JP2002161183A - 増粘ゲル状組成物 - Google Patents

増粘ゲル状組成物

Info

Publication number
JP2002161183A
JP2002161183A JP2000285620A JP2000285620A JP2002161183A JP 2002161183 A JP2002161183 A JP 2002161183A JP 2000285620 A JP2000285620 A JP 2000285620A JP 2000285620 A JP2000285620 A JP 2000285620A JP 2002161183 A JP2002161183 A JP 2002161183A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition according
thickened gel
gel composition
polymer
thickened
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000285620A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3843722B2 (ja
Inventor
Tetsuo Wada
哲夫 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2000285620A priority Critical patent/JP3843722B2/ja
Publication of JP2002161183A publication Critical patent/JP2002161183A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3843722B2 publication Critical patent/JP3843722B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Paper (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】N−ビニルアミド(共)重合体とコロイダルシ
リカを室温で混合するだけで調整可能な増粘ゲル状組成
物に関し、芳香剤基剤および/または消臭剤基剤、忌避
剤基剤および/または殺虫剤基剤、保冷剤、鮮度保持
剤、乾燥防止剤、繊維処理剤、吸水性シート、土壌改良
剤、地盤注入剤、接地抵抗低減剤、防火性ガラス、外用
医薬剤基剤、化粧品基剤、生体用電極、表面処理剤、紙
加工剤、電子材料用コーティング剤等として用いること
のできる増粘ゲル状組成物の提供。 【解決手段】N−ビニルアミド(共)重合体と、コロイ
ダルシリカを含有することを特徴とする増粘ゲル状組成
物およびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、N−ビニルアミド
(共)重合体とコロイダルシリカを含有する増粘ゲル状
組成物に関し、芳香剤基剤および/または消臭剤基剤、
忌避剤基剤および/または殺虫剤基剤、保冷剤、鮮度保
持剤、乾燥防止剤、繊維処理剤、吸水性シート、土壌改
良剤、地盤注入剤、接地抵抗低減剤、防火性板ガラス、
防火性窓ガラス、外用医薬剤基剤、化粧品基剤、生体用
電極、表面処理剤、紙加工剤、電子材料用コーティング
剤等として用いることのできる増粘ゲル状組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、N−ビニルカルボン酸アミド
(共)重合体よりゲル状組成物を作製するには、重合性
二重結合を2個以上持つ架橋剤の存在下に重合を行うこ
とによって架橋重合体とし、それに目的とする液体を吸
収させてゲル状組成物を得る方法、共重合成分として反
応性の官能器を有するモノマー(例えば、(メタ)アク
リル酸およびその塩、アリルアルコール、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、アリルアミン等)を導
入し、多官能エポキシ化合物や多官能イソシアネート、
多価金属イオン等により後架橋してゲル状組成物を得る
方法が知られているのみであり、特に、N−ビニルカル
ボン酸アミド単独重合体よりゲル状組成物を得る方法に
ついては知られていなかった。
【0003】一方、1〜100nm程度の大きさの無定
形シリカ粒子が水中に分散してコロイド状となっている
コロイダルシリカについては、液のpHを中性にする、
多量の電解質を添加する、多価金属イオンを添加する等
の方法によりゲル化させることが可能であることが知ら
れている。例えば、特開平7−316337号公報で
は、多孔性シートにコロイダルシリカを含浸した後に硫
酸マグネシウム等の多価金属塩を含浸させ、ゲル化させ
て乾燥し、多孔性の吸水シートを作製しているが、この
場合、含浸浴が2種類必要であり、多価金属塩浴に経時
でシートから剥離したコロイダルシリカが蓄積してくる
等の問題点を有している。
【0004】また、特開平8−302608号公報で
は、舗装用の土材料に塩化マグネシウムまたは塩化カル
シウムとコロイダルシリカを混合し、校庭やテニスコー
トなどの土壌改良剤としての提案が成されており、保湿
剤の塩化物をコロイダルシリカによってゲル化して降雨
による流失を防いでいるが、この場合、多量の塩化物は
植物の生長阻害を招き、鉄構造物を腐食(サビ)する等
の問題点を有している。特開平10−8053号公報で
は、珪酸ソーダまたは珪酸ソーダとコロイダルシリカの
混合物を、硬化剤としてフィチン酸またはその塩、更に
はアルカリ中で徐々に有機酸に変わる水溶性有機化合物
を用いて、不安定土質中に注入し、浸透固結させる土質
強化安定化工法が提案されているが、この場合、多量に
リンを含む六リン酸エステルであるフィチン酸や毒性の
ある水溶性有機化合物を用いており、安全性や環境側面
での問題点を有している。
【0005】特開平10−102058号公報では、コ
ロイダルシリカとセメント系固化剤を用いた地盤硬化注
入剤が提案されており、従来のセメントスラリー系地盤
注入剤の欠点である地盤中でのブリージングの解消がは
かられている。しかし、この工法の場合、セメント系固
化剤を用いるため、硬化地盤の土砂を再利用する際にセ
メント分を含み用途が限られる等の問題点を有する。特
開平10−208840号公報では、コロイダルシリカ
とゲル化物質を用いた接地抵抗低減剤が提案されている
が、この場合、水分の保持はシリカゲルの効果のみによ
るため、冬季の乾燥時期に水分が土壌に拡散してしまい
十分な接地抵抗低減効果が得られなくなる問題点を有す
る。
【0006】また、特開平10−17409号公報、特
開平11−71572号公報には、N−ビニルカルボン
酸アミド(共)重合架橋体に液体を吸液させた粒状ゲル
を用いた芳香および/または消臭剤、忌避剤および/ま
たは殺虫剤基剤が提案されているが、これらは粒子状の
ゲルを用いているため、有効成分の揮発と共にゲルが収
縮した時に容器壁面に粒子状ゲルが付着して外観上見栄
えがよくないという問題点を有している。
【0007】特開平11−80716号公報には、N−
ビニルカルボン酸アミド(共)重合架橋体に液体を吸液
させた粒状ゲルを用いた保冷剤が、特開平9−2011
83号公報、特開平11−32743号公報には、N−
ビニルカルボン酸アミド(共)重合架橋体にエタノール
を吸液させた粒状ゲルを用いた鮮度保持剤が提案されて
いるが、これらは、粉末状のN−ビニルカルボン酸アミ
ド(共)重合架橋体に液体を吸液させ粒状ゲルとして使
用するため、ゲルの容器への充填性に問題があり、さら
には、粉末状重合架橋体に異物が混入したものをゲル化
した場合、異物を効果的に除去する方法が無いなどの問
題点がある。
【0008】特開平4−182437号公報、特開平7
−97317号公報、特開平8−243377号公報、
特開平9−110702号公報、特開平9−14306
1号公報、特開平9−176015号公報、特開平10
−25243号公報、特開平10−316590号公報
には、N−ビニルカルボン酸アミド共重合体を用い、架
橋剤を加えてゲル化する外用医薬剤基剤、化粧品基剤が
提案されているが、これらは反応性の架橋剤またはイオ
ン性の架橋剤を使用するため、医薬剤、化粧品の成分で
これら架橋剤と反応してしまうものには使用できないと
いう問題点があった。
【0009】特開平6−48783号公報では、ラジカ
ル重合性モノマー水溶液を二枚のガラス板の間で重合さ
せることによりヒドロゲル層を形成する防火性窓ガラス
について提案がなされているが、窓ガラス成形体中で重
合を行うため常に均質なヒドロゲル層が得られにくいこ
と、残留モノマーがゲル中に残留する為、経時でこれが
分解して着色を生じ、窓ガラスの透明性が失われる等の
問題点を有していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、芳香剤基剤
および/または消臭剤基剤、忌避剤基剤および/または
殺虫剤基剤、保冷剤、鮮度保持剤、乾燥防止剤、繊維処
理剤、吸水性シート、土壌改良剤、地盤注入剤、接地抵
抗低減剤、防火性板ガラス、防火性窓ガラス、外用医薬
剤基剤、化粧品基剤、生体用電極、表面処理剤、紙加工
剤、電子材料用コーティング剤等として用いることので
きる優れたゲル特性を有する増粘ゲル状組成物を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究の結果、N−ビニルアミド(共)重
合体とコロイダルシリカを室温で混合するだけで容易に
増粘ゲル状組成物が作製可能であることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0012】すなわち本発明は次の事項に関する。 [1]N−ビニルアミド(共)重合体と、コロイダルシ
リカを含有することを特徴とする増粘ゲル状組成物。 [2]N−ビニルアミド(共)重合体と、コロイダルシ
リカ中の固形分の比率が、質量比で95:5〜1:99
である上記[1]に記載の増粘ゲル状組成物。 [3]コロイダルシリカの粒子径が、1〜1000nm
である上記[1]または[2]に記載の増粘ゲル状組成
物。 [4]加熱により可逆的にゾル−ゲル転移することを特
徴とする上記[1]ないし[3]のいずれかに記載の増
粘ゲル状組成物。
【0013】[5]水を含有してなる上記[1]ないし
[4]のいずれかに記載の増粘ゲル状組成物。 [6]アルコールを含有してなる上記[1]ないし
[5]のいずれかに記載の増粘ゲル状組成物。 [7]アルコールが炭素数1〜3のアルコールおよび多
価アルコールからなる群より選ばれる1種以上である上
記[6]に記載の増粘ゲル状組成物。 [8]多価アルコールが、グリセリン、エチレングリコ
ールおよびプロピレングリコールからなる群より選ばれ
る1種以上である上記[7]に記載の増粘ゲル状組成
物。
【0014】[9]塩類を含有してなる上記[1]ない
し[8]のいずれかに記載の増粘ゲル状組成物。 [10]塩類が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化
カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硝酸ナト
リウム、硝酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウ
ム、乳酸ナトリウムおよび乳酸カリウムからなる群より
選ばれる1種以上である上記[9]に記載の増粘ゲル状
組成物。 [11]N−ビニルアミド(共)重合体の質量平均分子
量が10万以上である上記[1]ないし[10]のいず
れかに記載の増粘ゲル状組成物。 [12]N−ビニルアミド(共)重合体がN−ビニルア
セトアミド(共)重合体である上記[1]ないし[1
1]のいずれかに記載の増粘ゲル状組成物。
【0015】[13]N−ビニルアミド(共)重合体が
N−ビニルピロリドン(共)重合体である上記[1]な
いし[11]のいずれかに記載の増粘ゲル状組成物。 [14]N−ビニルアセトアミド(共)重合体がN−ビ
ニルアセトアミド単独重合体である上記[12]に記載
の増粘ゲル状組成物。 [15]上記[1]ないし[14]のいずれかに記載の
増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする芳香剤基剤
および/または消臭剤基剤。 [16]上記[1]ないし[14]のいずれかに記載の
増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする忌避剤基剤
および/または殺虫剤基剤。
【0016】[17]上記[1]ないし[14]のいず
れかに記載の増粘ゲル状組成物からなることを特徴とす
る保冷剤。 [18]上記[1]ないし[14]のいずれかに記載の
増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする鮮度保持
剤。 [19]上記[1]ないし[14]のいずれかに記載の
増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする乾燥防止
剤。 [20]上記[1]ないし[14]のいずれかに記載の
増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする繊維処理
剤。
【0017】[21]上記[1]ないし[14]のいず
れかに記載の増粘ゲル状組成物からなることを特徴とす
る吸水性シート。 [22]上記[1]ないし[14]のいずれかに記載の
増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする土壌改良
剤。 [23]上記[1]ないし[14]のいずれかに記載の
増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする地盤注入
剤。 [24]上記[1]ないし[14]のいずれかに記載の
増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする接地抵抗低
減剤。
【0018】[25]上記[1]ないし[14]のいず
れかに記載の増粘ゲル状組成物からなることを特徴とす
る防火性板ガラス。 [26]上記[1]ないし[14]のいずれかに記載の
増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする防火性窓ガ
ラス。 [27]上記[1]ないし[14]のいずれかに記載の
増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする外用医薬剤
基剤。 [28]上記[1]ないし[14]のいずれかに記載の
増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする化粧品基
剤。
【0019】[29]上記[1]ないし[14]のいず
れかに記載の増粘ゲル状組成物からなることを特徴とす
る生体用電極。 [30]上記[1]ないし[14]のいずれかに記載の
増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする表面処理
剤。 [31]上記[1]ないし[14]のいずれかに記載の
増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする紙加工剤。 [32]上記[1]ないし[14]のいずれかに記載の
増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする電子材料用
コーティング剤。
【0020】[33]上記[1]ないし[14]のいず
れかに記載の増粘ゲル状組成物を製造する方法におい
て、N−ビニルアミド(共)重合体とコロイダルシリカ
を混合せしめゲル化させる工程を有することを特徴とす
る増粘ゲル状組成物の製造方法。 [34]上記[1]ないし[14]のいずれかに記載の
増粘ゲル状組成物を製造する方法において、N−ビニル
アミド(共)重合体とコロイダルシリカを加熱下で混合
せしめ成型した後、冷却してゲル化させる工程を有する
ことを特徴とする増粘ゲル状組成物の製造方法。 [35]さらに、加熱して流動性を増大せしめ、成型し
た後、冷却してゲル化させる工程を有する上記[33]
または[34]に記載の増粘ゲル状組成物の製造方法。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の増粘ゲル状組成物は、N
−ビニルアミド(共)重合体と、コロイダルシリカを必
須成分として構成される。
【0022】本発明で用いられる、N−ビニルアミド
(共)重合体と、コロイダルシリカ中の固形分の比率
は、質量比で95:5〜1:99の範囲が好ましく、さ
らに好ましくは90:10〜3:97の範囲がよい。N
−ビニルアミド(共)重合体の比率が95より多い場
合、またはコロイダルシリカの比率が99より多い場合
には、不均一なゲル体となりやすく、ゲルの強度が極端
に弱くなるため好ましくない。
【0023】本発明において、コロイダルシリカとして
は、通常市販されている1〜1000nm程度の大きさ
の無定形シリカ粒子が水中に分散してコロイド状となっ
ているコロイダルシリカを用いるが、分散媒としてメチ
ルアルコール、エチルアルコール、イソプロパノール、
エチレングリコール、エチレングリコールモノn−プロ
ピルエーテル、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケ
トン、キシレン/n−ブタノール、メチルイソブチルケ
トン等の水溶性有機溶剤を使用しているコロイダルシリ
カ等も用いることが可能である。さらには、コロイド溶
液が酸性を呈する純粋な無水珪酸コロイド溶液、アンモ
ニア安定化コロイダルシリカ、表面修飾コロイダルシリ
カ等も用いることができる。
【0024】市販品の例として、日本化学工業株式会社
製のシリカドール−20、シリカドール−30、シリカ
ドール−40、シリカドール−30S、シリカドール−
20AL、シリカドール−20A、シリカドール−30
A、シリカドール−20B、シリカドール−20G、シ
リカドール−20GA、シリカドール−30G−10
0、アンモニウムシリケート等、日産化学工業株式会社
製のスノーテックス−20、スノーテックス−30、ス
ノーテックス−40、スノーテックス−50、スノーテ
ックス−C、スノーテックス−N、スノーテックス−
O、スノーテックス−S、スノーテックス−20L、ス
ノーテックス−OL、メタノールシリカゾル、MA−S
T−M、IPA−ST、EG−ST、EG−ST−Z
L、NPC−ST、DMAC−ST、MEK−ST、X
BA−ST、MIBK−ST等が挙げられる。
【0025】本発明の増粘ゲル状組成物は、コロイダル
シリカとして一般的なグレードを用いた場合は水分散で
あるため、水が組成物中に含有されることになる。ゲル
組成物中の水の含有は、ゲル組成物を保冷剤、乾燥防止
剤、接地抵抗低減剤、防火性板ガラス、防火性窓ガラ
ス、化粧品基剤または生体用電極として使用する場合に
特に有用である。
【0026】また、本発明の増粘ゲル状組成物中にアル
コールを含有させることにより、芳香および/または消
臭性基剤、忌避剤基剤および/または殺虫剤基剤として
使用する場合に有効成分の揮発速度をコントロールする
ことができ、保冷剤として使用する場合に冷却時の凝固
点を下げることでゲルの冷却時の固さを制御することが
できる。さらに鮮度保持剤の場合にはエタノール等を使
用することで殺菌作用を発現させ、食品等の腐敗を防止
することができる。
【0027】さらに、繊維処理剤、表面処理剤、紙加工
剤、電子材料用コーティング剤として使用する場合には
処理剤の塗布後の乾燥速度をコントロールすることがで
き、吸水性シートに用いる場合には吸水性の制御を可能
とし、外用医薬剤基剤、化粧品基剤として使用する場合
には薬物、有効成分の可溶性を制御し、皮膚への浸透性
を向上させることができ、生体用電極として使用する場
合には多価アルコールを用いることにより電極の乾燥を
防止でき、また、エタノール等を用いることにより電極
での雑菌の繁殖を抑えることが可能となる。
【0028】本発明の増粘ゲル状組成物に用いるアルコ
ール類としては、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、(イソ)プロピルアルコール、(イソ)ブチルアル
コール、ベンジルアルコール、3−メチル−3−メトキ
シブタノール、フェネチルアルコール、ヘキシルアルコ
ール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、
オクチルアルコール、ペンタノール、エチレングリコー
ルモノブチルエーテル等の1価アルコール、およびエチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチ
レングリコール(2価アルコール)、グリセリン、トリ
オキシイソブタン(3価アルコール)、エリトリット、
ペンタエリトリット(4価アルコール)、キシリット、
アドニット(5価アルコール)、アロズルシット、ソル
ビット液、マンニトール(6価アルコール)等の多価ア
ルコールがあげられるが、それらの中でも炭素数1〜3
のアルコール、グリセリン、エチレングリコール、プロ
ピレングリコールが特に好ましい。
【0029】また、各種変性剤、例えば、八アセチル化
しょ糖、安息香酸デナトニウム、ブルシン、フレーバー
H−No.1、フレーバーH−No.3、フレーバーH
−No.4、フレーバーH−No.6、フレーバーH−
No.9、フレーバーH−No.10、フレーバーH−
No.11、フレーバーH−No.12、フレーバーH
−No.13、フレーバーT−No.100、フレーバ
ーT−No.101等を添加した変性アルコール等も使
用することが可能である。
【0030】本発明において、増粘ゲル状組成物が塩類
を含有する場合、保冷剤では冷却時の凝固点を下げるこ
とでゲルの冷却時の固さを制御することができる。ま
た、乾燥防止剤では塩化カルシウム等の吸湿性の塩類を
用いることで水分放出量を調整することができ、接地抵
抗低減剤ではゲル体の導電率を上げることができ、防火
性板ガラス、防火性窓ガラスでは不燃性の塩類が組成中
に入ることでさらに防火性能を高めることができ、生体
用電極ではゲル体の導電率を上げることができる。
【0031】本発明で使用される塩類としては、塩化ナ
トリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリ
ウム、硫酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、
酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、乳酸ナトリウム、乳酸
カリウム等が挙げられ、これらの1種類または数種類を
組み合わせて用いることが可能である。また、塩類のな
かでも、多価金属塩類はそれ自体コロイダルシリカをゲ
ル化させる効果があるが、少量のゲル組成物中への添加
であれば可能である。
【0032】コロイダルシリカをゲル化させる多価金属
塩類としては、アルミニウム、錫、マグネシウム、マン
ガン、亜鉛、鉄、バリウム等の無機酸塩(例えば、塩化
マグネシウム、塩化アルミニウム、カリ明バン、アンモ
ニウム明バン、鉄明バン、硝酸アルミニウム、硫酸アル
ミニウム、硫酸第2鉄、硫酸マグネシウム、EDTA−
アルミニウム、EDTA−マグネシウム、塩化第1錫、
炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナト
リウム共沈物(例えば、協和化学工業株式会社製の「ク
ムライト」等)、炭酸マグネシウム、メタケイ酸アルミ
ン酸マグネシウム(例えば、富士化学工業株式会社製の
「ノイシリン」)、ステアリン酸マグネシウム、ステア
リン酸アルミニウム、クエン酸マグネシウム、アルミニ
ウムアラントイネート、合成ハイドロタルサイト(例え
ば、協和化学工業株式会社製の「アルカマック」「アル
カマイザー」「キョーワード」等))、有機酸塩(例え
ば、酢酸アルミニウム、アルミニウムグリシナール)、
水酸化物(例えば、水酸化バリウム、水酸化マグネシウ
ム(例えば、協和化学工業株式会社製の「キスマ」
等)、水酸化第2鉄、水酸化第1錫、水酸化アルミニウ
ム(例えば、協和化学工業株式会社製の「乾燥水酸化ア
ルミニウムゲルS−100」等)、水酸化アルミナ・マ
グネシウム(例えば、協和化学工業株式会社製の「サナ
ルミン」等))、酸化物(例えば、酸化マグネシウム
(例えば、協和化学工業株式会社製の「キョーワマグ」
「マグサラット」等))等がある。
【0033】本発明で用いられるN−ビニルアミド
(共)重合体において、N−ビニルアミドとは下記一般
式(1)
【0034】
【化1】
【0035】[式中、R1、R2は独立に水素原子または
C1〜C3のアルキル基、またはR1とR2とで結合しト
リメチレン基またはテトラメチレン基を表す。]で示さ
れる化合物であることが好適である。
【0036】本発明において用いられるN−ビニルアミ
ドは、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミ
ド、N−メチル−N−ビニルホルムアミド、N−メチル
−N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン等で
あり、特にポリマーの安定性、水、有機溶媒への親和
性、溶解性等を考慮すると、N−ビニルアセトアミド、
N−メチル−N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロ
リドンが好適である。
【0037】本発明において、N−ビニルアミド(共)
重合体の分子量を調整することにより、増粘ゲル状組成
物のゲル強度、混合後のゲル化までの時間をコントロー
ルすることが可能である。
【0038】本発明において、N−ビニルアミド(共)
重合体の好適な分子量は、N−ビニルアミドの種類、共
重合するモノマーの種類、共重合比、コロイダルシリカ
の種類、N−ビニルアミド(共)重合体とコロイダルシ
リカの量比、ゲル組成物に含まれる溶媒の種類、塩類添
加の有無等により微妙に変化する。あまり分子量の小さ
なN−ビニルアミド(共)重合体を用いると、ゲル強度
が極端に弱くなり、または、ゲル化が起こらない。例え
ば、N−ビニルアミド(共)重合体の質量平均分子量は
10万以上がよく、好ましくは20万以上、より好まし
くは25万以上のものを用いると好適な増粘ゲル状組成
物を得ることができる。ここで質量平均分子量とは、光
散乱法により求められる平均分子量を言う。
【0039】本発明において、N−ビニルアミド(共)
重合体とは、N−ビニルアミド単独重合体およびN−ビ
ニルアミド共重合体をいう。N−ビニルアミドと共重合
可能なモノマーとしては、(メタ)アクリル酸またはその
塩、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸(イソ)プロピル、(メタ)アクリ
ル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸メトキシエ
チル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリオキシア
ルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリル酸系モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N
−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル
(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリル
アミド、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸またはその塩、N−イソプロピル(メタ)ア
クリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系モノマー;酢
酸ビニル、酪酸ビニル、吉草酸ビニル等のビニルエステ
ル系モノマー;スチレン、α−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−メトキシスチレン、m−クロロスチ
レン等のスチレン系モノマー;メチルビニルエーテル、
ブチルビニルエーテル、ビニルベンジルエーテル等のビ
ニルエーテル系モノマー;無水マレイン酸、マレイン酸
またはその塩、フマル酸またはその塩、マレイン酸ジメ
チルエステル、フマル酸ジエチルエステル等のジカルボ
ン酸系モノマー;アリルアルコール、アリルフェニルー
テル、アリルアセテート等のアリル系モノマー等の他、
(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニル、エチレン、プロ
ピレン等のモノマーを例示することができる。
【0040】また、上記例示モノマーを二種類以上組み
合わせて共重合することも可能である。これら、共重合
可能なモノマーの使用割合は、本発明の目的性能を損な
わない程度、概ね60質量%以下、好ましくは40質量
%以下である。
【0041】本発明の増粘ゲル状組成物には、前記必須
成分の他に、所望により、着色剤、紫外線吸収剤、防腐
剤、にがみ剤、増粘剤、酸化防止剤または従来のゲル化
剤などを添加することができる。
【0042】着色剤は、増粘ゲル状組成物を着色し、意
匠性を向上させる目的等で用いられ、例としては、黄酸
化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、群青、カーボンブラック、
水酸化クロム、酸化クロム、タール色素、レーキ、赤色
2号、赤色3号、赤色102号、赤色201号、赤色1
06号、黄色4号、黄色5号、青色1号、青色2号等が
挙げられる。この中で金属含有の着色剤は、コロイダル
シリカのゲル化を促進するため、増粘ゲル状組成物の調
合の最後に添加する、または添加する量を少量に抑える
等の配慮が必要である。
【0043】紫外線吸収剤としては、例えば、ヒドロキ
シメトキシベンゾフェノン、フェニルサリシレート、ベ
ンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ASL−
24、Cyasorb UV−9、Uvinul M−
40等のベンゾフェノン系;Salol等の安息香酸
系;Tinuvin P等のアゾール系;Uvinul
N−35等のニトリル系;Ancour UA等の尿素
系;Neo Heliopan Give tan F
等が挙げられる。
【0044】防腐殺菌剤としては、例えば、安息香酸、
サリチル酸、デヒドロ酢酸、ソルビン酸、ホウ酸等の酸
類およびその塩類;フェノール、クロロクレゾール、ク
ロルキシレノール、イソプロピルメチルフェノール、レ
ゾルシン、オルトフェニルフェノール、パラオキシ安息
香酸エステル、フェノキシエタノール、チモール、ヒノ
キチオール、チオキソロン等のフェノール類;ヘキサク
ロロフェン、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロ
キシジフェニルエーテル等のハロゲン化ビスフェノール
類;トリクロロカルバニリド、ハロカルバン、ウデシレ
ン酸モノエタノールアミド等のアミド化合物類;2−ピ
リジンチオール−1−オキシド亜鉛塩、グルコン酸、ク
ロルヘキシジン、チラム、N−トリクロロメチルチオ−
4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシイミド、ク
ロロブタノール等が挙げられる。その添加量は、N−ビ
ニルアミド(共)重合体が優れた腐敗耐久性を有してい
るため、従来の増粘ゲル状組成物の場合より大幅に減量
することが可能である。
【0045】にがみ剤は、幼児等の誤食防止のために増
粘ゲル状組成物に添加され、例としては、ビトレックス
(登録商標:長瀬産業株式会社製)等が挙げられる。ま
た、本発明の増粘ゲル状組成物においては、従来のゲル
化剤として他の高分子を添加することもできる。
【0046】これら高分子としては、例えば、アラビア
ガム、ジェランガム、トラガントガム、ローカストビー
ンガム、グアーガム、エコーガム、カラヤガム、寒天、
デンプン、カラゲナン、アルギン酸、アルギン酸塩(例
えば、アルギン酸ナトリウム)、デキストラン、デキス
トリン、アミロース、ゼラチン、コラーゲン、プルラ
ン、ペクチン、アミロペクチン、スターチ、アルブミ
ン、カゼインなどの天然の高分子;ポリグルタミン酸、
ポリアスパラギン酸、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、プロピルセルロース、エチルメチルセルロース、
ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボ
シキメチルスターチ、アルカリ金属カルボキシメチルセ
ルロース、アルカリ金属セルロース硫酸塩、セルロース
グラフト重合体、架橋ゼラチン、デンプン−アクリル酸
グラフト重合体、デンプン−アクリロニトリルグラフト
共重合体のケン化物、無水フタル酸変性ゼラチン、コハ
ク酸変性ゼラチン、アルギン酸プロピレングリコール、
アミロペクチンセミグリコール酸ナトリウムなどの半合
成の高分子およびこれらの架橋体;ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸塩、ポ
リアクリロニトリルのケン化物、アクリル酸塩−ビニル
アルコール共重合体、カルボキシビニルポリマー、ポリ
エチレンオキシド、ポリアルキレンオキシド、ビニルエ
ステル−エチレン系不飽和カルボン酸共重合体、ポリビ
ニルアルコール−無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル
−(メタ)アクリル酸(塩)共重合体、酢酸ビニル−ク
ロトン酸(塩)共重合体、ポリビニルスルホン酸
(塩)、ポリN−ビニルアセトアミド架橋物、ポリイタ
コン酸(塩)、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポ
リアクリルアミドおよび部分加水分解物、スチレン−無
水マレイン酸共重合体、アクリルアミド−アクリル酸
(塩)共重合体などの合成高分子およびこれらの架橋体
などがあるが、これらに限ったものではない。
【0047】さらに粘着付与物質を添加することもで
き、例えば、シリコーンゴム、ポリイソブレンゴン、ス
チレン−ブロック共重合体ゴム、アクリルゴム、天然ゴ
ム等のゴム系粘着性物質;ポリビニルアルキルエーテ
ル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル等のビニル
系粘着性物質;カルボキシメチルセルロース等のセルロ
ース系粘着性物質;(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルを主成分とした(メタ)アクリレート系の各粘着性物
質等が挙げられるが、これらに限ったものではない。
【0048】また水、アルコール以外の溶剤なども添加
することができ、アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノンなどのケトン類;セロソルブ、ジオキサ
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N
−メチルピロリドンのごとき水と混和しうる有機溶剤の
ほかにトルエン、酢酸エチル、クロタミトン、トリクロ
ルエチレン等の水と混和しない有機溶剤が挙げられる
が、これらに限定されない。
【0049】酸化防止剤としては、例えば、ビタミン
E、ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、ブチ
ル化ヒドロキシアニソール(BHA)等が挙げられる。
その他、必要に応じさらに以下の原料を添加することが
できる。粉体原料として、例えば、モンモリロラート、
石コウ、珪藻土、ベンガラ、炭酸カルシウム、ハイドロ
タルサイト、タルク、ガラス、カオリン、ベントナイ
ト、金属石鹸、エーロジル、雲母チタン、オキシ塩化ビ
スマス、魚鱗箔等、亜鉛華、二酸化チタンなどが挙げら
れる。
【0050】油性原料としては、例えば、アルモンド
油、オリーブ油、硬化油、つばき油、ヒマシ油、モクロ
ウ油、ヤシ油、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウ
バロウ、キャンデリラロウ、流動パラフィン、ワセリ
ン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレ
シン、スクワレン、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン
酸、ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアル
コール、オレイルアルコール、オクチルドデカノール、
コレステロール、ヘキシルデカノール、ワイトステロー
ル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン
酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イ
ソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデカノール、ステ
アリン酸ブチル等を挙げることができる。
【0051】アルカリとして、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、アンモニア水、トリエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、モノエタノールアミン、ジイソプロ
パノールアミン等が挙げられる。
【0052】界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫
酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫
酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテルリン酸、N−アシルアミノ酸塩等
のアニオン界面活性剤;ポリオール脂肪酸エステル、モ
ノステアリン酸グリセリン、親油型モノオレイン酸グリ
セリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノス
テアリン酸プロピレングリコール、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビト
ール脂肪酸エステル、N−アシルアミノ酸エステル、シ
ョ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド等の非
イオン性界面活性剤;およびこれらの任意混合物等を挙
げることができる。
【0053】本発明の増粘ゲル状組成物を作製するに
は、N−ビニルアミド(共)重合体とコロイダルシリカ
を室温で混合するだけでよく、そこに増粘ゲル状組成物
の用途によって必要な成分を加えて練合し、必要であれ
ばさらに水や添加剤を加え練合する。これらの添加の順
序等によってもゲル化の速度、得られる増粘ゲル状組成
物の透明度、ゲル強度等が変化する。
【0054】各成分の練合後、処方によっては直後にゲ
ル化させることも可能であり、その場合には充填容器や
被着体上で練合を行う。また、練合直後は流動性のある
ゾル体で、所定時間経過後にゲル化させることも可能で
あり、この方法は一般的に成形が容易で、ゲル中に練合
時の気泡も残らないのでこの方法のほうが練合直後にゲ
ル化させるより応用範囲が広い。
【0055】ゲル化時間およびゲル強度の調整は、組成
物中のN−ビニルアミド(共)重合体とコロイダルシリ
カの含有量で調整することができ、含有量が多いほどゲ
ル化の速度は速く、ゲルの強度は強くなる。また、両者
の比率を変えることによってもゲル化時間、ゲル強度を
調整することができる。さらに、ゲル化時間はコロイダ
ルシリカの種類でも制御することができ、アルカリ性の
コロイダルシリカでは遅く、酸性のコロイダルシリカで
は速くなる。
【0056】また、得られる増粘ゲル状組成物の透明性
は、コロイダルシリカの粒子径が小さくなるほど高く透
明になる。本発明において使用するコロイダルシリカ
は、粒子径1〜1000nm、好ましくは4〜500n
m、より好ましくは4〜200nmである。
【0057】本発明において増粘ゲル状組成物は、ゾル
状態で容器に充填、対象物に塗布して成型するか、いっ
たん増粘ゲル状組成物を得た後、適当な成型機、打錠機
等を用いて成型することができる。
【0058】さらに、本発明において得られる増粘ゲル
状組成物は、加熱によりゾル状態になり流動化させるこ
とが可能であるため、一度全ての原料を混合して増粘ゲ
ル状組成物とした後、加熱して容器に充填して、もしく
は、対象物に塗工して冷却し、再度増粘ゲル状組成物と
して成型することも可能である。この可逆的なゾル−ゲ
ル転移は、ゲルの成型に留まらず、ゲル中の脱泡、ゲル
中への物品の挿入―封止、容器や対象物からのゲル除去
の簡便化、繊維間等の僅かな隙間へのゲルの浸透性向上
等に有用な物性である。
【0059】本発明の増粘ゲル状組成物を用いることに
より、N−ビニルアミド(共)重合体が有する特徴であ
る、耐候性、凍結安定性、吸放湿性、耐アルコール性、
アルコール保持性等に優れたゲル基剤が作製可能であ
り、吸放湿性、保湿性、静電気防止性、吸水性、印字特
性、耐油性、易除去性に優れた塗膜、コーティング被膜
が作製可能である。
【0060】増粘ゲル状組成物をシート化するには、
紙、木材、金属、ガラス繊維、布(ネル、織布、不織布
等)、合成樹脂(ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共
重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(例えば、ポリ
エチレンテレフタレート)、ポリオレフィン(例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリアミド(例
えば、ナイロン6、ナイロン66など)、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリテトラフルオロエチレン等)、アルミニウ
ムなどの金属箔、ゴムまたはセルロース誘導体およびこ
れらとプラスチックフィルムとの積層フィルムなどの成
形品のごとき支持体の1面あるいは両面に柔らかなゲル
体、もしくはゲル化前のゾル体を適量塗布するか、ゲル
体を加熱してゾル体とした後に適量塗布すればよい。
【0061】得られたシート状のゲル体の保存を容易に
するには、塗布した面に、シリコンまたはその他の適当
な方法で処理した剥離シートを貼着しておくか、あるい
は塗布していない面をシリコンまたはその他の適当な方
法で処理して剥離面とし、塗布されていない面と重なる
ように巻くか重ねておくことが望ましい。なお剥離シー
ト材料としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレ
ンフィルム、剥離紙、セロハン、ポリ塩化ビニル、ポリ
エステル等が用いられる。
【0062】本発明において、N−ビニルアミド(共)
重合体とコロイダルシリカによりゲルが形成されるメカ
ニズムは不明であるが、珪酸ナトリウムや珪酸カリウム
水溶液とN−ビニルアミド(共)重合体水溶液を混合し
ても、珪酸ナトリウムや珪酸カリウム水溶液が濃厚な場
合にはポリマーが析出したり相分離し、希薄な場合は混
ざり合い単なる均一溶液となり増粘ゲル状組成物は得ら
れないこと、および加熱により可逆的にゾル−ゲル転移
することから、コロイダルシリカ表面の酸性水素イオン
と、N−ビニルアミド(共)重合体のアミド基の酸素原
子が水素結合を作り、有機・無機のポリマーコンプレッ
クスを形成することにより液全体がゲル化するものと考
えられる。
【0063】以下、本発明の増粘ゲル状組成物を、芳香
剤基剤および/または消臭剤基剤、忌避剤基剤および/
または殺虫剤基剤、保冷剤、鮮度保持剤、乾燥防止剤、
繊維処理剤、吸水性シート、土壌改良剤、地盤注入剤、
接地抵抗低減剤、防火性板ガラス、防火性窓ガラス、外
用医薬剤基剤、化粧品基剤、生体用電極、表面処理剤、
紙加工剤、電子材料用コーティング剤に用いる場合につ
いて具体的に説明する。
【0064】本発明の増粘ゲル状組成物を、芳香剤基剤
および/または消臭剤基剤、忌避剤基剤および/または
殺虫剤基剤として使用する場合には、芳香および/また
は消臭性化合物、動物・昆虫忌避成分および/または殺
虫成分とN−ビニルアミド(共)重合体を水もしくは溶
媒に分散または溶解させ、その液にコロイダルシリカを
加えて練合し、必要であればさらに水や添加剤を加え練
合する。
【0065】練合後、処方によっては直後にゲル化させ
ることも可能であり、その場合には充填容器や被着体上
で練合を行う。また、練合直後は流動性のあるゾル体で
あるが、所定時間経過後にゲル化させることも可能であ
る。所定時間経過後にゲル化させる方法は、一般的に成
形が容易であり、ゲル中に練合時の気泡も残らないた
め、直後にゲル化させる方法に比べて応用範囲が広い。
【0066】本発明において、芳香剤基剤および/また
は消臭剤基剤に用いられる芳香性化合物としては、例え
ば、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなど
の柑橘類フレーバー;パイナップル、バナナ、アップ
ル、アプリコット、ベリー、チェリー、ピーチ等の果実
フレーバー;ココナッツ、バニラ、ミント等の食品用フ
レーバー;ローズ、ジャスミン、キンモクセイ、クチナ
シ、スズラン、スイトピー、リラ、フリージア、ヒヤシ
ンス、シクラメンなどの花フレーバー;リモネン、α−
ピネン、β−ピネン、p−シメン、γ−テルピネン、3
−カレン、ミルセン、オシメン、p−メンタン、1−p
−メンテン等の炭化水素類;リナロール、シトロネロー
ル、ゲラニオール、ベンジルアルコール、β−フェニル
エチルアルコールなどのアルコール類およびこれらアル
コールエステル類;芥子油、オレンジ油、胡椒油、ジャ
スミン油、杉油、ショウブ油、テルピン油、橙花油、バ
ラ油、ユーカリ油、ライム油、レモン油、和種ハッカ
油、ローズマリー油等の植物性香料;ムスク、レイビョ
ウコウ、カイリコウ、リュウゼンコウ等の動物性香料;
ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド
類系香料;カンファー、ムスコン、ムスクケトン、l−
メントン等のケトン類系香料;サフロール等のエーテル
類系香料;チモール等のフェノール類系香料;ラクトン
類系香料;フェニル酢酸等の酸系香料;インドール等の
窒素化合物系香料等その他調合香料素材として従来から
用いられてきた香料化合物並びにこれらの任意の混合物
からなる調合香料組成物などであり、それらの一種また
は二種以上を配合することができる。
【0067】一方、消臭性化合物としては、緑茶等の茶
葉;ツバキ科やクスノキ科等の植物抽出精油;ジチオ−
2,2’−ビス(ベンズメチルアミド);1,2−ベン
ズイソチアゾリン−3−オン;硫酸第一鉄;有機酸;ス
テアリン酸亜鉛;フラボノール、フラボン、フラバノン
等のフラボノイド系化合物;ジオスメチン、ジオスミ
ン、エリオジクチン、エリオジクチオール、ヘスペリジ
ン、ヘスペレチン、ケムフェロール、ナリンゲニン、ナ
リンギン、ケルセチン、ルチン等のフラボン誘導体;安
定化二酸化塩素等であり、それらの一種または二種以上
を配合することができる。
【0068】動物・昆虫忌避成分としては、例えば、ペ
ルメトリン、プロチオホス、フルバリネート、フェンバ
レレート、ピレトリン、ピペロニルブトキシド、ショウ
脳油、ラベンダー油、トウガラシ抽出物、ニンニク抽出
物、レモングラス精油、木酢、タバコ抽出物等の害虫、
犬猫、カラス、野ウサギ等忌避成分等が挙げられる。
【0069】また、殺虫成分としては、例えば、クロル
ピクリン、ジクロロプロパン、ジクロロプロピレン、ジ
クロルボス等や、現在農薬として一般に使用されている
液状薬剤などが挙げられる。
【0070】本発明においては、増粘ゲル状組成物中に
アルコールを含有させることにより、有効成分の揮発速
度をコントロールすることができる。本発明で作製され
る芳香剤および/または消臭剤基剤、忌避剤および/ま
たは殺虫剤基剤は、全体が一体型のゲルとなるため、粒
子状のゲルを用いた場合に起こる、有効成分の揮発と共
にゲルが収縮した場合に容器壁面に粒子状ゲルが付着し
て外観上見栄えが悪いというような現象は解消される。
【0071】本発明において作製される芳香剤および/
または消臭剤基剤、忌避剤および/または殺虫剤基剤
は、病院等の公共施設、住宅、トイレ、更衣室、靴箱、
タンス、押入、屋根裏、床下などの屋内、自動車、電
車、飛行機等の乗り物などの車内や、庭先、屋上、道
路、ゴミ置き場、コンポストボックス、果樹園、ビニー
ルハウス等の屋外等で好適に使用される。
【0072】本発明の増粘ゲル状組成物を保冷剤として
使用する場合に、N−ビニルアミド(共)重合体を水お
よび/または溶媒に分散あるいは溶解させ、その液にコ
ロイダルシリカを加えて練合し、必要であればさらに水
や添加剤を加え練合する。練合後、処方によっては直後
にゲル化させることも可能であり、その場合には充填容
器中で練合を行う。また、練合直後は流動性のあるゾル
体で、所定時間経過後にゲル化させることも可能であ
り、この方法は一般的に成形が容易でゲル中に練合時の
気泡も残らないため、直後にゲル化させる方法より応用
範囲が広い。
【0073】また、保冷剤にアルコール類や各種塩類を
組成物中に添加することによって冷却時の凝固点を下げ
ることが可能であり、ゲル冷却時の固さを制御すること
ができる。さらに、本発明の増粘ゲル状組成物は、例え
完全に凍結しても、解凍後には元の増粘ゲル状組成物に
戻り、ゲルからの離水やゾル化は起こらない。
【0074】添加できるアルコール類としては、メチル
アルコール、エチルアルコール、(イソ)プロピルアル
コール、(イソ)ブチルアルコール、ベンジルアルコー
ル、3−メチル−3−メトキシブタノール、フェネチル
アルコール、ヘキシルアルコール、2−エチルヘキサノ
ール、シクロヘキサノール、オクチルアルコール、ペン
タノール、エチレングリコールモノブチルエーテル等の
1価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,4−ブチレングリコール等の2価アルコー
ル、グリセリン、トリオキシイソブタン等の3価アルコ
ール、エリトリット、ペンタエリトリット等の4価アル
コール、キシリット、アドニット等の5価アルコール、
アロズルシット、ソルビット液、マンニトール等の6価
アルコールがあげられるが、安全性の面からエチルアル
コール、グリセリン、プロピレングリコールが特に好ま
しい。
【0075】また、各種変性剤、例えば、八アセチル化
しょ糖、安息香酸デナトニウム、ブルシン、フレーバー
H−No.1、フレーバーH−No.3、フレーバーH
−No.4、フレーバーH−No.6、フレーバーH−
No.9、フレーバーH−No.10、フレーバーH−
No.11、フレーバーH−No.12、フレーバーH
−No.13、フレーバーT−No.100、フレーバ
ーT−No.101等を添加した変性アルコールも使用
することが可能である。
【0076】塩類としては、塩化ナトリウム、塩化カリ
ウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウ
ム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、酢酸ナトリウム、
酢酸カリウム、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム等があ
り、これらの1種類または数種類を組み合わせて用いる
ことが可能である。
【0077】増粘ゲル状組成物を調整する場合、N−ビ
ニルアミド(共)重合体溶液をろ過することによってN
−ビニルアミド(共)重合体に含有される異物を除去す
ることができ、粉末状重合架橋体を使用した場合の異物
混入の問題点が解消できる。
【0078】さらに、本発明の保冷剤は、保冷枕、輸送
用保冷剤、クーラーボックス用保冷剤、スポーツアイシ
ング用保冷剤等に使用することができ、シート化するこ
とにより、足のむくみ取りシート、筋肉痛緩和シート、
発熱時のオデコ冷却シート等に好適に使用することがで
きる。
【0079】本発明の増粘ゲル状組成物を、鮮度保持剤
として使用する場合には、鮮度保持成分とN−ビニルア
ミド(共)重合体を水および/または溶媒に分散あるい
は溶解させ、その液にコロイダルシリカを加えて練合
し、必要であればさらに水や添加剤を加え練合する。練
合後、処方によっては直後にゲル化させることも可能で
あり、その場合には充填容器や被着体上で練合を行う。
【0080】また、練合直後は流動性のあるゾル体で所
定時間経過後にゲル化させることも可能であり、この方
法は一般的に成形が容易でありゲル中に練合時の気泡も
残らないため、この方法のほうが直後にゲル化させる方
法より応用範囲が広い。さらに鮮度保持成分としてエチ
ルアルコール、ワサビ抽出液等を用いることができ、こ
れらの殺菌作用により食品等の腐敗を防止することが可
能である。
【0081】本発明の増粘ゲル状組成物を乾燥防止剤と
して使用する場合には、N−ビニルアミド(共)重合体
を水に溶解させ、その液にコロイダルシリカを加えて練
合し、必要であればさらに水や添加剤を加え練合する。
練合後、処方によっては直後にゲル化させることも可能
であり、その場合には充填容器や被着体上で練合を行
う。また、練合直後は流動性のあるゾル体であり所定時
間経過後にゲル化させることも可能であり、この方法の
ほうが一般的に成形が容易でゲル中に練合時の気泡も残
らないため、直後にゲル化させる方法より応用範囲が広
い。
【0082】このようにして得られる乾燥防止剤は、所
望する場所に設置し、増粘ゲル状組成物を各種雰囲気下
に曝露することにより、経時でゲル中の水分が蒸発して
周囲の乾燥を防止することができる。また、吸湿性の塩
類(例えば、塩化カルシウム等)をゲル中に配合するこ
とにより、水分放出量を調整することも可能である。
【0083】本発明の増粘ゲル状組成物を繊維処理剤と
して使用する場合には、N−ビニルアミド(共)重合体
を水および/または溶媒に分散あるいは溶解させ、必要
であれば添加剤を加え練合し、さらにその液にコロイダ
ルシリカを加えて練合する。N−ビニルアミド(共)重
合体、水および/または溶媒、添加剤、コロイダルシリ
カの添加量は、練合直後は流動性のあるゾル体であり、
所定時間経過後にゲル化させる様に調整するのが一般的
であるが、室温で増粘ゲル状の組成物とし、それを加熱
してゾル状として本用途に用いるか、またはN−ビニル
アミド(共)重合体とコロイダルシリカを加熱下で混合
し、繊維に塗布することも可能である。
【0084】また、エチルアルコール等の揮発しやすい
アルコールを配合することで、処理剤の繊維への塗布後
の乾燥速度をコントロールすることができる。このよう
にして得られた繊維処理剤は、目的にあった方法で繊維
表面に付着させられる。例えば、グラビアコーター、ナ
イフコーター、ローラーコーター、転写式コーター、ス
プレーコーター、インクジェット式コーターなどのコー
ティングや、処理剤浴中に繊維を潜らせるディッピング
処理などが用いられる。
【0085】この方法とは別に、繊維を最初に、N−ビ
ニルアミド(共)重合体を溶解した液に浸け、その後、
コロイダルシリカの液に浸ける、または最初にコロイダ
ルシリカの液に浸け、しかる後に、N−ビニルアミド
(共)重合体を溶解した液に浸けることで、繊維上で増
粘ゲル状組成物を生成させることも可能である。この場
合は、添加剤をコロイダルシリカ液に添加すると、添加
剤の種類によってコロイダルシリカが不安定となりシリ
カが析出することがあるので、添加剤はN−ビニルアミ
ド(共)重合体を溶解した液に添加する方が有利であ
る。ここで対象となる「繊維」とは、綿、絹、羊毛等の
天然繊維、レーヨン等の半合成繊維、アクリル、ポリエ
ステル、ナイロン等の合成繊維等をさし、単繊維、撚
糸、糸、織布、不織布等の処理を対象としている。
【0086】次に本発明の増粘ゲル状組成物を吸水性シ
ートとして使用する場合について説明する。N−ビニル
アミド(共)重合体を水および/または溶媒に分散ある
いは溶解させ、必要であれば添加剤を加え練合し、さら
にその液にコロイダルシリカを加えて練合する。N−ビ
ニルアミド(共)重合体、水および/または溶媒、添加
剤ならびにコロイダルシリカの添加量は、練合直後は流
動性のあるゾル体であって所定時間経過後にゲル化させ
る様に調整するのが一般的であるが、室温で増粘ゲル状
の組成物とし、それを加熱してゾル状として本用途に用
いるか、またはN−ビニルアミド(共)重合体とコロイ
ダルシリカを加熱下で混合し、対象物に塗布することも
可能である。
【0087】このようにして得られた増粘ゲル状組成物
は、目的にあった方法で、紙、樹脂フィルム、織布、不
織布、木材、金属、ガラス繊維、ゴム等のシート表面に
付着させる。例えば、グラビアコーター、ナイフコータ
ー、ローラーコーター、転写式コーター、スプレーコー
ター、インクジェット式コーターなどのコーティング
や、処理剤浴中に繊維を潜らせるディッピング処理等が
用いられる。
【0088】この方法とは別に、担持体を最初に、N−
ビニルアミド(共)重合体を溶解した液に浸け、その
後、コロイダルシリカの液に浸ける、または最初にコロ
イダルシリカの液に浸けしかる後に、N−ビニルアミド
(共)重合体を溶解した液に浸けることで、担持体上で
増粘ゲル状組成物を生成させることも可能である。この
場合は、コロイダルシリカ液に添加剤を加えると、添加
剤の種類によってはコロイダルシリカが不安定となりシ
リカが析出することがあるので、添加剤はN−ビニルア
ミド(共)重合体を溶解した液に添加する方が有利であ
る。
【0089】本発明の増粘ゲル状組成物を用いた吸水シ
ートは、加湿器、冷風扇等において連続的に水を吸収、
蒸発させる機能を有するエレメントとして好適に使用す
ることができる。
【0090】次に、本発明の増粘ゲル状組成物を土壌改
良剤、地盤注入剤、接地抵抗低減剤として使用する場合
について説明する。N−ビニルアミド(共)重合体を水
に溶解させ、必要であれば添加剤を加え練合し、さらに
その液にコロイダルシリカを加えて練合する。N−ビニ
ルアミド(共)重合体、水、添加剤、コロイダルシリカ
の添加量は、練合直後は流動性のあるゾル体であり、所
定時間経過後にゲル化させる様に調整するのが一般的で
あるが、室温で増粘ゲル状の組成物とし、それを加熱し
てゾル状として本用途に用いることも可能である。この
ようにして得られた処理剤は、土壌改良剤の場合は土と
混合され整地に用いられる。地盤注入剤の場合には、目
的とする軟質地盤層まで注入管で圧送された後、地盤中
に浸透してゲル化する。
【0091】接地抵抗低減剤の場合には、さらに導電率
を上げるためカーボンブラック、無機・有機塩類等が添
加され、土中に掘削した穴に充填される。さらに、土壌
改良剤、地盤注入剤の場合には、N−ビニルアミド
(共)重合体溶液とコロイダルシリカを別々に土に混
ぜ、または、地盤中に圧送して、混合・圧送後にゲル化
させることも可能である。
【0092】本発明では、植物の生長阻害を招き、鉄構
造物を腐食(サビ)する多量の塩化物や、安全性や環境
側面で問題のあるフィチン酸や水溶性有機化合物、硬化
地盤の土砂を再利用する際に問題となるセメント系固化
剤を用いる必要がないため、従来法の問題点を解消する
ことができる。さらには、N−ビニルアミド(共)重合
体が優れた保水性のゲルを作るため、土壌の乾燥防止が
なされ、校庭やテニスコートの砂塵防止、冬季の乾燥時
期でも十分な接地抵抗低減効果が得られる等、メリット
が大きい。
【0093】本発明の増粘ゲル状組成物を防火性板ガラ
ス、防火性窓ガラスに使用する場合は、N−ビニルアミ
ド(共)重合体を水に溶解させ、必要であれば添加剤を
加え練合し、さらにその液にコロイダルシリカを加えて
練合する。N−ビニルアミド(共)重合体、水、添加剤
およびコロイダルシリカの添加量は、ゲル組成物自体が
練合直後は流動性のあるゾル体であり、所定時間経過後
にゲル化させる様に調整するのが一般的であるが、室温
で増粘ゲル状の組成物とし、それを加熱してゾル状とし
て本用途に用いるか、またはN−ビニルアミド(共)重
合体とコロイダルシリカを加熱下で混合し本用途に用い
ることも可能である。
【0094】このようにして得られたゾル体は、所望の
距離をあけて設置した2枚のガラス板間に充填され、経
時でゲル化しガラス間に固定される。この際、ゾル体に
不燃性の無機塩類を添加しておくと、ゲル体が火炎にさ
らされたとき、より一層防火効果が期待できる。増粘ゲ
ル状組成物充填板ガラスの防火効果は、ガラスが火炎に
さらされたとき、ゲル体より水が蒸発することにより熱
が奪われることによる。
【0095】本発明の増粘ゲル状組成物では、あらかじ
め均一に混合したゾル体を充填するため、従来の板ガラ
ス成形体中でモノマーの重合を行う方法に比べて均質な
ヒドロゲル層が容易に得られ、例えば、充填中にゲル中
に気泡が入っても、再度板ガラス成形体ごと加温すれば
ゲルがゾル状態となり容易に脱泡が可能である。また、
あらかじめ残留モノマーの少ないN−ビニルアミド
(共)重合体を用いることにより、残留モノマーの経時
での分解による着色を防止することができる。
【0096】次に、本発明の増粘ゲル状組成物を外用医
薬剤基剤として使用する場合、化粧品基剤として使用す
る場合について説明する。本発明の増粘ゲル状組成物を
外用医薬剤基剤として使用する場合は、N−ビニルアミ
ド(共)重合体を水および/または溶媒に溶解させ、薬
効成分、添加剤等を加え練合し、さらにその液にコロイ
ダルシリカを加えて練合する。N−ビニルアミド(共)
重合体、水および/または溶媒、薬効成分、添加剤、コ
ロイダルシリカの添加量は、練合直後は流動性のあるゾ
ル体であり、所定時間経過後にゲル化させる様に調整す
るのが一般的であるが、室温で増粘ゲル状の組成物と
し、それを加熱してゾル状として本用途に用いることも
可能である。
【0097】このようにして得られたゾル体は、直接皮
膚に塗る軟膏剤として使用されるか、所望の基材上に塗
られその上で増粘ゲル状組成物となり貼付剤として使用
される。これらの組成物中にアルコールを含有させるこ
とにより、薬物、有効成分の可溶性を制御し、皮膚への
浸透性を向上させることができる。本発明においては、
特に反応性の架橋剤またはイオン性の架橋剤を使用する
ことがないため、医薬剤の成分でこれら架橋剤と反応し
てしまうものを含む処方でも薬効の変わらない薬剤基剤
を作製することができる。
【0098】本発明の増粘ゲル状組成物を化粧品基剤と
して使用する場合は、N−ビニルアミド(共)重合体を
水および/または溶媒に溶解させ、有効成分、添加剤等
を加え練合し、さらにその液にコロイダルシリカを加え
て練合する。N−ビニルアミド(共)重合体、水および
/または溶媒、有効成分、添加剤、コロイダルシリカの
添加量は、練合直後は流動性のあるゾル体であり、所定
時間経過後にゲル化させる様に調整するのが一般的であ
るが、室温で増粘ゲル状の組成物とし、それを加熱して
ゾル状として本用途に用いることも可能である。
【0099】このようにして得られたゾル体は、皮膚に
塗るゼリー、クリームとして使用されるか、所望の基材
上に塗られその上で増粘ゲル状組成物となり、フェイス
マスク、パック剤等に使用される。これらの組成物中に
アルコールを含有させることにより、有効成分の可溶性
を制御し、皮膚への浸透性を向上させることができる。
【0100】本発明の増粘ゲル状組成物を生体用電極と
して使用する場合については、N−ビニルアミド(共)
重合体を水および/または溶媒に溶解させ、添加剤等を
加え練合し、さらにその液にコロイダルシリカを加えて
練合する。N−ビニルアミド(共)重合体、水および/
または溶媒、添加剤、コロイダルシリカの添加量は、練
合直後は流動性のあるゾル体であり所定時間経過後にゲ
ル化させる様に調整するのが一般的であるが、室温で増
粘ゲル状の組成物とし、それを加熱してゾル状として本
用途に用いることも可能である。
【0101】このようにして得られたゾル体は、容器や
型枠の中に充填され、ゲル化させた後に使用される。ゾ
ル体に多価アルコールを含有させることにより電極の乾
燥を防止することができ、またエタノール等を用いるこ
とにより電極での雑菌の繁殖を抑えることも可能であ
る。さらに塩類を含有させることで、ゲル体の導電率を
上げることができる。
【0102】ついで、本発明の増粘ゲル状組成物を表面
処理剤として使用する場合について説明する。N−ビニ
ルアミド(共)重合体を水および/または溶媒に分散あ
るいは溶解させ、必要であれば添加剤を加え練合し、さ
らにその液にコロイダルシリカを加えて練合する。
【0103】N−ビニルアミド(共)重合体、水および
/または溶媒、添加剤、コロイダルシリカの添加量は、
練合直後は流動性のあるゾル体であり所定時間経過後に
ゲル化させる様に調整するのが一般的であるが、室温で
増粘ゲル状の組成物とし、それを加熱してゾル状として
本用途に用いるか、またはN−ビニルアミド(共)重合
体とコロイダルシリカを加熱下で混合し本用途に用いる
ことも可能である。また、エチルアルコール等の揮発し
やすいアルコールを配合することで、処理剤の塗布後の
乾燥速度をコントロールすることができる。
【0104】このようにして得られた表面処理剤は、目
的にあった方法で対象物表面に付着させられる。例え
ば、グラビアコーター、ナイフコーター、ローラーコー
ター、転写式コーター、スプレーコーター、インクジェ
ット式コーターなどのコーティングや、処理剤浴中に対
象物を潜らせるディッピング処理などが用いられる。こ
の方法とは別に、対象物を最初に、N−ビニルアミド
(共)重合体を溶解した液に浸け、その後、コロイダル
シリカの液に浸ける、または最初にコロイダルシリカの
液に浸け、しかる後に、N−ビニルアミド(共)重合体
を溶解した液に浸けることで、対象物上で増粘ゲル状組
成物を生成させることも可能である。この場合は、添加
剤をコロイダルシリカ液に添加すると、添加剤の種類に
よってコロイダルシリカが不安定となりシリカが析出す
ることがあるので、添加剤はN−ビニルアミド(共)重
合体を溶解した液に添加する方が有利で好ましい。
【0105】ここで表面処理を行う対象としては、樹脂
成形体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、ナイロン、塩化ビニル、セロファン、ウレタン等の
樹脂フィルム・シート、樹脂発泡体、鉄、アルミニウ
ム、ステンレス等の金属成型体、金属板、木製品、ゴム
等のエラストマー、ガラス、セメント、石等などが挙げ
られるが、これらに限定されない。
【0106】さらに、本発明の増粘ゲル状組成物を紙加
工剤として使用する場合には、N−ビニルアミド(共)
重合体を水および/または溶媒に分散あるいは溶解さ
せ、必要であれば添加剤を加え練合し、さらにその液に
コロイダルシリカを加えて練合する。N−ビニルアミド
(共)重合体、水および/または溶媒、添加剤、コロイ
ダルシリカの添加量は、練合直後は流動性のあるゾル体
であり、所定時間経過後にゲル化させる様に調整するの
が一般的であるが、室温で増粘ゲル状の組成物とし、そ
れを加熱してゾル状として本用途に用いるか、またはN
−ビニルアミド(共)重合体とコロイダルシリカを加熱
下で混合し本用途に用いることも可能である。また、エ
チルアルコール等の揮発しやすいアルコールを配合する
ことで、処理剤の塗布後の乾燥速度をコントロールする
ことができる。
【0107】このようにして得られた紙加工剤は、目的
にあった方法で紙表面に付着させられる。例えば、グラ
ビアコーター、ナイフコーター、ローラーコーター、転
写式コーター、スプレーコーター、インクジェット式コ
ーターなどのコーティングや、処理剤浴中に紙を潜らせ
るディッピング処理などが用いられる。この方法とは別
に、紙を最初に、N−ビニルアミド(共)重合体を溶解
した液に浸け、その後コロイダルシリカの液に浸ける、
または、最初にコロイダルシリカの液に浸け、しかる後
にN−ビニルアミド(共)重合体を溶解した液に浸ける
ことで、紙面上で増粘ゲル状組成物を生成させることも
可能である。
【0108】この場合は、添加剤をコロイダルシリカ液
に添加すると、添加剤の種類によってコロイダルシリカ
が不安定となりシリカが析出することがあるので、添加
剤はN−ビニルアミド(共)重合体を溶解した液に添加
する方が有利で好ましい。ここでの処理を行う対象とし
ては、一般的なセルロース原料の紙、コート紙、サイジ
ング紙、ラミネート紙、感熱紙、感圧紙(登録商標)、
含浸紙、さらには、合成樹脂パルプを用いた合成紙、樹
脂フィルムを延伸した合成紙等などが挙げられる。
【0109】本発明の増粘ゲル状組成物を電子材料用コ
ーティング剤として使用する場合には、N−ビニルアミ
ド(共)重合体を水および/または溶媒に分散あるいは
溶解させ、必要であれば添加剤を加え練合し、さらにそ
の液にコロイダルシリカを加えて練合する。N−ビニル
アミド(共)重合体、水および/または溶媒、添加剤、
コロイダルシリカの添加量は、練合直後は流動性のある
ゾル体で所定時間経過後にゲル化させる様に調整するの
が一般的であるが、室温で増粘ゲル状の組成物とし、そ
れを加熱してゾル状として本用途に用いるか、またはN
−ビニルアミド(共)重合体とコロイダルシリカを加熱
下で混合し本用途に用いることも可能である。また、エ
チルアルコール等の揮発しやすいアルコールを配合する
ことで、処理剤の塗布後の乾燥速度をコントロールする
ことができる。
【0110】このようにして得られた電子材料用コーテ
ィング剤は、目的にあった方法で対象物表面に付着させ
られる。例えば、グラビアコーター、ナイフコーター、
ローラーコーター、転写式コーター、スプレーコータ
ー、インクジェット式コーターなどのコーティングや、
処理剤浴中に対象物を潜らせるディッピング処理などが
用いられる。この方法とは別に、対象物を最初にN−ビ
ニルアミド(共)重合体を溶解した液に浸け、その後コ
ロイダルシリカの液に浸けるか、または最初にコロイダ
ルシリカの液に浸け、しかる後にN−ビニルアミド
(共)重合体を溶解した液に浸けることで、対象物上で
増粘ゲル状組成物を生成させることも可能である。この
場合は、添加剤をコロイダルシリカ液に添加すると、添
加剤の種類によってコロイダルシリカが不安定となりシ
リカが析出することがあるので、添加剤はN−ビニルア
ミド(共)重合体を溶解した液に添加する方が有利であ
り、好ましい。
【0111】コーティング処理を行う対象としては、プ
リント基板、電子材料部品、電子材料ハウジング、太陽
電池、電池電極、コンデンサー電極、セパレーターフィ
ルム等などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0112】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらによりなんら限定されるものでは
ない。
【0113】実施例1〜16 下記表1および2に示す配合量(質量%)に従い、増粘
ゲル状組成物またはゲル化用ゾル状組成物を調製した。
【0114】
【表1】
【0115】
【表2】
【0116】実施例1はゲル状芳香剤、実施例2はゲル
状消臭剤、実施例3はゲル状忌避剤、実施例4はゲル状
殺虫剤、実施例5はゲル状保冷剤、実施例6はゲル状鮮
度保持剤、実施例7はゲル状乾燥防止剤、実施例8は繊
維処理剤、表面処理剤、電子材料用コーティング剤、実
施例9は吸水性シート用、紙加工用ゾル組成物、実施例
10は土壌改良剤、実施例11は地盤注入剤、実施例1
2は接地抵抗低減剤、実施例13は防火性板ガラス用ゾ
ル組成物、実施例14は外用医薬剤基剤、実施例15は
化粧品基剤、実施例16は生体用電極の処方例である。
【0117】配合成分中、香料(マスカットフレーバ
ー)、消臭成分(安定化二酸化塩素)、忌避剤(木酢)
は市販品を使用した。N−ビニルアミド重合体として
は、昭和電工株式会社製 「ビアック(昭和電工株式会
社登録商標) GE−191LH」(質量平均分子量1
80万、N−ビニルアセトアミド単独重合体、5%ポリ
マー水溶液)、「ビアック(昭和電工株式会社登録商
標) GE−191L」(質量平均分子量90万、N−
ビニルアセトアミド単独重合体、10%ポリマー水溶
液)、「ビアック(昭和電工株式会社登録商標) GE
−194LL」(質量平均分子量30万、N−ビニルア
セトアミド単独重合体、20%ポリマー水溶液)、「ビ
アック(昭和電工株式会社登録商標) GE−191L
L」(質量平均分子量4万、N−ビニルアセトアミド単
独重合体、40%ポリマー水溶液)、BASF社製
「ルビスコール K−90」(質量平均分子量90万、
N−ビニルピロリドン単独重合体、20%ポリマー水溶
液)、「ルビスコール K−30」(質量平均分子量6
万、N−ビニルピロリドン単独重合体、粉末、20%ポ
リマー水溶液として使用。)を使用した。
【0118】N−ビニルアミド共重合体としては、昭和
電工株式会社製 「ビアック(昭和電工株式会社登録商
標) GE−167L」(質量平均分子量80万、N−
ビニルアセトアミド/アクリル酸ナトリウム共重合体、
10%ポリマー水溶液)、BASF社製 「コリドン
VA64」(質量平均分子量7万、N−ビニルピロリド
ン/酢酸ビニル共重合体、粉末、20%ポリマー水溶液
として使用。)を使用した。コロイダルシリカとして
は、日本化学工業株式会社製の「シリカドール−30」
(30%固形分)、「シリカドール−30A」(30%
固形分、酸性)、「珪酸ソーダ3号」(40%固形
分)、「1K珪酸カリ」(50%固形分)、日産化学工
業株式会社製の「スノーテックス−S」(30%固形
分)を使用した。
【0119】調製方法としては、まず、N−ビニルアミ
ド(共)重合体水溶液に、コロイダルシリカ以外の各成
分を添加練合し、最後に、コロイダルシリカと混ぜてさ
らに練合を行った。実施例1、2、3、4、6では調整
したゾル状組成物を容器に充填し、数時間〜数日放置す
ることで流動性のない増粘ゲル状組成物が作製できた。
実施例7、16では、一度ゲル状組成物を調整した後、
70℃に加熱してゾル状として容器・型に充填し、数時
間〜数日放置することで流動性のない増粘ゲル状組成物
が作製できた。
【0120】実施例5では調整したゾル状組成物をポリ
袋に充填してヒートシールで口を封じ、数時間〜数日放
置することでやや流動性のある柔らかな増粘ゲル状組成
物が作製できた。実施例8では保温ジャケット付きディ
ッピング浴に、所定量の水を入れ70℃に加熱した後、
N−ビニルアミド(共)重合体水溶液、コロイダルシリ
カの順で添加混合して調整したゾル状組成物を満たし、
そこに対象物を含浸してから取り出し、ローラー等で余
分な液を除去した後、室温で放置して余分な水分をとば
しつつゲル化させた。
【0121】実施例9ではゾル状組成物を発泡ウレタン
シートまたは紙上に、ローラーコーターで塗布吸収さ
せ、その後、室温で放置して余分な水分をとばしつつゲ
ル化させた。実施例10では、まず水とN−ビニルアミ
ド(共)重合体水溶液を混合し、そこに土を混ぜてさら
に混合した後、所望の地面表面に敷き詰めて整地し、そ
の上からコロイダルシリカを均一に散布を行い、数日間
熟成ゲル化させた。
【0122】実施例11では得られたゾル状組成物を8
0℃に加熱し、保温層を設けた注入管で軟弱地盤層まで
圧送し、地盤中で冷却ゲル化させて使用した。実施例1
2では得られたゾル状組成物を電柱等のアース箇所に掘
った穴に流し込み、そこにアース棒を挿入して使用する
が、穴の形状により適時水を加えてゾル状組成物の粘度
を調整して隙間無く充填が可能なようにする。
【0123】実施例13では得られたゾル状組成物を2
重窓ガラスの間に気泡が入らないように注意して充填し
た後、ガラス全体を70℃の水浴中に浸けてゾルの粘度
を下げて混入した気泡を追い出し、一晩放置してゲル化
させた。
【0124】実施例14、15ではリント布上にゾル状
組成物をナイフコーターで塗布した後、塗布面に離型剤
を塗布したポリプロピレンフィルムを積層してから型抜
き機で所望の形状に切断して使用する。
【0125】比較例1〜7 下記表3に示す配合量(質量%)に従い調製を行った。
【0126】
【表3】
【0127】比較例1は、コロイダルシリカの代わりに
珪酸ナトリウムを用いた場合、比較例2は、コロイダル
シリカの代わりに珪酸カリウムを用いた場合であるが、
いずれの場合も、練合直後にポリマーが相分離してしま
い、1週間経過後も混じり合うことはなかった。
【0128】比較例3は、N−ビニルアミド(共)重合
体とコロイダルシリカ中の固形分比率が98:2の場
合、比較例4は、N−ビニルアミド(共)重合体とコロ
イダルシリカ中の固形分比率が0.5:99.5の場合
であるが、どちらも練合後1週間経過しても組成物は流
動性を示し、ゲル化は起こらなかった。
【0129】比較例5、6、7は、N−ビニルアミド
(共)重合体の質量平均分子量が20万以下の場合であ
るが、練合後1週間経過しても組成物は流動性を示し、
ゲル化は起こらなかった。
【0130】
【発明の効果】本発明は、N−ビニルアミド(共)重合
体とコロイダルシリカを室温で混合するだけで調整可能
な増粘ゲル状組成物を提供するものであり、芳香剤基剤
および/または消臭剤基剤、忌避剤基剤および/または
殺虫剤基剤、保冷剤、鮮度保持剤、乾燥防止剤、繊維処
理剤、吸水性シート、土壌改良剤、地盤注入剤、接地抵
抗低減剤、防火性板ガラス、防火性窓ガラス、外用医薬
剤基剤、化粧品基剤、生体用電極、表面処理剤、紙加工
剤、電子材料用コーティング剤等として幅広い用途に好
適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 9/06 A61K 9/06 4J002 47/04 47/04 4J038 47/32 47/32 4L031 A61P 17/00 A61P 17/00 4L033 C08K 3/16 C08K 3/16 4L055 3/28 3/28 3/30 3/30 3/36 3/36 5/05 5/05 5/09 5/09 C08L 39/06 C08L 39/06 C09D 139/00 C09D 139/00 139/06 139/06 C09K 3/00 103 C09K 3/00 103K 5/00 101 5/00 101 17/20 17/20 H P 17/46 17/46 H P D06M 11/79 D21H 19/40 15/356 19/58 D21H 19/40 A61K 31/618 19/58 D06M 15/21 A // A61K 31/618 11/12 Fターム(参考) 4C076 AA09 BB31 CC18 DD23 DD27G DD38 DD43 EE13G FF17 4C083 AB171 AB172 AB331 AB341 AC101 AC102 AC121 AC122 AD071 AD072 AD532 CC04 CC05 DD22 DD23 DD27 DD31 DD41 EE06 4C086 AA01 DA17 MA28 MA63 NA10 ZA89 4H011 BB18 BB19 CD03 CD12 DH02 4H026 AA01 AA11 AB04 CA06 CC06 4J002 BJ001 BQ001 DD058 DF038 DG048 DJ016 EC037 EC047 EG018 GB00 GH00 GK00 GL00 4J038 CK031 CR001 GA09 HA116 HA336 HA376 HA446 JA19 JA20 JA21 JA45 KA06 KA08 MA14 MA15 PB09 4L031 BA20 BA34 4L033 CA11 DA06 4L055 AG08 AG18 AG34 AG84 AG89 AG96 EA16 EA30 EA32 GA12 GA14 GA19 GA33 GA37

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N−ビニルアミド(共)重合体と、コロイ
    ダルシリカを含有することを特徴とする増粘ゲル状組成
    物。
  2. 【請求項2】N−ビニルアミド(共)重合体と、コロイ
    ダルシリカ中の固形分の比率が、質量比で95:5〜
    1:99である請求項1に記載の増粘ゲル状組成物。
  3. 【請求項3】コロイダルシリカの粒子径が、1〜100
    0nmである請求項1または2に記載の増粘ゲル状組成
    物。
  4. 【請求項4】加熱により可逆的にゾル−ゲル転移するこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の増
    粘ゲル状組成物。
  5. 【請求項5】水を含有してなる請求項1ないし4のいず
    れかに記載の増粘ゲル状組成物。
  6. 【請求項6】アルコールを含有してなる請求項1ないし
    5のいずれかに記載の増粘ゲル状組成物。
  7. 【請求項7】アルコールが炭素数1〜3のアルコールお
    よび多価アルコールからなる群より選ばれる1種以上で
    ある請求項6に記載の増粘ゲル状組成物。
  8. 【請求項8】多価アルコールが、グリセリン、エチレン
    グリコールおよびプロピレングリコールからなる群より
    選ばれる1種以上である請求項7に記載の増粘ゲル状組
    成物。
  9. 【請求項9】塩類を含有してなる請求項1ないし8のい
    ずれかに記載の増粘ゲル状組成物。
  10. 【請求項10】塩類が、塩化ナトリウム、塩化カリウ
    ム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、
    硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸
    カリウム、乳酸ナトリウムおよび乳酸カリウムからなる
    群より選ばれる1種以上である請求項9に記載の増粘ゲ
    ル状組成物。
  11. 【請求項11】N−ビニルアミド(共)重合体の質量平
    均分子量が10万以上である請求項1ないし10のいず
    れかに記載の増粘ゲル状組成物。
  12. 【請求項12】N−ビニルアミド(共)重合体がN−ビ
    ニルアセトアミド(共)重合体である請求項1ないし1
    1のいずれかに記載の増粘ゲル状組成物。
  13. 【請求項13】N−ビニルアミド(共)重合体がN−ビ
    ニルピロリドン(共)重合体である請求項1ないし11
    のいずれかに記載の増粘ゲル状組成物。
  14. 【請求項14】N−ビニルアセトアミド(共)重合体が
    N−ビニルアセトアミド単独重合体である請求項12に
    記載の増粘ゲル状組成物。
  15. 【請求項15】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする芳香剤基剤
    および/または消臭剤基剤。
  16. 【請求項16】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする忌避剤基剤
    および/または殺虫剤基剤。
  17. 【請求項17】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする保冷剤。
  18. 【請求項18】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする鮮度保持
    剤。
  19. 【請求項19】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする乾燥防止
    剤。
  20. 【請求項20】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする繊維処理
    剤。
  21. 【請求項21】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする吸水性シー
    ト。
  22. 【請求項22】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする土壌改良
    剤。
  23. 【請求項23】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする地盤注入
    剤。
  24. 【請求項24】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする接地抵抗低
    減剤。
  25. 【請求項25】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする防火性板ガ
    ラス。
  26. 【請求項26】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする防火性窓ガ
    ラス。
  27. 【請求項27】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする外用医薬剤
    基剤。
  28. 【請求項28】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする化粧品基
    剤。
  29. 【請求項29】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする生体用電
    極。
  30. 【請求項30】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする表面処理
    剤。
  31. 【請求項31】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする紙加工剤。
  32. 【請求項32】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物からなることを特徴とする電子材料用
    コーティング剤。
  33. 【請求項33】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物を製造する方法において、N−ビニル
    アミド(共)重合体とコロイダルシリカを混合せしめゲ
    ル化させる工程を有することを特徴とする増粘ゲル状組
    成物の製造方法。
  34. 【請求項34】請求項1ないし14のいずれかに記載の
    増粘ゲル状組成物を製造する方法において、N−ビニル
    アミド(共)重合体とコロイダルシリカを加熱下で混合
    せしめ成型した後、冷却してゲル化させる工程を有する
    ことを特徴とする増粘ゲル状組成物の製造方法。
  35. 【請求項35】さらに、加熱して流動性を増大せしめ、
    成型した後、冷却してゲル化させる工程を有する請求項
    33または34に記載の増粘ゲル状組成物の製造方法。
JP2000285620A 2000-09-14 2000-09-20 増粘ゲル状組成物 Expired - Fee Related JP3843722B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000285620A JP3843722B2 (ja) 2000-09-14 2000-09-20 増粘ゲル状組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-280535 2000-09-14
JP2000280535 2000-09-14
JP2000285620A JP3843722B2 (ja) 2000-09-14 2000-09-20 増粘ゲル状組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002161183A true JP2002161183A (ja) 2002-06-04
JP3843722B2 JP3843722B2 (ja) 2006-11-08

Family

ID=26600037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000285620A Expired - Fee Related JP3843722B2 (ja) 2000-09-14 2000-09-20 増粘ゲル状組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3843722B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005014770A1 (ja) * 2003-08-07 2005-02-17 Lion Corporation アレルゲン低減化剤、及びそれを含有する組成物、並びにアレルゲン低減化方法
JP2011006454A (ja) * 2005-10-04 2011-01-13 Rohm & Haas Co 殺微生物組成物
JP2011256280A (ja) * 2010-06-09 2011-12-22 Shozo Endo ゼラチン架橋ゲル系冷熱媒体および保冷熱材
JP2013535522A (ja) * 2010-06-30 2013-09-12 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 微生物を迅速に検出するための装置
JPWO2014024883A1 (ja) * 2012-08-08 2016-07-25 古河電気工業株式会社 蓄熱材組成物、それを用いた補助熱源および熱供給方法
WO2018221418A1 (ja) * 2017-06-02 2018-12-06 日産化学株式会社 ヒドロゲル形成性組成物及びそれより作られる高透明性ヒドロゲル
JP2018204243A (ja) * 2017-06-01 2018-12-27 国立大学法人宇都宮大学 ヒドロゲルを用いた土壌改良舗装工法
WO2020158956A1 (ja) * 2019-02-01 2020-08-06 三菱瓦斯化学株式会社 分解性樹脂組成物、分解性硬化物、及び、掘削用ダウンホールツール
JP2021042088A (ja) * 2019-09-06 2021-03-18 株式会社菱晃 硬化材、硬化材液、土質安定用薬液、該薬液の製造方法、及び地盤安定化工法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101838027B1 (ko) 2017-12-05 2018-04-27 김철호 기능성과 내구성이 개선된 탄성 포장재 조성물 및 이를 이용한 박층 포장 방법

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005014770A1 (ja) * 2003-08-07 2005-02-17 Lion Corporation アレルゲン低減化剤、及びそれを含有する組成物、並びにアレルゲン低減化方法
JPWO2005014770A1 (ja) * 2003-08-07 2006-10-05 ライオン株式会社 アレルゲン低減化剤、及びそれを含有する組成物、並びにアレルゲン低減化方法
JP2011006454A (ja) * 2005-10-04 2011-01-13 Rohm & Haas Co 殺微生物組成物
JP2011021020A (ja) * 2005-10-04 2011-02-03 Rohm & Haas Co 殺微生物組成物
JP2011256280A (ja) * 2010-06-09 2011-12-22 Shozo Endo ゼラチン架橋ゲル系冷熱媒体および保冷熱材
JP2013535522A (ja) * 2010-06-30 2013-09-12 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 微生物を迅速に検出するための装置
JPWO2014024883A1 (ja) * 2012-08-08 2016-07-25 古河電気工業株式会社 蓄熱材組成物、それを用いた補助熱源および熱供給方法
JP2018204243A (ja) * 2017-06-01 2018-12-27 国立大学法人宇都宮大学 ヒドロゲルを用いた土壌改良舗装工法
WO2018221418A1 (ja) * 2017-06-02 2018-12-06 日産化学株式会社 ヒドロゲル形成性組成物及びそれより作られる高透明性ヒドロゲル
WO2020158956A1 (ja) * 2019-02-01 2020-08-06 三菱瓦斯化学株式会社 分解性樹脂組成物、分解性硬化物、及び、掘削用ダウンホールツール
JP2021042088A (ja) * 2019-09-06 2021-03-18 株式会社菱晃 硬化材、硬化材液、土質安定用薬液、該薬液の製造方法、及び地盤安定化工法
JP7238706B2 (ja) 2019-09-06 2023-03-14 三菱ケミカルインフラテック株式会社 硬化材液、土質安定用薬液、該薬液の製造方法、及び地盤安定化工法
JP2023071717A (ja) * 2019-09-06 2023-05-23 三菱ケミカルインフラテック株式会社 硬化材、硬化材液、土質安定用薬液、該薬液の製造方法、及び地盤安定化工法
JP7444306B2 (ja) 2019-09-06 2024-03-06 三菱ケミカルインフラテック株式会社 硬化材、硬化材液、土質安定用薬液、該薬液の製造方法、及び地盤安定化工法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3843722B2 (ja) 2006-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE69636006T2 (de) Transparente biozide zusammensetzungen mit verzögerter freigabe
JP2004339496A (ja) 生分解性組成物及びそれを用いた基材
JP2557987B2 (ja) 湿つたワイプ
EP1767575B1 (en) Gel-form water-absorbing material
JP5403062B2 (ja) 耐久性害虫忌避剤および害虫忌避性樹脂組成物
US6258857B1 (en) Internal liquid composition contained as internal liquid in a releasing container and releasing container product
TW201005079A (en) Compositions containing a solvated active agent suitable for dispensing as a compressed gas aerosol
JP6663228B2 (ja) 揮発性閉鎖空間防害虫剤
US20080021098A1 (en) Antifungal Compositions
JP2011030576A (ja) 湿度依存型抗菌性粉末組成物、その製造方法、湿度依存型抗菌性食品保存用物品および食品の保存方法
ES2850125T3 (es) Sistema antimicrobiano, insecticida y acaricida
JP3843722B2 (ja) 増粘ゲル状組成物
JP6576643B2 (ja) 揮発性閉鎖空間防害虫剤
CN102596187A (zh) 碳水化合物包裹的活性试剂输送组合物和应用该组合物的制品
JP2009001501A (ja) 人体用害虫忌避剤
US20050042244A1 (en) Method of controlling acarian and device for use in the same
CN1191675A (zh) 保护农产品的方法和乳液组合物
TWI271432B (en) Thermal evaporation preparation and method of thermal evaporating chemicals using the same
JPH1171572A (ja) 揮発性物質の徐放出性ゲル状組成物
JP2002080681A (ja) 芳香および/または消臭用ゲル状組成物
JP2000128720A (ja) 虫除け用組成物およびそれを用いた虫除けパッチ
CN109843055B (zh) 抑制害虫驱避剂向皮肤渗透的方法以及抑制害虫驱避剂向皮肤渗透的渗透抑制剂
JP2001064472A (ja) ホウ酸含有ゲル体
JPH11158457A (ja) 揮発性物質の徐放出性高粘度液組成物
JPH10182304A (ja) 防虫剤

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050405

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060807

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090825

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120825

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120825

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150825

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees