JP2002161110A - ビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法 - Google Patents
ビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法Info
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Abstract
でのアミン転化率分布が殆どないビニルアルコール−N
−ビニルアミン共重合体を効率よく得ることのできる製
造方法を提供すること。 【解決手段】 含水率20〜80重量%のビニルアルコ
ール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体を押出機に
供給して、アルカリの存在下でアミン転化する。
Description
−ビニルアミン共重合体の新規な製造法に関する。
ミン共重合体の製造に関しては、ビニルエステル系モノ
マーとN−ビニルカルボン酸アミドを共重合して、次い
で該エステル単位をケン化した後、該酸アミド単位を加
水分解してアミン転化する方法が知られており、かかる
加水分解は、水/有機溶剤の混合溶媒中で行われてい
る。
(ビニルアルコール)−コ−ポリ(N−ビニルホルムア
ミド)の粒子を酸又は塩基条件下に加水分解させてビニ
ルアミン共重合体粒子を得る方法が記載されているが、
この場合も、かかる加水分解は、含水メタノール中で行
われている。
水分解は溶剤中で行われるのが一般的であるが、溶剤中
で加水分解を行うと、加水分解後の最終製品に少なから
ず溶剤が残存し、例えば、原末中にメタノール等の残溶
剤に対する規制が昨今厳しくなっており、医薬品関係や
化粧品関係等の用途においては、該製品を使用できない
恐れがあり、残存溶剤の無いビニルアルコール−ビニル
アミン共重合体の製造法が望まれるところである。ま
た、かかる特公平6−51741号公報に記載の加水分
解方法は、(ビニルアルコール)−コ−ポリ(N−ビニ
ルホルムアミド)の粒子を含水アルコール系溶媒中に懸
濁させながらの不均一系での反応であるために、粒子サ
イズによっては、加水分解率の影響を受ける可能性があ
った。即ち、未反応芯(全く加水分解を受けない部分)
が粒子内部に残る場合があり、その結果得られるビニル
アルコール−ビニルアミン共重合体の粒子間のアミン転
化率にバラツキが生じる原因となっていた。また、加水
分解の反応(処理)時間についても、できるだけ早く効
率的に行われることが好ましいのは言うまでもなく、残
存溶剤が無く、かつ、短時間で加水分解を行う方法を見
出すことは工業的にも非常に有意義なことである。
る現況に鑑みてビニルアルコール−ビニルアミン共重合
体の製造法、特に、ビニルアルコール−N−ビニルカル
ボン酸アミド共重合を加水分解(アミン転化)する方法
について鋭意検討した結果、含水率25〜80重量%の
ビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合
体を押出機に供給して、アルカリの存在下で加水分解す
る方法が、上記の目的に合致することを見出し本発明を
完成するに至った。
ディングブロック域の平均設定温度(y℃)と該共重合
体の含水率(X重量%;但し、x=X/100)が下記
(1)式の関係を満足するとき、本発明の作用効果が顕
著に得られることも見出したものである。 240≧y≧76.81x2−241.41x+230 ・・・(1)
ニルカルボン酸アミド共重合体は、具体的には下記一般
式(2)式で示されるビニルアルコール単位と下記一般
式(3)式で示されるN−ビニルカルボン酸アミド単位
を有する共重合体である。
又はアリール基を表す)上記(3)式において、Rは水
素原子又はメチル基が好ましく、特に水素原子が好まし
い。また、R’は水素原子が好ましい。
ボン酸アミド共重合体を製造するに当たっては、ビニル
エステル系モノマーとN−ビニルカルボン酸アミドを共
重合した後に、かかる共重合体をケン化することによっ
て得ることができる。かかるビニルエステル系モノマー
としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、
ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニ
ル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチッ
ク酸ビニル等が挙げられ、また、N−ビニルカルボン酸
アミドとしては、N−ビニルホルムアミド、N−ビニル
アセトアミド等を挙げることができる。
害しない範囲において、更に他のモノマーも共重合に利
用することができ、かかる他のモノマーとしては、例え
ばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテ
ン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン
類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるい
はその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリル
アミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスル
ホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン
酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−ア
クリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチ
ルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)ア
リルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエ
ーテルなどのポリオキシアルキレン(メタ)アリルエー
テル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリ
オキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシ
アルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン
(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メ
タ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)
アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)ア
クリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、
ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピ
レンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミ
ン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエ
チレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミ
ン等を挙げることができる。
ルボン酸アミドを共重合するに当たっては、特に制限は
なく、例えば塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重
合、又はエマルジョン重合等の公知の方法を採用するこ
とができるが、通常は溶液重合が行われ、かかる重合方
法について説明する。溶液重合を行うに当たっては、溶
媒中で、重合開始剤の共存下でビニルエステル系モノマ
ーとN−ビニルカルボン酸アミドを共重合すればよい。
ール、i−プロパノール、n−プロパノール等のアルコ
ール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類を
挙げることができるが、好適にはメタノールが用いられ
る。溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合
わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すれば
良い。例えば、溶剤がメタノールの時は、S(溶剤)/
M(ビニルエステル系モノマー)=0.1〜1(重量
比)程度の範囲から選択される。
2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチレイト、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−ア
ゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニト
リル)等のアゾ化合物、t−ブチルパーオキシネオデカ
ノエート、t−ブチルパーオキシピバレ−ト、t−ヘキ
シルパーオキシピバレート等のパーオキシエステル類、
ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシ−
ジ−カーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシ
−ジ−カーボネート、ジ−イソプロピルパーオキシ−ジ
−カーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボ
ネート等のパーオキシ−ジ−カーボネート類、ラウロイ
ルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ベンゾイ
ルパーオキサイド、イソブチラルパーオキサイド等のジ
アシルパーオキシド類などを挙げることができ、好適に
はアゾ化合物が用いられる。尚、必要に応じて、メルカ
プタン系化合物等の公知の連鎖移動剤を併用することも
可能である。
60〜75℃)の範囲から選択することができる。
N−ビニルカルボン酸アミド共重合体がケン化されるの
であるが、かかるケン化も公知の方法で行うことができ
る。例えば、得られたビニルエステル−N−ビニルカル
ボン酸アミド共重合体のビニルエステル単位に対して2
〜20ミリモル%程度になるようにケン化触媒を添加し
て、ケン化処理を行えばよい。
ウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリ
ウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金属
の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒や硫酸、
p−トルエンスルホン酸、塩酸等の酸触媒を挙げること
ができ、好適には水酸化ナトリウムが用いられる。
0〜70℃(更には30〜50℃、特には35〜45
℃)の範囲から選ぶことが好ましい。ケン化反応は、通
常0.5〜3時間にわたって行なわれ、好ましいケン化
度は10〜100モル%で、特に好ましくは50〜10
0モル%、殊に好ましくは98〜100モル%の範囲か
ら選択される。
続式でもバッチ式でも特に限定されないが、粒子径の制
御の意味から好ましくはバッチ式が採用される。かかる
バッチ式のケン化度装置としては、ニーダー、リボンブ
レンダー等を挙げることができる。
カルボン酸アミド共重合体が得られるのであるが、アル
コール系溶剤を使用すること無く、該共重合体を本発明
の方法で加水分解することにより、短時間で、目的とす
るビニルアルコール−ビニルアミン共重合体を得ること
ができる。
する。本発明においては、先ず、ビニルアルコール−N
−ビニルカルボン酸アミド共重合体を含水させる必要が
ある。かかる共重合体を含水させる方法については特に
限定されず、例えば、該共重合体に水或いは温水(3
0〜60℃程度)を所定量添加(必要に応じてタンブラ
ーやブレンダー等で攪拌)する方法、押出機に加圧ポ
ンプを用いてサイドフィーダーにより所定量の水を注水
圧入する方法等を挙げることができる。
とする必要があり、かかる含水率が20重量%未満で
は、加水分解率(アミン転化率)が低くなり、また、該
共重合体の融点が高くなって溶融温度を高くする必要が
生じ、その結果該共重合体が熱分解する恐れがあり、逆
に含水率が80重量%を越えると溶融温度があまり上が
らず、その結果加水分解率(アミン転化率)も上がらず
好ましくない。
量%で、更には35重量%で、逆により好ましい上限は
60重量%で、更には55重量%である。本発明に用い
る押出機は特に限定されないが、加水分解の効率を考慮
すると、2軸押出機を用いることが好ましく、かかる2
軸押出機としては、噛み合い型同方向回転2軸スクリュ
ー押出機、噛み合い型異方向回転2軸スクリュー押出
機、非噛み合い型2軸スクリュー押出機、切り替え型2
軸スクリュー押出機等を挙げることができるが、噛み合
い型同方向回転2軸スクリュー押出機が好ましい。
以上のものが用いられ、かかる径が30mm未満では生
産性が低くなり好ましくない。また、該スクリュー径の
上限は特に限定されないが、通常は310mm以下のも
のが用いられる。また、L/Dは15〜60(更には4
0〜60)が好ましく、かかるL/Dが15未満では滞
留(反応)時間が短く、加水分解率が上がらず、逆に6
0を越えると滞留時間が長くなりすぎるためか、樹脂
(共重合体)が劣化したり分解したりして好ましくな
い。
コール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体を押出機
に供給して加水分解を行うのであるが、加水分解を行う
にあたっては、アルカリを共存させる必要があり、かか
るアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩を挙げることがで
きる。
合体に予めドライブレンドしておく方法、押出機に供給
するときに同時にホッパー等に供給する方法、加圧ポン
プにより押出機内に圧入する方法等により行うことが可
能である。尚、この時のアルカリの共存量は、該共重合
体中のアミド基に1当量に対して、0.8〜3.0当量
(更には1.0〜3.0当量、特には1.2〜1.8当
量)になるようにすればよい。
アミド共重合体は、アルカリと共に押出機に供給され
て、加水分解が行われるのであるが、この時の押出機の
温度は特に制限はないが、加水分解率を考慮すると下記
(1)式の条件を満足する温度条件で行うことが好まし
い。即ち、該共重合体の含水率(X重量%;但し、x=
X/100)により、その時の押出機のニーディングデ
ィスク域の平均設定温度(y℃)を下記(1)式の関係
を満足するように設定することが好ましいのである。 240≧y≧76.81x2−241.41x+230 ・・・(1)
グディスク域の平均設定温度が240(℃)を越えると
きは、該共重合体の熱劣化を招き、逆に76.81x2
−241.41x+230の値よりも低い温度の時は、
未溶融部分が多発して加水分解が進まなかったり、押出
しのトルクが上がり過ぎたりして好ましくない。ニーデ
ィングディスクのタイプについては特に制限はなく、送
りのニーディングディスク、戻りのニーディングディス
ク、ニュートラルのニーディングディスクの中から任意
の組合せで選ぶことができる。
は、押出機に設けられたベントから脱気することが好ま
しく、かかる脱気により、共重合体に含有された水分を
除去すると共に加水分解前に含有していた溶剤も除去す
ることが可能となる。かかる脱気は、通常真空ポンプに
より減圧(吸引)脱気され、かかる脱気により共重合体
中の含水率を20重量%以下、好ましくは5〜15重量
%となるようにする。また、ベントの数には制限はない
が、2、3個が好ましい。押出機内での樹脂(共重合
体)の平均滞留時間は、1〜15分(更には3〜15
分)とすることが好ましく、かかる滞留時間が1分未満
では、加水分解率が上がらず、逆に15分を越えると、
樹脂(共重合体)が劣化したり分解したりする恐れがあ
り好ましくない。
解率(アミン転化率)が90%以上のアミン転化率のビ
ニルアルコール−ビニルアミン共重合体が効率的に得ら
れ、かつ、得られたビニルアルコール−ビニルアミン共
重合体中でのアミン転化率の差(バラツキ)は殆どな
く、良質な品質を達成することができるのである。
明する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは、特に
断わりのない限り、重量基準を意味する。
ミド共重合体の粉末を用意して、かかる共重合体中のア
ミド基に1当量に対して、1.3当量になるように水酸
化ナトリウムを水溶液で添加し、2軸押出機(噛み合い
型同方向回転2軸スクリュー押出機;C4、C6、C8
にニーディングディスクを有する)に供給して、下記の
条件で溶融押出し(加水分解)を行った。
べると、y=(150+170+170)/3=16
3.3であり、76.81x2−241.41x+23
0=76.81×(0.5)2−241.41×0.5
+230=128.5で、(1)式の関係を満足するも
のであった。
N−ビニルホルムアミン共重合体を熱風乾燥機にて、1
05℃で3hr乾燥して揮発分を測定したところ15%
であった。また、揮発分の成分をガスクロマトグラフィ
ーで分析を行ったところ、残存溶剤は全く認められなか
った。一方、アミン転化率を1H−NMR(400MH
z;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)に
より測定したところ、アミン転化率[{NH2基量(モ
ル%)/N−ビニルカルボン酸アミド基量(モル%)}
×100]は91%であった。
ムアミド共重合体の含水率を40%とし、加水分解を下
記の2軸押出機(C3、C5、C7にニーディングディ
スクを有する)の押出し条件で行った以外は同様に行っ
た。
べると、y=(160+170+170)/3=16
6.7(℃)であり、76.81x2−241.41x
+230=76.81×(0.4)2−241.41×
0.4+230=145.73で、(1)式の関係を満
足するものであった。
N−ビニルホルムアミン共重合体を実施例1と同様に揮
発分を測定したところ10%で、揮発分中に残存溶剤は
全く認められなかった。また、アミン転化率を同様に測
定したところ、アミン転化率は92%であった。
ムアミド共重合体の含水率を35%とし、加水分解を下
記の2軸押出機の押出し条件で行った以外は同様に行っ
た。
べると、y=(170+175+175)/3=17
3.3(℃)であり、76.81x2−241.41x
+230=76.81×(0.35)2−241.41
×0.35+230=154.92で、(1)式の関係
を満足するものであった。
N−ビニルホルムアミン共重合体を実施例1と同様に揮
発分を測定したところ9.8%で、揮発分中に残存溶剤
は全く認められなかった。また、アミン転化率を同様に
測定したところ、アミン転化率は93.8%であった。
N−ビニルホルムアミド共重合体を用いて同様に加水分
解を試みたが、共重合体が十分に溶融しないため、C4
以降の温度を45℃ずつ上げて加水分解を行ったが、得
られた共重合体は著しく着色して、熱劣化の激しいもの
であった。従って、以降の評価は行わなかった。
N−ビニルホルムアミド共重合体を用いて同様に加水分
解を試みたが、得られた共重合体には著しい発泡が見ら
れ、また、アミン転化率を同様に測定したところ、アミ
ン転化率は90%未満のアミン転化率のものしか得られ
なかった。
(N−ビニルホルムアミドの変性量が10モル%、平均
粒子径210μmで最大粒子径988μmの粉末)80
gをリフラックスコンデンサー及びジャケット付きの1
Lの反応缶に仕込んで、撹拌しながら、メタノール38
9.4g、イオン交換水31.0gを仕込み、ジャケッ
トを加熱して、還流させた(内温は68℃)。還流開始
30分後に、加水分解用の触媒として、水酸化カリウム
の7.5%メタノール溶液179.8gを仕込み、加水
分解を開始した。触媒仕込み後の樹脂分濃度は10重量
%で、溶媒中に含まれる水は5重量%となる。
内温を30℃以下にして、加水分解を停止し、ビニルア
ルコール−N−ビニルアミン共重合体のスラリー(樹脂
分濃度9.8%)を得た。
ミン共重合体のスラリーを遠心分離機にて固液分離する
のに0.5時間を要した。このように、従来の溶剤中で
の加水分解は、煩雑で、その処理時間も数時間を要し、
得られたビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体
のアミン転化率も実施例1と同様に測定したところ、9
0%前後のアミン転化率のものであり、得られた粒子を
分別して粒子径が約100μmのものと約900μmの
ものについてアミン転化率を測定したところ、その差は
0.8モル%であった。
用いて溶剤中で行う加水分解に比べて短時間で処理する
ことが可能であり、また、加水分解工程で溶剤を使用し
ないため、残溶剤ない製品を得ることができる。また、
上述の特公平6−51741号公報に記載の如く、粒子
状のビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体を用
いて加水分解(アミン転化)を行った場合、不均一系で
の反応となり、粒子系分布に起因する問題として、該粒
子の表面と芯部ではアミン転化率にバラツキが生じる可
能性もあり、不均質なものしか得られないことがある
が、本発明の方法によれば、押出機中で該共重合体が溶
融混練されながら均一にアミン転化が行われるため、ア
ミン転化率の分布の無い良好なビニルアルコール−ビニ
ルアミン共重合体が得られるのである。
Claims (2)
- 【請求項1】 含水率25〜80重量%のビニルアルコ
ール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体を押出機に
供給して、アルカリの存在下で加水分解することを特徴
とするビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造
法。 - 【請求項2】 押出機のニーディングディスク域の平均
設定温度(y℃)と含水率(X重量%;但し、x=X/
100)が下記(1)式の関係を満足することを特徴と
する請求項1記載のビニルアルコール−ビニルアミン共
重合体の製造法。 240≧y≧76.81x2−241.41x+230 ・・・(1)
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