JP2002167906A - 瓦、瓦固定釘および瓦葺き工法 - Google Patents

瓦、瓦固定釘および瓦葺き工法

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JP2002167906A
JP2002167906A JP2000360857A JP2000360857A JP2002167906A JP 2002167906 A JP2002167906 A JP 2002167906A JP 2000360857 A JP2000360857 A JP 2000360857A JP 2000360857 A JP2000360857 A JP 2000360857A JP 2002167906 A JP2002167906 A JP 2002167906A
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Yasuhiro Shinoda
泰宏 篠田
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SHINODAYA KK
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SHINODAYA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】1枚の瓦に1本の瓦固定釘を用いるのみで、瓦
の耐浮き上がり性、耐振動性を向上させることができる
技術を提供する。 【解決手段】 瓦本体1の尻部に釘孔4を設け、この釘
孔4よりも瓦本体の頭部寄りの表面に窪み5を設ける。
瓦固定釘7は釘本体8の頭部にL字状の横腕9を形成
し、更にこの横腕9の先端に釘本体8と平行な垂下腕1
0を設けたものであり、釘孔4に打ち込み垂下腕10の
先端を窪み5に係合させることにより、2点で瓦本体1
を支持して浮き上がりを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防災機能に優れた
瓦屋根を経済的に実現するための、瓦、瓦固定釘および
瓦葺き工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、屋根材としては風土に対する適合
性、美観、景観の面から瓦が多く使用されている。瓦屋
根において問題になるのが地震、台風に対する耐震性、
耐風性であって、耐震性、耐風性等の防災機能を強化す
るために従来から種々の工法が考えられている。
【0003】基本的な工法としては、瓦の尻部に設けた
釘孔を通して瓦釘を桟木に打ち付けて緊結する工法があ
る。しかしこの工法では瓦の全数を緊結しても引き上げ
耐力が充分でなく、上下の瓦の接点の口が開く程度の浮
き上がりに対する耐力は瓦の重量程度にすぎなかった。
【0004】そこで耐浮き上がり性を強化するため、瓦
の頭部の桟山にも釘孔を設け、尻部に設けた釘孔に釘を
通して桟木に打ち付け緊結するとともに、前記の頭部の
桟山に設けた釘孔にもねじ釘等を通し、桟木に固定する
工法が考えられた。この工法によれば強固な瓦の留め付
けが可能であり、耐風性の点では非常に優れている。
【0005】しかし、この工法では釘等の頭が瓦表面に
露出するという問題がある。このため釘孔からの雨水の
浸入をパッキングにより阻止しているが、パッキングの
劣化にともなう雨水の浸入により桟木が腐食するおそれ
があった。さらにこの工法では、1枚の瓦に2本の釘を
打つ必要があるため瓦葺き職人の工数が増えるうえ、縦
桟木を設ける場合にはコストが嵩むという問題もあっ
た。しかも瓦を強固に桟木に固定するため、強風、地
震、家屋の振動等によって屋根面が波打つように振動し
たような場合の歪がそのまま瓦に伝わり、瓦の破損を招
くおそれもあった。
【0006】他の工法としては、釘本体の頭部に横腕を
持つ釘(セブン釘)を頭部側方の桟木に打ち込んで、横
腕の先端で瓦の差し込み部を固定する工法がある。この
工法は固定用の釘頭が瓦の表面に露出しないことから、
漏水の危険性が少ない利点がある。しかしこの工法では
差し込み部が釘により固定されていることから、差し葺
き、瓦の修理、瓦の交換などの施工が困難であるという
問題があった。また、この工法も2本の釘で固定する必
要があるので、多くの施工工数を要するという問題があ
った。
【0007】更に、図5に示すように瓦の頭部の切り込
み部に係合用の突起部を設け、またこれに対応する尻側
の桟木裏に係合用の凹部を設け、下側に位置する瓦の凹
部に上側の瓦の突起部を係合させて組み合わせ、順次葺
いていく工法がある。この工法には、瓦1枚につき1本
の釘で大きな引き上げ耐力が得られるという利点がある
が、突起部を有する特殊な形状の瓦であるため、従来の
瓦と混用することができず、既設の瓦屋根の補修には使
用できないという問題があった。しかも、繰り返し振動
などによってこの突起部が破損したような場合には、効
果が全く失われてしまうという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
工法の問題点を解決して、工数や施工コストを増加させ
ることなく強風に対する耐浮き上がり性を改善すること
ができ、振動にも強く、またそれらの繰り返しにも対応
でき、しかも従来の瓦と混用することもできる技術を提
供することを目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の瓦は、瓦本体の尻部に、瓦固定釘
を貫通させる釘孔を設けるとともに、この釘孔よりも瓦
本体の頭部寄りの表面に、瓦固定釘の先端を係合させる
窪みを設けたことを特徴とするものである。
【0010】また本発明の瓦固定釘は、瓦桟木に打ち込
まれる釘本体の頭部にL字状の横腕を形成し、更にこの
横腕の先端に釘本体と平行な垂下腕を設けたことを特徴
とするものである。
【0011】また本発明の瓦葺き工法は、上記の瓦の釘
孔に上記の瓦固定釘をその横腕が瓦本体と触れないよう
に打ち込み、瓦固定釘の垂下腕の先端を瓦本体の表面の
窪みに係合させることにより、浮き上がりを防止するこ
とを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て具体的に説明する。図1は本発明の瓦の斜視図であ
る。図中、1は瓦本体であり、その尻部には図2、図3
に示すような瓦固定釘7を貫通させる釘孔4が設けられ
ている。またこの釘孔4よりも瓦本体1の頭部寄りの表
面に、瓦固定釘7の先端を係合させる窪み5が形成され
ている。窪み5の位置は、後記する瓦固定釘7のサイズ
に合わせるものとする。図1では釘孔4の垂直下方に窪
み5を設けてあるが、瓦本体1が風により持ちあがり易
い方向を考慮して、斜め下方としてもよい。
【0013】図4に示すように、釘孔4は瓦固定釘7と
の間に十分なゆとりを持たせるようにテーパ状の孔とし
てあり、周囲の水が毛細管現象によって釘孔4の内部に
浸入することを防止するとともに、強風による瓦の浮き
上がりや地震等による振動が生じた際に、瓦固定釘7に
対して瓦本体1が動いた場合にも弾性的に吸収できるよ
うにしてある。なお、釘孔4の周囲には突出部6を設
け、水分の浸入を防止している。
【0014】図2は本発明の瓦固定釘7の図であり、こ
の実施形態では耐久性と強度を考慮してステンレス製と
してあるが、銅釘や亜鉛引き釘などを用いることもでき
る。8は図4のように瓦桟木3に打ち込まれる釘本体で
あり、その頭部にL字状の横腕9が形成され、更にこの
横腕9の先端に釘本体8と平行な垂下腕10を設けてあ
る。釘本体1の下端は尖らせてあり、また釘本体1の周
囲にはリング状や螺旋状等の適宜の凹凸形状を設けて抜
け止め効果を高めることが好ましい。サイズは特に限定
されるものではないが、施工性や強度、製造コストなど
の観点から横腕9の長さは例えば10〜30mm程度、
垂下腕10の長さは例えば5〜10mm程度とすること
が好ましい。
【0015】なお、本発明の瓦固定釘7は図2のように
全体を一体成形品とするほか、図3のように横腕9や垂
下腕10を別の成形品とし、屋根の下地材に合わせた釘
およびネジ等と組み合わせてもよい。図3では横腕9の
基部に設けられた筒状部11を釘本体8の頭部に嵌合さ
せてある。ただしこの場合にも全体として十分な強度が
必要である。
【0016】図4は本発明の瓦葺き工法により葺かれた
瓦構造の要部断面図である。本発明の瓦葺き工法では、
まず瓦本体1の尻部裏面に突設された引っ掛け部2を桟
木3に引っ掛け、瓦固定釘7を釘孔4に挿通する。この
とき瓦固定釘7の垂下腕10が窪み5に面する姿勢とし
ておく。この状態で瓦固定釘7の頭を叩いて打ち込め
ば、釘本体8は桟木3に打ち込まれ、やがて垂下腕10
の先端が瓦本体1の表面の窪み5内に入る。しかしこの
ときなお横腕9は瓦本体1からやや離れた位置にあり、
瓦本体1の突出部6との接触を避けることができるよう
に垂下腕10の長さを設定しておくものとする。なお図
示のように、瓦本体1の頭部裏面には横腕9との干渉を
避けるための凹溝12を設けておくことが好ましい。
【0017】このように瓦固定釘7を桟木3に打ち込め
ば、瓦本体1は釘孔4と窪み5の2箇所で固定されるこ
ととなり、1点だけで固定する場合に比較して、より効
果的に浮き上がりを防止することができる。すなわち、
強風によって引き上げられようとする瓦本体1の頭部を
瓦固定釘7の垂下腕10の先端が押さえ、引き上げモー
メントに対抗するため、従来の1本釘の工法よりも耐浮
き上がり性が向上するとともに、繰り返し振動や強風に
よるフラッタリングに対する耐力をも大きく向上させる
ことができる。
【0018】このように、この工法によれば瓦1枚に1
本の瓦固定釘7を打ち込むだけで、耐浮き上がり性及び
耐振動性を高めることができる。このため、瓦葺き職人
の工数がかかることがなく、縦桟木も不要であるから低
コストで施工することができる。もちろん差し葺きも可
能であるうえ、瓦破損時の修復も容易に行なうことがで
きる。
【0019】また、瓦固定釘7は尻部の釘穴4に打ち込
まれるため、上側の瓦の頭部で覆われて外部に露出せ
ず、雨水が浸入することがない。また仮に少量の水が釘
穴4の近傍に入ったとしても、その周囲に突出部6が設
けられているため釘穴4の内部には浸入しない。さらに
釘孔4をゆとりを持たせて大きめに形成してあるため、
水が毛細管現象によって釘穴4の内部に浸入するおそれ
もない。
【0020】しかも図5に示すように頭部に突起部を設
けた瓦とは異なり、本発明の瓦は外形形状が従来の瓦と
変わることがないので、従来の瓦が使用されている所に
混合使用することが可能である。さらに、強風や地震等
によって屋根面が波打つように変形したり振動したよう
な場合にも、瓦固定釘7と瓦本体1との間に適度のゆと
りがあるため、直接瓦に影響することがなく、瓦が割れ
たり浮き上がったままとなったりすることがないと想定
される。また図5に示すように頭部に突起部を設けた瓦
は繰り返し振動等に弱いが、本発明の瓦は繰り返し振動
に対しても、効果的である。
【0021】なお、上記の実施形態では本発明を和型瓦
に適用した例を示したが、本発明は平板かわら、S型
瓦、棟瓦など各種形状の瓦やその役瓦等にも適用できる
ことはいうまでもない。
【0022】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
一本の瓦固定釘を用いるだけで工数を増加させることな
く大きな引き上げ耐力が得られ、瓦は瓦固定釘によって
弾性的に保持されるので強風、地震、家屋振動等に際し
ても緩みや瓦の損傷がなく、優れた防災機能を発揮する
ものである。またそれらが繰り返し発生した場合にも強
いという特性を持つ。更に本発明の瓦は、従来の瓦と外
形形状が変わらないことから従来の瓦と混用できる等の
利点がある。しかも本発明の瓦は、従来の瓦成形型にわ
ずかな修正を加えるだけで製造できるので、瓦の製造コ
ストは従来と変わらず、既存の各種の瓦に適用し易い利
点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の瓦を示す斜視図である。
【図2】本発明の瓦固定釘を示す正面図と側面図であ
る。
【図3】瓦固定釘の変形例を示す正面図である。
【図4】本発明の瓦葺き工法により葺かれた瓦構造の要
部断面図である。
【図5】従来例の瓦を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 瓦本体 2 引っ掛け部 3 桟木 4 釘孔 5 窪み 6 突出部 7 瓦固定釘 8 釘本体 9 横腕 10 垂下腕 11 筒状部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 瓦本体の尻部に、瓦固定釘を貫通させる
    釘孔を設けるとともに、この釘孔よりも瓦本体の頭部寄
    りの表面に、瓦固定釘の先端を係合させる窪みを設けた
    ことを特徴とする瓦。
  2. 【請求項2】 瓦桟木に打ち込まれる釘本体の頭部にL
    字状の横腕を形成し、更にこの横腕の先端に釘本体と平
    行な垂下腕を設けたことを特徴とする瓦固定釘。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の瓦の釘孔に請求項2に
    記載の瓦固定釘をその横腕が瓦本体と触れないように打
    ち込み、瓦固定釘の垂下腕の先端を瓦本体の表面の窪み
    に係合させることにより、浮き上がりを防止することを
    特徴とする瓦葺き工法。
JP2000360857A 2000-11-28 2000-11-28 瓦、瓦固定釘および瓦葺き工法 Withdrawn JP2002167906A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008095424A (ja) * 2006-10-13 2008-04-24 Matsushita Electric Works Ltd 木質床材の実結合構造
CN108350691A (zh) * 2015-09-02 2018-07-31 Sabic环球技术有限责任公司 用于建筑物的屋顶的屋顶形成元件和屋顶

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JP2008095424A (ja) * 2006-10-13 2008-04-24 Matsushita Electric Works Ltd 木質床材の実結合構造
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