JP2019202350A - ダイカストマシン - Google Patents

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直樹 石橋
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Abstract

【課題】ダイカストマシンの真空吸引に用いる吸引経路に関し、溶湯カス等の滞留による吸引効率低下や閉塞を防止すること。【解決手段】真空吸引に用いる吸引経路51を具備したダイカストマシン100において、スリーブ11または金型21,22に形成された吸引口(14〜17または28)を通じて気体が吸引される吸引経路(51または52)の途上に、気体に混入した溶湯カスSを捕集する捕集構造130が設けられる。捕集構造130は、吸引経路(51または52)に接続されて溶湯カスSを受け入れる捕集部134と、上流側から捕集部134に向けて延びる吸引経路の第1区間131と、第1区間131を外側から包囲する区間接続部133と、区間接続部133により第1区間131が包囲されている位置で区間接続部133と連なる吸引経路の第2区間132とを備える。【選択図】図6

Description

本発明は、スリーブの内部空間からキャビティに亘って連通して形成される空間内を、真空吸引する吸引経路を具備したダイカストマシンに関するものである。
従来の技術として、例えば、下記特許文献1に記載の先行技術が開示されている(第1図、第2図及び第5図参照)。
この従来の技術は、一対のチルブロックの合せ面部に波形状に刻設されたガス抜き通路(所謂チルベント)の出口に鋳バリ吸引防止装置本体を接続配備し、該鋳バリ吸引防止装置本体に真空装置に一端を接続配管したガス抜き管の他端を接続して、キャビティ内に滞留せる潤滑油の燃焼気体や空気等の諸ガスを吸引排出すると共に、該キャビティを減圧するものである。
鋳バリ吸引防止装置本体は、前鋳造時に発生し金型清掃後においてキャビティ内に残留している粉末状の鋳バリが、該キャビティ内の吸引減圧時に諸ガスとともにガス抜き通路を通過して真空装置に吸引到達しない様に該真空装置の手前で受け止め取り除く、即ち鋳バリが諸ガスとともに真空装置に吸込まれて該真空装置に作動不良を及ぼさない様に防止する働きをなす。
この鋳バリ吸引防止装置本体は四角ブロック体を縦断傾斜状に截断せしめて合せ面を傾斜面とした一対のブロック体に吸引入口、吸引出口及び鋳バリ排出口それら各口を合せ面で合流させた放射状に開穿すると共に、該吸引入口と吸引出口との合流部に一枚(第1図)又は数枚(第5図)の仕切板を傾斜状に配設して該仕切板の外周一部に吸引入口と吸引出口を連絡する連絡口を設けて構成する。
仕切板は、吸引入口から鋳バリ吸引防止装置本体内に諸ガスとともに入り込んできた鋳バリを、該諸ガスとともに衝突させてその流動方向を略鈍角に変換させて諸ガスから分離させるためのもので、吸引入口、吸引出口及び鋳バリ排出口それらの内径より外径を若干大径とする円盤状に形成し、吸引入口と吸引出口との合流部、図面にあっては略L形状に合流させたL形合流部において両ブロック体の傾斜せる合せ面に沿って開口せる両口(吸引入口、吸引出口)の楕円状開口縁の一部を除いて閉鎖せしめる様に介在配設せしめて(第2図)、その楕円状開口縁の一部と該部に近接させた仕切板外周の一部との間に吸引入口と吸引出口とを連絡する連絡口を設けるものである。
真空装置は、従来周知の様に射出シリンダの駆動源と電気的に連係させて該シリンダの射出動作に追従して弁を開く動作をなす電磁バルブと、吸引力を蓄えておく真空タンク及び真空ポンプとから構成してなる。
鋳バリ排出口から排出された鋳バリを受け止め集積するための鋳バリ除去タンクは気密状に形成されその内部に鋳バリを受け止め集積すると共に、その集積せしめた鋳バリが鋳造サイクル(1サイクル動作毎)ごとに繰り返し行なわれる諸ガスの吸引排出時に鋳バリ除去タンク内から飛び出さない様に逆流防止をはかる種々の手段を内蔵せしめて構成したものであり、開閉扉を備えて鋳バリ除去タンク内に集積された鋳バリを取り出せる様になっている。
斯る鋳バリ吸引防止装置本体は、衝合合致させる合せ面を傾斜面とした一対のブロック体に開口せる吸引入口と吸引出口との略L形連通部における両口(吸引入口、吸引出口)の傾斜する開口縁の鋳バリ排出口側に位置せる一部との間に両口(吸引入口、吸引出口)を連絡する連絡口が形成される様に仕切板をその傾斜縁に沿わせて介在配設し且つその周囲近傍における合せ面間にOリングを介在して両ブロック体をボルトで組み合わせ締結すると共に、吸引入口には接続プラグを突出状に螺嵌して構成する。そして、該接続プラグをガス抜き通路の出口に挿し込み接続すると共に、両ブロック体に渉り貫通させたボルトで鋳バリ吸引防止装置本体を固定金型にセットされたチルブロックに取付け、該鋳バリ吸引防止装置本体の吸引出口に真空装置に渉り配管されるガス抜き管を接続すると共に、鋳バリ排出口に鋳バリ除去タンクに渉り配管する鋳バリ排出管を接続する。
斯様の如く取付配設した鋳バリ吸引防止装置本体は従来周知の設定された動作順で真空装置の電磁バルブが開きキャビティ内の吸引減圧が開始してガス抜き通路を諸ガスとともに通過して吸引入口から鋳バリ吸引防止装置本体内に入り込んできた鋳バリは仕切板に衝突し、その勢いで諸ガスとともに鋳バリ排出口に跳ね返って略鈍角に方向変換する。仕切板に衝突して鋳バリ排出口側に跳ね返った鋳バリは自重でそのまま鋳バリ排出口から鋳バリ排出管を通って鋳バリ除去タンク内に排出され、諸ガスは方向変換された後、連絡口より吸引出口側に吸引されて該吸引出口からガス抜き管を通って真空装置の真空タンク内に吸引排出される様にしたものである。
吸引入口と吸引出口との合流部に数枚の仕切板を配設して諸ガスとともに流動せる鋳バリを数回に分けて衝突させる構造にする場合には第5図に図示した様に、一対のブロック体の合せ面間に数枚、図面にあっては1枚のスペーサ部材をサンドイッチ状に介在せしめ、該スペーサ部材に開口した通路口と吸引出口との傾斜せる開口縁に前述した仕切板と同様の介在手段でもって仕切板を介在配設せしめて通路口と吸引出口とを連絡する連絡口を設ける。尚この際、連絡口を設ける位置は吸引入口と通路口とを連絡する連絡口の開口位置に対する反対側に設けて、吸引入口側から吸引出口側への諸ガスの流動状態を衝突させたジグザグ状態にする。
斯様の如く数枚のスペーサ部材を介して数枚の仕切板を介在配設することによって、万が一1枚目の仕切板に衝突した鋳バリ全てが鋳バリ排出口から排出されずにその一部が諸ガスとともに連絡口から通路口内に入り込んできたとしても再び仕切板に衝突するといった数回の衝突によって諸ガスから分離され、該通路口内に受け止められるものである。尚通路口には鋳バリ排出口と同様に鋳バリ排出管を接続して、該通路口内に受け止められた鋳バリを鋳バリ除去タンク内に排出し得る様にすることも可能である。
尚、鋳バリ吸引防止装置本体の吸引出口に接続されたガス抜き管の中途部に分岐管を介して該ガス抜き管に接続して、電磁バルブを開動作せしめて鋳バリ吸引防止装置本体内を定期的に清掃するものであるエアブロウ装置を備えている。エアブロウの際、型開き状態にすると共に、鋳バリ排出管は取り外す。
実公平2−4764号公報
上述した先行技術においては、吸引入口と吸引出口との合流部に、一枚又は数枚の仕切板を傾斜状に配設して、仕切板の外周一部に吸引入口と吸引出口を連絡する連絡口を設けて構成されている。連絡口の開口面積を大きくすると、鋳バリが諸ガスとともに連絡口を通過して、その後、真空装置に吸込まれて真空装置に作動不良を及ぼすため、連絡口の開口面積を小さくする必要がある。そのため、開口面積の小さな連絡口が、真空の吸引経路における絞り部となり、真空吸引の効率が悪くなり、真空度にとって不利である、という課題がある。この課題は、配設する仕切板を複数枚にすると、顕著となる。
また、上述した先行技術においては、吸引入口と吸引出口との合流部に、数枚の仕切板を配設して、諸ガスとともに流動せる鋳バリを、数回に分けて仕切板に衝突させる構造になっている。そのため、仕切板と仕切板の間に挟まれた空間に鋳バリが堆積したり、仕切板自体にアルミカスなどの溶湯のカスが付着したりして、真空の吸引経路が詰まり、安定した生産ができなくなる、という課題がある。
また、上述した先行技術においては、電磁バルブを開動作せしめて、鋳バリ吸引防止装置本体内を定期的に清掃するものであるエアブロウ装置を備えており、エアブロウ作業の際、型開き状態にすると共に、鋳バリ排出管は取り外す構成になっている。そのため、エアブロウ作業を行う場合、鋳バリ排出管を取り外す作業が発生し、作業効率の面において不利である、という課題がある。
さらに、上述した先行技術においては、エアブロウ作業の際、型開き状態にすると共に、鋳バリ排出管は取り外す構成になっている。そのため、鋳バリ排出管を取り外した状態においては、真空引き動作を行うことができず、生産が中断される、という課題がある。
本発明は、主として、真空吸引に用いる吸引経路に関し、溶湯カス等の滞留による吸引効率低下や閉塞を防止することが可能なダイカストマシンを提供することを目的とする。
本発明は、スリーブの内部空間から金型のキャビティに亘って連通して形成される空間内を、真空吸引する吸引経路を具備したダイカストマシンであって、前記スリーブまたは前記金型に形成された吸引口を通じて気体が吸引される吸引経路の途上に、前記気体に混入した溶湯カスを捕集する捕集構造が設けられる。
前記捕集構造は、前記吸引経路に接続されて前記溶湯カスを受け入れる捕集部と、前記吸引経路の上流側から前記捕集部に向けて延びる前記吸引経路の第1区間と、前記第1区間を外側から包囲し、前記第1区間を超えて前記捕集部に至る区間接続部と、前記区間接続部により前記第1区間が包囲されている位置で前記区間接続部と連なる前記吸引経路の第2区間と、を備える。
前記第1区間および前記第2区間は、前記区間接続部の内側を介して連通している。
本発明のダイカストマシンにおいて、前記第1区間は、前記捕集部に向けて下方に延びており、前記第1区間の流出口の高さが、前記第2区間の流入口の高さ以下であることが好ましい。
本発明のダイカストマシンにおいて、前記区間接続部は、前記捕集部に対して開口断面積が小さい逆流防止部を備えることが好ましい。
本発明のダイカストマシンにおいて、前記捕集構造は、前記捕集部に設けられ、前記溶湯カスが通過可能な取出口と、前記取出口を開閉可能なバルブと、を備えることが好ましい。
請求項5に記載の発明は、
スリーブの内部空間からキャビティに亘って連通して形成される空間内を、真空吸引する吸引経路を具備したダイカストマシンにおいて、
吸引口に連通しており、アルミカス用ボックスに向かって、下方に延びるように形成させた第1の吸引経路と、
前記第1の吸引経路に連通した前記アルミカス用ボックスと、
前記アルミカス用ボックスの内部空間に、連通するように形成させた第2の吸引経路と、
を備え、
前記第1の吸引経路の下端の排出口の位置の高さが、前記アルミカス用ボックスと前記第2の吸引経路の接続部の位置の高さ以下に配置していることを特徴とする吸引経路を具備したダイカストマシンに関する。
請求項6に記載の発明は、
前記アルミカス用ボックスの、前記アルミカス用ボックスと前記第2の吸引経路の接続部の位置の高さよりも低い位置に、設けたボールバルブと、
前記ボールバルブの下方に設置したアルミカス受けと、
を備えたことを特徴とする請求項5に記載のダイカストマシンに関する。
請求項7に記載の発明は、
前記吸引口を前記スリーブに設けたことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のダイカストマシンに関する。
請求項8に記載の発明は、
前記吸引口を金型に設けたことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のダイカストマシンに関する。
本発明によれば、第1区間の流出口と第2区間の流入口との間に第1区間の側壁が存在しているため、第1区間から流出した気体が第1区間の側壁の外周に回り込んで第2区間に流入するまでの過程において、慣性力および遠心力による気体からの溶湯カス等の分離効果を得つつ、第1区間の管壁や第2区間の流入口近傍への気流の衝突による溶湯カス等の分離効果をも得ることができる。その結果、溶湯カス等が十分に分離された気体が第2区間に流入することとなる。したがって、第2区間を通じて真空フィルタやバルブに向けて溶湯カス等が流出するのを防いで、溶湯カス等の捕集を促進することができる。
本発明によれば、吸引される気体から溶湯カス等を十分に分離して捕集部に捕集して第2区間への溶湯カス等の流出を防ぐことができるので、吸引経路の吸引効率の低下や閉塞を未然に防ぐことができる。
以下、請求項5〜8に記載の文言を用いて、本発明による作用効果を記載する。
本発明によれば、第1の吸引経路と、アルミカス用ボックスと、第2の吸引経路と、を備え、第1の吸引経路の下端の排出口の位置の高さが、アルミカス用ボックスと第2の吸引経路の接続部の位置の高さ以下に配置していることを特徴とする吸引経路を具備したダイカストマシンにより、スリーブの内部空間からキャビティに亘って連通して形成される空間内を、真空吸引するように構成されている。したがって、真空の吸引経路における絞り部が発生しないため、真空吸引の効率が良くなり、真空度にとって有利である、という効果がある。
また、本発明によれば、第1の吸引経路と、アルミカス用ボックスと、第2の吸引経路と、を備え、第1の吸引経路の下端の排出口の位置の高さが、アルミカス用ボックスと第2の吸引経路の接続部の位置の高さ以下に配置していることを特徴とする吸引経路を具備したダイカストマシンにより、スリーブの内部空間からキャビティに亘って連通して形成される空間内を、真空吸引するように構成されている。したがって、アルミカスなどの溶湯のカスは、アルミカス用ボックスの内部空間を下向きに落下して、下面に溜まる構造になっているため、気流が発生する吸引経路上の空間や隙間等にアルミカスなどの溶湯のカスが堆積することがなく、また、気流が発生する吸引経路上の構成部品自体にアルミカスなどの溶湯のカスが付着することがない。そのため、真空の吸引経路が詰まることはなく、安定した生産が継続してできる、という効果がある。
また、本発明によれば、第1の吸引経路と、アルミカス用ボックスと、第2の吸引経路と、を備え、第1の吸引経路の下端の排出口の位置の高さが、アルミカス用ボックスと第2の吸引経路の接続部の位置の高さ以下に配置していることを特徴とする吸引経路を具備したダイカストマシンにより、スリーブの内部空間からキャビティに亘って連通して形成される空間内を、真空吸引するように構成されている。したがって、エアブロウ時において、真空の吸引経路を構成している部品を取り外す必要がない。そのため、エアブロウ作業を行う場合、真空の吸引経路上の構成部品を取り外す作業が発生することがなく、作業効率の面において有利である、という効果がある。
また、本発明によれば、第1の吸引経路と、アルミカス用ボックスと、第2の吸引経路と、を備え、第1の吸引経路の下端の排出口の位置の高さが、アルミカス用ボックスと第2の吸引経路の接続部の位置の高さ以下に配置していることを特徴とする吸引経路を具備したダイカストマシンにより、スリーブの内部空間からキャビティに亘って連通して形成される空間内を、真空吸引するように構成されている。したがって、エアブロウ時において、真空の吸引経路を構成している部品を取り外す必要がない。つまり、エアブロウ作業を行う場合、真空の吸引経路上の構成部品を取り外す必要がなく、継続して真空引き動作を行うことができるため、生産が中断されることがなく、継続して生産が行える、という効果がある。
さらに、本発明によれば、第1の吸引経路と、アルミカス用ボックスと、第2の吸引経路と、ボールバルブと、アルミカス受けと、を備え、第1の吸引経路の下端の排出口の位置の高さが、アルミカス用ボックスと第2の吸引経路の接続部の位置の高さ以下に配置していることを特徴とする吸引経路を具備したダイカストマシンにより、スリーブの内部空間からキャビティに亘って連通して形成される空間内を、真空吸引するように構成されている。したがって、エアブロウ時に、ボールバルブが開くことにより、自動的にアルミカスなどの溶湯のカスを、アルミカス用ボックスの下面(ボールバルブの上面)から、アルミカス受けの中へ排出して、清掃作業を行うことができる。つまり、生産が継続中であっても、アルミカス受けの下面に溜まるアルミカスなどの溶湯のカスを定期的に清掃することが可能である。そのため、生産が中断されることがなく、継続して生産が行える、という効果がある。
本発明の一実施形態に係る射出装置を備えたダイカストマシンの概略側面図(一部に断面図を含む)である。 本発明における射出装置と真空装置の概略図である。 一実施形態に係る給湯工程から射出充填工程を説明する図である。 ダイカストによる鋳造方法のフローチャートである。 本発明の真空装置を用いた鋳造方法のフロ−チャートである。 本発明の第1実施形態に係る吸引経路および溶湯カスの捕集構造を模式的に示す図である。 (a)は、図6に示す捕集構造による作用を説明するための図である。(b)は、他の例を示す図である。 第1実施形態の第1変形例に係る捕集構造を示す図である。 第1実施形態の第2変形例に係る捕集構造を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る吸引経路および溶湯カスの捕集構造を模式的に示す図である。 本発明の第3実施形態に係る吸引経路および捕集構造を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて順に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る射出装置1を備えたダイカストマシン100の概略側面図(一部に断面図を含む)である。
本実施形態におけるダイカストマシン100では、可動プラテン4には可動金型22が、固定プラテン5には固定金型21が、それぞれ設置されている。可動プラテン4は、トグルリンク機構やボールねじ機構などの型開閉・型締め機構(図示せず)によって、マシンベース8上を固定プラテン5側に移動する。これによって、可動金型22と固定金型21が係合して、型締め(die clamping)されることにより、キャビティ23が形成される。可動プラテン4と固定プラテン5には、4本のタイバー7が挿通孔を介して挿通しており、タイバー7に沿って可動プラテン4が固定プラテン5に対して、進退自在に移動する。固定金型21と可動金型22が、図1に示す様に係合することによって、それらの間にキャビティ(製品部)23を形成して、キャビティ23にアルミニウムやその合金等の溶湯18が射出・充填されて、鋳造成形品が製造される。
固定プラテン5は、スリーブ(射出スリーブ)11を備えている。溶湯18を射出するために、射出プランジャ12のプランジャロッド19の右端部には、駆動用の油圧シリンダ(図示せず)が設けられており、プランジャロッド19は、カップリング(図示せず)を介して、同油圧シリンダのシリンダロッドに連結されている。また、固定金型21には溶湯18が貯められるスリーブ11が設けられており、スリーブ11は、固定金型21に設けられた孔10と嵌合して、貯湯室を形成している。この貯湯室は、ランナー24、ゲート25を介して、キャビティ23に連通している。給湯機のラドル43(図3(a))によって、注湯口13から溶湯18を注湯し、その後、射出プランジャ12によって、溶湯18を押し込み、キャビティ23の中に溶湯18を充填する。射出プランジャ12の位置の検知については、一例として、油圧シリンダのストロークに沿ってシリンダロッドに設けられたマークを、非接触センサで検知する。また、その他として、プランジャロッド19に設けたスイッチレバーと、複数の固定リミットスイッチなどによって、検知しても良い。
図2は、本発明における射出装置1と真空装置2(真空吸引系統)の概略図であり、本発明である複数の吸引口14〜17を有したダイカストマシン100のスリーブ11の構成を示している。注湯口13に近い位置から、金型側に遠ざかる順に、吸引口14、15、16、17が設置されている。
ダイカストマシン100のスリーブ11内部は、固定金型21と可動金型22とにより構成されるキャビティ23に連通しており、図3(a)の給湯機のラドル43によって、注湯口13からスリーブ11内に注湯された溶湯18が、キャビティ23(型内)に射出されるものである。スリーブ11内には、射出プランジャ12が配設されており、この射出プランジャ12を前進させることによって、射出プランジャ12が溶湯18を、スリーブ11内からキャビティ23内に、押し出すのである。
本実施形態のスリーブ11には、スリーブ11の上方に複数の孔があいており、これらの孔を吸引口14〜17と呼ぶことにする。この吸引口14〜17から、スリーブ11内とキャビティ23の空気を抜き、スリーブ11内とキャビティ23を真空にする。なお、キャビティ23の空気の吸引は、真空タンク36のラインとは別個に設けた他の真空ラインにより、金型側から、好適なタイミングで行っても良い。図1及び図2の場合、吸引口14〜17の数は4個であるが、これは一例であり、1以上の適宜な個数であって良い。吸引口14〜17の開口位置については、必ずしも同じピッチや規則的な配置でなくても良く、スリーブ11内の溶湯挙動を鑑み、異なるピッチや不規則な配置であっても良い。また、吸引口14〜17の形状や開口面積についても、同様に、必ずしも同じ仕様でなくても良く、スリーブ11内の溶湯挙動を鑑み、異なる形状や異なる開口面積であっても良い。
図3(a)〜(d)は、本実施形態に係る給湯工程から射出充填工程を説明する図である。図3(a)に示すように、給湯機のラドル43により、スリーブ11に設置された注湯口13から溶湯18を注湯する(給湯工程)。図3(b)に示すように、射出シリンダが作動して、プランジャロッド19の先端の射出プランジャ12が、貯湯室内にある溶湯18を、スリーブ11内から押し出す。そして、図3(c)に示すように、溶湯18を、ランナー24、ゲート25から押し出して、溶湯18をキャビティ23の中に充填する(射出充填工程)。具体的には、押し出された溶湯18がランナー24を経由して、ゲート25に到達するまでは、射出プランジャ12の前進速度は、低く設定され(低速領域)、溶湯18がゲート25に到達した後は、キャビティ23が溶湯18で満たされるまで、射出プランジャ12の前進速度は、高く設定される(高速領域)。キャビティ23が溶湯18で満たされたタイミング(速度・圧力切換点/VP切換点)において、射出プランジャ12の前進動作制御は、速度制御から圧力制御(保圧制御/増圧制御)に切り換えられる。その後、溶湯18は、射出プランジャ12によって、保圧力(増圧力)が付与された状態で、金型の中において冷却され、十分固化されると可動プラテン4が、図1、図3の左側の元の位置に戻り、金型が開く。金型が開くと、押出板41に取り付けられた複数の押出ピン42が、図示しない油圧機構によって、図1の右側に前進して製品を押し出し、その後、製品が取り出される。
次に、一例として、吸引口14〜17が4個の場合の実施形態について、図2を参照して、以下に説明する。図2において、吸引口14、15、16、17を、それぞれ、第1吸引口、第2吸引口、第3吸引口、第4吸引口と表記する。吸引口14〜17は、配管(吸引経路ともいう)によって真空タンク36まで繋がっている。それぞれの吸引口14〜17からは、まず、真空フィルタ31を経由し、順に、圧力計32、吸引口選択バルブ33、分配弁34までが独立した吸引経路51として構成されており、分配弁34からは、真空/エアブロウ切換弁35を経由し、配管55を介して真空タンク36へと繋がっている。図2では、真空装置2(真空タンク36)がスリーブ11の上方にあるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、真空装置2(真空タンク36)がスリーブ11の下方又は側方にあっても構わない。一方、真空/エアブロウ切換弁35は、もう一つの別の配管56を介して加圧タンク38へと繋がっている。そして、加圧タンク38には、エアー源39(圧縮空気源)が接続されている。
各吸引口14〜17において、真空装置2による真空吸引の使用、不用を選択可能にする吸引口選択バルブ33は、本実施形態では、分配弁34と真空フィルタ31の間に設置されている。真空フィルタ31は、スリーブ11内を真空に引く時に、空気といっしょに溶湯のカスを引く場合があるため、設置されている。この真空フィルタ31によって、溶湯のカスをキャッチして、溶湯のカスを配管や各バルブ類内に持ち込ませないようにしている。真空フィルタ31の材質は、真空吸引時の排気抵抗が小さいことや、高温の溶湯のカスが入っても燃焼しない材質が望ましい。また、安価で交換可能な材料、例えば、パンチングメタル、メッシュ状金網、ステンレスタワシなどのような金属材料が望ましい。
圧力計32は、本実施形態では、真空フィルタ31と吸引口選択バルブ33の間に、吸引口14〜17のそれぞれの吸引経路51に設置されている。真空吸引時には、前記各吸引口14〜17に対応する各吸引経路51の真空度を圧力計32により、監視する。各吸引経路51の真空度を圧力計32により、監視するため、溶湯のカスが詰まり易い吸引口は、吸引口選択バルブ33により、不用とすることが出来る。すなわち、各吸引経路51の真空度を圧力計32により、監視して、溶湯のカスが詰まり易いスリーブ側吸引口の真空吸引時間を短くでき、溶湯のカスの詰まりを抑制できる。圧力計32(圧力検出部)は、真空引き時の異常負圧と、エアブロウ時の異常圧力(プラス)、の両方を計測可能な圧力計でも良いが、両方を計測可能で、計測圧力を電気信号として発信可能な圧力センサ等がより好ましい。圧力検出部としては、圧力計、連成計、圧力センサ等が含まれる。
加圧タンク38から吸引口14〜17をエアブロウする時に、溶湯のカスによって、配管内や真空フィルタ31が目詰まりしている場合、異常な圧力を示すため、溶湯のカスによる配管内や真空フィルタ31の目詰まりを検知することができる。この際、エアブロウ時に圧力が上昇して設定値に達した場合には、配管内や真空フィルタ31等が目詰まりをしているので、警報を出すようにする。目詰まりの警報が出た場合、作業を停止して溶湯のカスを清掃することになる。溶湯のカスが詰まり易い吸引口は、吸引口選択バルブ33によって、不用にすることが出来る。又は、吸引口選択バルブ33を早めに閉めることにより、真空吸引時間を短くすることができるため、溶湯のカスの詰まりを抑制することができる。
真空吸引時には、指定した吸引経路51の真空度を圧力計32により、監視することによって、真空引き動作が正常に行われたことを確認することができる。つまり、真空/エアブロウ切換弁35が正常に動作したことを示す。
各吸引経路51に溶湯のカスの詰まりがなく、真空引き動作が正常に行われたか否かを確認することにより、スリーブ11に連通しているキャビティ23内も正常に真空引きできたか否かを判断することができる。
次に、各吸引口14〜17において、真空装置2による真空吸引の使用、不用を選択可能にする、吸引口選択バルブ33について説明する。本実施形態の図1、図2の場合であれば、吸引口は4つであり、それぞれの吸引口14〜17に、吸引口選択バルブ33が1つずつ取り付けられている。「使用設定」された吸引口選択バルブ33は、スリーブ11内を真空に引くときや、吸引口14〜17をエアブロウするときには、開となる。真空に引く必要がない時、あるいは、エアブロウする必要がない時には、閉となる。「不使用設定」された吸引口選択バルブ33は、通常閉状態である。なお、エアブロウ時に開としても良い。4つの吸引口選択バルブ33の使用、不使用の設定の組合せについては、適宜自由に選択できる。
真空/エアブロウ切換弁35は、
(1)スリーブ11内とキャビティ23を真空に引くのか、
(2)エアブロウによって配管内を清掃するのか、
を選択する時、すなわち、
上記(1)の場合に吸引口14〜17と真空タンク36を接続するのか、
上記(2)の場合に吸引口14〜17と加圧タンク38(又はエアー源39)を接続するのか、
を選択する時に、真空引きの配管55とエアブロウの配管56とを切り換えるための切換弁である。
真空タンク36は、真空ポンプ37によって、真空タンク36内の空気を、常時吸引されている。また、真空ポンプ37は、モータによって駆動される。真空タンク36の真空度は、圧力計40によって監視され、設定値より悪化した場合には警報を出す。なお、真空タンク36の真空度は、おおよそ−95kPa以下に保持される必要がある。
エアブロウのエアーは、エアー源39から加圧タンク38に一次貯留され、真空/エアブロウ切換弁35が、エアブロウに切り換わった後に、真空/エアブロウ切換弁35を通過して、吸引口14〜17に至ることになる。真空/エアブロウ切換弁35の切り換えによって、例えば、エアブロウになったら、加圧タンク38から吸引口14〜17にエアーが放出されて、吸引経路51のエアブロウを実施するようになっている。
図1に示すように、金型の上部において、固定金型21と可動金型22の合わさる部分には、チルベント27又は真空バルブ(図示せず)が設置されており、これらの部分(チルベント27の場合には、1箇所あるいは複数箇所に設けた連結口28)からキャビティ23内の空気を引く構成になっている。これらのチルベント27(又は真空バルブ)と、スリーブ11の両方から、同時に、又は、タイミングをずらして、キャビティ23内とスリーブ11内の空気を引く構成になっている。なお、チルベント27は、軽金属の成形製品を高圧ダイカスト法により作製する時に良く使われるものであり、ガス抜きをするために使用される冷し金(chiller)のことである。キャビティ23のガスを逃がす時に、溶湯18の流出は、チルベント27によって防止される。チルベント27は、一対のブロックに形成されており、それぞれが、可動金型22と固定金型21に固定されており、金型が開く時には分離するようになっている。
図4に、ダイカストによる鋳造方法のフローチャートを示す。フローチャートは、ダイカスト鋳造開始から始まり、型締め、注湯、射出開始、スリーブ真空、と順に工程が進む。スリーブ真空の工程がない場合(スリーブ真空を不用とした場合)には、増圧切換指令、冷却(凝固)、型開き、製品取出、製品検知、金型スプレー、射出後退、チップ潤滑、の順に工程が進み、次サイクルが始まる。この工程において、スリーブ真空を使用とした場合には、本発明の一実施形態の鋳造方法の回路Aに進む。
以下、本発明である鋳造方法の回路Aについて、図5及び図2を参照して説明する。
ステップS101(S101、以下同様)では、真空タンク36が十分に真空になったかを確認して、準備完了の信号を出す。
ステップS102では、注湯後、射出プランジャ12が前進して、注湯口13を塞いだ位置に来た後に、スリーブ11を真空に引く動作を開始する。この時の射出プランジャ12の位置を、真空開始位置(図2)と呼ぶ。射出プランジャ12の設定された真空開始位置への到達の検知は、射出プランジャ12を駆動する油圧シリンダのストロークを、非接触センサなどで検知することにより行う。以下のステップにおける射出プランジャ12の、各設定位置到達についても、同様にして検知する。
ステップS102では、注湯後、射出プランジャ12が前進して、注湯口13を塞いだ位置に来た時に、スリーブ11を真空に引く動作を開始する。
ステップS103では、真空/エアブロウ切換弁35を、真空の方へ切り換える。
ステップS104では、射出プランジャ12が、第1吸引口14を閉にする設定位置(図2/第1吸引口閉塞位置)に到達する。
ステップS105では、第1吸引口14を閉にするために、吸引口選択バルブ33を閉にする。
ステップS106では、射出プランジャ12が、第2吸引口15を閉にする設定位置(図2/第2吸引口閉塞位置)に到達する。
ステップS107では、第2吸引口15を閉にするために、吸引口選択バルブ33を閉にする。
ステップS108では、射出プランジャ12が、第3吸引口16を閉にする設定位置(図2/第3吸引口閉塞位置)に到達する。
ステップS109では、第3吸引口16を閉にするために、吸引口選択バルブ33を閉にする。
ステップS110では、射出プランジャ12が、第4吸引口17を閉にする設定位置(図2/第4吸引口閉塞位置)に到達する。ここで、射出プランジャ12が、第4吸引口17を閉にする設定位置に到達する直前の段階において、第4吸引口17の真空度を圧力計32により測定する。第4吸引口17の真空度は、上限及び下限の範囲を設けて、管理されている。この真空度が、設定された範囲外の圧力であった場合には、ランプやブザーなどにより、警報を出す。なお、上限及び下限の範囲としては、−90〜−100kPaが望ましい。
ステップS111では、第4吸引口17を閉にするために、吸引口選択バルブ33を閉にする。
ステップS112では、真空/エアブロウ切換弁35を、切にする。
ステップS113では、各吸引口14〜17の吸引口選択バルブ33を、全て開にする。
ステップS114では、真空/エアブロウ切換弁35を、エアブロウにする。
ステップS115では、エアブロウを行う。この際、各吸引口14〜17の吸引口選択バルブ33を、全て開の状態でも良いし、吸引口選択バルブ33を、順に1個ずつ開にしても良い。
ステップS116では、圧力計32により吸引口14〜17の各吸引経路51の圧力を測定して、配管内や真空フィルタ31の目詰まり判定をする。目詰まりが発生した場合は、ランプやブザーなどにより、警報を出す。
尚、ステップS115のエアブロウを行うタイミングは、スリーブ11内に溶湯18を供給(注湯)する直前を除き、各吸引口14〜17が開口しているスリーブ11内に溶湯18がない状態であれば、特に制約はない。例えば、鋳造サイクル中であれば、射出プランジャ12がスリーブ11内を前進して、前記注湯口13から最も離間した前記吸引口に到達した以降であれば良く、具体的には、射出プランジャ12が、図2において、吸引口17(第4吸引口17)に到達した以降や、射出プランジャ12が、先に説明した、速度・圧力切換点に到達した以降、更には、金型を開く際、製品押出機構を備えた可動金型22側に、鋳造品が確実に保持されるように、鋳造品とビスケット部分を介して接している射出プランジャ12を、その前進限位置まで押し出す動作における、射出プランジャ12の前進限位置であっても良い。また、鋳造サイクル中以外では、ダイカストマシン100の運転モード(鋳造開始時の1サイクル自動運転モード/全自動運転モード)を切り換えるスイッチを操作して、運転モードを選択する場合、同スイッチの切換操作時に、自動で、ステップS115のエアブロウを行うようにしても良い。
以上、フローチャートを説明した。ここでは、吸引口14〜17の第1吸引口14から第4吸引口17までを、全て使用してスリーブ11を真空に引くようにしていたが、これ以外に、第3吸引口16と第4吸引口17の2つを使用するとか、第2吸引口15と第3吸引口16と第4吸引口17の3つを使用するとか、その組合せは自由である。更に、使用する吸引口の数にも制限はない。
次に、「上限スリーブ充填率」を、使用か、不使用か、ということについて説明する。「上限スリーブ充填率」とは、スリーブ11内の溶湯18の充填率(スリーブ充填率という)が、所定値(例えば、80%)まで上昇したら、射出プランジャ12が到達した吸引口からキャビティ23に近い吸引口に属する吸引口選択バルブ33を、全て閉にする場合の、スリーブ充填率の上限値である。したがって、「上限スリーブ充填率」を使用するということは、スリーブ充填率が所定値に達した場合には、射出プランジャ12が到達した吸引口からキャビティ23に近い吸引口に属する吸引口選択バルブ33を、全て閉にすることを指す。なお、上限スリーブ充填率は、鋳造を行う前に、自由に設定できる。
上限スリーブ充填率の使用の目的は、スリーブ充填率が高くなって、真空引きの際、吸引口14〜17から吸引経路51内に溶湯のカスが侵入することを防止するためと、吸引口14〜17から吸引経路51内に溶湯のカスが侵入しない最大限の数の吸引口により、スリーブ11を真空に引くため、である。
〔第1実施形態〕
さて、図6〜図9を参照し、本発明の第1実施形態およびその変形例について説明する。第1実施形態および第1実施形態の変形例と、次に説明する第2実施形態は、吸引経路51の閉塞対策に関する。かかる閉塞対策は、ダイカストマシン100に適用することができる。
第1実施形態は、スリーブ11の内部空間からキャビティ23に亘って連通して形成される空間内を真空吸引する吸引経路51(図2)を具備したダイカストマシンに関する構成を示すものである。ここでは、スリーブ11にあいている複数の孔である吸引口14〜17のそれぞれから、スリーブ11の内部空間を吸引する吸引経路51について説明する。
但し、吸引経路51は、スリーブ11の内部空間からキャビティ23に亘り連通して形成される空間内を真空吸引可能である限りにおいて、スリーブ11に設けられた他の孔や開口部に接続されるものであったり、射出プランジャ12に設けられた通路、例えば、プランジャチップから射出プランジャ12の後端に向けて軸方向に延びる通路に接続されるものであったりしてもよい。吸引経路51は、スリーブに1つのみ形成された吸引口に接続されるものであってもよい。
また、吸引経路51は、射出装置のスリーブ11や射出プランジャ12の孔や開口部に接続されるものに限らず、金型の1箇所あるいは複数箇所に設けた連結口28(図2)に接続されるものであってもよい。
キャビティ23内を吸引する吸引経路については、図11を示して後述する。
図6には、スリーブ11の内側から吸引口14を通じて気体が吸引される吸引経路51の途上に設けられた捕集構造130が示されている。捕集構造130は、上述した真空装置2(図2)を構成する吸引経路51を真空タンク36に向けて吸引される気体に混入した溶湯カスS等を気体から分離して捕集する。
捕集構造130により溶湯カスS等が捕集されることで、吸引経路51への溶湯カスS等の滞留による吸引効率低下や吸引経路51の閉塞が防止される。
真空装置2が真空フィルタ31(図2)を備えている場合、捕集構造130は、吸引経路51を吸引される気体の流れにおける真空フィルタ31の上流側に設けられている。その場合、捕集構造130により、真空フィルタ31の目詰まりが防止される。
もっとも、本実施形態の捕集構造130を使用することで、真空装置2から真空フィルタ31を省くこともできる。
吸引口14に対応する吸引経路51の他、吸引口15〜17のそれぞれに対応する吸引経路51のいずれにも、捕集構造130を設けることができる。なお、吸引口14〜17のそれぞれに対応する吸引経路51のうち、溶湯カスS等により特に閉塞し易い少なくとも1つの吸引経路51のみに捕集構造130を設けることもできる。
捕集構造130は、吸引経路51の一部である第1区間131と、吸引経路51の一部である第2区間132と、区間接続部133と、捕集部134とを備えている。
捕集部134は、吸引経路51に接続されており、溶湯の液滴や凝固片である溶湯カスSを受け入れる。スリーブ11の内部から吸引される気体には、溶湯カスSの他に、塵埃等の異物や、プランジャチップの潤滑に用いられる油性または水溶性の潤滑剤の余剰分が混入しうる。キャビティ23から吸引される気体にも、溶湯カスSの他に、塵埃等の異物や、油性または水溶性の離型剤の余剰分が混入しうる。捕集部134は、気体に対して重量および密度が大きい、溶湯カスSや異物、潤滑剤あるいは離型剤等を受け入れて留める。本明細書では、溶湯カスSや、異物、潤滑剤あるいは離型剤等のことを「溶湯カス等」と称する。
図6に示す例では、捕集部134が区間接続部133と一体に、円筒状に形成されているが、その限りではない。捕集部134と区間接続部133とが別体であって、接合されていてもよい。また、捕集部134は、気体から分離された溶湯カスS等を捕集し、内部に留めることのできる限り、適宜な形状であってよく、例えば、矩形状の横断面を呈する箱状に形成することができる。区間接続部133も、円筒状には限定されることなく、適宜な形状であってよい。
溶湯カスS等の気体への想定混入量および捕集部134の清掃頻度等を考慮して、溜まった溶湯カスS等と第2区間132の流入口132Aとの間に適切な距離を確保することができるように、捕集部134に適切な容積を与えることができる。
第1区間131は、捕集部134よりも上流側、つまり吸引口14側(または吸引口15〜17側)から延びた配管の一部であり、捕集部134に向けて下方に延びている。
吸引経路51の配管において、スリーブ11の上部に位置する吸引口14(または15〜17)と捕集部134との間の領域51Aは、典型的には、吸引口14(または15〜17)から上方に立ち上がった後、水平な区間を経て、下方に向けて湾曲している。つまり、当該領域51Aは、上方に向けて凸の状態に湾曲している。第1区間131は、当該領域51Aにおいて捕集部134に向けて下方に延びる区間に相当する。
領域51Aは、複数の配管を組み付けて構成することができる。溶湯カスS等が配管の内壁に滞留するのを避けるため、滑らかな内壁を有する配管を領域51Aに使用することが好ましい。
吸引経路51の配管は、配管の設置に許容されるスペースや、配管を支持する支持物の位置等に応じて、あるいは、配管同士の干渉を避けるため、適宜に取り回される。そのため、領域51Aが、図示した逆U字形状よりも複雑な形状に湾曲していてもよい。
区間接続部133は、第1区間131を外側から包囲し、第1区間131の下端の流出口131Aを下方に超えて捕集部134に至る。区間接続部133は、第1区間131の少なくとも下端部の近傍を包囲していれば足りる。
第1区間131から流出し、第1区間131の側壁131Bと区間接続部133の内壁133Aとの間を通り抜ける気流の抵抗等を考慮して、第1区間131および区間接続部133のそれぞれに適切な径を与えることができる。
区間接続部133の軸心と、区間接続部133の内側に配置された第1区間131の軸心とは必ずしも一致している必要がない。例えば、区間接続部133に対して第1区間131が図6の左側に偏心していてもよい。この場合は、図6に示す区間接続部133の左側における内壁133Aと側壁131Bとの間よりも、第2区間132が接続される区間接続部133の右側において、内壁133Aと側壁131Bとの間が広い。
第2区間132は、区間接続部133により第1区間131が包囲されている位置で区間接続部133と連なる。図6に示す例では、第2区間132が、区間接続部133および捕集部134と一体に形成されているが、これに限られない。
区間接続部133の内周部には、第2区間132の流入口132Aが開口している。流入口132Aは、第1区間131の側壁131Bに対向している。
第1区間131と第2区間132とは、区間接続部133の内側を介して連通しており、吸引される気体の流路130Fをなしている。第1区間131は、上下方向(鉛直方向)に沿って延びており、第2区間132は、区間接続部133の内壁133Aに水平方向に向けて開口している。第1区間131から下方に流出した気体の流れは、区間接続部133の内側で転向し、区間接続部133の内壁133Aに連なる第2区間132に流入する。そのため、第1区間131、区間接続部133、および第2区間132に亘り、曲がった流路130Fが形成されることとなる。流路130Fを流れる気体の流れを図6に矢印で模式的に示している。
なお、第1区間131から流出した気体が図6の左側に向けて転向するように、第2区間132が二点鎖線で示す位置に配置されていてもよい。この場合も、本実施形態の捕集構造130によるものと同様の効果を得ることができる。
また、第1区間131が上下方向に対して傾斜していたり、区間接続部133の内壁133Aにおいて、第2区間132の流入口132Aが水平方向に対して傾斜した向きに開口していたりすることも許容される。第2区間132が、内壁133Aから斜め上方あるいは斜め下方に向けて延びていてもよい。
図6に示す第2区間132は水平方向に延びているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、第2区間132は、区間接続部133との接続箇所から、任意の方向に延びていてよい。
第1区間131の流出口131Aの高さH1は、区間接続部133と第2区間132との接続部である第2区間132の流入口132A(開口)の高さH2以下であることが好ましい(H1≦H2、L≧0)。H1,H2は、同一の基準位置からの高さである。
ここで、流入口132Aの高さH2は、流入口132Aの下端における高さを意味するものとする。つまり、第1区間131は、第2区間132の流入口132Aの下端の位置まで延びているか、あるいは、流入口132Aの下端の位置よりも下方まで延びていることが好ましい。
流路130Fは、第1区間131の流出口131Aから下方に流出した後、区間接続部133の内側で流出口131Aよりも上方へ流れ、さらに第1区間131の軸心に対して径方向外側に流れ、第2区間132の流入口132Aへと流入する。
図6に示す上述した具体例に基づいて、捕集構造130の要件を簡単に示す。
捕集構造130は、
(1)吸引口14(または15〜17)に連通しており、捕集部134に向かって、下方に延びるように形成させた第1区間131と、
(2)第1区間131に連通した溶湯カス用ボックス(区間接続部133および捕集部134)と、
(3)溶湯カス用ボックスの内部空間に、連通するように形成させた第2区間132と、
を備えている。
さらに、捕集構造130において、第1区間131の流出口131Aの高さH1が、区間接続部133と第2区間132との接続箇所(流入口132A)の高さH2以下であることが好ましい。具体的には、高さH1と高さH2との差に相当する距離Lが、下記の式(1)の関係を満たしている。
L≧0 (1)
L≧0であるならば、第2区間132の流入口132Aの開口を第1区間131の側壁131Bに投影したとき、投影範囲R1内において流入口132Aの開口の上端(12時位置)と下端(6時位置)との両方が存在することとなる。
捕集構造130による作用を説明する。真空引きにより、スリーブ11内から吸引口14(または15〜17)を通じて気体と共に吸引経路51へ吸い出された溶湯カスS等は、第1区間131を流れて捕集部134に向かう。
真空引きにより、気体は、第1区間131から流出すると区間接続部133の内側で転向し、第2区間132に向けて吸引されるが、気体と比べて慣性力が大きい溶湯カスS等は、第1区間131の下端から第1区間131の延出方向に沿って下方へほぼ直進することで、気体から分離される。第2区間132へと流入する気体の流れから分離された溶湯カスS等は、捕集部134により捕捉されることとなる。溶湯カスS等は、捕集部134の内部空間を落下して、捕集部134の底部に溜まる。
慣性力に加えて、遠心力によっても、気体に混入していた溶湯カスS等が気体から分離される。つまり、第1区間131から流出して第2区間132に向けて転向する気体に働く遠心力により、気体と溶湯カスSとの密度の相違に基づいて、気体と溶湯カスS等とが分離される。
ここで、第1区間131と第2区間132とは、直接的には連通しておらず、第1区間131を包囲する区間接続部133を介して連通している。なおかつ、区間接続部133により第1区間131が包囲されている位置で、第2区間132が区間接続部133に連なっている。そのため、第1区間131に対する第2区間132の流入口132Aの投影範囲R1(図7(a))内に第1区間131の側壁131Bが存在している。
上記構成を図7(a)に拡大して示す。
上記構成によれば、第1区間131から第2区間132にかけて真空吸引のための経路を確保しつつ、側壁131Bにより、第1区間131から第2区間132に気体が直接的に流入するのを防ぐことができる。
ここで、他の例である図7(b)に示すように第1区間131から第2区間132に直接的に気体が流入する場合でも、慣性力および遠心力により気体から分離された溶湯カスS等が概ね捕集されることが試験により確認されている。
なお、第2区間132が二点鎖線で示す位置に配置されており、第1区間131から流出した気体が図7(b)の左側に向けて転向する場合でも、右側に向けて転向する場合と同様の捕集効率を示した。
本実施形態では、図7(a)に示すように、第1区間131を包囲する区間接続部133に第2区間132が連なっている。本実施形態によれば、第1区間131から第2区間132に直接的に気体が流入する場合と比べて、溶湯カスS等の捕集効率が高く、溶湯カスS等の第2区間132への流入を規制する効果が高いことも試験により確認されている。
図7(a)と、他の例である図7(b)とを参照して、引き続き、本実施形態の捕集構造130の作用を説明する。図7(b)に示す例では、第1区間131の流出口131Aが第2区間132の流入口132Aよりも上方に位置している。第1区間131の側壁131Bは、流入口132Aの投影領域内には存在していない。
本実施形態(図7(a))では、図7(b)に示す例に対して第1区間131が長いため、第2区間132の流入口132Aの投影範囲R1内に第1区間131の側壁131Bが存在しているので、第1区間131から流出した気体が、第1区間131の外周に回り込んでから第2区間132に流入する。
一方、図7(b)に示す例では、第1区間131から流出した気体が直接的に第2区間132に流入する。これは、区間接続部133の内側に第1区間131が存在していない場合と同様である。
本実施形態によれば、区間接続部133により包囲された第1区間131の流出口131Aと、区間接続部133の内壁133Aに開口した第2区間132の流入口132Aとの配置に基づいて、図7(a)に示すように、流出口131Aから流入口132Aまでの複数箇所で気流が曲がる。具体的に、気流は、流出口131Aから第1区間131の外周に折り返すように曲がり、その一部が第1区間131の側壁131Bに吹き付けられつつ、第2区間132に向けて転向する。この過程で、気流が第1区間131の下端部近傍や第2区間132の流入口132Aの周縁部に衝突する。
そうすると、曲がった箇所のそれぞれにおいて慣性力および遠心力による気体からの溶湯カスS等の分離効果を得つつ、第1区間131の下端部近傍や第2区間132の流入口132Aの周縁部への気流の衝突による溶湯カスS等の分離効果をも得ることができる。
本実施形態では、第1区間131の流出口131Aと第2区間132の流入口132Aとの間に第1区間131の側壁131Bが存在しているため、流出口131Aから流出した気体が側壁131Bの外周に回り込んで流入口132Aに到達するまでの過程において溶湯カスS等が十分に分離された気体が第2区間132に流入することとなる。したがって、第2区間132を通じて真空フィルタ31や選択バルブ33に向けて溶湯カスS等が流出するのを防いで、捕集部134による溶湯カスS等の捕集を促進することができる。
以上より、本実施形態によれば、図7(b)に示す例に対し、吸引される気体から溶湯カスS等をより十分に分離して捕集部134に捕集することで、第2区間132への溶湯カスS等の流出を防ぐことができるので、吸引経路51の吸引効率の低下や閉塞を未然に防ぐことができる。
そのため、溶湯カスS等の滞留を防ぐために滑らかな内壁を有する配管を第1区間131には使用していたとしても、第2区間132と、それよりも真空タンク36側の配管には、設置自由度の高い蛇腹状の配管(ベローズ管)を使用することが可能となる。
なお、領域51Aへの蛇腹状の配管の使用も許容される。
捕集部134は、定期的に清掃し、内部に溜まった溶湯カスS等を除去するものとする。これにより、第2区間132に吸引される溶湯カスS等の量を低減することができるため、真空フィルタ31が用いられる場合は真空フィルタ31の清掃頻度を下げることが可能となり、吸引経路51の吸引効率低下を抑えて安定操業を行うことができる。
捕集部134の容積が小さい方が、吸引エアー量が少なくて済むため、真空吸引の効率が良くなり、真空度にとって有利である。但し、捕集部134の容積が小さ過ぎると、捕集部134の清掃頻度が高くなるので、真空度および清掃頻度を考慮して、捕集部134の容積を適切に定めるとよい。
本実施形態によれば、従来、溶湯カスに起因して吸引用の孔や経路がたちまち閉塞しがちなスリーブ真空吸引にあって、吸引用の経路の閉塞や吸引効率の低下を避けてスリーブ11内の安定した吸引を実現することができる。本実施形態によれば、経路の閉塞等を避けるためにスリーブ11内における真空度や溶湯充填率を抑えて真空吸引を行う必要がないので、高真空度・高充填率のスリーブ真空吸引を実現することができる。
図6および図7(a)に示す如く、第1区間131の流出口131Aの高さH1が、第2区間132の流入口132Aの高さH2以下であることが好ましい(H1≦H2)。そうすると、第1区間131から流出した気体が、全体的に側壁131Bの外周に回り込んで、第1区間131の下端部や、流入口132Aの周縁部に衝突しつつ、第2区間132に流入する。そのため、気体に混入した溶湯カスS等が流出口131Aから流入口132Aに到達するまでの間に気体から溶湯カスS等を分離して捕集し、第2区間132への溶湯カスS等の流入を抑えることで吸引経路51の吸引効率の低下や閉塞を防ぐ効果が高い。
ここで、H2−H1(距離L)が大きいほど、第2区間132への溶湯カスS等の流入を効果的に防止することができる。高さH1,H2の差は、溶湯カスS等の気体からの分離および捕集の効率と、第1区間131の下端部近傍や、流入口132Aの周縁部により気流に与えられる圧力損失とを考慮して、適宜に定めることができる。
距離Lは、一例として、5mmに設定することができる。ダイカストマシンの実機において距離L=5mmを適用してスリーブ11内の真空吸引を行う試験を行ったところ、溶湯カスS等が捕集部134に捕集され、第2区間132には殆ど流入しないため、真空装置2から真空フィルタ31を省くことができる。当該試験によれば、選択バルブ33の上流に設置されたY型ストレーナのフィルタに溶湯カスS等の付着はない。
距離Lが5mm以下、あるいは、高さH1が高さH2よりも高い場合であっても、流入口132Aの投影範囲R1内に第1区間131の側壁131Bが少しでも存在しているならば、第1区間131から流出した気体の少なくとも一部が、第1区間131を包囲する区間接続部133の内側で第1区間131の外周に回り込んで第2区間132に流入する。その流れから溶湯カスS等が十分に分離されて捕集されることにより、第2区間132への溶湯カスS等の流出を防いで、吸引経路51の吸引効率の低下や閉塞を防ぐことができる。
第1区間131の下端部近傍には、メッシュ、あるいはパンチングメタル等を使用することで多数の細隙を形成することができる。細隙の開口は、溶湯カスSが通過しない大きさに設定するとよい。細隙の形成により、第2区間132への溶湯カスS等の流入を防ぐ壁として第1区間131を機能させながら、第1区間131から流出して第2区間132に向かう気流に与える抵抗を減少させることができる。
第1区間131への細隙の形成により、距離Lを長く確保して第2区間132への溶湯カスS等の流入を効果的に防止しつつ、第1区間131により気流に抵抗が付与されることによる圧力損失を抑えることができる。
〔第1実施形態の第1変形例〕
図8に示すように、第1区間131が水平方向に延びており、第2区間132が、第1区間131を包囲する区間接続部133に対して上方(または下方)に延びていてもよい。捕集部134は、区間接続部133に対して下方に連なっている。
図8に示す例によれば、上記第3実施形態と同様に、第1区間131から流出した気体が側壁131Bの外周に回り込んで第2区間132に流入する。そのため、慣性力、遠心力、および側壁131Bや区間接続部133の内壁133Aへの気流の衝突により気体から溶湯カスS等を分離させて捕集することができる。気体から分離された溶湯カスS等は、自重により区間接続部133の内壁および捕集部134の内部に溜まる。
図8に示す例においても、上記第3実施形態と同様に、第1区間131の流出口131Aと第2区間132の流入口132Aとの位置関係を定めることができる。第1区間131の延出方向D4における流出口131Aの位置Ps1が、流入口132Aの位置Ps2と比べ、延出方向D4の前方(矢印の先端側)に位置していると好ましい。位置Ps1と位置Ps2との差が、上述の高さH1と高さH2との差(距離L)に相当する。
〔第1実施形態の第2変形例〕
図9は、捕集構造130をより具体的に示したものである。図6に示す捕集構造130の構成要素と同様の構成要素には同じ符号を付している。
図9に示す捕集構造130は、第1区間131および第2区間132と、区間接続部133と、捕集部134とを備えている。
図6に示す構成と同様に、区間接続部133により第1区間131が包囲されている位置で、第2区間132が区間接続部133に連なっている。流出口131Aおよび流入口132Aのそれぞれの高さH1,H2の差(距離L)は、一例として5mmである。
図9に示す例では、区間接続部133と、捕集部134とが別体とされ、それぞれのフランジ133F,134Fにより組み付けられている。フランジ133F,134Fは、円環状のセンターリング135を挟んだ状態に突き当てられ、クランプ136により拘束されている。センターリング135は、Oリング135Aと、真空吸引による捕集部134内の圧力減少に対してOリング135Aを内周側から支持する金属環135Bとを含んでいる。
捕集部134は、配管134Aと、配管134Aの下端部にねじ込まれる蓋部材134Bとからなる。別の配管と、両端に雄ねじが形成された接続用部材(ニップル)とを捕集部134に付加して捕集部134の長さを延長することができ、そうすると捕集部134の容積を拡大することができる。
区間接続部133の下端側は、捕集部134に向けて径が次第に縮小しており、区間接続部133の下端にはフランジ133Fが設けられている。このフランジ133Fは、捕集部134に対して開口断面積が小さい逆流防止部として機能する。この逆流防止部は、捕集部134の内部から外部へと溶湯カスS等が逆流することを防止する。
フランジ133Fの内側の開口の断面積は、フランジ133Fがセンターリング135を介して突き当てられる捕集部134のフランジ134Fの内側の開口断面積よりも小さい。捕集部134の内径に対するフランジ133Fの内径の比率は、例えば1.5〜3倍に設定することができるが、これに限られない。
逆流防止部(フランジ133F)が捕集部134と第2区間132との間に配置されていることにより、捕集部134に溜まった溶湯カスS等が気流に巻き上げられて上方に向かったとしても、逆流防止部(フランジ133F)により溶湯カスS等の捕集部134からの流出を抑制し、捕集部134の内部に溶湯カスS等を留めることができる。
上述したように、吸引経路51は、真空吸引と、エアブロウとに兼用される。逆流防止部により、エアブロウ時に捕集部134から溶湯カスS等が流出することを規制することができる。なお、真空吸引とエアブロウとを切り替える際に、捕集構造130を含め、吸引経路51の構成部材を変更する必要がないので、吸引経路51の組立作業が発生することなく、継続して生産を行うことができる。
第1区間131は、円板状のブランクフランジを孔加工することで得られるフランジ131Fと、フランジ131Fの孔の周りの上面と下面とに溶接により接合された筒体131D,131E(パイプやニップル等)とを含んで製作されている。
区間接続部133の上端部133Bと第1区間131の外周部131Cとの間は、第1区間131のフランジ131Fと、区間接続部133のフランジ133Gとの間に円環状のセンターリング137を介在させて封止されている。フランジ133Gとフランジ131Fとは、クランプ138により拘束されている。
第2区間132には、センターリング137を介して蛇腹状の配管139が接続されている。捕集構造130により気体に混入した溶湯カスS等を十分に除去することができるので、伸縮性を有していない配管と比べて設置自由度の高い蛇腹状の配管139を使用することができる。
図9に示す例では、区間接続部133および捕集部134の軸心に対して同心の開口を有した逆流防止部(フランジ133F)が区間接続部133と捕集部134との接合部に配置されている。この例に限らず、捕集構造130が、区間接続部133および捕集部134の軸心に対して偏心した開口を有した逆流防止部や、半円形の逆流防止部を備えていてもよい。かかる逆流防止部は、区間接続部133と捕集部134との接合部に限らず、例えば、捕集部134の配管134Aの内部に配置されていてもよい。
〔第2実施形態〕
次に、図10を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。図10に示す捕集構造140は、捕集部144に設けられた取出口144Aを開閉可能なボールバルブ141を備えている。この点を除いて、捕集構造140は、第3実施形態の捕集構造130と同様に構成されている。捕集部144は、区間接続部133と一体に形成されている。
以下、第1実施形態の捕集構造130と相違する事項を中心に説明する。
捕集部144の下端部には、溶湯カスS等が通過可能な取出口144Aが設けられている。
ボールバルブ141は、弁体としてのボール141Aと、ボール141Aを受ける弁座が設けられるハウジング141Bとを備えている。ボールバルブ141は、ハウジング141B内部の通路(ボア)に直交する軸141Cの周りにボール141Aが回転されることで開閉される。
捕集構造140によれば、ボールバルブ141を閉じて溶湯カスS等を捕集するとともに、ボールバルブ141を開いて溶湯カスS等を排出させることが可能となる。
取出口144Aの位置は、必ずしも捕集部144の下端部に限らない。取出口144Aが捕集部144の側壁144Bに設けられていたとしても、エアブロウ時の気流の圧力により溶湯カスS等を排出させることができる。
また、取出口144Aの位置によらず、手動によりボールバルブ141を開いて溶湯カスS等を取出口144Aから取り出すことも妨げられない。
捕集構造140は、
(1)捕集部144において、区間接続部133と第2区間132の接続箇所(流入口132A)の高さH2よりも低い位置に設けられた取出口144Aを開閉可能なボールバルブ141(開閉弁の一種)を備えている。
(2)ボールバルブ141の下方には、溶湯カスS等を受ける溶湯カス受け142が設置されることが好ましい。
ボールバルブ141が電動またはエアー(圧縮空気)駆動のアクチュエーター143により駆動されることにより、取出口144Aが開閉される。
ボールバルブ141により取出口144Aが閉じられた状態で、吸引経路51を通じて真空吸引が行われる際に、気体から分離された溶湯カスS等が捕集部144の内部に捕集される。
ボールバルブ141により取出口144Aを開くと、捕集部144の内部に溜まった溶湯カスS等を捕集部144の外部に排出させることができる。図10に示す例では、開いた取出口144Aから溶湯カスS等が溶湯カス受け142へと落下する。
ボールバルブ141は、吸引経路51を通じて行うエアブロウ時に開かれることが好ましい。ボールバルブ141がエアブロウ時に開かれることにより、真空吸引時に捕集部144の内部に捕集された溶湯カスS等を捕集部144の外部に排出させることができる。ボールバルブ141が開かれる際にボール141Aが動くことに加えて、エアブロウ時の気流の圧力も作用することで、ボール141Aに付着していた溶湯カスSをもボール141Aから離脱させて、外部に排出することができる。
エアブロウ時にアクチュエーター143によりボールバルブ141を開くことで、エアブロウ時に、自動的に溶湯カスS等を捕集部144の外部に排出することができる。エアブロウの都度、捕集部144の内部から溶湯カスS等が除去されることで、捕集部144に溜まる溶湯カスS等の量を抑えることができる。そうすると、捕集部144と連通する第2区間132へと吸引される溶湯カスS等の量を効果的に低減することができ、真空フィルタ31の清掃頻度の低減にも寄与することができる。
本実施形態では、溶湯カスS等が捕集部144の外部へ排出されるため、溶湯カスS等が堆積した溶湯カス受け142を清掃すれば足りる。
溶湯カス受け142の容積は、大きい方が、清掃頻度を下げることが可能となり、作業効率の面において有利である。溶湯カス受け142の容積は、作業効率と、溶湯カス受け142の製作コストを鑑み、適切に定めることが好ましい。
本実施形態の捕集構造140によれば、エアブロウ時にボールバルブ141を開いて、溶湯カスS等を捕集部144の内部から溶湯カス受け142の中へ排出させることができるため、真空吸引時に捕集された溶湯カスS等を捕集部144から自動的に定期的に取り出しながら、継続して生産を行うことができる。
ボールバルブ141に代えて、捕集部144の取出口144Aを真空吸引時に確実に締め切ることが可能な他のバルブ、例えば、バタフライバルブやゲートバルブ等を採用することもできる。
〔第3実施形態〕
図11を参照し、金型21,22に形成されたキャビティ吸引口(連結口28)を通じてキャビティ23から気体が吸引される吸引経路52に係る構造を説明する。
吸引経路52は、スリーブ11の吸引口14〜17に接続される上述の吸引経路51(図2)と同様に、真空タンクや真空ポンプを含んで構成されている。
かかる吸引経路52は、上述した第1実施形態の捕集構造130を備えている。吸引経路52は、第2実施形態の捕集構造140を備えていてもよい。
図11に示す例では、金型21,22の連結口28を通じてキャビティ23から気体が吸引される吸引経路52の途上に捕集構造130が設けられている。また、吸引経路52は、連結口28の近傍から捕集部134の近傍までに亘り、連結用部材160によりフランジ同士が連結される複数の配管153から湾曲した形状をなしている清掃区間151を備えている。
第3実施形態によれば、キャビティ23から連結口28を通じて吸引経路52へと吸引される気体に混入した溶湯カスS等を捕集構造130により気体から分離して捕集部134の内部に捕集することができる。そのため、吸引経路52の下流側への溶湯カスS等の流出を防いで吸引経路52の吸引効率の低下や閉塞を未然に防ぐことができる。
また、連結用部材160により清掃区間151を複数の配管153に容易に分解し、各配管153と捕集部134等に付着した溶湯カスS等を清掃することができる。
更に、次に説明するようなエアブロウ作業の実施形態も本発明に含まれる。
真空/エアブロウ切換弁35の切り換えによって、吸引口14〜17に連通する吸引経路51,53のエアブロウ作業を行う場合、例えば、全ての吸引口選択バルブ33を開にして、加圧タンク38から吸引口14〜17の方へエアーを放出する。この場合、全ての吸引口選択バルブ33を同時に開にしてエアブロウすると、詰まっている吸引経路51よりも、詰まっていない吸引経路51の方に、優先してエアーが供給されるため、各吸引口14〜17や配管(吸引経路51)の詰まり状況が検知し難い。このため、第1吸引口14、第2吸引口15、第3吸引口16、第4吸引口17の各吸引口選択バルブ33を1個ずつ順番に一定時間開くことにより、アルミカスなどの溶湯のカス(溶湯カスS)を各配管(各吸引経路51)から除去し、且つ、エアブロウ時に各圧力計32により、各吸引口14〜17や各配管(各吸引経路51)の詰まり状況を検知すれば良い。これは、複数の吸引口(第1吸引口14、第2吸引口15、第3吸引口16、第4吸引口17)があるために必要な工夫である。その他の構成は、図2に示す一実施形態と同じである。
本発明は、以上の構成であるから、以下の効果が得られる。
スリーブに、スリーブ側吸引口を複数個設け、各吸引口に連通した各吸引経路上に吸引口選択バルブを設置し、吸引口の使用、不用を選択可能にしたことによって、以下の効果が発生した。
(1)不良低減、安定生産
複数のスリーブ側吸引口を設けているため、吸引面積が増加し、効率良く、高真空状態が実現できるようになった。
(2)溶湯のカスの詰まり対策
アルミカスなどの溶湯のカスが詰まり易い吸引口や吸引経路は、吸引口選択バルブにより、不用にすることができる。すなわち、アルミカスなどの溶湯のカスが詰まり易いスリーブ側吸引口やスリーブ側吸引経路の真空吸引時間を短くすることができ、アルミカスなどの溶湯のカスの詰まりを抑制できる。
(3)安定生産
スリーブ側吸引口を複数設けているため、不用にした吸引口以外の吸引口によって、真空引きが可能であり、アルミカスなどの溶湯のカスの詰まりが原因となって、生産が中断されることがなく、良品を安定して生産可能になる。
(4)汎用性拡大及びコストダウン
金型や製品に応じて、都度、スリーブを準備する必要がないため、コストダウンに繋がる。したがって、保有すべきスリーブの種類が減り、管理が容易となる。更に、スリーブの交換時間が削減できる。
(5)不良低減
スリーブ側吸引口の面積を、金型側吸引口の面積より、大きくできるため、真空引きによる先湯(preceding molten metal)を防止する効果が期待できる。スリーブ側の真空吸引を、金型側の真空吸引よりも、先に開始することによって、より効果的に、先湯を防止することができる。これにより、欠け(製品部分の欠損、chipping)、ハクリ(製品の表面などがはがれる現象、peeling)、メクレ(製品の表面にめくれた状態が発生する現象、Stripping for shot blast)などの不良低減が可能である。
(6)各吸引口の真空吸引時間の調整が可能
吸引口選択バルブを設けることにより、各吸引口の真空吸引時間を、位置、時間、充填率等によって、調整が可能となる。
(7)真空タンクの圧力上昇抑制による安定生産
射出プランジャ12が、スリーブ側吸引口を通過直後(通過中、でも可)に、スリーブ側吸引口を閉塞できるため、真空タンクの圧力上昇を抑制でき、射出プランジャ12が到達していない注湯口から遠い位置にあるスリーブ側吸引口の真空吸引能力を低下させない。
(8)射出プランジャ12が、各スリーブ側吸引口を通過完了間際まで、真空引きを行うように設定することができるため、射出プランジャ12とスリーブの隙間を介して真空引きを行うことが可能となり、負圧状態のスリーブ内に外気が侵入することを抑制できる。
以上のように、本発明によれば、優れた作用効果がある真空吸引する吸引経路を具備したダイカストマシンを提供でき、ダイカストマシンにおいて、スリーブの内部空間からキャビティに亘って連通して形成される空間内を、真空吸引する吸引経路の技術に関わる分野で、利用、貢献することができるものである。
100 ダイカストマシン
1 射出装置
2 真空装置
4 可動プラテン
5 固定プラテン
7 タイバー
8 マシンベース
10 孔
11 スリーブ
12 射出プランジャ
13 注湯口
14 吸引口(第1吸引口)
15 吸引口(第2吸引口)
16 吸引口(第3吸引口)
17 吸引口(第4吸引口)
18 溶湯
19 プランジャロッド
21 固定金型
22 可動金型
23 キャビティ
24 ランナー
25 ゲート
27 チルベント
28 連結口(吸引口)
31 真空フィルタ
32 圧力計
33 吸引口選択バルブ
34 分配弁
35 真空/エアブロウ切換弁
36 真空タンク
37 真空ポンプ
38 加圧タンク
39 エアー源
40 圧力計
41 押出板
42 押出ピン
43 ラドル
51 吸引経路
51A 領域
52 吸引経路
55 配管
56 配管
130 捕集構造
130F 流路
131 第1区間(第1の吸引経路)
131A 流出口(排出口)
131B 側壁
131C 外周部
131D,131E 筒体
131F フランジ
132 第2区間(第2の吸引経路)
132A 流入口(接続部)
133 区間接続部(アルミカス用ボックスの一部)
133A 内壁
133B 上端部
133F フランジ(逆流防止部)
133G フランジ
134 捕集部(アルミカス用ボックス)
134A 配管
134B 蓋部材
134F フランジ
135 センターリング
135A Oリング
135B 金属環
136 クランプ
137 センターリング
138 クランプ
139 配管
140 捕集構造
141 ボールバルブ
141A ボール
141B ハウジング
141C 軸
142 溶湯カス受け(アルミカス受け)
143 アクチュエーター
144 捕集部
144A 取出口
144B 側壁
151 清掃区間
153 配管
160 連結用部材
D4 延出方向
H1,H2 高さ
Ps1,Ps2 位置
R1 投影範囲
S 溶湯カス

Claims (8)

  1. スリーブの内部空間から金型のキャビティに亘って連通して形成される空間内を、真空吸引する吸引経路を具備したダイカストマシンにおいて、
    前記スリーブまたは前記金型に形成された吸引口を通じて気体が吸引される吸引経路の途上に、前記気体に混入した溶湯カスを捕集する捕集構造が設けられ、
    前記捕集構造は、
    前記吸引経路に接続されて前記溶湯カスを受け入れる捕集部と、
    前記吸引経路の上流側から前記捕集部に向けて延びる前記吸引経路の第1区間と、
    前記第1区間を外側から包囲し、前記第1区間を超えて前記捕集部に至る区間接続部と、
    前記区間接続部により前記第1区間が包囲されている位置で前記区間接続部と連なる前記吸引経路の第2区間と、を備え、
    前記第1区間および前記第2区間は、前記区間接続部の内側を介して連通している、
    ことを特徴とするダイカストマシン。
  2. 前記第1区間は、前記捕集部に向けて下方に延びており、
    前記第1区間の流出口の高さが、前記第2区間の流入口の高さ以下である、
    請求項1に記載のダイカストマシン。
  3. 前記区間接続部は、前記捕集部に対して開口断面積が小さい逆流防止部を備える、
    請求項1または2に記載のダイカストマシン。
  4. 前記捕集構造は、
    前記捕集部に設けられ、前記溶湯カスが通過可能な取出口と、
    前記取出口を開閉可能なバルブと、を備える、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のダイカストマシン。
  5. スリーブの内部空間からキャビティに亘って連通して形成される空間内を、真空吸引する吸引経路を具備したダイカストマシンにおいて、
    吸引口に連通しており、アルミカス用ボックスに向かって、下方に延びるように形成させた第1の吸引経路と、
    前記第1の吸引経路に連通した前記アルミカス用ボックスと、
    前記アルミカス用ボックスの内部空間に、連通するように形成させた第2の吸引経路と、
    を備え、
    前記第1の吸引経路の下端の排出口の位置の高さが、前記アルミカス用ボックスと前記第2の吸引経路の接続部の位置の高さ以下に配置していることを特徴とする吸引経路を具備したダイカストマシン。
  6. 前記アルミカス用ボックスの、前記アルミカス用ボックスと前記第2の吸引経路の接続部の位置の高さよりも低い位置に、設けたボールバルブと、
    前記ボールバルブの下方に設置したアルミカス受けと、
    を備えたことを特徴とする請求項5に記載のダイカストマシン。
  7. 前記吸引口を前記スリーブに設けたことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のダイカストマシン。
  8. 前記吸引口を金型に設けたことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のダイカストマシン。
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