JP2002159278A - 酒精含有調味料の製造法 - Google Patents

酒精含有調味料の製造法

Info

Publication number
JP2002159278A
JP2002159278A JP2000361048A JP2000361048A JP2002159278A JP 2002159278 A JP2002159278 A JP 2002159278A JP 2000361048 A JP2000361048 A JP 2000361048A JP 2000361048 A JP2000361048 A JP 2000361048A JP 2002159278 A JP2002159278 A JP 2002159278A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moromi
soy sauce
yeast
alcohol
raw material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000361048A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3839249B2 (ja
Inventor
Katsutoshi Tobe
克利 戸辺
Atsushi Araki
淳 荒木
Yoshiji Makino
能士 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kikkoman Corp
Original Assignee
Kikkoman Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kikkoman Corp filed Critical Kikkoman Corp
Priority to JP2000361048A priority Critical patent/JP3839249B2/ja
Publication of JP2002159278A publication Critical patent/JP2002159278A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3839249B2 publication Critical patent/JP3839249B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Seasonings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】諸味中に含糖操作を行うことなくアルコ−ルが
5v/v%以上、全窒素が1.0w/v%以上を有し、
異味異臭がなく香りが良好で、原料の窒素利用率が85
%以上の値を示し、諸味液汁の全窒素成分に対するアミ
ノ酸の比率の高い酒精含有調味料を非常に短期間で得
る。 【解決手段】麦が70〜100w/w%で、残余部分が
大豆である原料を使用して、常法により醤油麹を調製
し、次いで諸味中の食塩が0〜5w/v%となるように
該醤油麹1重量部に対し水または食塩水を1.0〜2.
0重量部混和して諸味を調製し、該諸味をpH3.5〜
5.0、品温45〜65℃で20〜100時間酵素分解
して消化諸味を調製し、次いで諸味1g当り1×105
個以上となるように、該消化諸味にアルコ−ル産生能
を有する酵母を添加し、品温20〜35℃で5日以上発
酵、熟成させ課題の酒精含有調味料を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、諸味中に含糖操作
を行うことなくアルコ−ルが5v/v%以上、全窒素が
1.0w/v%以上を有し、異味異臭がなく香りが良好
で、原料の窒素利用率が高い値を示し、諸味液汁の全窒
素成分に対するアミノ酸の比率の高い酒精含有調味料を
速醸する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、炭水化物原料、蛋白質原料または
これらの混合物を0w/v%〜2w/v%未満の塩濃度
で消化するにあたり、初期諸味のpHを4〜6に調整
し、さらにアルコ−ル産生能を有する酵母を添加して、
諸味の消化とアルコ−ル発酵を同時に行い低塩調味液
(酒精含有調味料)を得る方法が知られている。すなわ
ち、小麦と脱脂大豆を等量使用して常法により醤油麹を
調製し、該醤油麹265kgに常法により調製した米麹
46.5kg、グルコ−ス14kg、酵母培養液372
リットルを混和して諸味を調製(pH5.78)し、該
諸味を品温25℃で40日間保持して、消化と同時にア
ルコ−ル発酵を行わせ、エタノ−ル7.32w/v%、
全窒素1.97w/v%の酒精含有調味料を得る方法が
知られている(特許第306695号公報参照)(以
下、従来の発明という)。従来の発明は、諸味の酵素分
解(以下、「消化」ということがある)と酵母によるア
ルコ−ル発酵を同時に行う方法であるが、酵母は、諸味
品温が40℃以上であるときは、増殖できず、アルコ−
ル発酵も殆ど行われない。そのため消化温度は40℃よ
り低い温度(例えば上述のように25℃)の採用を余儀
なくされる。一方消化温度が、40℃より低い場合は、
諸味の消化に時間を要し、諸味が容易に軟らかくなら
ず、このような場合、諸味の圧搾濾過性が非常に悪く、
圧搾歩留まりも低下する。また従来の発明においては原
料の窒素利用率が悪く、改良の余地を残している。ま
た、醤油の窒素成分にはアミノ酸やペプチド類がある
が、このうちアミノ酸がどの位あるのか、これを表す言
葉として、ホルモ−ル窒素がある。これは全窒素成分の
うち何%がアミノ酸として存在するかを示し、通常の醤
油醸造法による醤油は、55〜56%の値を示し、ま
た、このホルモ−ル窒素が少ないと味の”ノビ”がない
といわれる(「醤油と技術」、昭和42年6月3日、第
2054頁参照)。従来の発明は、小麦と脱脂大豆を等
量使用する原料配合は開示されているが、麦が70〜1
00w/w%で、残余部分が大豆である原料配合は開示
されていない。また諸味の消化温度が低く、また消化期
間が10日〜2週間程度では諸味液汁の全窒素成分に対
するアミノ酸の比率が低い問題を有している。さらにま
た、小麦と脱脂大豆を等量使用する従来の発明は、諸味
液汁にアルコ−ルを高濃度に蓄積することは非常に難し
く、そのため、諸味中に米麹やグルコ−ス等の炭水化物
を添加(以下、含糖操作という)しなければならない欠
点を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、諸味中に含糖操作を行うことなくアルコ−ルが5v
/v%以上、全窒素が1.0w/v%以上を有し、異味
異臭がなく香りが良好で、原料の窒素利用率が高く、諸
味液汁の全窒素成分に対するアミノ酸の比率の高い酒精
含有調味料を速醸することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、麦が70〜1
00w/w%で、残余部分が大豆である原料を使用し
て、常法により醤油麹を調製し、次いで諸味中(即ち諸
味液汁)の食塩が0〜5w/v%となるように該醤油麹
1重量部に対し水または食塩水を1.0〜2.0重量部
混和して諸味を調製し、該諸味をpH3.5〜5.0、
品温45〜65℃で20〜100時間酵素分解して消化
諸味を調製し、次いで諸味1g当り1×105個以上と
なるように、該消化諸味に酵母を添加し、品温20〜3
5℃で5日以上発酵、熟成させるときは、上記課題の酒
精含有調味料を10日〜2週間で得ることを知った。ま
た、上記酒精含有調味料を得るに際し、麦が90〜10
0w/w%で、残余部分が大豆である原料を使用し、ま
た酵母として酒類醸造用酵母を使用し、さらにまた諸味
1g当り1×106個〜1×107個となるように、消化
諸味に酒類醸造用酵母を添加するときは、アルコ−ルが
8v/v%以上の酒精含有調味料を容易に得ることを知
り、この知見に基づいて本発明を完成した。
【0005】即ち本発明は、麦が70〜100w/w%
で、残余部分が大豆である原料を使用して、常法により
醤油麹を調製し、次いで諸味中の食塩が0〜5w/v%
となるように該醤油麹1重量部に対し水または食塩水を
1.0〜2.0重量部混和して諸味を調製し、該諸味を
pH3.5〜5.0、品温45〜65℃で20〜100
時間酵素分解して消化諸味を調製し、次いで諸味1g当
り1×105個以上となるように、該消化諸味に酵母を
添加し、品温20〜35℃で5日以上発酵、熟成させる
ことを特徴とする酒精含有調味料の製造法である。ま
た、本発明は麦が90〜100w/w%で、残余部分が
大豆である原料を使用して、常法により醤油麹を調製
し、次いで諸味中の食塩が0〜5w/v%となるように
該醤油麹1重量部に対し水または食塩水を1.0〜2.
0重量部混和して諸味を調製し、該諸味をpH3.5〜
5.0、品温45〜65℃で20〜100時間酵素分解
して消化諸味を調製し、次いで諸味1g当り1×106
〜1×107個となるように、該消化 諸味に酒類醸造用
酵母を添加し、品温20〜35℃で5日以上発酵、熟成
させ ることを特徴とする酒精含有調味料の製造法であ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0007】(炭水化物原料)炭水化物原料としては、
小麦、大麦などの麦が挙げられる。
【0008】(蛋白質原料)蛋白質原料としては、大
豆、脱脂大豆、脱脂加工大豆などの大豆が挙げられる。
【0009】(原料の配合割合)上記麦が70〜100
w/v%(特に90〜100w/v%が好ましい)で、
残余部分が大豆である配合割合の原料を使用する。そし
て、この際麦が90〜100w/v%で、残余部分が大
豆である配合割合の原料を使用するときは、目的とする
アルコ−ル濃度の諸味液汁が短期間に得られるので好ま
しい。
【0010】麦が70w/v%以上の原料配合を採用す
るときは諸味中に含糖操作を行うことなく、目的とする
アルコ−ル濃度の諸味液汁が容易に得られるので好まし
い。麦と大豆の配合割合において、麦が70w/v%未
満、すなわち、大豆が30w/v%より多くなると、エ
タノ−ルが5v/v%以上の諸味液汁が得にくくなる。
【0011】次いで、上記配合割合の原料を用いて常法
(即ち通常の醤油麹の製造法)により製麹し醤油麹を調
製する。上記配合割合において麦が100w/v%、大
豆が0である場合に得られる麹(麦麹)は、一般には醤
油麹とは言わないが、この麦麹も本発明では醤油麹とい
う。
【0012】(仕込時の汲水)こうして得られた醤油麹
に対し、1.0〜2.0重量部の水または食塩水を混和
(仕込)する。ここに用いられる水または食塩水を汲水
という。汲水が少ないと諸味濃度が高まり、酵母が増
殖、発酵できなくなるので好ましくない。また反対に汲
水が多いと目的とするアルコ−ルが5v/v%以上の諸
味液汁が得られないので好ましくない。
【0013】(諸味の食塩濃度)諸味中の食塩が0〜5
w/v%となるように、醤油麹1重量部に対し水または
食塩水を1.0〜2.0重量部混和して(仕込んで)諸
味を調製する。本発明において、食塩をこの範囲の濃度
に調整する操作も重要であって、食塩が5w/v%を越
えると、酵母のアルコ−ル発酵が著しく阻害され、また
諸味の消化も旺盛に行なわれなくなるので好ましくな
い。
【0014】さて、この食塩濃度0〜5w/v%は、通
常の醤油諸味の食塩濃度16〜18w/v%からする
と、非常に低い濃度であって、このように諸味を非常に
低い食塩濃度で消化した場合に、腐造しないかという問
題がある。しかしこの場合、腐造する危険性は非常に大
きく、遠からず腐造する運命にある。そこで、本発明で
は、諸味の食塩を0〜5w/v%に保持すると共に品温
を45〜65℃保持する、さらにpHを、3.5〜5.
0に調整する条件を組合せ、腐造を防止する。このう
ち、ひとつでも条件を満たさない場合は、腐造の危険性
が高まるので好ましくない。また、本発明は消化時間に
ついても100時間以内を限度としており、この範囲に
おいて腐造する危険性は殆どない。したがって、腐造に
よる異味異臭を発生することはない。
【0015】(消化温度)消化温度は、45〜65℃で
行うことが必要で、温度が低いと諸味が消化中に腐造す
る危険があるので好ましくない。反対に高いと、酵素分
解が阻害され、消化時間が長くなるので好ましくない。
【0016】(消化時間)また、消化時間は、20〜1
00時間が好ましい。20時間未満では、蛋白質が容易
にアミノ酸とならず、旨味が中々出て来ない。また、酵
素分解の結果、消化液中にはペプチドおよびアミノ酸な
どの窒素成分(以下全窒素という)が溶出されるが、時
間が短いと、全窒素の分解、溶出は不十分で、しかも全
窒素に対するアミノ酸の比率が低いため、旨味の乏しい
ものとなるので好ましくない。反対に、100時間を越
えると、腐造する危険性がでて来るのと、諸味液汁に加
熱臭が付着し、また着色が進むため好ましくない。
【0017】諸味の温度が、45℃以上であれば食塩が
0〜5w/v%でも腐造しにくくなり、50℃以上あれ
ば全く無塩でも腐造の危険性はなくなるのに反して、麹
菌酵素は非常によく働いて諸味成分を分解し、醤油の味
が速く出るので、短期間に速醸できる。しかし、研究室
内の仕事とは違って、実際諸味の消化を食塩濃度0〜5
w/v%で、しかも工場で行う場合には、多量の諸味を
均一に45℃以上に100時間保つという事は非常に困
難で、どうしても諸味の表面が幾分冷えて45℃以下と
なり、そこから腐敗して来て、遂には諸味全体に及ぶよ
うになり、失敗に帰する可能性が高まる。よって、10
0時間以内とすることが好ましい。
【0018】(醤油微生物の耐熱性)一般に麹中にいた
微生物及び空中より落下してきた微生物、特に酵母は4
0〜45℃では繁殖できず、45〜50℃の温度では死
滅する割合が増え、特に50℃以上の温度では殆ど死滅
してしまう。
【0019】(消化温度と麹菌酵素の酵素活性)一方、
この温度範囲は、麹菌酵素、特にプロテア−ゼおよびア
ミラ−ゼの最適温度であって、その他の酵素も非常によ
く働き、麹の蛋白質及び澱粉はよく溶解、分解されて、
当初かなり硬かった諸味が次第に軟らかくなり最終的に
かなりドロドロとして、ペプトン、ペプチド、アミノ
酸、糊精、直糖などが多量に速やかに生成し、濃稠な諸
味となる。
【0020】(消化時の諸味pH)また、仕込時にこの
諸味に対し、酸を添加して、pHを3.5〜5.0、特
にpH3.5〜4.7に調整する。細菌類は一般にpH
に対して非常に敏感で、少し酸性が強くなると殆ど繁殖
活動出来なくなるから、無塩でも腐造しない、安心して
消化を行うことができる。即ち、諸味に、或いは仕込水
(汲水)に、乳酸、酢酸、コハク酸、クエン酸およびフ
マ−ル酸等の有機酸、塩酸及び硫酸等の無機酸を添加し
て、pH5以下、特にpH3.5〜pH4.7に調整す
ることが好ましい。pH5以下に調整すれば、細菌類に
繁殖は大いに阻止されるから、100時間くらいなら腐
造しない。反対に麹菌酵素はかなりよく働く。また、反
対にpH3.5未満となると、諸味中の酵素特にプロテ
ア−ゼが相当に阻害されるため、蛋白質の分解が遅くな
り、速醸できなくなるので好ましくない。なお、消化中
に、時々補酸して、絶えず初期のpHに保っておくこと
が好ましい。
【0021】こうして本発明によれば、仕込み当初、味
噌状を呈していた諸味が、20〜100時間という非常
に短時間に、ペ−スト状にドロドロに溶解して、粘度も
低くなり、諸味液汁の全窒素成分に対するアミノ酸の比
率が高い旨味の非常に濃厚な消化諸味となる。また原料
の窒素利用率が非常に高い値を得ることができる。
【0022】(消化終了諸味の品温調整:20〜35
℃)消化中の諸味の品温は45〜65℃と非常に高温で
あるた、麹中に居た微生物、空中より落下してきた微生
物は殆ど死滅してしまう。したがって、消化中、酵母に
よるアルコ−ル発酵、および細菌類による酸発酵も行わ
れず、したがって、複雑な風味を期待することができな
い。そこで、消化諸味を20〜35℃の品温に下げ、こ
の品温で所定期間保持する。この品温は、細菌類(生酸
菌)の増殖発酵にとって好都合の温度であるため、複雑
な風味を期待する場合は、必要により該諸味に乳酸菌、
酢酸菌などを添加し、酸発酵(乳酸発酵、酢酸発酵な
ど)を旺盛に行わせて味に複雑さを加え、押味と締まり
が付与された諸味液汁とする。また本発明においては、
無塩、あるいは減塩消化中に麹菌酵素をフルに働かせ
て、麹成分を溶解且つ分解するので、糖やアミノ酸が多
量に生成されるが、全部は溶解されずに一部の蛋白質及
び澱粉は残存する。そこで、消化諸味にある麹菌由来の
諸種の酵素、特にプロテア−ゼとアミラ−ゼをさらによ
く働かせて、消化中に分解溶出されなかった蛋白質及び
澱粉を分解して、アミノ酸及び糖を生成せしめる必要が
ある。一方また本発明においては、消化温度が45〜6
5℃と非常に高温であるた、麹中に居た微生物、空中よ
り落下してきた微生物は殆ど死滅してしまう。したがっ
て、消化中アルコ−ル発酵は行われず、消化諸味は香り
が悪い欠点を有する。そこで、酵母によりアルコ−ル発
酵を行わせる必要がある。そこで、諸味品温を20〜3
5℃に下げる。
【0023】(酵母添加)品温20〜35℃の消化諸味
に対し、酵母を添加し、好気的条件下で5日以上特に、
7〜10日間諸味管理を行う。
【0024】(諸味中の酵母濃度)酵母の添加濃度は、
アルコ−ル濃度の高い酒精含有調味料を短期間に得るた
めに、また腐造防止のために重要であって、消化諸味1
g当り1×105個以上、好ましくは1×106〜1×1
7個となるよう に添加する。消化諸味1g当り1×1
5未満の濃度では諸味が途中で腐敗する危険性を有す
る。このように酵母を所定濃度以上添加することにより
諸味中に非常に短期間にアルコ−ルを産生、蓄積され、
目的とするアルコ−ル濃度の諸味液汁を得ることができ
る。
【0025】(酵母の添加時期)酵母の添加時期は、仕
込と同時、仕込初期、消化中または消化後に添加する方
法が挙げられる。このうち、仕込と同時、仕込初期また
は消化中に添加する方法は、諸味品温が高温度(45〜
65℃)であるため、添加された酵母は繁殖できない、
また酒精発酵もできない。従って香気が良化することは
期待できないので好ましくない。したがって、消化後、
諸味品温を下げて20〜35℃になったら添加すること
が好ましい。この温度は、酵母の増殖発酵に好都合の温
度であって、この温度に保持することにより諸味をよく
発酵させて、香気を良化することができる。
【0026】(酵母の種類)酵母としては、醤油醸造用
酵母、酒類醸造用酵母、パン酵母など任意の酵母が使用
可能であるが、特に酒類醸造用酵母、特に、ウイスキ−
用酵母、清酒用酵母、焼酎用酵母、ワイン用酵母、ビ−
ル用酵母等のアルコ−ル産生能が高い酵母が好ましい。
酒類醸造用酵母は諸味中に非常に短期間にアルコ−ルを
産生、蓄積できる。
【0027】(諸味の好気的条件下保持)酵母添加後
は、諸味を好気的条件下に保持する。すなわち、諸味
を、機械的にあるいは人手により、時々あるいは連続的
に、撹拌するか、通気するか、または撹拌と通気を併用
するかして、好気的条件下に、5日以上保持し、目的と
するアルコ−ルが5v/v%以上で、全窒素が1.0w
/v%以上で、異味異臭がない、アルコ−ル発酵終了諸
味(諸味液汁)を得ることができる。
【0028】
【実施例】以下実施例を示して、本発明をより具体的に
説明する。
【0029】実施例1 (酒精含有調味料の製造)生小麦99w/w%と脱脂加
工大豆1w/w%の配合割合で醤油麹を調製した。即
ち、生小麦を常法により炒熬割砕し、これに脱脂加工大
豆に150重量%撒水し蒸煮した大豆を混和し、該混和
物に撒水して水分40重量%の盛込原料を得た。これに
常法により醤油用種麹菌を接種し、通風製麹装置で72
時間製麹し、醤油麹を得た。ついで、この醤油麹100
重量部を、温度50℃、乳酸添加によりpHを4.5に
調整した水150重量部に仕込み、均一に混和して諸味
を調製した(仕込み直後の諸味pH4.6)。この諸味
を回転軸にプロペラ翼を配置した竪型撹拌機により均一
に撹拌(100rpm)しつつ底部より通気(0.5v
vm)した。温度を50℃に保持しつつ40時間消化し
た。次いで、消化終了諸味の品温を30℃に下げ、これ
にウイスキ−酵母(Saccharomyces ce
revisiae IFO2112)を、1×10 6
/g諸味となるように混和した。この諸味を、30℃で
さらに5日間発酵、熟成させ、圧搾濾過して、表1に記
載の成分分析値を有し、異味異臭がなく、香りが良好な
酒精含有調味料を得た。また本発明の原料の窒素利用率
は90.70%であった。また、色度はしょうゆの標準
色32番であった。
【0030】比較例1 (酒精含有調味料の製造)比較のため、上記実施例1の
本発明の酒精含有調味料の製造において、「消化終了
後、諸味にウイスキ−酵母を混和」する代わりに、「仕
込みと同時に、諸味にウイスキ−酵母を混和」する以外
は、全く同様にして表1に示すごとき成分分析値を有す
る比較例1の酒精含有調味料を得た。原料の窒素利用率
は89.37%であった。
【0031】比較例2 (酒精含有調味料の製造)比較のため、上記実施例1の
本発明の酒精含有調味料の製造において、「消化を、品
温50℃、諸味pH4.5で40時間行い、また消化終
了後、諸味にウイスキ−酵母を混和」する代わりに、
「消化を、品温30℃、諸味pH3.8で、7日間行
い、また仕込みと同時に、諸味にウイスキ−酵母を混
和」する以外は、全く同様に操作して、表1に示すごと
き成分分析値を有する比較例2の諸味液汁(酒精含有調
味料)を得た。原料の窒素利用率は86.01%であっ
た。
【0032】なお、表1の諸味液汁の分析値の欄におけ
る、NaCl、FN、TN、Glu、RS、Alc.
は、それぞれ食塩、ホルモ−ル窒素、全窒素、グルタミ
ン酸、還元糖、アルコ−ルを表わし、分析法は、日本醤
油研究所編集「しょうゆ試験法」(昭和60年3月1日
発行)に記載されている方法により行った。また窒素利
用率は、醤油原料の大豆及び小麦に含まれる蛋白質等の
全窒素量に対する諸味液汁中に溶解している全窒素量の
割合(%)をいう。また、諸味粘度は、25℃に品温調
整した諸味を、容量500mlのビ−カ−に満たし、こ
れをB型粘度計を用いて、10rpm、30秒間の条件
で測定した。ロ−タ−は、No.3のものを使用した。
【0033】 表1(本発明、比較例1及び比較例2の諸味液汁の成分分析結果) NaCl FN TN 窒素利 Glu pH RS Alc 熟成諸味 (W/V%) (W/V%) (W/V%) 用率(%) (W/V%) (W/V%) (V/V%) 粘度cps 本発明 0 0.60 1.26 90.70 0.47 4.6 1.0 8.2 950 比較例1 0 0.58 1.22 89.37 0.42 4.6 7.0 0.1 950 比較例2 0 0.32 1.04 86.01 0.31 4.2 2.0 5.3 3800
【0034】表1の比較例1の結果から、消化と酵母に
よるアルコ−ル発酵を同時に行う場合において、消化温
度が高い場合は酵母の生育が阻害され、アルコ−ル発酵
が十分に行われず、従って酒精含有調味料のアルコ−ル
が0.1v/v%と低く本願発明の目的が達成されない
ことが判る。また比較例2の結果から、消化と酵母によ
るアルコ−ル発酵を同時に行う場合において、消化温度
が30℃と、酵母の生育適温に保持する場合は、酵母の
増殖とアルコ−ル発酵が旺盛に行われ、従ってアルコ−
ルの産生、蓄積が良好に行われ、酒精含有調味料のアル
コ−ル濃度が5.3v/v%と高くなることが判る。し
かし、消化に7日もかかり、それでも原料の窒素利用率
が86%と低く、改善の余地があることが判る。また、
諸味の粘度が非常に高く、圧搾濾過性が悪いことが判
る。また、全窒素成分に対するアミノ酸の比率(FN/
TN)が約30%と低く、味に”ノビ”がない、調味料
であることが判る。一方、表1の本発明の結果から、本
発明によれば上記比較例1及び同2のごとき不都合はな
く、アルコ−ルが8.2v/v%、総窒素が1.26w
/v%含有し、熟成諸味の粘度が950cpsと非常に
低く、諸味の圧搾濾過性が良好で、原料の窒素利用率が
約90%、また全窒素成分に対するアミノ酸の比率(F
N/TN)が約50%とそれぞれ高く、味に”ノビ”が
あり、旨味に富む調味料が得られることが判る。また本
発明によれば、上記特徴の酒精含有調味料を、製麹期間
3日、諸味消化期間2日、酵母発酵期間5日、合計10
日間という短期間で得られることが判る。
【0035】実施例2 (酒精含有調味料の製造)実施例1の酒精含有調味料の
製造において、「温度を50℃に保持しつつ40時間消
化した。」とあるを、「温度を60℃に保持しつつ30
時間消化した。」と変更する以外は、全く同様に処理
し、表1の本発明区分とほぼ同様な成分分析値を有し、
異味異臭がなく、香りが良好な酒精含有調味料を得た。
また実施例2の酒精含有調味料の原料の窒素利用率は、
92.65%であった。
【0036】実施例3 (酒精含有調味料の製造)生の小麦70w/w%を常法
により炒熬割砕し、これに脱脂加工大豆30w/w%を
常法により150重量%撒水し蒸煮した大豆を混和し、
該混和物に撒水して水分40w/w%の盛込原料を得
た。これに常法により醤油用種麹菌を接種し、通風製麹
装置で72時間製麹し、醤油麹を得た。ついで、この醤
油麹100重量部を、温度50℃、乳酸添加によりpH
を4.5に調整した水150重量部に仕込み、均一に混
和して諸味を調製した(仕込み直後の諸味pH4.
6)。この諸味を回転軸にプロペラ翼を配置した竪型撹
拌機により均一に撹拌(100rpm)しつつ底部より
通気(0.5vvm)した。温度を50℃に保持しつつ
40時間消化した。次いで、消化終了諸味の品温を30
に下げ、これに醤油酵母(Saccharomyces
rouxii)を、1×105個/g諸味となるよう
に混和した。この諸味を、30℃でさらに5日間発酵、
熟成させ、圧搾濾過して、表2に記載の成分分析値を有
し、異味異臭がなく、香りが良好な酒精含有調味料を得
た。原料の窒素利用率は90.20%であった。また、
色度はしょうゆの標準色30番であった。
【0037】 表2(本発明の諸味液汁の成分分析結果) NaCl FN TN 窒素利 Glu pH RS Alc 熟成諸味 (W/V%) (W/V%) (W/V%) 用率(%) (W/V%) (W/V%) (V/V%) 粘度cps 本発明 0 0.73 1.43 90.20 0.39 4.6 2.8 5.8 950
【0038】表2の結果から、本発明によれば、アルコ
−ルが5.8v/v%、全窒素が1.43w/v%を有
し、原料の窒素利用率が約90%、諸味液汁の全窒素成
分に対するアミノ酸の比率が約50%の酒精含有調味料
を10日と非常に短期間に得ることが判る。また、色沢
は非常に淡色であることが判る。
【0039】
【発明の効果】本発明は、諸味中に含糖操作を行うこと
なくアルコ−ルが5v/v%以上、全窒素が1.0w/
v%以上を有し、異味異臭がなく香りが良好な酒精含有
調味料を得る諸味中に含糖操作を行うことなくアルコ−
ルが5v/v%以上、全窒素が1.0w/v%以上を有
し、異味異臭がなく香りが良好で、原料の窒素利用率が
85%以上の値を示し、諸味液汁の全窒素成分に対する
アミノ酸の比率が50%以上で、しかも色沢が非常に淡
色である特徴を備えた酒精含有調味料を10日〜2週間
と非常に短期間で得ることができる。また、本発明の酒
精含有調味料は、上記特徴を備えているため、たれ、つ
ゆ、ス−プ、佃煮などに使用する調味料として好適に用
いることができる。また、本発明の酒精含有調味料は、
アルコ−ルを5v/v%以上含有しているため、濃口醤
油、淡口醤油、白醤油、溜醤油、減塩醤油などに適量混
和して、当該醤油の風味改良と保存性向上を期待するこ
とができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】麦が70〜100w/w%で、残余部分が
    大豆である原料を使用して、常法により醤油麹を調製
    し、次いで諸味中の食塩が0〜5w/v%となるように
    該醤油麹1重量部に対し水または食塩水を1.0〜2.
    0重量部混和して諸味を調製し、該諸味をpH3.5〜
    5.0、品温45〜65℃で20〜100時間酵素分解
    して消化諸味を調製し、次いで諸味1g当り1×105
    個以上となるように、該消化諸味に酵母を添加し、品温
    20〜35℃で5日以上発酵、熟成させることを特徴と
    する酒精含有調味料の製造法。
  2. 【請求項2】麦が90〜100w/w%で、残余部分が
    大豆である原料を使用する請求項1に記載の酒精含有調
    味料の製造法。
  3. 【請求項3】酵母として酒類醸造用酵母を使用する請求
    項1に記載の酒精含有調味料の製造法。
  4. 【請求項4】諸味1g当り1×106個〜1×107個と
    なるように、消化諸味に酵母を添加する請求項1に記載
    の酒精含有調味料の製造法。
  5. 【請求項5】麦が90〜100w/w%で、残余部分が
    大豆である原料を使用して、常法により醤油麹を調製
    し、次いで諸味中の食塩が0〜5w/v%となるように
    該醤油麹1重量部に対し水または食塩水を1.0〜2.
    0重量部混和して諸味を調製し、該諸味をpH3.5〜
    5.0、品温45〜65℃で20〜100時間酵素分解
    して消化諸味を調製し、次いで諸味1g当り1×106
    〜1×107個となるように、該消化諸味に酒類醸造用
    酵母を添加し、品温20〜35℃で5日以上発酵、熟成
    させることを特徴とする酒精含有調味料の製造法。
JP2000361048A 2000-11-28 2000-11-28 酒精含有調味料の製造法 Expired - Fee Related JP3839249B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000361048A JP3839249B2 (ja) 2000-11-28 2000-11-28 酒精含有調味料の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000361048A JP3839249B2 (ja) 2000-11-28 2000-11-28 酒精含有調味料の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002159278A true JP2002159278A (ja) 2002-06-04
JP3839249B2 JP3839249B2 (ja) 2006-11-01

Family

ID=18832544

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000361048A Expired - Fee Related JP3839249B2 (ja) 2000-11-28 2000-11-28 酒精含有調味料の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3839249B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009165377A (ja) * 2008-01-15 2009-07-30 Kyushu Univ 無塩アルコール発酵調味液及びその製造方法
KR101440363B1 (ko) 2012-12-27 2014-09-15 대상 주식회사 단기숙성 양조간장액의 제조방법
JP5836466B1 (ja) * 2014-10-31 2015-12-24 キッコーマン株式会社 醤油様調味液およびその製造方法
JP2016059382A (ja) * 2014-09-12 2016-04-25 キッコーマン株式会社 醤油様調味料の製造方法及び醤油様調味料
WO2017109922A1 (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 キッコーマン株式会社 醤油様調味液およびその製造方法
CN110495593A (zh) * 2019-08-27 2019-11-26 麻江县明洋食品有限公司 一种野葱红酸汤制备方法
CN115067498A (zh) * 2022-06-22 2022-09-20 烟台欣和企业食品有限公司 一种减盐酱油生产工艺

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009165377A (ja) * 2008-01-15 2009-07-30 Kyushu Univ 無塩アルコール発酵調味液及びその製造方法
KR101440363B1 (ko) 2012-12-27 2014-09-15 대상 주식회사 단기숙성 양조간장액의 제조방법
JP2016059382A (ja) * 2014-09-12 2016-04-25 キッコーマン株式会社 醤油様調味料の製造方法及び醤油様調味料
JP5836466B1 (ja) * 2014-10-31 2015-12-24 キッコーマン株式会社 醤油様調味液およびその製造方法
AU2015418360B9 (en) * 2015-12-24 2020-07-23 Kikkoman Corporation Soy sauce-like seasoning liquid and production method therefor
CN108471790A (zh) * 2015-12-24 2018-08-31 龟甲万株式会社 酱油样调味液及其制造方法
RU2710436C1 (ru) * 2015-12-24 2019-12-26 Киккоман Корпорейшн Соевая соусоподобная жидкая приправа и способ ее получения
AU2015418360B2 (en) * 2015-12-24 2020-07-02 Kikkoman Corporation Soy sauce-like seasoning liquid and production method therefor
WO2017109922A1 (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 キッコーマン株式会社 醤油様調味液およびその製造方法
CN108471790B (zh) * 2015-12-24 2022-12-09 龟甲万株式会社 酱油样调味液及其制造方法
US11766061B2 (en) 2015-12-24 2023-09-26 Kikkoman Corporation Soy sauce-like liquid seasoning and method for producing same
CN110495593A (zh) * 2019-08-27 2019-11-26 麻江县明洋食品有限公司 一种野葱红酸汤制备方法
CN115067498A (zh) * 2022-06-22 2022-09-20 烟台欣和企业食品有限公司 一种减盐酱油生产工艺
CN115067498B (zh) * 2022-06-22 2024-06-04 烟台欣和企业食品有限公司 一种减盐酱油生产工艺

Also Published As

Publication number Publication date
JP3839249B2 (ja) 2006-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1769417A (zh) 具有良好酿造香味的啤酒味发酵饮料的制造方法
JP2019010126A (ja) 発泡性飲料の製造方法
WO2015019713A1 (ja) ノンアルコールビールテイスト飲料の泡持ち改善方法、及びノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法
JP6550625B2 (ja) 発泡性飲料及びその製造方法
JP2002159278A (ja) 酒精含有調味料の製造法
JP2006158268A (ja) 発酵アルコール飲料及びその製造方法
JP2004008026A (ja) 調味液の製造法
JP6361854B2 (ja) 容器詰めビアテイスト飲料及びその製造方法
JPH04311366A (ja) 低塩調味液の製造法
KR20010065911A (ko) 멸치액젓을 이용한 양조간장의 제조방법
JP2001178399A (ja) 酒精含有糖質調味料
JPH0576339A (ja) 酒類又は食品の製造方法
JP7428715B2 (ja) 飲食品用組成物
JPH0559699B2 (ja)
JP3065694B2 (ja) 低塩醤油様調味液の製造法
JP2003024042A (ja) 食酢、その製造方法、及び該食酢を含有する飲食品
JP7477971B2 (ja) ビールテイスト飲料
TWI747409B (zh) 飲食品用組成物及其製造方法
KR100554198B1 (ko) 콘그릿츠를 이용한 증류식소주의 제조방법
US4476144A (en) Process for producing concentrated shoyu
JP3448552B2 (ja) アルコール飲料の製造方法
RU2240345C2 (ru) Способ изготовления алкогольного медового напитка
RU2209238C1 (ru) Способ производства пива "клинское" светлое
RU2129596C1 (ru) Способ производства пива "елена"
JPH11276113A (ja) 酒類粕調味料及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040810

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060404

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060728

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060802

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100811

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100811

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110811

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110811

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120811

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120811

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130811

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees