JP2002166368A - 管内面研掃装置および管の製造方法 - Google Patents

管内面研掃装置および管の製造方法

Info

Publication number
JP2002166368A
JP2002166368A JP2000362982A JP2000362982A JP2002166368A JP 2002166368 A JP2002166368 A JP 2002166368A JP 2000362982 A JP2000362982 A JP 2000362982A JP 2000362982 A JP2000362982 A JP 2000362982A JP 2002166368 A JP2002166368 A JP 2002166368A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
cleaning
swirling flow
nozzle
abrasive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000362982A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Horisaka
修 堀坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2000362982A priority Critical patent/JP2002166368A/ja
Publication of JP2002166368A publication Critical patent/JP2002166368A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 負圧吸引方式の管内面研掃に関し、被研掃管
の研掃材搬送管側およびレシーバボックス側における研
掃効率を向上させ、被研掃管の長手方向全域に亘ってよ
り均一な研掃効率を得ることができる負圧吸引式管内面
研掃装置および管内面研掃時間を短縮し得る管の製造方
法を提供する。 【解決手段】 被研掃管6の一端より内部空気を吸引
し、被研掃管6の他端から吸引される空気に研掃材2を
供給し、研掃材2を被研掃管6の内部に通過させること
により、被研掃管6の内面を研掃する吸引式管内面研掃
装置において、前記吸引される空気を旋回流とする旋回
流生成手段12と、研掃材2を前記旋回流の中心部に供
給する研掃材供給手段5とを備える管内面研掃装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業用パイプや建
築用パイプ等の管の内面を研掃する負圧吸引式管内面研
掃装置および負圧吸引式管内面研掃による管の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼管内面の脱スケール等に用いる管内面
研掃装置には、高圧吹き込み方式と負圧吸引方式とがあ
る。
【0003】高圧吹き込み方式の管内面研掃装置は、研
掃材を供給するホッパ、研掃材を加速・搬送する高圧ガ
ス供給部、研掃材を噴射するノズル、それらを繋ぐ配管
および、研掃材・スケール等を捕集する集塵装置とを備
える。そして、被研掃管内に研掃材を噴射するノズルを
挿入し、ノズルから高圧ガスと共に噴射する研掃材を被
研掃管内壁に衝突させることにより、被研掃管の内面を
研掃する。
【0004】高圧吹き込み方式管内面研掃装置は、研掃
材を噴射するノズルを被研掃管の全長/全周に亘って移
動させる必要があるため、装置が複雑化し設備費用が嵩
む。さらに、加圧圧送方式でノズルまで研掃材を搬送す
るため、研掃材を供給するホッパを圧力容器とする必要
があり、研掃材を搬送する配管(耐摩耗ホ−ス)には高
い耐久性が要求されるため、装置が大型化するうえに設
備費用が嵩み、また、高圧ガスを供給するため動力費が
嵩み。そして、搬送配管が破損した場合に研掃材が大量
に飛散するという問題が懸念される。加えて、研掃後に
は被研掃管の内部の研掃材および剥離したスケール粉等
を捕集する作業が必要であり、装置が複雑化・大型化し
て設備費用が嵩む。
【0005】このように、高圧吹き込み方式の管内面研
掃装置は、設備費用および運転費用がともに高額となる
という問題を有する。これら高圧吹き込み方式の管内面
研掃装置の問題を解決するものとして、負圧吸引式の管
内面研掃装置が提案されている。
【0006】負圧吸引方式の管内面研掃装置は、研掃材
を供給するホッパと、供給された研掃材を外部から吸入
した空気と共に被研掃配管に導く研掃材搬送管とを被研
掃管の一端に備え、研掃材を捕集するレシーバボックス
と、被研掃管の内部の空気を吸引する空気吸引装置とを
被研掃管の他端に備える。そして、空気吸引装置により
被研掃管の内部の空気を吸引すると、研掃材搬送管に供
給された研掃材は、外部から吸入された空気により研掃
材搬送管内において加速され、次いで被研掃管の内部に
導かれ被研掃管の内部を通過し、被研掃管の空気吸引装
置側に備えられたレシーバボックスに捕集される。この
ようにして、研掃材を被研掃管の内部を通過する際に被
研掃管内壁に高速で衝突させることにより、被研掃管の
内面を研掃する。
【0007】負圧吸引方式の管内面研掃装置は、上述し
た構成であるため、装置を小型化でき、設備費用および
運転費用も安価であるという利点がある。しかし、一般
に負圧吸引方式の管内面研掃装置は、被研掃管の研掃材
搬送管側では被研掃管の長手方向中央部に比して研掃材
の速度が低いため研掃効率が低く、被研掃管のレシーバ
ボックス側では研掃材が中心部に集中するため研掃能力
が低く、被研掃管の長手方向の全域に亘って高い研掃効
率が得られないという問題を有する。
【0008】これら負圧吸引方式の管内面研掃装置の問
題を解決するものとして、以下の装置が開示されてい
る。特開昭60−263671号公報には、被研掃管の
研掃材搬送管側の端部に口径を絞ったノズルをつけて研
掃材の流速を上げることにより、被研掃管の研掃材搬送
管側の研掃効率を高める負圧吸引式管内面研掃装置が開
示されている。
【0009】図1は、特開昭60−263671号公報
に開示された管内面研掃装置と主要構成を同一とする管
内面研掃装置の断面模式図である。同図に示すように、
空気吸引装置であるブロア9により被研掃管6の内部の
空気を吸引すると、ホッパ1から研掃材搬送管4へ供給
された研掃材2が、ホッパ1および空気吸引口3から吸
引された空気とともに研掃材搬送管4の内部で加速さ
れ、ノズル10を通過することによりさらに流速を上
げ、被研掃管6の内部を通過して被研掃管6の内部を研
掃する。被研掃管6を通過した研掃材2及び研掃された
スケール等は、ブロア9側に備えられたレシーバボック
ス7により粗粒が捕集され、バグフィルタ8により微紛
が捕集される。
【0010】特開平6−270065号公報には、研掃
材搬送管の端部から二次空気を吸引し、その二次空気を
旋回させる事により、被研掃管のレシーバボックス側の
研掃効率を高める負圧吸引式管内面研掃装置が開示され
ている。
【0011】図2は、特開平6−270065号公報に
開示された管内面研掃装置と主要構成を同一とする管内
面研掃装置の断面模式図である。同図に示すように、空
気吸引装置であるブロア9により被研掃管6の内部の空
気を吸引すると、空気吸引口3から吸引された空気が旋
回流生成手段であるファン11により旋回流となり、ホ
ッパ1から研掃材搬送管4へ供給された研掃材2が、ホ
ッパ1および空気吸引口3から吸引された空気の旋回流
とともに研掃材搬送管4の内部で加速され、被研掃管6
の内部を通過して被研掃管6の内部を研掃する。被研掃
管6を通過した研掃材2及び研掃されたスケール等は、
ブロア9側に備えられたレシーバボックス7により粗粒
が捕集され、バグフィルタ8により微紛が捕集される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】特開昭60−2636
71号公報に開示された負圧吸引式管内面研掃装置は、
口径を絞ったノズルをつけることにより流速を上げるこ
とは可能であるが、ノズル近傍では被研掃管の半径方向
への粒子の拡散が充分でなく、被研掃管の内面へ研掃材
が充分に衝突しないため研掃効率が低い。また、ノズル
部分では、研掃材の流速が速く且つ研掃材が集中するた
め、ノズルの摩耗が激しく、頻繁にノズル交換を行う必
要が生じ、このため生産性が低下する。さらに、被研掃
管のレシーバボックス側では、研掃材が被研掃管の中心
部に集中するため、被研掃管の内面への衝突が少なくな
り、研掃効率が低下する。
【0013】特開平6−270065号公報に開示され
た負圧式管内面研掃装置は、研掃材搬送管の端部から吸
引した二次吸引空気に旋回流を与えることにより、研掃
材の壁面への衝突を促進できるので、被研掃管のレシー
バボックス側の研掃効率が向上する。
【0014】しかし、旋回流の外側に設けた一の研掃材
供給口から研掃材を供給しているために、被研掃管の研
掃材搬送管側では研掃材が充分に分散せず螺旋状の線状
の軌跡を描く。このため、研掃効率が被研掃管の周方向
及び長手方向で不均一になる。さらに、最も上流側に位
置する研掃材搬送管では、研掃材が殆ど分散しないた
め、研掃材搬送管の特定部位に集中的に粒子が衝突し、
研掃材搬送管の局所的な摩耗を引き起こす。その結果、
研掃材搬送管に穴が開き、当該部位から空気を吸い込む
ようになると、被研掃管内の旋回流が充分に誘起されな
くなり、レシーバボックス側の研掃効率が低下する事態
を招くことになる。このような事態を未然に防ぐには研
掃材搬送管の交換・補修を頻繁に行う必要が生じるので
生産性が低下する。
【0015】本発明は、上述した問題点に鑑み、負圧吸
引方式の管内面研掃に関し、被研掃管の研掃材搬送管側
およびレシーバボックス側における研掃効率を向上さ
せ、被研掃管の長手方向全域に亘ってより均一な研掃効
率を得ることができる負圧吸引式管内面研掃装置および
管内面研掃時間を短縮し得る管の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来よりも
被研掃管の長手方向全域に亘って均一な研掃効率が得ら
れる負圧吸引式管内面研掃装置および管内面研掃時間を
短縮し得る管の製造方法について詳細に検討した結果、
以下の知見を得た。
【0017】(A)研掃材搬送管内部に旋回流生成手段
を設けて、これにより誘起される旋回流の中心部に研掃
材を供給することにより、供給する研掃材が旋回流によ
り被研掃管の周方向に分散され、被研掃材の研掃材搬送
管側の研掃効率を高めてより均一に研掃することがで
き、研掃材搬送管の局所的な摩耗も抑制することができ
る。また、従来から知られている旋回流の効果により、
被研掃管のレシーバボックス側における研掃材の被研掃
管の中心部への集中を抑制して、被研掃管のレシーバボ
ックス側における研掃効率を向上させることができる。
【0018】ここで、「旋回流の中心部」とは旋回流に
よる研掃材の分散効果が得られる領域であり、研掃材搬
送管の半径をRとした場合には、研掃材搬送管の管軸を
中心とした半径0.5Rの円の内部領域のことである。
【0019】また、「旋回流生成手段」としては、例え
ば、案内羽根、吸気管、ノズル、ファンを適用すること
ができる。旋回流生成手段として案内羽根を適用する場
合には、例えば、研掃材搬送管の内部に案内羽根を配設
し、研掃材搬送管の反被研掃管側から吸引され管軸方向
に搬送されるガスを案内羽根により旋回させることによ
って、旋回流を生成させることができる。
【0020】また、研掃材搬送管の反被研掃管側の端部
を閉塞し、研掃材搬送管の側面部の一部を開放してガス
吸引部とし、ガス吸引部に案内羽根を配設し、ガス吸引
部から半径方向に吸引されるガスを案内羽根により周方
向へ偏心させることによって、旋回流を生成させること
ができる。
【0021】旋回流生成手段として吸気管を適用する場
合には、例えば、研掃材搬送管の反被研掃管側の端部を
閉塞し、研掃材搬送管の側面部に研掃材搬送管の周方向
に配向した吸気管を配設し、研掃材搬送管の外部から吸
引されるガスの方向を偏心させることによって、旋回流
を生成させることができる。
【0022】旋回流生成手段としてノズルを適用する場
合には、例えば、研掃材搬送管の内部に研掃材搬送管の
周方向に配向したノズルを配設し、ノズルからガスを噴
射して研掃材搬送管の反被研掃管側から吸引され管軸方
向に搬送されるガスを旋回させることによって、旋回流
を生成させることができる。
【0023】旋回流生成手段としてファンを適用する場
合には、例えば、研掃材搬送管の管軸を中心軸として回
動自在なファンを研掃材搬送管内に配設し、前記研掃材
搬送管の反被研掃管側から吸引され管軸方向に搬送され
るガスをファンにより旋回させることによって旋回流を
生成させることができる。
【0024】(B)旋回流生成手段として、研掃材搬送
管の内部に案内羽根を配設し、案内羽根の面の法線方向
と研掃材搬送管の管軸方向とがなす角度を変更する案内
羽根角度変更手段を配設することにより、研掃材搬送管
の反被研掃管側から吸引され研掃材搬送管内を搬送され
るガスに付与する旋回流の強度を容易に(例えば研掃作
業中であっても)変更することができる。これにより、
研掃材の被研掃管の内面への衝突頻度・速度を変更する
ことができ、例えば、内面に強固なスケール若しくは厚
いスケールを有する被研掃管に対しては旋回流を強く
し、内面の粗度を小さくする場合には旋回流を弱くする
などして、脱スケールの難易度および管内面粗度の要求
等に柔軟に対応することができる。
【0025】ここで、「案内羽根の面」とは研掃材搬送
管を通過するガスが衝突する案内羽根の面のことであ
る。また、「案内羽根の面の法線方向と研掃材搬送管の
管軸方向とがなす角度」とは、当該角度を変更した場合
に旋回流の強度を変更し得る角度のことであり、「当該
角度を変更する」とは、研掃材搬送管の管軸を含み互い
に直交する1組の平面上に案内羽根の面の法線方向を夫
々投影した場合に、各平面において法線方向を投影した
方向と管軸方向とがなす角度のうち少なくとも一方を変
更することである。したがって、案内羽根の面が曲面で
ある場合における「当該角度を変更する」とは、案内羽
根の面上の或る位置についての角度変更前後における法
線方向が上記の条件を充足することである。
【0026】(C)旋回流生成手段として、研掃材搬送
管の側面部の一部を開放したガス吸引部に案内羽根を配
設し、研掃材搬送管の管軸に対して垂直な面へ投影した
案内羽根の面の法線方向と研掃材搬送管の半径方向とが
なす角度を変更する案内羽根角度変更手段を配設するこ
とにより、ガス吸引部から半径方向に吸引されるガスの
偏心量を変更させることができ、被研掃管内部を通過す
るガスの旋回流の強度を容易に(例えば研掃作業中であ
っても)変更することができる。これにより、上記
(B)項で述べた案内羽根と案内羽根角度変更手段によ
る効果と同様の効果を得ることができる。
【0027】ここで、「案内羽根の面」とはガス吸引部
を通過するガスが衝突する案内羽根の面のことである。 (D)旋回流生成手段として、研掃材搬送管の側面部に
研掃材搬送管の周方向に配向した吸気管を配設し、吸気
管の管軸方向と研掃材搬送管の半径方向とがなす角度若
しくは吸気管の管軸方向と研掃材搬送管の管軸方向とが
なす角度を変更する吸気管角度変更手段を配設すること
により、吸気管から吸引されるガスの方向の偏心量若し
くは吸気管から吸引されるガスの研掃材搬送管管軸方向
に対する速度を変更させることができ、被研掃管内部を
通過するガスの旋回流の強度を容易に(例えば研掃作業
中であっても)変更することができる。これにより、上
記(B)、(C)項で述べた案内羽根と案内羽根角度変
更手段による効果と同様の効果を得ることができる。
【0028】ここで、「研掃材搬送管の周方向に配向し
た吸気管」とは、吸気管の管軸方向の成分が、研掃材搬
送管の管軸に垂直な断面における円の接線方向の成分を
有していることを意味し、前記円の接線方向に配向して
いる場合、すなわち研掃材搬送管の管軸に垂直且つ前記
円の半径方向に垂直である場合のみを意味するのではな
い。
【0029】(E)旋回流生成手段として研掃材搬送管
の内部にノズルを設け、前記ノズルの口の位置を前記研
掃材搬送管の管軸に対する偏心した位置とし、前記ノズ
ルの噴射方向のベクトルが前記研掃材搬送管の管軸に対
する垂直方向の成分を有するようになし、前記ノズルか
ら前記研掃材搬送管の内部へ供給するガスの流量を変更
するガス流量変更手段、前記研掃材搬送管の管軸に対す
る前記ノズルの口の位置の偏心量を変更するノズル偏心
量変更手段および前記ノズルの噴射方向と前記研掃材搬
送管の管軸方向とがなす角度を変更するノズル角度変更
手段のうち少なくとも一つを設けることにより、旋回流
の強度を容易(例えば研掃作業中であっても)に変更す
ることができる。これにより、上記(B)〜(D)項で
述べた案内羽根と案内羽根角度変更手段による効果や吸
気管と吸気管角度偏向手段による効果と同様の効果を得
ることができる。
【0030】ここで、「ノズルの噴射方向と研掃材搬送
管の管軸方向とがなす角度」とは、当該角度を変更した
場合に旋回流の強度を変更し得る角度のことであり、
「当該角度を変更する」とは、研掃材搬送管の管軸を含
み互いに直交する1組の平面上にノズルの噴射方向を夫
々投影した場合に、各平面においてノズルの噴射方向を
投影した方向と管軸方向とがなす角度のうち少なくとも
一方を変更することである。
【0031】(F)研掃材供給口の前方に研掃材の分散
を促進する研掃材分散促進手段を配設することにより、
被研掃管の周方向への研掃材の分散が促進され、上記
(A)項で述べたよりも大きな効果を得ることができ
る。
【0032】本発明は、上記知見を基に完成させたもの
であり、その要旨は下記(1)〜(6)項に記載の管内
面研掃装置および(7)項に記載の管の製造方法にあ
る。 (1)被研掃管の一端より内部空気を吸引し、前記被研
掃管の他端から吸引される空気に研掃材を供給し、前記
研掃材を前記被研掃管の内部に通過させることにより、
前記被研掃管の内面を研掃する吸引式管内面研掃装置に
おいて、前記吸引される空気を旋回流とする旋回流生成
手段と、前記研掃材を前記旋回流の中心部に供給する研
掃材供給手段とを備えることを特徴とする管内面研掃装
置。
【0033】(2)前記旋回流生成手段は、前記被研掃
管の前記研掃材を供給する側に接続する研掃材搬送管に
備えられた案内羽根であり、前記案内羽根の面の法線方
向と前記研掃材搬送管の管軸方向とがなす角度を変更す
る案内羽根角度変更手段を備えることを特徴とする上記
(1)項に記載の管内面研掃装置。
【0034】(3)前記旋回流生成手段は、前記被研掃
管の前記研掃材を供給する側に接続する研掃材搬送管の
側面部に設けたガス吸引部に備えられた案内羽根であ
り、前記研掃材搬送管の管軸に対して垂直な面へ投影し
た前記案内羽根の面の法線方向と前記研掃材搬送管の半
径方向とがなす角度を変更する案内羽根角度変更手段を
備えることを特徴とする上記(1)項に記載の管内面研
掃装置。
【0035】(4)前記旋回流生成手段は、前記被研掃
管の前記研掃材を供給する側に接続する研掃材搬送管の
側面部に備えられた吸気管であり、前記吸気管は前記研
掃材搬送管の周方向に配向しており、前記吸気管の管軸
方向と前記研掃材搬送管の半径方向とがなす角度若しく
は前記吸気管の管軸方向と前記研掃材搬送管の管軸方向
とがなす角度を変更する吸気管角度変更手段を備えるこ
とを特徴とする上記(1)項に記載の管内面研掃装置 (5)前記旋回流生成手段は、前記被研掃管の前記研掃
材を供給する側に接続する研掃材搬送管の内部に備えら
れたノズルであり、前記ノズルの口は前記研掃材搬送管
の管軸に対する偏心位置にあり、前記ノズルの噴射方向
のベクトルは前記研掃材搬送管の管軸に対する垂直方向
の成分を有し、前記ノズルから前記研掃材搬送管の内部
へ供給するガスの流量を変更するガス流量変更手段、前
記研掃材搬送管の管軸に対する前記ノズルの口の位置の
偏心量を変更するノズル偏心量変更手段および前記ノズ
ルの噴射方向と前記研掃材搬送管の管軸方向とがなす角
度を変更するノズル角度変更手段のうち少なくとも一つ
を備えることを特徴とする上記(1)項に記載の管内面
研掃装置。
【0036】(6)前記研掃材供給手段の研掃材供給口
の前方に、供給する研掃材の分散を促進する研掃材分散
促進手段を備えることを特徴とする上記(1)〜(5)
項の何れかに記載の管内面研掃装置。
【0037】(7)管の一端より内部空気を吸引し、前
記管の他端から吸引される空気に研掃材を供給し、前記
研掃材を前記管の内部に通過させることにより、前記管
の内面を研掃する工程を含む管の製造方法において、前
記吸引される空気を旋回流とし、前記研掃材を前記旋回
流の中心部に供給し、前記旋回流により搬送される研掃
材により管内面を研掃する工程を含むことを特徴とする
管の製造方法。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の態様につい
て図面を参照して詳細に説明する。図3は、旋回流生成
手段として研掃材搬送管の内部に案内羽根を備える本発
明の管内面研掃装置の一例についての断面模式図であ
る。
【0039】同図に示すように、空気吸引装置であるブ
ロア9により被研掃管6の内部の空気を吸引すると、空
気吸引口3から吸引された空気は、研掃材搬送管4の内
部に取付けられた旋回流生成手段である案内羽根12に
より旋回流となる。一方、ホッパ1から供給される研掃
材2は、研掃材供給手段である研掃材供給管5により、
ホッパ1および空気吸引口3から吸引された空気の旋回
流の中心部へ供給される。そして、供給された研掃材2
は、前記空気の旋回流により研掃材搬送管4の周方向に
分散され、さらに研掃材搬送管4の内部で加速され、被
研掃管6の内部を通過して被研掃管6の内部を研掃す
る。被研掃管6を通過した研掃材2及び研掃されたスケ
ール等は、ブロア9側に備えられたレシーバボックス7
により粗粒が捕集され、バグフィルタ8により微紛が捕
集される。
【0040】上記のように旋回流の中心部に研掃材2を
供給することにより、供給する研掃材2が旋回流により
被研掃管6の周方向に分散され、被研掃管6の研掃材搬
送管4側の研掃効率を高めてより均一に研掃することが
でき、研掃材搬送管4の局所的な摩耗も抑制することが
できる。また、旋回流の効果により、被研掃管6のレシ
ーバボックス7側における研掃材2の被研掃管6の中心
部への集中を抑制して、被研掃管6のレシーバボックス
7側における研掃効率を向上させることができる。
【0041】図4は、図3に示す案内羽根部分を示すA
−A断面矢視図である。同図に示すように、案内羽根1
2は研掃材搬送管4の内部に取付けた複数の羽根であ
る。
【0042】案内羽根12には、案内羽根12の面の法
線と研掃材搬送管4の管軸とがなす角度を変更可能なよ
うに、案内羽根角度変更手段である案内羽根角度変更装
置を取付けることが好ましい。
【0043】案内羽根角度変更装置を案内羽根に取付け
て上記角度を変更可能にすることにより、旋回流の強度
を容易に(例えば研掃作業中であっても)変更すること
ができ、研掃材の被研掃管の内面への衝突頻度・速度を
変更することにより、脱スケールの難易度および管内面
粗度の要求等に柔軟に対応することができる。
【0044】ここで、案内羽根角度変更装置としては、
例えば、研掃材搬送管4の半径方向に配向した複数の回
転軸を研掃材搬送管4の内部に取付け、前記回転軸に案
内羽根を取付け、前記回転軸をモータ等により駆動する
機構を有するものを適用することができる。
【0045】図5は、旋回流生成手段として研掃材搬送
管の側面部に設けたガス吸引部に案内羽根を備える本発
明の管内面研掃装置の一例についての断面模式図であ
る。同図に示すように、空気吸引装置であるブロア9に
より被研掃管6の内部の空気を吸引すると、研掃材搬送
管4の側面部に設けたガス吸引部14から吸引される空
気は、研掃材搬送管4のガス吸引部14に取付けられた
ベースプレート13a、13bにより支持された旋回流
生成手段である案内羽根12の間を通過するより旋回流
となる。一方、ホッパ1から供給される研掃材2は、研
掃材供給手段である研掃材供給管5により、ホッパ1お
よびガス吸引部14から吸引された空気の旋回流の中心
部へ供給される。そして、供給された研掃材2は、前記
空気の旋回流により研掃材搬送管4の周方向に分散さ
れ、さらに研掃材搬送管4の内部で加速され、被研掃管
6の内部を通過して被研掃管6の内部を研掃する。被研
掃管6を通過した研掃材2及び研掃されたスケール等
は、ブロア9側に備えられたレシーバボックス7により
粗粒が捕集され、バグフィルタ8により微紛が捕集され
る。
【0046】上記のように旋回流の中心部に研掃材2を
供給することにより、研掃材搬送管4の内部に案内羽根
を設けた場合と同様の効果を得ることができる。図6
は、図5に示す案内羽根部分を示すB−B断面矢視図で
ある。
【0047】同図に示すように、案内羽根12は研掃材
搬送管4の側面部に設けたガス吸引部14に取付けた複
数の羽根であり、案内羽根12は研掃材搬送管4の外周
に取付けた環状のベースプレート13a(図示なし)及
び13bにより支持されている。
【0048】案内羽根12には、案内羽根12の面の法
線と研掃材搬送管4の半径方向とがなす角度を変更可能
なように、案内羽根角度変更手段である案内羽根角度変
更装置を取付けることが好ましい。
【0049】案内羽根角度変更装置を案内羽根に取付け
て上記角度を変更可能にすることにより、旋回流の強度
を容易に(例えば研掃作業中であっても)変更すること
ができ、研掃材の被研掃管の内面への衝突頻度・速度を
変更することにより、脱スケールの難易度および管内面
粗度の要求等に柔軟に対応することができる。
【0050】ここで、案内羽根角度変更装置としては、
例えば、ベースプレート13aと13bとの間に複数の
回転軸を軸架し、前記回転軸に案内羽根を取付け、前記
回転軸をモータ等により駆動する機構を有するものを適
用することができる。
【0051】図7は、旋回流生成手段として研掃材搬送
管の側面部に吸気管を備える本発明の管内面研掃装置の
一例についての断面模式図である。同図に示すように、
空気吸引装置であるブロア9により被研掃管6の内部の
空気を吸引すると、研掃材搬送管4の側面部に取付けら
れた旋回流生成手段である吸気管15から吸引される空
気は、吸気管15により吸引方向が偏心されて旋回流を
形成する。一方、ホッパ1から供給される研掃材2は、
研掃材供給手段である研掃材供給管5により、ホッパ1
および吸気管15から吸引された空気の旋回流の中心部
へ供給される。そして、供給された研掃材2は、前記空
気の旋回流により研掃材搬送管4の周方向に分散され、
さらに研掃材搬送管4の内部で加速され、被研掃管6の
内部を通過して被研掃管6の内部を研掃する。被研掃管
6を通過した研掃材2及び研掃されたスケール等は、ブ
ロア9側に備えられたレシーバボックス7により粗粒が
捕集され、バグフィルタ8により微紛が捕集される。
【0052】上記のように旋回流の中心部に研掃材2を
供給することにより、研掃材搬送管4の内部に案内羽根
を設けた場合や研掃材搬送管4の側面部にガス吸引部1
4を設けて案内羽根12を配設した場合と同様の効果を
得ることができる。
【0053】図8は、図7に示す吸気管部分を示すC−
C断面矢視図である。同図に示すように、吸気管15は
研掃材搬送管4の側面部に設けた複数の管であり、研掃
材搬送管4の周方向に配向している。
【0054】吸気管15には、吸気管15の管軸方向と
研掃材搬送管4の半径方向とがなす角度若しくは吸気管
15の管軸方向と研掃材搬送管4の管軸方向とがなす角
度を変更可能なように、吸気管角度変更手段である吸気
管角度変更装置を取付けることが好ましい。
【0055】吸気管角度変更装置を吸気管に取付けて上
記角度を変更可能にすることにより、旋回流の強度を容
易に(例えば研掃作業中であっても)変更することがで
き、研掃材の被研掃管の内面への衝突頻度・速度を変更
することにより、脱スケールの難易度および管内面粗度
の要求等に柔軟に対応することができる。
【0056】ここで、吸気管角度変更装置としては、例
えば、研掃材搬送管4に複数の開口部を設け、該開口部
に回転軸を軸架し、前記回転軸に吸気管を取付け、前記
回転軸をモータ等により駆動する機構を有するものを適
用することができる。
【0057】図9は、旋回流生成手段としてノズルを備
える本発明の管内面研掃装置の一例についての断面模式
図である。同図に示すように、空気吸引装置であるブロ
ア9により被研掃管6の内部の空気を吸引すると、空気
吸引口3から吸引された空気は、旋回流生成手段である
ノズル16からガスを噴射することにより旋回流とな
る。一方、ホッパ1から供給される研掃材2は、研掃材
供給手段である研掃材供給管5により、ホッパ1および
空気吸引口3から吸引された空気の旋回流の中心部へ供
給される。そして、供給された研掃材2は、前記空気の
旋回流により研掃材搬送管4の周方向に分散され、さら
に研掃材搬送管4の内部で加速され、被研掃管6の内部
を通過して被研掃管6の内部を研掃する。被研掃管6を
通過した研掃材2及び研掃されたスケール等は、ブロア
9側に備えられたレシーバボックス7により粗粒が捕集
され、バグフィルタ8により微紛が捕集される。
【0058】上記のように旋回流の中心部に研掃材2を
供給することにより、研掃材搬送管4の内部に案内羽根
を設けた場合や研掃材搬送管4の側面部にガス吸引部1
4を設けて案内羽根12を配設した場合と同様の効果を
得ることができる。
【0059】図10は、図9に示すノズル部分を示すD
−D断面矢視図である。同図に示すように、ノズル16
の口は研掃材搬送管4の管軸に対する偏心位置にあり、
ノズル16の噴射方向のベクトルは研掃材搬送管の管軸
に対する垂直方向の成分を有するように研掃材搬送管4
の内部に取付けられている。
【0060】ノズル16には、ノズル16から研掃材搬
送管4の内部へ供給するガスの流量を変更するガス流量
変更手段であるガス流量変更装置、研掃材搬送管4の管
軸に対するノズル16の口の偏心量を変更するノズル偏
心量変更手段であるノズル偏心量変更装置およびノズル
16の方向と研掃材搬送管4の管軸方向とがなす角度を
変更するノズル角度変更手段であるノズル角度変更装置
のうち少なくとも一つを取付けることが好ましい。
【0061】上記の何れかの装置をノズルに取付けるこ
とにより、旋回流の強度を容易に(例えば研掃作業中で
あっても)変更することができ、案内羽根に案内羽根角
度変更装置を取付けた場合や吸気管に吸気管角度変更装
置を取付けた場合と同様の効果を得ることができる。
【0062】ガス流量変更装置としては、例えば、ノズ
ルにガスを供給する配管にバルブを配置し、前記バルブ
の開度を調整する機構を有するものを適用することがで
きる。
【0063】ノズル偏心量変更装置としては、例えば、
研掃材搬送管の内部に半径方向に伸びる架台を取付け、
ノズルを固定した駆動機を該架台に設置し、該駆動機を
駆動する機構を有するものを適用することができる。
【0064】ノズル角度変更装置としては、例えば、ノ
ズルを該ノズルが取付けられている基部に対して回動自
在とし、該ノズルに歯車を装着し、該歯車を駆動する機
構を有するものを適用することができる。
【0065】研掃材供給口の前方には、供給する研掃材
の分散を促進する研掃材分散促進手段を設けることが好
ましい。研掃材分散手段としては、例えば鋼製の円錐状
体を用いることができる。
【0066】図11は、図5に示す管内面研掃装置にお
いて研掃材供給口の前方に研掃材分散手段である鋼製の
円錐状体を配置した場合の研掃材供給口近傍の状態を示
す断面模式図である。同図において、図5と同一の要素
については同一の符号を用いて示す。
【0067】同図に示すように、研掃材分散手段として
円錐状体17を用いる場合には、円錐状体の頂点が供給
口側に位置するようにし、円錐状体の中心軸の方向が研
掃材搬送管の管軸方向となるようにして、研掃材供給口
の前方に円錐状体を配置するとよい。
【0068】本発明は各種の管の内面の研掃に適用する
ことが可能であり、例えば、金属管の内面の脱スケー
ル、鋼管製造工程における鋼管内面の脱スケール、溶接
管製造工程における内面のバリ・溶接くずの除去、敷設
済みの鋼管(水道管、ガス管等)の内面の脱スケール等
に適用することできる。特に、鋼管の内面の脱スケール
に好適である。
【0069】本実施態様では、旋回流生成手段として案
内羽根を適用した例として、12枚の羽根を備える案内
羽根を適用した場合について説明したが、羽根の数はこ
れに限定されるものではない。
【0070】また、本実施態様では、旋回流生成手段と
して吸気管を適用した例として、吸気管の数を4本とし
たが、吸気管の数はこれに限定されるものではない。ま
た、本実施態様では研掃材搬送管内の負圧のみにより吸
気管から研掃材搬送管の内部へガスを吸引させて旋回流
を生成させる例について説明したが、研掃材搬送管の内
部へ吸引させるガスを加圧してガス吸引を行わせるよう
にしてもよい。
【0071】また、本実施態様では、旋回流生成手段と
してノズルを適用した例として、ノズルの数を4本とし
たが、ノズルの数はこれに限定されるものではない。ま
た、本実施態様ではノズルから研掃材搬送管の内部へガ
スを噴射することにより旋回流を生成させる例について
説明したが、研掃材搬送管の内部へのガスの噴射を行わ
ず、研掃材搬送管内の負圧によるノズルからのガス吸引
によって旋回流を生成させてもよい。
【0072】また、本実施態様では、旋回流生成手段と
して案内羽根、吸気管、ノズルを適用した例について説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、旋
回流生成手段として例えばファンを適用してもよい。
【0073】また、研掃材供給手段である研掃材供給管
5は固定されたものでもよいが、研掃材供給管の研掃材
供給口を研掃材搬送管の管軸に対して旋回可能なように
して、空気の旋回流の中心部へ研掃材を同心円状に旋回
供給してもよい。
【0074】また、本実施態様では、ホッパと研掃材供
給口を連結する研掃材供給管が、旋回流生成手段である
案内羽根やノズルにより誘起された旋回流を阻害しない
ように配置して、研掃材を旋回流の中心部に供給するよ
うにしたが、例えば、図2に示すホッパに図3及び図5
に示す研掃材供給管を取付けて、ファン11により誘起
した旋回流の中心部に研掃材を供給するようにしてもよ
い。被研掃管をより均一に研掃するという観点からは、
図3または図5に示すように旋回流を阻害しないように
研掃材供給管を配置することが好ましい。
【0075】また、本実施態様では、研掃材搬送管の反
被研掃管側の端部を閉塞して、研掃材搬送管の側面部の
一部を開放してガス吸引部とし、ガス吸引部に案内羽根
を配設する場合(図5)や、研掃材搬送管の反被研掃管
側の端部を閉塞して、研掃材搬送管の側面部に研掃材搬
送管の周方向に配向した吸気管を配設する場合(図7)
を例にとって説明したが、これらの場合において、研掃
材搬送管の反被研掃管側の端部は必ずしも閉塞する必要
はなく、ブロア等の負荷を軽減するためなどの目的で研
掃材搬送管の反被研掃管側の端部を開放しても構わな
い。
【0076】
【実施例】被研掃管として、外径:127mm、内径:
112mm、長さ:12500mm、材質:13Crス
テンレスの鋼管を用い、図1、図2、図5、図7に示す
管内面研掃装置を用いて管内面の研掃を行い、被研掃管
の長手方向の各部位について30μm研掃するのに要す
る研掃時間を測定した。研掃材としてはアルミナ#12
を使用し、毎秒200g供給した。研掃時の圧力条件
は、ブロア9により被研掃材のレシーバボックス側の出
側の静圧が−25kPaとなるようにした。また、図3
に示す管内面研掃装置を用いた場合については、案内羽
根の角度を旋回流の強度を増加させる方向に変更した場
合と、研掃材供給口の前に鋼製の円錐状体の研掃材分散
促進板を配設した場合とについても研掃を行った。
【0077】図12は、図1に示す管内面研掃装置を用
いて研掃を行った場合における、研掃時間と被研掃管の
長手方向の位置の関係を示すグラフである。同図に示す
ように、図1に示す管内面研掃装置を用いて研掃を行っ
た場合には、ノズル近傍の部分では被研掃管の半径方向
への粒子の拡散が充分でなく、被研掃管の内面へ研掃材
があまり衝突しないため、被研掃管の研掃材搬送管側の
研掃時間は被研掃管の長手方向中央部に比して長かっ
た。また、被研掃管のレシーバボックス側では、研掃材
が被研掃管の中心部に集中するため、被研掃管の内面へ
の衝突が少なくなり、研掃時間は被研掃管の長手方向中
央部に比して長かった。
【0078】図13は、図2に示す管内面研掃装置を用
いて研掃を行った場合における、研掃時間と被研掃管の
長手方向の位置の関係を示すグラフである。同図に示す
ように、図2に示す管内面研掃装置を用いて研掃を行っ
た場合には、旋回流により研掃材の壁面への衝突を促進
できるので、図1に示す管内面研掃装置を用いて研掃を
行った場合よりも被研掃管のレシーバボックス側の研掃
時間を短縮できた。しかし、旋回流の外側に設けた一の
研掃材供給口から研掃材を供給しているため、被研掃管
の研掃材搬送管側では研掃材が充分に分散せず螺旋状の
線状の軌跡を描き、被研掃管の研掃材搬送管側における
周方向の研掃量は不均一となり、研掃時間は長かった。
【0079】図14は、図5に示す管内面研掃装置を用
いて研掃を行った場合における、研掃時間と被研掃管の
長手方向の位置の関係を示すグラフである。同図におい
て、○は△よりも旋回流の強度を増加させるように案内
羽根の角度を変更して研掃を行った場合についてのデー
タである。
【0080】同図において△で示すように、図5に示す
管内面研掃装置を用いて研掃を行った場合には、研掃材
搬送管内部に設けた案内羽根により生成される旋回流の
中心部に研掃材を供給することにより、供給する研掃材
が旋回流により被研掃管の周方向により均一に分散さ
れ、被研掃材の研掃材搬送管側の研掃効率を高めてより
均一に研掃することができるので、図1および図2に示
す管内面研掃装置を用いて研掃を行った場合よりも被研
掃管の研掃材搬送管側の研掃時間を短縮できた。また、
図2に示す管内面研掃装置を用いて研掃を行った場合と
同様に、旋回流の効果により、被研掃管のレシーバボッ
クス側における研掃材の被研掃管の中心部への集中を抑
制して、被研掃管のレシーバボックス側における研掃時
間を短縮できた。さらに、○で示すように、旋回流の強
度を増加させるように案内羽根の角度を変更して研掃を
行うことにより、被研掃管の長手方向全域に亘って研掃
時間を短縮できた。
【0081】図15は、図7に示す管内面研掃装置を用
いて研掃を行った場合における、研掃時間と被研掃管の
長手方向の位置の関係を示すグラフである。同図に示す
ように、図7に示す管内面研掃装置を用いて研掃を行っ
た場合には、研掃材搬送管内部に設けたノズルから噴射
したガスにより生成される旋回流の中心部に研掃材を供
給することにより、図5に示す管内面研掃装置を用いて
研掃を行った場合と同様に、被研掃管の研掃材搬送管側
およびレシーバボックス側の研掃時間を短縮できた。
【0082】図16は、図5に示す管内面研掃装置を用
いて研掃材供給口の前方に研掃材分散促進板を配設して
研掃を行った場合における、研掃時間と被研掃管の長手
方向の位置の関係を示すグラフである。
【0083】同図に示すように、図5に示す管内面研掃
装置を用いて研掃材供給口の前方に分散板を配設して研
掃を行った場合には、被研掃管の研掃材搬送管側の研掃
材の分散が促進されるので、被研掃管の研掃材搬送管側
の研掃時間をさらに短縮できた。
【0084】
【発明の効果】本発明の管内面研掃装置によれば、被研
掃管の研掃材搬送管側およびレシーバボックス側におけ
る研掃効率を向上させることができるので、被研掃管の
長手方向全域に亘ってより均一な研掃効率を得ることが
できる。また、本発明の管の製造方法によれば、被研掃
管の研掃材搬送管側およびレシーバボックス側における
研掃効率を向上させることができるので、管内面研掃時
間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】特開昭60−263671号公報に開示された
管内面研掃装置と主要構成を同一とする管内面研掃装置
の断面模式図である。
【図2】特開平6−270065号公報に開示された管
内面研掃装置と主要構成を同一とする管内面研掃装置の
断面模式図である。
【図3】旋回流生成手段として研掃材搬送管の内部に案
内羽根を備える本発明の管内面研掃装置の一例について
の断面模式図である。
【図4】図3に示す案内羽根部分を示すA−A断面矢視
図である。
【図5】旋回流生成手段として研掃材搬送管の側面部に
設けたガス吸引部に案内羽根を備える本発明の管内面研
掃装置の一例についての断面模式図である。
【図6】図5に示す案内羽根部分を示すB−B断面矢視
図である。旋回流生成手段として研掃材搬送管の側面部
に吸気管を備える本発明の管内面研掃装置の一例につい
ての断面模式図である。
【図7】旋回流生成手段として研掃材搬送管の側面部に
吸気管を備える本発明の管内面研掃装置の一例について
の断面模式図である。
【図8】図7に示す吸気管部分を示すC−C断面矢視図
である。
【図9】旋回流生成手段としてノズルを備える本発明の
管内面研掃装置の一例についての断面模式図である。
【図10】図9に示すノズル部分を示すD−D断面矢視
図である。
【図11】図5に示す管内面研掃装置において研掃材供
給口の前方に研掃材分散手段である鋼製の円錐状体を配
置した場合の研掃材供給口近傍の状態を示す断面模式図
である。
【図12】図1に示す管内面研掃装置を用いて研掃を行
った場合における、研掃時間と被研掃管の長手方向の位
置の関係を示すグラフである。
【図13】図2に示す管内面研掃装置を用いて研掃を行
った場合における、研掃時間と被研掃管の長手方向の位
置の関係を示すグラフである。
【図14】図5に示す管内面研掃装置を用いて研掃を行
った場合における、研掃時間と被研掃管の長手方向の位
置の関係を示すグラフである。
【図15】図7に示す管内面研掃装置を用いて研掃を行
った場合における、研掃時間と被研掃管の長手方向の位
置の関係を示すグラフである。
【図16】図5に示す管内面研掃装置を用いて研掃材供
給口の前方に研掃材分散促進板を配設して研掃を行った
場合における、研掃時間と被研掃管の長手方向の位置の
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1:ホッパ 2:研掃材 3:空
気吸引口 4:研掃材搬送管 5:研掃材供給管 6:被
研掃管 7:レシーバボックス 8:バグフィルタ 9:ブ
ロア 10:ノズル 11:ファン 12:
案内羽根 13a、13b:ベースプレート 14:
ガス吸引部 15:吸気管 16:ノズル 17:
円錐状体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被研掃管の一端より内部空気を吸引し、
    前記被研掃管の他端から吸引される空気に研掃材を供給
    し、前記研掃材を前記被研掃管の内部に通過させること
    により、前記被研掃管の内面を研掃する吸引式管内面研
    掃装置において、前記吸引される空気を旋回流とする旋
    回流生成手段と、前記研掃材を前記旋回流の中心部に供
    給する研掃材供給手段とを備えることを特徴とする管内
    面研掃装置。
  2. 【請求項2】 前記旋回流生成手段は、前記被研掃管の
    前記研掃材を供給する側に接続する研掃材搬送管の内部
    に備えられた案内羽根であり、前記案内羽根の面の法線
    方向と前記研掃材搬送管の管軸方向とがなす角度を変更
    する案内羽根角度変更手段を備えることを特徴とする請
    求項1に記載の管内面研掃装置。
  3. 【請求項3】 前記旋回流生成手段は、前記被研掃管の
    前記研掃材を供給する側に接続する研掃材搬送管の側面
    部に設けたガス吸引部に備えられた案内羽根であり、前
    記研掃材搬送管の管軸に対して垂直な面へ投影した前記
    案内羽根の面の法線方向と前記研掃材搬送管の半径方向
    とがなす角度を変更する案内羽根角度変更手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の管内面研掃装置。
  4. 【請求項4】 前記旋回流生成手段は、前記被研掃管の
    前記研掃材を供給する側に接続する研掃材搬送管の側面
    部に備えられた吸気管であり、前記吸気管は前記研掃材
    搬送管の周方向に配向しており、前記吸気管の管軸方向
    と前記研掃材搬送管の半径方向とがなす角度若しくは前
    記吸気管の管軸方向と前記研掃材搬送管の管軸方向とが
    なす角度を変更する吸気管角度変更手段を備えることを
    特徴とする請求項1に記載の管内面研掃装置。
  5. 【請求項5】 前記旋回流生成手段は、前記被研掃管の
    前記研掃材を供給する側に接続する研掃材搬送管の内部
    に備えられたノズルであり、前記ノズルの口は前記研掃
    材搬送管の管軸に対する偏心位置にあり、前記ノズルの
    噴射方向のベクトルは前記研掃材搬送管の管軸に対する
    垂直方向の成分を有し、前記ノズルから研掃材搬送管の
    内部へ供給するガスの流量を変更するガス流量変更手
    段、前記研掃材搬送管の管軸に対する前記ノズルの口の
    位置の偏心量を変更するノズル偏心量変更手段および前
    記ノズルの噴射方向と前記研掃材搬送管の管軸方向とが
    なす角度を変更するノズル角度変更手段のうち少なくと
    も一つを備えることを特徴とする請求項1に記載の管内
    面研掃装置。
  6. 【請求項6】 前記研掃材供給手段の研掃材供給口の前
    方に、供給する研掃材の分散を促進する研掃材分散促進
    手段を備えることを特徴とする請求項1〜5の何れかに
    記載の管内面研掃装置。
  7. 【請求項7】 管の一端より内部空気を吸引し、前記管
    の他端から吸引される空気に研掃材を供給し、前記研掃
    材を前記管の内部に通過させることにより、前記管の内
    面を研掃する工程を含む管の製造方法において、前記吸
    引される空気を旋回流とし、前記研掃材を前記旋回流の
    中心部に供給し、前記旋回流により搬送される研掃材に
    より管内面を研掃する工程を含むことを特徴とする管の
    製造方法。
JP2000362982A 2000-11-29 2000-11-29 管内面研掃装置および管の製造方法 Withdrawn JP2002166368A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000362982A JP2002166368A (ja) 2000-11-29 2000-11-29 管内面研掃装置および管の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000362982A JP2002166368A (ja) 2000-11-29 2000-11-29 管内面研掃装置および管の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002166368A true JP2002166368A (ja) 2002-06-11

Family

ID=18834167

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000362982A Withdrawn JP2002166368A (ja) 2000-11-29 2000-11-29 管内面研掃装置および管の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002166368A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007136628A (ja) * 2005-11-21 2007-06-07 Egawa Seisakusho Kk サンドブラスト装置用アタッチメント
JP2008055572A (ja) * 2006-09-01 2008-03-13 Sumitomo Metal Ind Ltd 鋼管内面ブラスト装置、鋼管内面ブラスト方法及び内面の表面性状に優れた鋼管の製造方法
CN108687677A (zh) * 2018-05-10 2018-10-23 四川大学 一种管道内壁自动喷砂机
JP2019124384A (ja) * 2018-01-15 2019-07-25 ダイキン工業株式会社 二重管式製氷機

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007136628A (ja) * 2005-11-21 2007-06-07 Egawa Seisakusho Kk サンドブラスト装置用アタッチメント
JP2008055572A (ja) * 2006-09-01 2008-03-13 Sumitomo Metal Ind Ltd 鋼管内面ブラスト装置、鋼管内面ブラスト方法及び内面の表面性状に優れた鋼管の製造方法
EP2058086A1 (en) * 2006-09-01 2009-05-13 Sumitomo Metal Industries Limited Steel pipe internal-surface blasting apparatus, method of blasting steel pipe internal-surface and process for manufacturing steel pipe excelling in internal-surface surface property
EP2058086A4 (en) * 2006-09-01 2012-08-22 Sumitomo Metal Ind DEVICE FOR IRRADIATING STEEL TUBE INTERIOR SURFACES, METHOD FOR IRRADIATING STEEL TUBE INTERIOR SURFACES AND METHOD FOR PRODUCING STEEL TUBES WITH EXCELLENT SURFACES OF INTERIOR SURFACES
JP2019124384A (ja) * 2018-01-15 2019-07-25 ダイキン工業株式会社 二重管式製氷機
CN108687677A (zh) * 2018-05-10 2018-10-23 四川大学 一种管道内壁自动喷砂机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5217132B2 (ja) 鋼管内面ブラスト装置、鋼管内面ブラスト方法及び内面の表面性状に優れた鋼管の製造方法
JP5578181B2 (ja) 噴射材回収装置および噴射材回収装置を備えたブラスト加工装置およびブラスト加工方法
EP1052065B1 (en) "Centrifugal blasting apparatus"
JPWO2007072553A1 (ja) 投射機およびブラスト装置
JP2002166368A (ja) 管内面研掃装置および管の製造方法
JP2942168B2 (ja) ブラスト加工における加工パターンの拡大方法及び装置
US5573450A (en) Abrasive blasting device
JP3028148B2 (ja) 遠心投射装置
JP3697698B2 (ja) 集塵装置
US2821814A (en) Sandblasting tool
JPH06270065A (ja) 鋼管内面のブラスト方法
JP4893875B1 (ja) ブラスト加工装置
CN207858549U (zh) 一种吸尘式气动打磨机
JP3619598B2 (ja) 被加工物の内壁をサンドブラストする装置および方法
JP3179338B2 (ja) ブラスト加工装置
JP2001225270A (ja) サンドブラスト装置及びサンドブラスト装置における研掃材の分級方法及び該方法におけるダスト捕集方法
JP6504413B2 (ja) ショット処理装置
CN214135593U (zh) 转台抛丸清理机
JP2001150348A (ja) 鋼管内面のスケール除去方法及び装置
CN111251194B (zh) 金属板带除鳞设备与方法及其使用的抛砂器
JPH10249732A (ja) ブラスト加工における研磨材供給・噴射方法および装置
JPS63144961A (ja) 管内面ブラスト装置
RU2128569C1 (ru) Пневматическая шлифовальная машина
CN106583354A (zh) 一种除灰装置
CN220554621U (zh) 一种锯条喷砂箱空气过滤系统

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080205