JP2002155375A - 耐食性に優れた亜鉛系めっき鋼板の表面処理剤、処理鋼板およびその処理方法 - Google Patents

耐食性に優れた亜鉛系めっき鋼板の表面処理剤、処理鋼板およびその処理方法

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JP2002155375A
JP2002155375A JP2001272399A JP2001272399A JP2002155375A JP 2002155375 A JP2002155375 A JP 2002155375A JP 2001272399 A JP2001272399 A JP 2001272399A JP 2001272399 A JP2001272399 A JP 2001272399A JP 2002155375 A JP2002155375 A JP 2002155375A
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淳 安井
Katsuji Kawanishi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クロム化合物を使用することなく、低い温度
での焼付けができ、亜鉛系めっき鋼板の表面に優れた耐
食性を有する被膜を形成できる、亜鉛系めっき鋼板の表
面処理剤および処理鋼板を提供する。 【解決手段】 亜鉛系めっき鋼板の表面処理剤の構成成
分として、少なくとも水溶性の多価金属リン酸塩化合物
と、キレート剤と、腐食抑制剤とを含有させ、この表面
処理剤を亜鉛系めっき鋼板の表面に塗布した後、50℃
〜200℃の温度で焼付け、亜鉛系めっき鋼板の表面に
被膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、六価クロム化合物
などの有害な化合物を含まず、優れた耐食性を有する亜
鉛系めっき鋼板の表面処理剤、処理鋼板およびその表面
処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から亜鉛系めっき鋼板は、耐食性を
向上するために、クロメート処理を施し、鋼板表面にク
ロメート被膜を形成することが一般に行われている。し
かしながら、クロメート被膜には、有害なクロム化合物
が用いられているため、環境汚染を引き起こしたり、製
造に携わる人間の健康への影響より、クロム化合物を用
いない表面処理が望まれている。
【0003】有害なクロム化合物を用いずに、亜鉛系め
っき鋼板の表面に被膜を形成させることができる無機成
分の1つとしては、多価金属リン酸塩化合物が挙げられ
る。しかしながら、多価金属リン酸塩化合物は、亜鉛め
っき鋼板に被膜を形成させる際、次に述べるような問題
点を有している。
【0004】多価金属リン酸塩化合物は、脱水縮合反
応により被膜を形成するため、被膜を形成させるには高
温で焼付ける必要があり、従来のクロメート処理と同様
の低温度での焼付けでは、十分な被膜が形成されず、耐
食性も得られない。
【0005】多価金属リン酸塩水溶液を亜鉛めっき表
面に塗布する際、多価金属リン酸塩水溶液により亜鉛め
っきが溶解して、多価金属リン酸塩水溶液のリン酸イオ
ンと、溶解した亜鉛イオンとが反応してリン酸亜鉛の反
応物が生じるため、多価金属リン酸塩化合物での網目
(ネットワーク)構造の形成が阻害され、均一な被膜が
形成されず、耐食性も得られない。
【0006】多価金属リン酸塩の被膜は、そのバリア
ー効果で耐食性を得ることができるが、被膜欠陥がある
ときには、耐食性は著しく低下する。
【0007】このようなことから、クロム化合物を使用
せず、かつ、多価金属リン酸塩化合物を主体にし、従来
のクロメート処理なみの低い焼付温度で表面処理がで
き、優れた耐食性を有する被膜を形成できる表面処理剤
及びその処理方法は、これまで皆無に等しかった。また
このようなことから、多価金属リン酸塩被膜を形成した
亜鉛系めっき鋼板は、十分な耐食性を得ることができな
かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、クロ
ム化合物を使用することなく、低い温度での焼付けがで
き、亜鉛系めっき鋼板の表面に優れた耐食性を有する被
膜を形成できる、亜鉛系めっき鋼板の表面処理剤および
それを用いる表面処理方法を提供することである。
【0009】本発明の目的は、クロムを使用しないで、
多価金属リン酸塩化合物を主体とする優れた耐食性を有
する被膜を形成した亜鉛系めっき鋼板およびその製造方
法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、亜鉛系め
っき鋼板表面に多価金属リン酸塩化合物を主体とする被
膜を形成させる表面処理剤を鋭意検討して、低い焼付け
温度で処理でき、かつ、優れた耐食性を有する被膜が形
成できる表面処理剤を開発するに至った。
【0011】さらに本発明者らは、亜鉛系めっき鋼板の
上に形成する耐食性被膜に関し、多価金属リン酸塩化合
物被膜を主体としてキレート剤成分および腐食抑制剤成
分を含有した被膜を形成することで、優れた耐食性を有
する亜鉛系めっき鋼板を開発するに至った。
【0012】すなわち本発明は、水溶性の多価金属リン
酸塩化合物と、キレート剤と、腐食抑制剤とを含むこと
を特徴とする亜鉛系めっき鋼板の表面処理剤である。
【0013】また本発明は、固形分として水溶性の多価
金属リン酸塩化合物100重量部に対し、キレート剤1
0〜150重量部と腐食抑制剤0.1〜100重量部を
含むことを特徴とする亜鉛系めっき鋼板の表面処理剤で
ある。
【0014】本発明に従えば、少なくとも水溶性の多価
金属リン酸塩化合物と、キレート剤と、腐食抑制剤とを
含む表面処理剤を用いて亜鉛系めっき鋼板の表面処理を
行うことによって、鋼板の表面に優れた耐食性を有する
被膜を形成することができる。
【0015】また本発明は、前記水溶性の多価金属リン
酸塩化合物が、第一リン酸アルミニウムおよび第一リン
酸マグネシウムのグループから選ばれた1種または2種
の混合物であることを特徴とする。
【0016】本発明に従えば、水溶性の多価金属リン酸
塩化合物として、第一リン酸アルミニウムおよび第一リ
ン酸マグネシウムのいずれかまたは両者の混合物を使用
することにより、有害なクロム化合物を使用することな
く、亜鉛系めっき鋼板の表面に優れた耐食性を有する被
膜を形成することができる。
【0017】また本発明は、前記キレート剤が、ホスホ
ン酸系キレート剤およびオキシカルボン酸系キレート剤
のグループから選ばれた1種または複数種の混合物であ
ることを特徴とする。
【0018】本発明に従えば、キレート剤として、ホス
ホン酸系キレート剤およびオキシカルボン酸系キレート
剤のうちの1種または2種以上を使用することにより、
多価金属リン酸塩化合物がこれらのキレート剤とキレー
トをつくって、亜鉛系めっき鋼板の表面に網目構造の均
一で緻密な被膜を形成する。したがって、低い温度での
焼付けで、亜鉛系めっき鋼板の表面に優れた耐食性を有
する被膜を形成することができる。
【0019】また本発明は、前記腐蝕抑制剤が、イミダ
ゾリン系化合物を4級化剤によって4級化して得られる
イミダゾリウム化合物、キノリン系化合物、チオカルボ
ニル化合物、チアゾール化合物,メルカプト化合物、ス
ルフィド化合物またはチオカルバミン酸塩のグループか
ら選ばれた1種または複数種の混合物であることを特徴
とする。
【0020】本発明に従えば、腐食抑制剤として、イミ
ダゾリン化合物を4級化剤によって4級化して得られる
イミダゾリウム化合物の1種以上を使用することによ
り、亜鉛系めっき鋼板の表面処理時に、多価金属リン酸
塩水溶液によって鋼板の亜鉛めっきが溶解するのを抑制
することができる。したがって、多価金属リン酸塩化合
物による網目構造の形成が阻害されないので、耐食性に
優れた均一で緻密な被膜を亜鉛系めっき鋼板の表面に形
成することができる。
【0021】また本発明では、腐食抑制剤が、キノリン
系化合物、チオカルボニル化合物、チアゾール化合物、
メルカプト化合物、スルフィド化合物またはチオカルバ
ミン酸塩の1種以上を使用することもできる。
【0022】本発明の亜鉛めっき鋼板は、前述の表面処
理剤によって表面処理された被膜を有することを特徴と
する。すなわち本発明の亜鉛系めっき鋼板は、その表面
に多価金属リン酸塩化合物を主体としてキレート剤と腐
食抑制剤とを含有する被膜を形成したものからなる。
【0023】多価金属リン酸塩化合物は被膜の主成分で
あるが、単独では亜鉛めっき鋼板表面に均一で緻密な被
膜を形成させることができない。多価金属リン酸塩化合
物にキレート剤と腐食抑制剤を含有させることで均一で
緻密な被膜にすることが可能となり、また優れた耐食性
も得ることができる。
【0024】また本発明は、水溶性の多価金属リン酸塩
化合物と、キレート剤と、腐食抑制剤とを含む表面処理
剤を、亜鉛系めっき鋼板の少なくとも一方の表面に塗布
し、塗布した表面処理剤を50℃〜200℃の温度で、
亜鉛系めっき鋼板に焼付けることを特徴とする亜鉛系め
っき鋼板の製造方法である。
【0025】本発明に従えば、水溶性の多価金属リン酸
塩化合物と、キレート剤と、腐食抑制剤とを含む表面処
理剤を用いることにより、50℃〜200℃の低い温度
で焼付けて、亜鉛系めっき鋼板の表面に優れた耐食性を
有する被膜を形成することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態による亜鉛
系めっき鋼板の表面処理剤は、水性媒体中に水溶性の多
価金属リン酸塩化合物と、キレート剤と、腐食抑制剤と
を含有している。すなわち前記表面処理剤は、クロム化
合物を含有していないため、従来のクロム化合物の使用
による環境上の問題は発生しない。
【0027】また前記表面処理剤には、キレート剤と腐
食抑制剤とが配合されているので、低い温度の焼付け条
件で、亜鉛系めっき鋼板表面に、多価金属リン酸塩化合
物の均一で緻密な被膜を形成することができる。キレー
ト剤と腐食抑制剤とを配合することによって、多価金属
リン酸塩化合物の均一で緻密な被膜が形成される理由
は、明らかではないが、以下のような機構が推定でき
る。
【0028】多価金属リン酸塩化合物のみで被膜を形成
させる場合は、脱水縮合反応により、被膜が形成される
ため、高温での焼付けが必要となる。しかし、脱水縮合
反応で被膜を形成させるためには300℃以上の焼付け
温度が必要であり、形成被膜が結晶質となり、均一で緻
密な被膜が形成することは困難である。本発明では、キ
レート剤を併用することで、多価金属リン酸塩化合物と
キレート剤とがキレートして網目(ネットワーク)構造
をもつ被膜が生成する。すなわち、脱水縮合反応を伴わ
ずに被膜が形成されるために、低温度での焼付けという
条件下でも、優れた耐食性を有する結晶質にならない均
一で緻密な被膜が亜鉛系めっき鋼板表面に形成される。
【0029】また多価金属リン酸塩水溶液を亜鉛めっき
表面に塗布すると、多価金属リン酸塩水溶液により亜鉛
めっきが溶解して、多価金属リン酸塩水溶液のリン酸イ
オンと、溶解した亜鉛イオンとが反応して、リン酸亜鉛
の反応物が生じる。このため多価金属リン酸塩化合物
が、キレート剤とキレートして網目(ネットワーク)構
造をもつ被膜を形成するのが阻害される。表面処理剤に
配合する腐食抑制剤は、多価金属リン酸塩水溶液に鋼板
の亜鉛めっきが溶解するを抑制するので、リン酸亜鉛に
よる阻害を受けず、亜鉛系めっき鋼板表面に均一で緻密
な被膜が形成され、優れた耐食性が得られる。
【0030】前記表面処理剤を構成する多価金属リン酸
塩化合物は、被膜を形成するベースとなる成分である。
多価金属リン酸塩化合物としては、リン酸アルミニウム
およびリン酸マグネシウムの1種または2種の混合物で
あることが好ましい。リン酸アルミニウムおよびリン酸
マグネシウムの被膜は、水溶性の第一リン酸アルミニウ
ムおよび第一リン酸マグネシウムの水溶液を亜鉛めっき
鋼板に塗布して焼き付けることで形成することができ
る。第一リン酸アルミニウムおよび第一リン酸マグネシ
ウムは、工業的に製造されているものでよい。また第一
リン酸アルミニウムは、Al/Pのモル比が0.7/3
〜1.2/3のものが好ましく、第一リン酸マグネシウ
ムは、Mg/Pのモル比が、0.7/2〜1.2/2の
ものが好ましい。
【0031】前記表面処理剤中の多価金属リン酸塩化合
物の濃度は、1〜50重量%の範囲が好ましい。1重量
%未満では、加水分解を起こし沈殿を生じることがあ
り、50重量%を超えると、多価金属リン酸塩化合物の
溶解度が低下して沈殿物を生じ、表面処理液の安定性に
問題を生じることがある。
【0032】前記表面処理剤を構成するキレート剤は、
具体的にはホスホン酸系キレート剤およびオキシカルボ
ン酸系キレート剤が好ましい。表面処理剤中のキレート
剤の濃度は、多価金属リン酸塩化合物に対して、重量比
で0.1〜5倍量の範囲にすることが好ましい。0.1
倍量より少ないと、耐食性が得られる被膜が形成でき
ず、5倍量より大きいと、形成された被膜にべとつきを
生じることがあるためである。
【0033】すなわち本発明に用いるキレート剤は、固
形分として多価金属リン酸塩100重量部に対し、10
〜150重量部を被膜に含有することが好ましい。この
範囲より少ないと、耐食性が得られる均一で緻密な被膜
を形成できず、この範囲より大きくすると、形成された
被膜にべとつきを生じることがあるためである。ホスホ
ン酸系キレート剤の具体例としては、アミノトリメチレ
ンホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1ジホ
スホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン
酸、ヘキサメチレンジアミンテトラメチレンホスホン
酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、
またはそれらの塩を挙げることができる。特に、処理液
を作製する際、水溶性多価金属リン酸塩水溶液への溶解
性の観点から、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジ
ホスホン酸が好ましい。
【0034】オキシカルボン酸系キレート剤の具体例と
しては、たとえばシュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、グル
コン酸、マロン酸等を挙げることができる。これらのキ
レート剤は、1種単独で、または2種以上混合して用い
てもよい。
【0035】前記表面処理剤を構成する腐食抑制剤とし
ては、Zn金属に対して腐食抑制効果のあるものであれ
ば何でもよいが、好ましくはイミダゾリウム化合物、ポ
リアミン化合物、キノリン化合物、ピリジン化合物およ
びチオ尿素化合物の中から選択される1種または2種以
上の混合物が挙げられる。さらに好ましくは、イミダゾ
リン化合物を4級化剤によって4級化して得られるイミ
ダゾリウム化合物が好ましい。表面処理剤中の腐食抑制
剤の濃度は、多価金属リン酸塩化合物に対して、重量比
で0.001〜1倍量の範囲にすることが好ましい。
0.001倍量より少ないと、耐食性が得られる被膜が
形成できず、1倍量より大きいと、形成された被膜にべ
とつきを生じることがあるためである。
【0036】本発明の用いる腐食抑制剤は、イミダゾリ
ン化合物を4級化剤によって4級化して得られるイミダ
ゾリウム化合物、キノリン系化合物、チオカルボニル化
合物、チアゾール化合物,メルカプト化合物、スルフィ
ド化合物またはチオカルバミン酸塩のうち少なくとも1
種または2種以上を混合することで相乗効果が得られる
場合が多く、これら化合物を混合して用いることが好ま
しい。腐食抑制剤は多価金属リン酸塩100重量部に対
し、1〜100重量部を被膜に含有することが好まし
い。この範囲より少ないと、耐食性が得られる被膜が形
成できず、この範囲より大きくすると、形成された被膜
が脆くなったり、べとつきを生じることがあるためであ
る。
【0037】前記イミダゾリン化合物を4級化剤によっ
て4級化して得られるイミダゾリウム化合物の具体例と
しては、たとえば2-アルキル(C12〜C18)-1-ア
ルキル(C1〜C16)-1-アシルアルキル(C11〜C
17)イミダゾリウムクロライド、 2-アルキル(C12
〜C18)-1-アルキル(C1〜C16)-1-アシルアル
キル(C11〜C17)イミダゾリウムブロマイド、2-
アルキル(C12〜C18)-1-アルキル(C1〜C16)
-1-アシルアルキル(C11〜C17)イミダゾリウムア
イオダイド、 2-アルキル(C12〜C18)-1-アルキ
ル(C1〜C16)-1-アシルアルキル(C11〜C17)
イミダゾリウムフルオライド、2-アルキル(C12〜C
18)-1-アルキル(C1〜C16)-1-アシルアルキル
(C11〜C17)イミダゾリウムエトキシサルフェー
ト、1,3-ジベンジル-2-メチルイミダゾリウムクロ
ライド、1,3-ジベンジル-2-メチルイミダゾリウム
ブロマイド、1,3-ジベンジル-2-メチルイミダゾリ
ウムアイオダイド、1,3-ジベンジル-2-メチルイミ
ダゾリウムフルオライド、1,3-ジベンジル-2-メチ
ルイミダゾリウムエトキシサルフェート、1-ドデシル
ー2-メチル-3-カルボキシメチルイミダゾリウムクロ
ライド、1-ドデシルー2-メチル-3-カルボキシメチル
イミダゾリウムブロマイド、1-ドデシルー2-メチル-
3-カルボキシメチルイミダゾリウムアイオダイド、1-
ドデシルー2-メチル-3-カルボキシメチルイミダゾリ
ウムフルオライド、1-ドデシルー2-メチル-3-カルボ
キシメチルイミダゾリウムエトキシサルフェート、1-
ベンジル-2-アルキル(C1〜C4)-3-カルボキシメチ
ルイミダゾリウムクロライド、1-ベンジルー2-アルキ
ル(C1〜C4)-3-カルボキシメチルイミダゾリウムブ
ロマイド、1-ベンジル-2-アルキル(C1〜C4)-3-
カルボキシメチルイミダゾリウムアイオダイド、1-ベ
ンジル-2-アルキル(C1〜C4)-3-カルボキシメチル
イミダゾリウムフルオライド、1-ベンジル-2-アルキ
ル(C1〜C4)-3-カルボキシメチルイミダゾリウムエ
トキシサルフェート、1-シアノエチル-2-アルキル(C
1〜C4)-4-アルキル(C1〜C4)-カルボキシメチル
イミダゾリウムクロライド、1-シアノエチル-2-アル
キル(C1〜C4)-4-アルキル(C1〜C4)-カルボキ
シメチルイミダゾリウムブロマイド、1-シアノエチル-
2-アルキル(C1〜C4)-4-アルキル(C1〜C4)-カ
ルボキシメチルイミダゾリウムアイオダイド、1-シア
ノエチル-2-アルキル(C1〜C4)-4-アルキル(C1
〜C4)-カルボキシメチルイミダゾリウムフルオライ
ド、1-シアノエチル-2-アルキル(C1〜C4)-4-ア
ルキル(C1〜C4)-カルボキシメチルイミダゾリウム
エトキシサルフェート、1-シアノエチル-2-n-ウンデ
シル-3-カルボキシメチルイミダゾリウムクロライド、
1-シアノエチル-2-n-ウンデシル-3-カルボキシメチ
ルイミダゾリウムブロマイド、1-シアノエチル-2-n-
ウンデシル-3-カルボキシメチルイミダゾリウムアイオ
ダイド、1-シアノエチル-2-n-ウンデシル-3-カルボ
キシメチルイミダゾリウムフルオライド、1-シアノエ
チル-2-n-ウンデシル-3-カルボキシメチルイミダゾ
リウムエトキシサルフェート、1-シアノエチル-2-n-
ウンデシル-3-カルボキシメチルイミダゾリウムクロラ
イドなどを挙げることができる。なお、列挙した化合物
中に示した括弧書きは、アルキル基を構成する炭素数を
示す。これらのイミダゾリン化合物を4級化剤によって
4級化して得られるイミダゾリウム化合物は、1種単独
で、または2種以上を混合して用いてもよい。
【0038】また本発明の腐食抑制剤は、他の腐食抑制
剤と併用して用いてもよい。併用できる他の腐食抑制剤
としては、たとえばトリエチレンテトラミン、テトラエ
チレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサ
メチレンテトラミン、2-プロピン-1-オール、1-へキ
シン-3-オール、4-エチル-1-オクチン-3-オール、
1-ブチンジオール、3-メチル-1-ペンチn−3-オー
ル、3-メチル-1-ブチン-3-オール、2,5-ジメチル
-3-へキシン-2,5-ジオール、チオ尿素、チオセミカ
ルバジド、フェニルチオ尿素、トリルチオ尿素、N-メ
チルチオ尿素、ジメチルチオ尿素、ジエチルチオ尿素、
ジブチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、メチルイソ
チオ尿素、ベンジルイソチオ尿素、ジイソプロピルチオ
尿素、エチレンチオ尿素、メルカプトベンゾチアゾー
ル、2,5-ジメルカプト-1,3,4-チアジアゾー
ル、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-(チオシアノ
メチルチオ)ベンゾチアゾール、3-(2-ベンゾチアジル
チオ)プロピオン酸、(2-ベンゾチアジルチオ)酢酸、2-
メルカプトイミダゾリンエチレンチオ尿素、イソブチル
メルカプタン、ブチルメルカプタン、オクチルメルカプ
タン、メルカプトベンゾチアジルスルフィド、ジベンジ
ルスルフォキシド、2-ウンデシルグリオキリジウムエ
チルサルフェート、アルキルピリジニウムクロライド、
アルキルピコリニウムクロライド、アルキルピリジニウ
ムブロマイド、アルキルピコリニウムブロマイド、アル
キルピリジニウムアイオダイド、アルキルピコリニウム
アイオダイド、N-(p-クロロベンジル)-ピリジニウム
クロライド、N-(p-クロロベンジル)ピロリニウムクロ
ライド、ラウリルキノリニウムクロライド、アルキルイ
ソキノリニウムクロライド、アルキルイソキノリニウム
ブロマイド、ベンジルピリジニウムクロライド、N-ヒ
ドロキシエチル-ピコリニウムクロライド、N-ヒドロキ
シエチル-ピリジニウムクロライド、N-(p-ラウリルベ
ンジル)-ピリジニウムクロライド、N-(p-ラウリルベ
ンジル)-ピコリニウムクロライド、N-カルボキシメチ
ルピリジニウムクロライド、N-カルボキシメチルピコ
リニウムクロライド、N-カーバモイルエチル-ピリジニ
ウムクロライド、N-カーバモイルピコリニウムクロラ
イド、N-ヒドロキシエトキシエチル-ピリジニウムクロ
ライド、N-ヒドロキシエトキシエチル-ピコリニウムク
ロライド、N-アリル-ピリジニウムクロライド、N-ア
リルーピコリニウムクロライド、ドデシルベンジル-4-
ピコリニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニ
ウムクロライド、N-ベンジル(3,5-ルチジニウム)ク
ロライド、N-ラウリル(3,5-ルチジニウム)クロライ
ド、ポリアミン化合物(例えば、PASおよびポリアリ
ルアミン(ともに日東紡績(株)製)、ガスカミン328
(三菱ガス化学(株)製)、ケミスタット6300Hおよび
ケミスタット7300(ともに三洋化成(株)製)、アニリ
ックス(三井化学(株)製))などが挙げられるが、本具体
例に限定されるものではない。
【0039】キノリン系化合物の具体的な例としては、
3−ブロモキノリン、2−ヒドロキシキノリン、6−ク
ロロ−2−メチルキノリン、7−クロロ−2−メチルキ
ノリン、8−クロロ−2−メチルキノリン、2−クロロ
メチルキノリン、2−メチル−8−ヒドロキシキノリ
ン、2−ヒドロキシキノリン、6−ヒドロキシキノリ
ン、8−ヒドロキシキノリン、6−メトキシ−2−メチ
ルキノリン、2−メチルキノリン、4−メチルキノリ
ン、5−ニトロキノリン、8−ニトロキノリン、2−キ
ノリンカルボン酸、4−キノリンアルデヒド、4−キノ
リンカルボン酸、8−キノリンカルボン酸、8−キノリ
ンスルホニルクロライド、アルキル(C12)イソキノ
リニウムブロマイド、アルキル(C12)キノリニウム
クロライド、5−アミノイソキノリン、5−ヒドロキシ
イソキノリン、1−イソキノリンカルボン酸、5−イソ
キノリンスルホン酸を挙げることができる。このような
キノリン系化合物は1種および2種以上を混合して用い
てもよい。
【0040】チオカルボニル化合物の具体的な例として
は、チオ尿素,チオセミカルバジド,フェニルチオ尿
素,トリルチオ尿素,N−メチルチオ尿素,ジメチルチ
オ尿素,ジエチルチオ尿素,ジブチルチオ尿素,テトラ
メチルチオ尿素,メチルイソチオ尿素,ベンジルイソチ
オ尿素,ジフェニールチオ尿素、ジイソプロピルチオ尿
素,エチレンチオ尿素を挙げることができる。このよう
なチオカルボニル化合物は1種および2種以上を混合し
て用いてもよい。
【0041】チアゾール化合物の具体的な例としては、
メルカプトベンゾチアゾール,2,5−ジメルカプト−
1,3,4−チアジアゾール,2−メルカプトベンゾチ
アゾール,2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾ
ール,3−(2−ベンゾチアジルチオ)プロピオン酸,
(2−ベンゾチアジルチオ)酢酸を挙げることができ
る。このようなチアゾール化合物は1種および2種以上
を混合して用いてもよい。
【0042】メルカプト化合物の具体的な例としては、
イソブチルメルカプタン,ブチルメルカプタン,オクチ
ルメルカプタン,2−メルカプトイミダゾリンを挙げる
ことができる。このようなメルカプト化合物は1種およ
び2種以上を混合して用いてもよい。
【0043】スルフィド化合物の具体的な例としては、
メルカプトベンゾチアジルスルフィド,テトラメチルチ
ウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフ
ィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチ
ルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテ
トラスルフィドを挙げることができる。このようなスル
フィド化合物は1種および2種以上を混合して用いても
よい。
【0044】カルバミン酸塩の具体的な例としては、ペ
ンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩、ピペコ
リルジチオカルバミン酸ピペコリン塩、ジメチルジチオ
カルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸
ナトリウム、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウムを
挙げることができる。このようなスルフィド化合物は1
種および2種以上を混合して用いてもよい。
【0045】また前記表面処理剤には、必要に応じて防
錆剤、消泡剤、界面活性剤などの他の添加剤を配合して
もよい。
【0046】本発明の実施形態による亜鉛系めっき鋼板
の表面処理において、被膜の付着量は、0.05〜10
g/m2が好ましい。付着量が0.05g/m2未満であ
ると十分な耐食性が得られず、付着量が10g/m2
超えると、耐食性の向上が飽和する上、被膜の密着性が
低下することがあるためである。
【0047】本発明に適用する亜鉛系めっき鋼板は、特
に限定されないが、電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛―ニ
ッケル合金めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛
―アルミ合金めっき鋼板、溶融亜鉛−鉄めっき合金鋼板
などを挙げることができる。
【0048】本発明の実施の一形態による亜鉛系めっき
鋼板の表面処理方法は、前記多価金属リン酸塩化合物、
キレート剤、腐食抑制剤および必要に応じて使用される
他の添加剤を配合した表面処理液を、亜鉛系めっき鋼板
の表面に塗布して、50℃〜200℃の温度で焼付処理
して皮膜を形成して行う。
【0049】表面処理液の塗布方法としては、特に限定
されず、工業的に一般に用いられるロールコーター法、
スプレー塗装などの種々の方法が適用できる。
【0050】処理液の焼付も通常実施される熱風式、赤
外式、誘導加熱式等の方法によって達せられる。焼付け
温度は、50℃〜200℃の範囲で行うことができる。
焼付け温度が50℃未満では、焼付けが不十分となり、
被膜形成ができず、十分な耐食性が得ることができない
ことがある。200℃を超えると、被膜の耐食性の向上
が得られないためである。
【0051】以下、実施例により本発明を具体的に説明
するが、これによって本発明が限定されるものではな
い。なお、実施例および比較例中、%は全て重量%を表
す。
【0052】(実施例1)電気亜鉛めっき鋼板(目付け
量20g/m2)に、多価金属リン酸塩化合物として第一
リン酸アルミニウム15%、キレート剤として1−ヒド
ロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸15%および
腐食抑制剤として1−ヒドロキシエチル−1−エチル−
2−ステアリルイミダゾリウムエトサルフェート6%と
なるように配合した水溶液をスピンコーターで塗布し、
50℃で焼付け、付着量が5g/m 2になるように被膜
を形成し、試験片を作製した。
【0053】(実施例2)電気亜鉛めっき鋼板(目付け
量20g/m2)に、多価金属リン酸塩化合物として第一
リン酸アルミニウム15%、キレート剤として1−ヒド
ロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸15%および
腐食抑制剤として1−ヒドロキシエチル−1−エチル−
2−ステアリルイミダゾリウムエトサルフェート15%
となるように配合した水溶液をスピンコーターで塗布
し、50℃で焼付け、付着量が5g/m2になるように
被膜を形成し、試験片を作製した。
【0054】(実施例3)電気亜鉛めっき鋼板(目付け
量20g/m2)に、多価金属リン酸塩化合物として第一
リン酸アルミニウム15%、キレート剤として1−ヒド
ロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸15%、腐食
抑制剤として1−ヒドロキシエチル−1−エチル−2−
ステアリルイミダゾリウムエトサルフェート2%および
他の腐食抑制剤としてアルキルイソキノリニウムブロマ
イド0.1%となるように配合した水溶液をスピンコー
ターで塗布し、80℃で焼付け、付着量が0.5g/m
2になるように被膜を形成し、試験片を作製した。
【0055】(実施例4)電気亜鉛めっき鋼板(目付け
量20g/m2)に、多価金属リン酸塩化合物として第一
リン酸アルミニウム15%、キレート剤として1−ヒド
ロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸15%、腐食
抑制剤として1−ヒドロキシエチル−1−エチル−2−
ステアリルイミダゾリウムエトサルフェート2%および
他の添加剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテル
0.1%となるように配合した水溶液をスピンコーター
で塗布し、80℃で焼付け、付着量が0.5g/m2
なるように被膜を形成し、試験片を作製した。
【0056】(実施例5)電気亜鉛めっき鋼板(目付け
量20g/m2)に、多価金属リン酸塩化合物として第一
リン酸アルミニウム15%、キレート剤として1−ヒド
ロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸15%および
腐食抑制剤として2−ウンデシル−1−ヒドロキシエチ
ル−1−ベンジルイミダゾリウム2%となるように配合
した水溶液をスピンコーターで塗布し、100℃で焼付
け、付着量が0.05g/m2になるように被膜を形成
し、試験片を作製した。
【0057】(実施例6)電気亜鉛めっき鋼板(目付け
量20g/m2)に、多価金属リン酸塩化合物として第一
リン酸アルミニウム20%、キレート剤として1−ヒド
ロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸2%および腐
食抑制剤として2−ウンデシル−1−ヒドロキシエチル
−1−ベンジルイミダゾリウム0.02%となるように
配合した水溶液をスピンコーターで塗布し、100℃で
焼付け、付着量が1g/m2になるように被膜を形成
し、試験片を作製した。
【0058】(実施例7)電気亜鉛めっき鋼板(目付け
量20g/m2)に、多価金属リン酸塩化合物として第一
リン酸アルミニウム20%、キレート剤としてクエン酸
15%および腐食抑制剤として1−ヒドロキシエチル−
1−エチル−2−ステアリルイミダゾリウムエトサルフ
ェート2%となるように配合した水溶液をスピンコータ
ーで塗布し、150℃で焼付け、付着量が1g/m2
なるように被膜を形成し、試験片を作製した。
【0059】(実施例8)電気亜鉛めっき鋼板(目付け
量20g/m2)に、多価金属リン酸塩化合物として第一
リン酸アルミニウム20%、キレート剤としてクエン酸
15%および腐食抑制剤として1−ヒドロキシエチル−
1−エチル−2−ステアリルイミダゾリウムエトサルフ
ェート10%となるように配合した水溶液をスピンコー
ターで塗布し、150℃で焼付け、付着量が1g/m2
になるように被膜を形成し、試験片を作製した。
【0060】(実施例9)電気亜鉛めっき鋼板(目付け
量20g/m2)に、多価金属リン酸塩化合物として第一
リン酸マグネシウム1%、キレート剤として1−ヒドロ
キシエチリデン−1,1−ジホスホン酸5%および腐食
抑制剤として1−ヒドロキシエチル−1−エチル−2−
ステアリルイミダゾリウムエトサルフェート2%となる
ように配合した水溶液をスピンコーターで塗布し、20
0℃で焼付け、付着量が5g/m2になるように被膜を
形成し、試験片を作製した。
【0061】(実施例10)電気亜鉛めっき鋼板(目付
け量20g/m2)に、多価金属リン酸塩化合物として第
一リン酸マグネシウム50%、キレート剤として1−ヒ
ドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸15%およ
び腐食抑制剤として1−ヒドロキシエチル−1−エチル
−2−ステアリルイミダゾリウムエトサルフェート2%
となるように配合した水溶液をスピンコーターで塗布
し、200℃で焼付け、付着量が10g/m2になるよ
うに被膜を形成し、試験片を作製した。
【0062】(比較例1)電気亜鉛めっき鋼板(目付け
量20g/m2)に、多価金属リン酸塩化合物として第一
リン酸アルミニウム20%となるように配合した水溶液
をスピンコーターで塗布し、100℃で焼付け、付着量
が1g/m2になるように被膜を形成し、試験片を作製
した。
【0063】(比較例2)電気亜鉛めっき鋼板(目付け
量20g/m2)に、多価金属リン酸塩化合物として第一
リン酸アルミニウム20%およびキレート剤として1−
ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸15%と
なるように配合した水溶液をスピンコーターで塗布し、
100℃で焼付け、付着量が1g/m2になるように被
膜を形成し、試験片を作製した。
【0064】(比較例3)電気亜鉛めっき鋼板(目付け
量20g/m2)に、多価金属リン酸塩化合物として第一
リン酸アルミニウム20%および腐食抑制剤として1−
ヒドロキシエチル−1−エチル−2−ステアリルイミダ
ゾリウムエトサルフェート2%となるように配合した水
溶液をスピンコーターで塗布し、100℃で焼付け、付
着量が1g/m2になるように被膜を形成し、試験片を
作製した。
【0065】(試験例)前述の実施例および比較例で得
られた試験片を用いて試験を行い、耐食性の評価を行っ
た。すなわち、得られた試験片をJIS Z−2371
規格に準拠した塩水噴霧装置を用いて、塩水濃度5%、
槽内温度35℃、噴霧圧力200PSIの条件で試験を
行い、72時間後の表面に発生した白錆の面積率を測定
した。評価は次の5段階にて行った。
【0066】 ◎ 白錆面積率0% ○ 白錆面積率5%未満 △ 白錆面積率10%未満 × 白錆面積率50%未満 ×× 白錆面積率50%以上 耐食性試験の結果を表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】表1より、水溶性の多価金属リン酸塩化合
物と、キレート剤と、腐食抑制剤とを含有する表面処理
剤を使って亜鉛系めっき鋼板の表面処理を行った場合
(実施例1〜10)は、いずれも白錆面積率が5%未満
であり、優れた耐食性を有することが判った。特に、他
の腐食抑制剤としてアルキルイソキノリニウムブロマイ
ドを併用した場合(実施例3)および他の添加剤とし
て、濡れ性改良のための界面活性剤であるポリオキシエ
チレンアルキルエーテルを添加した場合(実施例4)
は、80℃という低い温度で焼付けを行ったにもかかわ
らず、白錆は全く認められず、非常高い耐食性を有する
被膜が得られた。
【0069】これに対し、表面処理剤として水溶性の多
価金属リン酸塩化合物のみを使用した場合(比較例1)
は、白錆面積率は50%以上であった。また、水溶性の
多価金属リン酸塩化合物とキレート剤のみを使用し、腐
食抑制剤を使用しなかった場合(比較例2)および、水
溶性の多価金属リン酸塩化合物と腐食抑制剤のみを使用
し、キレート剤を使用しなかった場合(比較例3)は、
いずれも白錆面積率は5%〜10%であり、耐食性が劣
ることが判った。
【0070】本件発明者の実験結果をさらに述べる。 (実施例11〜25)電気亜鉛めっき鋼板(目付け量2
0g/m2)に、多価金属リン酸塩化合物、キレート剤、
腐食抑制剤を所定量溶解させた処理液をスピンコーター
で塗布して、種々の温度にて焼付けて、付着量が400
mg/m2になるように被膜を形成させて試験片を作成
した。被膜の組成比は処理液の各成分の固形分濃度によ
り求めた。また、被膜のトータル付着量は重量法により
求めた。
【0071】(比較例4〜8)多価金属リン酸塩化合
物、キレート剤、腐食抑制剤の各成分の内、いずれかの
成分がない被膜組成、および各成分の含有量が多い被膜
組成の試験片を実施例11〜25と同じ方法で作成し
た。
【0072】
【表2】
【0073】(試験例)実施例11〜25での耐食性の
調査方法および評価は、JIS Z−2371規格に準
拠した塩水噴霧装置で塩水濃度5%、槽内温度35℃、
噴霧圧力200PSIの条件で試験を行い、24時間お
よび72時間後の表面に発生した白錆の面積率を測定し
た。評価は次の3段階にて行った。 ◎ 72時間試験後、白錆面積率5%未満 ○ 24時間試験後、白錆面積率5%未満 × 24時間試験後、白錆面積率5%以上
【0074】作成した試験片の塩水噴霧試験の評価結果
を表3に示す。被膜組成は多価金属リン酸塩化合物の固
形分濃度100重量部に対して、キレート剤および腐食
抑制剤の含有割合の重量部で示す。
【0075】比較例4〜8での耐食性の調査方法および
評価は、前述の実施例11〜25と同じ方法によった。
その評価結果を、表3に示す。
【0076】
【表3】
【0077】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、前記表面
処理剤は、クロム化合物などの有害物を含まない上に、
亜鉛系めっき鋼板の耐食性を著しく向上させることがで
きる。さらに50℃〜200℃の低い温度で焼付けを行
っても、優れた耐食性を有する被膜を形成することがで
きる。したがって本発明の表面処理剤は、従来の有害で
環境汚染の問題があるクロメート処理に代わる処理剤と
して用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 浩 大阪府大阪市城東区鴫野西4丁目1番24号 朝日化学工業株式会社内 (72)発明者 中岸 徹行 大阪府大阪市城東区鴫野西4丁目1番24号 朝日化学工業株式会社内 (72)発明者 浜崎 守 大阪府大阪市城東区鴫野西4丁目1番24号 朝日化学工業株式会社内 (72)発明者 芦立 肇 大阪府大阪市城東区鴫野西4丁目1番24号 朝日化学工業株式会社内 (72)発明者 安井 淳 茨城県鹿嶋市大字光3番地 住友金属工業 株式会社鹿島製鉄所内 (72)発明者 川西 勝次 茨城県鹿嶋市大字光3番地 住友金属工業 株式会社鹿島製鉄所内 Fターム(参考) 4K026 AA02 AA07 AA12 AA22 BA03 BB08 CA16 CA24 CA37 DA02 DA15 EB11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性の多価金属リン酸塩化合物と、キ
    レート剤と、腐蝕抑制剤を含むことを特徴とする亜鉛系
    めっき鋼板の表面処理剤。
  2. 【請求項2】 固形分として水溶性の多価金属リン酸塩
    化合物100重量部に対し、キレート剤10〜150重
    量部と腐食抑制剤0.1〜100重量部を含むことを特
    徴とする亜鉛系めっき鋼板の表面処理剤。
  3. 【請求項3】 前記水溶性の多価金属リン酸塩化合物
    が、第一リン酸アルミニウムおよび第一リン酸マグネシ
    ウムのグループから選ばれた1種または2種の混合物で
    あることを特徴とする請求項1または2記載の亜鉛めっ
    き鋼板の表面処理剤。
  4. 【請求項4】 前記キレート剤が、ホスホン酸系キレー
    ト剤およびオキシカルボン酸系キレート剤のグループか
    ら選ばれた1種または複数種の混合物であることを特徴
    とする請求項1〜3のうちの1つに記載の亜鉛めっき鋼
    板の表面処理剤。
  5. 【請求項5】 前記腐蝕抑制剤が、イミダゾリン系化合
    物を4級化剤によって4級化して得られるイミダゾリウ
    ム化合物、キノリン系化合物、チオカルボニル化合物、
    チアゾール化合物,メルカプト化合物、スルフィド化合
    物またはチオカルバミン酸塩のグループから選ばれた1
    種または複数種の混合物であることを特徴とする請求項
    1〜4のうちの1つに記載の亜鉛系めっき鋼板の表面処
    理剤。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1つに記載の表
    面処理剤によって表面処理された被膜を有することを特
    徴とする亜鉛めっき鋼板。
  7. 【請求項7】 水溶性の多価金属リン酸塩化合物とキレ
    ート剤と腐食抑制剤を含む表面処理液を亜鉛系めっき鋼
    板の少なくとも一方の表面に塗布後、50℃以上200
    ℃以下の温度で焼き付けることにより亜鉛系めっき鋼板
    表面に被膜を形成させることを特徴とする亜鉛系めっき
    鋼板の製造方法。
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