JP2002156790A - トナー製造のためのマスターバッチの製造装置及び製造方法 - Google Patents

トナー製造のためのマスターバッチの製造装置及び製造方法

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JP2002156790A
JP2002156790A JP2000355943A JP2000355943A JP2002156790A JP 2002156790 A JP2002156790 A JP 2002156790A JP 2000355943 A JP2000355943 A JP 2000355943A JP 2000355943 A JP2000355943 A JP 2000355943A JP 2002156790 A JP2002156790 A JP 2002156790A
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binder resin
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toner
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JP2000355943A
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Takuya Kadota
拓也 門田
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスターバッチの製造の際の顔料の発塵を抑
制して、結着樹脂と顔料との配合比が適正なマスターバ
ッチを製造することができるとともに、作業環境を良好
に維持することができるトナー製造のためのマスターバ
ッチの製造装置及び製造方法を提供する。 【解決手段】 製造装置11は結着樹脂及び顔料よりな
る原料を搬送し、搬送された原料を次工程に供給するス
クリューフィーダー12と、そのスクリューフィーダー
12から供給された原料を一対のオープンロール13a
の間に供給して前記オープンロール13aの回転により
溶融混練してマスターバッチを製造するように構成した
オープンロール混練機13とを備えたものである。スク
リューフィーダー12のスクリュー16aにより結着樹
脂及び顔料は攪拌、分散されるとともに、摩擦帯電によ
り顔料は結着樹脂に付着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば電子写真
法、静電印刷法等に用いられるトナーを製造するための
マスターバッチに関し、詳しくはマスターバッチを、そ
の原料である結着樹脂及び顔料の配合比の変化を少なく
して製造することができるトナー製造のためのマスター
バッチの製造装置及び製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真法においては、光導電
性物質を利用し、種々の方法により感光体上に電気的潜
像を形成し、次いで、前記潜像をトナーを用いて現像す
る。さらに、紙等の被転写材にトナー画像を転写した
後、種々の方法でトナー画像を定着させて被写物を得る
方法が採用されている。
【0003】前記トナー(乾式トナー)は、結着樹脂及
び顔料よりなるマスターバッチを主原料とし、その他
に、荷電制御剤、添加剤等の原料が添加されて調製され
ている。トナーの製造方法について説明すると、トナー
の製造工程は、主に結着樹脂及び顔料よりなるマスター
バッチの製造工程、マスターバッチとその他の原料との
希釈混練工程、混練物の粉砕工程、分級工程及び外添工
程からなっている。
【0004】具体的には、まず、結着樹脂及び顔料をそ
れぞれ所定量計量した後、両原料を混合し、その混合物
を振動フィーダー内に供給して、さらに、振動フィーダ
ーの振動により両原料を均一に分散させる。続いて、顔
料を結着樹脂中に練り込むため、振動フィーダーにより
両原料を振動させながらオープンロール混練機の2本の
オープンロールの間に結着樹脂及び顔料を供給する。
【0005】すると、両オープンロールの回転及び加熱
により結着樹脂が溶融して高粘性流体となるとともに、
その溶融された結着樹脂のせん断力により微細化された
顔料が、結着樹脂内に練り込まれてマスターバッチが製
造される(マスターバッチの製造工程)。次いで、前記
マスターバッチに荷電制御剤、添加物としてワックス等
を適宜添加し、加熱等してそれらを結着樹脂中に均一に
分散させた後、冷却して固化させて混練物を調製する
(希釈混練工程)。
【0006】続いて、前記混練物を必要に応じて粗粉砕
し、さらに、ジェット粉砕機等を用いて微粉砕する(混
練物の粉砕工程)。この後、得られるトナーの流動性の
低下や複写機内のトナーの飛散を誘引する微少粒子及び
画質の低下を招く粗大粒子を除去し、トナーとしての性
能を発揮しうる粒度分布に分級する工程が風力分級装置
等を用いて行われる(分級工程)。分級工程の後、表面
処理(外添工程)、球状化処理等が行われてトナーが製
造される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
マスターバッチの製造工程において、結着樹脂及び顔料
は振動フィーダー内で常に振動状態にあり、結着樹脂の
まわりに顔料が付着することはなく、また、顔料の粒径
は結着樹脂の粒径より小さい。そのため、結着樹脂及び
顔料を振動フィーダーにより振動させたとき、その振動
により顔料が発塵、飛散してしまう。その結果、顔料が
計量時と比べて減少してしまいマスターバッチの結着樹
脂と顔料との配合比が変化するという問題があった。し
かも、顔料が発塵、飛散することから、作業環境が悪化
するという問題があった。
【0008】この発明は、このような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、マスターバッチの製造の際の顔料の発塵を
抑制して、結着樹脂と顔料との配合比が適正なマスター
バッチを製造することができるとともに、作業環境を良
好に維持することができるトナー製造のためのマスター
バッチの製造装置及び製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明のトナー製造のためのマス
ターバッチの製造装置は、少なくとも結着樹脂及び顔料
よりなる原料を搬送し、搬送された原料を次工程に供給
する原料搬送供給装置と、原料搬送供給装置から供給さ
れた原料を複数のオープンロールの間に供給してオープ
ンロールの回転により溶融混練してマスターバッチを製
造するように構成した溶融混練装置とよりなり、前記原
料搬送供給装置はスクリューを用いた機構を備えている
ことを特徴とするものである。
【0010】請求項2に記載の発明のトナー製造のため
のマスターバッチの製造装置は、請求項1に記載の発明
において、前記原料搬送供給装置は、搬送及び供給のた
めのスクリューフィーダーを備えているものである。
【0011】請求項3に記載の発明のトナー製造のため
のマスターバッチの製造装置は、請求項1に記載の発明
において、前記原料搬送供給装置は、搬送経路にスクリ
ューを用いた機構を備え、供給経路に振動フィーダーを
備えているものである。
【0012】請求項4に記載の発明のトナー製造のため
のマスターバッチの製造方法は、前記請求項1〜請求項
3のいずれか一項に記載のトナー製造のためのマスター
バッチの製造装置を使用し、スクリューを用いた機構を
備えた原料搬送供給装置により少なくとも結着樹脂及び
顔料よりなる原料を溶融混練装置の複数のオープンロー
ルの間に供給して、オープンロールの回転により前記原
料を溶融混練するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1及び図2はトナー製造のためのマスタ
ーバッチの製造装置11(以下、単に製造装置11と称
す)を示す概略図である。図1及び図2に示すように、
製造装置11は原料搬送供給装置としてのスクリューフ
ィーダー12と、溶融混練装置としてのオープンロール
混練機13を備えたものである。
【0015】前記スクリューフィーダー12は結着樹脂
及び顔料よりなる原料をオープンロール混練機13方向
へ搬送し、搬送された原料を次工程、即ち結着樹脂及び
顔料の溶融混練工程に供給するものである。また、オー
プンロール混練機13はスクリューフィーダー12から
供給された原料を一対のオープンロール13aの間に供
給して前記オープンロール13aの回転により溶融混練
してマスターバッチを製造するものである。
【0016】まず、スクリューフィーダー12について
説明すると、スクリューフィーダー12は載置台14上
に載置され、前記結着樹脂及び顔料を収容可能なホッパ
15を上部に備えている。そのホッパ15の下部にはホ
ッパ15内と連通するとともに、ホッパ15からオープ
ンロール混練機13側へ筒状に延びる搬送経路を構成す
る搬送路16が設けられている。搬送路16内にはホッ
パ15側から搬送路16の先端側へ螺旋状に延びるスク
リュー16aが回転可能に備えられている。
【0017】そして、スクリュー16aの所定方向への
回転により結着樹脂及び顔料は、ホッパ15側から搬送
路16の先端側へ搬送され、オープンロール混練機13
に供給されるようになっている。前記搬送中にスクリュ
ー16aの回転及び回転から発生する微振動により結着
樹脂と顔料とが攪拌、分散されるようになっている。ま
た、スクリュー16aと結着樹脂との摩擦により、結着
樹脂に摩擦帯電が発生し、その摩擦帯電により顔料が結
着樹脂に付着しやすくなっている。
【0018】次いで、前記オープンロール混練機13に
ついて説明すると、一対のオープンロール13aは、そ
れぞれ表面に螺旋状の溝(図示せず)を有した円筒状を
なし、互いに相対向して平行に延びるとともに、両オー
プンロール13aの間に一定間隔の隙間が設けられた状
態で両端が軸受けに支持されている。そして、図2の矢
印に示すように、図示しないモータにより互いに内側方
向に回転可能に構成されている。
【0019】また、各オープンロール13aは内部が中
空状に形成されているとともに、蒸気、温水等の熱媒体
又は冷却水等の冷媒を供給可能に形成され、各オープン
ロール13aの表面温度を任意に調整することができる
ように構成されている。図1に示すように、一対のオー
プンロール13aの一端側(図1では左側)において、
図2に示すように、オープンロール13a間の隙間の上
方位置には前記搬送路16の先端が位置している。
【0020】そして、搬送路16内を移動した結着樹脂
及び顔料がオープンロール13aの間に供給されるよう
に構成され、搬送路16の先端部と一対のオープンロー
ル13aとの間に原料の供給経路が形成されている。結
着樹脂及び顔料よりなる混合物が搬送路16から供給経
路を通過して一対のオープンロール13a間に供給さ
れ、一対のオープンロール13aの間で顔料と結着樹脂
とが溶融混練されてマスターバッチが製造されるように
なっている。また、図2に破線で示すように、オープン
ロール13aの下方位置には一対のオープンロール13
aの回転により溶融混練して製造されたマスターバッチ
を回収する回収部17が設けられている。
【0021】次いで、トナーの原料について説明する。
まず、前記結着樹脂について説明すると、結着樹脂とし
ては、その種類は特に限定されるものではなく、黒トナ
ー又はカラートナー用の公知の結着樹脂を使用すること
ができ、例えばポリエステル樹脂、ポリスチレン、スチ
レン−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系重合
体、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系重合体、
ポリエチレン等のポリオレフィン系重合体、ポリウレタ
ン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの結着樹
脂は単独又は二種以上混合して使用される。結着樹脂は
トナー中に通常80〜95重量%配合される。
【0022】顔料としては特に限定されるものではな
く、キナクリドン、ブリリアントカーミン6B、パーマ
ネントレッド等の赤色顔料、ベンズイミダゾロン、ジク
ロロベンジジン等の黄色顔料、コバルトブルー、銅フタ
ロシアニン等の青色顔料、クロムグリーン、酸化クロ
ム、ピグメントグリーンB等の緑色顔料、カーボンブラ
ック、アセチレンブラック等の黒色顔料が挙げられる。
これらの顔料は単独又は二種以上混合して使用される。
顔料はトナー中に通常3〜10重量%配合される。
【0023】前記結着樹脂及び顔料以外のトナーの原料
としては荷電制御剤、ワックス等の添加剤が挙げられ
る。前記荷電制御剤としては特に限定されるものではな
く、黒トナー又はカラートナー用の公知の負帯電又は正
帯電トナー用の荷電制御剤を使用することができる。負
帯電トナー用の荷電制御剤としては、サリチル酸又はそ
の誘導体のクロム、亜鉛、ジルコニウム錯体若しくは塩
化合物、アゾ錯体染料、長鎖アルキルカルボン酸塩等の
界面活性剤等が挙げられる。正帯電トナー用の荷電制御
剤としてはニグロシン染料又はその誘導体、四級アンモ
ニウム塩、グアニジン塩等が挙げられる。また、ワック
スとしてはカルナウバワックス等の天然ワックス及び合
成ワックス類、シリコーン系重合体、高級脂肪酸、ポリ
オレフィン系重合体、低分子重合体等が挙げられる。
【0024】次に、前記製造装置11を使用したマスタ
ーバッチ及びトナーの製造方法について記載する。
【0025】さて、結着樹脂及び顔料を所定量計量、混
合し、その混合した原料をホッパ15内に供給する。そ
の後、製造装置11を稼動させて搬送路16内のスクリ
ュー16aを所定方向へ回転させ、そのスクリュー16
aの回転及び微振動により結着樹脂及び顔料を攪拌、分
散させながらホッパ15側からオープンロール混練機1
3側へ搬送路16内を搬送させる。このとき、螺旋状に
延びるスクリュー16aの搬送路16全体に亘っての回
転により搬送路16内全体で結着樹脂及び顔料が攪拌さ
れて搬送路16内で滞留したり、発塵したりするのが規
制され、定量的に原料が搬送される。そして、スクリュ
ー16aの回転により搬送路16内、即ち搬送経路で結
着樹脂及び顔料が、混合、分散されるとともに、結着樹
脂に発生した摩擦帯電により、結着樹脂の粒子に顔料が
付着する。
【0026】次いで、一方のオープンロール13a(図
2では左方)内に熱媒体を供給して加熱し、他方のオー
プンロール13a(図2では右方)内に冷媒を供給して
一方のオープンロール13aより低い温度に設定して両
オープンロール13aの間に温度差を発生させる。それ
と同時に、一方のオープンロール13aをその回転数が
他方のオープンロール13aの回転数より大きくなるよ
うに回転させる。
【0027】すると、搬送路16から結着樹脂及び顔料
よりなる混合物が、搬送路16内から供給経路を通過し
て一対のオープンロール13aの一端側の間に落下して
供給される。混合物の落下の際、結着樹脂の粒子に顔料
が付着しているため、顔料が発塵することなく供給され
る。また、供給経路に振動フィーダーを設けた場合のよ
うに、結着樹脂及び顔料を振動させることがないため、
結着樹脂及び顔料の発塵が抑制される。従って、振動フ
ィーダーを使用して結着樹脂及び顔料をオープンロール
混練機13に供給する場合と異なり、原料供給の際の顔
料の減少が抑制されて両原料の配合比の変化がほとんど
なくなる。
【0028】続いて、両オープンロール13aの間に供
給された混合物は、一方のオープンロール13a表面に
おける伝熱作用により加熱されると同時に、両オープン
ロール13aの回転に伴い、オープンロール13aの間
の間隙部で急激な圧縮力、せん断力が与えられ発熱しな
がら溶融する。さらに、オープンロール13a表面に付
着した状態で繰り返し圧縮せん断力を受けて混練されな
がら、一対のオープンロール13aの回転速度の差によ
りオープンロール13aの他端側へ移送される。
【0029】そして、溶融された結着樹脂のせん断力に
より微細化された顔料が、結着樹脂内に練り込まれると
ともに、結着樹脂内に顔料が均一に分散されたマスター
バッチが製造され、そのマスターバッチは他端側の一対
のオープンロール13aの間から回収部17に回収され
る。
【0030】次に、前記マスターバッチに荷電制御剤、
ワックス、添加剤等を適宜添加し、加熱等してそれらを
結着樹脂中に均一に分散させた後、冷却して固化させて
混練物を調製する。続いて、混合物を粗粉砕、微粉砕し
て分級した後、表面処理が行われてトナーが製造され
る。従って、マスターバッチの製造時における原料、特
に顔料の配合比の変化がほとんどないため、得られるト
ナーの原料の配合比の変化もほとんどなくなる。
【0031】前記の実施形態によって発揮される効果に
ついて、以下に記載する。
【0032】・ 搬送経路に設けたスクリューフィーダ
ー12によりホッパ15から結着樹脂及び顔料を搬送
し、一対のオープンロール13aの間に供給するように
製造装置11を構成し、搬送路16内で結着樹脂と顔料
とを混合、分散するとともに両者を付着させた。そのた
め、結着樹脂及び顔料を振動フィーダーの振動により混
合して、一対のオープンロール13aの間に供給するよ
うに製造装置11を構成した従来と異なり、顔料の発塵
を抑制して、顔料の減少を抑制することができる。従っ
て、結着樹脂と顔料との配合比が適正なマスターバッチ
を製造することができる。
【0033】・ 顔料の発塵が抑制されるため、製造装
置11周辺の作業環境を良好に維持することができる。
【0034】・ 顔料の減少を抑制して結着樹脂と顔料
の配合比の変化がほとんどなくなるため、得られるトナ
ーを例えば電子写真法に用いて潜像を現像した際、顔料
の減少が原因のトナー画像の色合い、鮮度等の画質の低
下を防止することができる。
【0035】・ 顔料の減少を抑制して結着樹脂と顔料
の配合比の変化がほとんどなくなるため、得られるトナ
ーにおける顔料濃度を正確に把握することができる。ま
た、顔料の減少により不足した顔料濃度を補正するため
に、顔料を再度添加する必要がなくなり、顔料の浪費を
防止することができ、マスターバッチ、即ちトナーの製
造コストが嵩むのを防止することができる。
【0036】・ スクリューフィーダー12は結着樹脂
と顔料とをホッパ15からオープンロール混練機13側
へ搬送し、さらに、そのオープンロール混練機13に供
給することができる。従って、結着樹脂及び顔料の搬送
工程及び供給工程をそれぞれ別の機器等を設置して行う
場合と異なり、マスターバッチの製造装置11の構成を
簡易化することができる。また、前記搬送工程及び供給
工程を人為的に行う場合と異なり、マスターバッチの製
造作業の簡易化を図ることができるとともに、定量性を
向上させることができる。
【0037】・ 搬送路16内ではスクリュー16aが
回転して原料を常に攪拌しているため、搬送路16内で
の結着樹脂及び顔料の滞留及び発塵を防止することがで
きる。従って、搬送路16から原料の固まりがオープン
ロール混練機13に落下したり、顔料が減少したりする
不具合をなくしてマスターバッチの定量性を向上させる
ことができる。
【0038】
【実施例】以下、実施例により、前記実施形態をさらに
具体的に説明する。
【0039】結着樹脂としてスチレン−アクリル酸ブチ
ル共重合体{ガラス転移温度(Tg):56℃、フロー
軟化点(Tf):115℃、重量平均分子量5×1
4、数平均分子量4×103}を使用し、顔料としてパ
ーマネントレッドF2R,C.I.12310を使用し
た。
【0040】オープンロール混練機13は一対のオープ
ンロール13aを備え、各オープンロール13aはその
直径が138mm、長さ785mmのもので、一対のオ
ープンロール13a間のギャップは0.3mmであっ
た。なお、スクリューフィーダー12の搬送路16は直
径50mm、長さ600mmであった。
【0041】まず、前記結着樹脂70重量部、顔料30
重量部をホッパ15に供給し、スクリューフィーダー1
2から2〜10kg/h(平均5kg/h)の条件で結
着樹脂及び顔料よりなる混合物をオープンロール混練機
13に供給した。そして、前方のオープンロール13a
を80℃、後方のオープンロール13aを30℃の温度
に調整し、前方のオープンロール13aを70rpm、
後方のオープンロール13aを60rpmの回転数で回
転させて原料を混練してマスターバッチを製造した。そ
の結果、顔料の減少がほとんどなく、結着樹脂と顔料の
配合比の変化がほとんどないマスターバッチを得ること
ができた。
【0042】続いて、上記マスターバッチを40重量
部、上記結着樹脂100重量部、負帯電正荷電制御剤
{Oxo-Gluco compond(Copy Charge NCA cp2243、クラ
リアント株式会社 製)}1重量部、添加物としてのポ
リワックス{(融点128℃)Hoechst Wax PE130、ヘ
キスト社 製}3重量部を希釈混練した結果、トナーを
製造することができた。
【0043】なお、本実施形態は、次のように変更して
具体化することも可能である。
【0044】・ 図3に示すように、搬送経路にスクリ
ューフィーダー12を設け、その搬送路16の先端部
と、オープンロール混練機13との間の供給経路に振動
フィーダー18を設けてスクリューフィーダー12と振
動フィーダー18とにより原料搬送供給装置を構成して
もよい。このように構成した場合、搬送路16内で結着
樹脂に顔料が付着した状態の混合物が振動フィーダー1
8に供給され、振動フィーダー18の振動により前記混
合物が一対のオープンロール13aの間に供給される。
このとき、結着樹脂に顔料が付着しているため、振動フ
ィーダー18により混合物を振動させても顔料が発塵す
ることなく、顔料の減少を抑制することができる。ま
た、振動フィーダー18は混合物を振動させるため、混
合物が固まった状態でオープンロール混練機13に供給
されるのを防止することができ、マスターバッチの定量
性を向上させることができる。
【0045】・ 図4に示すように、第1スクリューフ
ィーダー12の搬送路16の先端部の下方位置に第2ス
クリューフィーダー12を設け、第2スクリューフィー
ダー12の搬送路16の先端部の下方位置にオープンロ
ール混練機13を設けて、第1及び第2スクリューフィ
ーダー12で原料搬送供給装置を構成してもよい。この
ように構成した場合、搬送路16(搬送経路)の距離が
長くなるため、スクリュー16aの回転速度を実施形態
と同じに設定した場合、結着樹脂と顔料とを攪拌する時
間が長くなる。そのため、結着樹脂中に顔料をより均一
に分散した状態で付着させることができる。
【0046】・ 原料搬送供給装置としてスクリューフ
ィーダー12の代わりに、スクリューを用いた機構とし
てモーノポンプを使用してもよい。また、モーノポンプ
の搬送路の先端部と、オープンロール混練機13との間
の供給経路に振動フィーダー18を設けてもよい。さら
に、第1モーノポンプの搬送路の先端部の下方位置に第
2モーノポンプを設け、第2モーノポンプの搬送路の先
端部の下方位置にオープンロール混練機13を設けても
よい。スクリューフィーダー12の搬送路16の先端部
の下方位置にモーノポンプを設けてもよい。
【0047】・ 実施形態では一対のオープンロール1
3aを使用したオープンロール混練機13を使用した
が、3本以上のオープンロール13aを使用したオープ
ンロール混練機13を使用してもよい。
【0048】・ 実施形態ではスクリューフィーダー1
2により結着樹脂及び顔料よりなる原料をオープンロー
ル混練機13方向へ搬送したが、スクリューフィーダー
12により結着樹脂及び顔料の他に荷電制御剤及びワッ
クス等の添加剤のうちの少なくとも一種をオープンロー
ル混練機13方向へ搬送してもよい。
【0049】さらに、前記実施形態より把握できる技術
的思想について以下に記載する。
【0050】・ 前記原料搬送供給装置は、搬送及び供
給のためのモーノポンプを備えている請求項1〜請求項
3のいずれか一項に記載のトナー製造のためのマスター
バッチの製造装置。このように構成した場合、モーノポ
ンプの搬送路内でローターが回転して原料を常に攪拌し
ているため、搬送路内での結着樹脂及び顔料の滞留及び
発塵を防止することができる。従って、搬送路から原料
の固まりが溶融混練装置に落下したり、顔料が減少した
りする不具合をなくしてマスターバッチの定量性を向上
させることができる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような効果を奏する。
【0052】請求項1に記載の発明のトナー製造のため
のマスターバッチの製造装置によれば、マスターバッチ
の製造の際の顔料の発塵を抑制して、結着樹脂と顔料と
の配合比が適正なマスターバッチを製造することができ
るとともに、作業環境を良好に維持することができる。
【0053】請求項2に記載の発明のトナー製造のため
のマスターバッチの製造装置によれば、請求項1に記載
の発明の効果に加えて、スクリューフィーダーにより少
なくとも結着樹脂及び顔料を溶融混練装置へ搬送し、供
給することができる。従って、結着樹脂及び顔料の搬送
工程及び供給工程をそれぞれ別の機器等を設置して行う
場合と異なり、マスターバッチの製造装置の構成を簡易
化することができる。
【0054】請求項3に記載の発明のトナー製造のため
のマスターバッチの製造装置によれば、請求項1に記載
の発明の効果に加えて、溶融混練装置に供給される原料
の定量性を向上させることができる。
【0055】請求項4に記載の発明のトナー製造のため
のマスターバッチの製造方法によれば、マスターバッチ
の製造の際の顔料の発塵を抑制して、結着樹脂と顔料と
の配合比が適正なマスターバッチを製造することができ
るとともに、作業環境を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のマスターバッチの製造装置を示す平
面概略図。
【図2】実施形態のマスターバッチの製造装置を示す側
面概略図。
【図3】別例のマスターバッチの製造装置を示す側面概
略図。
【図4】別例のマスターバッチの製造装置を示す側面概
略図。
【符号の説明】
11…トナー製造のためのマスターバッチの製造装置 12…原料搬送供給装置としてのスクリューフィーダー 13…溶融混練装置としてのオープンロール混練機 13a…オープンロール 16a…スクリュー 18…原料搬送供給装置としての振動フィーダー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂及び顔料よりなる原
    料を搬送し、搬送された原料を次工程に供給する原料搬
    送供給装置と、原料搬送供給装置から供給された原料を
    複数のオープンロールの間に供給してオープンロールの
    回転により溶融混練してマスターバッチを製造するよう
    に構成した溶融混練装置とよりなり、前記原料搬送供給
    装置はスクリューを用いた機構を備えていることを特徴
    とするトナー製造のためのマスターバッチの製造装置。
  2. 【請求項2】 前記原料搬送供給装置は、搬送及び供給
    のためのスクリューフィーダーを備えている請求項1に
    記載のトナー製造のためのマスターバッチの製造装置。
  3. 【請求項3】 前記原料搬送供給装置は、搬送経路にス
    クリューを用いた機構を備え、供給経路に振動フィーダ
    ーを備えている請求項1に記載のトナー製造のためのマ
    スターバッチの製造装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1〜請求項3のいずれか一項
    に記載のトナー製造のためのマスターバッチの製造装置
    を使用し、スクリューを用いた機構を備えた原料搬送供
    給装置により少なくとも結着樹脂及び顔料よりなる原料
    を溶融混練装置の複数のオープンロールの間に供給し
    て、オープンロールの回転により前記原料を溶融混練す
    るトナー製造のためのマスターバッチの製造方法。
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