JPH1083734A - シート状スイッチ - Google Patents

シート状スイッチ

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JPH1083734A
JPH1083734A JP8239509A JP23950996A JPH1083734A JP H1083734 A JPH1083734 A JP H1083734A JP 8239509 A JP8239509 A JP 8239509A JP 23950996 A JP23950996 A JP 23950996A JP H1083734 A JPH1083734 A JP H1083734A
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JP
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switch
sheet
spacer
electrode substrate
elastic member
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JP8239509A
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Inventor
Junichi Kuratani
潤一 蔵谷
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作領域のどこを押圧してもほぼ同等の作動
力が得られ、且つ構造が簡単で製品コストが安く抑えら
れ、自動車のホーンスイッチなどとして好適なシート状
スイッチを提供する。 【解決手段】 上面に第1の導電体を設けてなる下部電
極基板1と、可撓性を有し下面に第2の導電体を設けて
なる上部電極基板2と、これら両電極基板1,2の間に
介設されて非操作時に前記第1および第2の導電体どう
しを離間状態で対向せしめるスペーサ3とを有するメン
ブレンスイッチ4上に、上部電極基板2上に配置されて
少なくともスペーサ3よりも厚い発泡体からなるシート
状の弾性部材5と、この弾性部材5上に配置されて該弾
性部材5よりも硬くて薄いシート状の可撓性部材6とを
備える構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載用のホーンス
イッチなどに用いて好適なシート状スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のシート状スイッチには、一般
に、下部電極基板とスペーサと上部電極基板とを積層し
て構成されるメンブレンスイッチが組み込まれており、
上部電極基板をスペーサの開口内で下方へ撓ませて下部
電極基板に接触させることによって、両電極基板が互い
に導通されるスイッチオン状態となる。例えば、自動車
のホーンスイッチとしてシート状スイッチを用いる場合
には、ステアリングホイールの中央部に配置されるステ
アリングパッドの上面を運転者が所定量押し込むと、こ
のパッド内に組み込まれているメンブレンスイッチの上
部電極基板が下方へ撓んで下部電極基板に接触するので
スイッチオン状態となり、その結果ホーンを鳴らすこと
ができる。
【0003】ところで、かかるシート状スイッチに組み
込まれるメンブレンスイッチにおいては、スペーサの開
口が大きすぎると、可撓性を有する上部電極基板が非操
作時に自重で撓んで下部電極基板に接触してしまう虞れ
があるので、このような誤動作が回避でき、且つ押圧操
作時には適度な作動力でスイッチオンさせることのでき
るように、スペーサの開口の大きさを設計する必要があ
る。それゆえ、ホーンスイッチのように広い操作領域が
必要なシート状スイッチにおいては、その操作領域の下
方にドット状等のスペーサを多数分散させて形成しなけ
ればならないが、このことは操作領域の下方にスペーサ
本体(ドット状のスペーサ)を位置させるということな
ので、何らかの対策を講じないと、操作領域のうち前記
スペーサの非形成部分の中央を押し込んだ場合と前記ス
ペーサの形成部分の真上を押し込んだ場合とで、スイッ
チオンさせるために必要な作動力が著しく異なってしま
うという問題が起こる。すなわち、ホーンスイッチにお
いて、運転者が前記スペーサの形成部分の真上を押し込
んだときにかなり大きな作動力が要求されることとな
り、緊急時にステアリングパッドを押し込んでもホーン
が鳴らないおそれがある。
【0004】そこで、操作領域のどこを押圧しても作動
力にほとんど差異が生じないようにするため、特開平3
−143750号公報に記載されているように、最上層
の電極基板と中間層の電極基板との間にドット状の上部
スペーサを介設してなる第1のスイッチと、前記中間層
の電極基板と最下層の電極基板との間にドット状の下部
スペーサを介設してなる第2のスイッチとを並列に接続
し、且つ、上部スペーサと下部スペーサとが重ならない
ようにずらして配置してあるシート状スイッチが、従来
提案されている。かかる多層構造のシート状スイッチ
は、被押圧位置が上部スペーサの非形成部分の真上であ
れば、上側に位置する第1のスイッチを容易にオンさせ
ることができ、また、被押圧位置が上部スペーサの形成
部分の真上であって第1のスイッチをオンさせることが
容易でない場合にも、該上部スペーサの形成部分が下部
スペーサの非形成部分に位置しているので、下側に位置
する第2のスイッチを容易にオンさせることができる。
したがって、被押圧位置が操作領域内のどこであっても
ほぼ同等の作動力でスイッチオンさせることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1の
スイッチと第2のスイッチを積層した構成にして、被押
圧位置による作動力のばらつきを回避するという上述し
た従来のシート状スイッチは、構造が複雑で、上部スペ
ーサと下部スペーサとの位置合わせにも高い精度が要求
されるため、組立作業や取付作業が煩雑であり、それゆ
え製品コストを低く抑えることが困難であるという不具
合があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、メンブレンス
イッチ上に、発泡体等からなるシート状の弾性部材と、
この弾性部材よりも硬いシート状の可撓性部材とを配置
することとする。このように構成すると、押圧操作時に
前記弾性部材が被押圧位置における押圧面積よりも広い
領域で圧縮変形するため、操作領域のどこを押圧しても
ほぼ同等の作動力に近づけることができ、且つ構造が簡
単で製品コストが安く抑えられる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のシート状スイッチでは、
上面に第1の導電体を設けてなる下部電極基板と、可撓
性を有し下面に第2の導電体を設けてなる上部電極基板
と、これら両電極基板の間に介設されて非操作時に前記
第1および第2の導電体どうしを離間状態で対向せしめ
るスペーサとを有するメンブレンスイッチ上に、前記上
部電極基板上に配置されて少なくとも前記スペーサより
も厚いシート状の弾性部材と、この弾性部材上に配置さ
れて該弾性部材よりも硬いシート状の可撓性部材とを備
える構成とした。ここで、前記弾性部材としては発泡ウ
レタン等の発泡体が好ましく、該弾性部材の厚さは前記
スペーサの厚さの10〜30倍が好ましく、このように
すると操作領域内での作動力をほぼ同等とすることがで
きる。また、前記可撓性部材は前記弾性部材よりも薄い
ものが好ましく、その材料としてはPET等のフィルム
体や、シート状に成形したモールド品(例えばホーンス
イッチの外装部材)などが好ましい。また、前記スペー
サはPET等のフィルム体に格子状等の連続する部分
(桟状部分)により画成される多数の開口を設けたもの
が好ましい。
【0008】このように構成されるシート状スイッチ
は、操作者が前記可撓性部材を押し込むと、前記弾性部
材よりも可撓性部材が硬いため、この可撓性部材よりも
弾性変形しやすい前記弾性部材が、被押圧位置における
押圧面積よりも広い領域で圧縮変形するので、仮に被押
圧位置がメンブレンスイッチのスペーサ本体の真上であ
ったとしても、該弾性部材は該スペーサの非形成部分
(開口)の真上を含む領域で圧縮変形し、前記上部電極
基板を撓ませながら該開口内へと入り込んでいく。それ
ゆえ、被押圧位置が操作領域内のどこであっても、メン
ブレンスイッチをオンさせるために必要な作動力、換言
するならスペーサの開口内で上部電極基板を所定量撓ま
せるべく前記弾性部材を圧縮変形させるために必要な操
作荷重には、大きな差異が生じなくなる。しかも、この
シート状スイッチの基本構造は、メンブレンスイッチ上
に前記弾性部材と前記可撓性部材とを積層しただけの単
純な構成で、組立も簡単に行えることから、安価に製造
することができる。
【0009】また、かかるシート状スイッチにおいて、
前記下部電極基板の上面に前記第1の導電体とは非接触
の第1の接点部を設けるとともに、前記上部電極基板の
下面に前記第2の導電体とは非接触で前記第1の接点部
と対向する第2の接点部を設け、且つ、前記弾性部材に
前記第2の接点部の上方に位置する開口部を設けるとと
もに、この開口部内に、前記上部電極基板を押し込んで
前記第2の接点部を前記第1の接点部に接触させるため
の駆動手段を配置した構成にしてもよい。
【0010】このような構成にすると、操作領域が広く
て前記弾性部材がメンブレンスイッチを直接オンさせる
部分をホーンスイッチなどとして利用できるだけでな
く、操作領域が狭くて前記駆動手段がメンブレンスイッ
チをオンさせる部分をキースイッチなどとして利用でき
るので、複数種類のスイッチを並設したシート状スイッ
チが得られる。また、かかる構成において、前記第1の
接点部(あるいは第2の接点部)から導出される配線パ
ターンを、前記下部電極基板の上面(あるいは前記上部
電極基板の下面)で前記スペーサ(桟状部分)と重なり
合う領域に設けておけば、該配線パターンがホーンスイ
ッチ等の操作領域を制約することがなくなる。
【0011】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図1は本発明によるシート状スイッチにおいてスペーサ
本体の真上を押し込んだ場合の動作説明図、図2は該シ
ート状スイッチにおいてスペーサの開口の真上を押し込
んだ場合の動作説明図、図3は該シート状スイッチの構
成要素である上部電極基板や下部電極基板を示す展開
図、図4は該シート状スイッチの構成要素であるスペー
サを示す平面図、図5は該シート状スイッチの構成要素
である弾性部材の平面図、図6は該シート状スイッチの
構成要素である可撓性部材の平面図、図7は該シート状
スイッチの一部に設けたキースイッチの動作説明図、図
8は該シート状スイッチをホーンスイッチなどとして利
用しているエアバッグ内蔵のステアリングホイールの平
面図、図9は該シート状スイッチにおける被押圧位置と
作動力との相関関係を弾性部材の厚さを複数通りに変え
て測定した際のデータを示す特性図、図10は該シート
状スイッチにおいてスペーサの開口の真上とスペーサ本
体の真上を押し込んだ場合の作動力および操作感触を弾
性部材の厚さを複数通りに変えて調べた実験データを示
す説明図である。
【0012】まず、図1〜8を参照しつつ、本発明によ
るシート状スイッチの構成について説明すると、このシ
ート状スイッチは、下部電極基板1と上部電極基板2と
の間に格子状の絶縁性のスペーサ3を介設してなるメン
ブレンスイッチ4と、このメンブレンスイッチ4上に配
置されたやや厚いシート状の弾性部材5と、この弾性部
材5上に配置されて少なくとも該弾性部材5よりも硬い
シート状の可撓性部材6とによって基本的に構成されて
いる。ただし、図5に示すように、弾性部材5の所定個
所には複数の開口部5aが列状に開設してある。また、
図6に示すように、可撓性部材6には弾性部材5の各開
口部5aと対応する個所にそれぞれ、上面にUV硬化樹
脂等からなるキートップ7が付設してあるとともに、下
面に該キートップ7に対応する駆動体8が貼着してあ
り、該駆動体8とこれに駆動されるクリックばね9とが
開口部5a内に配置されている。
【0013】前記メンブレンスイッチ4は、図3に示す
ように、1枚の基板(縦300mm横190mm)を折
り畳んで下部電極基板1と上部電極基板2となしてい
る。そして、下部電極基板1の上面に第1の導電体1a
が設けてあるとともに、上部電極基板2の下面に第2の
導電体2aが設けてあり、非操作時にはこれら第1およ
び第2の導電体1a,2aどうしが、多数の開口3aを
有するスペーサ3を介して離間状態で対向している。た
だし、下部電極基板1の上面には、第1の導電体1aと
は非接触(非導通)な複数の第1の接点部1bと、これ
らの接点部1bを包囲してスペーサ機能を果たす長方形
状の第1のレジスト層1cと、各接点部1bから導出さ
れる配線パターン1dとが設けてあり、また、上部電極
基板2の下面には、第2の導電体2aとは非接触(非導
通)でそれぞれが相異なる第1の接点部1bと対向する
複数の第2の接点部2bと、これらの接点部2bを包囲
してスペーサ機能を果たす長方形状の第2のレジスト層
2cと、互いに導通されているこれらの接点部2bから
導出される配線パターン2dとが設けてある。そして、
図3に示す展開状態の1枚の基板をスペーサ3を挟んで
折り畳み、下部電極基板1及び上部電極基板2とスペー
サ3の少なくとも周縁部どうしを両面接着テープや接着
剤で貼り合わせることにより、メンブレンスイッチ4の
組立が完了する。この際、両面接着テープ等がスペーサ
3の開口3aを塞がないようにしているのは当然であ
る。
【0014】なお、両電極基板1,2は、PET(ポリ
エチレンテレフタレート)やポリイミド、PEN(ポリ
エチレンナフタレート)等の絶縁性のフィルム体からな
る75μm厚の基材の片面に、銀とカーボンをそれぞれ
8〜10μmの膜厚で順次印刷することによって、16
〜20μm厚のベタ状の導電体1a,2aや、接点部1
b,2bならびに配線パターン1d,2dを形成し、そ
の後、接点部1b,2bを露出させて長方形状のレジス
ト層1c,2cを印刷形成したものであり、下部電極基
板1の側方には外部導出用のテール部10が延設してあ
る。また、両電極基板1,2の所定個所には、このメン
ブレンスイッチ4の下方に収納される図示せぬエアバッ
グの作動時に、該エアバッグを速やかに上方へ飛び出さ
せるための切欠き1e,2eが列状に開設してある。
【0015】また、スペーサ3は、両電極基板1,2の
基材と同様の絶縁材料(本実施例ではPETを使用)か
らなり、その厚さは100μmで、多数の開口3aのほ
かに、前記レジスト層1c,2cと対応する個所に長方
形状の大きな開口3bが設けてある。そして、これらの
開口3a,3bを画成する桟状部分(連続部分)がスペ
ーサ3の本体部分であって、下部電極基板1の上面に形
成される前記配線パターン1dや上部電極基板2の下面
に形成される前記配線パターン2dは、この桟状部分と
重なり合う領域に設けてある。なお、本実施例ではスペ
ーサ3の該桟状部分を1〜1.5mm幅に形成し、且
つ、多数の開口3aのほとんどを縦7mm横9.6mm
の大きさに形成してあるが、上部電極基板2が撓みやす
い中央部に位置する開口3aについては、縦7mm横8
mmと若干小さめに形成してある。この開口の大きさは
10mm角程度がよい。
【0016】一方、メンブレンスイッチ4の上部電極基
板2上に配置される前記弾性部材5は、発泡ウレタンや
発泡シリコン、発泡ゴム等の発泡体からなるシート状の
部材であり、本実施例では3mm厚の発泡ウレタン(密
度0.1〜0.48g/平方cm)を使用している。つ
まり、本実施例では弾性部材5の厚さが、スペーサ3の
厚さ(100μm)の30倍に設定してある。また、メ
ンブレンスイッチ4と同様に、この弾性部材5の所定個
所にもエアバッグを速やかに上方へ飛び出させるための
切欠き5bが列状に開設してあり、上部電極基板2の上
面と弾性部材5の下面の周縁部どうしを両面接着テープ
や接着剤で貼り合わせることにより、位置ずれを防止し
ている。なお、後述するように、弾性部材5の厚さはス
ペーサ3の厚さの10〜30倍が好ましい。
【0017】また、弾性部材5上に配置される前記可撓
性部材6は、該弾性部材5よりも硬くて好ましくは薄い
シート状の部材であり、本実施例では約0.15mm厚
のPETフィルム(密度1.15g/平方cm)を使用
している。また、この可撓性部材6の所定個所にもエア
バッグを速やかに上方へ飛び出させるための切欠き6a
が列状に開設してあり、弾性部材5の上面と可撓性部材
6の下面の周縁部どうしを両面接着テープや接着剤で貼
り合わせることにより、位置ずれを防止している。な
お、可撓性部材6として、PET等のフィルム体の代わ
りに、りん青銅等のバネ性を有する金属薄板やシート状
に成形したモールド品(例えばホーンスイッチの外装部
材)、さらには発泡度を抑えて硬くした発泡体を使用し
てもよい。そして、可撓性部材6をホーンスイッチの外
装部材にて構成する場合には、メンブレンスイッチ4と
弾性部材5とを発泡度の低い発泡ウレタン等によりイン
サート成形し、ステアリングパッドと一体とする。この
場合には、前記キートップ7を別途付設する必要はな
く、ステアリングパッドと同時に形成することができる
とともに、メンブレンスイッチ等をステアリングパッド
内に組み込む作業も不要となる。
【0018】上述の如く構成されたシート状スイッチ
は、図8に示すように、自動車のステアリングホイール
11の中央部に配置されるステアリングパッド12に組
み込まれ、ホーンスイッチおよび各種キースイッチとし
て使用される。すなわち、このシート状スイッチのう
ち、操作領域が広くて弾性部材5がメンブレンスイッチ
4を直接オンさせる部分はホーンスイッチとして利用さ
れ、且つ、キートップ7が操作領域であって駆動体8を
介してクリックばね9がメンブレンスイッチ4をオンさ
せる部分は各種キースイッチとして利用されるようにな
っている。
【0019】次に、このシート状スイッチのうちホーン
スイッチとして利用される部分の動作を、図1,2を参
照しつつ説明する。
【0020】いま、操作者(運転者)がキートップ7以
外の操作領域を手指等で押圧し、シート状の可撓性部材
6が下方へ押し込まれたとすると、この可撓性部材6よ
りも弾性変形しやすいシート状の弾性部材5は、被押圧
位置における押圧面積よりも広い領域で圧縮変形する。
したがって、図1(a),(b)に示すように、被押圧
位置がメンブレンスイッチ4のスペーサ3の桟状部分
(本体部分)の真上であったとしても、弾性部材5は該
スペーサ3の開口3aの真上を含む領域で圧縮変形する
ことになって、メンブレンスイッチ4の上部電極基板2
を撓ませながら該開口3a内へと入り込んでいき、それ
ゆえ比較的軽い作動力で前記第2の導電体2aを前記第
1の導電体1aに接触させてスイッチオン状態とし、ホ
ーンを鳴らすことができる。また、図2に示すように、
被押圧位置がメンブレンスイッチ4のスペーサ3の開口
3aの真上である場合には、前記第2の導電体2aが真
上から押し込まれることになるのでメンブレンスイッチ
4を容易にオンさせる(ホーンを鳴らす)ことができる
が、弾性部材5を該開口3aの周囲のスペーサ3(桟状
部分)上においても圧縮変形されるので、押圧力が分散
され、実際の作動力は図1の場合とほとんど変わらな
い。すなわち、このホーンスイッチは、被押圧位置が操
作領域内のどこであっても、メンブレンスイッチ4をオ
ンさせるために必要な作動力、換言するならスペーサ3
の開口3a内で上部電極基板2を所定量撓ませるべく弾
性部材5を圧縮変形させるために必要な操作荷重に大き
な差異がなく、比較的軽い作動力で操作領域内のどこを
押し込んでも確実にホーンが鳴らせるように設計されて
いる。
【0021】しかも、このホーンスイッチの基本構造
は、メンブレンスイッチ4上にシート状の弾性部材5お
よび可撓性部材6を積層しただけの単純な構成で、組立
も簡単に行えることから、安価に製造することができ
る。
【0022】一方、このシート状スイッチのうちキース
イッチとして利用される部分の動作は、図7(a)〜
(d)に示すように、上述したホーンスイッチとは若干
異なっている。
【0023】すなわち、いま、図7(a)に示すスイッ
チオフ状態において、操作者が手指でキートップ7の上
面を下方へ押し込んでいくと、このキートップ7の周囲
の可撓性部材6が下方へ撓んでいくとともに、駆動体8
の周囲の弾性部材5が該可撓性部材6から荷重を受けて
次第に押し潰されていくので、まず同図(b)に示すよ
うに、駆動体8が全体の形状を変化させることなく下降
して中央の押圧部8aがクリックばね9に当接するが、
キートップ7がさらに押し込まれてクリックばね9に対
する荷重が所定値を越えると、同図(c)に示すように
該クリックばね9の中央部が反転する。その結果、メン
ブレンスイッチ4がクリックばね9に駆動されるので、
下方へ撓む上部電極基板2の前記第2の接点部2bが、
第1および第2のレジスト層1c,2cにて画成される
開口を介して、下部電極基板1の前記第1の接点部1b
に当接し、スイッチオン状態となるが、クリックばね9
が反転すると前記押圧部8aの下降が規制されるので、
キートップ7がさらに押し込まれると、その下降に伴っ
て、駆動体8の周縁部8bと押圧部8aとの間の部分
(連続部分)が同図(d)に示すように弾性変形してい
く。つまり、スイッチオンした後に起こる駆動体8の弾
性変形によって、オーバーストロークが得られるように
なっている。なお、ここで、開口部5aは駆動体8の周
囲を完全に包囲しているものに限らず、実質的に包囲す
るような切欠形状をなしていてもよい。
【0024】このように本実施例においては、操作領域
が広くて弾性部材5がメンブレンスイッチ4を直接オン
させる部分をホーンスイッチとして利用できるだけでな
く、操作領域が狭くて駆動体8およびクリックばね9が
メンブレンスイッチ4をオンさせる部分をキースイッチ
として利用でき、しかも構成が簡単なので、複数種類の
スイッチを並設した多機能のシート状スイッチが比較的
安価に製造できる。また、このシート状スイッチは、前
述したように、両電極基板1,2に形成されるキースイ
ッチ用の配線パターン1d,2dがスペーサ3の桟状部
分(連続部分)と重なり合う領域に設けてあるので、こ
れらの配線パターン1d,2dに制約されることなくホ
ーンスイッチ用の広い操作領域が確保できるようになっ
ている。そして、配線パターン1d,2dが位置する近
傍においても、前記第1と第2の導電体1a,2aの接
触を図ることができる。
【0025】次に、上述したホーンスイッチ(シート状
スイッチ)において、被押圧位置による作動力のばらつ
きが弾性部材5の厚さに応じてどのように変化するのか
を、実験データに基づいて説明する。
【0026】いま、弾性部材5の厚さtがスペーサ3の
厚さ(100μm)のA倍であるとして、t=1mmで
A=10の場合と、t=0.5mmでA=5の場合と、
t=0.2mmでA=2の場合と、弾性部材がなくてA
=0の場合とについて、それぞれ、被押圧位置による作
動力の変化を測定したところ、図9に示すように、弾性
部材5の厚さが増してAの値が大きくなるにつれて、被
押圧位置によって変化する作動力のばらつき方が小さく
なることがわかる。つまり、弾性部材5の厚さが増大す
るのに伴い、スペーサ3の桟状部分の真上を押し込んだ
場合の作動力と開口3aの真上を押し込んだ場合の作動
力との差が次第に減少していくことがわかる。ただし、
このシート状スイッチは自動車のステアリングパッド1
2(図8参照)に内蔵されて使用されるものなので、全
体の厚さ寸法をあまり大きな値に設定することはでき
ず、仮にスペーサ3の厚さが100μmであるとするな
ら、弾性部材5の厚さは3mm(A=30)が上限と考
えられる。
【0027】そこで、本発明者らは、弾性部材5の厚さ
が異なる6種類のシート状スイッチ(Aの値はそれぞれ
2,5,8,10,20,30)を用意し、スペーサ3
の開口3aの真上を押し込んでスイッチオンさせた場合
と、該スペーサ3の桟状部分の真上を押し込んでスイッ
チオンさせた場合とについて、実際の作動力を測定する
とともに、手指にて押圧操作したときに違和感を感じた
か否かを10人の被験者に回答してもらったところ、図
10に示すようなデータが得られた。このデータによれ
ば、A≦8のときには違和感を感じる被験者が存在した
が、A≧10になるとすべての被験者が違和感を感じな
くなり、よってAの値を10以上に設定しておけば、押
圧操作時の感触が被押圧位置によらず均一化できるもの
と推定できる。換言するなら、スペーサ3の桟状部分の
真上を押し込んだ場合の作動力が開口3aの真上を押し
込んだ場合の作動力に比して略1.5倍以内となるよう
に、弾性部材5の厚さを設定しておけば、操作感触が場
所ごとにばらつかず操作性が良好なシート状スイッチが
得られるものと推定できる。それゆえ、ホーンスイッチ
としての機能を有し自動車のステアリングパッド12に
内蔵される該シート状スイッチを設計する場合、弾性部
材5の厚さはスペーサ3の厚さの10〜30倍に設定し
ておくことが好ましい。
【0028】なお、上述した実施例では、スペーサ3と
して桟状部分が開口3aを画成する格子状のものを用い
ているが、やはり連続する部分を備えたハニカム状のフ
ィルム体からなるスペーサや、レジストインクをドット
状に印刷形成してなるドットスペーサを代用してもよ
い。そして、スペーサ3をフィルム体にて構成すれば、
印刷スペーサに比べてその厚さのバラツキを少なくでき
るため、第1と第2の導電体1a,2aが接触するのに
必要な作動力のバラツキも抑えることができる。
【0029】
【発明の効果】本発明によるシート状スイッチは以上説
明したような形態で実施され、以下に記載されるような
効果を奏する。
【0030】押圧操作時にシート状の弾性部材が被押圧
位置における押圧面積よりも広い領域で圧縮変形するよ
うに構成してあるので、操作領域のどこを押圧しても作
動力をほぼ同等に近づけることができて操作性が向上
し、且つ、メンブレンスイッチ上にシート状の弾性部材
および可撓性部材を積層しただけの単純な構成でよく組
立も簡単に行えることから、安価に製造することができ
る。
【0031】また、かかるシート状スイッチにおいて、
メンブレンスイッチの上下の電極基板の対向面に接点部
を設けるとともに、前記弾性部材の開口部内に両接点部
を接触させるための駆動手段を配置した構成にすれば、
操作領域が広くて該弾性部材がメンブレンスイッチを直
接オンさせる部分をホーンスイッチなどとして利用でき
るだけでなく、操作領域が狭くて該駆動手段がメンブレ
ンスイッチをオンさせる部分をキースイッチなどとして
利用できるので、複数種類のスイッチを並設した多機能
のシート状スイッチが比較的安価に製造できる。さら
に、かかる構成において、前記接点部から導出される配
線パターンを、メンブレンスイッチのスペーサと重なり
合う領域に設けておけば、該配線パターンがホーンスイ
ッチ等の操作領域を制約することがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシート状スイッチにおいてスペー
サ本体の真上を押し込んだ場合の動作説明図である。
【図2】該シート状スイッチにおいてスペーサの開口の
真上を押し込んだ場合の動作説明図である。
【図3】該シート状スイッチの構成要素である上部電極
基板や下部電極基板を示す展開図である。
【図4】該シート状スイッチの構成要素であるスペーサ
を示す平面図である。
【図5】該シート状スイッチの構成要素である弾性部材
の平面図である。
【図6】該シート状スイッチの構成要素である可撓性部
材の平面図である。
【図7】該シート状スイッチの一部に設けたキースイッ
チの動作説明図である。
【図8】該シート状スイッチをホーンスイッチなどとし
て利用しているエアバッグ内蔵のステアリングホイール
の平面図である。
【図9】該シート状スイッチにおける被押圧位置と作動
力との相関関係を弾性部材の厚さを複数通りに変えて測
定した際のデータを示す特性図である。
【図10】該シート状スイッチにおいてスペーサの開口
の真上とスペーサ本体の真上を押し込んだ場合の作動力
および操作感触を弾性部材の厚さを複数通りに変えて調
べた実験データを示す説明図である。
【符号の説明】
1 下部電極基板 1a 第1の導電体 1b 第1の接点部 1c 第1のレジスト層 1d 配線パターン 2 上部電極基板 2a 第2の導電体 2b 第2の接点部 2c 第2のレジスト層 2d 配線パターン 3 スペーサ 3a,3b 開口 4 メンブレンスイッチ 5 弾性部材 5a 開口部 6 可撓性部材 7 キートップ 8 駆動体 9 クリックばね 11 ステアリングホイール 12 ステアリングパッド

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に第1の導電体を設けてなる下部電
    極基板と、可撓性を有し下面に第2の導電体を設けてな
    る上部電極基板と、これら両電極基板の間に介設されて
    非操作時に前記第1および第2の導電体どうしを離間状
    態で対向せしめるスペーサと、前記上部電極基板上に配
    置されて少なくとも前記スペーサよりも厚いシート状の
    弾性部材と、この弾性部材上に配置されて該弾性部材よ
    りも硬いシート状の可撓性部材とを備えたことを特徴と
    するシート状スイッチ。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、前記可撓性部
    材が前記弾性部材よりも薄いことを特徴とするシート状
    スイッチ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の記載において、前記
    弾性部材が発泡体からなることを特徴とするシート状ス
    イッチ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかの記載にお
    いて、前記弾性部材の厚さが前記スペーサの厚さの10
    〜30倍であることを特徴とするシート状スイッチ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかの記載にお
    いて、前記下部電極基板と前記スペーサと前記上部電極
    基板と前記弾性部材と前記可撓性部材とからなる積層体
    が、車載用ステアリングホイールの中央部に配置される
    ホーンスイッチを構成していることを特徴とするシート
    状スイッチ。
  6. 【請求項6】 請求項5の記載において、前記可撓性部
    材を前記ホーンスイッチの外装部材となしたことを特徴
    とするシート状スイッチ。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかの記載にお
    いて、前記下部電極基板の上面に前記第1の導電体とは
    非接触の第1の接点部を設けるとともに、前記上部電極
    基板の下面に前記第2の導電体とは非接触で前記第1の
    接点部と対向する第2の接点部を設け、且つ、前記弾性
    部材に前記第2の接点部の上方に位置する開口部を設け
    るとともに、この開口部内に、前記上部電極基板を押し
    込んで前記第2の接点部を前記第1の接点部に接触させ
    るための駆動手段を配置したことを特徴とするシート状
    スイッチ。
  8. 【請求項8】 請求項7の記載において、前記第1の接
    点部から導出される配線パターンを、前記下部電極基板
    の上面で前記スペーサと重なり合う領域に設けたことを
    特徴とするシート状スイッチ。
  9. 【請求項9】 請求項7または8の記載において、前記
    第2の接点部から導出される配線パターンを、前記上部
    電極基板の下面で前記スペーサと重なり合う領域に設け
    たことを特徴とするシート状スイッチ。
JP8239509A 1996-09-10 1996-09-10 シート状スイッチ Withdrawn JPH1083734A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000071809A (ja) * 1998-06-16 2000-03-07 Fujikura Ltd 車載用入力装置
JP2005093128A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 Alps Electric Co Ltd 操作装置
JP2011249282A (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 Fujitsu Component Ltd キースイッチ装置およびキーボード

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