JP2002173887A - ドクターブレード - Google Patents
ドクターブレードInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 製紙装置や製鉄装置などの各種ロールに装着
されるドクターブレードとして要求される板剛性、耐摩
耗性、耐熱性および相手への攻撃性などの性能を満足
し、金属ブレードに替わる樹脂ブレードを低コストで提
供する。 【解決手段】 平織ガラスクロス基材エポキシ樹脂プリ
プレグと一方向カーボンストランド基材エポキシ樹脂プ
リプレグとを交互に積層して表裏面が平織ガラスクロス
からなる材料を加熱し成形して補強繊維とエポキシ樹脂
とが一体化された繊維補強熱硬化性複合シートからな
り、一方向ストランドの繊維方向をドクターブレードの
短手方向としたドクターブレード。
されるドクターブレードとして要求される板剛性、耐摩
耗性、耐熱性および相手への攻撃性などの性能を満足
し、金属ブレードに替わる樹脂ブレードを低コストで提
供する。 【解決手段】 平織ガラスクロス基材エポキシ樹脂プリ
プレグと一方向カーボンストランド基材エポキシ樹脂プ
リプレグとを交互に積層して表裏面が平織ガラスクロス
からなる材料を加熱し成形して補強繊維とエポキシ樹脂
とが一体化された繊維補強熱硬化性複合シートからな
り、一方向ストランドの繊維方向をドクターブレードの
短手方向としたドクターブレード。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製紙装置や製鉄装
置などの各種ロールに使用されるドクターブレードに関
する。
置などの各種ロールに使用されるドクターブレードに関
する。
【0002】
【従来の技術】製紙装置や製鉄装置などの各種ロールに
おいては、表面付着物除去あるいは水切りなどを目的と
して多種類のドクターブレードが多数装着されている。
例えば、製紙の抄紙工程において用いられる抄紙機に
は、ワイヤーパート、プレスパート、ドライヤーパー
ト、カレンダーパートなどに多数のロールがあり、これ
らのロール表面には抄紙機運転中に紙粉などのカスが付
着し、このカスが紙品質などに悪影響を及ぼすため、こ
れを除去する目的でドクターブレードが用いられてい
る。
おいては、表面付着物除去あるいは水切りなどを目的と
して多種類のドクターブレードが多数装着されている。
例えば、製紙の抄紙工程において用いられる抄紙機に
は、ワイヤーパート、プレスパート、ドライヤーパー
ト、カレンダーパートなどに多数のロールがあり、これ
らのロール表面には抄紙機運転中に紙粉などのカスが付
着し、このカスが紙品質などに悪影響を及ぼすため、こ
れを除去する目的でドクターブレードが用いられてい
る。
【0003】上記のようなドクターブレードとしては、
古くから金属製のものが用いられてきたが、金属ブレー
ドの場合、相手ロールに接触した時の火花で火災が発生
する危険性が指摘されている。そこで、近年、繊維補強
樹脂複合シートからなるものも用いられつつある。前記
繊維補強樹脂複合シートとしては、帆布または平織ガラ
スなどを基材としてフェノール樹脂やエポキシ樹脂など
の熱硬化性樹脂を含浸、一体化した材料が知られてい
る。
古くから金属製のものが用いられてきたが、金属ブレー
ドの場合、相手ロールに接触した時の火花で火災が発生
する危険性が指摘されている。そこで、近年、繊維補強
樹脂複合シートからなるものも用いられつつある。前記
繊維補強樹脂複合シートとしては、帆布または平織ガラ
スなどを基材としてフェノール樹脂やエポキシ樹脂など
の熱硬化性樹脂を含浸、一体化した材料が知られてい
る。
【0004】しかしながら、ドクターブレード用シート
材料の要求性能として、板剛性、耐摩耗性、耐熱性およ
び相手ロールへの攻撃性(相手ロールを損傷しない)、
あるいはコストなどの巾広い項目について、より高度の
材料性能が求められており、上記のような帆布や平織ガ
ラスなどにフェノール樹脂やエポキシ樹脂などを含浸、
一体化した従来の樹脂ブレード用シート材料では、これ
らの要求性能のすべてを満足できていない。例えば、従
来の繊維補強樹脂複合シートでは、ドクターブレードに
要求される適度の剛性を確保するためには厚みを厚くす
る必要があるが、厚くすると剥離性が低下し、また相手
ロールとの良好な接触状態を確保するためには高いニッ
プ圧を掛ける必要があり、このことがドクターブレード
の摩耗量の増加や相手ロールへの損傷に影響を及ぼして
いた。また、補強繊維としてカーボン繊維を使用し、適
度の厚みで剛性を高めた材料も一部には用いられている
が高価である。
材料の要求性能として、板剛性、耐摩耗性、耐熱性およ
び相手ロールへの攻撃性(相手ロールを損傷しない)、
あるいはコストなどの巾広い項目について、より高度の
材料性能が求められており、上記のような帆布や平織ガ
ラスなどにフェノール樹脂やエポキシ樹脂などを含浸、
一体化した従来の樹脂ブレード用シート材料では、これ
らの要求性能のすべてを満足できていない。例えば、従
来の繊維補強樹脂複合シートでは、ドクターブレードに
要求される適度の剛性を確保するためには厚みを厚くす
る必要があるが、厚くすると剥離性が低下し、また相手
ロールとの良好な接触状態を確保するためには高いニッ
プ圧を掛ける必要があり、このことがドクターブレード
の摩耗量の増加や相手ロールへの損傷に影響を及ぼして
いた。また、補強繊維としてカーボン繊維を使用し、適
度の厚みで剛性を高めた材料も一部には用いられている
が高価である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来のドクターブレードにおける問題点に鑑み、ドク
ターブレードとして要求される板剛性、耐摩耗性、耐熱
性および相手への攻撃性などの性能を満足し、金属ブレ
ードに替わる樹脂ブレードを低コストで提供せんとする
ものである。
な従来のドクターブレードにおける問題点に鑑み、ドク
ターブレードとして要求される板剛性、耐摩耗性、耐熱
性および相手への攻撃性などの性能を満足し、金属ブレ
ードに替わる樹脂ブレードを低コストで提供せんとする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、補強繊維と熱硬
化性樹脂とが一体化された繊維補強熱硬化性樹脂複合シ
ートからなるドクターブレードにおいて、前記複合シー
トを構成する補強繊維を特定の形態とすることにより、
ドクターブレードとして要求される諸性能を十分に満足
するとともに相手ロールなどに対する損傷を防止し、耐
摩耗性、耐熱性の優れた樹脂ブレードが得られることを
見出し、本発明を完成させるに至った。
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、補強繊維と熱硬
化性樹脂とが一体化された繊維補強熱硬化性樹脂複合シ
ートからなるドクターブレードにおいて、前記複合シー
トを構成する補強繊維を特定の形態とすることにより、
ドクターブレードとして要求される諸性能を十分に満足
するとともに相手ロールなどに対する損傷を防止し、耐
摩耗性、耐熱性の優れた樹脂ブレードが得られることを
見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】即ち、本発明に係るドクターブレードは、
補強繊維とエポキシ樹脂とが一体化された繊維補強熱硬
化性樹脂複合シートからなるドクターブレードにおい
て、前記繊維補強熱硬化性樹脂複合シートの補強繊維が
平織クロスと一方向ストランドで構成され、これらが交
互に積層されており、かつ前記一方向ストランドの繊維
方向がドクターブレードにおける短手方向であることを
特徴とする。
補強繊維とエポキシ樹脂とが一体化された繊維補強熱硬
化性樹脂複合シートからなるドクターブレードにおい
て、前記繊維補強熱硬化性樹脂複合シートの補強繊維が
平織クロスと一方向ストランドで構成され、これらが交
互に積層されており、かつ前記一方向ストランドの繊維
方向がドクターブレードにおける短手方向であることを
特徴とする。
【0008】また、本発明に係るドクターブレードは、
平織クロス基材エポキシ樹脂プリプレグと一方向ストラ
ンド基材エポキシ樹脂プリプレグとを交互に積層した材
料を加熱し成形して補強繊維とエポキシ樹脂とが一体化
された繊維補強熱硬化性複合シートからなり、前記一方
向ストランドの繊維方向がドクターブレードにおける短
手方向であることを特徴とする。
平織クロス基材エポキシ樹脂プリプレグと一方向ストラ
ンド基材エポキシ樹脂プリプレグとを交互に積層した材
料を加熱し成形して補強繊維とエポキシ樹脂とが一体化
された繊維補強熱硬化性複合シートからなり、前記一方
向ストランドの繊維方向がドクターブレードにおける短
手方向であることを特徴とする。
【0009】通常、製紙装置や製鉄装置で用いられてい
るロールの長さは、短いものでも2m程度、長いものに
なると9mほどにもなるが、これらのロールの付着物除
去に用いられるドクターブレードには、その長手方向よ
りも、相手ロールと接触させるためのニップ圧が掛かる
短手方向(巾方向)の剛性がより要求される。本発明の
ドクターブレードは、前記のように、補強繊維として平
織クロスと一方向ストランドが交互に積層されており、
かつ前記一方向ストランドの繊維方向をドクターブレー
ドにおいてニップ圧が掛かる短手方向としてあり、短手
方向の剛性および弾性が高いことから、補強繊維として
平織クロスのみを積層した従来のドクターブレードに較
べて厚さを薄くすることで要求される適度の剛性を満足
することができ、従ってニップ圧を高くする必要がな
く、ドクターブレードの摩耗量が低減されるとともに相
手ロールへの損傷を防止することができる。
るロールの長さは、短いものでも2m程度、長いものに
なると9mほどにもなるが、これらのロールの付着物除
去に用いられるドクターブレードには、その長手方向よ
りも、相手ロールと接触させるためのニップ圧が掛かる
短手方向(巾方向)の剛性がより要求される。本発明の
ドクターブレードは、前記のように、補強繊維として平
織クロスと一方向ストランドが交互に積層されており、
かつ前記一方向ストランドの繊維方向をドクターブレー
ドにおいてニップ圧が掛かる短手方向としてあり、短手
方向の剛性および弾性が高いことから、補強繊維として
平織クロスのみを積層した従来のドクターブレードに較
べて厚さを薄くすることで要求される適度の剛性を満足
することができ、従ってニップ圧を高くする必要がな
く、ドクターブレードの摩耗量が低減されるとともに相
手ロールへの損傷を防止することができる。
【0010】前記のような本発明のドクターブレードに
おいては、平織クロスと一方向ストランドが交互に積層
された複合シートの表裏面には平織クロスを配置するこ
とが好ましい。これは、相手ロールと接触するブレード
表面に一方向ストランドを配置した場合に較べて、ブレ
ード表面のささくれ、更には積層された補強繊維間の剥
離のおそれが少ないからである。更に、このドクターブ
レードの製造に際しては、エポキシ樹脂を平織クロスに
含浸、一体化した平織クロス基材エポキシ樹脂のプリプ
レグと、エポキシ樹脂を一方向ストランドに含浸、一体
化した一方向ストランド基材エポキシ樹脂のプリプレグ
とを交互に積層したものを加熱し成形するが、前記一方
向ストランドを基材とするプリプレグは平織クロスを基
材とするプリプレグに較べると破断強度が低いことか
ら、積層された補強繊維の表裏面に平織クロスを配置し
たほうが、製造工程における取り扱い性もよい。
おいては、平織クロスと一方向ストランドが交互に積層
された複合シートの表裏面には平織クロスを配置するこ
とが好ましい。これは、相手ロールと接触するブレード
表面に一方向ストランドを配置した場合に較べて、ブレ
ード表面のささくれ、更には積層された補強繊維間の剥
離のおそれが少ないからである。更に、このドクターブ
レードの製造に際しては、エポキシ樹脂を平織クロスに
含浸、一体化した平織クロス基材エポキシ樹脂のプリプ
レグと、エポキシ樹脂を一方向ストランドに含浸、一体
化した一方向ストランド基材エポキシ樹脂のプリプレグ
とを交互に積層したものを加熱し成形するが、前記一方
向ストランドを基材とするプリプレグは平織クロスを基
材とするプリプレグに較べると破断強度が低いことか
ら、積層された補強繊維の表裏面に平織クロスを配置し
たほうが、製造工程における取り扱い性もよい。
【0011】更に、前記補強繊維としては、ガラス繊維
からなる平織クロスとカーボン繊維からなる一方向スト
ランドで構成されたものが好ましい。このように、ドク
ターブレードにおいて、その長手方向に較べてより高い
剛性が要求される短手方向に配置される一方向ストラン
ドとして、ガラス繊維に較べて剛性の高いカーボン繊維
を用いることにより、高価なカーボン繊維の使用量を抑
えつつドクターブレードの剛性をより一層高め、製造コ
ストの上昇を抑えることができる。
からなる平織クロスとカーボン繊維からなる一方向スト
ランドで構成されたものが好ましい。このように、ドク
ターブレードにおいて、その長手方向に較べてより高い
剛性が要求される短手方向に配置される一方向ストラン
ドとして、ガラス繊維に較べて剛性の高いカーボン繊維
を用いることにより、高価なカーボン繊維の使用量を抑
えつつドクターブレードの剛性をより一層高め、製造コ
ストの上昇を抑えることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のドクターブレードは、例
えば図1に示すように、補強繊維としての平織クロスに
マトリックスとなるエポキシ樹脂を含浸した平織クロス
基材エポキシ樹脂のプリプレグ1と、補強繊維としての
一方向ストランドにエポキシ樹脂を含浸した一方向スト
ランド基材エポキシ樹脂のプリプレグ2とを交互に積層
した材料を、プレス機にて加熱、加圧成形することで補
強繊維とエポキシ樹脂とが一体化された繊維補強熱硬化
性樹脂複合シートを得、これを、前記一方向ストランド
の繊維方向が短手方向となるようにして、所定の寸法に
カットすることで製造される。
えば図1に示すように、補強繊維としての平織クロスに
マトリックスとなるエポキシ樹脂を含浸した平織クロス
基材エポキシ樹脂のプリプレグ1と、補強繊維としての
一方向ストランドにエポキシ樹脂を含浸した一方向スト
ランド基材エポキシ樹脂のプリプレグ2とを交互に積層
した材料を、プレス機にて加熱、加圧成形することで補
強繊維とエポキシ樹脂とが一体化された繊維補強熱硬化
性樹脂複合シートを得、これを、前記一方向ストランド
の繊維方向が短手方向となるようにして、所定の寸法に
カットすることで製造される。
【0013】前記平織クロスとしては、ガラス繊維、カ
ーボン繊維などを用いることができるが、コスト面から
はガラス繊維を用いることが好ましい。平織ガラスクロ
スとしては、例えば目付200〜280g/m2のガラ
ス繊維が好適に用いられる。また、前記一方向ストラン
ドとしては、ガラス繊維、カーボン繊維などを用いるこ
とができるが、ドクターブレードの剛性、特にその短手
方向の剛性を高めるためには、カーボン繊維を用いるこ
とが好ましい。この一方向ストランドのカーボン繊維と
しては、例えば目付180〜220g/m2のカーボン
繊維が好適に用いられる。
ーボン繊維などを用いることができるが、コスト面から
はガラス繊維を用いることが好ましい。平織ガラスクロ
スとしては、例えば目付200〜280g/m2のガラ
ス繊維が好適に用いられる。また、前記一方向ストラン
ドとしては、ガラス繊維、カーボン繊維などを用いるこ
とができるが、ドクターブレードの剛性、特にその短手
方向の剛性を高めるためには、カーボン繊維を用いるこ
とが好ましい。この一方向ストランドのカーボン繊維と
しては、例えば目付180〜220g/m2のカーボン
繊維が好適に用いられる。
【0014】また、マトリックスとしてのエポキシ樹脂
としては特に限定されるものではなく、例えば汎用ビス
フェノールA型などが用いられる。前記ガラス繊維やカ
ーボン繊維などからなる補強繊維の総量とマトリックス
としてのエポキシ樹脂の割合は、重量比で1:0.4〜
1:0.8程度とすることが好ましい。前記ガラス繊維
平織クロス基材エポキシ樹脂プリプレグとしては、例え
ば株式会社有沢製作所製の♯44 EPP L−250
などが挙げられる。また、前記カーボン繊維一方向スト
ランド基材エポキシ樹脂プリプレグとしては、例えば東
邦レーヨン株式会社製のQ−1132Kなどが挙げられ
る。
としては特に限定されるものではなく、例えば汎用ビス
フェノールA型などが用いられる。前記ガラス繊維やカ
ーボン繊維などからなる補強繊維の総量とマトリックス
としてのエポキシ樹脂の割合は、重量比で1:0.4〜
1:0.8程度とすることが好ましい。前記ガラス繊維
平織クロス基材エポキシ樹脂プリプレグとしては、例え
ば株式会社有沢製作所製の♯44 EPP L−250
などが挙げられる。また、前記カーボン繊維一方向スト
ランド基材エポキシ樹脂プリプレグとしては、例えば東
邦レーヨン株式会社製のQ−1132Kなどが挙げられ
る。
【0015】積層される繊維基材エポキシ樹脂プリプレ
グの層数は、製造するドクターブレードの用途や要求さ
れる性能により異なるが、通常の場合は合計層数が8〜
15で得られるドクターブレードの厚さは1.5〜2.
5mm程度である。また、プレス機にて加熱、加圧成形
する時の成形条件としては、温度160〜180℃、圧
力2〜4MPaで、30〜60分程度加熱加圧する。
グの層数は、製造するドクターブレードの用途や要求さ
れる性能により異なるが、通常の場合は合計層数が8〜
15で得られるドクターブレードの厚さは1.5〜2.
5mm程度である。また、プレス機にて加熱、加圧成形
する時の成形条件としては、温度160〜180℃、圧
力2〜4MPaで、30〜60分程度加熱加圧する。
【0016】
【実施例】次に実施例をあげるが、本発明はこの実施例
によりなんら制限されるものではない。
によりなんら制限されるものではない。
【0017】(実施例1)ガラス繊維平織クロス基材エ
ポキシ樹脂プリプレグ(株式会社有沢製作所製、♯44
EPP L−250、ガラスクロス目付215g/m
2、トータルウエイト目付380g/m2)5枚と、カー
ボン繊維一方向ストランド基材エポキシ樹脂プリプレグ
(東邦レーヨン株式会社製、Q−1132K、カーボン
繊維目付200g/m2、トータルウエイト目付320
g/m2)4枚を、図1に示すように前記ガラス繊維平
織クロス基材エポキシ樹脂プリプレグが上下両面に位置
するように交互に積層した材料を、プレス機によって3
MPaの一定圧力下、温度170℃に30分間加熱し、
繊維補強エポキシ樹脂複合シートを成形した。得られた
シートの厚みは1.6mmであり、繊維重量含有率は7
0%であった。また、このシートより巾76mm、長さ
5700mmのドクターブレードを、カーボン繊維一方
向ストランドの繊維方向が短手方向(巾方向)となるよ
うにして作製した。
ポキシ樹脂プリプレグ(株式会社有沢製作所製、♯44
EPP L−250、ガラスクロス目付215g/m
2、トータルウエイト目付380g/m2)5枚と、カー
ボン繊維一方向ストランド基材エポキシ樹脂プリプレグ
(東邦レーヨン株式会社製、Q−1132K、カーボン
繊維目付200g/m2、トータルウエイト目付320
g/m2)4枚を、図1に示すように前記ガラス繊維平
織クロス基材エポキシ樹脂プリプレグが上下両面に位置
するように交互に積層した材料を、プレス機によって3
MPaの一定圧力下、温度170℃に30分間加熱し、
繊維補強エポキシ樹脂複合シートを成形した。得られた
シートの厚みは1.6mmであり、繊維重量含有率は7
0%であった。また、このシートより巾76mm、長さ
5700mmのドクターブレードを、カーボン繊維一方
向ストランドの繊維方向が短手方向(巾方向)となるよ
うにして作製した。
【0018】(比較例1)ガラス繊維平織クロス基材エ
ポキシ樹脂プリプレグ(有沢製作所製、♯44EPP
L−250、ガラスクロス目付215g/m2、トータ
ルウエイト目付380g/m2)15枚を積層した材料
を、プレス機によって3.5MPaの一定圧力下、温度
170℃に30分間加熱し、ガラス繊維補強エポキシ樹
脂複合材料シートを成形し、このシートより実施例1と
同サイズのドクターブレードを作製した。
ポキシ樹脂プリプレグ(有沢製作所製、♯44EPP
L−250、ガラスクロス目付215g/m2、トータ
ルウエイト目付380g/m2)15枚を積層した材料
を、プレス機によって3.5MPaの一定圧力下、温度
170℃に30分間加熱し、ガラス繊維補強エポキシ樹
脂複合材料シートを成形し、このシートより実施例1と
同サイズのドクターブレードを作製した。
【0019】(比較例2)カーボン繊維平織クロス基材
エポキシ樹脂プリプレグ(東洋レーヨン株式会社製、W
−3101/Q−112、カーボン繊維目付200g/
m2、トータルウエイト目付330g/m2)15枚を積
層した材料を、プレス機によって4MPaの一定圧力
下、温度170℃に30分間加熱し、カーボン繊維補強
エポキシ樹脂複合材料シートを成形し、このシートより
実施例1と同サイズのドクターブレードを作製した。
エポキシ樹脂プリプレグ(東洋レーヨン株式会社製、W
−3101/Q−112、カーボン繊維目付200g/
m2、トータルウエイト目付330g/m2)15枚を積
層した材料を、プレス機によって4MPaの一定圧力
下、温度170℃に30分間加熱し、カーボン繊維補強
エポキシ樹脂複合材料シートを成形し、このシートより
実施例1と同サイズのドクターブレードを作製した。
【0020】以上の実施例1および比較例1、2のドク
ターブレードの曲げ強さ及び曲げ弾性率を測定し、結果
を表1に示した。また、抄紙機のワイヤーパートおよび
ドライヤーパートにおけるロール面カス取りブレードと
して実機供試したときのドクターリング性能および摩擦
特性(摩耗量)を調べ、表2に示した。
ターブレードの曲げ強さ及び曲げ弾性率を測定し、結果
を表1に示した。また、抄紙機のワイヤーパートおよび
ドライヤーパートにおけるロール面カス取りブレードと
して実機供試したときのドクターリング性能および摩擦
特性(摩耗量)を調べ、表2に示した。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】表1及び表2の結果から明らかなように、
本発明に係るドクターブレードは、従来から用いられて
いる比較例1のガラス繊維平織クロス基材エポキシ樹脂
複合材料からなるドクターブレードに較べて短手方向
(巾方向)の剛性および弾性が高く、ドクターリング性
能に優れるとともに摩擦特性も優れており、またカーボ
ン繊維平織クロス基材エポキシ樹脂複合材料からなるド
クターブレードと同等以上の性能を有するものであっ
た。
本発明に係るドクターブレードは、従来から用いられて
いる比較例1のガラス繊維平織クロス基材エポキシ樹脂
複合材料からなるドクターブレードに較べて短手方向
(巾方向)の剛性および弾性が高く、ドクターリング性
能に優れるとともに摩擦特性も優れており、またカーボ
ン繊維平織クロス基材エポキシ樹脂複合材料からなるド
クターブレードと同等以上の性能を有するものであっ
た。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明のドクターブレー
ドは、ドクターブレードとして要求される板剛性、耐摩
耗性、耐滅性および相手への攻撃性などの性能を満足
し、金属ブレードに替わる低コストの樹脂ブレードであ
る。
ドは、ドクターブレードとして要求される板剛性、耐摩
耗性、耐滅性および相手への攻撃性などの性能を満足
し、金属ブレードに替わる低コストの樹脂ブレードであ
る。
【図1】 本発明に係るドクターブレードを構成する繊
維補強熱硬化性樹脂複合シートの1例を示す模式図。
維補強熱硬化性樹脂複合シートの1例を示す模式図。
1:平織クロス基材エポキシ樹脂プリプレグ、 2:一方向ストランド基材エポキシ樹脂プリプレグ。
Claims (4)
- 【請求項1】 補強繊維とエポキシ樹脂とが一体化され
た繊維補強熱硬化性樹脂複合シートからなるドクターブ
レードにおいて、前記繊維補強熱硬化性樹脂複合シート
の補強繊維が平織クロスと一方向ストランドで構成さ
れ、これらが交互に積層されており、かつ前記一方向ス
トランドの繊維方向がドクターブレードにおける短手方
向であることを特徴とするドクターブレード。 - 【請求項2】 平織クロス基材エポキシ樹脂プリプレグ
と一方向ストランド基材エポキシ樹脂プリプレグとを交
互に積層した材料を加熱し成形して補強繊維とエポキシ
樹脂とが一体化された繊維補強熱硬化性複合シートから
なり、前記一方向ストランドの繊維方向がドクターブレ
ードにおける短手方向であることを特徴とするドクター
ブレード。 - 【請求項3】 前記平織クロスと一方向ストランドが交
互に積層された繊維補強熱硬化性樹脂複合シートの表裏
面が平織クロスからなる請求項1または請求項2に記載
のドクターブレード。 - 【請求項4】 前記平織クロスがガラス繊維からなり、
前記一方向ストランドがカーボン繊維からなる請求項1
〜3のいずれかに記載のドクターブレード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000370409A JP2002173887A (ja) | 2000-12-05 | 2000-12-05 | ドクターブレード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000370409A JP2002173887A (ja) | 2000-12-05 | 2000-12-05 | ドクターブレード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002173887A true JP2002173887A (ja) | 2002-06-21 |
Family
ID=18840312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000370409A Pending JP2002173887A (ja) | 2000-12-05 | 2000-12-05 | ドクターブレード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002173887A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7431801B2 (en) | 2005-01-27 | 2008-10-07 | The Procter & Gamble Company | Creping blade |
US7691236B2 (en) | 2006-07-26 | 2010-04-06 | The Procter + Gamble Company | Creping blade with a highly smooth bevel surface |
-
2000
- 2000-12-05 JP JP2000370409A patent/JP2002173887A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7431801B2 (en) | 2005-01-27 | 2008-10-07 | The Procter & Gamble Company | Creping blade |
US7691236B2 (en) | 2006-07-26 | 2010-04-06 | The Procter + Gamble Company | Creping blade with a highly smooth bevel surface |
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