JP2002155210A5

JP2002155210A5 -

Info

Publication number: JP2002155210A5
Application number: JP2001137745A
Authority: JP
Filing date: 2001-05-08
Publication date: 2009-07-23

Description

【特許請求の範囲】
【請求項１】ニトリロトリス（アルキレン）ホスホン酸塩（下記式３）及び／又は１−ヒドロキシアルキレリデン−１，１’−ジホスホン酸塩（下記式４）の少なくとも１種以上である窒素原子を含む環状構造単位を持つノンハロゲン系難燃剤（Ｘ）と有機樹脂（Ｙ）を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。
【化２】

【化３】

（Ｍはメラミン、メラム、メレムのいずれか少なくとも一つを表す）
【請求項２】前記有機樹脂（Ｙ）がポリエステル樹脂及び／又は変性ポリエステル樹脂である請求項１に記載の難燃性樹脂組成物。
【請求項３】前記有機樹脂（Ｙ）がイオン性基を導入された樹脂であることを特徴とする請求項１または２に記載の難燃性樹脂組成物。
【請求項４】さらに硬化剤を含有する請求項１〜３いずれかに記載の難燃性樹脂組成物。
【請求項５】基材に請求項１〜４のいずれかに記載の難燃性樹脂組成物を積層したことを特徴とする難燃性積層体。

参考例１
ポリエステル樹脂（Ａ）をメチルエチルケトン／トルエン＝５０／５０重量比に溶解した樹脂溶液６５固形部とリン酸メラミン（太平化学（株））３５固形部をガラスビーズ型高速振とう機で５時間分散し分散溶液が得られた。得られた分散溶液は良好な分散性を示した。試験結果を表５に示した。分散樹脂溶液を乾燥膜厚が５０μｍになるように、１００μｍ厚のポリエチレンテレフタレートフィルム（東洋紡（株）製Ｅ−５０００）上にバーコーターで塗布乾燥して、難燃接着剤層を有する難燃性積層体を作製した。

以下、表５〜表７に示す組成により同様にして、参考例２〜１１、比較例１〜３の難燃性接着性フィルムを作成した。得られた難燃性接着性フィルムの試験結果を表５〜表７に示す。ただし、配合比は固形分換算で表示した。

参考例１３〜２２、比較例４〜６
参考例１と同様にして、参考例１３〜２２、比較例４〜６を行った。結果は表１２〜１４に示す。

実施例１
ポリエステル樹脂（Ａ）をメチルエチルケトン／トルエン＝５０／５０重量比に溶解した樹脂溶液７０固形部とＪＰＣＮ−３００Ｍ（ニトリロトリス（メチレン）ホスホン酸メラミン塩：城北化学（株）製）３０固形部をガラスビーズ型高速振とう機で５時間分散し分散溶液が得られた。得られた分散溶液は良好な分散性を示した。試験結果を表１５に示した。分散樹脂溶液を乾燥膜厚が５０μｍになるように、１００μｍ厚のポリエチレンテレフタレートフィルム（東洋紡（株）製Ｅ−５０００）上にバーコーターで塗布乾燥して、難燃接着剤層を有する難燃性積層体を作製した。

以下、表１５〜１７に示す組成により同様にして、実施例２〜１０、比較例７〜９の難燃性接着性フィルムを作成した。得られた難燃性接着性フィルムの試験結果を表１５〜１７に示す。ただし、配合比は固形分換算で表示した。

５）コローネートＨＸ：ヘキサメチレンジイソシアネート（日本ポリウレタン（株）製）

１）タイエンＳ：ポリリン酸アンモニウム（太平化学（株）製）

参考例２３
ポリエステル樹脂（Ａ）をメチルエチルケトン／トルエン＝５０／５０重量比に溶解した樹脂溶液７０固形部とポリリン酸メラミン（太平化学（株）製）３０固形部をガラスビーズ型高速振とう機で５時間分散し難燃性分散溶液が得られた。得られた難燃性分散溶液は良好な分散性を示した。試験結果を表１８に示した。

以下、表１８〜２３に示す組成により同様にして、参考例２４〜４４、比較例１０〜１５の難燃性接着性フィルムを作成した。得られた難燃性接着性フィルムの試験結果を表１８〜２３に示す。ただし、配合比は固形分換算で表示した。

【０１２２】
【発明の効果】本発明は、特定の構造を含むノンハロゲン系難燃剤（Ｘ）を有機樹脂（Ｙ）に分散させた組成物であり、この難燃剤分散体を塗布又は積層することにより難燃性、発煙抑制効果に優れ、基材成形体又は基材フィルムとの密着性が良好な難燃性樹脂組成物を提供できる。また、耐水性にも優れ、長期の使用によっても剥離等が生じにくい。また、有機樹脂にイオン性基を導入することにより、卓越した分散性を与えることができ、難燃性、密着性、耐水性等の諸特性をさらに大きく向上させることができる。本発明の難燃性樹脂組成物を塗布又は積層することにより、安価で優れた難燃性積層体を提供するもので家電製品等の分野における高い要求品質に答えることができる。