JP3024512B2 - 無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜の活性化方法 - Google Patents

無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜の活性化方法

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JP3024512B2
JP3024512B2 JP7132032A JP13203295A JP3024512B2 JP 3024512 B2 JP3024512 B2 JP 3024512B2 JP 7132032 A JP7132032 A JP 7132032A JP 13203295 A JP13203295 A JP 13203295A JP 3024512 B2 JP3024512 B2 JP 3024512B2
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱や熱処理等を受け
たために表面が不活性となった無電解ニッケル−ホウ素
(Ni−B) めっき皮膜の活性化方法に関する。本発明の
具体的な適用分野としては、無電解Ni−Bめっき後に高
温でろう付け工程 (例えば、ピンのろう付け) を行い、
次いで置換金めっきを行うセラミックICパッケージの
製造が挙げられるが、本発明はこの用途に制限されるも
のではなく、無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜を加熱
または熱処理してから、さらにその上にめっきやはんだ
付け等の濡れ性が必要な被覆ないし付着処理を行う任意
の製造工程に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】配線パターンが複雑なピン型セラミック
ICパッケージ [例、PGA (pin gridarray)、MCM (mult
i chip module) など] の製造方法は概略次の通りであ
る。
【0003】主に焼結アルミナ製のセラミック基板上
に、導電粉としてWやMo−Mn合金などの耐火性金属の粉
末を多量に含有する導電ペーストをスクリーン印刷し、
還元性雰囲気で焼成して、回路となるメタライズ層を形
成する。或いは、グリーンシート法として知られるよう
に、メタライズ層の焼成を基板セラミックの焼結と同時
に行う (特に多層セラミック基板の場合) 。
【0004】このメタライズ層はろう付けが不可能であ
るので、ろう付けを可能にするためにメタライズ層を無
電解めっき法によりニッケルで被覆する。次いで、ピン
(外部接続用のリード)をろう付けした後、ワイヤボン
ディング時の接合性を確保するため、置換めっき法によ
り薄く (0.2 μm以下) 金めっきを施し、さらに無電解
めっき法で厚付け (2〜3μm)の金めっきを行う。BG
A (ball grid array)などで採用されるボールボンディ
ング法の場合には、置換金めっきによる薄付け(0.1 μ
m以下) の金めっきだけでよい。その後、ICチップを
所定位置にはんだにより装着 (マウント) するダイボン
ディングを行ってから、ワイヤボンディングまたはボー
ルボンディングによりチップと外部リードとの接続を確
保し、最後にセラミックまたは金属製の蓋をかぶせて溶
接、はんだ、または低融点ガラスなどにより気密封止
し、ハンダめっき等の後処理を行うと、セラミックIC
パッケージが完成する。
【0005】無電解ニッケルめっき法により形成された
ニッケルめっき皮膜は、還元剤の種類によって、Ni−P
合金 (還元剤は次亜りん酸塩) とNi−B合金 (還元剤は
アミンボラン化合物または水素化ホウ素ナトリウム) の
いずれかになる。いずれのめっき皮膜も表面の活性は高
いが、Ni−B合金めっき皮膜の方がはんだ付け性に優れ
ており、またメタライズ層との密着性がよい。そのた
め、上記のICパッケージの製造工程においては、メタ
ライズ層を形成した後、還元剤としてアミンボラン化合
物 (特に、ジメチルアミンボラン) を使用して、Ni−B
合金めっき皮膜を形成するように無電解ニッケルめっき
を行うのが普通である。
【0006】このアミンボラン還元剤による無電解ニッ
ケルめっき法で形成されためっき皮膜は、ニッケル以外
に還元剤に由来するホウ素を含有するNi−B合金めっき
皮膜であって、そのB含有量は重量%で1%以下から数
%程度に及ぶ。従って、このめっき方法は、他の無電解
ニッケルめっきと区別するために、無電解ニッケル−ホ
ウ素めっきと呼ばれる。本発明は、この無電解ニッケル
−ホウ素めっき法により形成されためっき皮膜、即ち、
無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜 (以下、無電解Ni−
Bめっき皮膜という) に関するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のICパッケージ
の製造工程において、無電解Ni−Bめっき後に行うピン
のろう付けの雰囲気によっては、表面活性が低下して、
その後に行う置換金めっき時の金の析出不良や、チップ
のマウント時のはんだ濡れ性不良が起こり、製品が不合
格となることが経験されてきた。この表面活性の低下現
象は、ピンのろう付け (高温で行われることから、シン
ター<焼結>とも呼ばれる) 時の雰囲気が水素100 %で
はなく、窒素を含有する非酸化性雰囲気である場合に顕
著に認められた。
【0008】この問題の解決策として、ピンのろう付け
を水素100 %またはアルゴンなどの不活性ガスからな
る、窒素を含有しない雰囲気中で行っていた。しかし、
コスト高になることは避けられない。また、水素100 %
の雰囲気中でろう付けを行っても、はんだ濡れ性が不良
となることがあった。
【0009】特公昭59−33665 号公報には、基板にガラ
スフリットを含有する導電ペーストをスクリーン印刷し
た後、無電解Ni−Bめっき皮膜を形成し、次いで非反応
性雰囲気中で750 ℃以上の温度に加熱して、めっき皮膜
中のホウ素をガラス中に拡散させると、めっき皮膜の湿
潤性低下が防止されることが記載されている。しかし、
本発明者らがアルミナ基板に対してこの方法を適用して
実験したところ、ろう付け用の加熱 (シンター) 後にホ
ウ素はアルミナ/導電ペースト界面に拡散せず、濡れ性
の低下を防止できないことが認められた。
【0010】本発明の目的は、表面活性の高い無電解Ni
−Bめっき皮膜を窒素を含む雰囲気中で加熱または熱処
理した場合に、その低下した表面活性を活性化すること
ができ、濡れ性の低下が防止できる、無電解Ni−Bめっ
き皮膜の表面活性化方法を提供することである。
【0011】本発明の別の目的は、この方法をセラミッ
クICパッケージの製造に応用して、ろう付け工程を窒
素を含む雰囲気で行っても、その後の置換金めっき工程
での金の析出不良やチップのマウント時のはんだ濡れ性
不良が起こらない、ICパッケージの製造方法を提供す
ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】1側面において、本発明
は、結晶粒構造を持つ基体上に無電解ニッケル−ホウ素
めっき皮膜を所定膜厚より2〜5μm厚く形成し、形成
されためっき皮膜が非酸化性雰囲気中で加熱された後、
めっき皮膜の表層をエッチングにより除去して所定厚み
にすることを特徴とする、窒素雰囲気中で加熱された無
電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜の活性化方法である。
【0013】別の面からは、本発明は、セラミック基板
上に導電ペーストを塗布および焼成し、その上に無電解
ニッケル−ホウ素めっき皮膜を形成し、次いでピンをろ
う付けしてから置換金めっきを施すセラミックICパッ
ケージの製造において、前記無電解ニッケル−ホウ素め
っき皮膜を所定膜厚より2〜5μm厚く形成し、窒素
囲気中でピンをろう付けした後、前記めっき皮膜の表層
をエッチングにより除去して所定厚みにしてから、置換
金めっきを行うことを特徴とする、セラミックICパッ
ケージの製造方法である。
【0014】
【作用】本発明者は、無電解Ni−Bめっきを特に窒素含
有雰囲気中で加熱または熱処理(例、ろう付け) すると
その表面活性が低下する原因について、ESCA(X線
光電子分光法)やEPMA(X線マイクロアナライザ
ー)を利用して調べた結果、次の点を究明した。
【0015】無電解Ni−Bめっき皮膜はホウ素 (B) を
数重量%以下の量で含有しているが、このホウ素はNi2B
の形態で、めっき皮膜の全体にほぼ均一に分布してい
る。即ち、このめっき皮膜は、NiとNi2Bとの混合物から
構成される。なお、Ni2Bの存在については、視斜角入射
X線回折により確認した。
【0016】この無電解Ni−Bめっきを窒素含有雰囲気
中で加熱すると、次式に示すようにNi2Bが窒素と反応し
て、Ni金属と窒化ホウ素 (BN) に変化する。 Ni2B + 1/2 N2 → 2 Ni + BN (ΔG0=−60 kcal/J・mol) ΔG0が負であるから、上記反応は平衡状態にあるなら
ば、熱処理により生成系に容易に移動する。また、雰囲
気中に酸素が存在すると、Ni2Bは酸素とも反応して酸化
ホウ素 (B2O3) を生ずる。この反応も極めて容易に起こ
り、雰囲気ガスが微量の酸素を含んでいても起こる。
【0017】従って、加熱雰囲気中に窒素や酸素が存在
すると、まずめっき皮膜の表面近傍のNi2Bが窒素や酸素
と反応して窒化物 (BN) や酸化物 (B2O3) に変化する。
表面近傍のNi2Bが消費されると、めっき内部からNi2Bが
拡散してきて補給され、上記の反応がめっき皮膜表面で
引き続いて起こる。このようにして、加熱が続くと、最
終的に無電解Ni−Bめっき皮膜中のホウ素は窒化物や酸
化物としてめっき表層に濃化されて、めっき皮膜の表面
に析出し、めっき皮膜の内部のB濃度が非常に低くな
る。
【0018】本発明者がEPMAによって確認したとこ
ろ、熱処理後の無電解Ni−Bめっきにおいて、Bは表面
から約1μmまでの表層部に濃化し、それより内部は本
質的に純Niであった。なお、上記のような反応機構は示
されていないが、無電解Ni−Bめっきを熱処理するとホ
ウ素が完全にめっき皮膜の表面に拡散し、皮膜本体から
ホウ素が消失することは、M.T. Evans et al., J. Elec
trochem. Soc., Vol.141, No. 1 (1994), pp. 78-82に
も記載されている。
【0019】このめっき皮膜の表層に濃化したBNやB2O3
が不活性であり、湿潤性に乏しいため、置換めっきにお
ける金の析出やはんだ濡れ性を阻害する。従って、金め
っきの析出不良やはんだ濡れ性不良を防止する手段とし
ては、上記のホウ素の窒化および酸化反応を防止するこ
とが考えられる。しかし、そのためには、水素または不
活性ガス (例、アルゴン) が100 %という高純度ガスか
らなる雰囲気中で加熱を行う必要があり、コストがかか
る。
【0020】以上より、安価な窒素や酸素を含む雰囲気
ガスを使用した場合には、無電解Ni−Bめっき皮膜の表
層にBNやB2O3が生成して表面活性が低下することは避け
られないとの結論のもとに、本発明者はこうして不活性
になっためっき皮膜表面を活性化する手段について検討
した。その結果、エッチングにより、表層のBNやB2O3
除去できることを見出したのである。
【0021】窒化ホウ素 (BN) は化学的に安定で、酸や
アルカリの水溶液に溶解させて除去することは困難であ
る。また、無電解Ni−Bめっき皮膜の表層に生成した三
酸化二ホウ素 (B2O3) も、予想に反して酸やアルカリの
水溶液に不溶性であることが判明した(これは、純粋な
B2O3ではなく、BリッチまたはOリッチに化学的にシフ
トしているためと考えられる)。従って、酸やアルカリ
の水溶液を用いたエッチングによりこれらを除去するこ
とは、化学常識からは考えられない。しかし、次に述べ
る理由により、結晶粒構造を持つ基体上に形成された無
電解Ni−Bめっき皮膜の表層に存在するBNやB2O3は、エ
ッチングにより容易に除去できることが判明した。
【0022】例えば、セラミックICパッケージでは、
前述したように、粉末冶金法により形成されたアルミナ
基板に導電ペーストを塗布し、焼成した導体層の上に無
電解Ni−Bめっきが施される。この場合には、基板のア
ルミナは、金属のような表面ではなく、結晶粒の集合体
であり、粒界が存在する。また、WやMo−Mn合金などの
耐火性金属粉末を含有する導電ペーストの塗布と焼成に
よって形成された導体層も、同様に結晶粒構造を持つ表
面である。
【0023】そのため、その上 (即ち、結晶粒構造を持
つ基体の表面) に形成された無電解Ni−Bめっき皮膜
は、図1に模式的に示すように、結晶粒が集合してでき
た微細構造を持ち、基板のアルミナと同様に粒界が存在
する。また、このめっき皮膜の表面に熱処理により析出
したBNやB2O3は、めっき皮膜の表面を完全に被覆する連
続相を形成するのではなく、図1に示すように、非連続
の付着物として表面に析出している。
【0024】この皮膜構造により、熱処理した無電解Ni
−Bめっき皮膜の表面には、金属Niが部分的に露出して
いる。そして、この構造のめっき皮膜を、Niを溶解除去
できるエッチング液で処理すると、エッチング液はNiの
露出部分からめっき皮膜に侵入し、特に粒界に沿ってめ
っき皮膜中を浸透し、粒界近傍からNiを溶解除去してい
く。それにより、表層部のNiの結晶粒が、その上に付着
したBNやB2O3と一緒にめっき皮膜から剥離して除去され
る。即ち、エッチングによってBNやB2O3を溶解除去する
のではなく、その下のNiを溶解することで、下層のNiご
とBNやB2O3を除去する。これにより、BNやB2O3が除去さ
れ、本質的にNiからなる、活性なめっき表面が得られ
る。
【0025】本発明はこの知見を利用したものである。
図2に示すように、結晶粒構造を持つ基体 (この場合に
は導電ペーストをスクリーン印刷して形成した導体層)
の上に、無電解Ni−Bめっき皮膜を、所定膜厚より2〜
5μm厚く形成する。例えば、所望のめっき厚みが4μ
mであるとすると、その上に余分に2〜5μmのめっき
皮膜を形成して、合計6〜9μmとする。
【0026】このめっき皮膜を非酸化性雰囲気、特に窒
素を含有する非酸化性雰囲気中で加熱または熱処理
(例、ろう付け) を行う。それにより、前述したよう
に、めっき皮膜内のBが表面に拡散してBNやB2O3の形で
表層に濃化され、図2(A) に示すような構造となる。そ
の後、エッチング液でめっき皮膜を処理して、めっき皮
膜の表層の余分な厚み部分を、表層に濃化したホウ素化
合物(BN, B2O3) と一緒に除去すると、図2(B) に示す
ように、ホウ素化合物を実質的に含有しない、本質的に
Niのみからなる、表面が活性で濡れ易いめっき皮膜が残
る。従って、このめっき皮膜は次工程以降において置換
めっきやはんだ付けなどの濡れ性を必要とする処理に支
障なく使用できる。
【0027】ここで、余分なめっき皮膜の厚みが2μm
未満であると、表層に濃化したBをエッチングにより確
実に完全除去できない可能性がある。また、余分なめっ
き厚みが5μmを超えると、Ni−Bめっき膜厚が厚くな
りすぎ、ブリード(微細配線パターンの短絡)発生等の
不具合を生じる恐れがある上、エッチングに要する時間
やエッチング液の量も多くなり、経済的に不利である。
【0028】無電解Ni−Bめっきは、めっき膜厚を上記
のように厚くすることを除いて、従来と同様に形成すれ
ばよい。無電解めっき液の還元剤としてはアミンボラン
化合物 (例、ジメチルアミンボラン、ジエチルアミンボ
ランなど) ならびに水素化ホウ素ナトリウムが使用でき
るが、ジメチルアミンボランが好ましい。無電解めっき
液は、還元剤の他に、ニッケル塩 (例、硫酸ニッケル)
、錯化剤 (例、クエン酸、乳酸などのヒドロキシカル
ボン酸またはその塩) 、pH調整剤などを含有する。
【0029】この厚く形成した無電解Ni−Bめっきの加
熱または熱処理の雰囲気は、非酸化性雰囲気である。こ
の非酸化性雰囲気は、全体として酸化性がなければ、少
量の酸素を含有していてもよい。非酸化性雰囲気は、還
元性ガス雰囲気、不活性ガス雰囲気および真空を包含す
る。空気のような酸化性雰囲気で熱処理を行うと、Niま
で酸化されてしまう。本発明での使用が特に有利な雰囲
気は、窒素を含有する非酸化性雰囲気、例えば、70〜90
%のN2と30〜10%のH2とからなる混合ガスである。
【0030】熱処理の雰囲気は100 %水素ガスであって
もよく、この場合でも、程度は小さいものの、本発明に
よりめっき表面が活性化される。100 %水素ガスを使用
しても、一般にろう付けに採用されるベルト炉のような
開放式の加熱炉では、入口と出口で空気に曝されるた
め、雰囲気ガスは微量の酸素や窒素を含んでおり、それ
によりめっき表面がいくらか不活性になるからではない
かと考えられる。
【0031】エッチングに用いるエッチング液は、Ni金
属を溶解できるものであればよく、市販品を利用するこ
ともできる。好ましいエッチング液は、酢酸/硝酸/フ
ッ酸を重量比で1/3/1の割合で混合した混合液であ
る。この混合液を使用した場合の室温でのエッチング速
度は約1μm/分であるので、エッチング時間の調整が
容易である。エッチングは加温下に行ってもよい。
【0032】次に、本発明にかかるセラミックICパッ
ケージの製造方法について工程順に簡単に説明する。 回路形成 未焼成または焼成したセラミック基板上に導電ペースト
(例、Wおよび/またはMo−Mn合金粉末とバインダーと
を含有するペースト) をスクリーン印刷した後、焼成し
て、表面に回路となる導体層を形成したセラミック基板
を得る。
【0033】無電解Ni−Bめっき 導体層を形成した基板を無電解Ni−Bめっき液中に浸漬
して、導体層上に無電解Ni−Bめっき皮膜を析出させ
る。この時、所望の膜厚より2〜5μm厚くめっき皮膜
を形成する。めっき皮膜の膜厚は、めっき時間などによ
り容易に調整できる。
【0034】ピンろう付け 基板を高温のろう付け温度に加熱し、外部リードとなる
ピンを無電解Ni−Bめっき皮膜で被覆された導体層の所
定位置にろう付けする。この時の加熱雰囲気は、非酸化
性であれば任意のガス雰囲気でよい。即ち、空気は酸化
性ガスであるため使用できないが、安価なN2/H2混合ガ
スなどの窒素含有ガスが使用できる。もちろん、水素ガ
ス、不活性ガス、真空も可能である。
【0035】エッチング 上記のろう付け工程で高温に加熱されたことにより、雰
囲気に酸素や窒素が含まれていると (真空でも微量の酸
素や窒素は存在する) 、無電解Ni−Bめっき皮膜の表面
の活性や濡れ性が低下する。そのため、上記のようにエ
ッチングして表層から2〜5μmの余分なめっき層を除
去し、表層に濃化したBを除去する。それにより、めっ
き表面が活性化される。このエッチングにより活性化さ
れためっき皮膜は、Bが除去されているので、実質的に
Niめっき皮膜である。
【0036】置換金めっき 金置換めっき液 (金化合物の他に、通常は密着性を改善
するための添加剤を含有する) に基板を浸漬すると、局
部電池作用 (金属間のイオン化置換反応) により、より
卑なNiがイオン化し、より貴な金がめっき液から上記の
Niめっき皮膜上に析出して、金めっきが行われる。
【0037】この時、上記のエッチングを行わないと、
Ni−Bめっき皮膜が上記のろう付け工程での加熱により
表面活性の低下を生じており、金の析出不良が起こる
が、本発明では、めっき表面が活性化されていて、この
析出不良が避けられ、良好な金めっき皮膜が形成され
る。なお、この置換金めっきは、エッチング工程の終了
後、水洗しただけの表面が水で十分に濡れている、未乾
燥の状態の時に行うことが好ましい。必要であれば、さ
らに無電解金めっきを行って、厚付きの金めっき皮膜を
形成する。
【0038】マウント (ダイボンディング) はんだを用いてICチップを所定位置に固定して装着す
る。この時も、無電解Ni−Bめっき皮膜が活性化されて
いるため、はんだ濡れ性がよく、チップを確実に所定位
置に固定でき、またはんだのはみ出し等による不良品の
発生が防止される。
【0039】その後、ワイヤボンディングまたはボー
ルボンディング、および封止を行い、さらにはんだめ
っきなどの後処理を行って、セラミックICパッケージ
が完成する。これらは通常通りでよい。
【0040】本発明の無電解Ni−Bめっき皮膜の活性化
方法は、上述したセラミックICパッケージ、特にはん
だボールボンディング型のPGA, BGA, MCM などのパッケ
ージの製造に有用であるが、それ以外にも利用可能であ
る。例えば、プラスチックICパッケージでも無電解Ni
−Bめっきが行われることがあり、そのめっき皮膜の活
性化に本発明の方法を適用できる。また、例えば、導電
性付与の目的で絶縁性基体の表面に無電解Ni−Bめっき
を施した場合のめっき皮膜の活性化にも適用できる。
【0041】
【実施例】表面にW粉末を導電粉とする導体層が形成さ
れている焼結アルミナ基板に対して、本発明の無電解Ni
−Bめっき皮膜の活性化方法を適用した。使用した基板
は、アルミナ質グリーンシートにW含有導電ペーストを
スクリーン印刷してから同時焼成することにより作製さ
れた、はんだボールによりチップと接合させるタイプの
BGA (ball grid array) 用基板である。
【0042】上記基板を、市販の無電解Ni−Bめっき液
(還元剤としてジメチルアミンボランを含有、pH 6.
5) 中に70℃で浸漬して、Wを含有する導体層の上に7
μmの厚みの無電解Ni−Bめっき皮膜を形成した。所望
のめっき厚みは4μmであるので、3μm余分に厚いめ
っき皮膜とした。このめっき皮膜中のB含有量は1.02wt
%であった。なお、本実施例では、めっき膜厚はいずれ
も蛍光X線膜厚計により測定した。
【0043】3μm厚く無電解Ni−Bめっき皮膜を形成
した基板を、次いで昇温ゾーン、温度保持ゾーン、降温
ゾーンに区分されたベルト式加熱炉内を通過させること
により熱処理を行った。この加熱炉の雰囲気は、ピン
ろう付けのシンター条件を模した900 ℃の 20%H2−80%N
2 混合ガス雰囲気、およびヒートスプレッダー (ヒー
トシンクまたは放熱フィンと呼ばれる) ろう付けのシン
ター条件を模した790℃の100% H2 雰囲気の2種類とし
た。温度保持ゾーンでの加熱時間は約10分間であった。
【0044】熱処理した基板を、市販のニッケル用エッ
チング液に45℃で約3分間浸漬し、約3μmの厚みのめ
っき皮膜を除去して、Ni−B合金めっき皮膜の膜厚を所
定の約4μmにし、めっき皮膜の活性化を行った。この
エッチング後のめっき皮膜 (本発明品) の表面活性を、
下記の(1) 置換金めっき析出性と(2) 置換金めっき後の
はんだ濡れ性、によって評価した。
【0045】比較のために、基板上に上と同じ方法によ
り最初から所定の4μmの厚みに無電解Ni−Bめっき皮
膜を形成し、次いで上記と同様にまたはの条件下で
熱処理した、エッチングをしていない無電解Ni−Bめっ
き皮膜 (従来品) の表面活性についても同様に評価し
た。
【0046】(1) 置換金めっき析出性 上記の本発明品および従来品のめっき皮膜を有する基板
を市販の置換金めっき液 [KAu(CN)2、アミノポリカルボ
ン酸含有、pH 3.5] に90℃で10分間、20分間または60
分間浸漬して、上記のめっき皮膜上に金めっきを施し
た。析出した金めっき皮膜の膜厚は、任意抽出した5個
のサンプルの任意のパッド10点を合計50点測定し、その
平均値を算出することにより求めた。結果を次の表1に
示す。
【0047】
【表1】
【0048】表1の従来品(イ) と(ハ) の比較からわかる
ように、無電解Ni−Bめっきを窒素含有雰囲気中で熱処
理すると、100 %水素雰囲気中で熱処理した場合に比べ
て、置換金めっきの析出速度が著しく低下する。金めっ
きの析出厚みが、例えば10分では0.067 μmから0.037
μmに、60分では0.112 μmから0.060 μmへと、析出
速度が約半分になる。即ち、置換金めっきの析出性が低
下し、表面活性が低下していることを示している。
【0049】一方、最初に厚く無電解Ni−Bめっき皮膜
を形成し、熱処理後にエッチングして余分なめっき皮膜
を除去した本発明品の(ロ) と(ニ) を比較すると、窒素含
有雰囲気で熱処理した場合と、100 %水素雰囲気で熱処
理した場合とで、置換金めっきの析出速度は同等であ
り、窒素含有雰囲気で熱処理しても、100 %水素雰囲気
で処理した場合と同じめっき析出速度が得られている。
【0050】しかも、これらの本発明品(ロ) と(ニ) のめ
っき析出速度を、エッチングしていない従来品の無電解
Ni−Bめっき皮膜を100 %水素雰囲気で熱処理した(ハ)
と比較すると、本発明品ではいずれも(ハ) よりさらに置
換金めっきの析出速度が増大している。即ち、従来は表
面活性が低下しないと考えられていた100 %水素雰囲気
中での熱処理の場合より、さらにめっき表面が活性化さ
れていて、より迅速かつ均一に置換めっき皮膜を析出さ
せることができ、従って、熱処理雰囲気が100%水素で
ある場合にも、本発明の表面活性化方法は有効なのであ
る。
【0051】なお、(イ) 〜(ニ) のいずれも、析出しため
っき皮膜の膜厚は時間とともに増加する傾向にあるが、
時間に比例してはいない。この原因は、置換めっきが下
地Niのイオン化による金との置換反応であるため、表層
が全て金で被覆されると、そこで析出反応が停止するた
めである。
【0052】以上の結果から、本発明の方法は、熱処理
雰囲気が窒素を含有するか否かに関係なく、熱処理を受
けた無電解Ni−Bめっき皮膜の表面活性化に有効である
ことがわかる。ただし、熱処理雰囲気が窒素を含有して
いると、無電解Ni−Bめっきの表面活性の低下が大きい
ので、本発明による表面活性化の効果がそれだけ大きく
なる。また、本発明によれば、熱処理雰囲気が窒素を含
有する安価なガスであっても、100 %水素からなる高価
なガスを使用した場合と同程度まで、熱処理した無電解
Ni−Bめっきの表面を活性化することができる。
【0053】(2) 置換金めっき後のはんだ濡れ性 置換金めっき皮膜を形成した後のはんだ濡れ性を、溶
融はんだ浸漬後の濡れ状態と、はんだボールの濡れ広
がり径の2種類の試験により評価した。試験方法は次の
通りである。
【0054】溶融はんだ浸漬後の濡れ状態 実際に製造されているセラミックスパッケージの製造に
おいて、上記と同様にして表1の(イ) 〜(ニ) に対応する
無電解Ni−Bめっき皮膜の形成と所定雰囲気中でのピン
ろう付けとエッチング(本発明品のみ) とを行った後、
置換金めっきを0.05μm±0.03μmの厚みに施し、これ
を240 ℃の溶融はんだ浴に浸漬して、溶融はんだの濡れ
状態を評価した。使用した溶融はんだ浴は、千住金属工
業製の低温はんだ (Sn/38.1%Pb) とフラックス (アル
ファボンド社製ANF-10) とからなるものであった。溶融
はんだの濡れ状態が良好とは、微細パッド部 (直径140
μm)が全部はんだで濡れ、また広域パッド部 (直径3m
m) の濡れ広がりが一様で、ざらつきがない状態を意味
する。この状態を満たさない場合には、濡れ性不良と評
価した。
【0055】はんだボールの濡れ広がり径 焼結アルミナのベタ基板上に、W粉を含有する導電ペー
ストを50×50 mm の正方形に印刷し、還元性雰囲気中14
00℃で1時間焼成して厚み約20μmの導体層を形成し
た。この導体層の上に、上記と同様にして表1の(イ) 〜
(ニ) に対応する無電解Ni−Bめっき皮膜の形成と所定雰
囲気中での熱処理とエッチング(本発明品のみ) とを行
った後、置換金めっきを0.05μm±0.03μmの厚みに施
した。
【0056】この置換金めっき皮膜の上に、はんだボー
ル5個を乗せ、270 ℃に保持された15% H2/N2雰囲気の
炉内を通過させた後 (通過時間約20分間) 、はんだの濡
れ広がり径をノギスで測定し、平均値を算出した。使用
したはんだボールは、住友金属鉱山製の直径0.9 mmのは
んだボール (Sn/38.1%Pb) であった。これらの試験結
果を表2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】表2から分かるように、本発明に従って、
無電解Ni−Bめっき皮膜のエッチングによる表面活性化
を行ってから置換金めっきを施した場合には、この金め
っき皮膜のはんだ濡れ性が良好で、微細パッド部が全部
はんだで濡れ、広域パッド部でははんだが一様に濡れ広
がり、金めっき皮膜を覆った。これに対し、従来品で
は、熱処理雰囲気が水素雰囲気であっても、微細パッド
部に濡れない部分があり、また広域パッド部の濡れ広が
り性が悪く、いずれも濡れ性不良であった。
【0059】また、はんだボールの濡れ広がり径でも、
熱処理後にエッチングした本発明品は、熱処理雰囲気に
かかわらず、このエッチングを行わなかった従来品より
濡れ広がり径が大きくなった。熱処理雰囲気が窒素含有
ガスである方が濡れ広がり径の増大率が大きいが、水素
雰囲気中で熱処理した場合で比べても顕著に濡れ広がり
径が増大した。即ち、はんだ濡れ性に関しても、本発明
の方法が、窒素含有雰囲気での熱処理のみならず、100
%水素中での熱処理に対しても有効であることが示され
た。
【0060】
【発明の効果】本発明の方法により、無電解Ni−Bめっ
き皮膜を熱処理した場合に起こる表面活性の低下を回復
させ、熱処理雰囲気に関係なく、このめっき皮膜の表面
を活性化させることができる。その結果、この熱処理を
安価な窒素含有ガス雰囲気中で実施することが可能とな
る。また、本発明の方法により表面活性化処理された無
電解Ni−Bめっきは、このめっき皮膜を従来のように10
0 %水素中で熱処理した場合より表面活性が高く、金め
っきの析出性や、その後のはんだ濡れ性が極めて良好で
あった。そのため、この方法をセラミックICパッケー
ジの製造に応用した場合、ピンろう付け工程を安価な窒
素含有ガス中で行うことができ、しかも製品の品質およ
び歩留りが大きく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】無電解Ni−Bめっき皮膜を窒素および酸素を含
有する雰囲気中で熱処理した後のめっき皮膜表層近傍を
示す模式図である。
【図2】本発明の方法を模式的に示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 23/08 H01L 23/08 C (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 18/16 - 18/52 C23F 1/28 H01L 21/60 311 H01L 23/08 H05K 3/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶粒構造を持つ基体上に無電解ニッケ
    ル−ホウ素めっき皮膜を所定膜厚より2〜5μm厚く形
    成し、形成されためっき皮膜を窒素含有雰囲気中で加熱
    した後、めっき皮膜の表層のBNやB2O3をエッチングによ
    り除去して所定厚みにすることを特徴とする、非酸化性
    雰囲気中で加熱された無電解ニッケル−ホウ素めっき皮
    膜の活性化方法。
  2. 【請求項2】 セラミック基板上に導電ペーストを塗布
    および焼成し、その上に無電解ニッケル−ホウ素めっき
    皮膜を形成し、次いでピンをろう付けしてから置換金め
    っきを施すセラミックICパッケージの製造において、
    前記無電解ニッケル−ホウ素めっき皮膜を所定膜厚より
    2〜5μm厚く形成し、窒素含有雰囲気中でピンをろう
    付けした後、前記めっき皮膜の表層のBNやB2N3をエッチ
    ングにより除去して所定厚みにしてから、めっき表面を
    乾燥せずに置換金めっきを行うことを特徴とする、セラ
    ミックICパッケージの製造方法。
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