JP2000244084A - 配線基板 - Google Patents

配線基板

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JP2000244084A
JP2000244084A JP11046620A JP4662099A JP2000244084A JP 2000244084 A JP2000244084 A JP 2000244084A JP 11046620 A JP11046620 A JP 11046620A JP 4662099 A JP4662099 A JP 4662099A JP 2000244084 A JP2000244084 A JP 2000244084A
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nickel
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Koichi Nakahara
光一 中原
Noriyuki Shimizu
範征 清水
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁基板表面に形成した配線導体の表面に被
着させるニッケルめっき膜の耐食性が低い。 【解決手段】 絶縁基体の表面に配線導体を形成すると
ともに、この配線導体の表面に0.05〜3重量%のホウ素
および0.005 〜0.08重量%の硫黄を含有するニッケルめ
っき膜と金めっき膜とを順次被着せしめた配線基板であ
る。めっき膜の導電性を低下させることなく耐食性・半
田濡れ性を向上させることができ、電子部品を良好に搭
載することができるとともに長期にわたって安定して作
動させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子収納用
パッケージや回路基板等に使用される配線基板であっ
て、その表面の配線導体に耐食性および導電性に優れた
めっき膜を被着させて成る配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子収納用パッケージや電子部品
搭載用基板等の各種の回路基板に使用される配線基板
は、各種のセラミックス材料や有機絶縁樹脂材料あるい
は無機絶縁物粉末を有機絶縁樹脂で結合したもの等から
成る絶縁基板と、その絶縁基板の表面ならびに必要に応
じて内部に形成された、タングステンやモリブデン・モ
リブデン−マンガン・銅・銀・銀−パラジウム等の金属
粉末メタライズや銅・銀等の金属粉末の焼結体あるいは
銅の金属箔等から成る配線導体とから構成されている。
【0003】そして、絶縁基体の表面に形成された配線
導体には、半田濡れ性やボンディング特性・耐食性を高
める目的で、通常はめっき膜が被着形成される。
【0004】このようなめっき膜としては、半田濡れ性
およびボンディング特性に優れ、無電解めっき法により
配線導体の表面に被着形成が可能なことから、ニッケル
めっき膜および金めっき膜が多用されている。特に、ニ
ッケルめっき膜の無電解めっき法においてはホウ素系の
還元剤が用いられることが多く、そのためホウ素系のニ
ッケルめっき膜、いわゆるニッケル−ホウ素合金めっき
膜が広く用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
無電解めっき法によるホウ素系のニッケルめっき膜は耐
食性に劣り、その表面が金めっき膜で被覆されている場
合であっても、金めっき膜中に発生するピンホールを通
じて侵入する空気や水分との接触によって表面が酸化し
て半田濡れ性が低下してしまうという問題点があった。
【0006】一方、ホウ素系の無電解ニッケルめっき膜
については、その膜中のホウ素含有量を多くすることに
より耐食性を向上させることができ、膜中のホウ素含有
量が3重量%を超える程度になると、良好な半田濡れ性
を約6ヶ月程度の長期にわたって維持することが可能な
程度に耐食性が向上することが知られている。
【0007】しかしながら、膜中のホウ素含有量を多く
すると膜中のニッケルの結晶性が低下してしまい、特
に、ホウ素が3重量%を超えるとニッケルが非晶質の状
態となり、その結果、めっき膜の導電性が配線導体の表
面被膜としては不適当な程度にまで低下してしまうとい
う問題点があった。
【0008】このため、配線基板表面の配線導体の表面
に被着させる、無電解めっき法で形成可能なホウ素系の
ニッケルめっき膜について、そのめっき膜の導電性を低
下させることなく耐食性、半田濡れ性を向上させること
が望まれていた。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑み案出されたも
のであり、その目的は、配線基板の表面の配線導体の表
面に被着させるめっき膜についてその導電性を低下させ
ることなく耐食性・半田濡れ性を向上させ、それにより
電子部品を良好に搭載することができるとともに長期に
わたって安定して作動させることができる配線基板を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の配線基板は、絶
縁基体の表面に配線導体を形成するとともに、この配線
導体の表面に0.05〜3重量%のホウ素および0.005 〜0.
08重量%の硫黄を含有するニッケルめっき膜と金めっき
膜とを順次被着せしめたことを特徴とするものである。
【0011】本発明の配線基板によれば、絶縁基体の表
面に形成した配線導体の表面にニッケルめっき膜と金め
っき膜とを順次被着せしめ、このニッケルめっき膜につ
いてホウ素の含有量を0.05〜3重量%とし、かつ硫黄の
含有量を0.005 〜0.08重量%としたことから、ニッケル
めっき膜の導電性を低下させることなく耐食性を向上さ
せることができる。
【0012】また、かかるニッケルめっき膜の表面にさ
らに金めっき膜を被着させていることから、後述するよ
うに、ニッケルめっき膜の耐食性を向上させるとともに
良好な半田接合特性を有するものとできる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明者は、従来の無電解ニッケ
ルめっき膜についてその膜中の微量成分に着目して詳細
に研究した結果、従来のニッケルめっき膜は膜中に硫黄
を1重量%程度以上含有しており、硫黄はニッケルめっ
き膜の耐食性を低下させるように作用することから、ニ
ッケルめっき膜の耐食性が低下していることを見出し
た。そして、硫黄の含有量についてさらに研究を重ねた
結果、その含有量を0.08重量%以下の所定の範囲内と
し、かつ、ホウ素の含有量についても硫黄の含有量との
関係で所定の範囲内とすることによって、ニッケルめっ
き膜の耐食性を良好なレベルまで向上させることができ
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0014】すなわち、ニッケルめっき膜中の硫黄の含
有量を0.08重量%以下とすることにより、主にニッケル
めっき膜中の耐食性を高める作用があるホウ素の含有量
を従来のように高めることなく、ニッケルめっき膜の耐
食性を高めることができる。
【0015】これは、硫黄量が多くなることによりニッ
ケルめっき膜の自然電位が卑になって耐食性を低下させ
ていたのに対し、硫黄の含有量を0.08重量%以下に抑え
ることによりそのような硫黄の悪影響を低減できること
によるものと考えられる。
【0016】その一方、硫黄はニッケルめっき膜中の応
力を緩和する作用を有することから、その含有量が0.00
5 重量%未満と少なくなりすぎると、ニッケルめっき膜
中に微小なクラックが生じやすくなり、その結果、ニッ
ケルめっき膜の均一性が損なわれ、被着強度が低下し、
導電性も低下してしまう傾向がある。
【0017】他方、ニッケルめっき膜中のホウ素にはニ
ッケルめっき膜中の耐食性を高める作用があり、ホウ素
が0.05重量%未満と少なくなると、硫黄の含有量を0.08
重量%以下と少なくしただけでは十分に耐食性を向上さ
せることが困難となる傾向がある。
【0018】しかし、ニッケルめっき膜中のホウ素の含
有量が3重量%を超えると、ニッケルめっき膜中のニッ
ケルが非晶質の状態となって、ニッケルめっき膜の導電
性が配線導体の表面被膜としては不適当な程度、具体的
には20μΩ・cmにまで低下してしまう傾向がある。
【0019】したがって、本発明によれば、ニッケルめ
っき膜中のホウ素の含有量を0.05〜3重量%とし、かつ
硫黄の含有量を0.005 〜0.08重量%とすることにより、
ニッケルめっき膜の導電性を低下させることなく耐食性
を向上させることができ、そのようなニッケルめっき膜
を配線導体の表面に被着させるとともにこのニッケルめ
っき膜の表面に金めっき膜を被着させたことから、電子
部品を良好に搭載することができるとともに長期にわた
って安定して作動させることができる配線基板となる。
【0020】本発明の配線基板に用いるニッケルめっき
膜は、ホウ素系の無電解ニッケルめっき膜として被着形
成することができる。あるいは、硫酸ニッケルを主成分
とし、ジメチルアミンボラン等のホウ素化合物を添加し
ためっき液を用いる電解ニッケルめっき膜として被着形
成することができる。
【0021】例えば、ニッケルめっき膜を無電解めっき
膜として被着させる場合であれば、めっき液としては、
ニッケル供給源である硫酸ニッケルと、還元剤であるジ
メチルアミンボランとを主成分とし、錯化剤として酢酸
・マロン酸・コハク酸・プロピオン酸またはこれらのナ
トリウム塩のうちいずれか2〜3種類と、pH調整剤と
して塩化アンモニウムと、安定剤としてチオ二酢酸また
は酢酸鉛とを添加混合して調製しためっき液を用いる。
このめっき液中に絶縁基板の少なくとも表面に配線導体
が形成されて成る配線基板をpHが5〜7程度、液温が
55〜65℃程度の条件で浸漬することにより、その配線導
体の表面にニッケルめっき膜を被着させることができ
る。
【0022】そして、ニッケルめっき膜中のホウ素含有
量および硫黄含有量を上記所定の範囲内に制御するに
は、例えば錯化剤を2〜3種類組み合わせること、およ
びそれぞれの濃度を増減させること、あるいは安定剤成
分の種類および濃度を種々組み合わせることにより行な
えばよい。
【0023】その他、めっき条件すなわちpH・液温・
攪拌スピード等によっても制御することができる。
【0024】なお、ニッケルめっき膜中のホウ素の含有
量は、そのニッケルめっき膜を硝酸に溶解して発光分光
分析することにより測定すればよい。また、硫黄の含有
量は、そのニッケルめっき膜を蛍光X線分析することに
より測定すればよい。
【0025】また、本発明に用いる金めっき膜は、無電
解金めっき膜として被着形成することができる。あるい
は電解金めっき膜として被着形成することができる。
【0026】例えば、金めっき膜として無電解金めっき
膜を用いる場合であれば、通常は置換型の無電解金めっ
き膜上に自己触媒型の無電解金めっき膜を析出させた2
層構造の金めっき膜が用いられる。
【0027】置換型の無電解金めっき膜は、ニッケルめ
っき膜の表面に無電解金めっき膜を被着させるために必
要なものであり、ニッケルめっき膜表面のニッケルと置
換型無電解金めっき膜を形成するためのめっき液中に含
有される金とを化学的に置換させることによりニッケル
めっき膜の表面に無電解金めっき膜が被着される。
【0028】この置換型の無電解金めっき膜は、例え
ば、金の供給源であるシアン化金カリウムと、錯化剤と
してのエチレンジアミン4酢酸(EDTA)・クエン酸
等と、pH調整剤等とから成る無電解めっき液を用い
る。このめっき液中に配線導体の表面にニッケルめっき
膜が被着形成された配線基板をpHが4〜7程度、液温
が85〜95℃程度の条件で約30秒〜30分程度浸漬すること
により、配線導体の表面に被着されたニッケルめっき膜
上に置換型の無電解金めっき膜を被着させることができ
る。
【0029】なお、置換型の無電解金めっき膜は、その
厚みが0.01μm未満では、ニッケルめっき膜の表面を均
質に覆うことが困難となる傾向にあり、また0.07μmを
超えると、ニッケルめっき膜が金との置換反応により腐
食されて、その結果、ニッケルめっき膜と半田との濡れ
性が低下してしまう傾向にある。従って、置換型の無電
解金めっき膜の厚みは0.01〜0.07μmの範囲が好まし
い。
【0030】また、自己触媒型の無電解金めっき膜は、
ニッケルめっき膜の表面に被着される金めっき膜を緻密
かつ所定の厚みの膜とする作用をなし、ニッケルめっき
膜の表面に被着された金めっき膜表面の金を触媒として
この金めっき膜上に無電解金めっき膜が緻密かつ所定の
厚みに被着される。
【0031】この自己触媒型の無電解金めっき膜は、例
えば、金の供給源であるシアン化金カリウムと、還元剤
としての水酸化ホウ素ナトリウム・ジメチルアミンボラ
ンと、錯化剤としてのシアン化カリウム等から成る無電
解めっき液を用いる。このめっき液中に配線導体の表面
のニッケルめっき膜に置換型無電解金めっき膜が被着形
成された配線基板をpHが12〜14程度、液温が50〜60℃
程度の条件で約60秒〜30分程度浸漬することにより、置
換型の無電解金めっき膜上に自己触媒型の無電解金めっ
き膜を被着させることができる。
【0032】なお、これらの置換型の無電解金めっき膜
および自己触媒型の無電解金めっき膜の合計の厚みが0.
03μm未満であると、金めっき膜に多量のピンホールが
形成され、金めっき膜によりニッケルめっき膜の耐食性
を向上させることが困難となる傾向にある。他方、1μ
mを超えると、配線導体に半田付けをした際に半田中に
脆弱な金−錫合金が多量に形成されてしまい、その結
果、半田の配線導体に対する接合強度が極めて弱いもの
となってしまう。したがって、ニッケルめっき膜上に被
着される金めっき膜の厚みは0.03〜1.0 μmの範囲が好
ましい。
【0033】本発明の配線基板において、絶縁基体とし
ては、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質
焼結体・酸化珪素質焼結体・窒化珪素質焼結体・ムライ
ト質焼結体・ガラスセラミックス等の各種セラミックス
材料、またはエポキシ樹脂やポリイミド樹脂・フッ素樹
脂・ガラス−エポキシ樹脂等の有機絶縁樹脂材料、ある
いは上記セラミックス材料等の無機絶縁物粉末を上記有
機絶縁樹脂で結合したものから成るもの等を用いること
ができる。
【0034】また、絶縁基板の表面ならびに必要に応じ
て内部に形成される配線導体は、絶縁基板の材料に応じ
て、タングステン・モリブデン・モリブデン−マンガン
・銅・銀・銀−パラジウム等の金属粉末メタライズ層や
銅・銀等の金属粉末の焼結体もしくは金属粉末をペース
ト状としてから硬化させたもの、あるいは銅等の金属箔
から成るもの等を用いることができる。
【0035】
【実施例】酸化アルミニウム質焼結体から成る20mm×
20mm角の絶縁基板の表面に、タングステン粉末メタラ
イズにより直径が100 μmのフリップチップパッド状の
配線導体を形成してなる配線基板を用意した。そして、
その配線導体の表面に、それぞれ次のようにしてニッケ
ルめっき膜および金めっき膜を被着形成することによ
り、本発明の実施例および比較例の配線基板を得た。
【0036】まず、硫酸ニッケル・ジメチルアミンボラ
ン・アンモニア水を主成分とし、酢酸・リンゴ酸・クエ
ン酸およびそれらのナトリウム塩を錯化剤とし、酢酸鉛
を安定剤として添加した水溶液を液温62〜67℃・pH6.
1 〜6.4 に調整したものをめっき浴として用いることに
より、本発明の実施例のニッケルめっき膜aを4〜6μ
mの厚みに被着形成した。このニッケルめっき膜aのホ
ウ素の含有量は0.15重量%、硫黄の含有量は0.05重量%
であった。
【0037】次に、NEケムキャット製アトメックスを
用い、液温85〜95℃・pH5〜7に調整したものを置換
型金めっき液として用いることにより、ニッケルめっき
膜a上に置換型無電解金めっき膜を0.02〜0.05μmの厚
みに被着形成した。
【0038】さらに、この置換型無電解金めっき膜上に
上村工業製TRAを用い、液温55〜62℃・pH13〜14に
調整したものを自己触媒型の無電解金めっき液として用
いることにより、自己触媒型の無電解金めっき膜を置換
型の無電解金めっき膜との合計の厚みが0.1 μmとなる
ように被着形成して、本発明の実施例の配線基板Aを得
た。
【0039】また、上村工業製BEL−801 を用い、液
温60〜65℃・pH6.4 〜6.7 に調整したものをニッケル
めっき浴として用いることにより、比較例のニッケルめ
っき膜bを4〜6μmの厚みに被着形成した。このめっ
き膜b中のホウ素の含有量は0.06重量%、硫黄の含有量
は0.10重量%であった。
【0040】このめっき膜bの上に配線基板Aの場合と
同様にNEケムキャット製アトメックスを用い、液温85
〜95℃・pH5〜7に調整したものを置換型金めっき液
として用いることにより、置換型無電解金めっき膜を0.
02〜0.05μmの厚みに被着形成した。さらに、この置換
型無電解金めっき膜上に上村工業製TRAを用い、液温
55〜62℃・pH13〜14に調整したものを自己触媒型の無
電解金めっき液として用いることにより、自己触媒型の
無電解金めっき膜を置換型の無電解金めっき膜との合計
の厚みが0.1 μmとなるように被着形成して、比較例の
配線基板Bを得た。
【0041】これら配線基板Aおよび配線基板Bについ
て、それぞれフリップチップパッド状の配線導体500 個
ずつに対して、窒素ガス雰囲気(酸素濃度100 ppm以
下)・ピーク温度350 ℃・リフロー炉加熱の条件で半田
付けを行ない、パターンの表面がほぼ100 %半田で濡れ
ている個数を比率を調べた。ここで、半田濡れ性につい
ては、めっき膜形成後の初期のものと、スチームエージ
ング3時間(温度100℃・相対湿度100 %)の条件で耐
食性についての加速試験を行なった後のものとについて
調べた。
【0042】その結果、本発明の配線基板Aでは、半田
濡れ性は初期で100 %、加速試験後も100 %ときわめて
良好なものであった。これに対して、比較例の配線基板
Bでは、半田濡れ性は初期で100 %となって本発明の配
線基板Aとほぼ同等の結果であったが、加速試験後では
99%であった。これにより、本発明の配線基板Aのめっ
き膜aは良好な耐食性を有し、良好な半田濡れ性を維持
できることが確認できた。
【0043】次に、上記のめっき膜aと同様にして、錯
化剤および安定剤の濃度を増減させることにより(錯化
剤および安定剤を増加させると硫黄含有量が減少す
る)、ニッケルめっき膜中のホウ素の含有量を0.06重量
%とし、硫黄の含有量を0.001 重量%・0.005 重量%・
0.01重量%〜0.10重量%まで0.01重量%毎に変えたニッ
ケルめっき膜上に上記の場合と同様に金めっき膜を0.1
μm被着させた配線基板を作製し、それぞれ前記のよう
に加速試験後の半田濡れ性を調べた。
【0044】その結果、硫黄の含有量が0.001 重量%・
0.005 重量%および0.01重量%〜0.08重量%のものはい
ずれも100 %と良好であったのに対して、0.09重量%の
ものは98%、0.10重量%のものは95%となった。なお、
硫黄の含有量が0.001 重量%のものでは、めっき膜にク
ラックが発生した。
【0045】さらに、ホウ素の含有量を0.04重量%と少
なくして硫黄の含有量を同様に変化させたものを製作
し、同様に半田濡れ性を調べたところ、いずれも95%以
下と不十分なものであった。
【0046】また、同様に錯化剤および安定剤の濃度を
増減させることにより、めっき膜中の硫黄の含有量を0.
07重量%とし、ホウ素の含有量を0.03重量%〜0.07重量
%まで0.01重量%毎に変えたものと、1.5 重量%・2.8
重量%・3.2 重量%とした配線基板を作製し、それぞれ
加速試験後の半田濡れ性を調べた。
【0047】その結果、ホウ素の含有量が0.05重量%〜
0.07重量%・1.5 重量%・2.8 重量%のものはいずれも
100 %と良好であったのに対して、0.03重量%のものは
98%、0.04重量%のものは99%、3.2 重量%のものは98
%となった。
【0048】さらに、硫黄の含有量を0.09重量%と多く
してホウ素の含有量を同様に変化させたものを作製し、
同様に半田濡れ性を調べたところ、いずれも90%以下と
不十分なものであった。
【0049】なお、本発明は、上述の実施の形態の一例
に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲であれば、種々の変更・改良が可能であることは言
うまでもない。たとえば、電気めっきによりニッケル−
ホウ素めっき膜や金めっき膜を得る場合であってもよ
く、配線基板の他に電子部品のリードフレームに本発明
のめっき膜を適用してもよく、めっき液成分として上記
以外のものを用いた場合であってもよい。また、金めっ
き膜は、置換型の無電解金めっき膜のみで形成してもよ
い。
【0050】
【発明の効果】本発明の配線基板によれば、絶縁基板の
表面に形成した配線導体の表面にニッケルめっき膜と金
めっき膜とを順次被着せしめ、ニッケルめっき膜につい
てホウ素の含有量を0.05〜3重量%とし、かつ硫黄の含
有量を0.005 〜0.08重量%としたことから、ニッケルめ
っき膜の導電性を低下させることなく耐食性・半田濡れ
性を向上させることができた。そして、そのようなニッ
ケルめっき膜および金めっき膜を絶縁基板の表面に形成
した配線導体の表面に被着させたことから、電子部品を
良好に搭載することができるとともに長期にわたって安
定して作動させることができる配線基板を提供すること
ができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基体の表面に配線導体を形成すると
    ともに、該配線導体の表面に0.05〜3重量%のホウ
    素および0.005〜0.08重量%の硫黄を含有する
    ニッケルめっき膜と金めっき膜とを順次被着せしめたこ
    とを特徴とする配線基板。
  2. 【請求項2】 前記金めっき膜の厚みが0.03〜1.
    0μmであることを特徴とする請求項1記載の配線基
    板。
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