JP2002164476A - 配線基板およびその製造方法 - Google Patents

配線基板およびその製造方法

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JP2002164476A JP2000360129A JP2000360129A JP2002164476A JP 2002164476 A JP2002164476 A JP 2002164476A JP 2000360129 A JP2000360129 A JP 2000360129A JP 2000360129 A JP2000360129 A JP 2000360129A JP 2002164476 A JP2002164476 A JP 2002164476A
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Koichi Nakahara
光一 中原
Noriyuki Shimizu
範征 清水
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Kyocera Corp
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  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】配線層の電気抵抗が高く、演算速度の高速化等
に対応できない。 【解決手段】絶縁基体1の表面に、タングステンおよび
/またはモリブデンと銅とから成る第1配線層2と、タ
ングステンおよび/またはモリブデンと鉄族金属とから
成り、金属部材6がろう付けされる第2配線層3とを同
時焼成にて形成した配線基板5であって、前記第1配線
層2及び第2配線層3の表面には銅めっき層8が被着さ
れており、かつ第2配線層3表面の銅めっき層8表面が
ニッケルめっき層9で被覆されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁基体の表面
に、低抵抗の第1配線層と、高接着強度を有し金属部材
がろう付けされる第2配線層とを具備した配線基板及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、半導体素子等が搭載される配線基板
は、一般にアルミナセラミックスを絶縁基体とし、その
少なくとも表面にタングステンやモリブデンなどの高融
点金属からなる配線層を被着形成したセラミック配線基
板が多用されている。ところが、従来から多用されてい
る高融点金属からなる配線層では、電気抵抗の高い高融
点金属(電気抵抗率(20℃)で、タングステン:5.
5×10-6Ω・cm、モリブデン:5.7×10-6Ω・
cm)からなることから、配線層を半導体素子等の演算
速度の高速化等に対応して十分に低抵抗とすることがで
きないという欠点があった。
【0003】これに対して、近年に至り、低抵抗導体で
ある銅や銀(電気抵抗率(20℃)で、銅:1.7×1
-6Ω・cm、銀:1.6×10-6Ω・cm)と同時焼
成可能な、いわゆるガラスセラミックスを用いた配線基
板が提案されている。ところが、ガラスセラミックスに
施される銅、銀等から成るメタライズ層の接着強度が高
々2kgf(19.6N)以下と低いため、この配線層
に外部接続用のリード端子等の金属部材を取着した場
合、配線層と絶縁基体との接着強度が不十分となり、配
線層の剥がれ等を生じやすくなってしまうという問題が
ある。
【0004】そこで、この電気的問題点と、配線層の接
着強度の不足とを同時に解決する方法として、本出願人
は先に酸化アルミニウムを主成分とする相対密度が95
%以上のセラミックスから成る絶縁基体と、該絶縁基体
の表面および/または内部に銅を10〜70体積%、タ
ングステンおよび/またはモリブデンを30〜90体積
%の割合で含有する第1のメタライズ層(第1配線層)
と、前記絶縁基体の表面にタングステンおよび/または
モリブデンを50体積%の割合で含有し、鉄族元素を酸
化物換算で0.1〜5体積%、酸化アルミニウムを0〜
45体積%の割合で含有してなる第2のメタライズ層
(第2配線層)とを具備する配線基板およびその製造方
法を提案した(特開2000−188453号参照)。
【0005】この配線基板によれば、絶縁基体が酸化ア
ルミニウム質焼結体等から成り、かつ相対密度が高く緻
密であるため熱伝導性が高く、また、第1のメタライズ
層(第1配線層)が低抵抗の銅を含有するため配線層を
形成する導体の電気抵抗を低く(電気抵抗率(20℃)
で約3〜5×10-6Ω・cm)とすることができる。ま
た同時に、第2のメタライズ層(第2配線層)がモリブ
デンおよび/またはタングステンと鉄族元素とから成る
ことから低温での焼結性が良好で、配線層の絶縁基体に
対する接着強度に優れるとともに、第1のメタライズ層
(第1配線層)との同時焼成が可能である。
【0006】なお、この配線基板は以下の工程により製
作される。即ち、(1)酸化アルミニウム等のセラミッ
ク粉末に助剤、着色剤等を添加してなる原料粉末に、有
機バインダー、溶剤等を添加して得た泥漿状物をシート
状に成形してセラミックグリーンシートを形成する工程
と、(2)このセラミックグリーンシートの表面に、タ
ングステンおよび/またはモリブデンを30乃至90体
積%、銅を10乃至70体積%の割合で含有して成る第
1の導体ペーストを塗布するとともに、鉄族金属を酸化
物換算で0.1乃至5体積%、タングステンおよび/ま
たはモリブデンを95乃至99.9体積%の割合で含有
して成る第2の導体ペーストを塗布する工程と、(3)
前記第1、第2の導体ペーストを塗布したセラミックグ
リーンシートを焼成し、タングステンおよび/またはモ
リブデンと銅とから成る第1配線層及びタングステンお
よび/またはモリブデンと鉄族金属とから成る第2配線
層を有する絶縁基体を得る工程。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記配
線基板は、配線層が、電気抵抗率で約3〜5×10-6Ω
・cmと従来品に比し低抵抗の導体で形成されているも
のの、近年の半導体素子の低消費電力化に伴い、配線層
中を伝播される信号のより一層の低損失化が必要とな
り、さらなる低抵抗化が求められるようになってきてい
る。
【0008】本発明は、上記課題に鑑み案出されたもの
で、その目的は、半導体素子の低消費電力化に対応して
信号のより一層の低損失化が可能な低抵抗の配線層を絶
縁基体の表面に形成して成る配線基板、およびその製造
方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の配線基板は、絶
縁基体の表面に、タングステンおよび/またはモリブデ
ンと銅とから成る第1配線層と、タングステンおよび/
またはモリブデンと鉄族金属とから成り、金属部材がろ
う付けされる第2配線層とを同時焼成にて形成した配線
基板であって、前記第1配線層及び第2配線層の表面に
は銅めっき層が被着されており、かつ第2配線層表面の
銅めっき層表面がニッケルめっき層で被覆されているこ
とを特徴とするものである。
【0010】また本発明の配線基板は、前記第1配線層
はタングステンおよび/またはモリブデンが30乃至9
0体積%、銅が10乃至70体積%から成り、第2配線
層は鉄族金属が酸化物換算で0.1乃至5体積%、残部
がタングステンおよび/またはモリブデンから成ること
を特徴とするものである。
【0011】また本発明の配線基板は、前記銅めっき層
の厚みが2μm乃至15μmであることを特徴とするも
のである。
【0012】また本発明の配線基板の製造方法は、
(1)セラミックグリーンシートの表面に、タングステ
ンおよび/またはモリブデンを30乃至90体積%、銅
を10乃至70体積%の割合で含有して成る第1の導体
ペーストを塗布するとともに、鉄族金属を酸化物換算で
0.1乃至5体積%、タングステンおよび/またはモリ
ブデンを95乃至99.9体積%の割合で含有して成る
第2の導体ペーストを塗布する工程と、(2)前記第
1、第2の導体ペーストを塗布したセラミックグリーン
シートを焼成し、タングステンおよび/またはモリブデ
ンと銅とから成る第1配線層及びタングステンおよび/
またはモリブデンと鉄族金属とから成る第2配線層を有
する絶縁基体を得る工程と、(3)前記第1配線層及び
第2配線層表面に銅めっき層を被着させる工程と(4)
前記第1配線層をレジスト膜で被覆するとともに第2配
線層に被着させた銅めっき層表面にニッケルめっき層を
被着させる工程と、(5)前記第1配線層表面の銅めっ
き層を被覆しているレジスト膜を除去する工程とから成
ることを特徴とするものである。
【0013】本発明の配線基板によれば、第1配線層を
タングステンおよび/またはモリブデンと銅とで形成す
るとともに、その表面に、電気抵抗率が1.7×10-6
Ω/cmと、配線層を形成する導体の約1/2程度の低
抵抗の銅からなるめっき層を被着し、この非常に低抵抗
の銅めっき層の作用により配線層の電気抵抗が非常に小
さくなることから第1配線層をより一層低抵抗とし、第
1配線層を伝播する信号の損失を極めて効果的に低減す
ることができ、半導体素子を正常に作動させることがで
きる。
【0014】また同時に本発明の配線基板によれば、銅
を主成分とする第1配線層表面に銅めっき層を被着さ
せ、配線層とめっき層との結合が主として同種金属であ
る銅同士の結合となることから、銅めっき層を第1配線
層に強固に被着させることができる。
【0015】さらに本発明の配線基板によれば、第2配
線層の銅めっき層表面をニッケルめっき層で被覆するよ
うにしたことから、銅めっき層から多量の銅がろう材中
に移動し、ろう材の濡れ性劣化等を誘発することを効果
的に防止し、リード端子等の金属部材を第2配線層に強
固に被着させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の配線基板の一実施
例について、添付の図面を基に説明する。図1は、本発
明の配線基板を半導体素子搭載用の配線基板に用いた場
合の一実施例を示し、1は絶縁基体、2は第1配線層、
3は第2配線層であり、これらの絶縁基体1、第1配線
層2、第2配線層3により半導体素子4を搭載する配線
基板5が形成され、第2配線層3には外部接続用の金属
材料からなるリード端子6がろう材7を介してろう付け
取着されている。なお、絶縁基体1に形成した貫通孔1
a内にも第1配線層2と同様の導体が充填され、第1配
線層2と第2配線層3とを電気的に接続するようにして
いる。
【0017】本発明によれば、図2に拡大図で示す如
く、前記第1配線層2をタングステンおよび/またはモ
リブデンと銅とにより形成するとともに、第2配線層3
をタングステンおよび/またはモリブデンと鉄族元素と
により形成したものであり、この第1配線層2および第
2配線層3は、絶縁基体1と同時焼成によって形成され
たものである。
【0018】また第1配線層2および第2配線層3の表
面には銅めっき層8が被着されており、かつ第2配線層
3の銅めっき層8がニッケルめっき層9で被覆されてい
る。
【0019】(絶縁基体)本発明において、絶縁基体1
は半導体素子4を搭載、支持する基体として作用し、酸
化アルミニウム質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、
炭化珪素質焼結体等のセラミック焼結体により形成され
上面に半導体素子4をが搭載される。
【0020】また前記絶縁基体1は、その熱伝導性およ
び機械的強度を良好とする上では、相対密度95%以上
の高緻密体から構成されるものであることが望ましい。
【0021】更に本発明では、前記絶縁基体1は、第1
配線層2との同時焼成による保形性を達成する上では、
1200℃乃至1500℃の低温で焼成することが必要
となるが、本発明によれば、このような低温での焼成に
おいても相対密度95%以上に緻密化することが望まし
い。
【0022】かかる観点から、本発明における絶縁基体
1は、例えば、酸化アルミニウムを主成分とするもの、
具体的には酸化アルミニウムを90重量%以上の割合で
含有するものが好適に使用され、第2の成分として、M
n化合物をMnO2換算で2.0乃至6.0重量%の割
合で含有するものが望ましい。即ち、マンガン化合物が
2.0重量%よりも少ないと、1200℃乃至1500
℃での緻密化が達成されにくく、また6.0重量%より
も多いと絶縁基体1の絶縁性が低下する。マンガン化合
物の最適な範囲はMnO2換算で3〜7重量%である。
【0023】また、この絶縁基体1中には、第3の成分
として、SiO2およびMgO、CaO、SrO等のア
ルカリ土類元素酸化物を低温焼結性を高めるために合計
で0.4乃至8重量%の割合で含有せしめることが望ま
しい。
【0024】さらに、この絶縁基体1中には、着色成分
や誘電率などの誘電特性の向上のためにW、Mo、Cr
などの金属を着色成分とし2重量%以下の割合で含んで
もよい。
【0025】上記酸化アルミニウム以外の成分は、酸化
アルミニウム主結晶相の粒界に非晶質相あるいは結晶相
として存在するが、熱伝導性を高める上で粒界中に助剤
成分を含有する結晶相が形成されていることが望まし
い。
【0026】また前記絶縁基体1を酸化アルミニウムを
主成分として形成した場合、酸化アルミニウム主結晶相
は、粒状または柱状の結晶として存在するが、これら主
結晶相の平均結晶粒径は、1.5乃至5.0μmである
ことが望ましい。なお、主結晶相が柱状結晶からなる場
合、上記平均結晶粒径は、短軸径に基づくものである。
この主結晶相の平均結晶粒径が1.5μmよりも小さい
と、高熱伝導化が難しく、平均粒径が5.0μmよりも
大きいと基板材料として用いる場合に要求される十分な
強度が得られにくくなるためである。
【0027】(配線層)前記第1配線層2は、配線基板
5に搭載された半導体素子4の電極を接続させる電極パ
ッドとして作用するとともに、この半導体素子4の電極
を外部に導出する導電路として作用し、第2配線層3は
外部接続用のリード端子6等の金属部材をろう材7を介
してろう付けするための接続パッドとして作用する。
【0028】前記第1配線層2は、銅を10乃至70体
積%、タングステン及び/またはモリブデンを30乃至
90体積%の割合で含有することが好ましい。これは、
第1配線層2の低抵抗化と、上記絶縁基体1との同時焼
結性を達成するとともに、第1配線層2の同時焼成時の
保形成を維持するためであり、上記銅量が10体積%よ
りも少なく、タングステンやモリブデン量が90体積%
よりも多いと、第1配線層2を形成する導体の電気抵抗
が約5×10-6Ω・cm以上と高くなる。また銅量が7
0体積%よりも多く、タングステンやモリブデン量が3
0体積%よりも少ないと、第1配線層2の同時焼成時の
保形成が低下し、第1配線層2においてにじみが発生し
たり、溶融した銅によって第1配線層2が凝集して断線
が生じるとともに、絶縁基体1と第1配線層2の熱膨張
系数差により第1配線層2の剥離が発生するためであ
る。最適な組成範囲は、銅を40乃至60体積%、タン
グステンおよび/またはモリブデンを60乃至40体積
%である。
【0029】また、本発明においては、第1配線層2中
におけるタングステンおよび/またはモリブデンは、平
均粒径1乃至10μmの球状あるいは数個の粒子による
焼結粒子として銅からなるマトリックス中に分散含有し
ていることが望ましい。これは、上記平均粒径が、1μ
mよりも小さい場合、第1配線層2の保形性が悪くなる
とともに組織が多孔質化し第1配線層2の抵抗も高くな
り、10μmを越えると銅のマトリックスがタングステ
ンやモリブデンの粒子によって分断されてしまい第1配
線層2の抵抗が高くなったり、銅成分が分離してにじみ
などが発生するためである。タングステンおよび/また
はモリブデンは平均粒径1.3乃至5μm、特に1.3
乃至3μmの大きさで分散されていることが最も望まし
い。
【0030】また、上記第1配線層2中には、絶縁基体
1との密着性を改善するために、アルミナ、または絶縁
基体1と同じ成分のセラミックスを0.05乃至2体積
%の割合で含有させることも可能である。
【0031】さらに、本発明の配線基板5においては、
銅を含有する第1配線層2を銅の融点を越える温度で絶
縁基体1と同時焼成することにより、第1配線層2中の
銅成分が絶縁基体1中に拡散する場合があるが、本発明
によれば、上記少なくとも銅を含む第1配線層2の周囲
のセラミックスへの銅の拡散距離が20μm以下、特に
10μm以下であることが望ましい。これは、銅のセラ
ミックス中への拡散距離が20μmを越えると、電気回
路形成時に第1配線層2間の絶縁性が低下し電気回路の
信頼性が低下するためである。
【0032】この銅の拡散距離を20μm以下とするこ
とにより、第1配線層2のうち、同一平面内に形成され
た第1配線層2間の最小線間距離を100μm以下、特
に90μm以下の高密度化を図ることができる。
【0033】また本発明の配線基板5においては、前記
第1配線層2の表面に銅めっき層8が被着されている。
【0034】前記銅めっき層8は、電気抵抗率が1.7
×10-6Ω・cmと非常に低抵抗の銅からなることか
ら、第1配線層2をより一層低抵抗とし、配線基板5に
搭載される半導体素子4の低消費電力化に対応して、第
1配線層2中を伝播される信号の損失を極めて小さなも
のに低減する作用をなす。
【0035】この銅めっき層8は、被着する第1配線層
2が同種金属である銅を主成分とすることから、第1配
線層2に対して強固に被着することができる。
【0036】前記銅めっき層8は、その厚みが2μm未
満では第1配線層2を十分に低抵抗とすることが困難と
なり、15μmを越えると内部応力により第1配線層2
に対する密着性が低下し、フクレ、ハガレ等の不具合を
生じるおそれがある。従って、前記銅めっき層8は、そ
の厚みを2μm乃至15μmの範囲としておくことが好
ましく、3乃至6μmとしておくことがより一層好まし
い。
【0037】更に、本発明の配線基板5においては、絶
縁基体1表面に、タングステンおよび/またはモリブデ
ンと鉄族元素とから成り、リード端子6等の金属部材が
ろう付けされる第2配線層3が形成されている。
【0038】絶縁基体1表面に形成され金属部材が取着
される第2配線層3に対しては、金属部材との高い接合
強度とともに、絶縁基体1との高い接着強度が要求され
る。しかしながら、前記第1配線層2の組成では十分な
接着強度を得ることが難しい。
【0039】そこで、本発明によれば、この第2配線層
3を上記組成とすることにより絶縁基体1との高い接着
強度を付与し得る。
【0040】この第2配線層3を、導体成分として低融
点の銅を多量に含有する第1配線層2と同時焼成によっ
て形成する場合、その焼成温度が1200乃至1500
℃の低温で焼成する必要があることから、タングステン
やモリブデンのみからなる導体では、その低温焼成時に
十分に焼結することができない。
【0041】そこで、本発明によれば、タングステンや
モリブデン以外に、鉄族金属を酸化物換算で0.1乃至
5体積%の割合で含有せしめることにより、低温での焼
結性を高めることができる。従って、この前記鉄族金属
量が0.1体積%未満の場合には第2配線層3の緻密化
が進行せず焼結不良になるため、絶縁基体1との接着強
度が低下する。逆に、鉄族金属量が5体積%を越える場
合には、タングステン、モリブデンの粒子が異常粒成長
し接着強度が低下する。この上記鉄族金属量は、特には
酸化物換算で0.5乃至2体積%が望ましい。
【0042】また、この第2配線層3中には、酸化アル
ミニウム等を主成分とする絶縁基体1との接着強度を高
めるために、酸化アルミニウム等の絶縁基体1と同種の
セラミック粉末を添加することも有効である。しかし、
その含有量が45体積%よりも多いと焼結不良を招くと
ともに後述するめっき工程においてめっき欠け(めっき
が付着しない)が発生する。このめっき欠けは、リード
端子6等の金属部材の接合信頼性の低下を招く。例え
ば、酸化アルミニウムの場合、その含有量は特に2乃至
35体積%が望ましい。
【0043】この第2配線層3中の鉄族金属としては、
鉄、ニッケル、コバルトが挙げられるがこれらの中でも
ニッケルが最も望ましい。また酸化物換算量は、鉄(F
e)はFe23、ニッケル(Ni)はNiO、コバルト
(Co)はCo34の形態で換算した量である。
【0044】なお、前記リード端子6は、配線基板の外
部接続用の端子として作用し、銅や銅を主成分とする合
金、鉄−ニッケル合金、鉄−ニッケル−コバルト合金等
の金属材料から成り、金属材料に圧延加工、打抜き加工
等の周知の金属加工を施すことにより形成される。この
リード端子6は、第2配線層3上に、銀ろう等のろう材
を間に挟んで載せるとともに、約800℃で熱処理する
ことにより第2配線層3上にろう付けされる。
【0045】また、本発明の配線基板5においては、前
記第2配線層3の表面に銅めっき層8が被着されている
とともに、この第2配線層表面の銅めっき層8表面がさ
らにニッケルめっき層9で被覆されている。
【0046】前記第2配線層3に被着される銅めっき層
8は、上記第1配線層2に銅めっき層を被着させる際に
同時に第2配線層3表面に被着形成されるものであり、
その厚みは第1配線層2に被着される銅めっき層8と同
じ厚み(2乃至15μm)となっている。またこの銅め
っき層8は、モリブデンおよび/またはタングステンと
鉄族金属とから成る第2配線層3に対する密着性が良好
で、第2配線層3表面に強固に被着することができる。
【0047】前記ニッケルめっき層9は、銅めっき層8
に対する密着性が良好であるとともに、ろう材7の濡れ
性、接合性が良好であることから、第2配線層3にろう
材7を介してリード端子6を強固にロウ付けすることが
できる。
【0048】また同時に、前記ニッケルめっき層9は、
第2配線層3にリード端子6等の金属部材をろう材7を
ろう付けする際、第2配線層3表面に2μm乃至15μ
mと厚く被着された銅めっき層8から多量の銅がろう材
7中に移動拡散することを防止する被覆層として作用す
る。なお、ろう材7中に銅が多量に移動拡散した場合、
ろう材の組成が所定範囲から外れ、ろう材7に銅成分の
偏析や、濡れ性、接合性の劣化等の不具合を生じ、金属
部材を第2配線層3に強固にろう付けすることができな
くなってしまう。
【0049】前記ニッケルめっき層9は、その厚みが
0.5μm未満では銅めっき層9からろう材7中への銅
の移動拡散を防止することが困難で、ろう材7中に銅が
移動拡散して金属部材のろう付け強度が低下する傾向が
あり、5μmを越えるとその内部応力により、ニッケル
めっき層9の銅めっき層8に対する被着強度や、第2配
線層3の絶縁基体1に対する接着強度が低下するおそれ
がある。従って、前記ニッケルめっき層9は、その厚み
を0.5乃至5μmの範囲としておくことが好ましい。
【0050】また前記ニッケルめっき層9は、その内部
にホウ素を含有させるようにしておくと、銅めっき層8
を被覆するニッケルめっき層9を緻密でピンホール等の
少ないめっき層とすることができ、第2配線層3に対す
るろう材7の濡れ性をより一層良好とすることができ
る。従って、前記ニッケルめっき層9は、その内部にホ
ウ素を含有させるようにしておくことが好ましい。
【0051】この場合、ホウ素含有量が0.05重量%
未満となるとニッケルめっき層9の耐食性が劣化する傾
向にあり、3重量%を越えるとニッケルめっき層9の電
気抵抗が増大して伝播される信号の損失が増大する傾向
にある。従って、前記ニッケルめっき層9にホウ素を含
有させる場合、その含有量は0.05乃至3重量%の範
囲としておくことが好ましい。
【0052】また前記ニッケルめっき層9は、ホウ素を
含有する場合、微量成分である硫黄の含有量が0.00
5重量%未満となるとニッケルめっき層9中に微細なク
ラックが生じやすくなり、0.08重量%を越えるとニ
ッケルめっき層9の耐食性が劣化する傾向がある。従っ
て、前記ニッケルめっき層9は、ホウ素を含有する場
合、その微量成分である硫黄の含有量を0.005乃至
0.08重量%としておくことが好ましい。
【0053】また、上記第1配線層2に被着させた銅め
っき層8および第2配線層3の銅めっき層8表面に被着
させたニッケルめっき層9は、さらにその露出表面を
0.03乃至3μmの厚さの金めっき層(非図示)で被
覆するようにしておくと、その酸化腐食を効果的に防止
することができるとともに、後述するボンディングワイ
ヤのボンディング性等をより一層良好とすることができ
る。従って、第1配線層2の銅めっき層8および第2配
線層3の銅めっき層8表面に被着させたニッケルめっき
層9は、その露出表面を0.03乃至3μmの厚さの金
めっき層で被覆するようにしておくことが好ましい。
【0054】かくして本発明の配線基板によれば、絶縁
基体1の上面に半導体素子4を搭載するとともに半導体
素子4の各電極を第1配線層2にボンディングワイヤ1
0を介して電気的に接続し、しかる後、必要に応じて前
記半導体素子4を金属やセラミックスから成る椀状の蓋
体や封止樹脂(非図示)等を用いて気密封止することに
よって製品としての半導体装置が完成する。
【0055】(配線基板の形成方法)次に、上記配線基
板の製造方法を、絶縁基体が酸化アルミニウム質焼結体
からなる場合について、添付の図3(a)乃至(e)を
基に説明する。なお、図中、図1乃至図2と同じ部位に
は同じ番号を付している。
【0056】(1)まず図3(a)に示す如く、セラミ
ックグリーンシート21の表面に、タングステンおよび
/またはモリブデンを30乃至90体積%、銅を10乃
至70体積%の割合で含有して成る第1の導体ペースト
22をスクリーン印刷法等で塗布するとともに、鉄族金
属を酸化物換算で0.1乃至5体積%、タングステンお
よび/またはモリブデンを95乃至99.9体積%の割
合で含有して成る第2の導体ペースト23を塗布する。
【0057】なお、前記セラミックグリーンシートに
は、貫通導体となる貫通孔21aが、予めレーザー加工
法や機械的打抜き加工法等により形成されており、貫通
孔21a内にも前記第1の導体ペースト22が印刷充填
されている。
【0058】前記セラミックグリーンシート21は、酸
化アルミニウムを主成分とする原料粉末に有機バインダ
ーや溶媒を添加してスラリー(泥漿状物)となすととも
に、これをドクターブレード法等でシート状に成形する
ことにより形成できる。
【0059】なお、前記酸化アルミニウム原料粉末とし
て、平均粒径が0.5μm乃至2.5μm、特に0.5
μm乃至2.0μmの粉末を用いる。これは、平均粒径
は0.5μmよりも小さいと、粉末の取扱いが難しく、
また粉末のコストが高くなり、2.5μmよりも大きい
と、1500℃以下の温度で焼成することが難しくなる
ためである。
【0060】そして、上記酸化アルミニウム粉末に対し
て、第2の成分として、MnO2を2.0〜8.0重量
%、特に3.0乃至7.0重量%の割合で添加する。ま
た適宜、第3の成分として、SiO2.MgO、Ca
O、SrO2粉末等を0.4乃至8重量%、第4の成分
として、W、Mo、Crなどの遷移金属の金属粉末や酸
化物粉末を着色成分として金属換算で2重量%以下の割
合で添加する。
【0061】なお、上記酸化物の添加にあたっては、酸
化物粉末以外に、焼成によって酸化物を形成し得る炭酸
塩、硝酸塩、酢酸塩などとして添加してもよい。
【0062】また前記第1の導体ペースト22は、例え
ば、平均粒径が1乃至10μmの銅粉末を10乃至70
体積%、特に40乃至60体積%、平均粒径が1乃至1
0μmのタングステンおよび/またはモリブデン粉末を
30乃至90体積%、特に40乃至60体積%の割合で
添加してなる固形成分に対して、有機樹脂や溶剤を添加
混合することにより作製される。なお、前記第1の導体
ペースト22中には、絶縁基体1との密着性を高めるた
めに、酸化アルミニウム粉末や、絶縁基体1を形成する
セラミックス成分と同一の組成物粉末を0.05乃至2
体積%の割合で添加することも可能である。
【0063】また前記第2の導体ペースト23は、例え
ば、平均粒径が0.5乃至5μmのタングステンおよび
/またはモリブデンに、鉄族金属(鉄、ニッケル、コバ
ルト)の酸化物粉末のうち少なくとも1種を0.1乃至
5体積%、酸化アルミニウム粉末を0乃至45体積%の
割合で添加してなる固形成分に対して、有機樹脂や溶剤
を添加混合することにより作製される。
【0064】(2)次に、前記第1、第2の導体ペース
ト22、23を塗布したセラミックグリーンシート21
を焼成し、図3(b)に示す如く、タングステンおよび
/またはモリブデンと銅とから成る第1配線層2及びタ
ングステンおよび/またはモリブデンと鉄族金属とから
成る第2配線層3とを有する絶縁基体1を得る。
【0065】このときの焼成温度が1200℃より低い
と、通常の原料を用いた場合において、酸化アルミニウ
ム質焼結体から成る絶縁基体が相対密度95%以上まで
緻密化できず、熱伝導性や強度が低下し、1500℃よ
りも高いと、タングステンあるいはモリブデン自体の焼
結が進み、銅との均一組織を維持できなく、ひいては低
抵抗を維持することが困難となりシート抵抗が高くなっ
てしまう。また、酸化物セラミックスの主結晶相の粒径
が大きくなり異常粒成長が発生したり、銅がセラミック
ス中へ拡散するときのパスである粒界の長さが短くなる
とともに拡散速度も速くなる結果、拡散距離を30μm
以下に制御することが困難となるためである。好適には
1350乃至1450℃の範囲がよい。
【0066】また、この焼成時の非酸化性雰囲気として
は、窒素、あるいは窒素と水素との混合雰囲気であるこ
とが望ましいが、特に、配線層中の銅の拡散を抑制する
上では、水素および窒素を含み露点+10℃以下、特に
−10℃以下の非酸化性雰囲気であることが望ましい。
なお、この雰囲気には所望により、アルゴンガス等の不
活性ガスを混入してもよい。焼成時の露点が+10℃よ
り高いと、焼成中に酸化物セラミックスと雰囲気中の水
分とが反応し酸化膜を形成し、この酸化膜と銅含有導体
の銅が反応してしまい、導体の低抵抗化の妨げとなるの
みでなく、銅の拡散を助長してしまうためである。
【0067】さらにまた、上記のように焼成温度および
雰囲気を制御して焼成することによって、絶縁基体1の
表面の算術平均粗さRaを1μm以下、特に0.7μm
以下の平滑性に優れた表面を形成できる。
【0068】(3)次に、図3(c)に示す如く、第1
配線層2および第2配線層3表面に銅めっき層8を2乃
至15μmの厚みで被着させる。
【0069】前記銅めっき層8は、例えば、硫酸銅等の
銅供給源となる銅化合物と、ホルマリン、次亜リン酸ナ
トリウム等の還元剤とを主成分とする無電解銅めっき液
中に第1配線層2および第2配線層3を所定時間浸漬す
ることにより、第1配線層2および第2配線層3上に所
定厚みに被着形成される。
【0070】なお、この場合、被着形成される銅メッキ
層8は、上記使用する還元剤の種類に応じてめっき層中
に含有する共析成分が変化し、例えばホルマリンであれ
ば銅含有量が99.9重量%以上の高純度の銅層が形成
され、次亜リン酸ナトリウムであればリンを数重量%含
有する銅層が形成される。銅めっき層8は低抵抗化を図
る上では高純度であることが好ましいことから、ホルマ
リン等のめっき層中への共析成分を含有しない還元剤を
用いることが好ましい。
【0071】また、前記第1配線層2および第2配線層
3の表面に銅めっき層8を被着させる際、めっき前処理
として、第1配線層2および第2配線層3の表面に露出
しているタングステンおよび/またはモリブデンの高融
点金属をエッチング処理により極力除去し、第1配線層
2および第2配線層3表面のうち銅成分の露出する割合
を、例えば80%以上と大きくするようにしておくこと
が好ましく、第1配線層2および第2配線層3に対する
銅めっき層8の被着強度をより一層良好とすることがで
きる。
【0072】(4)次に、図3(d)に示す如く、前記
銅めっき層8を被着させた第1配線層2表面をレジスト
膜24で被覆するとともに、第2配線層3の銅めっき層
8上にニッケルめっき層9を被着形成する。
【0073】前記レジスト膜24は、第2配線層3にニ
ッケルめっき層9を被着させる際、第1配線層2表面に
不要なニッケルめっき層が被着することを防止する作用
をなし、例えば、ネガ型の感光性合成ゴム系樹脂や、ア
クリル酸エステル系の感光性樹脂等を用いることがで
き、回転式塗布法、ディップコーティング法、フローコ
ーティング法、ローラーコーティング法等でレジスト膜
24を配線基板5表面のほぼ全面を覆うようにして塗布
した後、露光、現像により第1配線層2のみを被覆する
ようにパターン加工することにより形成される。
【0074】なお、前記レジスト膜24は、後述するニ
ッケルめっきの際、酸性、アルカリ性等の腐食性のめっ
き液、各種処理液中に浸漬されることから、このような
酸性、アルカリ性等の液に対する耐薬品性に優れたもの
としておく必要がある。
【0075】前記ニッケルめっき層9は、例えば、次亜
リン酸ナトリウム、ジメチルアミンボラン、ヒドラジン
等の還元剤を用いた無電解めっき法により形成されてお
り、還元剤の種類に応じて、リンを含有するニッケルめ
っき層、ホウ素を含有するニッケルめっき層、ニッケル
の純度が99.9重量%以上の高純度ニッケルめっき層
等として形成される。
【0076】前記ニッケルめっき層9の被着は、例え
ば、ホウ素を含有する場合であれば、硫酸ニッケル等の
ニッケル供給源となるニッケル化合物と、ジメチルアミ
ンボラン等の還元剤とを主成分とし、酢酸、マロン酸、
コハク酸、プロピオン酸等の有機酸またはそのナトリウ
ム塩等の錯化剤、チオ二酢酸等の安定剤、塩化アンモニ
ウム等のpH調整剤とを添加混合して調整した無電解ニ
ッケルめっき液中に第2配線層3を所定時間浸漬するこ
とにより行うことができる。
【0077】またニッケルめっき層9中のホウ素含有量
や硫黄等の微量成分の含有量は、上記ニッケルめっき液
において、錯化剤や安定剤の種類の組合やその濃度の増
減、あるいはpH、液温、攪拌速度等のめっき条件を調
整することにより所定範囲に制御することができる。
【0078】(5)そして最後に、前記第1配線層2を
被覆しているレジスト膜24を除去することにより、図
3(e)に示す如く、絶縁基体1表面に、タングステン
および/またはモリブデンと銅とから成る第1配線層2
と、タングステンおよび/またはモリブデンと鉄族金属
とから成りリード端子等の金属部材が取着される第2配
線層3とを同時焼成により形成し、第1配線層2及び第
2配線層3の表面に銅めっき層8が被着され、かつ第2
配線層3の銅めっき層8表面がニッケルめっき層9で被
覆されている配線基板5が完成する。
【0079】前記レジスト膜24の除去は、例えば、レ
ジスト膜24が感光性合成ゴム系樹脂から成る場合であ
れば、レジスト膜24をキシレン等の有機溶剤を主成分
とする剥離液中に浸漬することにより行うことができ
る。なお、浸漬時間はレジスト膜の厚み、剥離液の濃
度、温度等の作業条件に応じて適宜決めるようにすれば
よい。
【0080】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種
々の変更は可能であり、例えば、上記実施例では、本発
明の配線基板を半導体素子搭載用の配線基板に適用した
場合について説明したが、これを混成集積回路基板等に
適用してもよい。
【0081】
【発明の効果】本発明の配線基板によれば、第1配線層
をタングステンおよび/またはモリブデンと銅とで形成
するとともに、その表面に、電気抵抗率が1.7×10
-6Ω/cmと、配線層を形成する導体の約1/2程度の
低抵抗の銅からなるめっき層を被着し、この非常に低抵
抗の銅めっき層の作用により配線層の電気抵抗が非常に
小さくなることから、第1配線層をより一層低抵抗と
し、第1配線層を伝播する信号の損失を極めて効果的に
低減することができ、半導体素子を正常に作動させるこ
とができる。
【0082】また同時に本発明の配線基板によれば、銅
を主成分とする第1配線層表面に銅めっき層を被着さ
せ、配線層とめっき層との結合が主として同種金属であ
る銅同士の結合となることから、銅めっき層を第1配線
層に強固に被着させることができる。
【0083】またさらに本発明の配線基板によれば、第
2配線層の銅めっき層表面をニッケルめっき層で被覆す
るようにしたことから、銅めっき層から多量の銅がろう
材中に移動しろう材の濡れ性劣化等を誘発することを効
果的に防止し、金属部材を第2配線層に強固に被着させ
ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の一実施例を示す断面図であ
る。
【図2】図1に示す配線基板の要部拡大図である。
【図3】(a)乃至(e)は本発明の配線基板の製造方
法を説明するための工程毎の断面図である。
【符号の説明】
1・・・・絶縁基体 2・・・・第1配線層 3・・・・第2配線層 4・・・・半導体素子 5・・・・配線基板 6・・・・リード端子 7・・・・ろう材 8・・・・銅めっき層 9・・・・ニッケルめっき層 21・・・セラミックグリーンシート 22・・・第1導体ペースト 23・・・第2導体ペースト 24・・・レジスト膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/24 H01L 23/14 M 3/34 501 23/12 D Fターム(参考) 4E351 AA07 BB31 BB33 BB35 BB36 CC07 CC12 CC22 DD04 DD17 DD19 EE02 GG06 GG07 GG15 5E319 AA03 AB01 AC01 AC04 AC16 AC17 AC18 BB01 BB05 CC22 CD04 CD26 CD29 GG03 5E343 AA02 AA23 BB08 BB14 BB16 BB17 BB24 BB39 BB40 BB43 BB44 BB52 BB71 BB72 DD03 DD32 DD33 GG13 GG18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基体の表面に、タングステンおよび/
    またはモリブデンと銅とから成る第1配線層と、タング
    ステンおよび/またはモリブデンと鉄族金属とから成
    り、金属部材がろう付けされる第2配線層とを同時焼成
    にて形成した配線基板であって、 前記第1配線層及び第2配線層の表面には銅めっき層が
    被着されており、かつ第2配線層表面の銅めっき層表面
    がニッケルめっき層で被覆されていることを特徴とする
    配線基板。
  2. 【請求項2】前記第1配線層はタングステンおよび/ま
    たはモリブデンが30乃至90体積%、銅が10乃至7
    0体積%から成り、第2配線層は鉄族金属が酸化物換算
    で0.1乃至5体積%、残部がタングステンおよび/ま
    たはモリブデンから成ることを特徴とする請求項1に記
    載の配線基板。
  3. 【請求項3】前記銅めっき層の厚みが2μm乃至15μ
    mであることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  4. 【請求項4】(1)セラミックグリーンシートの表面
    に、タングステンおよび/またはモリブデンを30乃至
    90体積%、銅を10乃至70体積%の割合で含有して
    成る第1の導体ペーストを塗布するとともに、鉄族金属
    を酸化物換算で0.1乃至5体積%、タングステンおよ
    び/またはモリブデンを95乃至99.9体積%の割合
    で含有して成る第2の導体ペーストを塗布する工程と、
    (2)前記第1、第2の導体ペーストを塗布したセラミ
    ックグリーンシートを焼成し、タングステンおよび/ま
    たはモリブデンと銅とから成る第1配線層及びタングス
    テンおよび/またはモリブデンと鉄族金属とから成る第
    2配線層を有する絶縁基体を得る工程と、(3)前記第
    1配線層及び第2配線層表面に銅めっき層を被着させる
    工程と(4)前記第1配線層をレジスト膜で被覆すると
    ともに第2配線層に被着させた銅めっき層表面にニッケ
    ルめっき層を被着させる工程と、(5)前記第1配線層
    表面の銅めっき層を被覆しているレジスト膜を除去する
    工程とから成る配線基板の製造方法。
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