JP2002161746A - サーモスタットとエンジン冷却回路 - Google Patents

サーモスタットとエンジン冷却回路

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JP2002161746A
JP2002161746A JP2000362868A JP2000362868A JP2002161746A JP 2002161746 A JP2002161746 A JP 2002161746A JP 2000362868 A JP2000362868 A JP 2000362868A JP 2000362868 A JP2000362868 A JP 2000362868A JP 2002161746 A JP2002161746 A JP 2002161746A
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Osamu Shintani
治 新谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却回路全体を複雑とすることなく、暖機特
性を良くするサーモスタットとそれと主要部を同じとす
るエンジン冷却回路の提供。 【解決手段】 ラジエータ21を経由する第1の冷却水
通路22と接続する冷却水入口8を開閉する第1のバル
ブ1と、ラジエータ21を経由しない1以上の第2の冷
却水通路23、24の1つの通路24と接続する冷却水
入口10を開閉する第2のバルブ2と、を備えたサーモ
スタット20であって、第1のバルブ1は水温上昇に伴
い単調増加するバルブ開度特性を有しており、第2のバ
ルブ2は水温上昇に伴い増加しそれから減少するバルブ
開度特性を有している、サーモタット20。該サーモス
タット20と、常時開のバイパス通路23とを有するエ
ンジン冷却回路。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン冷却回路
に用いられるサーモスタットと、サーモスタットを備え
たエンジン冷却回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図6、図4に示すように、サーモ
タットは、ラジエータを経由する第1の冷却水通路と接
続する冷却水入口8を開閉する第1のバルブ(サーモバ
ルブ)1とボトムバルブ2を有し、ラジエータを経由し
ない1以上の第2の冷却水通路の1つの通路(バイパス
通路)と接続する冷却水入口10を開閉する第2のバル
ブ(ボトムバルブ)2と、を有する。低温時には、図6
の左半分に示すように、ロッド5がワックス部7に没し
サーモバルブ1がスプリング5で付勢されて閉となると
ともに、ボトムバルブ2がワックス部7とともに持ち上
がって開となり、温間時には、図6の右半分に示すよう
に、ロッド5がワックス部7から出てサーモバルブ1が
スプリング5で付勢されて閉となり、ボトムバルブ2が
ワックス部7とともに下がってスプリング6で押されス
トッパ3から離れて閉となる。従来のサーモスタット
は、図5の破線で示すように、温度上昇でボトムバルブ
が閉じる機構しかないので、エンジン始動直後の冷却水
流量が多く、燃焼室が暖気する前に熱が冷却水に逃げ、
暖機特性がよくなかった。実開平6−37523号公報
は、エンジン始動時の冷却水低温時には、エンジンシリ
ンダヘッド・ブロックを通過する冷却水水量を制限し、
冷却水温を効率的に上昇させるエンジン冷却装置を開示
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実開平6−3
7523号公報のエンジン冷却装置では、エンジンシリ
ンダヘッド・ブロックを通過する冷却水水量を制限する
のに、エンジンを回避しサーモスタットに連通するバイ
パス(実開平6−37523号公報の図1の符号9が付
された回路)が必要となり、冷却回路全体が複雑とな
る。本発明の目的は、冷却回路全体を複雑とすることな
く、暖機特性を良くするサーモスタットとそれと主要部
を同じとするエンジン冷却回路を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。 (1) ラジエータを経由する第1の冷却水通路と接続
する冷却水入口を開閉する第1のバルブと、ラジエータ
を経由しない1以上の第2の冷却水通路の1つの通路と
接続する冷却水入口を開閉する第2のバルブと、を備え
たサーモスタットであって、前記第1のバルブは水温上
昇に伴い単調増加するバルブ開度特性を有しており、前
記第2のバルブは水温上昇に伴い増加しそれから減少す
るバルブ開度特性を有している、サーモタット。 (2) 前記第2のバルブの初期バルブ開度を0より大
の所定値に設定した(1)記載のサーモスタット。 (3) ラジエータを経由する第1の冷却水通路と、エ
ンジン冷却水入口とエンジン冷却水出口とを連通する常
時開のバイパス通路を含む、ラジエータを経由しない複
数の第2の冷却水通路と、第1の冷却水通路と第2の冷
却水通路の合流部位に設けられたサーモスタットと、を
備えたエンジン冷却回路であって、前記サーモスタット
が、前記第1の冷却水通路と接続する冷却水入口を開閉
する第1のバルブと、前記第2の冷却水通路の常時開以
外の1つの通路と接続する冷却水入口を開閉する第2の
バルブと、を備え、前記第1のバルブは水温上昇に伴い
単調増加するバルブ開度特性を有しており、前記第2の
バルブは水温上昇に伴い増加しそれから減少するバルブ
開度特性を有している、エンジン冷却回路。
【0005】上記(1)のサーモスタットでは、冷却水
低温時には第1のバルブおよび第2のバルブは閉じてい
るかまたは小開度であるため、エンジンを流れる冷却水
の流速が小さく、燃焼室壁を早期に昇温できる。これに
よって、エンジン始動直後の燃焼室(金属部分)の暖気
が早くなるので、早期に燃焼が安定する。また、通常エ
ンジンは始動時燃料増量時間が減るので、燃費、排気浄
化が向上する。また、直噴エンジンは、予混合燃焼から
早期に成層燃焼に移行でき、燃費、排気浄化が向上す
る。本発明のサーモスタットでは、エンジンシリンダヘ
ッド・ブロックを通過する冷却水水量を制限するのに、
従来に比べてバイパス(実開平6−37523号公報の
図1の符号9が付された回路)を新たに設ける必要はな
いので、冷却回路全体が複雑となることはない。上記
(2)のサーモスタットでは、エンジン始動時にも第2
のバルブを通して少量の冷却水が流れるので、冷却水の
異常昇温、沸騰を防止できる。上記(3)のエンジン冷
却回路では、サーモスタットで開閉されない常時開のバ
イパス通路を設けたので、エンジン始動時で第1のバル
ブ、第2のバルブが閉かまたは小開の時でも、常時開の
バイパス通路を通して所定量の冷却水が流れ、冷却水の
異常昇温、沸騰を防止できる。本発明のエンジン冷却回
路では、エンジンシリンダヘッド・ブロックを通過する
冷却水水量を制限するのに、従来に比べてバイパス(実
開平6−37523号公報の図1の符号9が付された回
路)を新たに設ける必要はないので、冷却回路全体が複
雑となることはない。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のサーモスタット
およびエンジン冷却回路を、図1〜図5を参照して、説
明する。図中、図1は本発明の実施例1のサーモスタッ
トを示し、図2は本発明の実施例2のサーモスタットを
示し、図3は本発明の実施例3のサーモスタットを示
し、図4は本発明の実施例4のエンジン冷却回路を示
し、図5は本発明の何れの実施例にも適用可能なバルブ
開度/温度特性を示す。また、請求項1の発明は実施例
1、2、3に対応し、請求項2の発明は実施例1、2、
3に対応し、請求項3の発明は実施例4に対応する。本
発明の何れの実施例にも共通する部分には、本発明の全
実施例にわたって同じ符号を付してある。なお、従来の
図6と同じ構造の部分には、図6とも同じ符号を付して
ある。まず、本発明の何れの実施例にも共通する部分
を、たとえば図1、図4、図5を参照して、説明する。
【0007】本発明のサーモスタット20は、ラジエー
タ21を経由する第1の冷却水通路22と接続する冷却
水入口8を開閉する第1のバルブ(サーモバルブ)1
と、ラジエータ21を経由しない1以上の第2の冷却水
通路23、24の1つの通路24と接続する冷却水入口
10を開閉する第2のバルブ2と、を備えている。サー
モスタット20は、常時開の第2の冷却水通路23(ヒ
ータ27やオイルクーラなどが設けられた通路)に接続
する冷却水入口14を有していてもよく、また、エンジ
ンウォータポンプ25を介してエンジン26に冷却水を
送る冷却水出口15を有している。
【0008】サーモスタット20は、ワックス部7を備
えており、ロッド4がワックス部7に対して相対的に出
没する。サーモバルブ1はワックス部7の外周面を軸方
向にスライド可能であり、スプリング5で上方に付勢さ
れており、上端位置をストッパ11により規制される。
ワックス部7は、ロッド4の上端を支持梁18で支持さ
れストッパ11下面をスプリング受け部材16で支持さ
れたスプリング5によって支持されることにより、保持
される。ゴムからなるサーモバルブ1の外周面がバルブ
座17の内周に接触すると、サーモバルブ1は閉じ、バ
ルブ座17から離れると、サーモバルブ1は開く。
【0009】ワックス部7から下方にロッド9が延び、
そのロッド9に摺動可能に第2のバルブ(ボトムバル
ブ)2が支持されている。ボトムバルブ2は、スプリン
グ6により下方に付勢され、下端をストッパ3により規
制されている。ゴムからなるボトムバルブ2が冷却水入
口10のバルブ座面に当たるとボトムバルブ2は閉じ、
冷却水入口10のバルブ座面から離れるとボトムバルブ
2は開く。ボトムバルブ2が冷却水入口10のバルブ座
面に当たってさらに下方に動くと、ボトムバルブ2はワ
ックス部7から下方に延びるロッド9の外周に摺動して
移動し、ストッパ3から離れる。
【0010】サーモスタット20のケーシング19から
仕切板12が内側に向かって延びている。仕切板12は
中央に孔をもっており、その孔をワックス部7から下方
に延びているロッド9が挿通している。仕切板12はボ
トムバルブ2の上方への移動の軌跡内にある。ボトムバ
ルブ2が冷却水入口10のバルブ座面に当たっている状
態から上方に移動して離れていくとボトムバルブ2が開
いて徐々にバルブ開度が増大していき、さらに上方に移
動していくと仕切板12に近づいてバルブ開度が減少し
ていき、仕切板12に当たると、ボトムバルブ2は再び
閉じる。ボトムバルブ2が仕切板12に当たって閉じた
時にも、仕切板12を含むボトムバルブ部から所定量V
の冷却水が冷却水入口10からエンジン側に流れるよう
に、仕切板12にスリット(孔)13が形成されてい
る。その時、冷却水はスリット13を通して流れる。こ
れは、サーモバルブ1、ボトムバルブ2全閉時にも、所
定量(水温センサモニタのため等に最低限必要な量)の
水を循環させてエンジンで水の沸騰が生じないようにす
るためである。常時開の通路23を通してエンジンに水
が循環する場合は、仕切板12にスリット13を設けな
くてもよい。
【0011】また、上記サーモスタット20を備えたエ
ンジン冷却回路は、ラジエータ21を経由する第1の冷
却水通路22と、エンジン冷却水入口とエンジン冷却水
出口とを連通する常時開のバイパス通路23を含む、ラ
ジエータ21を経由しない複数の第2の冷却水通路2
3、24と、第1の冷却水通路22と第2の冷却水通路
23、24の合流部位に設けられたサーモスタット20
と、を備えたエンジン冷却回路からなる。サーモスタッ
ト20は上記に説明したものと同じである。
【0012】つぎに、サーモスタット20およびエンジ
ン冷却回路の作用を説明する。図5に実線で示すよう
に、サーモバルブ1は、冷却水低温時には閉じており、
ある温度(たとえば、80℃近傍)で開き始め、温度の
増加とともに開度が単調増加していき、約90℃で全開
となる。一方、ボトムバルブ2は、低温時には仕切板1
2に当たっており、その時でもスリット13などによっ
て定まる所定量Vが常時流れており、冷却水温度増加と
ともに下方への移動していって徐々に開度が増加し、い
ったんバルブ開度が100%になり、さらに下方に移動
してくとバルブ開度が減少に転じ、さらに下方に移動し
ていくと冷却水入口10のバルブ座面に当たって冷却水
入口10を閉じる。
【0013】図5に示すように、サーモバルブ全開およ
び中間時(エンジン暖機後の温間時)は、サーモバルブ
1もボトムバルブ2も従来のサーモバルブと同じ特性の
ため、同じように作動する。しかし、サーモバルブ全閉
時(エンジン始動時などの冷却水低温時)は、仕切板1
2によってボトムバルブ2は全閉となる。ただし、最低
限必要な量(水温センサモニタのため等)だけスリット
13から流れる。図3のように、常時開の通路23があ
る場合は、スリット13は無くてもよい。ボトムバルブ
2閉により、エンジン始動直後の燃焼室(金属部分)の
暖機が早くなるので、早期に燃焼が安定する。通常エン
ジンでは、始動時燃料増量時間が減るので、燃費、排気
浄化が向上する。直噴エンジンでは、早期に予混合燃焼
から成層燃焼に移行でき、燃費、排気浄化が向上する。
【0014】また、サーモバルブ全閉時かつボトムバル
ブ全閉時にも、スリット13を通して、あるいは常時開
の通路23を通して、必要最低限量Vの冷却水が流れる
ので、水温センサモニタが可能であり、水温コントロー
ルが可能となって、エンジン内での冷却水の沸騰などを
抑制することができる。
【0015】つぎに、本発明の各実施例に特有な部分と
その作用を説明する。本発明の実施例1では、図1に示
すように、サーモバルブ1がワックス部7の外周面に沿
って、ワックス部7の軸方向に摺動可能とされている。
ワックス部7の上部にはストッパ11が形成されていて
サーモバルブ1のワックス部7に対する相対移動の上昇
端を規制する。また、ボトムバルブ2もワックス部7か
ら下方に延びるロッド9の外周面に沿ってロッド9の軸
方向に移動可能とされている。バルブ座17は円板状部
17aと円板状部17aの内周端から上方に立ち上がる
円筒状部17bを有する。サーモバルブ1は、円板状部
17aに下側から当たるフランジ部1aと、フランジ部
1aの外径より小の外径を有しフランジ部1aから立ち
上がり円筒状部17bに摺動可能な円筒部1bと、円筒
部1bの外周面に形成された半径方向外側に突出するシ
ール部1cと、を有する。
【0016】サーモバルブ1は、温間時の開位置から低
温時の閉位置に接近していくと、シール部1cが円筒状
部17bに入り閉となるが、さらに温度が下がってサー
モバルブ1が上昇しようとすると、それまでスプリング
5の付勢によってストッパ11に当たっていたサーモバ
ルブ1がストッパ11から離れてワックス部7に相対的
に下方に移動する。これによって、サーモバルブ1に過
大な荷重がかからず、サーモバルブ1の損傷を防止でき
る。また、ボトムバルブ2は、低温時は仕切板12にあ
たって閉となりスリット13を通る冷却水だけの循環と
なるが、温度が上がっていくと下降して開いて開度が増
加していき、そこからさらに温度が上がるとさらに下降
して冷却水入口10の座に近づき座に当たると閉じる。
さらに温度が上がると、ボトムバルブ2は、それまでス
プリング6の付勢によって当たっていたストッパ3から
離れる。これによって、ボトムバルブ2に過大な荷重が
かからず、ボトムバルブ2の損傷を防止できる。
【0017】本発明の実施例2では、図2に示すよう
に、サーモバルブ1がワックス部7の外周面に摺動不能
に固定されている。本発明の実施例2では、本発明の実
施例1のストッパ11に相当するストッパは無い。ま
た、ボトムバルブ2もワックス部7から下方に延びるロ
ッド9の外周面に沿ってロッド9の軸方向に移動可能と
されている。バルブ座17は円板状部17aと円板状部
17aの内周端から上方に立ち上がる円筒状部17bを
有する。サーモバルブ1は、円板状部17aに下側から
当たるフランジ部1aと、フランジ部1aの外径より小
の外径を有しフランジ部1aから立ち上がり円筒状部1
7bに摺動可能な円筒部1bと、円筒部1bの外周面に
形成された半径方向外側に突出するシール部1cと、を
有する。サーモバルブ1の円筒部1bは、本発明の実施
例1のサーモバルブ1の円筒部1bに比べて軸方向に長
く、バルブ座17の円筒状部17bは、本発明の実施例
1のバルブ座17の円筒状部17bに比べて軸方向に長
い。
【0018】サーモバルブ1は、温間時の開位置から低
温時の閉位置に接近していくと、シール部1cが円筒状
部17bに入り閉となるが、さらに温度が下がってサー
モバルブ1が上昇しようとすると、シール部1cが円筒
状部17bにさらに摺動して入るだけで、円筒状部17
bから過大な荷重を受けない。これによって、サーモバ
ルブ1に過大な荷重がかからず、サーモバルブ1の損傷
を防止できる。また、ボトムバルブ2は、本発明の実施
例1と同様に、低温時は仕切板12にあたって閉となり
スリット13を通る冷却水だけの循環となるが、温度が
上がっていくと下降して開いて開度が増加していき、そ
こからさらに温度が上がるとさらに下降して冷却水入口
10の座に近づき座に当たると閉じる。さらに温度が上
がると、ボトムバルブ2は、それまでスプリング6の付
勢によって当たっていたストッパ3から離れる。これに
よって、ボトムバルブ2に過大な荷重がかからず、ボト
ムバルブ2の損傷を防止できる。
【0019】本発明の実施例3は、図3に示すように、
本発明の実施例1、2と同類の基本構造を示す。ただ
し、本発明の実施例1のようなサーモバルブ1のワック
ス部7に対する摺動可能構造はもたず、本発明の実施例
2のようなボトムバルブ2のワックス部7から垂下する
ロッド9に対する摺動可能構造はもたない。すなわち、
サーモバルブ1は円板状でワックス部7の外周に固定さ
れており、バルブ座17も円板状である。ボトムバルブ
2はワックス部7から下方に延びるロッド9に固定され
ている。本発明の何れの実施例にも適用可能な構造の作
用で述べた作用が得られる。
【0020】本発明の実施例4は、図4に示すように、
エンジン冷却回路を示す。このエンジン冷却回路では、
ラジエータ21を経由しない、エンジンの入口側と出口
側を接続する常時開の(サーモバルブ1およびボトムバ
ルブ2によって開閉されない)バイパス通路23が設け
られており、バイパス通路23には、たとえばヒータ2
7が設けられている。サーモスタット20は、実施例
1、2、3の何れでもよい。この場合、常時開のバイパ
ス通路23を通して常に必要最低限の冷却水を循環させ
ることができるので、サーモスタット20の仕切12に
は、スリット13は設けられなくてよい。
【0021】
【発明の効果】請求項1のサーモスタットによれば、冷
却水低温時には第1のバルブおよび第2のバルブは閉じ
ているかまたは小開度であるため、エンジンを流れる冷
却水の流速が小さく、燃焼室壁を早期に昇温できる。こ
れによって、エンジン始動直後の燃焼室(金属部分)の
暖気が早くなるので、早期に燃焼が安定する。また、通
常エンジンは始動時燃料増量時間が減るので、燃費、排
気浄化が向上する。また、直噴エンジンは、予混合燃焼
から早期に成層燃焼に移行でき、燃費、排気浄化が向上
する。また、本発明のサーモスタットでは、エンジンシ
リンダヘッド・ブロックを通過する冷却水水量を制限す
るのに、従来に比べてバイパス(実開平6−37523
号公報の図1の符号9が付された回路)を新たに設ける
必要はないので、冷却回路全体が複雑となることはな
い。請求項2のサーモスタットによれば、エンジン始動
時にも第2のバルブを通して少量の冷却水が流れるの
で、冷却水の異常昇温、沸騰を防止できる。請求項3の
エンジン冷却回路によれば、サーモスタットで開閉され
ない常時開のバイパス通路を設けたので、エンジン始動
時で第1のバルブ、第2のバルブが閉かまたは小開の時
でも、常時開のバイパス通路を通して所定量の冷却水が
流れ、冷却水の異常昇温、沸騰を防止できる。また、本
発明のエンジン冷却回路では、エンジンシリンダヘッド
・ブロックを通過する冷却水水量を制限するのに、従来
に比べてバイパス(実開平6−37523号公報の図1
の符号9が付された回路)を新たに設ける必要はないの
で、冷却回路全体が複雑となることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のサーモスタットの概略断面
図であり、左半分がサーモバルブ全閉時を、右半分がサ
ーモバルブ全開時を、それぞれ示す。
【図2】本発明の実施例2のサーモスタットの概略断面
図であり、左半分がサーモバルブ全閉時を、右半分がサ
ーモバルブ全開時を、それぞれ示す。
【図3】本発明の実施例3のサーモスタットの概略断面
図であり、左半分がサーモバルブ全閉時を、右半分がサ
ーモバルブ全開時を、それぞれ示す。
【図4】本発明の実施例4のエンジン冷却回路図であ
る。
【図5】本発明のサーモスタットと従来(通常)のサー
モスタットのバルブ開度対温度特性図である。
【図6】従来のサーモスタットの概略断面図であり、左
半分がサーモバルブ全閉時を、右半分がサーモバルブ全
開時を、それぞれ示す。
【符号の説明】
1 サーモバルブ 2 ボトムバルブ 3 ストッパ 4 ロッド 5 スプリング 6 スプリング 7 ワックス部 8 冷却水入口 9 ロッド 10 バイパス 11 ストッパ 12 仕切板 13 スリット 14 冷却水入口 15 冷却水出口 16 スプリング受け部材 17 バルブ座 18 支持梁 19 ケーシング 20 サーモスタット 21 ラジエータ 22 第1の冷却水通路 23、24 第2の冷却水通路 25 エンジンウォータポンプ 26 エンジン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジエータを経由する第1の冷却水通路
    と接続する冷却水入口を開閉する第1のバルブと、 ラジエータを経由しない1以上の第2の冷却水通路の1
    つの通路と接続する冷却水入口を開閉する第2のバルブ
    と、を備えたサーモスタットであって、 前記第1のバルブは水温上昇に伴い単調増加するバルブ
    開度特性を有しており、 前記第2のバルブは水温上昇に伴い増加しそれから減少
    するバルブ開度特性を有している、サーモタット。
  2. 【請求項2】 前記第2のバルブの初期バルブ開度を0
    より大の所定値に設定した請求項1記載のサーモスタッ
    ト。
  3. 【請求項3】 ラジエータを経由する第1の冷却水通路
    と、 エンジン冷却水入口とエンジン冷却水出口とを連通する
    常時開のバイパス通路を含む、ラジエータを経由しない
    複数の第2の冷却水通路と、 第1の冷却水通路と第2の冷却水通路の合流部位に設け
    られたサーモスタットと、を備えたエンジン冷却回路で
    あって、 前記サーモスタットが、 前記第1の冷却水通路と接続する冷却水入口を開閉する
    第1のバルブと、 前記第2の冷却水通路の常時開以外の1つの通路と接続
    する冷却水入口を開閉する第2のバルブと、を備え、 前記第1のバルブは水温上昇に伴い単調増加するバルブ
    開度特性を有しており、 前記第2のバルブは水温上昇に伴い増加しそれから減少
    するバルブ開度特性を有している、エンジン冷却回路。
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