JP2002157042A - クロック制御装置、及びクロック制御方法 - Google Patents

クロック制御装置、及びクロック制御方法

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JP2002157042A
JP2002157042A JP2000354656A JP2000354656A JP2002157042A JP 2002157042 A JP2002157042 A JP 2002157042A JP 2000354656 A JP2000354656 A JP 2000354656A JP 2000354656 A JP2000354656 A JP 2000354656A JP 2002157042 A JP2002157042 A JP 2002157042A
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clock frequency
frequency
clock
cpu
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Takeshi Negi
健 根木
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Kenwood KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子機器の電源がオンであっても、CPUを
最適なクロック周波数で稼動させることで、電子機器の
消費電力を低減できるクロック制御装置、及びクロック
制御方法を提供する。 【解決手段】 クロック信号供給手段12は、高速クロ
ック周波数、及び低速クロック周波数をマイコン11へ
供給する。マイコン11は、電子機器の電源がオンにさ
れた際にはCPUを低速クロック周波数で稼動させ、操
作部13の操作に起因する割込みを検知する毎に、所定
の期間が経過するまで高速クロック周波数でCPUを稼
動させ、所定の期間が経過した場合は低速クロック周波
数でCPUを稼動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のクロック周
波数を選択的に切替えてCPUを稼動させるクロック制
御装置、及びクロック制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオカセットレコーダの様な電子機器
の消費電力を低減するものとして、例えば、特開平9−
191569号公報に低消費電力装置が開示されてい
る。この低消費電力装置は、電子機器の電源がオンであ
るかオフであるかによって電子機器が備えるCPU(Ce
ntral Processing Unit)のクロック周波数を間欠的に
切替えるものである。
【0003】即ち、この低消費電力装置が適用される電
子機器では、CPUが少なくとも2つのクロック周波数
で稼動できる様になっており、低消費電力装置は、電子
機器の電源がオンのときは、CPUを通常のクロック周
波数で稼動させる一方、電子機器の電源がオフのとき
は、CPUを通常のクロック周波数よりも低いクロック
周波数で稼動させる。これにより、常に通常のクロック
周波数でCPUを稼動させる場合に比べ、電子機器の消
費電力の低減が図られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電子機
器の電源がオンであってもCPUを低いクロック周波数
で稼動させて差し支えない場合があるが、上記の様な従
来技術においては、電子機器の電源がオンの場合は、C
PUのクロック周波数が常に一定の値に維持される為、
電子機器が必要以上に電力を消費することがあり、電子
機器の消費電力の低減について改善の余地があった。
【0005】具体的には、ポータブルプレーヤ等の様な
小型の電子機器においては、操作者はキー操作を行う場
合にのみその操作の応答としての表示を注視するだけ
で、その電子機器の使用中に常に表示を見ているわけで
はない。しかし、従来技術にあっては、操作者が表示を
見ていないときにまで、表示処理の為だけにCPUを通
常のクロック周波数で稼動させることとなり、不必要な
消費電力を必要としていた。
【0006】本発明の課題は、電子機器の電源がオンで
あっても、CPUを最適なクロック周波数で稼動させる
ことで、電子機器の消費電力を低減できるクロック制御
装置、及びクロック制御方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を達成するために、次のような特徴を備えている。な
お、次に示す手段の説明中、括弧書きにより実施の形態
に対応する構成を1例として例示する。符号等は、後述
する図面参照符号等である。
【0008】請求項1記載の発明は、割込み待機中に低
いクロック周波数でCPUを稼動させるクロック制御装
置(例えば、図1に示す電子機器1)において、割込み
の発生毎に所定の期間が経過するまで高いクロック周波
数でCPUを稼動させ、前記所定の期間が経過した場合
は再び低いクロック周波数に戻してCPUを稼動させる
ことを特徴としている。
【0009】請求項1記載の発明によれば、クロック制
御装置が割込みの発生毎に所定の期間が経過するまで高
いクロック周波数でCPUを稼動させ、所定の期間が経
過した場合は再び低いクロック周波数に戻してCPUを
稼動させるので、所定の期間が経過した場合は、割込み
によって発生したジョブの処理段階の如何に拘らずに、
高いクロック周波数から低いクロック周波数へとCPU
のクロック周波数が自動的に遷移することとなり、常に
最適なクロック周波数でCPUを稼動できる。従って、
例えば電子機器の電源がオンであっても、操作者が表示
を見ていないときにまで表示処理の為だけにCPUを高
いクロック周波数で冗長的に稼動させること等が回避で
きるので、当該クロック制御装置が適用される電子機器
は消費電力を低減できる。
【0010】一方、割込みが発生した場合は、高いクロ
ック周波数が所定の期間維持されるわけであるが、所定
の期間が経過する前に、再び割込みが発生した場合は、
高いクロック周波数でCPUが稼動する期間が実質的に
延長されることとなるので、比較的短期間に連続して割
込みが発生する様な場合は、CPUはそれら連続して発
生した割込みに起因するジョブを効率よく俊敏に処理で
きる。
【0011】請求項2記載の発明は、割込みを検知する
検知手段(例えば、図1に示すマイコン11)と、第1
のクロック周波数、及び該第1のクロック周波数よりも
低い第2のクロック周波数の少なくとも2つのクロック
周波数を供給する供給手段(例えば、図1に示すクロッ
ク信号供給部12)と、前記検知手段が割込みを検知す
る毎に、所定の期間が経過するまで前記第1のクロック
周波数でCPUを稼動させ、前記所定の期間が経過した
場合は前記第2のクロック周波数でCPUを稼動させる
クロック周波数選択手段(例えば、図1に示すマイコン
11)とを備えることを特徴としている。
【0012】請求項2記載の発明において、検知手段は
割込みを検知する。供給手段は、第1のクロック周波
数、及び該第1のクロック周波数よりも低い第2のクロ
ック周波数の少なくとも2つのクロック周波数を供給す
る。クロック周波数選択手段は、検知手段が割込みを検
知する毎に、所定の期間が経過するまで第1のクロック
周波数でCPUを稼動させ、所定の期間が経過した場合
は第2のクロック周波数でCPUを稼動させる。
【0013】これにより、所定の期間が経過した場合
は、割込みによって発生したジョブの処理段階の如何に
拘らずに、第1のクロック周波数から第2のクロック周
波数へとCPUのクロック周波数がクロック周波数選択
手段によって自動的に切替えられるので、CPUを常に
最適なクロック周波数で稼動できる。従って、例えば電
子機器の電源がオンであっても、操作者が表示を見てい
ないときにまで表示処理の為だけにCPUを高いクロッ
ク周波数で冗長的に稼動させること等が確実に回避で
き、電子機器の消費電力の低減が図れる。
【0014】一方、割込みが発生した場合は、所定の期
間第1のクロック周波数が維持されるわけであるが、所
定の期間が経過する前に、再び割込みが発生した場合
は、第1のクロック周波数でCPUが稼動する期間が実
質的に延長されることとなるので、比較的短期間に連続
して割込みが発生する様な場合は、CPUはそれら連続
して発生した割込みに起因するジョブを効率よく俊敏に
処理できる。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項2記載のク
ロック制御装置において、前記クロック周波数選択手段
は、前記所定の期間を表すデータを記憶する記憶手段
(例えば、ROM)と、前記検知手段が割込みを検知す
る毎に、前記記憶手段から前記データを読み出して、読
み出した前記データを時間が経過する毎に減算する減算
手段(例えば、図1に示すマイコン11)と、を更に備
え、前記減算手段の減算結果がゼロになった場合は、前
記所定の期間が経過した旨を認識して、前記第2のクロ
ック周波数でCPUを稼動させることを特徴としてい
る。
【0016】請求項3記載の発明において、記憶手段
は、所定の期間を表すデータを記憶する。減算手段は、
検知手段が割込みを検知する毎に、記憶手段からデータ
を読み出して、読み出したデータを時間が経過する毎に
減算する。そして、クロック周波数選択手段が、減算手
段の減算結果がゼロになった場合は、所定の期間が経過
した旨を認識して、第2のクロック周波数でCPUを稼
動させるので、第1のクロック周波数から第2のクロッ
ク周波数への切替えを正確に行える。また、記憶手段と
して、随時書換え可能な記憶手段を採用する場合は、電
子機器の使用態様に応じて、CPUが第1のクロック周
波数で稼動する期間を適宜変更できるという利便性があ
る。
【0017】請求項4記載に発明は、請求項2又は3記
載のクロック制御装置において、前記検知手段は、操作
者による操作に基づく外部割込みを検知することを特徴
としている。
【0018】請求項4記載の発明によれば、検知手段が
操作者による操作に基づく外部割込みを検知するので、
操作者が操作を行った場合は、所定の期間第1のクロッ
ク周波数でCPUが稼動することとなり、レスポンスが
早く使い勝手の良い電子機器を実現できる。一方、操作
者が電子機器のレスポンスを待受けていないときにまで
CPUを高いクロック周波数で冗長的に稼動させること
も回避できるので、消費電力の少ない電子機器を実現で
きる。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項2乃至4の
何れか記載のクロック制御装置において、前記供給手段
は、クロック周波数を発振する発振手段(例えば、図1
に示す発振回路121)と、前記発振手段が発振するク
ロック周波数を、第1の分周率又は該第1の分周率より
も大きい第2の分周率の少なくとも2つの分周率で以っ
て分周する分周手段(例えば、図1に示す分周回路12
2)と、を更に備え、前記分周手段が前記クロック周波
数を前記第1の分周率で以って分周した結果を前記第1
のクロック周波数として供給し、前記分周手段が前記ク
ロック周波数を前記第2の分周率で以って分周した結果
を前記第2のクロック周波数として供給することを特徴
としている。
【0020】請求項5記載の発明において、発振手段は
クロック周波数を発振し、分周手段は、クロック周波数
を、第1の分周率又は該第1の分周率よりも大きい第2
の分周率の少なくとも2つの分周率で以って分周する。
そして、分周手段がクロック周波数を第1の分周率で以
って分周した結果は第1のクロック周波数として供給手
段によって供給され、また、分周手段がクロック周波数
を第2の分周率で以って分周した結果は第2のクロック
周波数として供給手段によって供給される。
【0021】これにより、供給手段は、発振手段を複数
備えることなく、第1のクロック周波数と第2のクロッ
ク周波数の2種類のクロック周波数を供給できるので、
当該クロック制御装置の小型化が図れる。その結果、ポ
ータプルプレーヤの様な小型の電子機器にも容易に適用
できる。
【0022】請求項6記載の発明は、割込み待機中に低
いクロック周波数でCPUを稼動させるステップと、割
込みの発生毎に所定の期間が経過するまで高いクロック
周波数でCPUを稼動させるステップと、前記所定の期
間が経過した場合は低いクロック周波数に戻してCPU
を稼動させるステップとを含むことを特徴としている。
【0023】請求項6記載の発明によれば、割込みによ
って発生したジョブの処理段階の如何に拘らずに、所定
の期間が経過した場合は、高いクロック周波数から低い
クロック周波数へとCPUのクロック周波数が自動的に
遷移するので、常に最適なクロック周波数でCPUを稼
動できる。従って、例えば電子機器の電源がオンであっ
ても、操作者が表示を見ていないときにまで表示処理の
為だけにCPUを高いクロック周波数で冗長的に稼動さ
せること等が回避できる。その結果、当該クロック制御
装置が適用される電子機器の消費電力の低減を図れる。
【0024】一方、割込みが発生した場合は、所定の期
間高いクロック周波数が維持されるわけであるが、所定
の期間が経過する前に、再び割込みが発生した場合は、
高いクロック周波数でCPUが稼動する期間が実質的に
延長されることとなるので、比較的短期間に連続して割
込みが発生する様な場合は、CPUはそれら連続して発
生した割込みに起因するジョブを効率よく俊敏に処理で
きる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を参照して、本
発明を適用した電子機器について詳細に説明する。
【0026】図1は、電子機器の内部構成を示すブロッ
ク図である。この図1に示す様に電子機器1は、マイコ
ン11、クロック信号供給部12、操作部13、表示部
14、制御対象15を備える。これら電子機器1の各構
成要素は、バスによって接続されており、互いに制御信
号やデータ等を授受する。
【0027】マイコン11は、当該電子機器1の各構成
要素に制御信号を出力してこれらを統一的に制御するも
ので、図示はしないが、CPU、ROM(Read Only Me
mory)、RAM(Random Access Memory)、及びI/O
(Input/Output)ポートを備えている。
【0028】CPUは、電子機器1としての機能を実現
する為の各種処理を実行するもので、実行に際して、後
述する高速クロック周波数と、その高速クロック周波数
よりも低い低速クロック周波数の何れか一方の周波数を
有するタイミング信号に応じて稼動する。このタイミン
グ信号の周波数の切替えは、マイコン11によってなさ
れる。
【0029】ROMは、当該電子機器1のシステムプロ
グラム、及びそのプログラムに係るデータ等を記憶して
いる。システムプログラムは、CPUによって読み出さ
れると共に、RAMに展開される。そして、展開された
システムプログラムがCPUによって実行されることに
より、当該電子機器1としての機能が実現される。
【0030】また、ROMは所定の期間[sec]を表すデ
ータ(以下、x[sec]と表記する。)を予め記憶してお
り、このデータもCPUによって読み出され、RAMに
展開される。RAMに展開されたこのデータは、1秒毎
にマイコンによって減じられる。ここで、所定の期間[s
ec]の値は、特に限定されないが、電子機器1が小型の
ポータブルプレーヤ等の場合は、3乃至5[sec]に設定
するのが好ましい。
【0031】I/Oポートは、当該マイコン11と、後
述する操作部13及び表示部14との間のデータの授受
を媒介する。
【0032】クロック信号供給部12は、高速クロック
周波数、及び低速クロック周波数の2つのクロック周波
数をマイコン11へ供給するもので、発振回路121及
び分周回路122を備えている。
【0033】発信回路121は、水晶振動子121aを
備えており、この水晶振動子121aの物理的寸法によ
って決まる発振周波数f[Hz]の電気信号を生成する。
ここで、この電気信号の発振周波数は特に限定されない
が、例えばf=16M(メガ)[Hz]である。
【0034】分周回路122は、マイコン11からの制
御信号に応じて、発信回路121から出力される電気信
号の発振周波数f[Hz]を2種類の分周率で以って分周
(割算)し、分周した結果のクロック信号をマイコン1
1が備えるCPUへ出力する。この分周されたクロック
信号はCPUの稼動速度を決定するタイミング信号とな
る。
【0035】詳細には、分周回路122は、マイコン1
1から高周波を出力する旨の制御信号を受けた場合は、
発信回路121から出力される電気信号の発振周波数f
[Hz]を分周率n=1で以って分周(割算)する。即ち
この場合、分周回路122は、発信回路121から出力
される電気信号を、その発振周波数f[Hz]を変換せず
にタイミング信号としてCPUへ出力する。以下、この
タイミング信号の周波数f[Hz]を「高速クロック周波
数」と記す。
【0036】一方、分周回路122は、マイコン11か
ら低周波を出力する旨の制御信号を受けた場合は、発信
回路121から出力される電気信号の発振周波数f[H
z]を分周率n=2で以って分周(割算)する。即ちこ
の場合、分周回路122は、発信回路121から出力さ
れる電気信号の発振周波数をf/2[Hz]に変換してタ
イミング信号としてCPUへ出力する。以下、この発信
回路12から出力されるタイミング信号の周波数f/2
[Hz]を「低速クロック周波数」と記す。
【0037】操作部13は、図示はしないが、複数のキ
ーを備えており、押下されたキーに対応する状態変化信
号をマイコン11へ出力する。この状態変化信号は、後
述する様に、マイコン11がCPUの稼動周波数を切替
える際のトリガとなる。
【0038】表示部14は、液晶表示装置(LCD;Li
quid Crystal Display)を備えており、マイコン11か
ら出力される制御信号に応じた表示を行う。
【0039】制御対象15は、マイコン11によって制
御し得るものであれば特に限定されず、例えば、各種サ
ーボ機構やモータ、或いはモデムやデータ端末装置等が
これに相当する。
【0040】以下、図2を参照して電子機器1の動作に
ついて説明する。先ず、電子機器1の電源がオンにされ
ると、マイコン11は、タイマTに0[sec]を設定する
(ステップS20)と共に低速クロック周波数でCPU
を稼動させる(ステップS21)。ここで、タイマT
は、マイコン11が所定の期間[sec]の経過を認識する
為のパラメータであり、マイコン11は1秒毎にこのT
に代入された値を1減算(デクリメント)する。但し、
ステップS20においては、タイマTに0[sec]を設定
したので、マイコンはデクリメントを行わない。
【0041】次に、マイコン11は、タイマTの値が0
[sec]であるか否か判定する(ステップS22)。タイ
マTの値が0[sec]である場合(ステップS22;YE
S)、CPUが現在、高速クロック周波数で稼動してい
るか、又は低速クロック周波数で稼動しているかを判定
する(ステップS23)。
【0042】CPUが低速クロック周波数で稼動してい
る場合は(ステップS23;NO)、マイコン11は、
常に操作部13のキー(図示せず)が押下されたか否か
監視している(ステップS24)。キーが押下されない
場合は(ステップS24;NO)、再びステップS22
に戻る。
【0043】一方、マイコン11は、キーが押下されそ
の押下されたキーに対応する状態変化信号を検知すると
(ステップS24;YES)、ROMから所定の期間を
表すデータ(x[sec])を読み出して、その読み出した
データをタイマTに設定する(ステップS25)。そし
て上述の様に、一旦タイマTに時間が設定されると、マ
イコン11はその設定した値を1秒毎に1デクリメント
する。
【0044】次いで、マイコン11は、CPUが低速ク
ロック周波数で稼動しているか否か判定する(ステップ
S26)。CPUが低速クロック周波数で稼動している
ならば(ステップS26;YES)、マイコン11は、
ステップS24でキーが押下されたことをトリガとして
CPUを高速クロック周波数で稼動させる(ステップS
27)。この高速クロック周波数は、タイマTの値が0
[sec]になるまで持続される。
【0045】タイマTの値が0[sec]になれば(ステッ
プS22;YES)、マイコン11は、CPUのクロッ
ク周波数を、高速クロック周波数(ステップS23;Y
ES)から低速クロック周波数ヘと遷移させる(ステッ
プS21)。
【0046】但し、マイコン11は、タイマTのデクリ
メント中に再びキーの押下を検知した場合は、現在のタ
イマTの値を再びx[sec]で以って更新する。即ち、ス
テップS27においてCPUのクロック周波数を高速ク
ロック周波数に設定して、タイマTのデクリメントが行
われつつあるとき、即ち、タイマTの値がまだ0[sec]
ではない場合(ステップS22;NO)に、キー入力が
あった場合は(ステップS24;YES)、マイコン1
1は、現在のタイマTの値をx[sec]で以って更新する
(ステップS25)。
【0047】この場合は、CPUが高速クロック周波数
で稼動している為、ステップS26における判定は、”
NO”となり、再びステップS22に戻って、マイコン
11により、タイマTが0[sec]であるか否かの判定が
行われる。タイマTが0[sec]でない場合(ステップS
22;NO)、即ちTの値をデクリメントしつつあると
き、マイコン11は常にキーが押下されるのを監視し
(ステップS24)、キーの押下を検知した場合は、現
在のタイマTの値をx[sec]で以って更新する(ステッ
プS25)。
【0048】一方、タイマTが0[sec]であれば(ステ
ップS22;YES)、マイコン11は、CPUのクロ
ック周波数を、高速クロック周波数(ステップS23;
YES)から低速クロック周波数ヘと遷移させる(ステ
ップS21)。
【0049】<変形例>図3は、本発明を適用した更に
別の電子機器の内部構成を示すブロック図である。この
図3に示す様に、電子機器2は、マイコン21、メイン
クロック発信回路221、分周回路231,232、サ
ブクロック発信回路222、クロック選択回路24、操
作部25、表示部26、及び制御対象27により構成さ
れる。この図3において、電子機器1の構成要素と同一
名称のものについての詳細な説明は省略する。
【0050】マイコン21は、当該電子機器2の各構成
要素に制御信号を出力してこれらを統一的に制御する。
特に、このマイコン21は、メインクロック発信回路2
21及びサブクロック発信回路222の何れか一方のみ
を駆動させる。
【0051】また、マイコン21は、図示はしないが、
CPU、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random
Access Memory)、及びI/O(Input/Output)ポー
トを備えている。
【0052】CPUは、電子機器2としての機能を実現
する為の各種処理を実行するもので、実行に際して、後
述する高速クロック周波数f1[Hz]と、その高速クロ
ック周波数よりも低い低速クロック周波数f2[Hz]の
何れか一方の周波数を有するタイミング信号に応じて稼
動する。このタイミング信号の周波数の切替えは、マイ
コン21によってなされる。その他、ROM、RAM、
及びI/Oポートについては、図1に示すマイコン11
が備えるものと概略同様である為、これらの説明は省略
する。
【0053】メインクロック発信回路221は、水晶振
動子221aを備えており、この水晶振動子221aの
物理的寸法によって決まる高速クロック周波数f1[H
z]の電気信号を生成する。ここで、電気信号の周波数
f1[Hz]は特に限定されないが、例えば32M(メ
ガ)[Hz]である。
【0054】分周回路231は、マイコン21からの制
御信号に応じて、メインクロック発信回路221から出
力される電気信号の周波数f1[Hz]を分周(割算)
し、分周した結果の電気信号であるタイミング信号をク
ロック選択回路24へ出力する。
【0055】サブクロック発信回路222は、水晶振動
子222aを備えており、この水晶振動子222aの物
理的寸法によって決まる低速クロック周波数f2[Hz]
の電気信号を生成する。ここで、電気信号の周波数f2
[Hz]は特に限定されないが、例えば16M(メガ)
[Hz]である。
【0056】分周回路232は、マイコン21からの制
御信号に応じて、サブクロック発信回路222から出力
される電気信号の周波数f2[Hz]を分周(割算)し、
分周した結果の電気信号であるタイミング信号をクロッ
ク選択回路24へ出力する。
【0057】クロック選択回路24は、分周回路231
から出力されるタイミング信号又は分周回路232から
出力されるタイミング信号の何れか一方を、マイコン2
1が備えるCPU(図示せず)に出力する。尚、この電
子機器2は、図1に示す電子機器1と概略同様の動作を
なす故、その詳細な説明は省略する。
【0058】以上説明した様に、本実施の形態における
電子機器1によれば、次の様な効果が得られる。
【0059】(1)マイコン11が、電子機器1の電源
がオンにされた際に低速クロック周波数でCPUを稼動
させ、操作部14のキーが押下されたことに起因する状
態変化信号を検知する毎に、所定の期間が経過するまで
高速クロック周波数でCPUを稼動させ、所定の期間が
経過した場合は再び低速クロック周波数に戻してCPU
を稼動させるので、所定の期間が経過した場合は、キー
の押下操作に係るジョブの処理段階の如何に拘らずに、
高速クロック周波数から低速クロック周波数へとCPU
のクロック周波数が自動的に遷移する。従って、常に最
適なクロック周波数でCPUを稼動できる。これによ
り、例えば電子機器1の電源がオンであっても、操作者
が表示を見ていないときにまで表示処理の為だけにCP
Uを高速クロック周波数で冗長的に稼動させることを回
避できるので、電子機器1の消費電力を低減できる。
【0060】(2)操作者によりキーが押下された場合
は、マイコン11によって所定の期間高速クロック周波
数が維持されるわけであるが、所定の期間が経過する前
に、再びキーが押下された場合は、高速クロック周波数
でCPUが稼動する期間が実質的に延長されることとな
るので、比較的短期間に連続してキーが押下される様な
場合は、CPUは連続してキーが押下されたことに起因
するジョブを効率よく俊敏に処理できる。例えば割込み
としてのキーの押下操作に対する応答としてビープ音を
発生する様な処理の場合において、連続してキーが押下
された場合は電子機器1のレスポンスを向上でき、操作
者にとって使い勝手のよい電子機器1を実現できる。
【0061】(3)マイコン11は、タイマT[sec]の
減算処理により所定の期間の経過を認識するので、高速
クロック周波数から低速クロック周波数への切替え制御
を正確に行える。
【0062】(4)電子機器1にあっては、分周回路1
3が、発振回路12によって出力された電気信号の周波
数f[Hz]を2種類の分周率(1及び2)で以って分周
(割算)することにより、高速クロック周波数f[Hz]
及び低速クロック周波数f/2[Hz]の2種類のクロッ
ク周波数を生成するので、電子機器1は、発振回路とし
て複数のクロック周波の各々に対応するものを備える必
要がなく、単一の発振回路12を搭載するだけで足り
る。従って、当該電子機器1のサイズを小型にすること
ができる。特に、当該電子機器1は、ポータプルプレー
ヤの様な小型の電子機器に適用して好適である。
【0063】尚、本実施の形態における記述内容は、本
発明を適用した電子機器の好適な一例であり、本発明は
これに限定されるものではない。
【0064】例えば、マイコン11が、低速クロック周
波数から高速クロック周波数へとCPUのクロック周波
数を切替える際のトリガとなるものは、キーの押下によ
る状態変化信号に限られず、内部割込みであってもよ
い。
【0065】また、本発明を通信制御装置等に適用した
場合は、マイコンによるデータ受信の検知をトリガとす
ることもできる。その様にすれば、比較的短期間に連続
して外部からデータが転送されてきた場合においても、
CPUが高速クロック周波数で稼動するので、送信され
たデータの取りこぼしを防止できる。この様に、本発明
は通信制御装置等に適用しても好適である。
【0066】更に、マイコン11は、高速クロック周波
数と低速クロック周波数の2種類のクロック周波数を選
択的に切替えてCPUを稼動させる様にしたが、3種類
以上のクロック周波数を選択的に切替えてCPUを稼動
させる様にしてもよい。この場合は、分周回路13が分
周を行う際の分周率をn=1,2,3,4…と複数設定
するとよい。その様にすれば、CPUの稼動周波数をよ
りきめ細かに制御することができ、電子機器の消費電力
を一層低減できる。
【0067】更に、CPUが高速クロック周波数で稼動
する期間を表すデータをROMに記憶させる様にした
が、ROMとしてEPROM(Erasable and Programma
ble ROM)を採用すれば、データの書き込み及び消去が
可能であるので、電子機器1の使用態様に応じて、CP
Uが高速クロック周波数で稼動する期間を適宜調整でき
るという利便性がある。
【0068】その他、電子機器1の細部構成及び動作に
関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適
宜に変更可能であることは勿論である。
【0069】
【発明の効果】請求項1、2又6は記載の発明によれ
ば、割込みによって発生したジョブの処理段階の如何に
拘らずに、所定の期間が経過した場合は、CPUのクロ
ック周波数が高いクロック周波数から低いクロック周波
数へと自動的に遷移するので、常に最適なクロック周波
数でCPUを稼動できる。これにより、例えば電子機器
の電源がオンであっても、操作者が表示を見ていないと
きにまで表示処理の為だけにCPUを高いクロック周波
数で冗長的に稼動させること等が回避できるので、電子
機器の消費電力を低減できる。一方、比較的短期間に連
続して割込みが発生する様な場合は、CPUはそれら連
続して発生した割込みに起因するジョブを効率よく俊敏
に処理できる。
【0070】請求項3記載の発明によれば、第1のクロ
ック周波数から第2のクロック周波数への切替えを正確
に行える。また、記憶手段として、随時書換え可能な記
憶手段を採用する場合は、電子機器の使用態様に応じ
て、CPUが第1のクロック周波数で稼動する期間を適
宜変更できるという利便性がある。
【0071】請求項4記載の発明によれば、操作者に対
するレスポンスが早く、使い勝手の良い電子機器を実現
できる。また、操作者がレスポンスを待受けていないと
きにまでCPUを高いクロック周波数で冗長的に稼動さ
せることを回避できる。
【0072】請求項5記載の発明によれば、発振手段を
複数備えることなく、第1のクロック周波数と第2のク
ロック周波数の2種類のクロック周波数を供給できるの
で、ポータプルプレーヤの様な小型の電子機器にも容易
に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した電子機器の内部構成を示すブ
ロック図である。
【図2】図1に示す電子機器の動作を示すフローチャー
トである。
【図3】別の実施の形態に係る電子機器の内部構成を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1,2 電子機器 11,21 マイコン 12 クロック信号供給部 121 発振回路 122,231,232 分周回路 121a,221a,222a 水晶振動子 13,24 操作部 14,25 表示部 15,26 制御対象 221 メインクロック発振回路 222 サブクロック発振回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】割込み待機中に低いクロック周波数でCP
    Uを稼動させるクロック制御装置において、 割込みの発生毎に所定の期間が経過するまで高いクロッ
    ク周波数でCPUを稼動させ、前記所定の期間が経過し
    た場合は再び低いクロック周波数に戻してCPUを稼動
    させることを特徴とするクロック制御装置。
  2. 【請求項2】割込みを検知する検知手段と、 第1のクロック周波数、及び該第1のクロック周波数より
    も低い第2のクロック周波数の少なくとも2つのクロッ
    ク周波数を供給する供給手段と、 前記検知手段が割込みを検知する毎に、所定の期間が経
    過するまで前記第1のクロック周波数でCPUを稼動さ
    せ、前記所定の期間が経過した場合は前記第2のクロッ
    ク周波数でCPUを稼動させるクロック周波数選択手段
    とを備えることを特徴とするクロック制御装置。
  3. 【請求項3】前記クロック周波数選択手段は、 前記所定の期間を表すデータを記憶する記憶手段と、 前記検知手段が割込みを検知する毎に、前記記憶手段か
    ら前記データを読み出して、読み出した前記データを時
    間が経過する毎に減算する減算手段とを更に備え、 前記減算手段の減算結果がゼロになった場合は、前記所
    定の期間が経過した旨を認識して、前記第2のクロック
    周波数でCPUを稼動させることを特徴とする請求項2
    記載のクロック制御装置。
  4. 【請求項4】前記検知手段は、操作者による操作に基づ
    く外部割込みを検知することを特徴とする請求項2又は
    3記載のクロック制御装置。
  5. 【請求項5】前記供給手段は、 クロック周波数を発振する発振手段と、 前記発振手段が発振するクロック周波数を、第1の分周
    率又は該第1の分周率よりも大きい第2の分周率の少な
    くとも2つの分周率で以って分周する分周手段と、を更
    に備え、 前記分周手段が前記クロック周波数を前記第1の分周率
    で以って分周した結果を前記第1のクロック周波数とし
    て供給し、 前記分周手段が前記クロック周波数を前記第2の分周率
    で以って分周した結果を前記第2のクロック周波数とし
    て供給することを特徴とする請求項2乃至4の何れか記
    載のクロック制御装置。
  6. 【請求項6】割込み待機中に低いクロック周波数でCP
    Uを稼動させるステップと、 割込みの発生毎に所定の期間が経過するまで高いクロッ
    ク周波数でCPUを稼動させるステップと、 前記所定の期間が経過した場合は低いクロック周波数に
    戻してCPUを稼動させるステップとを含むことを特徴
    とするクロック制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014182736A (ja) * 2013-03-21 2014-09-29 Fujitsu Ltd 携帯情報端末、制御方法、制御プログラム

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