していないレンズや
光ファイバーなどによって、図示していない光源からの
光をチップ1に導入することによって、SNOM用カンチレ
バー2000は、開口8から近接場を試料に対して照射
することができる。また、開口8によって検出した光
を、基部21側に設置された図示していないレンズや光
ファイバーなどによって集光する事によって、試料表面
に発生した近接場を検出する事ができる。また、走査型
プローブ顕微鏡の技術を用いて開口8が、試料上を走査
することで試料の光学的特性の2次元分布を得ることが
でき、同時に試料の凹凸状態を得ることができる。
【0043】図12から図15は、チップ1、ストッパ
ー2およびレバー401の位置関係を示した図である。
【0044】チップ1は、レバー401の先端近傍に位
置する。ストッパー2は、チップ1の周囲に位置する。
ストッパー2とレバー401は、互いに接触しないよう
な配置となっている。たとえば、図12および図15に
示すように、ストッパー2は、チップ1を中心として放
射状にのびた構造である。このとき、ストッパー2の個
数は、少なくとも2つ以上必要である。また、図13に
示すようにレバー401の長さ方向に略平行に配置され
たストッパー2でもよい。また、図14に示すように、
チップ1を略中心とするような輪の一部を切り取った形
状を有するストッパー2でもよい。
【0045】本発明の実施の形態2にかかるSNOM用カン
チレバーの製造工程を、一例として図14に示すA-A'断面
に対応する断面図である図8〜図10を用いて説明す
る。なお、以下の説明では図面の上をおもて側、図面の
下を裏側とする。
【0046】まず、図8(a)に示すように、裏面に裏面マ
スク203を有する基板202上に、CVD、スパッタ、
スピンコートなどの方法によって透明材料201を堆積
する。また、透明材料201は、固相接合や接着などの
方法によって基板202上に形成しても良い。透明材料2
01の材質は、実施の形態1における透明材料103と
同様である。基板202は、単結晶シリコンを用いる。ま
た、基板202は、単結晶シリコンの他に、ガラスや石英
基板などを用いることもできる。透明材料201の厚さ
は、後ほど説明するチップ1の高さとレバー211の厚さ
の和程度である。
【0047】次に、図8(b)に示すように、フォトリソグ
ラフィ工程によってチップ用マスク204とストッパー
用マスク205を透明材料201上に形成する。チップ用
マスク204およびストッパー用マスク205の材質は、
透明材料201の材質と次工程で用いるエッチャントによ
るが、フォトレジストや窒化膜などを用いる。また、チ
ップ用マスク204およびストッパー用マスク205の
大きさは、実施の形態1で示したチップ用マスク101お
よびストッパー用マスク102と同じである。
【0048】次に、図8(c)に示すように、ウエットエッ
チングによる等方性エッチングによってチップ1および
ストッパー2を形成する。このとき、図示していないが
裏面マスク203上にフォトレジストなどの保護膜を形
成しても良い。チップ1およびストッパー2を形成した
後、チップ用マスク204およびストッパー用マスク2
05を除去する。
【0049】次に、図9(a)に示すように、フォトリソグ
ラフィ工程によって、レバー用マスク206およびスト
ッパー保護マスク210を形成する。レバー用マスク2
06は、チップ1を完全に覆うように形成する。レバー
用マスク206およびストッパー保護マスク210の材
質は、チップ用マスク204およびストッパー用マスク
205と同じである。
【0050】次に、図9(b)に示すように、ウエットエ
ッチングによる等方性エッチングによって透明材料20
1からなるレバー部212およびストッパー部213を
形成する。また、レバー部212およびストッパー部2
13は、リアクティブイオンエッチングをはじめとする
ドライエッチングによって形成しても良い。また、この
とき裏面の裏面マスク203をフォトリソグラフィー工程
によってパターニングする。レバー部212およびスト
ッパー部213を形成した後、レバー用マスク206お
よびストッパー用マスク206を除去する。
【0051】次に、図9(c)に示すように、おもて側か
ら遮光膜207を、スパッタや真空蒸着などの方法によっ
て堆積する。遮光膜207の材質および厚さは、本発明
の実施の形態1で説明した遮光膜3と同じである。
【0052】次に、図10(a)に示すように、遮光膜2
07上にガラス板208を載せ、実施の形態1の図1から
図3で説明した工程によって、開口8をチップ1の先端
に形成する。
【0053】開口8を形成した後、図10(b)に示す
ように、遮光膜207上に保護膜209を形成する。保護膜2
09は、フォトレジストをはじめとする樹脂や、窒化シ
リコンをはじめとする誘電体である。
【0054】次に、図10(c)に示すように、裏面か
らテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液
(TMAH)や水酸化カリウム水溶液(KOH)による結晶異
方性エッチングによってカンチレバーをリリースする。
また、カンチレバーのリリースは、ドライエッチングな
どの方法によっても可能である。カンチレバーのリリー
ス後、遮光膜207を裏面からエッチングすることによっ
て、不要な遮光膜207を取り除く。
【0055】最後に、図10(d)に示すように、保護
膜209を除去し、SNOM用カンチレバー2000が完成す
る。
【0056】以上説明したように、本発明の実施の形態
2にかかるSNOM用カンチレバーの製造方法によれば、硬
い基板上で開口を形成することができるため、本発明の
実施の形態1で説明した開口形成方法を用いることがで
きる。また、本発明の実施の形態2にかかるSNOM用カン
チレバーの製造方法によれば、ストッパー2を除去する
工程を含んでいるため、SNOM用カンチレバー2000の
構成要素にストッパー2が含まれず、ストッパー2が測
定のじゃまになるようなことがない。したがって、本発
明の実施の形態2によれば、大きさが均一な開口を有す
るSNOM用カンチレバーを大量に製造することが容易であ
る。また、本発明の実施の形態2にかかるSNOM用カンチ
レバーの製造方法によれば、ガラス板208の変位量が大
きい場合、図17に示すようにチップ1の先端が遮光膜8
よりも突出した構造となる。したがって、SNOM用カンチ
レバー2000を用いた場合、AFM像やSNOM像の分解能が向
上する。また、開口形成にかかる費用が少ないため、SN
OM用カンチレバーの製造コストを低減できる。また、任
意の大きさの開口8を一枚のウエハ上に作製することが
できるため、さまざまな分解能を有するSNOM用カンチレ
バー2000を同時に作製する事ができる。
【0057】(実施の形態3)次に、本発明の第3の実
施の形態にかかるSNOM用カンチレバーの製造方法につい
て説明する。図11は、SNOM用カンチレバーの製造方法を
説明する図である。
【0058】図11(a)に至るまでの工程は、図8〜図
10(a)で説明した工程と同じである。図10(a)で説明し
た工程の後、図11(a)に示すように、保護膜209を少なく
ともチップおよびレバーを覆うように堆積する。このと
き、ストッパー2は露出するようなパターンとする。
【0059】次に、ストッパー2上に堆積した遮光膜20
7をウエットエッチングやドライエッチングによって除
去し、さらに、ストッパー2をウエットエッチングやド
ライエッチングによって除去する。図11(b)は、ス
トッパー2を除去した後の状態を示す。
【0060】最後に、図11(c)に示すように、裏面から
TMAHやKOHによる結晶異方性エッチングによってカンチ
レバーをリリースする。
【0061】以上説明したように、本発明の第3の実施
の形態によれば、カンチレバーのリリース工程前にスト
ッパー2を除去するため、カンチレバーリリース工程で
ストッパー2による残留物が発生しない。したがって、
カンチレバーやチップ表面にゴミなどの付着がより少な
くなる。
【0062】(実施の形態4)次に、本発明の第4の実
施の形態にかかる近接場光を用いた光記録再生用ヘッド
について説明する。
【0063】図18は、近接場光をもちいた光記録再生
用ヘッド4000の構成を説明する図である。図18
(a)は、光記録再生用ヘッド4000を記録媒体と対
向する側からみた図であり、図18(b)、(c)、
(d)は、それぞれ、図18(a)中、A-A'、B−
B'、C-C'の位置における断面図を示している。光記録
再生用ヘッド4000は、スライダー基部45上と、チ
ップ1、少なくともチップ1を覆う遮光膜3、チップ1
の先端に形成された開口8、スキー部41と、スライダ
ー基部45を貫通しチップ1に光を導入するための光導
入口42から構成される。スキー部41は、スライダー
面部43とステップ部44から構成される。チップ1、
遮光膜3は、実施の形態1で述べた形状、材料からな
る。また、スキー部41の高さH3は、チップ1の高さ
H1と同じか、チップ1の高さH1よりも100nm程度ま
で高くても良い。スキー部41の材料はチップ1と同じ
材料が用いられる。スライダー基部45は、シリコンや
二酸化珪素などの誘電体が用いられ、スライダー基部45
の長さL4、幅W4、厚さT4は、それぞれ、0.5〜5
mm、0.5〜5mm、100〜1000μmである。スキー部の幅と
長さは、たとえば、0.1〜2mm、0.2〜4.8mmである。
【0064】図19 は、光記録再生装置40000の簡単な装
置構成を示した図である。以上に説明した光記録再生用
ヘッド4000 を記録媒体4004 上に配置し、開口8から
出射される近視野光によって情報記録及び再生を行う方
法を説明する。
【0065】光記録再生用ヘッド4000 は、記録媒体
用駆動モータ4005 によって回転している記録媒体4
004上で発生する気流とスキー部41 との相互作用に
よって、記録媒体4004から一定の距離を保って浮いて
おり、その浮上量は10〜100nm程度である。した
がって、開口8の位置も、記録媒体4004から10〜2
00nm程度離れた位置にある。半導体レーザ4002
から出射された光は、レンズ4003によって集光され
光記録再生用ヘッド4000 に導入される。光記録再生
用ヘッド4000 に導入された光は、開口8 から近視野
光となって記録媒体4004 に向けて照射される。記録
媒体4004 は、たとえば、熱を加えることによってア
モルファス状態あるいは結晶状態になり、その反射率や
透過率の違いを利用して記録再生を行う相変化記録媒体
である。この場合、たとえば、情報記録は、開口8から
発生した近視野光を記録媒体4004に照射することによ
って、記録媒体4004上の近視野光が照射された領域を
結晶状態からアモルファス状態に変化させることによっ
て行われる。開口8 と記録媒体4004 の距離が、10
〜200nm であるので、開口8から記録媒体404に照射
される近視野光の大きさは開口8とほぼ同等の大きさと
なり、たとえば100nm の径を有している。したが
って、図18 に示す光記録再生用ヘッド4000は、容易
に高密度記録が可能である。
【0066】一方、情報再生は、たとえば、以下に説明
するように行う。まず、光記録再生用ヘッド4000
の制御回路4006 は、所望の情報記録位置上に微小開
口が移動するように、サーボ駆動回路4008 に信号
を送る。サーボ駆動回路4008 から信号を受けたサ
ーボモータ4009 は、サスペンション4011 を介
して光記録再生用ヘッド4000 全体を移動させ、開
口8を情報記録位置に移動させる。次に、開口8から近
視野光を記録ピット上に照射し、記録媒体4004 を
透過した伝搬光を集光レンズ系4010で受光素子40
07 上に集め、情報信号を得る。得られた情報信号
は、制御回路4006 に送られ、たとえば、信号強度
を比較して開口8と記録ピットとの位置ずれを検知す
る。開口8と記録ピットの位置がずれている場合、位置
ずれを修正するように制御回路4006からサーボ回路
4008 に信号が送られ、サーボ回路4008 がサー
ボモータ4009 を駆動する。また、記録媒体400
4 を透過した伝搬光は、たとえば、記録媒体のアモル
ファス状態と結晶状態の透過率の違いを含んで受光素子
4007上に集光される。この透過率の違いの情報が、情
報信号として検知される。得られた情報信号は、図には
記述していない信号処理回路を経て再生信号に変換され
る。
【0067】光記録再生用ヘッド4000の製造方法を
図20から図22を用いて説明する。なお、以下では、
図面の上側をおもて面、下側を裏面とする。
【0068】図20(a)は、透明材料403とチップ
用マスク405およびストッパー用マスク406を形成
する工程を説明する図であり、図18(a)中C-C'で
示す位置に相当する断面図である。基板402上に透明
材料403が形成され、透明材料403上にはチップ用
マスク405とストッパー用マスク406が形成されて
いる。また、基板402の透明材料403が形成された
面と反対側には、裏面マスク材404が形成されてい
る。基板402は、たとえばシリコンや二酸化珪素など
を用いる。透明材料403は、本発明の実施の形態1に
おける透明材料103と同じである。また、チップ用マ
スク405およびストッパー用マスク406の材料は、
本発明の実施の形態1におけるチップ用マスク101と
ストッパー用マスク102と同じである。チップ用マス
ク405およびストッパー用マスク406の形状および
寸法は、本発明の実施の形態1で説明したチップ用マス
ク101およびストッパー用マスク102の関係と同じ
である。
【0069】図20(b)は、チップ1およびストッパ
ー407を形成する工程を説明する図であり、図18
(a)中C-C'で示す位置に相当する断面図である。図
20(a)で説明した工程の後、等方性エッチングによ
って透明材料403を図20(b)に示すように加工す
る。このとき、チップ用マスク405の下にはチップ1
が形成され、ストッパー用マスク406の下には、スト
ッパー407が形成される。チップ1とストッパー40
7の高さの関係は、本発明の実施の形態1で説明した、
チップ1とストッパー2の関係と同じである。
【0070】図20(c)および図20(d)は、ステ
ップ面413を形成する工程を説明する図であり、図2
0(b)で説明した工程の後、チップ用マスク405お
よびストッパー用マスク406をウエットエッチングま
たはドライエッチングによって除去し、おもて面側にマ
スク408となる材料を堆積する。図20(c)および
同図(d)に示すようにマスク408は、チップ1を完
全に覆い、ストッパー407の一部を露出した形状であ
る。その後、フォトリソグラフィー工程によってパター
ニングを行いマスク408を形成する。マスク408を
形成した後、透明材料403をドライエッチングによっ
て加工し、ステップ面413を形成する。マスク408
の材料は、透明材料403の材質によって異なるが、フ
ォトレジスト、窒化珪素などの誘電体やアルミニウムや
チタンなどの金属が用いられる。
【0071】図21(a)および同図(b)は、遮光膜
409を形成する工程を説明する図であり、図21
(a)は、図18(a)中C-C'で示す位置に相当する
断面図であり、図21(b)は、図18(a)中B-B'
で示す位置に相当する断面図である。ステップ面413
を形成したのち、おもて面から遮光膜409を堆積し、
フォトリソグラフィー工程によって図21(a)および
同図(b)に示すようにパターニングを行う。このと
き、チップ1は、遮光膜409によって完全に保護され
る。また、ストッパー407上の遮光膜409は、図18
(a)中のスキー部41に相当する部分にだけ形成され
る。遮光膜409の材料および厚さは、実施の形態1で
説明した遮光膜3と同様である。
【0072】図21(c)および同図(d)は、スキー
部状ストッパー410を形成する工程を説明する図であ
り、図21(c)は、図18(a)中C-C'で示す位置
に相当する断面図であり、図21(d)は、図18
(a)中B-B'で示す位置に相当する断面図である。遮
光膜409を形成した後、ストッパー407の遮光膜4
09で覆われていない部分をリアクティブイオンエッチ
ング(RIE)をはじめとする異方性ドライエッチングに
よって除去することによって、スキー部状ストッパー4
10を形成する。また、異方性ドライエッチングだけで
はなく、等方性ドライエッチングや、等方性ウエットエ
ッチング、異方性ウエットエッチングなどの方法によっ
てもスキー部状ストッパー410を形成する事ができ
る。
【0073】図21(e)および図22(a)は、チッ
プ1の先端に開口8を形成する工程を説明する図であ
り、図21(e)および図22(a)は、図18(a)
中C-C'で示す位置に相当する断面図である。これまで
に説明した工程によって、チップ1とスキー部状ストッ
パー410の高さの関係は、実施の形態1で説明したチ
ップ1とストッパー2の関係と同じである。したがっ
て、実施の形態1で説明したように図21(e)に示す
ように遮光膜409上に板411を配置し、所定の力F
でチップ1上の遮光膜を変形させることによって、図2
2(a)に示すようにチップ1の先端に開口8を形成す
る事ができる。
【0074】図22(b)および同図(c)は、スキー
部状ストッパー410上の遮光膜409を除去する工程
および光導入口形成用パターン414を形成する工程を
説明する図であり、両図とも開口8を形成した後、チッ
プ1、チップ1上の遮光膜409、および開口8を覆う
ようなマスク412を図22(b)に示すように形成す
る。マスク412は、フォトレジストを用いる。マスク
412を形成した後、遮光膜409をウエットエッチン
グやドライエッチングによって除去する。また、裏面マ
スク材404をフォトリソグラフィー工程によってパタ
ーニングし、図22(c)に示すように光導入口形成用
パターン414を形成する。光導入口形成用パターンを
形成するときには、おもて面側をフォトレジストなどに
よって保護する。
【0075】図22(d)は、光導入口42を形成する
工程を説明する図であり、図18(a)中C-C'で示す
位置に相当する断面図である。光導入口形成用パターン
414を形成した後、基板402が単結晶シリコン基板
の場合、TMAHやKOHなどによる結晶異方性エッチングに
よって基板402を貫通しチップ1が裏面からみて露出
するような光導入口42を形成する。また、光導入口4
2は、結晶異方性エッチングの他に、ドライエッチング
や等方性のウエットエッチングによっても形成できる。
光導入口42を形成した後、裏面マスク材404をウエ
ットエッチングによって除去する。なお、裏面マスク材
404を除去せずに次の工程に進んでも良い。スライダ
ーコア45の外形を形成するために、ダイシングによっ
て基板402を切断し、光記録再生用ヘッド4000が
形成される。これまでに説明したスキー部状ストッパー
410、遮光膜409、および基板402は、それぞれ
図18中のスキー部41、遮光膜3およびスライダーコ
ア45に相当する。
【0076】以上説明したように、本発明の実施の形態
4にかかる光記録再生用ヘッド4000の製造方法によ
れば、スキー部41に相当する部分がストッパーとなっ
て実施の形態1で説明した簡単な方法によってチップ1
の先端に開口8を形成する事ができる。また、スキー部
41の高さH3を、チップ1の高さH1と同じか、チッ
プ1の高さH1よりも100nm程度まで高くする事が容易
である。このため、本方法で作製された光記録再生用ヘ
ッド4000は、チップ1の先端に形成された開口8と
記録媒体との間隔を小さくすることが容易となる。さら
に、開口8と記録媒体4004の間隔が小さいため、開口
8から出射される近接場光の記録媒体4004上でのス
ポットサイズは、ほぼ開口8の大きさと同一になり、高
密度な記録ピットを形成したり、再生する事ができる。
【0077】(実施の形態5)次に、図23から図25
を用いて本発明の実施の形態5にかかる開口形成方法に
ついて説明する。なお、実施の形態1と重複する部分は
同じ符号を用いて説明する。
【0078】図23(a)は基板4上に複数のチップ5
1が配置されている状態を示している。図23(a)に
おいて、代表的なチップ51をチップ1と示している。
図23(b)は、図23(a)中A−A‘で示す位置に
相当する断面図である。チップ51の高さは、チップ1
と同じ高さである。チップ51のそれぞれの間隔は、チ
ップ51の高さにもよるが100nmから数10mmである。
チップ1およびチップ51は、実施の形態1で図4から
図5を用いて説明した工程において、ストッパー用マス
ク102の代わりに複数のチップ用マスク101を配置
したパターンを用いることで作製される。
【0079】次に、図23(c)に示すように、チップ
1およびチップ51上に遮光膜3を堆積する。
【0080】次に、図24(a)に示すように、遮光膜
3の上に板6を載せ、所定の力Fをチップ1に加える。
このとき、チップ1の周囲のチップ51が、実施の形態
1で説明したストッパー2の役割として機能し、図24
(b)に示すように、チップ1の先端に開口8が形成さ
れる。
【0081】チップ1の先端に開口8を形成した後、チ
ップ1の隣のチップ51に力Fを加えることによって、
チップ1の隣のチップ51の先端にも開口8を形成する
事ができる。以後、順次チップ51に力Fを加えていく
ことによって、それぞれのチップ51の先端に開口8を
形成することができる。
【0082】また、図25に示すように、複数のチップ
51およびチップ1が形成されたワーク5000上に板
6を載せ、ローラー52に所定の力Fを加え、矢印54
の方向にローラー52を回転させていくことによって、
チップ51およびチップ1の先端の遮光膜3が押しつぶ
され、それぞれのチップ51およびチップ1の先端に開
口8が形成できる。
【0083】以上説明したように、本発明の実施の形態
5によれば、チップ1の周囲のチップ51がストッパー
として機能し、簡単に開口8をチップ1の先端に形成す
ることができるとともに、同様のことを繰り返していく
ことによって、チップ51のそれぞれに開口8を形成す
る事ができる。また、ローラー52によって一度に複数
のチップ51およびチップ1に力Fを加えることよっ
て、開口8をチップ51およびチップ1の先端にそれぞ
れ形成する事ができ、一つ一つ力を加えるよりも短時間
に開口8を形成する事ができる。 (実施の形態6)次に、本発明の実施の形態6にかかる
開口形成方法およびその開口形成方法によって作製され
る近接場光デバイスについて説明する。なお、本発明の
実施の形態1と同じ部分については、同じ符号を用いて
説明する。図26(a)および同図A-A‘の位置に相当
する断面図である同図(b)に示すワーク6000は、
基板4と基板4上に形成された透明体5、透明体5上に
形成されたチップ1およびストッパー62から形成され
る。ストッパー62の形状は台円錐状であり、その高さ
H6は、チップ1の高さと同じかそれよりも100nm程
度まで高い。また、ストッパー62の間隔L6は、10
0〜500nm程度であり、チップ1の周囲に規則正しく
配置される。なお、透明体5はワーク6000の構成要
素のなかに無くても良い。
【0084】図26(c)に示すように、ワーク600
0の上に遮光膜63を形成する。遮光膜63の材料は、
金、銀、銅などの金属である。遮光膜63の厚さは、用
いる材料にもよるが、10〜200nm程度である。
【0085】実施の形態1で説明したように、図27
(a)に示すように遮光膜3の上に板6を載せ、所定の
力Fでチップ1先端の遮光膜63を押しつぶし、図27
(b)に示すように、チップ1先端に開口8を形成す
る。開口8に光を導入するために、基板4をチップ1の
形成面と反対側からエッチングすることによって透明体
5またはチップ1およびストッパー62を裏面からみて
露出させて、開口8への光の導入口を形成する。また、
基板4を透明材料103で構成することによって、光の導
入口を形成する工程を省くことができる。
【0086】チップ1およびストッパー62に基板4側
から光を照射することによって、開口8から近接場光が
発生する。このとき、規則正しく配置されたストッパー
62とストッパー62上に形成された遮光膜63によっ
て、表面プラズモン効果が発生し、開口8だけの場合に
比べて、2倍以上の光量が開口8から出射される。
【0087】以上説明したように、本発明の実施の形態
6によれば、規則正しく配置されたストッパー62とそ
の表面に形成された遮光膜63によって、表面プラズモ
ン効果が発生し、開口8から出射される近接場光の光量
が向上する。
【0088】
【発明の効果】本発明の実施の形態1によれば、チップ
1とストッパー2の高さを良好に制御することができ、
かつ、ストッパー2を設けることによって板6の変位量
を小さくすることができるため、分解能の高いアクチュ
エータを用いなくても、大きさが均一で微小な開口8を
チップ1先端に形成する事が容易である。我々の実験で
は、手に持ったハンマーなどで、押し込み用具7を叩く
だけで直径100nm以下の開口8を形成する事ができ
た。また、チップ1とストッパー2の高さが良好に制御
されるため、開口8の作製歩留まりが向上した。また、
本発明の実施の形態1で説明したワーク1000は、フォト
リソグラフィ工程によって作製可能なため、ウエハなど
の大きな面積を有する試料に、複数個作製することが可
能であり、力Fを一定にすることによって複数個作製さ
れたワーク1000それぞれに対して均一な開口径の開
口8を形成する事ができる。また、力Fの大きさを変え
ることが非常に簡単なため、複数個作製されたワーク10
00に対して個別に開口径の異なる開口8を形成する事が
可能である。また、単純に力Fを加えるだけで開口8が
形成されるため、開口作製にかかる時間は数秒から数10
秒と非常に短い。また、本発明の実施の形態1によれ
ば、加工雰囲気を問わない。従って、大気中で加工する
事が可能でありすぐに光学顕微鏡などで加工状態を観察
できる。また、走査型電子顕微鏡中で加工することによ
って、光学顕微鏡よりも高い分解能で加工状態を観察す
ることも可能である。また、液体中で加工することによ
って、液体がダンパーの役目をするため、より制御性の
向上した加工条件が得られる。また、ストッパー2を目
印として用い、押し込み用具7とチップ1の位置あわせ
を容易に行うことができる。
【0089】また、ワーク1000が複数個作製された
試料に対して、一括で力Fを加えることによって、開口
径のそろった開口8を一度に複数個作製する事も可能で
ある。一括で加工する場合、ウエハ一枚あたりのワーク
1000の数にもよるが、開口1個あたりの加工時間は、数1
00ミリ秒以下と非常に短くなる。
【0090】本発明の実施の形態2にかかるSNOM用カン
チレバーの製造方法によれば、硬い基板上で開口を形成
することができるため、本発明の実施の形態1で説明し
た開口形成方法を用いることができる。また、本発明の
実施の形態2にかかるSNOM用カンチレバーの製造方法に
よれば、ストッパー2を除去する工程を含んでいる。し
たがって、SNOM用カンチレバー2000の構成要素にス
トッパー2が含まれず、ストッパー2が測定のじゃまに
なるようなことがない。したがって、本発明の実施の形
態2によれば、大きさが均一な開口を有するSNOM用カン
チレバーを大量に製造することが容易である。また、本
発明の実施の形態2にかかるSNOM用カンチレバーの製造
方法によれば、ガラス板208の変位量が大きい場合、図1
7に示すようにチップ1の先端が遮光膜8よりも突出した
構造となる。したがって、SNOM用カンチレバー2000を用
いた場合、AFM像やSNOM像の分解能が向上する。また、
開口形成にかかる費用が少ないため、SNOM用カンチレバ
ーの製造コストを低減できる。また、任意の大きさの開
口8を一枚のウエハ上に作製することができるため、さ
まざまな分解能を有するSNOM用カンチレバー2000を同時
に作製する事ができる。
【0091】また、本発明の第3の実施の形態によれ
ば、カンチレバーのリリース工程前にストッパー2を除
去するため、カンチレバーリリース工程でストッパー2
による残留物が発生しない。したがって、カンチレバー
やチップ表面にゴミなどの付着がより少なくなる。
【0092】本発明の実施の形態4にかかる光記録再生
用ヘッド4000の製造方法によれば、スキー部41に
相当する部分がストッパーとなって実施の形態1で説明
した簡単な方法によってチップ1の先端に開口8を形成
する事ができる。また、スキー部41の高さH3を、チ
ップ1の高さH1と同じか、チップ1の高さH1よりも
100nm程度まで高くする事が容易である。このため、本
方法で作製された光記録再生用ヘッド4000は、チッ
プ1の先端に形成された開口8と記録媒体との間隔を小
さくすることが容易となる。さらに、開口8と記録媒体
4004の間隔が小さいため、開口8から出射される近接
場光の記録媒体4004上でのスポットサイズは、ほぼ
開口8の大きさと同一になり、高密度な記録ピットを形
成したり、再生する事ができる。
【0093】本発明の実施の形態5によれば、チップ1
の周囲のチップ51がストッパーとして機能し、簡単に
開口8をチップ1の先端に形成することができるととも
に、同様のことを繰り返していくことによって、チップ
51のそれぞれに開口8を形成する事ができる。したが
って、ストッパー2を形成することなくチップ1および
チップ51だけを形成し、チップ1または/およびチッ
プ51先端の遮光膜3を押しつぶすだけで開口8を形成
する事ができるため、開口8を同一面積内に集積して形
成する事が容易になる。また、ローラー52によって一
度に複数のチップ51およびチップ1に力Fを加えるこ
とよって、開口8をチップ51およびチップ1の先端に
それぞれ形成する事ができ、一つ一つ力を加えるよりも
短時間に開口8を形成する事ができる。
【0094】本発明の実施の形態6によれば、規則正し
く配置されたストッパー62とその表面に形成された遮
光膜63によって、表面プラズモン効果が発生し、開口
8から出射される近接場光の光量が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る開口の形成方法に
ついて説明した図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る開口の形成方法に
ついて説明した図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る開口の形成方法に
ついて説明した図である。
【図4】ワーク1000の製造方法について説明した図
である。
【図5】ワーク1000の製造方法について説明した図
である。
【図6】ワーク1000の作製方法におけるチップ1とスト
ッパー2の高さの関係を説明する図である。
【図7】ワーク1000の作製方法におけるチップ1とスト
ッパー2の高さの関係を説明する図である。
【図8】本発明の実施の形態2にかかるSNOM用カンチレ
バーの製造工程を説明する図である。
【図9】本発明の実施の形態2にかかるSNOM用カンチレ
バーの製造工程を説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態2にかかるSNOM用カンチ
レバーの製造工程を説明する図である。
【図11】本発明の実施の形態2にかかるSNOM用カンチ
レバーの製造工程を説明する図である。
【図12】チップ1、ストッパー2およびレバー401
の位置関係を示した図である。
【図13】チップ1、ストッパー2およびレバー401
の位置関係を示した図である。
【図14】チップ1、ストッパー2およびレバー401
の位置関係を示した図である。
【図15】チップ1、ストッパー2およびレバー401
の位置関係を示した図である。
【図16】本発明の第2の実施例に関するSNOM用カンチ
レバー2000の構成を示した図である。
【図17】チップ1と遮光膜8の位置関係を説明した図
である。
【図18】近接場光をもちいた光記録再生用ヘッド40
00の構成を説明した図である。
【図19】光記録再生装置40000の簡単な装置構成を示
した図である。
【図20】光記録再生用ヘッド4000の製造方法を説
明した図である。
【図21】光記録再生用ヘッド4000の製造方法を説
明した図である。
【図22】光記録再生用ヘッド4000の製造方法を説
明した図である。
【図23】本発明の実施の形態5にかかる開口形成方法
について説明した図である。
【図24】本発明の実施の形態5にかかる開口形成方法
について説明した図である。
【図25】本発明の実施の形態5にかかる開口形成方法
について説明した図である。
【図26】本発明の実施の形態6にかかる開口形成方法
について説明した図である。
【図27】本発明の実施の形態6にかかる開口形成方法
について説明した図である。
【符号の説明】
1 チップ 2 ストッパー 3 遮光膜 4 基板 5 透明層 6 板 7 押し込み用具 8 開口 21 基部 41 スキー部 42 光導入口 43 スライダー面部 44 ステップ部 45 スライダー基部 45 チップ 52 ローラー 62 ストッパー 63 遮光膜 101 チップ用マスク 102 ストッパー用マスク 103 透明材料 104 基板材料 201 透明材料 202 基板 203 裏面マスク 204 マスク 205 ストッパー用マスク 206 レバー用マスク 207 遮光膜 208 ガラス板 209 保護膜 210 ストッパー保護マスク 211 レバー 212 ストッパー部 213 レバー部 401 カンチレバー 402 基板 403 透明材料 404 裏面マスク材 405 チップ用マスク 406 ストッパー用マスク 407 ストッパー 408 マスク 409 遮光膜 410 スキー部状ストッパー 411 板 412 マスク 413 ステップ面 414 光導入口形成用パターン 1000 ワーク 4000 光記録再生用ヘッド 4002 半導体レーザ 4003 レンズ 4004 記録媒体 4005 記録媒体用駆動モータ 4006 制御回路 4007 受光素子 4008 サーボ回路 4009 サーボモータ 4010 集光レンズ系 4011 サスペンション 5000 ワーク 6000 ワーク F 力 H1 チップの高さ H2 ストッパーの高さ H3 スキー部の高さ L4 光記録再生用ヘッドの長さ W4 光記録再生用ヘッドの幅 T4 光記録再生用ヘッドの厚さ
フロントページの続き (72)発明者 大海 学 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 (72)発明者 市原 進 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 (72)発明者 光岡 靖幸 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 (72)発明者 笠間 宣行 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 (72)発明者 前田 英孝 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 (72)発明者 篠原 陽子 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】錐状のチップと、 前記チップの近傍に配置され、前記チップと略同じ高さ
    を有するストッパーと、 少なくとも前記チップ上に形成された遮光膜からなる被
    開口形成体に対して、 少なくとも前記チップおよび前記ストッパーの少なくと
    も一部を覆うような略平面を有する押し込み体を、前記
    チップに向かう成分を有する力によって変位させること
    によって、前記チップ先端に光学的な開口を形成する押
    し開け工程を含むことを特徴とする近接場光デバイスの
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記ストッパーが、前記押し込み体の変位
    制御機能を有することを特徴とする請求項1に記載の近
    接場光デバイスの製造方法。
  3. 【請求項3】前記ストッパーの一部が、エアーベアリン
    グサーフェスであることを特徴とする請求項1または2
    に記載の近接場光デバイスの製造方法。
  4. 【請求項4】前記チップが複数形成されており、そのう
    ち一つの前記チップに前記開口を形成する際に、その周
    辺の前記チップが前記ストッパーとして機能することを
    特徴とする請求項1または2に記載の近接場光デバイス
    の製造方法。
  5. 【請求項5】前記ストッパーとして機能する前記チップ
    の一つ以上に前記開口を形成する事を特徴とする請求項
    4に記載の近接場光デバイスの製造方法。
  6. 【請求項6】前記ストッパーが、前記チップの周囲に規
    則性を持って配列された凸部であり、少なくとも前記凸
    部上に前記遮光膜が形成されていることを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の近接場光デバイスの製造
    方法。
  7. 【請求項7】前記凸部および前記チップに形成される前
    記遮光膜が、金、銀、銅のいずれかの材料であることを
    特徴とする請求項5に記載の近接場光デバイスの製造方
    法。
  8. 【請求項8】前記ストッパーが、前記チップの位置をわ
    かりやすくするためのアライメントマークであることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の近接場光デ
    バイスの製造方法。
  9. 【請求項9】請求項1から7いずれか記載の近接場光デ
    バイスの製造方法によって作製されたことを特徴とする
    近接場光デバイス。
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US09/997,484 US6856473B2 (en) 2000-11-22 2001-11-21 Method of fabricating optical aperture and method of fabricating probe for near field light device
EP01309847A EP1209690B1 (en) 2000-11-22 2001-11-22 Method of fabricating optical aperture and method of fabricating probe for near field light device
DE60106548T DE60106548T2 (de) 2000-11-22 2001-11-22 Verfahren zur Herstellung einer optischen Apertur und zur Herstellung einer Probe für eine optische Nahfeldvorrichtung

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Cited By (4)

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