JP2002173506A - 水素添加石油樹脂の製造方法 - Google Patents

水素添加石油樹脂の製造方法

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JP2002173506A
JP2002173506A JP2000372385A JP2000372385A JP2002173506A JP 2002173506 A JP2002173506 A JP 2002173506A JP 2000372385 A JP2000372385 A JP 2000372385A JP 2000372385 A JP2000372385 A JP 2000372385A JP 2002173506 A JP2002173506 A JP 2002173506A
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Japan
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hydrogenation
petroleum resin
hydrogenated petroleum
catalyst
weight
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Nobuaki Matsumoto
信昭 松本
Takahiro Yamaguchi
高広 山口
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NIKKI CHEMCAL CO Ltd
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
NIKKI CHEMCAL CO Ltd
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水添石油樹脂を製造するに際し、水添処理工
程における水添触媒の劣化を抑制して、安価で、かつ品
質に優れる水添石油樹脂を安定して製造する方法を提供
すること。 【解決手段】 石油樹脂をニッケル触媒を用いて水素添
加処理し、水添石油樹脂を製造するに当たり、上記ニッ
ケル触媒として、銅及びクロムを4〜20重量%の割合
で含むものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水素添加石油樹脂
(以下、水添石油樹脂と略称する。)の製造方法に関
し、さらに詳しくは、ホットメルト型接着剤や粘着テー
プの粘着性付与剤などとして有用な水添石油樹脂を製造
するに際し、水素添加処理工程における水添触媒の劣化
を抑制して、安価で、かつ品質に優れる水添石油樹脂を
安定して製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、感圧型粘着剤やホットメルト型粘
着剤は、熱可塑性樹脂やゴム状弾性体を粘着主剤とし、
これに粘着性付与剤を配合し、さらに必要に応じ各種可
塑剤や充填剤などを配合して製造されている。そして、
上記粘着性付与剤として、一般に水添石油樹脂が賞用さ
れている。この水添石油樹脂の製造方法としては、通
常、オレフィン類やジオレフィン類、芳香族不飽和化合
物などを任意の割合で混合して重合させて得られた重合
体を、さらに水素添加処理(以下、単に水添処理と称す
ることがある。)して、所望の水添石油樹脂を製造する
方法などが知られている。ところで、該水添石油樹脂の
原料として用いられる化合物は、ナフサの熱分解などか
らのスペント留分を用いることが多く、一般に硫黄分が
多く含まれている。この硫黄分は、重合時に樹脂に取り
込まれ、その後の水素添加処理工程で、ニッケル水添触
媒の触媒毒となり、該触媒の著しい活性低下をもたら
す。ニッケル触媒に対して銅及びクロムを含有させた触
媒は知られているが、どの程度含有させれば、活性の劣
化抑制に効果があるかについては、これまで不明であっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、ホットメルト型接着剤や粘着テープの粘
着性付与剤などとして有用な水添石油樹脂を製造するに
際し、水添処理工程における水添触媒の劣化を抑制し
て、安価で、かつ品質に優れる水添石油樹脂を安定して
製造する方法を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、重合後の水素添
加処理工程における水添触媒として、銅及びクロムを特
定の割合で含むニッケル触媒を用いることにより、その
目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知
見に基づいて完成したものである。すなわち、本発明
は、石油樹脂をニッケル触媒を用いて水素添加処理し、
水添石油樹脂を製造するに当たり、上記ニッケル触媒と
して、銅及びクロムを4〜20重量%の割合で含むもの
を用いることを特徴とする水添石油樹脂の製造方法を提
供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の方法において、原料とし
て用いられる石油樹脂とは、ナフサの熱分解などによる
副生物から得られるC4 〜C10の脂肪族オレフィン類や
ジオレフィン類、オレフィン性不飽和結合を有するC8
以上の芳香族化合物で、それらの中に含まれる化合物の
一種又は二種以上を、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ
素などのフリーデルクラフト型触媒や熱により、単独若
しくは共重合することにより得られる脂肪族系、 芳香族
系及び共重合系石油樹脂である。上記C4 〜C10の脂肪
族オレフィン類としては、 例えばブテン、ペンテン、ヘ
キセン、ヘプテンなどが挙げられ、C4 〜C10の脂肪族
ジオレフィン類としては、例えばブタジエン、ペンタジ
エン、イソプレン、シクロペンタジエン、ジシクロペン
タジエン、メチルペンタジエンなどが挙げられる。 一
方、オレフィン性不飽和結合を有するC8 以上の芳香族
化合物としては、例えばスチレン、α,β−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、インデン、メ
チルインデン、エチルインデンなどが挙げられる。
【0006】また、ナフサの熱分解などによる副生物で
はなく、上記化合物中の単独の重合性モノマーを一種又
は二種以上混合し、 単独若しくは共重合して得られる重
合物であってもなんら問題ない。 例えばシクロペンタジ
エン、ジシクロペンタジエンの重合で得られるジシクロ
ペンタジエン系石油樹脂や、 それらとスチレンを共重合
して得られるシクロペンタジエン−スチレン共重合系石
油樹脂であってもよい。 これらの石油樹脂は、一般的には、 軟化点が40〜1
80℃程度であり、 数平均分子量が200〜3000程
度のものである。
【0007】このようにして重合反応を行ったのち、得
られた重合混合物から溶媒や低分子量重合体を常法に従
って分離、回収後、残余の重合体を、水添触媒の存在下
に水素添加処理する。この水素添加処理は、連続式、回
分式のいずれであってもよいし、一段反応又は二段以上
の多段反応であってもよく、さらに、異なる触媒と組み
合わせて、2段階以上の反応であっても良い。また、溶
媒の存在下にあるいは不在下で行うことができる。溶媒
を用いる場合は、該溶媒としては、例えばシクロヘキサ
ン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサンな
どの脂環式炭化水素化合物が好適である。これらの溶媒
は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用
いてもよい。
【0008】本発明においては、水添触媒として、銅及
びクロムを4〜20重量%の割合で含有するニッケル触
媒が用いられる。銅及びクロムの含有量が4重量%未満
では硫黄分による触媒活性の劣化を抑制する効果が充分
に発揮されず、一方20重量%を超えると水添触媒とし
ての活性が低下すると共に、硫黄分による触媒活性の劣
化を抑制する効果も充分に発揮されない。触媒活性の劣
化抑制効果及び水添触媒の活性などを考慮すると、この
銅及びクロムの好ましい含有量は4〜15重量%の範囲
である。このニッケル触媒の担体としては、例えばケイ
ソウ土、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、活性炭、
カーボンブラックなどが挙げられるが、これらの中で、
特にケイソウ土が好ましい。また、Ni金属担持量とし
ては、通常20〜70重量%の範囲である。
【0009】この水添触媒の調製は、 例えば下記のよう
にして行うことができる。ケイソウ土などを担体とした
炭酸ニッケルなどのニッケル化合物に、銅とクロムを等
モルの割合で含む複塩、 例えばアンモニア複塩などを、
あるいはこの複塩を焼成して得られた銅−クロム酸化物
を所定の割合で混合したのち、 この混合物を水素気流中
において、 350〜450℃程度の温度で還元処理する
ことにより、 所望の水添触媒を調製することができる。 なお、銅、クロム化合物の添加時に、マンガンやバリウ
ムなどの化合物を、 所望により反応性を阻害させない程
度に添加することができる。
【0010】この水素添加処理における温度は、低すぎ
ると水素添加が充分に行われず、一方高すぎると石油樹
脂が分解するおそれがあるので、通常100〜300
℃、好ましくは150〜250℃の範囲で選定される。
また、水添時間は、水添反応温度や圧力、所望の水素添
加率(以下、水添率と略称する。)などにより左右され
るが、回分式の場合には、通常1〜10時間、好ましく
は2〜7時間の範囲で選定される。一方、連続式の場合
には、重量空間速度(WHSV)が、通常0.01〜10
hr-1、好ましくは0.1〜2hr-1の範囲になるように
選定される。水添圧力は、通常1〜10MPa程度であ
る。この水素添加処理における核水添率(芳香環の水添
率)は、得られる水添石油樹脂の粘着性付与剤などとし
て要求される性能の点から、種々の値に設定される。
【0011】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳しく
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例1 (1)重合 オートクレーブに、ジシクロペンタジエン100重量
部、スチレン100重量部及びキシレン200重量部を
仕込み、260℃にて6時間重合反応を行った。その
後、脱圧、減圧により溶媒及び低分子量重合体を除去
し、残余の樹脂100重量部に対して、エチルシクロヘ
キサン300重量部を加え、溶解して水添原料とし、次
工程の水添処理に供した。
【0012】(2)水添処理 銅及びクロムを5重量%を含有するニッケル触媒(担
体:ケイソウ土、Ni金属担持量45重量%)を充填し
た管型反応器に、上記(1)で得られた水添原料と、該
水添原料中の石油樹脂100重量部に対して2.5重量部
の割合の水素とを、重量空間速度(WHSV)0.6hr
-1、圧力4MPa・G、温度200℃の条件で、連続的
に流して水添処理を行い、芳香環の水添率の経時変化を
求めた。結果を第1表に示す。 なお、芳香環の水添率
は下記の式より算出した。 芳香環の水添率(モル%)=〔(水添前樹脂の芳香環含
有量(モル)−水添樹脂の芳香環含有量(モル))/水
添前樹脂の芳香環含有量(モル)〕×100
【0013】実施例2 実施例1における水添処理において、ニッケル触媒とし
て、銅及びクロムを10重量%含有するものを用いた以
外は、実施例1と同様に実施し、芳香環の水添率の経時
変化を求めた。結果を第1表に示す。 比較例1 実施例1における水添処理において、ニッケル触媒とし
て銅及びクロムを2重量%含むものを用いた以外は、実
施例1と同様に実施し、芳香環の水添率の経時変化を求
めた。結果を第1表に示す。 比較例2 実施例1における水添処理において、ニッケル触媒とし
て銅及びクロムを30重量%含有するものを用いた以外
は、実施例1と同様に実施し、芳香環の水添率の経時変
化を求めた。結果を第1表に示す。
【0014】
【表1】
【0015】第1表から分かるように、実施例1及び実
施例2においては、芳香環の水添率の経時変化が、比較
例1に比べて極めて少ない。また、比較例2は、銅及び
クロムを含有量が20重量%を超えるニッケル触媒を用
いたものであって、芳香環の水添率が低く、かつその経
時変化も大きい。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、ホットメルト型接着剤
や粘着テープの粘着性付与剤などとして有用な水添石油
樹脂を製造するに際し、水添処理工程における水添触媒
の劣化を抑制して、安価で、かつ品質に優れる水添石油
樹脂を安定して製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J100 AB02P AR22P AU01P AU02P AU03P CA01 CA04 CA05 CA06 HA04 HB02 JA03

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石油樹脂をニッケル触媒を用いて水素添加
    処理し、水素添加石油樹脂を製造するに当たり、上記ニ
    ッケル触媒として、銅及びクロムを4〜20重量%の割
    合で含むものを用いることを特徴とする水素添加石油樹
    脂の製造方法。
JP2000372385A 2000-12-07 2000-12-07 水素添加石油樹脂の製造方法 Pending JP2002173506A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7020035B2 (ja) 2017-09-29 2022-02-16 日本ゼオン株式会社 炭化水素樹脂の水素化方法

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