JP2002170457A - ドームスイッチにおける空気逃がし構造 - Google Patents

ドームスイッチにおける空気逃がし構造

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JP2002170457A
JP2002170457A JP2000362939A JP2000362939A JP2002170457A JP 2002170457 A JP2002170457 A JP 2002170457A JP 2000362939 A JP2000362939 A JP 2000362939A JP 2000362939 A JP2000362939 A JP 2000362939A JP 2002170457 A JP2002170457 A JP 2002170457A
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air release
switch
space
spacer sheet
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Kenichiro Kawaguchi
賢一郎 川口
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クリック感の向上を図ることが可能なドーム
スイッチにおける空気逃がし構造を提供する。 【解決手段】 被取り付け部材としての筐体26の被取
り付け面36に形成された空間部35を、表シート22
の突出部27を反転させた際の空気逃がしに係るスペー
スとして利用する。スペーサシート23には、貫通孔2
9に連通する空気逃がし部30を形成する。回路体とし
てのFPC24及び粘着シート25には、空気逃がし部
30及び空間部35に連通する空気逃がし穴33、34
を貫通形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001 】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドーム状の突出部
を有する表シートとスペーサシートと回路体と粘着シー
トとを備えたドームスイッチにおける空気逃がし構造に
関する。
【0002 】
【従来の技術】図9は従来例のポリドームスイッチ(ド
ームスイッチ)の分解斜視図、図10はスイッチ操作前
の要部断面図、図11はスイッチ操作時の要部断面図を
示している。図9において、家庭用電化製品に用いられ
る従来のポリドームスイッチ(ドームスイッチ)1は、
表シート2とスペーサシート3とFPC4と粘着シート
5とを備えて構成されており、粘着シート5を介して被
取り付け部材としてのプレート6に固定されるようにな
っている。
【0003 】上記表シート2には、外面側に突出する
とともに内面側に反転可能な複数のドーム状の突出部7
が形成されている。その突出部7の上記内面には、上記
FPC4に対する電極8(図10参照)が設けられてい
る。
【0004 】上記スペーサシート3は、薄肉のシート
部材であって、表シート2の変形を防止するために設け
られている。また、スペーサシート3は、その表裏面に
接着剤の層が設けられており、表シート2とFPC4と
を固定することができるようになっている。スペーサシ
ート3には、複数の貫通孔9が突出部7の位置に対応し
て形成されている。また、各貫通孔9の間には、スリッ
ト状の空気逃がし部10が形成されてる。
【0005 】上記FPC4は、所望のパターンで配索
される回路を複数有する回路体であって、スペーサシー
ト3側には、上記電極8(図10参照)が接触する接点
11が複数設けられている。また、FPC4は、上記粘
着シート5に接着固定されるようになっている。その粘
着シート5は、補強部材としての機能も有している。
【0006 】上記構成において、ポリドームスイッチ
1は、図11に示される如く、突出部7を押下しスイッ
チ操作をすると、突出部7がFPC4に向けて反転(こ
の時クリック感が生じる)し電極8が接点11に接触し
て上記回路が導通するように作用する。尚、突出部7が
FPC4に向けて反転すると、突出部7の上記内面側に
存在していた空気が貫通孔9を介して空気逃がし部10
へ逃がされる。
【0007 】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来のポ
リドームスイッチ1にあっては、スペーサシート3に形
成された空気逃がし部10の容積が必要十分に確保され
ていないという問題点があった。これにより、突出部7
を押下しスイッチ操作をした際のクリック感(又はフィ
ーリング)に影響を及ぼしてしまっていた。そこで、貫
通孔9の直径を突出部7の直径よりも十分に大きくし空
気逃がしに係るスペースを広げて上記容積のアップを図
ってみたが、貫通孔9周辺の表シート2の変形や損傷
(エッジでの損傷)が懸念され、有効な対策にはならな
かった。
【0008 】本発明は、上述した事情に鑑みてなされ
るもので、クリック感の向上を図ることが可能なドーム
スイッチにおける空気逃がし構造を提供することを課題
とする。
【0009 】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
なされた請求項1記載の本発明のドームスイッチにおけ
る空気逃がし構造は、外面側に突出するとともに内面側
に反転可能であり且つ前記内面に電極を設けたドーム状
の突出部を有する表シートと、前記内面側に反転させた
前記突出部の前記電極が接触する接点を有する回路体
と、前記表シートと前記回路体との間に介在するととも
に前記電極と前記接点との接触を確保するための貫通孔
を形成したスペーサシートと、前記回路体に対する回路
体取り付け面を一方に有するとともに被取り付け部材に
対する接着固定面を他方に有する粘着シートと、を備え
たドームスイッチにおける空気逃がし構造であって、前
記接着固定面が密着する前記被取り付け部材の被取り付
け面に形成された空間部を、前記突出部を反転させた際
の空気逃がしに係るスペースとして利用するため、前記
スペーサシートに、前記貫通孔に連通する空気逃がし部
を形成するとともに、前記回路体及び前記粘着シート
に、前記空気逃がし部及び前記空間部に連通する空気逃
がし穴を貫通形成したことを特徴としている。
【0010 】上記課題を解決するためなされた請求項
2記載の本発明のドームスイッチにおける空気逃がし構
造は、外面側に突出するとともに内面側に反転可能であ
り且つ前記内面に電極を設けたドーム状の突出部を有す
る表シートと、前記内面側に反転させた前記突出部の前
記電極が接触する接点を有する回路体と、前記表シート
と前記回路体との間に介在するとともに前記電極と前記
接点との接触を確保するための貫通孔を形成したスペー
サシートと、前記回路体に対する回路体取り付け面を一
方に有するとともに被取り付け部材に対する接着固定面
を他方に有する粘着シートと、を備えたドームスイッチ
における空気逃がし構造であって、前記スペーサシート
を複数層で構成し、前記表シート側の最上層スペーサシ
ート以外の一又は複数の下層スペーサシートに、前記貫
通孔に連通する空気逃がし部を形成したことを特徴とし
ている。
【0011 】請求項3記載の本発明のドームスイッチ
における空気逃がし構造は、請求項2に記載のドームス
イッチにおける空気逃がし構造において、前記接着固定
面が密着する前記被取り付け部材の被取り付け面に形成
された空間部を、前記突出部を反転させた際の空気逃が
しに係るスペースとして利用するため、前記回路体及び
前記粘着シートに、前記空気逃がし部及び前記空間部に
連通する空気逃がし穴を貫通形成したことを特徴として
いる。
【0012 】請求項1に記載された本発明によれば、
スイッチ操作がなされ突出部が回路体に向けて反転する
と、それまで突出部の内面側に存在していた空気がスペ
ーサシートの貫通孔を介してスペーサシートの空気逃が
し部へ逃がされる。その空気逃がし部は、回路体及び粘
着シートの空気逃がし穴を介して被取り付け部材の空間
部に連通する。被取り付け部材の空間部は、突出部を反
転させた際の空気逃がしに係るスペースとして利用され
る。
【0013 】請求項2に記載された本発明によれば、
スイッチ操作がなされ突出部が回路体に向けて反転する
と、それまで突出部の内面側に存在していた空気がスペ
ーサシートを構成する下層スペーサシートの貫通孔を介
して下層スペーサシートの空気逃がし部へ逃がされる。
最上層スペーサシートの貫通孔に下層スペーサシートの
ような空気逃がし部がないことから、スイッチ操作の
際、貫通孔周辺の表シートに変形や損傷が生じることは
ない。また、最上層スペーサシートの貫通孔に下層スペ
ーサシートのような空気逃がし部がないことから、下層
スペーサシートの貫通孔の直径を最上層スペーサシート
の貫通孔の直径よりも大きくして空気逃がしに係るスペ
ースを広げることが可能になる。
【0014 】請求項3に記載された本発明によれば、
下層スペーサシートの空気逃がし部は、回路体及び粘着
シートの空気逃がし穴を介して被取り付け部材の空間部
に連通する。被取り付け部材の空間部は、突出部を反転
させた際の空気逃がしに係るスペースとして利用され
る。
【0015 】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明のドームスイッチに
おける空気逃がし構造の第一の実施の形態を示す分解斜
視図である。また、図2は第一の実施の形態のスイッチ
操作前の要部断面図、図3は第一の実施の形態のスイッ
チ操作時の要部断面図である。
【0016 】図1において、第一の実施の形態にあっ
ては、引用符号21で示されるポリドームスイッチ(特
許請求の範囲に記載したドームスイッチに相当)と、そ
のポリドームスイッチ21が取り付けられる被取り付け
部材としての筐体26とで、ポリドームスイッチ21の
スイッチ操作の際の空気逃がしの構造が構成されてい
る。
【0017 】ポリドームスイッチ21は、表シート2
2とスペーサシート23とFPC24と粘着シート25
とを備えて構成されている。また、ポリドームスイッチ
21は、粘着シート25を介して筐体26に固定されて
いる。
【0018 】先ず、上記構成部材について詳細に説明
し、次いで、ポリドームスイッチ21の作用を説明す
る。
【0019 】上記表シート22は、複数の突出部27
を有している。その各突出部27は、外面側に突出する
とともに内面側に反転可能なドーム状に形成されてい
る。その各突出部27の上記内面には、上記FPC24
に対する電極28(図2参照)が設けられている。電極
28(図2参照)は、上記内面の頂部に設けられてい
る。
【0020 】表シート22についてもう少し詳しく説
明すると、その表シート22は、例えばポリエチレンテ
レフタレート(PET)からなる合成樹脂製のシートで
あって、熱プレス(上記内面側から上記外面側に圧力を
かける)を施すことにより形成された複数のドーム状の
突出部27を有している。また、ドーム状の各突出部2
7の内面頂部に設けられた電極28は、カーボン等で形
成されている(カーボンから成る電極28の場合には印
刷によって設けられる)。
【0021 】上記スペーサシート23は、例えばポリ
エチレンテレフタレート(PET)からなる合成樹脂製
のシート部材であって、表シート22の変形を防止する
ための部材としての機能を有している。
【0022 】スペーサシート23についてもう少し詳
しく説明すると、そのスペーサシート23は、表裏面に
図示しない接着剤の層を有しており、表シート22とF
PC24とを各々上記表裏面に固定することができるよ
うになっている。また、スペーサシート23は、複数の
貫通孔29と複数の空気逃がし部30とを有しており、
反転させた各突出部27を挿通させることができるとと
もに、各突出部27を反転させた際の上記内面側に存在
していた空気を適宜逃がすことができるようになってい
る。
【0023 】各貫通孔29は、対応する突出部27の
位置に合わせて各々形成されている。また、各貫通孔2
9は、対応する突出部27の直径よりも大きな直径を有
するように各々形成されている(図2参照。スイッチ操
作の際に貫通孔29周辺の表シート22に変形や損傷が
生じてしまわないような直径であるものとする。また、
突出部27の直径と同じであってもよいものとする)。
各空気逃がし部30は、スリット状であって、スペーサ
シート23の長手方向に並ぶ各貫通孔29の間に形成さ
れている。また、各空気逃がし部30は、対応する貫通
孔29に各々連通するように形成されている。
【0024 】上記FPC24(FPC:フレキシブル
・プリント・サーキット)は、所望のパターンで配索さ
れる回路31を複数有する回路体であって、スペーサシ
ート23側には上記電極28(図2参照)が接触する接
点32が複数設けられている。また、FPC24は、ス
ペーサシート23の空気逃がし部30に連通する空気逃
がし穴33、33を有している。尚、回路体はFPC
(FPC24)に限られるものではないものとする。
【0025 】上記粘着シート25は、FPC24を接
着固定することができるように形成されている。また、
粘着シート25は、上記筐体26に接着固定されるよう
に形成されている。すなわち、粘着シート25は、FP
C24に対する回路体取り付け面を一方に有するととも
に筐体26に対する接着固定面を他方に有している。さ
らに、粘着シート25は、補強部材としての機能を有し
ている。粘着シート25には、FPC24の空気逃がし
穴33、33に連通する、これと同様の空気逃がし穴3
4、34が形成されている。そして、その空気逃がし穴
34、34は、上記筐体26に形成された後述する空間
部35に連通するようになっている。
【0026 】FPC24の空気逃がし穴33、33及
び粘着シート25の空気逃がし穴34、34は、スペー
サシート23の空気逃がし部30と筐体26の空間部3
5とを連通し、恰もこれらの連絡通路となるように機能
する。
【0027 】上記筐体26は、粘着シート25の上記
接着固定面が密着する被取り付け面36を有している。
その被取り付け面36には、例えば断面視凹状の空間部
35が形成されている。空間部35は、被取り付け面3
6においてのデッドスペースであって、樹脂成形の際
の、ひけ防止用の凹部(肉盗み)として形成されてい
る。尚、筐体26の具体例としてはスイッチケース等が
挙げられるものとする。
【0028 】上記構成において、ポリドームスイッチ
21は次のように組み立てられる。先ず、表シート22
をスペーサシート23の表面に接着固定するとともに、
FPC24をスペーサシート23の裏面に接着固定す
る。次に、これらをFPC24側から粘着シート25の
上記回路取り付け面に接着固定する。以上により組み立
てが完了する。尚、上述したように、組み立てられたポ
リドームスイッチ21は、粘着シート25の上記接着固
定面を筐体26の被取り付け面36に密着させることに
より取り付けられる。
【0029 】次に、図2及び図3を参照しながらポリ
ドームスイッチ21の作用を説明する。
【0030 】図2において、スイッチ操作前となる突
出部27に荷重が掛かっていない状態では、突出部27
自体の保形性により、その形状が保持された状態にあ
る。
【0031 】図3において、スイッチ操作がされ、突
出部27が矢線方向に押下されると(矢線方向に荷重を
掛けると)、突出部27は矢線方向の荷重に抗しなが
ら、ある荷重を境にして座屈し反転する(この時、クリ
ック感が生じる)。そして、突出部27の座屈、反転に
より矢線方向の荷重が減少し突出部27の押下がスムー
ズに進行する。反転した突出部27はスペーサシート2
3の貫通孔29に挿通され、突出部27に設けられた電
極28は貫通孔29を介してFPC24の接点32(図
1参照)に接触する。これにより回路31(図1参照)
が導通状態になり、ポリドームスイッチ21はONされ
る。矢線方向の荷重が解除されると、突出部27はもと
の状態に復帰する。
【0032 】一方、スイッチ操作がされ、突出部27
がFPC24に向けて反転すると、それまで突出部27
の内面側に存在していた空気がスペーサシート23の貫
通孔29を介してスペーサシート23の空気逃がし部3
0から空間部35にかけて逃がされる。
【0033 】以上、ポリドームスイッチ21における
空気逃がし構造は、筐体26の空間部35を、突出部2
7を反転させた際の空気逃がしに係るスペースとして利
用することにある。従って、空気逃がしに係るスペース
が広がり容積のアップとなって、クリック感の向上を図
ることができる。
【0034 】尚、スペーサシート23を、表シート2
2の変形を防止するための部材として機能させる他に、
突出部27のストローク寸法を確保するための部材(ス
ペーサシート23の厚みを厚くして突出部27に対して
の必要なストローク寸法を確保する)としても機能させ
れば、突出部27の高ストローク化を図ることができる
(後述する他の実施の形態も同様に突出部27の高スト
ローク化を図ることができる)。
【0035 】次に、図4を参照しながらドームスイッ
チにおける空気逃がし構造の第二の実施の形態を説明す
る。図4は本発明のドームスイッチにおける空気逃がし
構造の第二の実施の形態を示す分解斜視図である。尚、
上述の構成部材と基本的に同じものは同一の符号を付し
てその説明を省略するものとする。
【0036 】図4において、第二の実施の形態にあっ
ては、上述のポリドームスイッチ21と、そのポリドー
ムスイッチ21が取り付けられる被取り付け部材として
の筐体26′とで、ポリドームスイッチ21のスイッチ
操作の際の空気逃がしの構造が構成されている。
【0037 】上記筐体26′は、粘着シート25の上
記接着固定面が密着する被取り付け面36′を有してい
る。その被取り付け面36′には、例えば断面視凹状の
複数の空間部35′が形成されている。各空間部35′
は、被取り付け面36′においてのデッドスペースであ
って、複数の補強リブ37によって区画形成されてい
る。
【0038 】従って、第二の実施の形態にあっても、
筐体26′の各空間部35′を、突出部27を反転させ
た際の空気逃がしに係るスペースとして利用することが
できる。第一の実施の形態と同様、空気逃がしに係るス
ペースが広がり容積のアップとなって、クリック感の向
上を図ることができる。
【0039 】続いて、図5ないし図7を参照しながら
ドームスイッチにおける空気逃がし構造の第三の実施の
形態を説明する。図5は本発明のドームスイッチにおけ
る空気逃がし構造の第三の実施の形態を示す分解斜視図
である。また、図6は第三の実施の形態のスイッチ操作
前の要部断面図、図7は第三の実施の形態のスイッチ操
作時の要部断面図である。尚、上述の構成部材と基本的
に同じものは同一の符号を付してその説明を省略するも
のとする。
【0040 】図5において、第三の実施の形態にあっ
ては、引用符号41で示されるポリドームスイッチ(特
許請求の範囲に記載したドームスイッチに相当)と、そ
のポリドームスイッチ41が取り付けられる被取り付け
部材としてのプレート42とで、ポリドームスイッチ4
1のスイッチ操作の際の空気逃がしの構造が構成されて
いる。
【0041 】ポリドームスイッチ41は、表シート2
2とスペーサシート43とFPC24と粘着シート25
とを備えて構成されている。また、ポリドームスイッチ
41は、粘着シート25を介してプレート42に固定さ
れている。
【0042 】上記スペーサシート43は、上層スペー
サシート44と下層スペーサシート45、45とを備え
て構成されている。すなわち、スペーサシート43は、
三層で構成されている。また、スペーサシート43は、
上述のスペーサシート23(図1参照)と同様に、表シ
ート22の変形を防止するための部材としての機能を有
している。
【0043 】上層スペーサシート44は、例えばポリ
エチレンテレフタレート(PET)からなる合成樹脂製
のシート部材であって、上層スペーサシート44の方が
下層スペーサシート45、45よりも薄肉に形成されて
いる。すなわち、スペーサシート43の厚みを調整する
ための微調整用のシート部材として機能するようになっ
ている。尚、上層スペーサシート44は特許請求の範囲
に記載した最上層スペーサシートに相当するものであ
る。
【0044 】上層スペーサシート44は、表裏面に図
示しない接着剤の層を有しており、表シート22と下層
スペーサシート45とを各々上記表裏面に固定すること
ができるようになっている。また、上層スペーサシート
44は、複数の貫通孔46(特許請求の範囲に記載した
貫通孔に相当する)を有している。
【0045 】下層スペーサシート45、45は、表裏
面に図示しない接着剤の層を有しており、これらを積層
した後、上層スペーサシート44とFPC24とを各々
上記表裏面に固定することができるようになっている。
また、下層スペーサシート45、45は、上層スペーサ
シート44と同じ数の複数の貫通孔29と複数の空気逃
がし部30とを有している(下層スペーサシート45、
45の各貫通孔29の直径は、上層スペーサシート44
の各貫通孔46の直径よりも大きく若しくは等しく形成
されている。直径が大きくなれば空気逃がしに係るスペ
ースを大きく取ることができ、上記クリック感を損なう
ことはない)。
【0046 】尚、上層スペーサシート44及び下層ス
ペーサシート45、45は、これら上層スペーサシート
44及び下層スペーサシート45、45を重ねてスペー
サシート43を構成すると、上層スペーサシート44及
び下層スペーサシート45、45のそれぞれの貫通孔4
6及び貫通孔29の位置が一致するようになっている。
【0047 】上記プレート42は、粘着シート25の
上記接着固定面が密着する被取り付け面47を有してい
る。その被取り付け面47には、例えば断面視凹状の空
間部48、48が形成されている。空間部48、48
は、粘着シート25の空気逃がし穴34、34が組み立
て後において重なるように配置形成されている。尚、プ
レート42に代えて上述の筐体26又は筐体26′を用
いてもよいものとする。
【0048 】上記構成において、ポリドームスイッチ
41は次のように組み立てられる。先ず、上層スペーサ
シート44及び下層スペーサシート45、45を接着固
定しスペーサシート43を形成する。次に、表シート2
2をスペーサシート43の表面(実際には上層スペーサ
シート44)に接着固定するとともに、FPC24をス
ペーサシート43の裏面(実際には最下層となる下層ス
ペーサシート45)に接着固定する。続いて、これらを
FPC24側から粘着シート25の回路取り付け面に接
着固定する。以上により組み立てが完了する。尚、上述
したように、組み立てられたポリドームスイッチ41
は、粘着シート25の上記接着固定面をプレート42の
被取り付け面47に密着させることにより取り付けられ
る。
【0049 】ここで、図6及び図7を参照しながらポ
リドームスイッチ41の作用を説明する。図6は第三の
実施の形態のスイッチ操作前の要部断面図、図7は第三
の実施の形態のスイッチ操作時の要部断面図である。
【0050 】図6において、スイッチ操作前となる突
出部27に荷重が掛かっていない状態では、突出部27
自体の保形性により、その形状が保持された状態にあ
る。
【0051 】図7において、スイッチ操作がされ、突
出部27が矢線方向に押下されると(矢線方向に荷重を
掛けると)、突出部27は矢線方向の荷重に抗しなが
ら、ある荷重を境にして座屈し反転する(この時、クリ
ック感が生じる)。そして、突出部27の座屈、反転に
より矢線方向の荷重が減少し突出部27の押下がスムー
ズに進行する。反転した突出部27はスペーサシート4
3の各層の貫通孔46及び貫通孔29に挿通され、突出
部27に設けられた電極28は各層の貫通孔46及び貫
通孔29を介してFPC24の接点32(図5参照)に
接触する。これにより回路31(図5参照)が導通状態
になり、ポリドームスイッチ41はONされる。矢線方
向の荷重が解除されると、突出部27はもとの状態に復
帰する。
【0052 】一方、スイッチ操作がされ、突出部27
がFPC24に向けて反転すると、それまで突出部27
の内面側に存在していた空気が下層スペーサシート4
5、45の貫通孔29、29を介して下層スペーサシー
ト45、45の空気逃がし部30、30から空間部4
8、48にかけて逃がされる。
【0053 】以上、第三の実施の形態にあっても、プ
レート42の空間部48、48を、突出部27を反転さ
せた際の空気逃がしに係るスペースとして利用すること
ができる。第一の実施の形態及び第二の実施の形態と同
様、空気逃がしに係るスペースが広がり容積のアップと
なって、クリック感の向上を図ることができる。
【0054 】続いてさらに、図8を参照しながらドー
ムスイッチの具体的な取り付け例を説明する。図8はド
ームスイッチの具体的な取り付け例を示す分解斜視図で
ある。
【0055 】図8において、引用符号71は複数のノ
ブスイッチとポリドームスイッチを有する自動車等の車
両のスイッチユニットを示している。そのスイッチユニ
ット71は、複数のスイッチノブ72を有するベゼル7
3と、ラバーコンタクト74と、複数の接点75を有す
る回路体としてのFPC76と、ドーム状の突出部7
7、77を有する表シート78と、その表シート78に
密着するスペーサシート79と、ベゼル73が係合する
アンダーケース80とを備えており、運転席側のドアや
センターコンソールの近傍に設けられている。尚、この
ようなスイッチユニット71において、表シート78と
スペーサシート79とFPC76の一部とでポリドーム
スイッチ81(特許請求の範囲に記載したドームスイッ
チに相当)が構成されており(上述した空気逃がし構造
を有しているものとする。アンダーケース80は特許請
求の範囲に記載した被取り付け部材に相当し、図示しな
い空間部を有しているものとする)、スイッチユニット
71の一部のスイッチを担っているが、全体を上記ポリ
ドームスイッチ81のようなポリドームスイッチで構成
することも可能であるのは言うまでもない。
【0056 】その他、本発明は本発明の主旨を変えな
い範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。すなわ
ち、突出部や下層スペーサシート等の数は上述に限られ
ないものとする。また、空間部は被取り付け部材のデッ
ドスペースの他に、積極的に形成した空間であってもよ
いものとする。
【0057 】尚、ポリドームスイッチ(ドームスイッ
チ)は、上述した自動車等の車両のスイッチユニットや
車両に搭載される機器のスイッチに適用されるだけでは
ないものとする。すなわち、家庭用電化製品に用いられ
るスイッチや製造装置のスイッチや高ストローク化が要
求される機器等のスイッチ等にも適用することが当然に
可能であるものとする。
【0058 】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載さ
れた本発明によれば、被取り付け部材の空間部を、突出
部を反転させた際の空気逃がしに係るスペースとして利
用することができる。従って、クリック感の向上を図る
ことができるという効果を奏する。
【0059 】請求項2に記載された本発明によれば、
最上層スペーサシートの貫通孔に下層スペーサシートの
ような空気逃がし部がないことから、下層スペーサシー
トの貫通孔の直径を最上層スペーサシートの貫通孔の直
径よりも大きくして空気逃がしに係るスペースを広げる
ことができる。従って、クリック感の向上を図ることが
できるという効果を奏する。また、貫通孔周辺の表シー
トの変形や損傷を防止することができるという効果も奏
する。
【0060 】請求項3に記載された本発明によれば、
被取り付け部材の空間部を、突出部を反転させた際の空
気逃がしに係るスペースとして利用することができる。
従って、クリック感の向上を図ることができるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるドームスイッチにおける空気逃が
し構造の第一の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図2】第一の実施の形態のスイッチ操作前の要部断面
図である。
【図3】第一の実施の形態のスイッチ操作時の要部断面
図である。
【図4】本発明によるドームスイッチにおける空気逃が
し構造の第二の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図5】本発明によるドームスイッチにおける空気逃が
し構造の第三の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図6】第三の実施の形態のスイッチ操作前の要部断面
図である。
【図7】第三の実施の形態のスイッチ操作時の要部断面
図である。
【図8】ドームスイッチの具体的な取り付け例を示す分
解斜視図である。
【図9】従来例のポリドームスイッチ(ドームスイッ
チ)の分解斜視図である。
【図10】スイッチ操作前の要部断面図である。
【図11】スイッチ操作時の要部断面図である。
【符号の説明】
21 ポリドームスイッチ(ドームスイッチ) 22 表シート 23 スペーサシート 24 FPC(回路体) 25 粘着シート 26 筐体(被取り付け部材) 27 突出部 28 電極 29 貫通孔 30 空気逃がし部 31 回路 32 接点 33、34 空気逃がし穴 35 空間部 36 被取り付け面 37 補強リブ 41 ポリドームスイッチ(ドームスイッチ) 42 プレート(被取り付け部材) 43 スペーサシート 44 上層スペーサシート(最上層スペーサシート) 45 下層スペーサシート 46 貫通孔 47 被取り付け面 48 空間部 71 スイッチユニット 76 FPC(回路体) 77 突出部 78 表シート 79 スペーサシート 80 アンダーケース(被取り付け部材) 81 ポリドームスイッチ(ドームスイッチ)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外面側に突出するとともに内面側に反転
    可能であり且つ前記内面に電極を設けたドーム状の突出
    部を有する表シートと、 前記内面側に反転させた前記突出部の前記電極が接触す
    る接点を有する回路体と、 前記表シートと前記回路体との間に介在するとともに前
    記電極と前記接点との接触を確保するための貫通孔を形
    成したスペーサシートと、 前記回路体に対する回路体取り付け面を一方に有すると
    ともに被取り付け部材に対する接着固定面を他方に有す
    る粘着シートと、 を備えたドームスイッチにおける空気逃がし構造であっ
    て、 前記接着固定面が密着する前記被取り付け部材の被取り
    付け面に形成された空間部を、前記突出部を反転させた
    際の空気逃がしに係るスペースとして利用するため、前
    記スペーサシートに、前記貫通孔に連通する空気逃がし
    部を形成するとともに、前記回路体及び前記粘着シート
    に、前記空気逃がし部及び前記空間部に連通する空気逃
    がし穴を貫通形成したことを特徴とするドームスイッチ
    における空気逃がし構造。
  2. 【請求項2】 外面側に突出するとともに内面側に反転
    可能であり且つ前記内面に電極を設けたドーム状の突出
    部を有する表シートと、 前記内面側に反転させた前記突出部の前記電極が接触す
    る接点を有する回路体と、 前記表シートと前記回路体との間に介在するとともに前
    記電極と前記接点との接触を確保するための貫通孔を形
    成したスペーサシートと、 前記回路体に対する回路体取り付け面を一方に有すると
    ともに被取り付け部材に対する接着固定面を他方に有す
    る粘着シートと、 を備えたドームスイッチにおける空気逃がし構造であっ
    て、 前記スペーサシートを複数層で構成し、前記表シート側
    の最上層スペーサシート以外の一又は複数の下層スペー
    サシートに、前記貫通孔に連通する空気逃がし部を形成
    したことを特徴とするドームスイッチにおける空気逃が
    し構造。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のドームスイッチにおけ
    る空気逃がし構造において、 前記接着固定面が密着する前記被取り付け部材の被取り
    付け面に形成された空間部を、前記突出部を反転させた
    際の空気逃がしに係るスペースとして利用するため、前
    記回路体及び前記粘着シートに、前記空気逃がし部及び
    前記空間部に連通する空気逃がし穴を貫通形成したこと
    を特徴とするドームスイッチにおける空気逃がし構造。
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