JP2002155599A - 瓦の固定方法 - Google Patents

瓦の固定方法

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JP2002155599A
JP2002155599A JP2000355490A JP2000355490A JP2002155599A JP 2002155599 A JP2002155599 A JP 2002155599A JP 2000355490 A JP2000355490 A JP 2000355490A JP 2000355490 A JP2000355490 A JP 2000355490A JP 2002155599 A JP2002155599 A JP 2002155599A
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roof
tiles
fixing
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Masayoshi Hirano
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ART HOME SERVICE KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】屋根に長年敷設された、あるいは新たに敷設す
る瓦を瓦用固定具を用いることなく、瓦にズレや浮き上
がりが発生しないように固定することができる新しい瓦
の固定方法の提供。 【解決手段】瓦桟に瓦を引っ掛けて野路板の上面に順次
瓦を敷設して屋根を葺くときに、上方瓦の下縁面の一部
とその下方瓦の上縁面をシリコーンコーキング材21で
接着固定する。また、長年敷設された瓦は、ズレや浮き
上がりを修正し、割れた瓦を取り替え、表面の汚れを清
浄にしたのち、同様に上方瓦とその下方の瓦をシリコー
ンコーキング材で接着固定する。棟瓦、のし瓦、鬼瓦、
平瓦5、妻瓦、軒先瓦、丸瓦、軒先丸瓦についても、間
をシリコーンコーキング材で接着固定し、屋根上の瓦全
体を接着固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根に敷設されて
いる、または屋根に敷設するセメント瓦、日本瓦、釉薬
瓦等(以下単に瓦という)の固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】屋根に敷設される平瓦の固定は、平瓦の
引掛け部を瓦桟に引っ掛けて野路板の上面に順次敷設す
るときに、屋根側に練った土を敷いてその上に瓦を乗せ
て練った土によって接着固定するか、瓦に予め釘孔を設
けておいて釘打ちによって屋根に固定する方法が一般的
である。また、棟瓦、のし瓦、鬼瓦の固定は、棟瓦同士
の接合部、のし瓦同士の重合部、棟瓦、のし瓦と鬼瓦の
当接部を銅線ならびに漆喰で固定するのが一般的であ
る。
【0003】図8は本発明に係る瓦の固定方法を適用す
る前の従来の瓦の敷設状態を示す斜視図である。図8に
おいて、建造物の屋根1には、棟瓦(かんぶり)2、の
し瓦3、鬼瓦4、平瓦5、妻瓦6および軒先瓦7からな
る各種の屋根瓦が使用されている。これらの屋根瓦は、
長期間の使用によって土や漆喰と瓦の縁(接着力)切
れ、ズレや浮き上がり、老朽化による割れなどに起因す
る雨漏り、付着物による汚れや変色による外観の悪化等
が発生する。
【0004】屋根に敷設された瓦は、土や漆喰との縁
(接着力)切れが早いもので2年、もったとしても6〜
7年で発生するため、瓦のズレ、浮き上がり、老朽化に
よる割れなどに起因する雨漏りなどが発生する。このよ
うな場合には、現状でも十分使用に耐えられる瓦であっ
ても、老朽化した瓦と同様に除去したのち、新たに瓦を
敷設するか、あるいは割れた瓦の取り替えと、瓦のズレ
や浮き上がりを修正したのち、瓦表面の汚れを除去して
固定具を用いて固定することが行われている。
【0005】しかし、土や漆喰により固定していた十分
使用に耐えられる瓦や老朽化した瓦を除去したのち、新
たに瓦を敷設する場合は、瓦の葺き替え作業は極めて煩
雑であり、費用が掛かるばかりでなく、除去したまだ十
分使用に耐えられる瓦や老朽化した瓦は焼却処理ができ
ないため、埋め立て廃棄するしか処理方法がなく、多額
の処理費用を要する上に自然環境の破壊につながるのが
実状である。
【0006】屋根に敷設された瓦の固定方法としては、
屋根の周縁部に敷設された袖瓦を保持する保持部と、屋
根側に固定される取付部とを備えた瓦用固定具におい
て、袖瓦に対する屋根側の位置に対応すべく、前記取付
部が前記保持部に対して位置変更可能となる瓦用固定
具、前記保持部の一部には略円弧状かつ幅狭な調整部が
形成され、かつその調整部が変形することで、前記取付
部が袖瓦に対する屋根側の位置に応じて位置変更可能と
なる瓦用固定具(特開平11−117465号公報)が
提案されている。
【0007】さらに、屋根に瓦を敷設する際の瓦止め工
法としては、瓦桟に瓦を引っ掛けて野路板の上面に順次
敷設するときに、前記瓦同士の重合部の一部に接着剤を
塗布する仮止め工程と、瓦の縁の角部と、その下方の瓦
の上面との間に接着剤を塗布する補強工程と、瓦用固定
具を用いてその瓦を固定する固定工程とからなり、瓦用
固定具が屋根の周縁部に敷設された瓦を保持するための
保持部と、保持部と一体で屋根側に取り付けられる取付
部とを備える。
【0008】上記保持部は取付部から屈曲部をを介して
外側に屈曲された外向片と、この外向片から上方に延設
された連結片と、瓦上面に当接すべく連結片から内側に
延設された内向片とからなり、その内向片は先端側が基
部側よりも外向片に接近するように形成され、内向片の
先端には上方に湾曲された湾曲部が形成されており、固
定工程において、屋根の周縁部に位置する瓦に瓦用固定
具の保持部を外側から嵌合させると共に、取付部を屋根
側に固定する瓦止め工法(特許第2920873号)が
提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】特開平11−1174
65号公報に開示された瓦用固定具は、屋根の周縁部に
敷設された袖瓦(妻瓦)を瓦用固定具を用いて屋根側に
固定するためのもので、袖瓦以外の瓦を固定することは
できないため、袖瓦以外の瓦にズレや浮き上がりが発生
するという問題を有している。
【0010】また、特許第2920873号に開示され
た瓦止め工法は、瓦敷設時に瓦同士の重合部分の一部に
接着剤を塗布して仮止めし、瓦の縁の角部とその下方の
瓦の上面との間に接着剤を塗布して補強し、かつ屋根の
周縁部に敷設された瓦を瓦用固定具によって屋根側に固
定するものである。しかし、この瓦止め工法は、新築し
た家あるいは老朽化した瓦を除去した後に瓦を敷設する
場合であって、長年敷設した瓦にそのまま適用すること
はできない。
【0011】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消し、長年敷設された、あるいは新たに敷設する瓦を
瓦用固定具を用いることなく固定することができる新し
い瓦の固定方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る瓦の固定方
法は、瓦桟に瓦を引っ掛けて野路板の上面に順次瓦を敷
設して屋根葺くときに、上方瓦とその下方瓦をシリコー
ンコーキング材で接着固定することを特徴とする。
【0013】本発明に係る第2の瓦の固定方法は、屋根
に敷設された瓦のズレや浮き上がりを修正し、割れた瓦
を取り替えて表面の汚れを清浄にしたのち、上方瓦とそ
の下方の瓦をシリコーンコーキング材で接着固定するこ
とを特徴とする。
【0014】本発明に係る第3の瓦の固定方法は、屋根
に敷設された棟瓦と棟瓦、棟瓦とのし瓦および棟瓦、の
し瓦と鬼瓦の間を、シリコーンコーキング材で接着固定
することを特徴とする。
【0015】本発明に係る第4の瓦の固定方法は、屋根
に敷設された妻瓦または妻瓦とその隣の平瓦を、上方妻
瓦の下縁面の一部と下方妻瓦の上表面の間および妻瓦と
その隣の平瓦の側縁面と上表面の間をシリコーンコーキ
ング材で接着固定することを特徴とする。
【0016】本発明に係る第5の瓦の固定方法は、屋根
の谷間部周辺に敷設された平瓦を、上方平瓦の下縁面の
一部と下方平瓦の上表面の間および谷間部から2〜3枚
の平瓦の側縁面と平瓦の上表面の間をシリコーンコーキ
ング材で接着固定することを特徴とする。
【0017】本発明に係る第6の瓦の固定方法は、屋根
の谷間部に張設された銅板表面および銅板と谷間部下端
平瓦間をシリコーンコーキング材で接着固定することを
特徴とする。
【0018】本発明に係る第7の瓦の固定方法は、屋根
に敷設された軒先とその直上の平瓦の固定方法であっ
て、直上の平瓦の下縁面の一部と軒先瓦の上表面の間お
よび軒先瓦の側縁面と軒先瓦の上表面の間をシリコーン
コーキング材で接着固定することを特徴とする。
【0019】本発明に係る第8の瓦の固定方法は、京平
瓦と京平瓦の継ぎ目に半円筒形の丸瓦を伏せた本瓦ぶき
屋根の瓦の固定方法であって、丸瓦および軒先瓦のそれ
ぞれ重合部の上方丸瓦の下端と下方の丸瓦および軒先丸
瓦の上面間をシリコーンコーキング材で接着固定して一
本の丸瓦状とすると共に、軒先丸瓦の側端と軒先京平瓦
の上面間をシリコーンコーキング材で接着固定し、軒先
丸瓦より上方の全ての丸瓦の側端の一部と京平瓦の上面
間をシリコーンコーキング材で接着固定することを特徴
とする。
【0020】本発明に係る第9の瓦の固定方法は、屋根
に敷設された棟瓦、棟瓦とのし瓦および棟瓦、のし瓦と
鬼瓦の間を、シリコーンコーキング材で接着固定し、妻
瓦または妻瓦とその次の平瓦を、上方妻瓦の下縁面の一
部と下方妻瓦の上表面の間および妻瓦とその次の平瓦の
側縁面と上表面の間をシリコーンコーキング材で接着固
定し、直上平瓦の下縁面の一部と軒先瓦の上表面の間お
よび軒先瓦の側縁面と軒先瓦の上表面の間をシリコーン
コーキング材で接着固定することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】上記本発明に係る瓦の固定方法
は、新しく瓦屋根を葺く場合においては、瓦桟に瓦を引
っ掛けて野路板の上面に順次瓦を敷設して屋根葺くとき
に、上方瓦とその下方瓦をシリコーンコーキング材で接
着固定する。
【0022】また、長年敷設された瓦については、先ず
ズレや浮き上がりを修正し、割れた瓦は取り替え、表面
の汚れを洗浄する。瓦表面の汚れの洗浄は、瓦の表面を
ブラシで擦って水洗するか、高圧水や洗浄溶剤で洗浄す
るか、あるいは電動工具を用いて清掃する等いろいろな
方法で行うことができる。
【0023】上方平瓦とその下方の平瓦のシリコーンコ
ーキング材による接着固定は、瓦表面が乾燥した後、左
右の平瓦の重合部分の上方平瓦の下縁部の一部とその下
方の平瓦の上面との間に、シリコーンコーキング材を鏝
塗りするかあるいはコーキングガンを用いて塗った後ヘ
ラで押さえる。
【0024】このようにすれば、上方平瓦と下方平瓦の
重合部の一部の隙間にシリコーンコーキング材が入り込
み、より強力な接着力を生ずると共に、鏝あるいはヘラ
によってシリコーンコーキング材表面が滑らかとなり、
美観上からも好ましい。これによって、上方と下方の両
平瓦間のシリコーンコーキング材が塗り付けられていな
い部分を介して屋根の内部と外部との良好な通気性が維
持されると共に、左右の重合部分から浸入した雨水を排
出することができる。
【0025】本発明で使用するシリコーンコーキング材
としては、空気中の湿気と反応して室温で硬化する弾性
シーリング材で、施工が簡単で安定した接着力を有し、
耐久性、耐候性に優れたものであればよく、特に限定さ
れないが、例えば信越化学工業株式会社製の商品名「シ
ーラント45」(脱オキシム型)等が好ましい。
【0026】以下本発明に係る瓦の固定方法について、
図に基づいて詳細に説明する。前記のように、図8にお
ける老朽化した棟瓦(かんぶり)2、のし瓦3、鬼瓦
4、平瓦5、妻瓦6および軒先瓦7は、割れた瓦の取り
替えと、のし瓦3、平瓦5、妻瓦6および軒先瓦7のズ
レや浮き上がりを修正する。
【0027】しかる後、例えば、長年敷設された瓦の場
合は、高圧洗浄機を用いて棟瓦2、のし瓦3、鬼瓦4、
平瓦5、妻瓦6および軒先瓦7を洗浄し、汚れ、付着物
の除去を行った後これらを乾燥させる。乾燥した後シリ
コーンコーキング材を用いて前記各瓦の接着固定を行
う。
【0028】図1は本発明に係る瓦の固定方法の1例を
示す斜視図である。棟瓦2、のし瓦3、鬼瓦4の接着固
定は、図1に示すように、棟瓦同士2と2との重合部に
おいて、上になる方の棟瓦の端縁部の下面と下になる方
の棟瓦の上面との間に全体に亘ってシリコーンコーキン
グ材11を鏝塗りするかあるいはコーキングガンを用い
て塗った後ヘラで押さえて接着固定し、一本の棟瓦のよ
うに構成すると共に、棟瓦2と最上段ののし瓦3の表面
との接合部は、シリコーンコーキング材12を鏝塗りす
るかあるいはコーキングガンを用いて塗った後ヘラで押
さえて接着固定する。
【0029】棟瓦2、のし瓦3と鬼瓦4の接合部は、シ
リコーンコーキング材13を上記と同様鏝塗りするかあ
るいはコーキングガンを用いて塗った後ヘラで押さえて
接着固定する。また、のし瓦3同士、台のし瓦8同士は
上ののし瓦3の縁部と下ののし瓦3の表面間、あるいは
上の台のし瓦8の縁部と下の台のし瓦8の表面間にシリ
コーンコーキング材14を同じ方法によって接着固定す
る。
【0030】図2は本発明に係る瓦の固定方法のうち平
瓦の接着固定状態の1例を示す斜視図である。平瓦5は
図2に示すように、上方の平瓦5の下縁部の一部とその
下方の平瓦5の上縁部上面間にシリコーンコーキング材
21を上記と同じ方法によって接着固定する。但しこの
とき上方の平瓦5の下縁部全長に亘ってシリコーンコー
キング材21を塗り付けないようにする。
【0031】この場合、平瓦5のシリコーンコーキング
材21で接着固定する箇所は、平瓦5が他の平瓦5の上
に重合している部分の下縁部一部とすることが必要であ
る。こうすることにより、瓦間のシリコーンコーキング
材21が存在しない部分を介して屋根の内部と外部との
通気性が良好に維持されると共に、左右の重合部から浸
入した雨水を排出するすることができる。なお、シリコ
ーンコーキング材21は、鏝塗りするかあるいはコーキ
ングガンを用いて塗った後ヘラで押さえることによっ
て、上方の平瓦5の下縁部の一部とその下方の平瓦5の
上面間の接着固定に加え、平瓦5の重合部の隙間に入り
込み、より強力な接着力を生ずる。
【0032】図3は本発明に係る瓦の固定方法のうち軒
先瓦7の接着固定状態の1例を示す斜視図である。軒先
瓦7の接着固定は、図3に示すように、軒先瓦7の側縁
部と隣の軒先瓦7の重合部の表面との間にシリコーンコ
ーキング材31を上記と同様にして塗り込めると共に、
軒先瓦7の上方の平瓦5の下縁部の一部とその下方の軒
先瓦7の上面間にシリコーンコーキング材32を上記と
同様にして塗り込めて行う。
【0033】図4は本発明に係る瓦の固定方法のうち妻
瓦6を接着固定した状態の1例を示す斜視図である。妻
瓦6の固定は、図4に示すように、妻瓦6が下側の他の
妻瓦6または軒先瓦7の上に重合している部分の下縁部
の一部とその下側の妻瓦6または軒先瓦7の上面間にシ
リコーンコーキング材41を前記と同じ方法で塗り込め
て接着固定する。平瓦5と妻瓦6とは、平瓦5の側縁部
と妻瓦6の上面との間にシリコーンコーキング材42を
上記と同様にして塗り込めて接着固定する。この場合、
平瓦5の側縁部と妻瓦6の上面間の接着固定に加え、平
瓦5の側縁部と妻瓦6に重合する平瓦5の上面間にシリ
コーンコーキング材43を同様に塗り込めて、この部分
をも接着固定するのが好ましい。
【0034】図5は本発明に係る瓦の固定方法のうち屋
根の谷部における平瓦を接着固定した状態の1例を示す
斜視図である。図5において、51は屋根の谷部で、こ
の谷部51に張られた銅板(図示せず)の上面および平
瓦(切隅瓦)55の端面間にシリコーンコーキング材5
2を充填する。これによって谷部51は防水補強され、
銅板の酸性雨による腐食を防止することができる。
【0035】そして、谷部51に沿う平瓦(切隅瓦)5
5の側縁面と平瓦5の上面間にシリコーンコーキング材
53を、また、平瓦5の下縁面の一部とその下方の平瓦
5の上面間にシリコーンコーキング材54を前記と同じ
方法で塗り込めて接着固定する。この場合、平瓦5の側
縁面と平瓦5の上面間のシリコーンコーキング材53に
よる接着固定は、上方に向かって平瓦5の2〜3枚に亘
って実施するのが好ましい。
【0036】図6は本発明に係る瓦の固定方法のうち、
棟ののし瓦を縦止めにより接着固定した状態の1例を示
す斜視図である。図6において、棟瓦2同士のシリコー
ンコーキング材11および棟瓦2と最上段ののし瓦3の
表面との接合部のシリコーンコーキング材12による接
着固定は図1で説明した通りである。棟ののし瓦3を縦
止めにより接着固定する場合は、図6に示すように、の
し瓦3の最上段から最下段までの全体を縦方向に、所定
の間隔でシリコーンコーキング材61を前記と同様鏝塗
りあるいはコーキングガンで塗ってヘラで押さえること
によって接着固定する方法を用いることができる。
【0037】図7は本発明に係る瓦の固定方法のうち、
京平瓦と京平瓦の継ぎ目に半円筒形の丸瓦を伏せた本瓦
葺き屋根の丸瓦および軒先丸瓦の接着固定状態の1例を
示す斜視図である。図7に示したように、丸瓦71およ
び軒先丸瓦72のそれぞれ重合部上方の丸瓦71の下端
と、下方の丸瓦71または下方の軒先丸瓦72の上面と
の間にシリコーンコーキング材73を前記と同様な方法
で塗り込めて接着固定する。このようにすれば、各丸瓦
71は縦に繋がって一本の丸瓦状となる。
【0038】軒先丸瓦72の固定方法は、軒先丸瓦72
の側端と軒先京平瓦74の端部の上面との間にシリコー
ンコーキング材75を前記と同様な方法で塗り込めて接
着固定する方法である。さらに、軒先丸瓦72より上方
の全ての丸瓦71の側端の一部と京平瓦76の端部の上
面との間にシリコーンコーキング材77を前記と同様な
方法で塗り込めて接着固定する。
【0039】なお、本瓦葺き屋根の他の棟瓦(かんぶ
り)、のし瓦、鬼瓦の固定方法については、前記の図1
および図6に示した接着固定方法に準じて実施すればよ
い。また、妻瓦6(図4参照)の固定方法についても、
丸瓦71の側端および軒先丸瓦72の側端と妻瓦の重合
部分の上面との間に、前記の方法に準じてシリコーンコ
ーキング材を塗り込めて接着固定することができる。
【0040】
【実施例】長期間屋根に敷設されていた棟瓦2、のし瓦
3、鬼瓦4、妻瓦6、軒先京平瓦74、丸瓦71、軒先
丸瓦72および京平瓦76のうち、割れた瓦を取り替
え、ズレ、浮き上がりを修正し、高速洗浄機を用いて水
洗を行い、風乾したのち、信越化学工業株式会社製の1
成分型シリコーンシーリング材である商品名「シーラン
ト45」(脱オキシム型)を用い、シリコーンコーキン
グ材11、12、13、14(以上図1)、61(図
6)、73、75、77(以上図7)を鏝塗りして接着
固定した。その後、1年経過毎にこれらのシリコーンコ
ーキング材の状況の調査を繰り返しているが、8年経過
した現在においても、実施した上記各瓦のズレ、浮き上
がりは認められず、また上記各シリコーンコーキング材
の割れ、剥離、接着不良および変色も認められなかっ
た。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る瓦の固
定方法は上記の構成であるから以下の効果を奏する。 1.本発明による瓦の固定方法を適用して、棟瓦(かん
ぶり)、のし瓦、鬼瓦、平瓦、妻瓦、軒先瓦、丸瓦、軒
先丸瓦の間をシリコーンコーキング材で接着固定するこ
とにより、屋根上の瓦全体が接着固定され、瓦のズレや
浮き上がりの発生を防止することができると共に、台風
や地震などによる風雨、衝撃、振動に耐え、長期間に亘
って瓦の性能を良好に維持することができる。 2.棟瓦と棟瓦、棟瓦とのし瓦および棟瓦、のし瓦と鬼
瓦の間をシリコーンコーキング材で接着固定することに
よって、棟瓦と棟瓦、棟瓦とのし瓦および棟瓦、のし瓦
と鬼瓦の間が一体的に接着固定され、棟瓦、のし瓦のズ
レや浮き上がり、鬼瓦の倒れを完全に防止することがで
きる。 3.妻瓦または妻瓦とその次の平瓦をシリコーンコーキ
ング材で接着固定することによって、妻瓦または妻瓦と
その次の平瓦が一体的に接着固定され、妻瓦とその次の
平瓦のズレや浮き上がりを完全に防止することができ
る。 谷間部周辺に敷設された平瓦をシリコーンコーキング材
で接着固定することによって、谷間部周辺の平瓦が一体
的に接着固定され、谷間部周辺の平瓦のズレや浮き上が
りを完全に防止することができる。 5.谷間部に張設された銅板表面および銅板と谷間部下
端平瓦間をシリコーンコーキング材で接着固定すること
によって、銅板の酸性雨による腐食を防止することがで
きると共に、銅板と谷間部下端平瓦間からの雨漏りを完
全に防止することができる。 6.直上の平瓦の下縁面の一部と軒先瓦の上表面の間お
よび軒先瓦の側縁面と軒先瓦の上表面の間をシリコーン
コーキング材で接着固定することによって、軒先瓦があ
たかも一体的に接着固定され、軒先瓦のズレや浮き上が
りを完全に防止することができると共に、台風などの強
風によって飛ばされることを皆無とすることができる。 7.丸瓦同士、丸瓦と軒先丸瓦あるいは丸瓦、軒先丸瓦
と軒先京平瓦および京平瓦をシリコーンコーキング材で
接着固定することによって、本瓦ぶき屋根の丸瓦、軒先
丸瓦と軒先京平瓦および京平瓦があたかも一体的に接着
固定され、ズレや浮き上がりを完全に防止することがで
きると共に、台風などの強風によって飛ばされることを
皆無とすることができる。 8.棟瓦、のし瓦、鬼瓦、妻瓦および軒先瓦をシリコー
ンコーキング材で接着固定することによって、棟瓦、の
し瓦、鬼瓦、妻瓦および軒先瓦があたかも一体的に接着
固定され、ズレや浮き上がりを完全に防止することがで
きると共に、台風などの強風によって飛ばされることを
皆無とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る瓦の固定方法の1例を示す斜視図
【図2】本発明に係る平瓦の接着固定状態の1例を示す
斜視図
【図3】本発明に係る軒先瓦の接着固定状態の1例を示
す斜視図
【図4】本発明に係る妻瓦の接着固定状態の1例を示す
斜視図
【図5】本発明に係る屋根の谷部における平瓦の接着固
定状態の1例を示す斜視図
【図6】本発明に係る棟ののし瓦を縦止めにより接着固
定した状態の1例を示す斜視図
【図7】本発明に係る本瓦葺き屋根の接着固定状態の1
例を示す斜視図
【図8】従来の瓦の敷設状態を示す斜視図
【符号の説明】
1 屋根 2 棟瓦 3 のし瓦、台のし瓦 4 鬼瓦 5 平瓦 6 妻瓦 7 軒先瓦 51、52 谷間部 71 丸瓦 72 軒先丸瓦 74 軒先京平瓦 76 京平瓦 11、12、13、14、21、31、32、41、4
2、43、53、54、 61、73、75、77 シ
リコーンコーキング材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 瓦桟に瓦を引っ掛けて野路板の上面に順
    次瓦を敷設して屋根葺くときに、上方瓦とその下方瓦を
    シリコーンコーキング材で接着固定することを特徴とす
    る瓦の固定方法。
  2. 【請求項2】 屋根に敷設された瓦のズレや浮き上がり
    を修正し、割れた瓦を取り替え、表面の汚れを清浄にし
    たのち、上方瓦とその下方の瓦をシリコーンコーキング
    材で接着固定することを特徴とする瓦の固定方法。
  3. 【請求項3】 屋根に敷設された棟瓦と棟瓦、棟瓦との
    し瓦および棟瓦、のし瓦と鬼瓦の間を、シリコーンコー
    キング材で接着固定することを特徴とする瓦の固定方
    法。
  4. 【請求項4】 屋根に敷設された妻瓦または妻瓦とその
    隣の平瓦を、上方妻瓦の下縁面の一部と下方妻瓦の上表
    面の間および妻瓦とその隣の平瓦の側縁面と上表面の間
    をシリコーンコーキング材で接着固定することを特徴と
    する瓦の固定方法。
  5. 【請求項5】 屋根の谷間部周辺に敷設された平瓦を、
    上方平瓦の下縁面の一部と下方平瓦の上表面の間および
    谷間部から2〜3枚の平瓦の側縁面と平瓦の上表面の間
    をシリコーンコーキング材で接着固定することを特徴と
    する瓦の固定方法。
  6. 【請求項6】 屋根の谷間部に張設された銅板表面およ
    び銅板と谷間部下端平瓦間をシリコーンコーキング材で
    接着固定することを特徴とする瓦の固定方法。
  7. 【請求項7】 屋根に敷設された妻瓦または妻瓦とその
    次の平瓦を、上方妻瓦の下縁面の一部と下方妻瓦の上表
    面の間および妻瓦とその次の平瓦の側縁面と上表面の間
    をシリコーンコーキング材で接着固定することを特徴と
    する瓦の固定方法。
  8. 【請求項8】 屋根に敷設された軒先とその直上の平瓦
    の固定方法であって、直上の平瓦の下縁面の一部と軒先
    瓦の上表面の間および軒先瓦の側縁面と軒先瓦の上表面
    の間をシリコーンコーキング材で接着固定することを特
    徴とする瓦の固定方法。
  9. 【請求項9】 京平瓦と京平瓦の継ぎ目に半円筒形の丸
    瓦を伏せた本瓦ぶき屋根の瓦の固定方法であって、丸瓦
    および軒先瓦のそれぞれ重合部の上方丸瓦の下端と下方
    の丸瓦および軒先丸瓦の上面間をシリコーンコーキング
    材で接着固定して一本の丸瓦状とすると共に、軒先丸瓦
    の側端と軒先京平瓦の上面間をシリコーンコーキング材
    で接着固定し、軒先丸瓦より上方の全ての丸瓦の側端の
    一部と京平瓦の上面間をシリコーンコーキング材で接着
    固定することを特徴とする瓦の固定方法。
  10. 【請求項10】 屋根に敷設された棟瓦、棟瓦とのし瓦
    および棟瓦、のし瓦と鬼瓦の間を、シリコーンコーキン
    グ材で接着固定し、妻瓦または妻瓦とその次の平瓦を、
    上方妻瓦の下縁面の一部と下方妻瓦の上表面の間および
    妻瓦とその次の平瓦の側縁面と上表面の間をシリコーン
    コーキング材で接着固定し、直上平瓦の下縁面の一部と
    軒先瓦の上表面の間および軒先瓦の側縁面と軒先瓦の上
    表面の間をシリコーンコーキング材で接着固定すること
    を特徴とする瓦の固定方法。
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