JP2002155645A - 建物用シリンダ錠 - Google Patents

建物用シリンダ錠

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JP2002155645A
JP2002155645A JP2000352930A JP2000352930A JP2002155645A JP 2002155645 A JP2002155645 A JP 2002155645A JP 2000352930 A JP2000352930 A JP 2000352930A JP 2000352930 A JP2000352930 A JP 2000352930A JP 2002155645 A JP2002155645 A JP 2002155645A
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holder
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building
side bar
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Tetsuya Yamamoto
哲也 山本
Isao Ochi
勲 越智
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U Shin Ltd
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Yuhshin Co Ltd
Yuhshin Seiki Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピッキングを有効に防止できる建物用シリン
ダ錠を提供する。 【解決手段】 建物用のドア本体に装着され、内周面に
係合溝を備えたホルダー1と、ホルダー1内に回転可能
に設けられるシリンダ本体11とからなり、シリンダ本
体11に、キー31の挿入方向と直交する方向に付勢さ
れ、キー31の挿入により側縁部に形成した切欠部17
が整列する複数のタンブラー15と、各タンブラー15
に向かって付勢され、キー31が挿入される前の状態
で、タンブラー15の側縁部に当接してシリンダ本体1
1から突出し、ホルダー1の係合溝に係合する一方、キ
ー31の挿入により整列した切欠部17に係合すること
によりシリンダ本体11内に没入するサイドバー20と
を設けた建物用シリンダ錠において、サイドバー20の
外側部に、硬質金属材料からなる保護部材34を配設す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物のドアに使用
される建物用シリンダ錠に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建物用シリンダ錠として、複数の
タンブラーをホルダー内に形成した係合溝に突出させ
て、シリンダ本体の回動を不可能とするとともに、キー
の挿入により複数のタンブラーをシリンダ本体内に没入
させ、ホルダー内を回転可能とすることにより、開錠又
は施錠することができるようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の建物用シリンダ錠では、シリンダ本体を回動付勢し
た状態で、キー穴より工具等を挿入し、係合溝からタン
ブラーを一枚ずつ脱出させた位置に保持させることによ
り、キーを使用しなくても開錠される恐れのある、いわ
ゆるピッキングを確実に防止することは非常に困難であ
った。
【0004】そこで、本発明は、ピッキングを有効に防
止することのできる建物用シリンダ錠を提供することを
課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の第1の建物用シリンダ錠は、建物用のドア
本体に装着され、内周面に係合溝を備えたホルダーと、
該ホルダー内に回転可能に設けられるシリンダ本体とか
らなり、該シリンダ本体に、キーの挿入方向と直交する
方向に付勢され、キーの挿入により側縁部に形成した切
欠部が整列する複数のタンブラーと、該各タンブラーに
向かって付勢され、キーが挿入される前の状態で、タン
ブラーの側縁部に当接してシリンダ本体から突出し、ホ
ルダーの係合溝に係合する一方、キーの挿入により整列
した前記切欠部に係合することによりシリンダ本体内に
没入するサイドバーとを設けた建物用シリンダ錠におい
て、前記サイドバーの外側部に、硬質金属材料からなる
保護部材を配設した構成としている。
【0006】ここで、従来の建物用シリンダ錠では、屋
外に位置するホルダーを電動ドリル等の工具を用いて破
壊すれば、上方からサイドバーを押し込みながらタンブ
ラーを移動させれて解錠することが可能である。しか
し、前記第1の建物用シリンダ錠によれば、サイドバー
の外側部には保護部材が位置しているため、ホルダーを
破壊し、不正にサイドバーを操作することはできない。
特に、前記保護部材は、硬質金属材料として冷間圧延鋼
鈑に焼き入れしたものを適用しているため、ドリル等の
工具を用いても穴を空けることはできない。そのため、
盗難防止性に優れている。
【0007】前記第1の建物用シリンダ錠では、前記サ
イドバーの前面側に硬質金属材料からなる保護部材を配
設し、ホルダーの前面側を破壊し、キー挿入穴から工具
等の挿入を阻止できるようにすることが好ましい。
【0008】また、前記サイドバーの外側部と前面部に
配設する保護部材を一体成形し、シリンダ錠の組立作業
性の向上を図ることが好ましい。
【0009】さらに、本発明の第2の建物用シリンダ錠
は、建物用のドア本体に装着され、内周面に係合溝を備
えたホルダーと、該ホルダー内に回転可能に設けられる
シリンダ本体とからなり、該シリンダ本体に、キーの挿
入方向と直交する方向に付勢され、キーの挿入により側
縁部に形成した切欠部が整列する複数のタンブラーと、
該各タンブラーに向かって付勢され、キーが挿入される
前の状態で、タンブラーの側縁部に当接してシリンダ本
体から突出し、ホルダーの係合溝に係合する一方、キー
の挿入により整列した前記切欠部に係合することにより
シリンダ本体内に没入するサイドバーとを設けた建物用
シリンダ錠において、前記サイドバーの前面側に、硬質
金属材料からなる球状の保護部材を配設した構成として
いる。
【0010】この第2の建物用シリンダ錠によれば、電
動ドリル等の工具を用いてシリンダ錠を破壊しようとし
ても、前記保護部材により正面側からの破壊を防止でき
る。そのため、不正にサイドバーを操作し、解錠される
可能性を防止できる。
【0011】前記第2の建物用シリンダ錠では、前記保
護部材を、前記サイドバーの側におけるシリンダ本体の
キー挿入穴の近傍に配設することが好ましい。
【0012】また、前記サイドバーの前面側において、
前記保護部材の外側部に位置するように硬質金属材料か
らなる板状の第2の保護部材を配設し、より確実に正面
側からの破壊を防止できるようにすることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。図1から図3は、本発明の第1実施
形態に係る建物用シリンダ錠を示す。このシリンダ錠
は、大略、ホルダー1と、その内部に回転可能に設けら
れるシリンダ本体11と、ホルダー1を覆うカバー30
とから構成されている。
【0014】前記ホルダー1は、亜鉛やアルミニウム等
の金属材料を略円筒状に成形することにより得られる。
ホルダー1の外周面には位置決め用の突条2と、逃がし
溝3がそれぞれ2つずつ90度間隔で交互に形成されて
いる。ホルダー1の前面側には、外方に突出するフラン
ジ状の鍔部4が形成され、その中央部には円筒状に突出
する筒状部5が設けられている。筒状部5の内面の対称
な位置には、軸方向に沿って一対の第1係合溝6(図1
中、一方は図示せず)が形成されている。また、ホルダ
ー1の内面には、前記第1係合溝6とは90度位相した
位置に、一対の第2係合溝7が形成されている。ホルダ
ー1の後端開口部には、図2および図3に示すように、
後端から所定範囲に拡開部8が形成され、この拡開部8
に連続して一対の係合凹部9が形成されている。さら
に、本実施形態では、前記筒状部5の外周部に、後述す
る保護部材34を挿入する挿入穴10が設けられてい
る。この挿入穴10は、後述するシリンダ本体11を配
設した状態で、サイドバー20の配設方向と対応する外
側部に位置するように構成している。
【0015】前記シリンダ本体11は円柱状をなし、そ
の内部には、図4(A),(B)に示すように、複数の
タンブラー15及びサイドバー20がそれぞれ収容され
ている。また、このシリンダ本体11の後端側外周部に
は、図1に示すように、コンストラクションカム24が
軸方向に沿ってスライド可能に配設されている。
【0016】具体的には、前記シリンダ本体11の軸心
には、矩形状のキー挿入穴12が形成されている。シリ
ンダ本体11の外周面には、両側から軸方向に所定間隔
で、前記キー挿入穴12に連通する複数のタンブラー穴
13がそれぞれ穿設され、このタンブラー穴13にそれ
ぞれ後述するタンブラー15が配設されている。そし
て、前記タンブラー穴13には、図2に示すように、1
つ置きの一端部(下端部)にスプリング挿入孔13aが
それぞれ形成されている。なお、図示していないが、図
2の紙面向こう側にも同じくスプリング挿入孔13aが
他端部(上端部)に形成されている。シリンダ本体11
の前面側の外周面には、図5(A)に示すように、略I
字形の開口部14が形成され、その両端部両側は平坦な
取付部14aとなっている。シリンダ本体11の背面側
にはフランジ状に突出する鍔部11aが形成され、ホル
ダー1における後端の拡開部8の内縁に嵌合するように
なっている。
【0017】前記タンブラー15は板状をなし、図3に
示すように、全長の短いコンストラクションキーと全長
の長いユーザーキーのいずれにも応動する6枚の前面側
のタンブラー15aと、ユーザーキーのみに応動する4
枚の後方側のタンブラー15bとの10枚で構成されて
いる。このタンブラー15は、図4に示すように、中央
部に矩形状のキー穴16が穿設されている。各タンブラ
ー15の一方の側縁部にはV字状の切欠部17が形成さ
れ、他方の側縁部にはスプリング18の一端部が圧接す
るスプリング受部19が突設されている。
【0018】サイドバー20は、図5(A)に示すよう
に、下面が断面三角形状に突出する略直方体形状で、上
面両側にはスプリング受部21がそれぞれ形成されてい
る。このサイドバー20は、シリンダ本体11の取付部
14aに加締めて固定される止め金具22との間に配設
した一対のスプリング23により、シリンダ本体11の
開口部14に没入するように付勢されるようになってい
る。そして、キー31(図4(B)参照)の挿入により
タンブラー15が整列されて切欠部17が一列に並ぶ
と、サイドバー20はこれら切欠部17に係合してホル
ダー1内に没入するようになっている。なお、本実施形
態では、シリンダ本体11から突出する前面側の1枚の
タンブラー15aを付勢するスプリングの付勢力のみで
サイドバー20がシリンダ本体11から突出するように
しているが、数枚のタンブラー15aを付勢するスプリ
ングの付勢力を利用すれば、各スプリングの付勢力を弱
くすることができる。
【0019】前記コンストラクションカム24は、図6
に示すようにドーナツ状をなし、その一端側に鍔部24
aが形成されている。そして、この鍔部24aと、前記
シリンダ本体11の鍔部11aとの間にはスプリング2
5が配設され、コンストラクションカム24を前面側
(図2において右側)に付勢するようになっている。コ
ンストラクションカム24の外周縁部の対向位置には係
合突部26がそれぞれ形成され、内周面には、係合突部
26の近傍に、背面側のスプリング凹部27と前面側の
タンブラー凹部28とがそれぞれ形成され、その間にコ
ンストラクションカム24の前面側への移動を阻止する
ための係合壁29が設けられている。すなわち、係合壁
29の前面側のタンブラー係合凹部に係合した後方側の
タンブラー15bにより、コンストラクションカム24
は前面側への移動を阻止される。
【0020】前記カバー30は、図1から図3に示すよ
うに、一端が略円錐台形状の円筒状をなし、ホルダー1
の外周側を覆った状態で、該ホルダー1がネジ止めによ
り固定されるものである。このカバー30の円錐面側中
央部には、キー31を挿入可能とするための挿入孔32
が形成され、その内周縁には前記ホルダー1の先端面と
の間に環状の蓄光部材33と、保護部材34とが配設さ
れる。
【0021】前記蓄光部材33は、例えば、ポリカーボ
ネイトに蓄光材料を練り込み、夜間に発光するものが使
用される。
【0022】前記保護部材34は、例えば、冷間圧延鋼
鈑に焼き入れをした硬質金属材料が適用される。この保
護部材34は、前記カバー30の内周縁に位置する円環
状板部35と、該円環状板部35から突出する矩形状板
部36とからなり、これらが一体に成形されている。そ
して、前記矩形状板部36を前記ホルダー1の挿入穴1
0に挿入することにより、キー31が挿入する前の状態
において、該矩形状板部36が前記シリンダ本体11に
配設したサイドバー20の配設方向と平行するとともに
シリンダ本体11の径方向外側部に位置する。また、前
記円環状板部35が、前記サイドバー20の前面側であ
るシリンダ本体11の前部に位置するように構成してい
る。
【0023】即ち、本実施形態では、蓄光部材33の後
方側に保護部材34を配設し、蓄光部材33が破壊され
ても、保護部材34によってシリンダ本体11が保護さ
れるように構成している。
【0024】次に、前記構成からなる建物用シリンダ錠
の組み立てについて説明する。まず、シリンダ本体11
のスプリング挿入孔13aからスプリング18を挿入し
た後、タンブラー穴13からタンブラー15を挿入す
る。ここで、各タンブラー15は図示しない冶具等を用
いて押し込んだ状態に維持する。
【0025】続いて、図5(A)に示すように、シリン
ダ本体11の取付部14aにスプリング23とともにサ
イドバー20を配置し、図5(B)に示すように、その
上方から止め金具22を加締めにて固定して取り付け
る。この状態で、サイドバー20は前面側のタンブラー
15aの側縁部に圧接する。
【0026】その後、シリンダ本体11の外周部に、ス
プリング25とともにコンストラクションカム24を装
着する。この際、コンストラクションカム24をスプリ
ング25の付勢力に抗してシリンダ本体11の鍔部11
aに当接するまで押し込む。そして、その位置にあるタ
ンブラー15の押し込み状態を解除する。これにより、
タンブラー15bがコンストラクションカム24のタン
ブラー凹部28に係合し、係合壁29によってコンスト
ラクションカム24の軸方向への移動が阻止される。
【0027】次いで、コンストラクションカム24とと
もにシリンダ本体11をホルダー1内に収容する。この
際、各タンブラー15の押し込みを解除し、それぞれホ
ルダー1内の第1係合溝6に係合させる。また、サイド
バー20が前面側のタンブラー15aの側縁部に押され
てシリンダ本体11から突出し、ホルダー1内の第2係
合溝7に係合する。
【0028】続いて、前記ホルダー1の前面側から保護
部材34の矩形状板部36を挿入穴10に挿入し、該保
護部材34を装着する。
【0029】その後、ホルダー1の先端面である保護部
材34の円環状板部35の前面に蓄光部材33を配置
し、この状態で、シリンダ本体11を装着したホルダー
1をカバー30の内部に装着し、ネジ止めにより固定す
る。
【0030】このようにして組み立てられた建物用シリ
ンダ錠は、図3に示すように、コンストラクションカム
24に後方側のタンブラー15bが係合し、コンストラ
クションカム24がシリンダ本体11とともに回転す
る。したがって、この段階では、コンストラクションカ
ム24に係合する後方側のタンブラー15bを動作させ
ないコンストラクションキーを挿入して残る前面側のタ
ンブラー15aをシリンダ本体11内に没入動作させる
ことにより開錠操作することが可能である。
【0031】前記建物用シリンダ錠を建物のドア40に
取り付ける場合、そのドア40の前面パネル41に形成
した穴41aにホルダー1の後端部を挿入し、突条2に
よって回転方向の位置決めを行う。そして、ドア40の
背面パネル42の背面から棒材43を利用して取付台4
4を介してネジ止めし、カバー30の後端開口部を前面
パネル41に圧接させることによりドア40への装着が
完了する。
【0032】このようにしてドア40に装着された建物
用シリンダ錠によれば、ドア40の前面からカバー30
によって覆われた部分が突出しているので、キー31の
挿入を容易に行うことができる。そして、全長の長いユ
ーザーキーを使用すれば、以下のように、このユーザー
キーによってのみ開錠及び施錠操作が可能となる。
【0033】即ち、全長の長いユーザーキーの挿入によ
り、図7に示すように、ホルダー1の係合溝に係合する
前面側のタンブラー15aのみならず、コンストラクシ
ョンカム24に係合した後方側のタンブラー15bも移
動する。これにより、コンストラクションカム24はス
プリング25の付勢力によって前面側へスライド移動
し、その係合突部26がホルダー1の係合凹部9に係合
して回転不可能となる。
【0034】したがって、この段階で、前記コンストラ
クションキーを挿入しても、ホルダー1と一体化したコ
ンストラクションカム24に係合する後方側のタンブラ
ー15bをシリンダ本体11内に没入させることができ
ず、開錠操作を行うことは不可能である。
【0035】一方、全長の長いユーザーキーを使用すれ
ば、前記後方側のタンブラー15bを前面側のタンブラ
ー15aとともにシリンダ本体11内に没入させ、ユー
ザーキーを回転操作してホルダー1内でシリンダ本体1
1を回転させることにより、開錠又は施錠操作を行うこ
とが可能である。
【0036】ここで、前記ドア40に取り付けた建物用
シリンダ錠において、屋外に位置する前面パネル41の
側に位置する蓄光部材33は、強度が弱くて破壊されや
すい。そのため、従来の建物用シリンダ錠では、この蓄
光部材33を破壊して前面側からサイドバー20を押し
込みながらタンブラー15を移動させれば、切欠部17
にサイドバー20を係合させて解錠することが可能であ
る。または、露出したカバー30を電動ドリル等の工具
を用いて破壊すれば、同様にサイドバー20を押し込み
ながらタンブラー15を移動させれて解錠することが可
能である。
【0037】しかし、本実施形態では、前記蓄光部材3
3の背部には、保護部材34の円環状板部35が位置し
ているため、キー挿入穴12から工具等の挿入を阻止で
きる。また、工具を用いてカバー30を破壊しても。サ
イドバー20の外側部には保護部材34の矩形状板部3
6が位置しているため、不正にサイドバー20を操作す
ることはできない。特に、前記保護部材34として冷間
圧延鋼鈑に焼き入れしたものを適用しているため、ドリ
ル等の工具を用いても穴を空けることはできない。その
ため、盗難防止性に優れている。
【0038】図8は第2実施形態の建物用シリンダ錠を
示す。この第2実施形態では、円環状板部35および矩
形状板部36からなる保護部材34の代わりに、球状の
第1保護部材50と、板状の第2保護部材51をシリン
ダ本体11に配設した点で、第1実施形態と相違してい
る。
【0039】前記第1保護部材50は、第1実施形態と
同様に、球状とした鋼材に焼き入れをした硬質金属材料
が適用されている。この第1保護部材50は、前記シリ
ンダ本体11内におけるキー挿入穴12の両側面におい
て、前記サイドバー20の側の前面側と、その対向位置
の2カ所に前側面から載置して配設し、その表面をシリ
ンダーキャップ52で覆っている。このシリンダーキャ
ップ52は、加締め等によってシリンダ本体に固定する
ようにしている。したがって第1保護部材50は簡単に
組み付け保持できる。
【0040】前記第2保護部材51は、第1実施形態と
同様に、円環状とした冷間圧延鋼鈑に焼き入れした硬質
金属材料が適用されている。そして、この第2保護部材
51は、サイドバー20の前面側であるホルダー1の前
面に配設し、前記第1保護部材50の外側部に位置さ
せ、ホルダーキャップ53で覆うように構成している。
このホルダーキャップ53は、加締め等によってホルダ
ー1の前面に固定されている。ここで、このホルダーキ
ャップ53の前面側には、蓄光部材33が配設されてい
るため、ホルダーキャップ53だけをこじてめくりあげ
るようにしても、第2保護部材52を取り除くことはで
きない。
【0041】この第2実施形態の建物用シリンダ錠は、
第1実施形態と同様に、ドア40に取り付けた後、全長
の長いユーザーキーを使用すれば、このユーザーキーに
よってのみ開錠及び施錠操作が可能となる。
【0042】また、キー挿入穴12から電動ドリル等の
工具を用いてシリンダ錠を破壊しようとしても、第1保
護部材50が空転して電動ドリルの回転を吸収し、キー
挿入穴12を破壊することはできない。そのため、シリ
ンダ本体11の内部側から不正にサイドバー20を操作
し、解錠される可能性を防止できる。さらに、前記第1
保護部材50の外側部には第2保護部材51が位置して
いるため、前記第1保護部材50の外側部からの破壊も
防止できる。
【0043】さらにまた、ホルダー1とシリンダ本体1
1との間から、サイドバー20の前面側を破壊しようと
した場合には、空転する第1保護部材50と硬質金属材
料の第2保護部材51により阻止され、サイドバー20
の前面側も破壊されることはない。しかも、第1保護部
材50がサイドバー20の対向位置の前面側にも配設さ
れているため、スプリング挿入孔13aも破壊されるこ
とはなく、スプリング18を取り除くことによる盗難を
防止することもできる。
【0044】なお、前記実施形態では、建物用シリンダ
錠をドア40のノブ(図示せず)とは無関係に設けた
が、ノブ及びその回動によってドア40の側縁部から出
没する係止部とからなるノブ装置に一体的に設けるよう
にしてもよい。
【0045】また、前記第1実施形態では、保護部材3
4は、円環状板部35と矩形状板部36とを一体に設け
たが、図9に示すように、別体に設けてもよい。この場
合、図10に示すように、ホルダー1には、矩形状の保
護部材36を挿入配置する挿入穴10を、後側から挿入
するように設けてもよい。
【0046】さらに、第2実施形態では、第1保護部材
50の外側部に第2保護部材51を配設したが、この第
2保護部材51は必ずしも配設する必要はない。さらに
また、第2実施形態では、ホルダー1におけるサイドバ
ー20の外側部に位置するように、第1実施形態に示す
矩形状の保護部材36を配設してもよい。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の建物用シリンダ錠は、キーの挿入によりシリンダ本体
内に没入するタンブラーのほかに、各タンブラーの切欠
部が整列することによりシリンダ本体内に没入するサイ
ドバーを設けるようにしたので、盗難防止性に優れてい
る。
【0048】しかも、サイドバーの外側部に保護部材を
配設されているため、または、サイドバーの前面側に球
状の保護部材を配設しているため、ホルダーをドリル等
の工具を用いて破壊し、不正にサイドバーを操作するこ
とはできない。そのため、より確実に盗難防止を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の建物用シリンダ錠を
示す分解斜視図である。
【図2】 第1実施形態の建物用シリンダ錠の正面中央
縦断面図である。
【図3】 第1実施形態の建物用シリンダ錠の正面中央
横断面図である。
【図4】 (A)は建物用シリンダ錠にキーを差し込ん
でいない状態のサイドバーを配置した位置での断面図、
(B)はキーを挿入した状態での断面図である。
【図5】 (A)はシリンダ本体の分解斜視図、(B)
は組立状態の斜視図である。
【図6】 (A),(B)はコンストラクションカムの
斜視図である。
【図7】 図3の状態からユーザーキーを挿入した後の
状態を示す正面中央横断面図である。
【図8】 第2実施形態の建物用シリンダ錠の断面図で
ある。
【図9】 第1実施形態の変形例である建物用シリンダ
錠の断面図である。
【図10】 第1実施形態の他の変形例である建物用シ
リンダ錠の断面図である。
【符号の説明】
1…ホルダー,6…第1係合溝,7…第2係合溝,10
…挿入穴,11…シリンダ本体,12…キー挿入穴,1
3…タンブラー穴,15…タンブラー,16…キー穴,
20…サイドバー,24…コンストラクションカム,3
0…カバー,31…キー,33…蓄光部材,34…保護
部材,35…円環状板部,36…矩形状板部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物用のドア本体に装着され、内周面に
    係合溝を備えたホルダーと、 該ホルダー内に回転可能に設けられるシリンダ本体とか
    らなり、 該シリンダ本体に、 キーの挿入方向と直交する方向に付勢され、キーの挿入
    により側縁部に形成した切欠部が整列する複数のタンブ
    ラーと、 該各タンブラーに向かって付勢され、キーが挿入される
    前の状態で、タンブラーの側縁部に当接してシリンダ本
    体から突出し、ホルダーの係合溝に係合する一方、キー
    の挿入により整列した前記切欠部に係合することにより
    シリンダ本体内に没入するサイドバーとを設けた建物用
    シリンダ錠において、 前記サイドバーの外側部に、硬質金属材料からなる保護
    部材を配設したことを特徴とする建物用シリンダ錠。
  2. 【請求項2】 前記サイドバーの前面側に硬質金属材料
    からなる保護部材を配設したことを特徴とする請求項1
    に記載の建物用シリンダ錠。
  3. 【請求項3】 前記サイドバーの外側部と前面部に配設
    する保護部材を一体成形したことを特徴とする請求項2
    に記載の建物用シリンダ錠。
  4. 【請求項4】 建物用のドア本体に装着され、内周面に
    係合溝を備えたホルダーと、 該ホルダー内に回転可能に設けられるシリンダ本体とか
    らなり、 該シリンダ本体に、 キーの挿入方向と直交する方向に付勢され、キーの挿入
    により側縁部に形成した切欠部が整列する複数のタンブ
    ラーと、 該各タンブラーに向かって付勢され、キーが挿入される
    前の状態で、タンブラーの側縁部に当接してシリンダ本
    体から突出し、ホルダーの係合溝に係合する一方、キー
    の挿入により整列した前記切欠部に係合することにより
    シリンダ本体内に没入するサイドバーとを設けた建物用
    シリンダ錠において、 前記サイドバーの前面側に、硬質金属材料からなる球状
    の保護部材を配設したことを特徴とする建物用シリンダ
    錠。
  5. 【請求項5】 前記保護部材を、前記サイドバーの側に
    おけるシリンダ本体のキー挿入穴の近傍に配設したこと
    を特徴とする請求項4に記載の建物用シリンダ錠。
  6. 【請求項6】 前記サイドバーの前面側において、前記
    保護部材の外側部に位置するように硬質金属材料からな
    る板状の第2の保護部材を配設したことを特徴とする請
    求項4または請求項5に記載の建物用シリンダ錠。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006037343A (ja) * 2004-07-22 2006-02-09 U-Shin Showa Ltd 破壊防止型シリンダ錠
JP2008101432A (ja) * 2006-10-20 2008-05-01 Alpha Corp シリンダ錠

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