JP2002167066A - 給紙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 封筒の重ね貼り部分の厚みを吸収し、給紙コ
ロと摩擦分離パッドを普通紙同様に給紙コロ幅全域での
直線的な圧接にすることで、搬送不良を引き起こしにく
くすることが可能な給紙装置を提供する。 【解決手段】 用紙を一枚ずつ分離し画像形成部へと搬
送する給紙コロ１、摩擦分離パッド２、摩擦分離パッド
２を支持する貼り付け台７、摩擦分離パッド２を給紙コ
ロ１に圧接させるスプリング５で構成する。貼り付け台
７の中央部分に弾性部材８を貼り付け、その上に摩擦分
離パッド２を貼り付ける。封筒３を通紙した場合、摩擦
分離パッド２両端側の面より、弾性部材８が配置された
中央部分が、封筒３の重ね貼り部４の厚み増加分だけ摩
擦分離パッド２ごと押し下げられ、封筒３を給紙コロ１
の幅全域の直線的な圧接状態で搬送することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ等の画像形成装置に装着される給紙装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】画像形
成装置における摩擦分離機構を用いた給紙装置において
は、封筒を通紙する場合、封筒の中央部分は封筒を袋形
状にするための重ね貼りとなっているために、それ以外
の部分に比べて紙が何重にも重なり合わさるため厚みが
増した状態になっているために種々の問題が発生する。

【０００３】すなわち図３に示す従来の摩擦分離装置よ
うに、封筒を摩擦分離機構によって１枚ずつ分離搬送さ
せる場合、給紙コロ１と摩擦分離パッド２とが封筒３の
中央部の最も厚みのある盛り上がった部分、すなわち重
ね貼り部４にのみ接触してしまい、給紙コロ１と摩擦分
離パッド２の圧接部両端に隙間が発生してしまうため、
スプリング５で加圧しても普通紙６のような給紙コロ１
の幅全域での直線的な接触が行われ得ない状態で搬送し
ていることになる。

【０００４】このため、封筒３が給紙コロ１と摩擦分離
パッド２の間を搬送されるとき、重ね貼り部４のように
厚みが増している部分の１点のみの点接触となり、封筒
３は接触点を中心とした回転方向の外力に対して規制す
ることができずにスキュー等の搬送不良を引き起こしや
すくなっている。

【０００５】そこで、例えば特開平０５−０６９９６３
号公報に開示の装置においては、封筒のフラップ部と袋
部との厚みの差違を吸収することで搬送性を改善してい
る。ところが、封筒をフラップ部から通紙した場合、封
筒の閉じている部分が後端となるため封筒内部にある空
気が画像定着部のローラ圧力によって外に逃げることが
できず、封筒の後端部の破裂やしわ、破れ、裂け等が発
生するおそれがある。そのため、フラップ部とは反対側
を先端として搬送することが必要となっているが、この
場合、破裂や裂けといった前出の問題は改善するが、封
筒の先端中央部分がその他の面に比べて厚い状態となっ
ているため、安定した搬送状態が得られないという問題
が発生していた。

【０００６】本発明は上記従来の諸問題点にかんがみ、
摩擦分離パッド貼り付け台の中央部分に弾性部材を挟み
込むことで、封筒の重ね貼り部分の厚みを吸収し、給紙
コロと摩擦分離パッドを普通紙同様に給紙コロ幅全域で
の直線的な圧接にすることで、上述の点接触状態をにお
ける不安定な搬送状態を回避し、回転方向の外力に対す
る影響を最小限にとどめることにより搬送不良を引き起
こしにくくすることが可能な給紙装置を提供することを
目的としている。

【０００７】また本発明は、さらに封筒の重ね貼り部分
の厚みを吸収しやすくし、摩擦分離パッド両端部の完全
に圧接している部分の圧接力を損なわずに用紙分離に必
要な圧力を維持することが可能な給紙装置を提供するこ
とを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係る
給紙装置は、上記目的を達成するために、画像形成装置
内部に設けられ、摩擦部材を用いた分離機構によって用
紙を一枚ずつ分離する給紙装置において、上記摩擦部材
である摩擦分離パッドの貼り付け台中央部分に弾性部材
を用いてなることを特徴とする。

【０００９】同請求項２に係るものは、上記目的を達成
するために、請求項１の給紙装置において、上記弾性部
材の弾性力は用紙分離時の上記摩擦分離パッド圧力より
も低圧であることを特徴とする。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。なお以下では従来と共通する部分に
は共通する符号を付して説明する。図１は本発明に係る
給紙装置の第１の実施形態を示す正面断面図（Ａ）と側
面断面図（Ｂ）及び分解斜視図（Ｃ）である。本実施形
態の給紙装置は、画像形成装置内部に設置され、用紙を
一枚ずつ分離し画像形成部へと搬送させる給紙コロ１
と、摩擦分離パッド２と、摩擦分離パッド２を支持する
ための貼り付け台７と、摩擦分離パッド２を給紙コロ１
に圧接するためのスプリング５で構成された摩擦分離機
構である。貼り付け台７の中央部分には弾性部材８を貼
り付け、さらに上面に摩擦分離パッド２を貼り付けた構
成となっている。

【００１１】これにより、図２に示すように、封筒３を
通紙した場合、摩擦分離パッド２は封筒３の中央部の重
ね貼り部４の押し付け、具体的にはスプリング５による
付勢力の反力により、摩擦分離パッド２両端側の面よ
り、弾性部材８が配置された中央部分が、封筒３の重ね
貼り部４の厚み増加分だけ摩擦分離パッド２ごと押し下
げられる。

【００１２】このとき、摩擦分離パッド２の両端部は普
通紙の通紙の状態と同様に封筒３の表面をスプリング５
の圧力により給紙コロ１に対して圧接させている状態と
なっており、給紙コロ１と摩擦分離パッド２は中央部分
の点接触ではなくなり、封筒３を給紙コロ１の幅全域の
直線的な圧接状態で搬送することができる。

【００１３】なお弾性部材８の素材としては、発泡ウレ
タン等のスプリングの圧力より低い弾性部材で得るよう
にするとよい。これにより封筒３の厚みのある部分に生
まれる反力は、摩擦分離パッド２が受けるスプリング５
の加圧力に対して微弱となり、スプリング５の圧力をほ
とんど損失することがないため、摩擦分離パッド２の両
端部分の圧接力が十分に発生し、摩擦分離を円滑に行え
る。

【００１４】

【発明の効果】請求項１の給紙装置は、以上説明してき
たように、摩擦分離パッドの台に設けた弾性部材の圧縮
により、封筒等のように中央部分に重ね貼り等で厚みが
増している部分がある用紙でも、厚みの増加分を弾性部
材が吸収するため、給紙コロと摩擦分離パッドは全域で
用紙を圧接することができ、普通紙同様の搬送性を得る
ことができるという効果がある。

【００１５】請求項２の給紙装置は、以上説明してきた
ように、弾性部材を低圧なものとすることで、弾性部材
が与える給紙コロと摩擦分離パッドとの圧接力に対する
反力が無視できるようになり、上記共通の効果に加え、
普通紙同様の給紙コロと摩擦分離パッドとの圧接条件で
封筒を搬送することができるようになるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る給紙装置の第１の実施形態を示す
正面断面図（Ａ）と側面断面図（Ｂ）及び分解斜視図
（Ｃ）である。

【図２】図１の実施形態の動作状態の側面断面図（Ａ）
と要部拡大断面図（Ｂ）である。

【図３】従来の給紙装置の動作状態の側面断面図（Ａ）
と要部拡大断面図（Ｂ）である。

【符号の説明】

１ 給紙コロ ２ 摩擦分離パッド ３ 封筒 ４ 封筒の重ね貼り部 ５ スプリング ７ 貼り付け台 ８ 弾性部材

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像形成装置内部に設けられ、摩擦部材
   を用いた分離機構によって用紙を一枚ずつ分離する給紙
   装置において、上記摩擦部材である摩擦分離パッドの貼
   り付け台中央部分に弾性部材を用いてなることを特徴と
   する給紙装置。
2. 【請求項２】 請求項１の給紙装置において、上記弾性
   部材の弾性力は用紙分離時の上記摩擦分離パッド圧力よ
   りも低圧であることを特徴とする給紙装置。