JP2003105549A - 配線基板およびその製造方法 - Google Patents
配線基板およびその製造方法Info
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Abstract
る。 【解決手段】 絶縁体1に高融点金属から成る配線導体
2を形成するとともに配線導体2の表面に無電解めっき
金属層6を被着させて成る配線基板4であって、無電解
めっき金属層6はその内部にIB族元素8を含有し、か
つ鉛が非含有であるとともに、IB属元素8の濃度を無
電解めっき金属層6の配線導体2側で高く表面側で低く
した。
Description
素子・抵抗器等の電子部品を搭載する配線基板であっ
て、その表面の配線導体に無電解法によってめっき層を
被着させて成る配線基板およびその製造方法に関するも
のである。
の電子部品を搭載される配線基板は、一般に、酸化アル
ミニウム質焼結体等から成り、電子部品の搭載部を有す
る略四角板形状の絶縁体と、絶縁体の搭載部から外部に
かけて導出形成されたタングステン・モリブデン・マン
ガン等の高融点金属材料から成る複数個の配線層とから
構成されており、絶縁体の搭載部に半導体素子や容量素
子・抵抗器等の電子部品を搭載するとともに電子部品の
各電極を配線層に半田やボンディングワイヤ等の導電性
接続材を介して電気的に接続するようになっている。
導出されている部位を外部電気回路基板の回路配線に半
田等を介し接続することによって外部電気回路基板上に
実装され、同時に配線基板に搭載されている電子部品の
各電極が所定の外部電気回路に電気的に接続されること
となる。
面にニッケル・銅等のめっき金属層が被着形成され、タ
ングステン等の高融点金属材料から成る配線層に対する
半田やボンディングワイヤの濡れ性・ボンディング性等
を良好としている。
を被着形成する方法としては、配線基板の小型化に伴う
配線導体の高密度化によってめっき電力供給用の引き出
し線の形成が困難なことから、引き出し線が不要である
無電解法が多用されつつある。
めっき金属層の被着形成は、タングステン・モリブデン
・マンガン等の高融点金属がニッケル・銅等の金属の無
電解法(自己触媒型)による還元析出に対して触媒活性
を有しないことから、通常、まず配線導体の表面に銅・
銀・金等のIB族元素を被着させて触媒活性を付与した
後、配線導体を無電解めっき液中に浸漬してめっき金属
層を被着させるという方法が採用され、一般に、以下の
ようにして行なわれている。すなわち、まず、表面に配
線導体を有する絶縁基体を準備し、次に、塩化銀等のI
B族元素の供給源となる金属化合物と塩化鉛等の鉛化合
物とを主成分とする水溶液に水酸化ナトリウム・水酸化
カリウム等のpH調整剤等の添加剤を添加して成る活性
液中に配線導体を浸漬し、配線導体の表面に銅・銀・金
等のIB族元素を析出被着させ、次に、硫酸ニッケル・
硫酸銅等のめっき金属の供給源となる金属化合物と、次
亜リン酸ナトリウム・ジメチルアミンボラン・ホルマリ
ン等の還元剤とを主成分とする水溶液に錯化剤・pH緩
衝剤・安定剤等を添加して成る無電解めっき液に浸漬
し、配線導体の表面に被着させた銅・銀・金等のIB族
元素の触媒活性作用によりニッケル・銅等の金属を還元
析出させることにより、配線導体の表面のみに選択的に
めっき金属層を被着形成する。
は、高融点金属から成る配線導体を活性液中に浸漬した
ときに最初に配線導体の表面に吸着して配線導体の表面
を感受性化して活性化剤の析出被着を容易なものとする
感受性化剤として作用し、配線導体への銅・銀・金等の
IB族元素の析出被着を容易、かつ均一なものとしてい
る。また、配線導体の表面に被着されためっき金属層の
内部には、配線導体の表面に被着した銅・銀・金等の活
性化剤と感受性化剤である鉛とが残留し、含有されてい
る。
記のようにめっき金属層中に鉛が含有されることから、
ニッケル・銅等のめっき金属層に熱が加わったときに鉛
がめっき金属層の表面に移動拡散して酸化し、しみ状の
変色を生じさせるという機能上の不具合や、めっき金属
層中の鉛により人体に害を及ぼすという環境・安全上の
不具合を生じてしまうという問題点があった。
液中に鉛を非含有とすることが考えられるが、この場
合、高融点金属から成る配線導体の表面は銅・銀・金等
のIB族元素の析出被着に対する感受性が不十分である
ことから、配線導体の表面にIB族元素をムラなくかつ
強固に析出被着させることができず、その結果、めっき
金属層にムラ・カケ・フクレ等の不具合を生じるという
問題点を誘発してしまう。
ッケル・銅等のめっき金属層の界面に銅・銀・金等のI
B族元素が層状に存在するため、鉛を含まない高融点半
田等を用いて半導体素子や容量素子・抵抗器等の電子部
品を搭載した場合、配線導体と金属層との界面における
熱応力が大きくなり破壊に至るという問題点があった。
出されたものであり、その目的は、配線導体上に無電解
めっき金属層が均一かつ強固に被着しているとともに、
このめっき金属層中に鉛等の感受性化剤が含有されず、
しみ状変色等の機能上の不具合を生じたり、人体に害を
及ぼしたりすることのない配線基板を提供することにあ
る。
縁体に高融点金属から成る配線導体を形成するとともに
該配線導体の表面に無電解めっき金属層を被着させて成
る配線基板であって、前記無電解めっき金属層はその内
部にIB族元素を含有し、かつ鉛が非含有であるととも
に、前記IB族元素の濃度が前記配線導体側で高く表面
側で低いことを特徴とするものである。
いて、前記無電解めっき金属層の最表面部における前記
IB族元素の濃度が、前記配線導体との界面部における
濃度の1/50〜1/2であることを特徴とするものであ
る。
(1)表面に高融点金属から成る配線導体が形成された
絶縁体を準備する工程と、(2)前記配線導体を、IB
族元素とオキシカルボン酸とを主成分とする活性液中に
浸漬し、前記配線導体の表面に前記IB族元素を被着さ
せて触媒活性を付与する工程と、(3)前記IB族元素
が被着された前記配線導体を無電解めっき液中に浸漬
し、前記IB族元素が被着された前記配線導体の表面に
無電解めっき金属層を被着させる工程と、(4)前記無
電解金属層が被着された前記配線導体に600℃〜1000℃
の熱処理を施す工程とからなることを特徴とするもので
ある。
着させた無電解めっき金属層の内部に、無電解めっき金
属層を被着させるのに必要なIB族元素は含有される
が、鉛は非含有であることから、IB族元素の作用によ
り配線導体に良好な触媒活性が付与されて配線導体にの
み無電解めっき金属層を均一に被着させることができ、
かつ、鉛が無電解めっき金属層中に含有されることに起
因する無電解めっき金属層のしみ状変色や人体に対する
害という問題の発生を有効に防止することができる。
界面に層状に存在していたIB族元素の濃度を、無電解
めっき金属層の配線導体側で高く表面側で低くしたこと
から、配線導体と無電解めっき金属層との間にIB族元
素の層が無くなることにより、熱応力によるIB族元素
層を起点とする配線導体からの無電解めっき金属層の剥
離を有効に防止することができる。
おけるIB族元素の濃度が、配線導体との界面部におけ
る濃度の1/50〜1/2になるようにしたときには、I
B族元素が無電解めっき金属層内に十分に拡散し、配線
導体と無電解めっき金属層との界面の熱応力を無電解め
っき金属層内に均一に分散させることができ、配線導体
からの無電解めっき金属層の剥離を有効に防止すること
ができる。
詳細に説明する。
収容する半導体素子収納用パッケージに適用した場合の
実施の形態の一例を示す断面図であり、1は絶縁体、2
は配線導体である。この絶縁体1と配線導体2とで半導
体素子3を搭載するための配線基板4が形成される。
ムライト質焼結体・窒化アルミニウム質焼結体・炭化珪
素質焼結体等の電気絶縁材料から成り、その上面に半導
体素子3を搭載する搭載部を有し、この半導体素子3が
搭載される搭載部から下面にかけてタングステン・モリ
ブデン・マンガン等の高融点金属から成る多数の配線導
体2が被着形成されている。
されるとともに、半導体素子3の各電極は搭載部に露出
している配線導体2に半田ボール5を介して電気的に接
続され、また配線導体2から絶縁体1の下面に導出され
ている部位は外部電気回路基板の回路配線に半田等を介
して電気的に接続される。
に、その表面に無電解法によりめっき金属層6が被着さ
れている。
田の濡れ性・接合強度・ボンディング性を良好なものと
する機能を有し、ニッケルの含有率が99.9重量%以上で
ある高純度ニッケル・ニッケル−リン合金・ニッケル−
ホウ素合金・銅・銅を主成分とする合金等から成る。め
っき金属層6は、その厚さが1μm未満であると配線導
体2を被覆する効果が弱く、また20μmを超えるとめっ
き金属層6自体の応力が大きくなり配線導体2との密着
性が劣化する傾向にある。従って、めっき金属層6は、
その厚さを1〜20μmの範囲としておくことが好まし
い。
にIB族元素を含有し、かつ鉛が非含有であるととも
に、IB族元素の濃度がめっき金属層6の配線導体側で
高く、その反対側である表面側で低いことが重要であ
る。
っき金属層6に含有する鉛が熱等によりめっき金属層6
の表面に移動拡散してしみ状変色を生じたり、人体に害
を及ぼしたりすることを防止するためである。この場
合、銅・銀・金等のIB族元素は無電解法でめっき金属
層6を配線導体2上に被着させるために必要な触媒付与
の機能を有し、配線導体2の表面に析出被着されるとと
もにめっき金属層6中に残留して含有されるが、IB族
元素は鉛に比べて酸化しにくく、また毒性も極めて小さ
いことから、めっき金属層6表面に移動拡散してしみ状
変色を生じたり、人体に害を及ぼしたりするようなこと
はない。
6の配線導体側で高く表面側で低いため、配線導体2と
めっき金属層6との界面にかかる熱応力がめっき金属層
6内に均一に分散することにより、配線導体2からのめ
っき金属層6の剥離を有効に防止することができる。な
おこの場合、めっき金属層6の厚みの1/2より表面側
をめっき金属層の表面側、1/2より配線導体側をめっ
き金属層6の配線導体側としている。
最表面部に含まれるIB族元素の濃度が配線導体との界
面部に含まれる濃度の1/50〜1/2であることが望ま
しい。めっき金属層6の最表面部でのIB族元素の濃度
が配線導体との界面部の濃度の1/50未満となると、I
B族元素の拡散が不十分となり配線導体2からめっき金
属層6が剥離し易くなる傾向がある。他方、1/2を超
えると、鉛を含まない高融点半田等を用いて半導体素子
や容量素子・抵抗器等の電子部品を搭載した場合の半田
接合強度が劣化する傾向がある。
しては、AES(オージェ電子分光分析)やEPMA
(波長分散型X線マイクロアナライザー分析)等により
めっき金属層6の断面部分を分析することが有効であ
る。
好ましく、高融点金属から成る配線導体2の表面に良好
に被着するとともに、ニッケル・銅等の金属の無電解法
による被着形成に対して良好な触媒活性を付与すること
ができる。
が99.9重量%以上である純ニッケル・ニッケル−リン合
金・ニッケルホウ素合金・銅・銅を主成分とする合金等
から成るめっき金属層6の表面を金めっき層(非図示)
で被覆するようにしておくと、めっき金属層6の酸化腐
食を効果的に防止することができるとともに、配線導体
2に対する半田の濡れ性をより一層良好なものとするこ
とができる。従って、配線基板4は、めっき金属層6の
表面をさらに金めっき層で被覆するようにしておくこと
が好ましい。この場合、金めっき層は、その厚さが0.03
μm未満ではめっき金属層を被覆する効果が弱く、また
0.8μmを超えると半田中の錫と金との間で脆い金属間
化合物が大量に生成し、半田の接合強度が劣化する傾向
にある。従って、金めっき層は、その厚さを0.03μm〜
0.8μmの範囲としておくことが好ましい。
体1の搭載部に半導体素子3を搭載するとともに半導体
素子3の各電極を配線層2に半田ボール5を介して電気
的に接続し、しかる後、絶縁体1の上面に金属やセラミ
ックスから成る椀状の蓋体9をガラスや樹脂、ロウ材等
の封止材を介して接合させ、絶縁体1と蓋体7とから成
る容器内部に半導体素子3を気密に収容することによっ
て、製品としての半導体装置が完成する。
図3(a)〜(d)に示す工程毎の要部拡大断面図に基
づいて説明する。なお、図1および図2と同一箇所には
同一符号が付してある。
属から成る配線導体2を設けた絶縁体1を準備する。
窒化アルミニウム質焼結体・ムライト質焼結体・炭化珪
素質焼結体等の電気絶縁材料から成る略四角板であり、
その上面に半導体素子を搭載するための搭載部を有し、
この搭載部に半導体素子が搭載される。
焼結体から成る場合には、酸化アルミニウム・酸化珪素
・酸化カルシウム・酸化マグネシウム等の原料粉末に適
当な有機バインダ・溶剤を添加混合して泥漿状セラミッ
クスラリーと成すとともにこのセラミックスラリーを従
来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等の
シート形成技術を採用しシート状と成すことによってセ
ラミックグリーンシート(セラミック生シート)を得
て、しかる後、このセラミックグリーンシートを切断加
工や打ち抜き加工により適当な形状とするとともにこれ
を複数枚積層し、最後にこの積層されたセラミックグリ
ーンシートを還元雰囲気中にて約1600℃の温度で焼成す
ることによって製作される。
・マンガン等の高融点金属材料から成り、タングステン
等の高融点金属粉末に適当な有機バインダや溶剤を添加
混合して得た金属ペーストを絶縁体1となるセラミック
グリーンシートに予め従来周知のスクリーン印刷法によ
り所定パターンに印刷塗布しておくことによって、絶縁
体1の搭載部から下面にかけて被着形成される。
されるIB族元素の少なくとも1種とクエン酸・リンゴ
酸等のオキシカルボン酸の少なくとも1種とを主成分と
する活性液中に浸漬し、図3(b)に示す如く、配線導
体2の表面にIB族元素8を被着させて触媒活性を付与
する。ただし、図中、IB族元素8は説明のため実際の
スケールよりも誇張して図示している。
体2の表面に被着することにより配線導体2の表面に触
媒活性を付与する作用をなし、後の工程でめっき金属層
6を配線導体2の表面に選択的に均一に被着させること
を可能としている。
含有させることなく配線導体2の表面にIB族元素8を
被着させることを可能とする、という重要な機能を有し
ている。すなわち、クエン酸等のオキシカルボン酸は、
タングステン等の高融点金属から成る配線導体2の表面
に作用し、配線導体2の表面部分の高融点金属を酸化・
錯体化して活性液中に溶出させるとともに、その溶出跡
にタングステン等と置換するようにしてIB族元素を析
出させる機能を有する。これは、このクエン酸等の有機
酸の金属に対する錯体の安定度がIB族元素等の活性化
剤に対する場合よりもタングステン等の高融点金属に対
する場合の方が大きいためであると推定される。そし
て、このようにオキシカルボン酸を活性液中に添加して
おくことにより、活性液中に感受性化剤として鉛を添加
することなく、配線導体2の表面にIB族元素を容易、
かつ均一に被着させることが可能となる。
を用いる場合であれば、塩化銀・硝酸銀等の銀化合物
と、クエン酸・リンゴ酸等のオキシカルボン酸(ヒドロ
キシ基を有するカルボン酸)とを主成分とする水溶液
に、塩酸・硼弗化水素酸・水酸化ナトリウム・水酸化カ
リウム・水酸化リチウム等のpH調整剤等の添加剤を添
加したものを用いることができる。なお、活性液中のI
B族元素濃度は、高濃度になるとIB族元素8の偏析等
の不具合を誘発するおそれがあることから、約20〜180
ppm程度としておくことが好ましい。
中に浸漬し、IB族元素8を触媒として、図3(c)に
示す如く、配線導体2の表面に無電法にてめっき金属層
6を析出・被着させる。
9.9重量%以上である純ニッケル・ニッケル−リン合金
・ニッケル−ホウ素合金・銅・銅を主成分とする合金等
からなり、配線導体2に対する半田の濡れ性・ボンディ
ング性等を良好なものとする作用をなす。
6がニッケル−ホウ素合金からなる場合であれば、硫酸
ニッケル等のニッケル供給源となるニッケル化合物と、
ジメチルアミンボラン等のホウ素系の還元剤とを主成分
とし、錯化剤・安定剤・pH緩衝剤等を添加して成る無
電解ニッケルめっき液を用いることができる。この場
合、無電解ニッケルめっき液中のニッケル(イオン)
は、配線導体2の表面に予め被着させたIB族元素8の
触媒作用で還元剤が酸化分解されるのに伴って金属ニッ
ケルに還元され、還元剤の分解に伴って生じるホウ素と
ともに配線導体2の表面に共析被着して、ニッケル−ホ
ウ素合金から成るめっき金属層6を形成する。
(ニッケル−ホウ素合金)が被着し始めると、この被着
したニッケル自身が後続のニッケルの還元剤による還元
・析出に対して触媒活性を有することから、めっき液中
に触媒であるIB族元素が露出・接触していなくても、
ニッケルの還元析出・被着する反応を継続して行なわせ
ることができる。
を、還元雰囲気中もしくは窒素雰囲気中にて、約600℃
〜1000℃の温度で熱処理することにより、図3(d)に
示す如く、めっき金属層6内のIB族元素に濃度勾配を
持たせることができる。この熱処理の温度が600℃未満
であると、めっき金属層6の厚さが厚い場合に、めっき
金属層6の最表面部におけるIB族元素の濃度が配線導
体との界面部における濃度の1/50未満となるため、I
B族元素の拡散が不十分となり、前述のように配線導体
2からめっき金属層6が剥離する危険がある。また、熱
処理の温度が1000℃を超えると、めっき金属層6の厚さ
が薄い場合に、めっき金属層6の最表面部におけるIB
族元素濃度が配線導体との界面部における濃度の1/2
を超えてしまい、前述のように実装時に不具合が生じる
ことがある。
(非図示)を被着させる場合には、めっき金属層6を被
着させた配線導体2を、シアン化金カリウム等の金化合
物と、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等の錯化剤
とを主成分とする置換型の無電解金めっき液中に所定時
間浸漬する方法を用いることができる。
態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱
しない範囲であれば種々の変更は可能である。例えば、
上述の例では本発明の配線基板を、半導体素子を収容す
る半導体素子収納用パッケージに適用したが、混成集積
回路基板等の他の用途に適用しても良い。
被着させた無電解めっき金属層の内部に、無電解めっき
金属層を被着させるのに必要なIB族元素は含有される
が、鉛は非含有であることから、IB族元素の作用によ
り配線導体に良好な触媒活性が付与されて配線導体にの
み無電解めっき金属層を均一に被着させることができ、
かつ、鉛がめっき金属層中に含有されることに起因する
無電解めっき金属層のしみ状変色や人体に対する害とい
う問題の発生を有効に防止することができる。
層との界面に層状に存在していたIB族元素の濃度を、
無電解めっき金属層の配線導体側で高く表面側で低くし
たことから、配線導体と無電解めっき金属層との間にI
B族元素の層が無くなることにより、熱応力によるIB
族元素を起点とする配線導体からの無電解めっき金属層
の剥離を有効に防止することができる。
おけるIB族元素の濃度が、配線導体との界面部におけ
る濃度の1/50〜1/2になるようにしたときには、I
B族元素が無電解めっき金属層内に十分に拡散し、配線
導体と無電解めっき金属層との界面の熱応力を無電解め
っき金属層内に均一に分散させることができ、配線導体
からの無電解めっき金属層の剥離を有効に防止すること
ができる。
面図である。
板の製造方法を説明するための各工程毎の要部拡大断面
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】絶縁体に高融点金属から成る配線導体を形
成するとともに該配線導体の表面に無電解めっき金属層
を被着させて成る配線基板であって、 前記無電解めっき金属層はその内部にIB族元素を含有
し、かつ鉛が非含有であるとともに、前記IB族元素の
濃度が前記配線導体側で高く表面側で低いことを特徴と
する配線基板。 - 【請求項2】前記無電解めっき金属層の最表面部におけ
る前記IB族元素の濃度が、前記配線導体との界面部に
おける濃度の1/50〜1/2であることを特徴とする請
求項1記載の配線基板。 - 【請求項3】(1)表面に高融点金属から成る配線導体
が形成された絶縁体を準備する工程と、(2)前記配線
導体を、IB族元素とオキシカルボン酸とを主成分とす
る活性液中に浸漬し、前記配線導体の表面に前記IB族
元素を被着させて触媒活性を付与する工程と、(3)前
記IB族元素が被着された前記配線導体を無電解めっき
液中に浸漬し、前記IB族元素が被着された前記配線導
体の表面に無電解めっき金属層を被着させる工程と、
(4)前記無電解金属層が被着された前記配線導体に60
0℃〜1000℃の熱処理を施す工程とからなることを特徴
とする配線基板の製造方法。
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---|---|---|---|
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