JP2002161110A - ビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法 - Google Patents

ビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法

Info

Publication number
JP2002161110A
JP2002161110A JP2000361239A JP2000361239A JP2002161110A JP 2002161110 A JP2002161110 A JP 2002161110A JP 2000361239 A JP2000361239 A JP 2000361239A JP 2000361239 A JP2000361239 A JP 2000361239A JP 2002161110 A JP2002161110 A JP 2002161110A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copolymer
vinyl
hydrolysis
vinyl alcohol
extruder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000361239A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4640886B2 (ja
Inventor
Mitsuo Shibuya
光夫 渋谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2000361239A priority Critical patent/JP4640886B2/ja
Publication of JP2002161110A publication Critical patent/JP2002161110A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4640886B2 publication Critical patent/JP4640886B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 残溶剤がなく、アミン転化率の高く、製品内
でのアミン転化率分布が殆どないビニルアルコール−N
−ビニルアミン共重合体を効率よく得ることのできる製
造方法を提供すること。 【解決手段】 含水率20〜80重量%のビニルアルコ
ール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体を押出機に
供給して、アルカリの存在下でアミン転化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビニルアルコール
−ビニルアミン共重合体の新規な製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ビニルアルコール−ビニルア
ミン共重合体の製造に関しては、ビニルエステル系モノ
マーとN−ビニルカルボン酸アミドを共重合して、次い
で該エステル単位をケン化した後、該酸アミド単位を加
水分解してアミン転化する方法が知られており、かかる
加水分解は、水/有機溶剤の混合溶媒中で行われてい
る。
【0003】特公平6−51741号公報にも、ポリ
(ビニルアルコール)−コ−ポリ(N−ビニルホルムア
ミド)の粒子を酸又は塩基条件下に加水分解させてビニ
ルアミン共重合体粒子を得る方法が記載されているが、
この場合も、かかる加水分解は、含水メタノール中で行
われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記の加
水分解は溶剤中で行われるのが一般的であるが、溶剤中
で加水分解を行うと、加水分解後の最終製品に少なから
ず溶剤が残存し、例えば、原末中にメタノール等の残溶
剤に対する規制が昨今厳しくなっており、医薬品関係や
化粧品関係等の用途においては、該製品を使用できない
恐れがあり、残存溶剤の無いビニルアルコール−ビニル
アミン共重合体の製造法が望まれるところである。ま
た、かかる特公平6−51741号公報に記載の加水分
解方法は、(ビニルアルコール)−コ−ポリ(N−ビニ
ルホルムアミド)の粒子を含水アルコール系溶媒中に懸
濁させながらの不均一系での反応であるために、粒子サ
イズによっては、加水分解率の影響を受ける可能性があ
った。即ち、未反応芯(全く加水分解を受けない部分)
が粒子内部に残る場合があり、その結果得られるビニル
アルコール−ビニルアミン共重合体の粒子間のアミン転
化率にバラツキが生じる原因となっていた。また、加水
分解の反応(処理)時間についても、できるだけ早く効
率的に行われることが好ましいのは言うまでもなく、残
存溶剤が無く、かつ、短時間で加水分解を行う方法を見
出すことは工業的にも非常に有意義なことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者はかか
る現況に鑑みてビニルアルコール−ビニルアミン共重合
体の製造法、特に、ビニルアルコール−N−ビニルカル
ボン酸アミド共重合を加水分解(アミン転化)する方法
について鋭意検討した結果、含水率25〜80重量%の
ビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合
体を押出機に供給して、アルカリの存在下で加水分解す
る方法が、上記の目的に合致することを見出し本発明を
完成するに至った。
【0006】また、本発明においては、該押出機のニー
ディングブロック域の平均設定温度(y℃)と該共重合
体の含水率(X重量%;但し、x=X/100)が下記
(1)式の関係を満足するとき、本発明の作用効果が顕
著に得られることも見出したものである。 240≧y≧76.81x2−241.41x+230 ・・・(1)
【発明に実施の形態】
【0007】以下、本発明について詳述する。
【0008】本発明に用いるビニルアルコール−N−ビ
ニルカルボン酸アミド共重合体は、具体的には下記一般
式(2)式で示されるビニルアルコール単位と下記一般
式(3)式で示されるN−ビニルカルボン酸アミド単位
を有する共重合体である。
【0009】 (R、R’はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基
又はアリール基を表す)上記(3)式において、Rは水
素原子又はメチル基が好ましく、特に水素原子が好まし
い。また、R’は水素原子が好ましい。
【0010】上記のビニルアルコール−N−ビニルカル
ボン酸アミド共重合体を製造するに当たっては、ビニル
エステル系モノマーとN−ビニルカルボン酸アミドを共
重合した後に、かかる共重合体をケン化することによっ
て得ることができる。かかるビニルエステル系モノマー
としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、
ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニ
ル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチッ
ク酸ビニル等が挙げられ、また、N−ビニルカルボン酸
アミドとしては、N−ビニルホルムアミド、N−ビニル
アセトアミド等を挙げることができる。
【0011】尚、本発明においては、本発明の目的を阻
害しない範囲において、更に他のモノマーも共重合に利
用することができ、かかる他のモノマーとしては、例え
ばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテ
ン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン
類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるい
はその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリル
アミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスル
ホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン
酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−ア
クリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチ
ルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)ア
リルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエ
ーテルなどのポリオキシアルキレン(メタ)アリルエー
テル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリ
オキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシ
アルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン
(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メ
タ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)
アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)ア
クリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、
ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピ
レンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミ
ン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエ
チレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミ
ン等を挙げることができる。
【0012】ビニルエステル系モノマーとN−ビニルカ
ルボン酸アミドを共重合するに当たっては、特に制限は
なく、例えば塊状重合、溶液重合、懸濁重合、分散重
合、又はエマルジョン重合等の公知の方法を採用するこ
とができるが、通常は溶液重合が行われ、かかる重合方
法について説明する。溶液重合を行うに当たっては、溶
媒中で、重合開始剤の共存下でビニルエステル系モノマ
ーとN−ビニルカルボン酸アミドを共重合すればよい。
【0013】かかる溶剤としては、メタノール、エタノ
ール、i−プロパノール、n−プロパノール等のアルコ
ール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類を
挙げることができるが、好適にはメタノールが用いられ
る。溶媒の使用量は、目的とする共重合体の重合度に合
わせて、溶媒の連鎖移動定数を考慮して適宜選択すれば
良い。例えば、溶剤がメタノールの時は、S(溶剤)/
M(ビニルエステル系モノマー)=0.1〜1(重量
比)程度の範囲から選択される。
【0014】また、重合開始剤としては、例えば2,
2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチレイト、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−ア
ゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニト
リル)等のアゾ化合物、t−ブチルパーオキシネオデカ
ノエート、t−ブチルパーオキシピバレ−ト、t−ヘキ
シルパーオキシピバレート等のパーオキシエステル類、
ビス−(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシ−
ジ−カーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシ
−ジ−カーボネート、ジ−イソプロピルパーオキシ−ジ
−カーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボ
ネート等のパーオキシ−ジ−カーボネート類、ラウロイ
ルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ベンゾイ
ルパーオキサイド、イソブチラルパーオキサイド等のジ
アシルパーオキシド類などを挙げることができ、好適に
はアゾ化合物が用いられる。尚、必要に応じて、メルカ
プタン系化合物等の公知の連鎖移動剤を併用することも
可能である。
【0015】また、重合温度は、35〜75℃(更には
60〜75℃)の範囲から選択することができる。
【0016】次いで、上記で得られたビニルエステル−
N−ビニルカルボン酸アミド共重合体がケン化されるの
であるが、かかるケン化も公知の方法で行うことができ
る。例えば、得られたビニルエステル−N−ビニルカル
ボン酸アミド共重合体のビニルエステル単位に対して2
〜20ミリモル%程度になるようにケン化触媒を添加し
て、ケン化処理を行えばよい。
【0017】かかるケン化触媒としては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリ
ウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金属
の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒や硫酸、
p−トルエンスルホン酸、塩酸等の酸触媒を挙げること
ができ、好適には水酸化ナトリウムが用いられる。
【0018】ケン化温度は特に制限はないが、通常は1
0〜70℃(更には30〜50℃、特には35〜45
℃)の範囲から選ぶことが好ましい。ケン化反応は、通
常0.5〜3時間にわたって行なわれ、好ましいケン化
度は10〜100モル%で、特に好ましくは50〜10
0モル%、殊に好ましくは98〜100モル%の範囲か
ら選択される。
【0019】上記の如きケン化を行うに当たっては、連
続式でもバッチ式でも特に限定されないが、粒子径の制
御の意味から好ましくはバッチ式が採用される。かかる
バッチ式のケン化度装置としては、ニーダー、リボンブ
レンダー等を挙げることができる。
【0020】かくして、ビニルアルコール−N−ビニル
カルボン酸アミド共重合体が得られるのであるが、アル
コール系溶剤を使用すること無く、該共重合体を本発明
の方法で加水分解することにより、短時間で、目的とす
るビニルアルコール−ビニルアミン共重合体を得ること
ができる。
【0021】以下、本発明の方法について具体的に説明
する。本発明においては、先ず、ビニルアルコール−N
−ビニルカルボン酸アミド共重合体を含水させる必要が
ある。かかる共重合体を含水させる方法については特に
限定されず、例えば、該共重合体に水或いは温水(3
0〜60℃程度)を所定量添加(必要に応じてタンブラ
ーやブレンダー等で攪拌)する方法、押出機に加圧ポ
ンプを用いてサイドフィーダーにより所定量の水を注水
圧入する方法等を挙げることができる。
【0022】該共重合体の含水率は、20〜80重量%
とする必要があり、かかる含水率が20重量%未満で
は、加水分解率(アミン転化率)が低くなり、また、該
共重合体の融点が高くなって溶融温度を高くする必要が
生じ、その結果該共重合体が熱分解する恐れがあり、逆
に含水率が80重量%を越えると溶融温度があまり上が
らず、その結果加水分解率(アミン転化率)も上がらず
好ましくない。
【0023】かかる含水率のより好ましい下限は30重
量%で、更には35重量%で、逆により好ましい上限は
60重量%で、更には55重量%である。本発明に用い
る押出機は特に限定されないが、加水分解の効率を考慮
すると、2軸押出機を用いることが好ましく、かかる2
軸押出機としては、噛み合い型同方向回転2軸スクリュ
ー押出機、噛み合い型異方向回転2軸スクリュー押出
機、非噛み合い型2軸スクリュー押出機、切り替え型2
軸スクリュー押出機等を挙げることができるが、噛み合
い型同方向回転2軸スクリュー押出機が好ましい。
【0024】また、押出機のスクリュー径は、30mm
以上のものが用いられ、かかる径が30mm未満では生
産性が低くなり好ましくない。また、該スクリュー径の
上限は特に限定されないが、通常は310mm以下のも
のが用いられる。また、L/Dは15〜60(更には4
0〜60)が好ましく、かかるL/Dが15未満では滞
留(反応)時間が短く、加水分解率が上がらず、逆に6
0を越えると滞留時間が長くなりすぎるためか、樹脂
(共重合体)が劣化したり分解したりして好ましくな
い。
【0025】かくして、含水率の調整されたビニルアル
コール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体を押出機
に供給して加水分解を行うのであるが、加水分解を行う
にあたっては、アルカリを共存させる必要があり、かか
るアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩を挙げることがで
きる。
【0026】かかるアルカリを共存させるには、該共重
合体に予めドライブレンドしておく方法、押出機に供給
するときに同時にホッパー等に供給する方法、加圧ポン
プにより押出機内に圧入する方法等により行うことが可
能である。尚、この時のアルカリの共存量は、該共重合
体中のアミド基に1当量に対して、0.8〜3.0当量
(更には1.0〜3.0当量、特には1.2〜1.8当
量)になるようにすればよい。
【0027】ビニルアルコール−N−ビニルカルボン酸
アミド共重合体は、アルカリと共に押出機に供給され
て、加水分解が行われるのであるが、この時の押出機の
温度は特に制限はないが、加水分解率を考慮すると下記
(1)式の条件を満足する温度条件で行うことが好まし
い。即ち、該共重合体の含水率(X重量%;但し、x=
X/100)により、その時の押出機のニーディングデ
ィスク域の平均設定温度(y℃)を下記(1)式の関係
を満足するように設定することが好ましいのである。 240≧y≧76.81x2−241.41x+230 ・・・(1)
【0028】尚、上記の(1)式において、ニーディン
グディスク域の平均設定温度が240(℃)を越えると
きは、該共重合体の熱劣化を招き、逆に76.81x2
−241.41x+230の値よりも低い温度の時は、
未溶融部分が多発して加水分解が進まなかったり、押出
しのトルクが上がり過ぎたりして好ましくない。ニーデ
ィングディスクのタイプについては特に制限はなく、送
りのニーディングディスク、戻りのニーディングディス
ク、ニュートラルのニーディングディスクの中から任意
の組合せで選ぶことができる。
【0029】また、押出機で加水分解を行うにあたって
は、押出機に設けられたベントから脱気することが好ま
しく、かかる脱気により、共重合体に含有された水分を
除去すると共に加水分解前に含有していた溶剤も除去す
ることが可能となる。かかる脱気は、通常真空ポンプに
より減圧(吸引)脱気され、かかる脱気により共重合体
中の含水率を20重量%以下、好ましくは5〜15重量
%となるようにする。また、ベントの数には制限はない
が、2、3個が好ましい。押出機内での樹脂(共重合
体)の平均滞留時間は、1〜15分(更には3〜15
分)とすることが好ましく、かかる滞留時間が1分未満
では、加水分解率が上がらず、逆に15分を越えると、
樹脂(共重合体)が劣化したり分解したりする恐れがあ
り好ましくない。
【0030】かくして、残存溶剤がなく、かつ、加水分
解率(アミン転化率)が90%以上のアミン転化率のビ
ニルアルコール−ビニルアミン共重合体が効率的に得ら
れ、かつ、得られたビニルアルコール−ビニルアミン共
重合体中でのアミン転化率の差(バラツキ)は殆どな
く、良質な品質を達成することができるのである。
【0031】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは、特に
断わりのない限り、重量基準を意味する。
【0032】実施例1 含水率50%のビニルアルコール−N−ビニルホルムア
ミド共重合体の粉末を用意して、かかる共重合体中のア
ミド基に1当量に対して、1.3当量になるように水酸
化ナトリウムを水溶液で添加し、2軸押出機(噛み合い
型同方向回転2軸スクリュー押出機;C4、C6、C8
にニーディングディスクを有する)に供給して、下記の
条件で溶融押出し(加水分解)を行った。
【0033】 [2軸押出機の押出し条件] スクリュ内径 48mm(L/D=45.5) スクリーンメッシュ 90/120/90mesh スクリュ回転数 50rpm ベント孔 減圧吸引を実施(C9に設置) 押出温度 C1:100℃ C2:100℃ C3:140℃ C4:150℃(ニーディングディスク部*) *50mm長のニュートラルディスク/50mm長の送りディスク/50mm 長の送りディスク(ホッパー側) C5:165℃ C6:170℃(ニーディングブロック部**) **50mm長の戻りディスク/50mm長の送りディスク/50mm長の送り ディスク(ホッパー側) C7:170℃ C8:170℃(ニーディングブロック部***) ***50mm長の戻りディスク/50mm長の送りディスク/50mm長の送り ディスク(ホッパー側) C9:170℃ C10:140℃ H :120℃ D :210℃ ダイ 4穴ストランドダイ ダイノズル 3.5mm径 平均滞留時間 3分
【0034】尚、上記の条件より、(1)式の関係を調
べると、y=(150+170+170)/3=16
3.3であり、76.81x2−241.41x+23
0=76.81×(0.5)2−241.41×0.5
+230=128.5で、(1)式の関係を満足するも
のであった。
【0035】上記の方法で得られたビニルアルコール−
N−ビニルホルムアミン共重合体を熱風乾燥機にて、1
05℃で3hr乾燥して揮発分を測定したところ15%
であった。また、揮発分の成分をガスクロマトグラフィ
ーで分析を行ったところ、残存溶剤は全く認められなか
った。一方、アミン転化率を1H−NMR(400MH
z;5%D2O溶液を使用し、溶媒飽和法にて測定)に
より測定したところ、アミン転化率[{NH2基量(モ
ル%)/N−ビニルカルボン酸アミド基量(モル%)}
×100]は91%であった。
【0036】実施例2 実施例1において、ビニルアルコール−N−ビニルホル
ムアミド共重合体の含水率を40%とし、加水分解を下
記の2軸押出機(C3、C5、C7にニーディングディ
スクを有する)の押出し条件で行った以外は同様に行っ
た。
【0037】 [2軸押出機の押出し条件] スクリュ内径 48mm(L/D=45.5) スクリーンメッシュ 50/200/50mesh スクリュ回転数 90rpm ベント孔 減圧吸引を実施(C9に設置) ホッパー内 窒素ガスを供給して置換 押出温度 C1:100℃ C2:100℃ C3:160℃(ニーディングディスク部*) *50mm長の戻りディスク/50mm長のニュートラルディスク/50mm 長の送りディスク(ホッパー側) C4:160℃ C5:170℃(ニーディングブロック部**) **50mm長の戻りディスク/50mm長のニュートラルディスク/50mm 長の送りディスク(ホッパー側) C6:170℃ C7:170℃(ニーディングブロック部***) ***50mm長の戻りディスク/50mm長のニュートラルディスク/50mm 長の送りディスク(ホッパー側) C8:170℃ C9:170℃ C10:140℃ H :120℃ D :210℃ ダイ 4穴ストランドダイ ダイノズル 3.5mm径 平均滞留時間 2分
【0038】尚、上記の条件より、(1)式の関係を調
べると、y=(160+170+170)/3=16
6.7(℃)であり、76.81x2−241.41x
+230=76.81×(0.4)2−241.41×
0.4+230=145.73で、(1)式の関係を満
足するものであった。
【0039】上記の方法で得られたビニルアルコール−
N−ビニルホルムアミン共重合体を実施例1と同様に揮
発分を測定したところ10%で、揮発分中に残存溶剤は
全く認められなかった。また、アミン転化率を同様に測
定したところ、アミン転化率は92%であった。
【0040】実施例3 実施例1において、ビニルアルコール−N−ビニルホル
ムアミド共重合体の含水率を35%とし、加水分解を下
記の2軸押出機の押出し条件で行った以外は同様に行っ
た。
【0041】 [2軸押出機の押出し条件] スクリュ内径 48mm(L/D=50) スクリーンメッシュ 40/200/40mesh スクリュ回転数 85rpm ベント孔 減圧吸引を実施(C9に設置) ホッパー内 窒素ガスを供給して置換 押出温度 C1:100℃ C2:100℃ C3:150℃ C4:170℃(ニーディングディスク部*) *50mm長の戻りディスク/50mm長のニュートラルディスク/50mm 長の送りディスク(ホッパー側) C5:170℃ C6:175℃(ニーディングブロック部**) **50mm長の戻りディスク/50mm長のニュートラルディスク/50mm 長の送りディスク(ホッパー側) C7:175℃ C8:175℃(ニーディングブロック部***) ***50mm長の戻りディスク/50mm長のニュートラルディスク/50mm 長の送りディスク(ホッパー側) C9:170℃ C10:140℃ H :120℃ D :210℃ ダイ 4穴ストランドダイ ダイノズル 3.5mm径 平均滞留時間 2.6分
【0042】尚、上記の条件より、(1)式の関係を調
べると、y=(170+175+175)/3=17
3.3(℃)であり、76.81x2−241.41x
+230=76.81×(0.35)2−241.41
×0.35+230=154.92で、(1)式の関係
を満足するものであった。
【0043】上記の方法で得られたビニルアルコール−
N−ビニルホルムアミン共重合体を実施例1と同様に揮
発分を測定したところ9.8%で、揮発分中に残存溶剤
は全く認められなかった。また、アミン転化率を同様に
測定したところ、アミン転化率は93.8%であった。
【0044】比較例1 実施例1において、含水率15%のビニルアルコール−
N−ビニルホルムアミド共重合体を用いて同様に加水分
解を試みたが、共重合体が十分に溶融しないため、C4
以降の温度を45℃ずつ上げて加水分解を行ったが、得
られた共重合体は著しく着色して、熱劣化の激しいもの
であった。従って、以降の評価は行わなかった。
【0045】比較例2 実施例1において、含水率90%のビニルアルコール−
N−ビニルホルムアミド共重合体を用いて同様に加水分
解を試みたが、得られた共重合体には著しい発泡が見ら
れ、また、アミン転化率を同様に測定したところ、アミ
ン転化率は90%未満のアミン転化率のものしか得られ
なかった。
【0046】参考例 ビニルアルコール−N−ビニルホルムアミド共重合体
(N−ビニルホルムアミドの変性量が10モル%、平均
粒子径210μmで最大粒子径988μmの粉末)80
gをリフラックスコンデンサー及びジャケット付きの1
Lの反応缶に仕込んで、撹拌しながら、メタノール38
9.4g、イオン交換水31.0gを仕込み、ジャケッ
トを加熱して、還流させた(内温は68℃)。還流開始
30分後に、加水分解用の触媒として、水酸化カリウム
の7.5%メタノール溶液179.8gを仕込み、加水
分解を開始した。触媒仕込み後の樹脂分濃度は10重量
%で、溶媒中に含まれる水は5重量%となる。
【0047】触媒添加7hr後にジャケットを冷却し、
内温を30℃以下にして、加水分解を停止し、ビニルア
ルコール−N−ビニルアミン共重合体のスラリー(樹脂
分濃度9.8%)を得た。
【0048】得られたビニルアルコール−N−ビニルア
ミン共重合体のスラリーを遠心分離機にて固液分離する
のに0.5時間を要した。このように、従来の溶剤中で
の加水分解は、煩雑で、その処理時間も数時間を要し、
得られたビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体
のアミン転化率も実施例1と同様に測定したところ、9
0%前後のアミン転化率のものであり、得られた粒子を
分別して粒子径が約100μmのものと約900μmの
ものについてアミン転化率を測定したところ、その差は
0.8モル%であった。
【0049】
【発明の効果】本発明の方法によれば、従来の反応缶を
用いて溶剤中で行う加水分解に比べて短時間で処理する
ことが可能であり、また、加水分解工程で溶剤を使用し
ないため、残溶剤ない製品を得ることができる。また、
上述の特公平6−51741号公報に記載の如く、粒子
状のビニルアルコール−N−ビニルアミン共重合体を用
いて加水分解(アミン転化)を行った場合、不均一系で
の反応となり、粒子系分布に起因する問題として、該粒
子の表面と芯部ではアミン転化率にバラツキが生じる可
能性もあり、不均質なものしか得られないことがある
が、本発明の方法によれば、押出機中で該共重合体が溶
融混練されながら均一にアミン転化が行われるため、ア
ミン転化率の分布の無い良好なビニルアルコール−ビニ
ルアミン共重合体が得られるのである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含水率25〜80重量%のビニルアルコ
    ール−N−ビニルカルボン酸アミド共重合体を押出機に
    供給して、アルカリの存在下で加水分解することを特徴
    とするビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造
    法。
  2. 【請求項2】 押出機のニーディングディスク域の平均
    設定温度(y℃)と含水率(X重量%;但し、x=X/
    100)が下記(1)式の関係を満足することを特徴と
    する請求項1記載のビニルアルコール−ビニルアミン共
    重合体の製造法。 240≧y≧76.81x2−241.41x+230 ・・・(1)
JP2000361239A 2000-11-28 2000-11-28 ビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法 Expired - Fee Related JP4640886B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000361239A JP4640886B2 (ja) 2000-11-28 2000-11-28 ビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000361239A JP4640886B2 (ja) 2000-11-28 2000-11-28 ビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002161110A true JP2002161110A (ja) 2002-06-04
JP4640886B2 JP4640886B2 (ja) 2011-03-02

Family

ID=18832703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000361239A Expired - Fee Related JP4640886B2 (ja) 2000-11-28 2000-11-28 ビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4640886B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005534773A (ja) * 2002-08-02 2005-11-17 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー ポリマー材料の変性方法および得られる組成物
JP2012507618A (ja) * 2008-11-05 2012-03-29 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア ビニルカルボン酸アミド単位を含有する重合体を加水分解する方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55145705A (en) * 1979-05-02 1980-11-13 Toyo Soda Mfg Co Ltd Preparation of saponified ethylene-vinyl acetate copolymer with high whiteness
JPS6137801A (ja) * 1984-07-18 1986-02-22 アトケム 不飽和アルコールエステルを鎖中に含む重合体の加水分解方法
JPH06122712A (ja) * 1990-03-08 1994-05-06 Basf Ag ビニルアミン単位を含有する微粒状の水溶性ポリマーの製造法
JPH08245718A (ja) * 1995-02-22 1996-09-24 Air Prod And Chem Inc 塩含量の低いビニルアミンポリマーの一段階製造
JP2000219706A (ja) * 1999-02-01 2000-08-08 Mitsubishi Chemicals Corp N−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物の製造方法及びその用途

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55145705A (en) * 1979-05-02 1980-11-13 Toyo Soda Mfg Co Ltd Preparation of saponified ethylene-vinyl acetate copolymer with high whiteness
JPS6137801A (ja) * 1984-07-18 1986-02-22 アトケム 不飽和アルコールエステルを鎖中に含む重合体の加水分解方法
JPH06122712A (ja) * 1990-03-08 1994-05-06 Basf Ag ビニルアミン単位を含有する微粒状の水溶性ポリマーの製造法
JPH08245718A (ja) * 1995-02-22 1996-09-24 Air Prod And Chem Inc 塩含量の低いビニルアミンポリマーの一段階製造
JP2000219706A (ja) * 1999-02-01 2000-08-08 Mitsubishi Chemicals Corp N−ビニルアミド−酢酸ビニル系共重合体加水分解物の製造方法及びその用途

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005534773A (ja) * 2002-08-02 2005-11-17 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー ポリマー材料の変性方法および得られる組成物
US7632916B2 (en) 2002-08-02 2009-12-15 3M Innovative Properties Company Process to modify polymeric materials and resulting compositions
US8101711B2 (en) 2002-08-02 2012-01-24 3M Innovative Properties Company Process to modify polymeric materials and resulting compositions
JP2012507618A (ja) * 2008-11-05 2012-03-29 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア ビニルカルボン酸アミド単位を含有する重合体を加水分解する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4640886B2 (ja) 2011-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4283693B2 (ja) 分子内に共役二重結合を有するポリビニルアルコール系分散剤
JP4536703B2 (ja) エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の製造法
EP2058342A1 (en) Dispersion stabilizer for vinyl compound suspension polymerization
EP2679606A1 (en) Dispersant for suspension polymerization, vinyl chloride resin and method for producing same
JP5705056B2 (ja) ポリビニルアルコール系重合体粒子の製造方法
JP3895022B2 (ja) エチレン−酢酸ビニル共重合体の重合法
KR100245833B1 (ko) 비닐계 화합물의 현탁중합용 분산조제
JP5236250B2 (ja) 重合用分散剤、これを用いた塩化ビニル系樹脂の製造方法、塩化ビニル系樹脂並びに成形加工品
JP2002161110A (ja) ビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法
EP1095950B1 (en) Production method of vinyl resin
KR0146676B1 (ko) 염화비닐 수지의 현탁 중합용 교반기 및 이를 이용한 염화비닐 비닐 수지의 현탁 중합 방법
CN110691807A (zh) 聚乙烯醇系树脂组合物粒料和该聚乙烯醇系树脂组合物粒料的制造方法
JPH093286A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPH11199607A (ja) エチレン−酢酸ビニル共重合体の重合法
JP2002301715A (ja) ポリビニルアルコール系樹脂ペレットの製造方法
JP4520544B2 (ja) エチレン−酢酸ビニル共重合体の製造法
JP3210504B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP4592161B2 (ja) 酢酸ビニル系重合体の製造法
JP3629065B2 (ja) ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤
JPH09202812A (ja) 脂肪族ポリビニルエステルおよびポリビニルアルコールの製造方法
JPH0370703A (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JPH0694489B2 (ja) 塩化ビニル系重合体の製造方法
JP2000198803A (ja) エチレン―酢酸ビニル共重合体の製造法
JP2002069124A (ja) ビニルアルコール−ビニルアミン共重合体の製造法
JP2002145953A (ja) ビニルアルコール−ビニルアミン共重合体及びその製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071022

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100803

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100922

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101124

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees