JP2002158584A - Pll方式及びpll回路 - Google Patents

Pll方式及びpll回路

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JP2002158584A JP2000351089A JP2000351089A JP2002158584A JP 2002158584 A JP2002158584 A JP 2002158584A JP 2000351089 A JP2000351089 A JP 2000351089A JP 2000351089 A JP2000351089 A JP 2000351089A JP 2002158584 A JP2002158584 A JP 2002158584A
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Taisuke Ikeda
泰典 池田
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルタ内蔵であっても出力ジッタ特性が向
上し、同期までのトリガ時間が短縮し、基準周波数の帯
域を広くできるようにしたPLL回路を実現する。 【解決手段】 基準周波数信号frと帰還周波数信号f
cの位相差Znで決まる基本補正値ΔTにより電圧制御
発振器14の発振周波数を負帰還制御し、該電圧制御発
振器14の出力周波数信号を所定の分周比で分周して帰
還周波数信号fcを生成するとき、基本補正値ΔTに対
しそれと同極性の付加補正値ΔTxを加えた総合補正値
により、電圧制御発振器14の発振周波数を負帰還制御
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水晶振動子による
発振信号等のような一般的な発振信号を基準信号とし
て、その基準信号に同期したさまざまな周波数信号を生
成する音響信号処理用の周波数シンセサイザ等を実現す
るためのPLL方式及び回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のディジタル型のPLL回路は、図
4に示すように、基準周波数信号frと帰還周波数信号
fcの位相を比較する位相比較器11、その位相比較器
11から出力するUP信号とDOWN信号を入力して対
応する信号を出力するチャージポンプ12、そのチャー
ジポンプ12の出力信号を平滑して平均電圧に変換する
ループフィルタ13、そのループフィルタ13の出力電
圧によって発振周波数が制御される電圧制御発振器1
4、およびその電圧制御発振器14で発振した信号の周
波数を分周し帰還周波数信号fcとして前記位相比較器
11に入力させる分周器15から構成されている。
【0003】このPLL回路では、図5(a)に示すよう
に、帰還周波数信号fcの位相が基準周波数信号frの
位相より遅れると、UP信号が位相比較器11から出力
してそのパルス期間だけチャージポンプ12の出力電圧
が高くなり、ループフィルタ13のコンデンサが充電さ
れて出力電圧が高くなり、電圧制御発振器14の発振周
波数が高くなり、帰還周波数fcの位相が進むように制
御される。
【0004】逆に図5(b)に示すように、帰還周波数信
号fcの位相が基準周波数信号frの位相より進むと、
DOWN信号が出力してそのパルス期間だけチャージポ
ンプ12の出力電圧が低くなり、ループフィルタ13の
コンデンサの電荷が放電されて出力電圧が低くなり、電
圧制御発振器14の発振周波数が低くなり、帰還周波数
fcの位相が遅れるように制御される。
【0005】さらに、帰還周波数信号fcの位相が基準
周波数信号frの位相と一致しているときは両信号U
P、DOWNともに出力せず、チャージポンプ12の出
力はハイインピーダンスとなって、ループフィルタ13
の出力電圧は変化せず、電圧制御発振器14の発振周波
数は現在の周波数を維持する。
【0006】ところで、従来のPLL回路では、基準周
波数信号frに帰還周波数信号fcが同期するまでのト
リガ時間と出力ジッタ(周波数信号frと周波数信号f
cの周期のずれ)との関係がトレードオフの関係にある
ことが知られている。すなわち、図6に示すように、同
期するまでのトリガ時間を短くすると特性Aのようにジ
ッタが大きくなって不安定となり、ジッタを少なくする
と特性Bのように同期するまでのトリガ時間が長くな
る。このように、同期するまでのトリガ時間を短くする
と同期した後でもジッタが大きくなる(不安定)ところ
から、ループフィルタ13の部分に比較的大きな容量の
コンデンサを使用して、出力ジッタを小さくすることが
行われている。この場合は、トリガ時間が長くなるもの
のジッタ特性の良好なPLL回路を実現できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、PLL回路を
LSI内に組み込むとき、ループフィルタ13用の大き
なコンデンサは内蔵することが困難であり、内蔵させた
としてもチップコストの増大を招く問題がある。また、
そのコンデンサを外付けとする場合でも、同様にコンデ
ンサ自体のコスト面や実装面積の負担によるコスト増大
の問題がある。
【0008】また、上記のような理由から従来ではトリ
ガ時間を長く設定しているために、回路を起動した直後
においては出力が不安定になっていた。このため、例え
ば、低消費電力の待ち状態であるスタンバイモードを有
する信号処理システムにおいて、ディジタル回路がPL
L回路のロック信号を利用している場合、スタンバイ状
態から起動してそのロック信号が到来するまでのしばら
くの間はディジタル回路が処理を開始しないようにしな
ければならない問題がある。
【0009】さらに、従来のPLL回路では、トリガ可
能な基準周波数信号frの周波数帯域幅とジッタ特性も
トレードオフの関係にあることが知られている。そこ
で、ジッタ特性の向上を目的として、PLL回路に内蔵
される電圧制御発振器の周波数の可変追従範囲を狭い範
囲に設定することが行われるが、製造上の特性変動によ
って、外部から要求される同期可能な基準周波数範囲を
外れるものが発生し、つまるところ、歩留まりの問題が
発生し易い。
【0010】本発明の目的は、フィルタ内蔵であっても
出力ジッタ特性が向上し、同時に同期までのトリガ時間
を短縮し、且つ基準周波数の帯域を広くできるようにし
たPLL方式および回路を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の発明は、基準周波数信号と帰還周波数信号の位
相差で決まる基本補正値により電圧制御発振器の発振周
波数を負帰還制御し、該電圧制御発振器の出力周波数信
号を所定の分周比で分周して前記帰還周波数信号を生成
するPLL方式において、前記基本補正値に対しそれと
同一極性の付加補正値を加えた総合補正値により、前記
電圧制御発振器の発振周波数を負帰還制御するよう構成
した。
【0012】第2の発明は、第1の発明において、前記
付加補正値は、前記位相差に比例し且つ最大値が規制さ
れているようにした。
【0013】第3の発明は、第1又は第2の発明におい
て、前記位相差をZnとするとき、次回の周期での位相
差Zn+1が、 Zn+1=(Tn−ΔT−ΔTx)−(T−Zn) 但し、 T:前記基準周波数信号の周期 Tn:前記帰還周波数信号の周期 ΔT:前記Znに基づく基本補正値で、前記帰還周波数
信号が基準周波数信号に対して遅れ位相のときは正、進
み位相のとは負 ΔTx:前記付加補正値 となるよう前記電圧制御発振器の発振周波数を負帰還制
御するよう構成した。
【0014】第4の発明は、第2又は第3の発明におい
て、前記付加補正値は、前記位相差に比例し、且つ異な
る最大値を有する複数の値を加算した値であるように構
成した。
【0015】第5の発明は、基準周波数信号と帰還周波
数信号の位相を比較する位相比較器と、該位相比較器の
比較結果に応じた周波数信号を発振する電圧制御発振器
と、該電圧制御発振器で発振した信号の周波数を分周し
前記帰還周波数信号として前記位相比較器に入力させる
分周器とを具備するPLL回路において、前記位相比較
器の位相比較結果に応じた信号を出力するチャージポン
プと該チャージポンプの出力電圧を平滑して前記電圧制
御発振器に出力するループフィルタからなる基本直列回
路と、同様のチャージポンプとループフィルタからなる
付加直列回路を設け、前記電圧制御発振器は、前記基本
直列回路の出力電圧と前記付加直列回路の出力電圧を加
算した電圧に相当する周波数を発振するように構成し
た。
【0016】第6の発明は、第5の発明において、前記
付加直列回路は、その出力電圧の最大値が規制されてい
るよう構成した。
【0017】第7の発明は、第5又は第6の発明におい
て、前記付加直列回路は、出力電圧の最大値が異なる複
数個の付加直列回路が前記位相比較器と前記電圧制御発
振器の間に並列接続されて成るよう構成した。
【0018】
【発明の実施の形態】[本発明の原理]図7は従来のP
LL回路における基準周波数信号frと帰還周波数信号
fcの波形を示す図であり、帰還周波数信号fcの位相
が遅れている場合である。基準周波数信号frの周期は
Tで一定しているが、帰還周波数信号fcの周期はPL
L回路の負帰還作用によってTn(>T)、Tn−Δ
T、・・・のように、順次小さくなって基準周波数信号
frの周期Tに近づく。このとき両周期の差であるジッ
タ(位相差)はZn、Zn+1、・・・のように順次小さ
くなる方向に変化してくる。このとき両信号frとfc
の周期TとTnの関係は、 T=(Tn−ΔT)+Zn−Zn+1 であり、これを変形すると、 Zn+1=(Tn−ΔT)−(T−Zn) ・・・(1) となる。
【0019】そこで、本発明では、図7に示したように
帰還周波数信号fcが基準周波数信号frに対して遅れ
位相にあるとき、ΔT(基本補正値)よりも小さな補正
値ΔTx(付加補正値)を更に付加し、 Zn+1=(Tn−ΔT−ΔTx)−(T−Zn) ・・・(2) として、その変化時に(1)式による場合よりも、Zn+1が
より小さくなる方向に制御する。
【0020】補正値ΔTとΔTxはZnの値に比例して
変化する値であるが、そのΔTxについては最大値を予
め設定しておく。これにより、Znがある値以下の範囲
ではそのZnの変化に比例するが、Znがある値を超え
ると当該最大値に達して、その後はZnに無関係とな
る。なお、ΔTはΔTxと異なり、Znの変化に比例し
て変化する。
【0021】したがって、帰還周波数信号fcが基準周
波数信号frに対して進み位相から遅れ位相に変化した
直後の1周期目では、ΔTとΔTxがともにZnの変化
に比例して大きくなるが、このときΔTxが前記最大値
に飽和すると、その後の周期ではΔTのみがZnに比例
して変化することになる。よって、帰還周波数信号fc
が基準周波数信号frに対して進み位相から遅れ位相に
変化した直後の1周期目では、Znの変化に対応する負
帰還量が従来に場合よりも大きくなり、それよりも後の
周期では、Znの変化に対応して変化する従来と同様な
負帰還がかかることになる。以上のように、本発明では
補正値として「ΔT+ΔTx」を使用するので、Znは
ΔTのみを補正値として使用する従来の場合に比べて早
期に収束に向かうことになる。
【0022】なお、以上では帰還周波数信号fcの位相
が遅れた場合であるが、進んだ場合には、(2)式は、 Zn+1=(Tn+ΔT)−(T−Zn) ・・・(3) となるので、帰還周波数信号fcが基準周波数信号fr
に対して遅れ位相から進み位相に変化したときに、付加
補正値ΔTxを付加し、 Zn+1=(Tn+ΔT+ΔTx)−(T−Zn) ・・・(4) とする。
【0023】以上のように、本発明は、補正値として、
上記した基本補正値ΔTの他に付加補正値ΔTxを使用
してジッタZnを早期により小さい値に収束させるもの
である。
【0024】従来のPLL回路では、前記のZn+1は負
帰還補正が進んでも良好な収束は得られない。ΔTが例
えばディジタル計数回路の出力による一定パルスを受け
ての一定量の帰還による場合であっても、また、アナロ
グのチャージポンプによるZnに比例するK・Znのパ
ルスにより係数に従って変化する帰還量による場合であ
っても、また、同期までの時間を高速化する目的で小さ
なZnよりも大きなZnに対して帰還量を増加させるよ
うな非線形の係数を使用した場合であっても、いずれの
場合も同様に良い収束を得ることはできない。そこで、
従来のPLL回路はΔTを相対的に小さく設定すること
により、動作開始の状態(ジッタが1周期以上発生して
位相スリップを繰り返す過程からやがて帰還の符号が反
転する初期の同期状態)において、Znを小さくするこ
とによって、その後もジッタ低減を図っていた。
【0025】これに対し、本発明においては、基本補正
値ΔTに適切な付加補正項ΔTxを付加することで、初
期のZnが大きくても、その値が収束するようにしたも
のである。本発明においては、符号変化後の初期の総合
補正値が大きくとれて、最大補正値を犠牲にせずに、す
なわち基準周波数帯域を狭めることなく、同期までのト
リガ時間を短縮できる。また、ΔTxの最大値を小さく
設定することで、良好なジッタ特性を得ることができ
る。以上により、基準周波数帯域を犠牲にせずに、同期
までのトリガ時間の短縮と低ジッタ特性を実現できる。
【0026】なお、ここで、ΔTxを1個ではなく、複
数個、たとえばΔTx1,ΔTx2,ΔTx3,・・・
のように多数に分けて、それぞれの最大値を異ならせれ
ば、そのときのZnの大きさに応じた最適な負帰還制御
ができる。
【0027】[第1の実施の形態]図1は本発明のPL
L回路の第1の実施形態のブロック図である。図1にお
いて、11は基準周波数信号frと帰還周波数信号fc
の位相を比較する位相比較器、121,122はその位
相比較器11から出力するUP信号とDOWN信号を入
力して対応する信号を出力するチャージポンプ、13
1,132はそのチャージポンプ121,122の出力
信号を平滑して平均電圧に変換するループフィルタ、1
4はそのループフィルタ131,132の出力電圧によ
って発振周波数が制御される電圧制御発振器、15はそ
の電圧制御発振器14で発振した信号の周波数を分周し
帰還周波数信号fcとして前記位相比較器11に入力さ
せる分周器である。
【0028】チャージポンプ121,122は同じ特性
とするが、ループフィルタ131,132はその特性を
異ならせる。ループフィルタ131はその出力電圧変化
範囲が大きな特性とし、ループフィルタ132はその逆
に出力変化範囲が小さな特性とする。また、電圧制御発
振器14は3段の電圧可変遅延素子(基準遅延量はπ
で、遅延制御特性は同じ)141、142,143を直
列接続したリングオシレータで構成し、その内の1個の
可変遅延素子143の遅延量をループフィルタ132の
出力電圧で制御し、他の2個の可変遅延素子141,1
42の遅延量をループフィルタ131の出力電圧で制御
する。
【0029】以上により、本実施形態のPLL回路を動
作させたとき、帰還周波数信号fcの位相が基準周波数
信号frの位相より遅れている場合は、位相比較器11
から周期的にUP信号が出力してループフィルタ13
1,132のコンデンサを充電する。このとき、ループ
フィルタ131の出力電圧は徐々に高くなるが、ループ
フィルタ132は1回目(又は複数回)のUP信号を受
けることによりその出力電圧が最大値に達し飽和する。
よって、ループフィルタ131のみの場合(従来と同
等)と比較して、ループフィルタ132の出力電圧が実
質的に加算される分だけ電圧制御発振器14の発振周波
数の変化量が大きくなり、fcがfrにより早期に近づ
く。
【0030】この後は、ループフィルタ131の出力電
圧の上昇に伴って電圧制御発振器14の発振周波数が順
次高くなり、位相比較器11において両信号frとfc
の位相が一致し、更にオーバーシュートすると、帰還周
波数信号fcの位相が基準周波数信号frの位相より進
む。今度は、位相比較器11からDOWN信号が出力し
てループフィルタ131,132のコンデンサの電荷を
放電させる。このDOWN信号の出力の1回目(又は複
数回)で、ループフィルタ132のコンデンサの電荷は
0になるが、ループフィルタ131の出力電圧はそれ以
後も続くDOWN信号によって徐々に低くなる。
【0031】以上のように動作することによって、両信
号frとfcの位相関係が反転する度にその時点或いは
それからしばらくの期間のみ、ループフィルタ132に
より変化する負帰還用補正値がループフィルタ131に
よる通常の負帰還補正値に加算され、それ以降は位相差
に応じて変化するループフィルタ131による負帰還補
正値が作用するので、短い時間で安定した同期状態に達
するようになる。
【0032】以上の動作を図2にデータで表した。帰還
周波数信号fcの周期Tnの目標値を10(当然ながら
基準周波数信号frの周期と同じ)とし、ループフィル
タ131によりジッタZnが負帰還される基本補正値Δ
Tとループフィルタ132により同ジッタZnが負帰還
される付加補正値ΔTxを各々50%としたが、一方の
ループフィルタ132による付加補正値ΔTxについて
はその最大値を1に制限している。
【0033】[第2の実施の形態]図3は本発明のPL
L回路の第2の実施形態のブロック図である。ここで
は、同一特性の3個のチャージポンプ121,122,
123を使用し、また出力電圧範囲が異なった3個のル
ープフィルタ131,132,133を使用する。ルー
プフィルタ131,132,133の出力電圧は電圧制
御発振器15の電圧可変遅延素子151、152,15
3に印加する。
【0034】この実施形態では、ループフィルタ131
の出力電圧範囲を通常の電圧範囲(最も大きい)とし、
ループフィルタ132,133の順でその出力電圧範囲
を小さくしている。したがって、この実施形態では、 Zn+1=(Tn−ΔT−ΔTx1−ΔTx2)−(T−Zn) ・・・(5) を実現できる。ΔTはループフィルタ131の出力電圧
で決まり、ΔTx1はループフィルタ132の出力電圧
で決まり、ΔTx2はループフィルタ133の出力電圧
で決まる。ΔTx2の最大値はΔTx1の最大値より小
さくする。
【0035】[その他の実施の形態]なお、以上説明し
た図1,図3のPLL回路では、チャージポンプ12
1,122,123の特性を互いに同じとし、電圧制御
発振器14の可変遅延素子141,142,143の特
性を互いに同じとし、ループフィルタ131,132,
133の出力電圧範囲を互いに異ならせたが、これに限
られるものではない。要は、図1のPLL回路ではチャ
ージポンプ121とループフィルタ131と可変遅延素
子141、142による周波数可変量(範囲)と、チャ
ージポンプ122とループフィルタ132と可変遅延素
子143による周波数可変量(範囲)とが、同一のZn
によって異なればよい。図3のPLL回路ではチャージ
ポンプ121とループフィルタ131と可変遅延素子1
41による周波数可変量(範囲)と、チャージポンプ1
22とループフィルタ132と可変遅延素子142によ
る周波数可変量(範囲)と、チャージポンプ123とル
ープフィルタ133と可変遅延素子143による周波数
可変量(範囲)とが異なればよい。
【0036】また、図1,図3のPLL回路では、電圧
制御発振器14を可変遅延素子を奇数段直列接続したリ
ングオシレータで構成したが、そこに固定遅延素子を加
え奇数段とすることもできる。また、1個の制御電圧を
入力して発振周波数が制御される一般的な構成の電圧制
御発振器で構成することもでき、この場合は、複数のル
ープフィルタの出力電圧をオペアンプ等で構成した加算
器で加算して1個の電圧信号としてからその電圧制御発
振器に入力させればよい。
【0037】
【発明の効果】以上から本発明によれば、フィルタのコ
ンデンサ容量を小さくできるのでLSIにフィルタ内蔵
が可能であり、しかも出力ジッタ特性の向上と同期まで
のトリガ時間の短縮を同時に実現でき、さらに基準周波
数の帯域を広くできるという利点がある。例えば、ジッ
タ1nsecを実現する場合、従来ではフィルタのコンデ
ンサ容量がμFのオーダが必要で、同期までのトリガ時
間がmsecであったものが、本発明ではpF、μsecのオ
ーダに小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のPLL回路の第1の実施形態のブロ
ック図である。
【図2】 図1のPLL回路の動作説明図である。
【図3】 本発明のPLL回路の第2の実施形態のブロ
ック図である。
【図4】 従来のPLL回路のブロック図である。
【図5】 図4のPLL回路の動作波形図である。
【図6】 図4のPLL回路の立ち上がり特性図であ
る。
【図7】 図4のPLL回路の動作説明図である
【符号の説明】
11:位相比較器 12、121,122,123:チャージポンプ 13,131,132,133:ループフィルタ 14:電圧制御発振器、141,142,143:可変
遅延素子 15:分周器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準周波数信号と帰還周波数信号の位相差
    で決まる基本補正値により電圧制御発振器の発振周波数
    を負帰還制御し、該電圧制御発振器の出力周波数信号を
    所定の分周比で分周して前記帰還周波数信号を生成する
    PLL方式において、 前記基本補正値に対しそれと同一極性の付加補正値を加
    えた総合補正値により、前記電圧制御発振器の発振周波
    数を負帰還制御することを特徴とするPLL方式。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のPLL方式において、 前記付加補正値は、前記位相差に比例し且つ最大値が規
    制されていることを特徴とするPLL方式。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のPLL方式におい
    て、 前記位相差をZnとするとき、次回の周期での位相差Z
    n+1が、 Zn+1=(Tn−ΔT−ΔTx)−(T−Zn) 但し、 T:前記基準周波数信号の周期 Tn:前記帰還周波数信号の周期 ΔT:前記Znに基づく基本補正値で、前記帰還周波数
    信号が基準周波数信号に対して遅れ位相のときは正、進
    み位相のとは負 ΔTx:前記付加補正値 となるよう前記電圧制御発振器の発振周波数を負帰還制
    御することを特徴とするPLL方式。
  4. 【請求項4】請求項2又は3に記載のPLL方式におい
    て、 前記付加補正値は、前記位相差に比例し、且つ異なる最
    大値を有する複数の値を加算した値であることを特徴と
    するPLL方式。
  5. 【請求項5】基準周波数信号と帰還周波数信号の位相を
    比較する位相比較器と、該位相比較器の比較結果に応じ
    た周波数信号を発振する電圧制御発振器と、該電圧制御
    発振器で発振した信号の周波数を分周し前記帰還周波数
    信号として前記位相比較器に入力させる分周器とを具備
    するPLL回路において、 前記位相比較器の位相比較結果に応じた信号を出力する
    チャージポンプと該チャージポンプの出力電圧を平滑し
    て前記電圧制御発振器に出力するループフィルタからな
    る基本直列回路と、同様のチャージポンプとループフィ
    ルタからなる付加直列回路を設け、 前記電圧制御発振器は、前記基本直列回路の出力電圧と
    前記付加直列回路の出力電圧を加算した電圧に相当する
    周波数を発振するようにしたことを特徴とするPLL回
    路。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のPLL回路において、 前記付加直列回路は、その出力電圧の最大値が規制され
    ていることを特徴とするPLL回路。
  7. 【請求項7】請求項5又は6に記載のPLL回路におい
    て、 前記付加直列回路は、出力電圧の最大値が異なる複数個
    の付加直列回路が前記位相比較器と前記電圧制御発振器
    の間に並列接続されて成ることを特徴とするPLL回
    路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009518899A (ja) * 2005-12-05 2009-05-07 シリフィック ワイヤレス コーポレーション ループフィルタ部品を低減するために二重経路およびデュアルバラクタを用いるタイプii位相ロックループ

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