JP2002156295A - 力センサ - Google Patents
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Abstract
検出可能であるようにする。 【解決手段】 音響表面波用の第1及び第2の走行区間
(11,12,1,2,3,4)が設けられており、こ
れらの第1及び第2の走行区間(11,12,1,2,
3,4)が互いにほぼ平行に配置されており、更に、前
記走行区間(11,12,1,2,3,4)の長さが互
いに異なっているようにした。
Description
なくとも1つの走行区間が配置された担体を有する力セ
ンサであって、前記担体に対する力作用が、音響表面波
が走行区間を通走するために必要とする時間を測定する
ことにより検出可能である形式のものに関する。
用いて測定される力センサは既に公知である。担体に対
する力作用においては、音響表面波が走行区間を通走す
るために必要とする時間が変化する。
の欠点を回避することにある。
に本発明では、音響表面波用の第1及び第2の走行区間
が設けられており、これらの第1及び第2の走行区間が
互いにほぼ平行に配置されており、更に、前記走行区間
の長さが互いに異なっているようにした。
力センサは、担体に対する力作用が互いに垂直な2方向
で検出可能であるという利点を有している。これによ
り、センサ素子において種々様々な力成分を測定するこ
とができる。
されている。走行区間は、櫛形のキャパシタ構造体及び
バリアから、特に簡単に実現される。この場合、特に簡
単には圧電材料から成る担体が使用される。電気的な信
号の入出力は、有利にはアンテナにより行われる。特に
簡単には、担体は上面において第1及び第2の走行区間
が実現されたプレートにより実現される。第3の方向で
力成分を測定できるようにするためには、別の走行区間
がプレート状の担体の下面に配置されていてよい。担体
は、埋込みのために弾性材料内に設けられていてもよ
い。
面につき詳しく説明する。
間が設けられた力センサの基本原理を説明する。図1に
は圧電材料から成る担体100を上から見た図が示され
ている。この担体にはフィンガ状のキャパシタ構造体1
01が取り付けられており、このキャパシタ構造体10
1は例えば薄層金属被覆によって実現されている。この
場合、複数の個別キャパシタフィンガが相互に係合して
いる。個々のフィンガのジオメトリ間隔に基づき、電圧
印加時に担体100の圧電材料に変形が生じ、この変形
により、担体100に音響表面波が発生する。この場
合、この音響表面波が問題になっている。なぜならば、
音響表面波は音速で担体100の材料内に広がり且つ担
体100の表面の変形によって現れるからである。キャ
パシタ構造体101の領域における変形は電圧の印加に
より生ぜしめられる。それというのも、電圧印加時には
圧電材料の変形が生ぜしめられるからである。電圧をキ
ャパシタ構造体101に印加するためには、やはり薄層
金属被覆によって構成されたアンテナ装置102が設け
られている。電気的な高周波信号の入力により、キャパ
シタ構造体101に相応に電圧が印加されるので、担体
100に音響表面波が生ぜしめられる。
体100上で音速で広がる。キャパシタ構造体から出発
して音響表面波は担体100の長手方向に沿って進み、
表面の反射バリア103にぶつかる。この反射バリア1
03において音響表面波の一部が反射され、バリア10
3から再びキャパシタ構造体101に戻る。しかし、音
響表面波の別の部分は更に広がって、第2のバリア10
4で改めて反射される。即ち、前記表面波は適当な時間
のずれを伴ってバリア104から出発してキャパシタ構
造体101へ戻る。バリア103,104から戻ってく
る音響表面波は、キャパシタ構造体101の下位の圧電
材料に相応の変形を生ぜしめ、これらの変形は、圧電効
果に基づいてキャパシタ構造体101内の電圧により生
ぜしめられる。次いでこれらの電圧はアンテナ102を
介して高周波信号の形で再び外部に出力される。即ち、
キャパシタ構造体101及びバリア103,104によ
り、音響表面波用の走行区間が実現される。
(t)の強度が描かれている。時点t0において、励起
信号を成す第1の強い高周波信号が入力される。この信
号は外部から入力されて、キャパシタ構造体101にお
いて担体100中に音響表面波を生ぜしめる。時点t1
ではアンテナ102から高周波信号が送出され、この高
周波信号はバリア103において反射された表面波によ
ってトリガされる。時点t2ではアンテナ102から第
2の高周波信号が送出され、この第2の高周波信号はバ
リア104において反射された表面波によってトリガさ
れる。
隔及び各時点相互の信号間隔に基づき、担体100に関
する情報が得られる。それというのも、これらの時間差
は担体100における音響表面波の走行時間に関連して
いるからである。担体100における音響表面波の走行
時間は、例えば担体100の温度によって影響される。
更に、前記走行時間は担体100の機械的変形により影
響される。これらの作用を互いに分離できるようにする
ためには、図1に示した担体100は剛性の領域110
と可撓性の領域120とを有している。剛性の領域11
0は、特にその厚さが可撓性の領域120よりも厚く構
成されていてよい。これにより、担体100に機械的な
力が生じた場合、この担体100の、キャパシタ構造体
101とは反対の側の端部において、主として可撓性の
領域120で担体100が曲げられる。このことは、可
撓性の領域120における音響表面波の走行時間に現
れ、従って、時点t2は時点t0に対してずらされる。
バリア103は機械的に安定した領域110に配置され
ているので、機械的な力がもたらされた場合でも、時点
t1は時点t0に対してほとんどずれない。従って、表
面波の走行時間は、前記領域110では温度にだけ関連
している。こうして、時点t0,t1間の時間を測定す
ることにより、担体100の温度に関する情報が得られ
る。時点t0,t2間の時間差を測定することにより、
担体100に作用する力に関する情報が得られる。
に作用する力を検出することのできる力センサとして適
している。バリア104によって反射される信号は時間
的なずれに関して、もたらされる力によっても担体の温
度によっても影響を及ぼされる。但し、前記信号に対す
る温度の影響は、バリア103によって反射された信号
を考慮することによって算出され得る。
01及びバリア103,104により、圧電担体100
における音響表面波用の走行区間が実現される。圧電担
体100上でこのような走行区間を実現する別の手段も
可能である。例えば2つのキャパシタ構造体が担体に取
り付けられていてよく、一方のキャパシタ構造体は音響
表面波の励起用に設計されており、他方のキャパシタ構
造体は音響表面波の受信のために設計されている。この
場合、前記信号の走行時間も、担体における機械的応力
によって影響される。担体100の温度の別の温度測定
手段が存在する限りは、例えば図1に示したバリア10
3を省くことができる。それというのも、このバリアは
主として温度情報をもたらすからである。
上に垂直方向で位置する唯一の力成分しか測定できな
い。次の図面において、互いに垂直方向の複数の力成分
を検出することのできる本発明による力センサを説明す
る。
この担体100には第1のフィンガ状のキャパシタ構造
体11及び第2のフィンガ状のキャパシタ構造体12が
配置されている。第1のフィンガ状のキャパシタ構造体
11はやはり担体100に取り付けられたバリア1,3
と一緒に音響表面波用の第1の走行区間を形成してい
る。更に、第2のフィンガ状のキャパシタ構造体12が
担体100に取り付けられており、この第2のキャパシ
タ構造体12は担体100上のバリア2,4と一緒に音
響表面波用の第2の走行区間を形成している。担体10
0は第1の剛性の領域110を有しており、この場合、
この領域には第1のキャパシタ構造体11、第2のキャ
パシタ構造体12及びバリア1,2が配置されている。
更に、担体100は可撓性の領域120を有しており、
この領域にはバリア3,4が配置されている。薄くされ
た前記領域120の下面には、更に力導入エレメント1
30が取り付けられている。担体100及び力導入エレ
メント130は、例えば自動車タイヤのゴム等の弾性材
料に埋め込まれている。担体100が埋め込まれたこの
弾性材料は、図3では図示していない。しかし判りやす
くするために、この弾性材料の外側輪郭140を示す。
この場合は特に自動車タイヤが想定される。つまり、前
記外側輪郭140は、例えば自動車タイヤの成形部材か
ら成っている。第1のキャパシタ構造体11及び第2の
キャパシタ構造体12は、接続ウェブ150を介して電
気的に互いに接続されている。更に、前記構造体は電気
的にアンテナ素子102に接続されており、これらのア
ンテナ素子102によってやはり高周波信号が外部から
入力されるか、若しくは電圧に関連してキャパシタ構造
体11,12に相応の信号が送出されてよい。
用していないときの担体100が示されている。この状
態で高周波信号の入力時に発生する電気的な信号は、図
6に示されている。
号I(t)の強度が描かれている。時点t0ではやは
り、外部高周波パルスの入力による励起が行われる。こ
れにより、第1のキャパシタ構造体11も第2のキャパ
シタ構造体12も、音響表面波が送出されるように励起
される。時点t1では、バリア1で反射された表面波が
第1のキャパシタ構造体11に到達して、相応の高周波
信号がアンテナ102を介して送出される。時点t2で
は、バリア2で反射された表面波が第2のキャパシタ構
造体12に到達して、やはり相応の信号が送出される。
これらの2つのパルスが互いに簡単に分離され得るに
は、バリア1,2が各キャパシタ構造体に対する走行距
離に関してずらされて取り付けられている。同様に、バ
リア構造体3,4も相互にずらされて配置されているの
で、時点t3ではバリア3により反射された表面波が第
1のキャパシタ構造体11に到達し、時点t4ではバリ
ア4により反射された表面波が第2のキャパシタ構造体
12に到達する。
ている)の力が作用したときの力センサが示されてい
る。符号により、図3に示したのと同じ構成部材を示
す。Y方向の力により、担体100が埋め込まれた弾性
媒体の変形が行われる。このことは、弾性質量の表面1
00の相応の変位によって示されている。力入力エレメ
ント130により、担体100は適当に回動される。こ
の回動は、主として担体100の可撓性に形成された部
分120に作用する。それというのも、この部分の厚さ
は減少されており、これにより比較的可撓性だからであ
る。但し、担体100の厚くされた剛性の領域110は
僅かにしか変形されない。
る、時間tに対する信号強度I(t)の変化が描かれて
いる。時点t0,t1,t2における信号は、既に図6
で示した信号に等しい。このことは、担体100の領域
110では変形が行われず、これにより、そこで発生し
た信号も変化されないということに基づいている。しか
し、図7ではっきりと認識できるように、担体100の
領域120の回動は時点t3,t4の明らかな変位を生
ぜしめる。つまり、反射された信号がバリア3,4から
届く時点がずらされる。図7には、図6の時点t3,t
4における信号が細い線でもう一度示されている一方
で、ずらされた信号は太い線で示されている。図7で認
識されるように、時点t3は図6に比べてより早い時間
へずらされているのに対して、時点t4はより遅い時点
へずらされている。このことは、図7に示した矢印によ
っても再度示される。従って、Y方向の力は、キャパシ
タ構造体11及びバリア3によって形成される第1の走
行区間内の走行時間を短縮し、キャパシタ構造体12及
びバリア4によって形成される第2の走行区間内の走行
時間を延長する。
る。図3及び図4と同じ構成部材にはやはり同一符号が
付されている。図5で見られるように、X方向の力によ
り、主として担体100の変形可能な領域120が変形
される。X方向の力により、可撓性の領域120が主と
して下方に向かって負のZ方向へ曲げられるので、両走
行区間内の信号走行時間に対する影響はほぼ同じであ
る。このことは、図6及び図7に対応してX方向の力の
導入時の信号を示した図8において認識される。時点t
0,t1,t2における信号はやはり、図6及び図7に
示した信号に等しい。時点t3,t4における信号は太
い線で示されており、図6に示した時点t3,t4にお
ける本来の信号は細い線で示されている。矢印も示して
いるように、両時点t3,t4は、図6の負荷されてい
ない時点t3,t4に対して相対的に、より遅い時点へ
ずらされている。
間により、X方向及びY方向の力作用は明らかに相互に
分離され得る。これにより、互いに平行に担体100上
に配置された両走行区間に基づいて、2つの力成分を同
時に検出することができる。
いる。図9には担体100を下から見た図が示されてい
る。この担体100を上から見た図は図3〜図5と同じ
であり、つまり、この担体の上面には図3〜図5に示し
たように既に第1及び第2の走行区間が配置されてい
る。担体の下面には2つの別の走行区間が配置されてお
り、これらの走行区間は図9で、領域110,120の
部分域を下から見た図で示される。領域120の下面に
は第3の櫛形のキャパシタ構造体13及び第4の櫛形の
キャパシタ構造体14が設けられており、これらのキャ
パシタ構造体13,14はそれぞれ対応配置されたバリ
ア5,6と一緒に2つの別の走行区間を形成している。
櫛形の両キャパシタ構造体13,14もやはり、高周波
信号の受信若しくは送信のためのアンテナ102と接続
されている。
り、更に付加的にZ方向の力が検出され得る。X方向の
力作用におけるのと同様に、Z方向の力は担体100の
曲げ可能な領域120の曲げを生ぜしめる。X方向の力
が作用した場合、前記領域120が曲げられるだけでな
く、更に、やはり担体100における表面波の走行時間
に影響を及ぼすX方向の力成分が直接に担体100に作
用する。しかし、Z軸方向の力の場合は、領域120が
曲げられるに過ぎない。従って、Z方向の力作用は、担
体100の上面及び下面においてほとんど等しいが、正
負は異なる。X方向の力が作用した場合も、担体100
に直接に入力されるX方向の力に基づき、上面及び下面
における表面波の走行時間に対する作用の正負は異なる
が、値は等しくない。従って、X方向の力作用とZ方向
の力作用とは異なっていてよい。
る。
実施例を示した図である。
実施例を示した図である。
実施例を示した図である。
ャパシタ構造体、 102 アンテナ装置、 1,2,
3,4,103,104 反射バリア、 110 剛性
の領域、 120 可撓性の領域、 130 力導入エ
レメント、 140 外側輪郭、 150 接続ウェブ
Claims (7)
- 【請求項1】 音響表面波用の少なくとも1つの走行区
間が配置された担体(100)を有する力センサであっ
て、前記担体(100)に対する力作用が、音響表面波
が走行区間を通走するために必要とする時間を測定する
ことにより検出可能である形式のものにおいて、 音響表面波用の第1及び第2の走行区間(11,12,
1,2,3,4)が設けられており、これらの第1及び
第2の走行区間(11,12,1,2,3,4)が互い
にほぼ平行に配置されており、更に、前記走行区間(1
1,12,1,2,3,4)の長さが互いに異なってい
ることを特徴とする力センサ。 - 【請求項2】 第1及び第2の走行区間(11,12,
1,2,3,4)が、櫛形のキャパシタ構造体(11,
12)を圧電材料に配置し且つ反射バリア(1,2,
3,4)を担体(100)に配置することにより実現さ
れている、請求項1記載の力センサ。 - 【請求項3】 担体(100)が圧電材料から成ってお
り、キャパシタ構造体(11,12)が前記担体の表面
に直接に取り付けられている、請求項2記載の力セン
サ。 - 【請求項4】 キャパシタ構造体(11,12)がアン
テナ素子(102)と接続されている、請求項2又は3
記載の力センサ。 - 【請求項5】 担体(100)がプレート状の担体(1
00)として形成されており、第1及び第2の走行区間
がプレート状の担体(100)の上面に配置されてい
る、請求項1から4までのいずれか1項記載の力セン
サ。 - 【請求項6】 少なくとも1つの別の走行区間(13,
14,5,6)がプレート状の担体(100)の下面に
配置されている、請求項5記載の力センサ。 - 【請求項7】 担体が変形可能な媒体、特に自動車タイ
ヤの材料に埋め込まれている、請求項1から6までのい
ずれか1項記載の力センサ。
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