JP2002156166A - 多室形空気調和機 - Google Patents

多室形空気調和機

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JP2002156166A JP2000352829A JP2000352829A JP2002156166A JP 2002156166 A JP2002156166 A JP 2002156166A JP 2000352829 A JP2000352829 A JP 2000352829A JP 2000352829 A JP2000352829 A JP 2000352829A JP 2002156166 A JP2002156166 A JP 2002156166A
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聡 冨岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の室内機の運転台数および冷媒の吐出温
度に応じて、冷凍サイクル内の冷媒循環量を適正に保
ち、吐出温度上昇や能力不足を防止できる多室形空気調
和機を提供する。 【解決手段】 圧縮機３と、四方弁４と、室外熱交換器
５と、主膨張弁６と、四方弁４と主膨張弁６間に並列
に、それぞれ分流用膨張弁8a,8b を介して、室内交換器
7a,7b を有する複数の室内機2A,2B を接続して冷凍サイ
クルを形成してなる多室形空気調和機において、室外熱
交換器５と主膨張弁６の間に第一膨張弁10a を、主膨張
弁６と分流用膨張弁8a,8b の間に第二膨張弁10b を、そ
れぞれ並列に介してレシーバータンク11を設けるととも
に、圧縮機３の吐出側に、吐出冷媒の温度を検出する吐
出温度センサ3aを設け、複数の室内機2A,2B の運転台数
および吐出温度に応じて、第一膨張弁10a および第二膨
張弁10b の弁開度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は多室形空気調和機に
係わり、より詳しくは、複数の室内ユニットの運転台数
および冷媒の吐出温度に応じて、冷媒回路内の冷媒循環
量を適正に保ち、吐出温度上昇や能力不足を防止できる
冷媒回路の構成およびその制御に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の多室形空気調和機は、例えば図３
に示すようなものがある。図においてて、1'は室外ユニ
ット、2Aおよび2Bは共に冷房運転あるいは暖房運転でき
る第一室内ユニットと、第二室内ユニットである。３は
冷媒を圧縮し高温高圧のガスにする圧縮機、４は冷媒の
流れる方向を変えて冷房運転と暖房運転等の切換えを行
う四方弁、５は冷房運転時に凝縮器、暖房運転時に蒸発
器として機能する室外熱交換器、６は冷媒の流れを抑え
減圧する主膨張弁、7aおよび7bは冷房運転時に蒸発器、
暖房運転時に凝縮器として機能し、前記第一室内ユニッ
ト2Aおよび第二室内ユニット2Bにそれぞれ搭載された第
一室内熱交換器と第二室内熱交換器である。
【０００３】前記主膨張弁６と第一室内熱交換器7aとの
間に第一分流用膨張弁8aを、前記主膨張弁６と第二室内
熱交換器7bとの間に第二分流用膨張弁8bを、それぞれ介
して第一室内熱交換器7aと第二室内熱交換器7bを並列接
続して冷媒回路を形成した構成となっている。
【０００４】上記構成において、冷房運転時は、圧縮機
３から吐出された高温高圧の冷媒は破線矢印で示すよう
に、前記四方弁４を通り、前記室外熱交換器５に流入
し、室外に熱を放出して凝縮液化し、前記主膨張弁６に
より減圧膨張し、さらに、運転状況に応じて、前記第一
分流用膨張弁8aおよび第二分流用膨張弁8bにて、絞り調
整が行われ、前記第一室内熱交換器7aおよび第二室内熱
交換器7bに流入して蒸発気化し、室内の熱を吸収した
後、四方弁４を経て、再び圧縮機３に戻る。また、暖房
運転時は、前記四方弁４を切り替え冷媒を実線矢印で示
すように流し、前記室外熱交換器５、第一室内熱交換器
7aおよび第二室内熱交換器7bの作用が逆になる以外は同
じである。
【０００５】しかしながら、上記構成の場合、複数の室
内ユニットの運転台数が増加したとき、必要な冷媒量が
増加するが、冷媒量が変えられないため、冷媒不足によ
る吐出温度上昇や、能力不足を起こす原因となってい
た。また運転台数が減少した場合は、冷媒過多による吐
出温度低下による能力不足を起こすという問題があっ
た。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題に鑑
みなされたもので、複数の室内ユニットの運転台数およ
び冷媒の吐出温度に応じて、冷媒回路内の冷媒循環量を
適正に保ち、吐出温度上昇や能力不足を防止できる多室
形空気調和機を提供することを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するためになされたもので、圧縮機と、四方弁と、室
外熱交換器と、主膨張弁とを備えた室外ユニットに対
し、第一室内熱交換器を備えた第一室内ユニットと、第
二室内熱交換器を備えた第二室内ユニットとを設け、前
記圧縮機の吐出側と吸込側とを前記四方弁に接続し、同
四方弁に前記室外熱交換器の一側を接続し、同室外熱交
換器の他側と前記主膨張弁の一側を接続し、同主膨張弁
の他側を分岐し、夫々分流用膨張弁を介して前記第一室
内熱交換器と、前記第二室内熱交換器との一側に配管に
より接続するとともに、これら第一および第二室内熱交
換器の他側に接続された配管を合流し前記四方弁に接続
して冷媒回路を構成し、前記第一室内ユニットと前記第
二室内ユニットとを、共に冷房運転あるいは暖房運転を
行えるようにした多室形空気調和機において、前記主膨
張弁の両側より夫々第一膨張弁および第二膨張弁を介し
てレシーバータンクを並列接続するとともに、前記圧縮
機の吐出側に、吐出冷媒の温度を検出する吐出温度セン
サを設け、前記複数の室内機の運転台数および前記吐出
温度センサにより検出した吐出温度に応じて、前記第一
膨張弁および第二膨張弁の弁開度を制御する構成となっ
ている。
【０００８】また、冷房運転時に、前記吐出温度が設定
吐出温度より所定値高く、かつ前記主膨張弁の弁開度が
上限の場合、前記第一膨張弁を全開にするとともに、前
記第二膨張弁の弁開度を所定値開くよう制御する構成と
なっている。
【０００９】また、冷房運転時に、前記吐出温度が設定
吐出温度より所定値低く、かつ前記主膨張弁の弁開度が
下限の場合、前記第一膨張弁を全開にするとともに、前
記第二膨張弁の弁開度を所定値閉じるよう制御する構成
となっている。
【００１０】また、暖房運転時に、前記吐出温度が設定
吐出温度より所定値高く、かつ前記主膨張弁の弁開度が
上限の場合、前記第二膨張弁を全開にするとともに、前
記第一膨張弁の弁開度を所定値開くよう制御する構成と
なっている。
【００１１】また、暖房運転時に、前記吐出温度が設定
吐出温度より所定値低く、かつ前記主膨張弁の弁開度が
下限の場合、前記第二膨張弁を全開にするとともに、前
記第一膨張弁の弁開度を所定値閉じるよう制御する構成
となっている。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいた実施例として詳細に説明する。図１は、本発
明による多室形空気調和機の冷媒回路の構成図、図２
は、各運転モードにおける各膨張弁の弁開度の制御を示
す図である。図において、１は室外ユニット、2Aおよび
2Bは共に冷房運転あるいは暖房運転できる第一室内ユニ
ットと、第二室内ユニットである。３は冷媒を圧縮し高
温高圧のガスにする圧縮機、４は冷媒の流れる方向を変
えて冷房運転と暖房運転等の切換えを行う四方弁、５は
冷房運転時に凝縮器、暖房運転時に蒸発器として機能す
る室外熱交換器、６は冷媒の流れを抑え減圧する主膨張
弁、7aおよび7bは冷房運転時に蒸発器、暖房運転時に凝
縮器として機能し、前記第一室内ユニット2Aおよび第二
室内ユニット2Bにそれぞれ搭載された第一室内熱交換器
と第二室内熱交換器である。
【００１３】前記主膨張弁６と第一室内熱交換器7aとの
間に第一分流用膨張弁8aを、前記主膨張弁６と第二室内
熱交換器7bとの間に第二分流用膨張弁8bを、それぞれ介
して第一室内熱交換器7aと第二室内熱交換器7bを並列接
続して冷媒回路を形成した構成となっている。
【００１４】９は、前記室外ユニット１内の前記主膨張
弁６の両端間に設けられた冷媒量調整回路である。同冷
媒量調整回路９は、前記室外熱交換器５と前記主膨張弁
６の間に、第一膨張弁10a を、同主膨張弁６と、前記第
一分流用膨張弁8aと第二分流用膨張弁8bの合流点との間
に第二膨張弁10b を、それぞれ並列に介してレシーバー
タンク11を設けた構成となっている。また、前記圧縮機
３の吐出側に、吐出冷媒の温度を検出する吐出温度セン
サ3aを設けた構成となっている。
【００１５】上記構成において、図１に示すように、冷
媒は冷房運転時に破線矢印方向に、また、暖房運転時に
実線矢印方向に向け流れる。前記主膨張弁６は、主に冷
媒回路の凝縮、蒸発圧力を調整しているため、その流路
の前後に圧力差が生じる。本発明は、この圧力差を利用
して前記レシーバータンク11に、冷媒回路内の冷媒の一
部を凝縮させ溜めるようになされている。そして、前記
複数の室内ユニット2A,2B,,,,,の運転台数および前記吐
出温度センサ3aが検出した前記圧縮機３の吐出温度に応
じて、前記第一膨張弁10a および第二膨張弁10b のの弁
開度を制御するようにしている。
【００１６】前記吐出温度の設定（目標）吐出温度をT
0、実際の検出吐出温度をTdとし、前記主膨張弁の弁開
度をVm、弁開度上限をVu、弁開度下限をVbとして表わし
た時、冷房運転時に、吐出温度Tdが設定吐出温度T0より
所定値（例えば10℃）高く、かつ前記主膨張弁６の弁開
度Vmが上限Vuの場合、即ち、 Td≧T0＋10℃、かつ、Vm＝Vuのとき、 前記第一膨張弁10a を全開にするとともに、前記第二膨
張弁10b の弁開度を所定値（例えば１パルス）開くよう
制御する構成となっている。
【００１７】また、冷房運転時に、吐出温度Tdが設定吐
出温度T0より所定値（例えば10℃）低く、かつ前記主膨
張弁６の弁開度Vmが下限Vbの場合、即ち、 Td≧T0−10℃、かつ、Vm＝Vbのとき、 前記第一膨張弁10a を全開にするとともに、前記第二膨
張弁10b の弁開度を所定値（例えば１パルス）閉じるよ
う制御する構成となっている。
【００１８】また、暖房運転時に、上記と同様に、 Td≧T0＋10℃、かつ、Vm＝Vuのとき、 前記第二膨張弁10b を全開にするとともに、前記第一膨
張弁10a の弁開度を所定値開くよう制御し、 Td≧T0−10℃、かつ、Vm＝Vbのとき、 前記第二膨張弁10b を全開にするとともに、前記第一膨
張弁10a の弁開度を所定値閉じるよう制御する構成とな
っている。
【００１９】上記説明において、前記主膨張弁６の流路
の前後に存在する圧力差を利用して前記レシーバータン
ク11に、冷媒回路内の冷媒の一部を凝縮させ溜めるよう
にし、前記複数の室内ユニット2A,2B,,,, の運転台数お
よび前記吐出温度センサ3aが検出した前記圧縮機３の吐
出温度に応じて、前記第一膨張弁10a および第二膨張弁
10b の弁開度を制御す構成とすることにより、冷媒回路
内の冷媒循環量を適正に保ち、吐出温度上昇や能力不足
を防止できる多室形空気調和機となる。
【００２０】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、レシーバ
ータンクに、冷媒回路内の冷媒の一部を凝縮させ溜める
ようにし、複数の室内ユニットの運転台数および吐出温
度センサが検出した圧縮機の吐出温度に応じて、第一膨
張弁および第二膨張弁の弁開度を制御す構成とすること
により、冷媒回路内の冷媒循環量を適正に保ち、吐出温
度上昇や能力不足を防止できる多室形空気調和機とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を示す多室形空気調和機の冷
媒回路の構成図である。
【図２】本発明による各運転モードにおける各膨張弁の
弁開度の制御状態を示す説明図である。
【図３】従来例による多室形空気調和機の冷媒回路の構
成図である。
【符号の説明】
１ 室外ユニット 2A,2B 室内ユニット ３ 圧縮機 3a 吐出温度センサ ４ 四方弁 ５ 室外熱交換器 ６ 主膨張弁 7a,7b 室内熱交換器 8a 第一分流用膨張弁 8b 第二分流用膨張弁 ９ 冷媒量調整回路 10a 第一膨張弁 10b 第二膨張弁 11 レシーバータンク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、
    主膨張弁とを備えた室外ユニットに対し、第一室内熱交
    換器を備えた第一室内ユニットと、第二室内熱交換器を
    備えた第二室内ユニットとを設け、前記圧縮機の吐出側
    と吸込側とを前記四方弁に接続し、同四方弁に前記室外
    熱交換器の一側を接続し、同室外熱交換器の他側と前記
    主膨張弁の一側を接続し、同主膨張弁の他側を分岐し、
    夫々分流用膨張弁を介して前記第一室内熱交換器と、前
    記第二室内熱交換器との一側に配管により接続するとと
    もに、これら第一および第二室内熱交換器の他側に接続
    された配管を合流し前記四方弁に接続して冷媒回路を構
    成し、前記第一室内ユニットと前記第二室内ユニットと
    を、共に冷房運転あるいは暖房運転を行えるようにした
    多室形空気調和機において、 前記主膨張弁の両側より夫々第一膨張弁および第二膨張
    弁を介してレシーバータンクを並列接続するとともに、
    前記圧縮機の吐出側に、吐出冷媒の温度を検出する吐出
    温度センサを設け、前記複数の室内機の運転台数および
    前記吐出温度センサにより検出した吐出温度に応じて、
    前記第一膨張弁および第二膨張弁の弁開度を制御してな
    ることを特徴とする多室形空気調和機。
  2. 【請求項２】 冷房運転時に、前記吐出温度が設定吐出
    温度より所定値高く、かつ前記主膨張弁の弁開度が上限
    の場合、前記第一膨張弁を全開にするとともに、前記第
    二膨張弁の弁開度を所定値開くよう制御してなることを
    特徴とする請求項１記載の多室形空気調和機。
  3. 【請求項３】 冷房運転時に、前記吐出温度が設定吐出
    温度より所定値低く、かつ前記主膨張弁の弁開度が下限
    の場合、前記第一膨張弁を全開にするとともに、前記第
    二膨張弁の弁開度を所定値閉じるよう制御してなること
    を特徴とする請求項１記載の多室形空気調和機。
  4. 【請求項４】 暖房運転時に、前記吐出温度が設定吐出
    温度より所定値高く、かつ前記主膨張弁の弁開度が上限
    の場合、前記第二膨張弁を全開にするとともに、前記第
    一膨張弁の弁開度を所定値開くよう制御してなることを
    特徴とする請求項１記載の多室形空気調和機。
  5. 【請求項５】 暖房運転時に、前記吐出温度が設定吐出
    温度より所定値低く、かつ前記主膨張弁の弁開度が下限
    の場合、前記第二膨張弁を全開にするとともに、前記第
    一膨張弁の弁開度を所定値閉じるよう制御してなること
    を特徴とする請求項１記載の多室形空気調和機。
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