JP2002172456A - ダイカスト鋳造用金型のガス抜き装置 - Google Patents
ダイカスト鋳造用金型のガス抜き装置Info
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Abstract
入するのを容認しつつも、ガス抜き弁本来の機能を長期
にわたって維持できるようにする。 【解決手段】 溶湯充填に先行するかもしくは並行し
て、金型内のガスをガス抜き弁8を通して真空ポンプ1
9により吸引して金型内を所定の減圧状態とする。溶湯
充填が完了する直前にガス抜き弁8の弁体11を閉じ
る。型開きに続く製品取り出し後に、空気圧力源25か
らの圧縮空気を開状態のガス抜き弁8内に導入し、シー
ル面10a,11aにエアブローを施すことでそれらに
付着した溶湯滴や鋳ばりを除去する。
Description
金型のガス抜き装置に関し、特に真空ダイカスト鋳造の
ために、金型への溶湯充填に先行するかもしくは溶湯充
填と並行して、金型に付設されたガス抜き弁を介して金
型内のガスを強制排気するようにしたダイカスト鋳造用
金型のガス抜き装置に関する。
き装置としては、例えば特開平6−179063号公報
および特公平8−15651号公報に記載されているよ
うに、金型にガス抜き弁を付設して、このガス抜き弁を
通して金型内のガスを真空ポンプ等の負圧吸引手段にて
強制排気するようにしたものがある。この場合、ガス抜
き弁は大量のガスを短時間のうちに排出し、且つ高速で
充填される溶湯が弁の内部まで進入しないように瞬時に
閉弁させることが重要な要素となり、一般的には溶湯慣
性もしくはシリンダ等のアクチュエータにて閉弁させる
ようになっている。
て、特に金型への溶湯充填と並行して金型内のガスの強
制排気を行った場合に、溶湯の高速充填過程においては
溶湯自体は滴形の塊となりながらガスと混在するかたち
で流れているので、溶湯からガスだけを分離して排出す
ることはきわめて難しく、したがって実際には溶湯充填
が不十分な時期すなわち溶湯がガス抜き弁まで到達する
前に早めにガス抜き弁を閉弁させるようにしているもの
の、これをもってしても溶湯の微小な滴がガス抜き弁の
内部にまで進入するのを完全には防止することができな
い。
内部に堆積してガス抜き通路を狭窄化してしまい、それ
によって金型内部の真空度がばらつくことになるほか、
溶湯の滴が弁体シール面に付着した場合にはその弁体の
閉塞機能が不十分となって、ガス抜き弁自体およびその
ガス抜き弁よりも負圧吸引源寄りの配管内への多量の溶
湯の進入を許容してしまうおそれがあった。
の滴が弁体シール面に付着したままで弁体を閉塞させた
場合には、上記弁体シール面に溶湯の滴が噛み込まれて
弁体シール面に傷を付けてしまうおそれがあるほか、鋳
込み後に発生する鋳ばりが上記弁体シール面に引っ掛か
ったままであると、次サイクルの鋳込み工程で上記と同
様の不具合が発生することになる。
れたもので、ガス抜き弁側への溶湯の滴の進入が不可避
である点に着目し、金型内のガスを強制排気するための
負圧吸引系とは別に、エアブローによる清掃機能を付加
することで溶湯の滴の付着による二次的不具合を解消し
た構造を提供しようとするものである。
は、金型への溶湯充填に先行するかもしくは溶湯充填と
並行して、金型に付設されたガス抜き弁を介して金型内
のガスを強制排気するようにしたダイカスト鋳造用金型
のガス抜き装置において、上記ガスの強制排気のための
負圧吸引源を含む負圧吸引経路とは別に、上記ガス抜き
弁の開弁状態において負圧吸引経路のうちガス抜き弁を
含みつつ該ガス抜き弁よりも金型寄りの部分にエアブロ
ーを施す圧縮空気供給経路を設けたことを特徴としてい
る。
含みつつ該ガス抜き弁よりも金型寄りの部分とは、金型
自体に形成されてその金型とガス抜き弁とを接続してい
るガス抜き通路のほか、ガス抜き弁のボディに形成され
た弁流路や入口側および出口側の各ポート、弁体そのも
の、ならびに上記弁流路や弁体に形成されたシール面等
のいわゆる弁主要部を含むものである。
は従来と同様に真空ポンプ等を用い、また、ガス抜き弁
としてはシリンダ等のアクチュエータによりその開閉が
行われるタイプのものを使用するのが望ましい。
は、鋳込みに際して、従来と同様に金型への溶湯充填に
先行するかもしくは溶湯充填と並行して、金型に付設さ
れたガス抜き弁を介して金型内のガスを強制排気する。
これにより、いわゆる真空ダイカスト鋳造が可能とな
り、また、ガスの強制排気に伴ってガス抜き弁の内部に
溶湯の滴が進入したり、あるいは鋳込みに発生した鋳ば
りが残存することがある。
製品を取り出した上で、上記ガス抜き弁に繋がる経路を
負圧吸引経路から圧縮空気供給経路へと切り換えて、負
圧吸引経路のうちガス抜き弁を含みつつ該ガス抜き弁よ
りも金型寄りの部分にエアブローを施す。すなわち、開
弁状態にあるガス抜き弁の弁体シール面等の弁主要部を
主体としてこれらにエアブロー方式にて圧縮空気を吹き
付けて清掃を施す。これにより、ガス抜き弁等の負圧吸
引経路の一部に付着している溶湯滴や鋳ばり等が吹き飛
ばされて、ガス抜き弁本来の機能を維持できるようにな
る。
の発明を前提とした上で、上記圧縮空気供給経路にはエ
アブロー時の圧力を監視する圧力センサが設けられてい
て、この圧力センサの出力に基づいてガス抜き弁の異常
を検知するようになっていることを特徴としている。
は、エアブロー時の圧力センサによる実測圧力と予め設
定してある設定圧力(許容圧力レベル)とを比較し、上
記実測圧力が許容圧力レベルを逸脱した場合には、例え
ば弁内部での異物堆積や詰まりによりガス抜き通路圧力
が高くなったものとみなし、ガス抜き弁が異常である旨
を出力する。そして、例えば所定の警報をもってガス抜
き弁もしくは圧縮空気供給経路の点検をオペレータに促
す。
き弁の開弁状態において負圧吸引経路のうちガス抜き弁
を含みつつ該ガス抜き弁よりも金型寄りの部分にエアブ
ローによる清掃を施す圧縮空気供給経路を設けたことか
ら、溶湯滴の弁内部での堆積や弁体シール部への付着と
それに伴うガス抜き弁の作動不良を未然に防止して、ガ
ス抜き弁および圧縮空気供給経路の本来の機能を長期に
わたって維持できる効果がある。
記圧縮空気供給経路にエアブロー時の圧力を監視する圧
力センサを設けて、この圧力センサの出力に基づいてガ
ス抜き弁の異常を検知するようにしたものであるから、
ガス抜き弁および圧縮空気供給経路の異常を速やかに検
知することができ、請求項1に記載の発明と同様の効果
に加えて、ガス抜き装置全体の信頼性が高くなる利点が
ある。
装置の好ましい実施の形態を示す構成説明図である。
の金型1は固定型2と可動型3とをもって構成されてい
て、それら固定型2と可動型3との型合わせ面4の一部
には給湯用のプランジャ5が内挿されたスリーブ6が接
続されているとともに、同じく型合わせ面4のうち上記
スリーブ6から可及的に離れた位置にはガス抜き通路7
に臨ませるようにしてガス抜き弁8を接続してある。
ボディ内9に形成された略段付穴形状の弁流路10内に
ポペット弁タイプの弁体11を挿通させたもので、弁棒
12は同じくボディ9内に設けられた油圧シリンダ13
のピストン14に接続されている。これにより、油圧シ
リンダ13の作動に基づいてその弁体11を進退移動さ
せることで、弁流路10側および弁体11側それぞれの
テーパ状のシール面10a,11a同士の密着もしくは
離間をもってその開閉が行われるようになっている。な
お、弁流路10は補助通路15を介して金型1側のガス
抜き通路7に接続されることになる(図1参照)。
ィルタ17と電磁弁18とを介して負圧吸引源である真
空ポンプ19が接続されていて、これら真空ポンプ19
や電磁弁18等はその配管20、ガス抜き通路7および
ガス抜き弁8等とともに、真空ダイカスト鋳造のために
金型1内のガスを強制排気するための負圧吸引経路21
を形成している。そして、上記配管20にはセンサ保護
用電磁弁22を介して真空圧センサ23が接続されてい
て、この真空圧センサ23をもって金型1内の真空度合
いが検出されるようになっている。
1の配管20から分岐するようにして電磁弁24を介し
て圧縮機等の空気圧力源25が接続されていて、これら
空気圧力源25や電磁弁24はその配管26とともに、
後述するようにガス抜き弁8の弁主要部等をはじめとし
て負圧吸引経路21のうちガス抜き弁8を含みつつ該ガ
ス抜き弁8よりも金型1寄りの部分にエアブローによる
清掃を施すための圧縮空気供給経路27を形成してい
る。そして、上記配管26には圧力センサ28が接続さ
れていて、この圧力センサ28をもってエアブロー時の
空気圧力が検出されるようになっている。
吸引経路21のうちガス抜き弁8を含みつつ該ガス抜き
弁8よりも金型1寄りの部分とは、金型1に形成された
ガス抜き通路7のほか、ガス抜き弁8のボディ9に形成
された弁流路10、弁体11、シール面10a,11
a、弁棒12、補助通路15およびポート16等のいわ
ゆる弁主要部を含むものである。
ンサ28の検出出力は図示しない制御装置に取り込まれ
る一方、ガス抜き弁8および各電磁弁18,22,24
の開閉制御等は上記制御装置によって一括して行われる
ようになっている。
ば、真空ポンプ19および空気圧力源25が予め作動し
ているものとすると、金型1の型締め後であって鋳込み
開始前に圧縮空気供給経路27の電磁弁24が閉状態と
されるとともに、ガス抜き弁8のほか負圧吸引経路21
の各電磁弁18,22が開状態とされ、その負圧吸引経
路21のみが作動状態となる。これにより、金型1内の
ガスがガス抜き通路7やガス抜き弁8を通路として金型
1の外部に強制排気されてその金型1内が徐々に負圧状
態となるとともに、その負圧減圧度合いが真空圧センサ
23によって確認,検出される。
れより遅れてスリーブ6から金型1内に溶湯が供給され
ていわゆる鋳込みが開始され、金型1のキャビティR内
に溶湯がフルに充填された状態をもって鋳込みが完了
し、同時に鋳込み完了よりもわずかに早いタイミングを
もってガス抜き弁8および各電磁弁18,22が閉状態
となることで金型1内のガス強制排気のための負圧吸引
動作が停止することになる。なお、上記ガス抜き弁8の
閉弁タイミングによっては溶湯の滴等がガス抜き弁8側
に入り込むことがあるが、後述するようにその都度ガス
抜き弁8の弁主要部等をエアブローすることを前提とし
ている本実施の形態では上記溶湯滴の付着は許容され
る。
チャートを参照しながら説明すると、鋳込み完了に続い
て、周知のように型開き、製品離型、製品取り出しの各
操作が行われ(ステップS1〜S4参照)、続いてガス
抜き弁8および電磁弁24が開状態に切り換えられて
(ステップS5)、その圧縮空気供給経路27のみが作
動状態となる。この時、負圧吸引経路21の各電磁弁1
8,22はなおも閉状態のままである。
同じく開状態にあるガス抜き弁8の内部にポート16側
から圧縮空気が吹き込まれて、負圧吸引経路21のうち
ガス抜き弁8を含みつつ該ガス抜き弁8よりも金型1寄
りの部分にエアブローが施されて、特に弁主要部である
シール面10a,11a等がエアブローされることによ
り、先に付着した溶湯滴等が吹き飛ばされて清掃される
ことになる(ステップS8)。より詳しくは、図3に示
すように、例えば鋳込み段階のガス抜き時にガス抜き弁
8側に進入した微小な溶湯滴A等がシール面10aに付
着していたり、あるいは鋳ばりBが付着していたとして
も、これら溶湯滴Aや鋳ばりBの多くはエアブローによ
り吹き飛ばされて、ガス抜き弁8の外部に排出される。
抜き弁8や各電磁弁18,22,24の開閉弁制御を行
うことにより、直ちに空気圧力源25からの圧縮空気が
ガス抜き弁8に吹き込まれることになるが、万が一いず
れかの電磁弁に作動不良が発生すると、所期の目的を達
成できなくなるほか、機器の故障を誘発することとなっ
て好ましくない。例えば、センサ保護用電磁弁22が閉
状態に切り換わらないままで空気圧力源25からの圧縮
空気がガス抜き弁8に導入されると、同時に上記圧縮空
気圧が真空圧センサ23にも直接作用してしまい、その
真空圧センサ23を破損してしまうおそれがある。
ス抜き弁8のほか各電磁弁18,22,24の開閉弁指
令を出力した後、ステップS6においてそのガス抜き弁
8および各電磁弁18,22,24が実際に指令値通り
に切換動作したかどうかチェックする。そして、ガス抜
き弁8および各電磁弁18,22,24が指令値通りに
正しく切換動作したことを条件に、上記のようなガス抜
き弁8のエアブロー動作に移行する一方、万が一ガス抜
き弁8もしくは電磁弁18,22,24のうちのいずれ
かが作動不良と判定された場合には直ちに以降の動作を
中止する(ステップS7)。これにより、先に述べたよ
うに例えば真空圧センサ23を異常圧力から保護してそ
の故障を未然に防止することができる。
空気の導入によってエアブローを行っている間は、ステ
ップS9のように圧縮空気供給経路27に設けられた圧
力センサ28によってその空気圧を常時監視し、その実
測圧力が予め設定されている設定圧力の許容レベルから
逸脱した場合にはガス抜き弁8に詰まり等により異常が
発生した旨の信号を出力して(ステップS10)、例え
ば所定の警報を発する。
際にその通路面積が正規状態よりも狭められていると、
いわゆる背圧上昇によりガス抜き弁8よりも上流側の圧
力が上昇するという性質を利用したもので、例えばエア
ブローによっても、付着した溶湯滴等が除去されずにそ
の溶湯滴の堆積や流路の詰まりによって弁流路10の面
積が狭められていると、圧力センサ28による実測圧力
の上昇のために上記のように異常信号が出力される。
湯滴の付着等がないものとみなして次サイクルに移行し
(ステップS11)、以降は上記のような一連の動作を
繰り返すことになる。
の際にその都度ガス抜き弁8に圧縮空気を導入してその
弁主要部であるシール面10a,11a等にエアブロー
による清掃を施すようにしたため、溶湯滴や鋳ばりの付
着あるいはそれらの噛み込みによるガス抜き弁8のトラ
ブルを未然に防止してそのガス抜き弁8本来の機能を長
期にわたって維持できるようになり、ガス抜き時におけ
る金型1内の負圧吸引性能が安定化するほか、ガス抜き
弁8そのものの長寿命化も併せて達成できるようにな
る。
8にて検出してこれを監視することによりガス抜き弁8
の異常検知を行うようにしていることから、装置全体の
信頼性も高いものとなる。
スト用金型の断面説明図。
よび圧縮空気供給経路の詳細を示す説明図。
導入時の手順を示すフローチャート。
Claims (2)
- 【請求項1】 金型への溶湯充填に先行するかもしくは
溶湯充填と並行して、金型に付設されたガス抜き弁を介
して金型内のガスを強制排気するようにしたダイカスト
鋳造用金型のガス抜き装置において、 上記ガスの強制排気のための負圧吸引源を含む負圧吸引
経路とは別に、上記ガス抜き弁の開弁状態において負圧
吸引経路のうちガス抜き弁を含みつつ該ガス抜き弁より
も金型寄りの部分にエアブローを施す圧縮空気供給経路
を設けたことを特徴とするダイカスト鋳造用金型のガス
抜き装置。 - 【請求項2】 上記圧縮空気供給経路にはエアブロー時
の圧力を監視する圧力センサが設けられていて、この圧
力センサの出力に基づいてガス抜き弁の異常を検知する
ようになっていることを特徴とする請求項1に記載のダ
イカスト鋳造用金型のガス抜き装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000365157A JP2002172456A (ja) | 2000-11-30 | 2000-11-30 | ダイカスト鋳造用金型のガス抜き装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000365157A JP2002172456A (ja) | 2000-11-30 | 2000-11-30 | ダイカスト鋳造用金型のガス抜き装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002172456A true JP2002172456A (ja) | 2002-06-18 |
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ID=18835982
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000365157A Pending JP2002172456A (ja) | 2000-11-30 | 2000-11-30 | ダイカスト鋳造用金型のガス抜き装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002172456A (ja) |
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---|---|---|---|---|
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-
2000
- 2000-11-30 JP JP2000365157A patent/JP2002172456A/ja active Pending
Cited By (9)
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EP2865507A1 (en) * | 2012-06-20 | 2015-04-29 | Calsonic Kansei Corporation | Resin cast device and resin cast method |
US10195774B2 (en) | 2012-06-20 | 2019-02-05 | Calsonic Kansei Corporation | Resin cast device and resin cast method |
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