JP2002174095A - 泥水式シールド掘進機における泥水管の連結構造 - Google Patents

泥水式シールド掘進機における泥水管の連結構造

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JP2002174095A JP2000372998A JP2000372998A JP2002174095A JP 2002174095 A JP2002174095 A JP 2002174095A JP 2000372998 A JP2000372998 A JP 2000372998A JP 2000372998 A JP2000372998 A JP 2000372998A JP 2002174095 A JP2002174095 A JP 2002174095A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連結し易く且つ抜け難く、連結部が泥水管の
周囲に大きく突出することのない泥水排土式シールド掘
進機における泥水管の連結構造を提供する。 【解決手段】 筒体3の一端に雌継手2を設け、他端に
該雌継手2に挿入する挿入筒5を有すると共に雌継手2
に外挿して雌継手2と螺合連結する連結環6を遊嵌させ
た雄継手1を設けた。挿入筒5は筒体外周を拡径して形
成し、該挿入筒5と連結環6の基端部の間に挿入筒と略
同一の径を有する第1シールリング8を配設し、雌継手
2と雄継手1を連結した際に前記第1シールリング8が
挿入筒5と雌継手2の先端部と連結環6との3者に圧接
され、第1シールリング8により雄継手1と雌継手2と
の間を閉塞させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地面を開削するこ
となくケーブル管やガス管或いは上下水道等を埋設する
管敷設工法の1つである泥水排土式工法に使用される泥
水式シールド掘進機における泥水管に関し、詳しくはそ
の連結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】非開土にて地中に横向きのトンネルを掘
り、このトンネル内に管路を形成する工法に泥水排土式
工法がある。これは図3の説明図に示すように泥水シー
ルド掘進機が使用され、掘削する先導体20に送泥管2
1と排泥管22を接続して掘削した排土を泥化して泥水
として取り出してトンネルを掘削する。そして、背部に
は先導体20及びそれに連続して設けた推進管23を前
進させる推進装置24が設置され、更に地上に泥水タン
ク25、送泥ポンプ26、排泥ポンプ27等を設け、一
定量推進する毎に推進管23を継ぎ足すことで目的位置
まで掘削してトンネルを形成すると共に埋設管を敷設す
る。この工法は、推進管23を継ぎ足す毎に送泥用と排
泥用の泥水管28も夫々継ぎ足し、掘削終了後は、推進
管23を埋設管として使用し、泥水管は取り除かれて次
のトンネルの施工に再使用されていた。尚、29は推進
装置を推進動作させる油圧ユニット、30はその操作盤
を示している。
【0003】この泥水管28の連結部は、図4或いは図
5の側面説明図に示すように構成されている。図4で
は、泥水管28は筒体28aと端部周囲に張り出して形
成されたフランジ35とから成り、連結する泥水管のフ
ランジ35同士を対向配置し、両フランジを包み込むよ
うに断面コ字状のゴム製のシーリング用リング体31で
覆い、更に2個の半リング状部材から成るホルダー32
をその外側に覆設して、端部同士をボルト33とナット
(図示せず)により夫々締結してフランジ35を締め付
けて泥水管28を連結していた。また、図5は無頭型継
手と称され、泥水管37は一様な径の筒体のみで形成さ
れ、その端部同士をつきあわせて、予め一方の泥水管3
7に外挿しておいた筒状の連結具38を泥水管37の突
き合わせ位置に移動し、2本のボルト39及びナットに
より締結して連結していた。この場合も、内側にシーリ
ング用のゴム製リング体を内蔵し、密閉性を確保してい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、泥水排土
式工法では泥水式シールド掘進機を使用してトンネルを
掘削するが、上記フランジ35を設けて連結する泥水管
の連結構造は、ホルダー32をフランジ35を覆うよう
に装着した後にボルト,ナットで2箇所連結するため、
連結に時間を要したし、ホルダー32が筒体28aの周
囲に大きく突出するため、元々小口径のトンネルを掘削
する泥水式シールド掘進機にあっては、ホルダー32が
開口部を塞いでしまい、トンネル内の測量をレーザー光
線により行う際に大きな障害となっていた。また、無頭
型の連結手段は突出部が少ないため、レーザー光線によ
る測量は比較的容易であるが、泥水管37にフランジ等
の係止部がないため、連結力が弱く抜けやすかったし、
2個のボルト,ナットを使用するため、やはり連結に時
間を要していた。
【0005】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、連結
し易く且つ抜け難く、連結部が泥水管の周囲に大きく突
出することのない泥水排土式シールド掘進機における泥
水管の連結構造を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、筒体の一端に雌継手を設け、他
端に該雌継手に挿入する挿入筒を有すると共に雌継手に
外嵌する連結環を遊嵌具備した雄継手を設け、該挿入筒
を雌継手に挿入すると共に連結環を雌継手に螺合して筒
体同士を連結する泥水式シールド掘進機における泥水管
の連結構造であって、前記挿入筒を、雄継手先端部の外
周を拡径して形成し、該挿入筒と前記連結環の間にリン
グ状の第1弾性体を配設し、雌継手と雄継手を連結した
際に前記第1弾性体が挿入筒と雌継手先端部と連結環と
に当接し、雄継手と雌継手との間を閉塞することを特徴
とする。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、挿入筒の外周にリング状の第2弾性体を設け、挿入
筒を雌継手に挿入した際に双方の隙間を閉塞することを
特徴とする。
【0008】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、第1弾性体が当接する挿入筒端面と雌継手端
面との双方にテーパ部を設けて、挿入筒と雌継手の双方
で第1弾性体を案内する保持溝を設けたことを特徴とす
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施の
形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明
に係る泥水管連結構造を示す連結部の断面図であり、図
2は泥水管の側面図である。図において、1は雄継手、
2は雌継手であり、金属製筒体3の一端に雄継手1を形
成し、他端に雌継手2を形成して泥水管は構成されてい
る。
【0010】雄継手1は、筒体3の先端部に設けた挿入
筒5と筒体周囲を前後動自在に外挿された連結環6とか
ら成り、挿入筒5は筒体3の途中から外周が拡径されて
厚肉に形成され、その拡径された外周略中央に断面コ字
状の溝7が周設され、第2弾性体であるゴム製の第2シ
ールリング9がその溝7内に配設されている。また、挿
入筒5の先端面外周及び基端拡径部外周は面取りが成さ
れ、第1テーパ部5a,第2テーパ部5bが形成されて
いる。
【0011】連結環6は、筒体との間に僅かな隙間を有
し、筒体3上を前後移動容易とする細径の遊嵌接続部6
aを基端部に有し、雄継手方向先端に向けて雌継手2に
外挿する太径部の外挿筒6bが形成されている。そし
て、外挿筒6b内面にはねじ溝が形成され、後述する雌
継手2に設けられたねじ溝に螺合して連結されるよう形
成されている。また、連結環6は拡径された挿入筒5の
立ち上がり段部により筒体から抜け落ちないようになっ
ているし、連結環6と挿入筒5との間には挿入筒5の外
周径に略等しい径の第1弾性体であるゴム製の第1シー
ルリング8が装着されている。
【0012】雌継手2は、雄継手1の挿入筒5の外径よ
り僅かに大きい径の内径を有する挿入口11が拡径形成
され、拡径基端部に形成された段部12は雄継手1の先
端を当接させる当接面でもあり、挿入口11の長さを雄
継手1の挿入筒5の長さと同一長としてある。そして、
雌継手2の外周には、雄継手1の連結環6と螺合するね
じ溝が形成され、先端部内周には第3テーパ部2aが設
けられ、挿入筒5の第2テーパ部5bと双方で、第1シ
ールリング8を案内保持する保持溝を形成している。
尚、14は溶接部を示し、雄継手1及び雌継手2は別体
で作製された後に溶接により筒体3に固着されて形成さ
れている。
【0013】連結手順を説明すると、連結する泥水管同
士を略1直線上に配置し、雌継手2に雄継手1の挿入筒
5を挿入する。そして、挿入した後、連結環6を雌継手
2に外挿し、螺着すれば連結は完了する。
【0014】このように、連結環6を回転するだけで連
結できるので、ボルト,ナット等が必要なく、連結操作
が簡易であるし、挿入し回転する操作だけなので、狭い
スペースでも容易に連結できる。更に、連結部は筒体周
囲への突出部が僅かなので、小口径のトンネルであって
も、泥水管周囲の見通しが良く、レーザ光線による測量
も容易に行うことができる。また、第2弾性体である第
2シールリング9を設けることで、気密性が更に向上す
るし、第2テーパ部5bと第3テーパ部2aから成る保
持溝を設けることで、第1弾性体は雄継手1と雌継手2
の間に案内保持され、双方の間の隙間を確実に密閉する
ことができるし、第1テーパ部5aを設けることで、雄
継手1の挿入操作が容易となる。
【0015】更に、弾性を有する第1弾性体である第1
シールリング8により双方の筒体3を密着させずに気密
性を保持し、また筒体3に遊嵌した連結環6により双方
の筒体3を連結するので、連結部に可撓性を持たせるこ
とができると共に抜けにくい堅牢な構造にでき、泥水管
同士が一直線上に無くても連結操作が可能であるし、連
結後に連結部を支点に泥水管を曲げることも可能であ
る。そのため、トンネルの壁に沿って延長させることが
可能で、延長作業も容易に行うことができる。
【0016】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よれば、雄継手の連結環を回転するだけで連結できるの
で、ボルト,ナット等が必要なく、連結操作が簡易であ
るし、挿入し回転する操作だけなので、狭いスペースで
も容易に連結できる。また、連結部は筒体周囲への突出
部が僅かなので、小口径のトンネルであっても、泥水管
周囲の見通しが良く、レーザ光線による測量も容易に行
うことができる。更に、弾性を有する第1シールリング
により双方の泥水管を密着させずに気密性を保持し、ま
た筒体に遊嵌した連結環により双方の泥水管を連結する
ので、連結部に可撓性を持たせることができると共に抜
けにくい堅牢な構造にでき、泥水管同士が一直線上に無
くても連結操作が可能であるし、連結後に連結部を支点
に泥水管を曲げることも可能である。そのため、トンネ
ルの壁に沿って延長させることが可能で、延長作業も容
易に行うことができる。
【0017】請求項2の発明によれば、請求項1の効果
に加えて、第2弾性体を設けることで、更に気密性が向
上する。
【0018】請求項3の発明によれば、請求項1又は2
の効果に加えて、保持溝を設けることで第1弾性体は雄
継手と雌継手の間に案内保持され、双方の間の隙間を確
実に密閉することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す泥水管連結部
の断面説明図である。
【図2】図1の連結構造を端部に有する泥水管の側面図
である。
【図3】泥水方式シールド工法の説明図である。
【図4】従来の泥水管連結構造を示す側面説明図であ
る。
【図5】従来の他の泥水管連結構造を示す側面説明図で
ある。
【符号の説明】 1・・雄継手、2・・雌継手、2a・・第3テーパ部、
3・・筒体、5・・挿入筒、5a・・第1テーパ部,5
b・・第2テーパ部、6・・連結環、6a・・遊嵌接続
部、6b・・外挿筒、8・・第1シールリング(第1弾
性体)、9・・第2シールリング(第2弾性体)、11
・・挿入口。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒体の一端に雌継手を設け、他端に該雌
    継手に挿入する挿入筒を有すると共に雌継手に外嵌する
    連結環を遊嵌具備した雄継手を設け、該挿入筒を雌継手
    に挿入すると共に連結環を雌継手に螺合して筒体同士を
    連結する泥水式シールド掘進機における泥水管の連結構
    造であって、前記挿入筒を、雄継手先端部の外周を拡径
    して形成し、該挿入筒と前記連結環の間にリング状の第
    1弾性体を配設し、雌継手と雄継手を連結した際に前記
    第1弾性体が挿入筒と雌継手先端部と連結環とに当接
    し、雄継手と雌継手との間を閉塞することを特徴とする
    泥水式シールド掘進機における泥水管の連結構造。
  2. 【請求項2】 挿入筒の外周にリング状の第2弾性体を
    設け、挿入筒を雌継手に挿入した際に双方の隙間を閉塞
    する請求項1記載の泥水式シールド掘進機における泥水
    管の連結構造。
  3. 【請求項3】 第1弾性体が当接する挿入筒端面と雌継
    手端面との双方にテーパ部を設けて、挿入筒と雌継手の
    双方で第1弾性体を案内する保持溝を設けた請求項1又
    は2記載の泥水式シールド掘進機における泥水管の連結
    構造。
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