JP2002153866A - ダイオキシン類含有廃水の処理方法 - Google Patents

ダイオキシン類含有廃水の処理方法

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JP2002153866A
JP2002153866A JP2000353262A JP2000353262A JP2002153866A JP 2002153866 A JP2002153866 A JP 2002153866A JP 2000353262 A JP2000353262 A JP 2000353262A JP 2000353262 A JP2000353262 A JP 2000353262A JP 2002153866 A JP2002153866 A JP 2002153866A
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Yoshihiro Hori
好弘 堀
Yuichi Muramatsu
勇一 村松
Shinji Suzuki
信司 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ダイオキシン類含有廃水を容易かつ効率的に処
理して、ダイオキシン類を確実に除去することができる
ダイオキシン類含有廃水の処理方法を提供する。 【解決手段】ダイオキシン類含有廃水に活性炭を添加
し、スラリー状の消石灰の共存下に凝集剤を添加して凝
集させ、固液分離することを特徴とするダイオキシン類
含有廃水の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイオキシン類含
有廃水の処理方法に関する。さらに詳しくは、本発明
は、ダイオキシン類含有廃水を容易かつ効率的に処理し
て、ダイオキシン類を確実に除去することができるダイ
オキシン類含有廃水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】廃棄物の焼却施設、紙パルプ工場、製鋼
用電気炉、製鋼焼結施設、亜鉛回収施設、アルミニウム
合金製造施設、埋立浸出水、塩ビモノマー製造施設、P
CB処理施設や、その他さまざまな施設から、ポリ塩化
ジベンゾ−p−ダイオキシン(PCDD)、ポリ塩化ジ
ベンゾフラン(PCDF)、コプラナーPCBなどの有
機塩素化合物(以下、これらを「ダイオキシン類」と称
す。)を含有する廃水が発生し、これらの化合物は微量
でも毒性が強いので、廃水からダイオキシン類を除去し
て河川などへ放流する必要がある。特開2000−21
8278号公報には、ダイオキシン類などの内分泌撹乱
性物質を含む水中の内分泌撹乱性物質の除去方法とし
て、内分泌撹乱性物質を含む水に主細孔径が12Å以上
の活性炭などの疎水性の吸着剤と凝集剤を添加した後、
固液分離する方法が提案されている。この方法によれ
ば、水中に微量に含まれる内分泌撹乱性物質をごく低濃
度域まで除去することができる。しかし、内分泌撹乱性
物質の中でもダイオキシン類は極めて低い濃度でも毒性
を有することから、特にダイオキシン類の除去につい
て、さらなる技術の向上が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ダイオキシ
ン類含有廃水を容易かつ効率的に処理して、ダイオキシ
ン類を確実に除去することができるダイオキシン類含有
廃水の処理方法を提供することを目的としてなされたも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ダイオキシン類
含有廃水に活性炭を添加し、スラリー状の消石灰の存在
下に凝集剤を添加して凝集させることにより、廃水中の
ダイオキシン類が凝集物に吸着され、固液分離すること
により、ダイオキシン類が除去された処理水が得られる
ことを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明は、(1)ダイオキシン類
含有廃水に活性炭を添加し、スラリー状の消石灰の共存
下に凝集剤を添加して凝集させ、固液分離することを特
徴とするダイオキシン類含有廃水の処理方法、及び、
(2)固液分離により得られた分離水をろ過する第1項
記載のダイオキシン類含有廃水の処理方法、を提供する
ものである。さらに、本発明の好ましい態様として、
(3)ダイオキシン類含有廃水に活性炭を添加した後、
消石灰を添加し、スラリー状の消石灰の共存下、凝集剤
を添加して凝集させ、固液分離する第1項または第2項
記載のダイオキシン類含有廃水の処理方法、(4)ダイ
オキシン類含有廃水が、重金属を含有する第1〜3項い
ずれかに記載のダイオキシン類含有廃水の処理方法、
(5)活性炭が、粉末活性炭である第1〜4項いずれか
に記載のダイオキシン類含有廃水の処理方法、(6)ダ
イオキシン類含有廃水中の活性炭の濃度が10〜200
mg/Lになるように活性炭を添加する第1〜5項いずれ
かに記載のダイオキシン類含有廃水の処理方法、(7)
ダイオキシン類含有廃水中の凝集剤の濃度が0.1〜1
0,000mg/Lになるように凝集剤を添加する第1〜
6項いずれかに記載のダイオキシン類含有廃水の処理方
法、及び、(8)ダイオキシン類含有廃水中のSSとし
ての消石灰の濃度が10〜50,000mg/Lになるよ
うに消石灰を共存させる第1〜7項いずれかに記載のダ
イオキシン類含有廃水の処理方法、を挙げることができ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のダイオキシン類含有廃水
の処理方法においては、ダイオキシン類含有廃水に活性
炭を添加し、スラリー状の消石灰の共存下に凝集剤を添
加して凝集させ、固液分離する。本発明方法により処理
することができるダイオキシン類としては、例えば、
2,3,7,8−テトラクロロジベンゾ−p−ジオキシ
ン、1,2,3,7,8−ペンタクロロジベンゾ−p−ジオ
キシン、1,2,3,4,7,8−ヘキサクロロジベンゾ−
p−ジオキシン、1,2,3,6,7,8−ヘキサクロロジ
ベンゾ−p−ジオキシン、1,2,3,7,8,9−ヘキサ
クロロジベンゾ−p−ジオキシン、1,2,3,4,6,7,
8−ヘプタクロロジベンゾ−p−ジオキシン、1,2,
3,4,6,7,8,9−オクタクロロジベンゾ−p−ジオ
キシンなどのポリ塩化ジベンゾ−p−ジオキシン類、
2,3,7,8−テトラクロロジベンゾフラン、1,2,3,
7,8−ペンタクロロジベンゾフラン、2,3,4,7,8
−ペンタクロロジベンゾフラン、1,2,3,4,7,8−
ヘキサクロロジベンゾフラン、1,2,3,6,7,8−ヘ
キサクロロジベンゾフラン、1,2,3,7,8,9−ヘキ
サクロロジベンゾフラン、2,3,4,6,7,8−ヘキサ
クロロジベンゾフラン、1,2,3,4,6,7,8−ヘプタ
クロロジベンゾフラン、1,2,3,4,7,8,9−ヘプタ
クロロジベンゾフラン、1,2,3,4,6,7,8,9−オ
クタクロロジベンゾフランなどのポリ塩化ジベンゾフラ
ン類、コプラナーPCBなどを挙げることができる。さ
らに、本発明方法により、ダイオキシン前駆体なども処
理することができる。
【0006】本発明方法に用いる活性炭の形状に特に制
限はなく、例えば、粉末活性炭、粒状活性炭などを挙げ
ることができる。これらの中で、粉末活性炭を特に好適
に用いることができる。粉末活性炭の粒径に特に制限は
ないが、最大粒径が200μm以下であることが好まし
く、100μm以下であることがより好ましい。また、
平均粒径が10〜50μmであることが好ましく、15
〜25μmであることがより好ましい。本発明方法に用
いる活性炭の原料に特に制限はなく、例えば、ピート
系、石炭系、亜炭系、ヤシガラ系などの活性炭を挙げる
ことができる。これらの中で、細孔径2〜50nmの中
間孔を多く有するピート系、亜炭系の活性炭を特に好適
に用いることができる。本発明方法において、活性炭の
添加量に特に制限はないが、ダイオキシン類含有廃水中
の活性炭の濃度が10〜200mg/Lであることが好ま
しく、50〜100mg/Lであることがより好ましい。
本発明方法において、ダイオキシン類含有廃水への活性
炭の添加方法に特に制限はなく、例えば、粉末活性炭を
そのままダイオキシン類含有廃水に添加することがで
き、あるいは、粉末活性炭を少量の水又はダイオキシン
類含有廃水に分散させてスラリー液にしたのち、このス
ラリー液をダイオキシン類含有廃水に添加することもで
きる。粉末活性炭をスラリー液として添加することによ
り、作業性を向上することができる。スラリー液中の粉
末活性炭の濃度は、1〜30重量%であることが好まし
く、5〜10重量%であることがより好ましい。粉末活
性炭の分散性を向上するために、スラリー液に分散剤を
添加することができる。本発明方法においては、ダイオ
キシン類含有廃水に活性炭を添加したのち、ダイオキシ
ン類含有廃水と活性炭の接触時間を確保することが好ま
しい。ダイオキシン類含有廃水と活性炭は、回転羽根を
有する撹拌機などを備えた反応槽などを用いて撹拌する
ことにより、接触させることができる。ダイオキシン類
含有廃水と活性炭の接触時間を確保することにより、ダ
イオキシン類含有廃水中のダイオキシン類を粉末活性炭
に十分に吸着させることができる。ダイオキシン類含有
廃水と活性炭の接触時間に特に制限はないが、10〜1
20分であることが好ましい。なお、ダイオキシン類の
濃度が低い場合や、粉末活性炭の添加量が多い場合はこ
の限りではなく、流動状態であれば特に反応槽を設けな
くてもよい。
【0007】本発明方法においては、ダイオキシン類含
有廃水に活性炭を添加し、スラリー状の消石灰の共存下
に凝集剤を添加して凝集させる。凝集処理時にスラリー
状の消石灰を共存させることにより、消石灰自身が吸着
剤として作用し、消石灰が共存しない場合に比してダイ
オキシン類の除去効果が高くなる。また、消石灰の添加
により、被処理水がアルカリ性となることで、ダイオキ
シン類含有廃水中に鉛やカドミウムなどの重金属が含ま
れている場合には、重金属が不溶化され、重金属もあわ
せて除去することができる。洗煙排水中には、ダイオキ
シン類とともに重金属が含まれる場合が多い。重金属の
除去をも目的とする場合は、凝集処理をpH9〜12.5
の条件で行うことが好ましく、必要に応じて、水酸化ナ
トリウムなどのアルカリを添加することが好ましい。さ
らに、消石灰が共存することにより、凝集効果が高めら
れ、凝集剤の使用量を低減し、汚泥の含水率を低下する
ことができる。本発明方法において、消石灰の添加方法
に特に制限はないが、濃度20重量%程度のスラリーと
して添加することが好ましい。消石灰の添加量に特に制
限はないが、ダイオキシン類含有廃水中に消石灰がSS
として10〜50,000mg/L程度含まれていること
が好ましい。本発明方法において、消石灰の添加時期に
特に制限はなく、例えば、ダイオキシン類含有廃水への
活性炭の添加前に消石灰を添加することができ、活性炭
を添加したのち、凝集剤を添加する前に消石灰を添加す
ることもできる。ダイオキシン類含有廃水が洗煙排水な
どで、ダイオキシン類含有廃水中に必要量の消石灰が含
まれている場合には、消石灰の添加を省略することがで
きる。しかし、ダイオキシン類含有廃水と活性炭を接触
させる際にスラリー状の消石灰が存在すると消石灰粒子
が活性炭に吸着されて、ダイオキシン類の除去性能が低
下する恐れがあるので、消石灰の添加は活性炭の添加後
で、かつ凝集剤の添加前とすることが好ましい。本発明
方法においては、ダイオキシン類含有廃水に活性炭を添
加し、スラリー状の消石灰の共存下に凝集剤を添加して
凝集させたのち、固液分離する。固液分離方法に特に制
限はなく、例えば、凝集沈殿処理、膜分離などを挙げる
ことができる。
【0008】本発明方法に用いる凝集剤に特に制限はな
く、無機凝集剤又は有機凝集剤のいずれをも用いること
ができ、さらに、両者を併用することもできる。無機凝
集剤としては、例えば、硫酸アルミニウム、ポリ塩化ア
ルミニウム、塩化第二鉄、硫酸第一鉄などを挙げること
ができる。有機凝集剤に特に制限はなく、カチオン性高
分子凝集剤、ノニオン性高分子凝集剤、アニオン性高分
子凝集剤などを挙げることができる。カチオン性高分子
凝集剤としては、例えば、ポリジメチルジアリルアンモ
ニウムクロライド、アルキルアミン−エピクロルヒドリ
ン縮合物、ポリエチレンイミン、アルキレンジクロライ
ド−ポリアルキレンポリアミン縮合物、ジシアンジアミ
ド−ホルマリン縮合物、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレートの塩化メチル四級化物共重合体などを挙げる
ことができる。ノニオン性高分子凝集剤としては、例え
ば、ポリアクリルアミド、アクリルアミド共重合体など
を挙げることができる。アニオン性高分子凝集剤として
は、例えば、(メタ)アクリル酸又はその塩、2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はその塩な
どの重合体又は共重合体などを挙げることができる。こ
れらの中で、ノニオン性高分子凝集剤及びアニオン性高
分子凝集剤を特に好適に用いることができる。本発明方
法において、凝集剤の添加時期は、ダイオキシン類含有
廃水に活性炭と消石灰を添加し、撹拌したのちに凝集剤
を添加することが好ましい。本発明方法において、凝集
剤の添加量に特に制限はないが、ダイオキシン類含有廃
水中の凝集剤の濃度が0.1〜10,000mg/Lである
ことが好ましく、無機凝集剤を使用する場合は10〜1
0,000mg/L、カチオン性高分子凝集剤を用いる場
合、1〜1,000mg/L、ノニオン性高分子凝集剤又
はアニオン性高分子凝集剤を使用する場合は0.1〜1
00mg/Lであることがより好ましい。ダイオキシン類
含有廃水に凝集剤を添加したのち、1〜20分間撹拌す
ることが好ましく、2〜10分間撹拌することがより好
ましい。
【0009】本発明方法においては、固液分離により得
られた分離水をろ過することが好ましい。分離水をろ過
することにより、分離水中に含まれる微量の懸濁物質を
除去して、ダイオキシン類の除去率を高め、処理水の水
質を高めることができる。分離水のろ過装置に特に制限
はなく、例えば、砂ろ過装置、膜ろ過装置などを挙げる
ことができる。これらの中で、砂ろ過装置は、懸濁物質
の粒子よりはるかに大きいろ材粒子の間隙で懸濁物質の
粒子を捕捉することができ、維持管理が容易であり、設
備費が安価なので好適に用いることができる。砂ろ過装
置のろ材に特に制限はなく、例えば、砂、アンスラサイ
ト、ざくろ石などを挙げることができる。図1は、本発
明方法の実施の一態様の工程系統図である。ダイオキシ
ン類含有廃水は、調整槽1から、活性炭反応槽2、消石
灰反応槽3、凝集反応槽4、凝集沈殿槽5、砂ろ過装置
6に順次送られる。粉末活性炭注入装置7において、粉
末活性炭が水に分散され、活性炭反応槽2において、粉
末活性炭の水分散液がダイオキシン類含有廃水に添加さ
れる。消石灰は、活性炭反応槽2の後段に設けられた消
石灰反応槽3において、ダイオキシン類含有廃水に添加
される。次に、凝集反応槽4で凝集剤がダイオキシン類
含有廃水に添加される。凝集沈殿槽5において沈降分離
した汚泥は、汚泥脱水機8において脱水され、水は調整
槽1に返送され、脱水ケーキは排出される。砂ろ過装置
でろ過することにより得られる処理水は、一部が逆洗水
として利用され、残部は必要に応じて塩酸等で中和した
のち放流される。なお、逆洗により生ずる逆洗排水は、
調整槽1に返送される。本発明方法によれば、ダイオキ
シン類含有廃水のラインに簡易な活性炭の注入設備又は
さらに撹拌装置を設置し、水中に含有されるダイオキシ
ン類を活性炭に吸着させ、さらにスラリー状の消石灰の
共存下で凝集沈殿処理して、その処理水を砂ろ過又は膜
ろ過などのろ過装置に通水し、固形分に付着したダイオ
キシン類や、溶解性のダイオキシン類を吸着した活性炭
を廃水中から取り除くことにより、ダイオキシン類含有
廃水からダイオキシン類を確実に除去することができ
る。
【0010】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
て、ダイオキシン類の濃度は、「廃棄物処理におけるダ
イオキシン類標準分析測定マニュアル」(平成9年2月
厚生省生活衛生局環境部環境整備課)にしたがって測定
し、ダイオキシン類各成分の実測濃度に毒性等価係数
(TEF)を乗じて求めた毒性等量(TEQ)の総和と
して算出した。 実施例1 被処理水として、亜鉛精錬施設より発生したpHが5.8
であり、ダイオキシン類193pg−TEQ/Lとカドミウ
ム4.3mg/Lを含有する廃水を用いて処理を行った。
被処理水に、平均粒径10μm、平均細孔径40nmの
ピート系粉末活性炭の20重量%水分散液を、粉末活性
炭の濃度が50mg/Lになるように添加し、さらに消石
灰の20重量%水スラリーを消石灰をSSとしての濃度
が10,000mg/Lになるように添加して、ジャーテ
スターを用いて200rpmで5分間、次いで60rpmで3
0分間撹拌した。その後、アニオンポリマー[栗田工業
(株)、クリフロックPA331]を濃度が2mg/Lにな
るように添加して、60rpmで5分間撹拌したのち、1
時間静置した。静置後の上澄み水は、pH12.5、ダイ
オキシン類濃度1.3pg−TEQ/L、カドミウム濃度0.
05mg/L以下であった。この上澄み水をさらにガラス
繊維ろ紙[ADVANTEC、GB−140]でろ過
し、ろ液を分析した。ろ液中のダイオキシン類の濃度は
0.71pg−TEQ/Lで、カドミウム濃度は0.05mg/
L以下であった。 実施例2 粉末活性炭を濃度が100mg/Lになるように添加した
以外は、実施例1と同様にして、実施例1と同じ被処理
水を処理した。静置後の上澄み水は、pH12.5、ダイ
オキシン類濃度0.63pg−TEQ/L、カドミウム濃度
0.05mg/L以下であった。上澄み水を実施例1と同
様にしてろ過したろ液のダイオキシン類の濃度は0.0
1pg−TEQ/L以下で、カドミウム濃度は0.05mg/L
以下であった。 比較例1 実施例1と同じ亜鉛精錬施設より発生した被処理水を、
消石灰を共存させることなく、粉末活性炭とアニオンポ
リマーのみを用いて処理を行った。被処理水に、実施例
1と同じ粉末活性炭の20重量%水分散液を、粉末活性
炭の濃度が100mg/Lになるように添加して、ジャー
テスターを用いて200rpmで5分間、次いで60rpmで
30分間撹拌した。その後、実施例1と同じアニオンポ
リマーを濃度が2mg/Lになるように添加して、60rp
mで5分間撹拌したのち、1時間静置した。静置後の上
澄み水は、pH5.9、ダイオキシン類濃度21pg−TEQ/
L、カドミウム濃度4.1mg/Lであった。上澄み水を
ろ過したろ液のダイオキシン類の濃度は15pg−TEQ/
Lで、カドミウム濃度は2.9mg/Lであった。 比較例2 粉末活性炭を濃度が500mg/Lになるように添加した
以外は、比較例1と同様にして、実施例1と同じ被処理
水を処理した。静置後の上澄み水は、pH6.1、ダイオ
キシン類濃度3.1pg−TEQ/L、カドミウム濃度2.7m
g/Lであった。上澄み水をろ過したろ液のダイオキシ
ン類の濃度は2.5pg−TEQ/Lで、カドミウム濃度は
1.5mg/Lであった。実施例1〜2及び比較例1〜2
の薬品添加量を第1表に、上澄み水とろ液の水質を第2
表に示す。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】第2表に見られるように、活性炭50mg/
Lとアニオンポリマー2mg/Lを添加し、SSとしての
消石灰10,000mg/Lの共存下に凝集させた実施例
1においては、ダイオキシン類の濃度は1.3pg−TEQ/
Lまで低下し、活性炭の量を100mgに増した実施例2
においては、ダイオキシン類の濃度は0.63pg−TEQ/
Lに低下している。また、カドミウムの濃度は、実施例
1、実施例2ともに0.05mg/L以下に低下してい
る。さらに、凝集処理後の上澄み水をろ過することで、
ダイオキシン類を実施例1では0.71pg−TEQ/L、実
施例2では0.01pg−TEQ/L以下にまで低下させるこ
とができた。これに対して、実施例2と同量の活性炭と
アニオンポリマーを使用しても、消石灰を添加しない比
較例1においては、ダイオキシン類の濃度は21pg−TE
Q/Lまでしか低下せず、カドミウムはほとんど除去さ
れていない。また、活性炭の量を500mg/Lに増した
比較例2においても、ダイオキシン類の濃度は3.1pg
−TEQ/L、カドミウムの濃度は2.7mg/Lまでにしか
低下しない。
【0014】
【発明の効果】本発明方法によれば、ダイオキシン類含
有廃水に活性炭を添加し、スラリー状の消石灰の共存下
に凝集剤を添加して凝集させ、固液分離するという簡単
な処理により、ダイオキシン類を効率的に除去し、ダイ
オキシン類濃度の低い処理水を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明方法の実施の一態様の工程系統
図である。
【符号の説明】
1 調整槽 2 活性炭反応槽 3 消石灰反応槽 4 凝集反応槽 5 凝集沈殿槽 6 砂ろ過装置 7 粉末活性炭注入装置 8 汚泥脱水機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 信司 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 Fターム(参考) 4D015 BA19 BB05 CA05 CA20 DA04 DA05 DA13 DA15 DA39 DB03 DB12 DB19 DB24 DB25 DB26 DC06 DC07 DC08 EA32 EA37 FA01 FA02 FA16 FA22 4D024 AA04 AB11 BA02 BA11 BB01 BC05 DB21 4D062 BA19 BB05 CA05 CA20 DA04 DA05 DA13 DA15 DA39 DB03 DB12 DB19 DB24 DB25 DB26 DC06 DC07 DC08 EA32 EA37 FA01 FA02 FA16 FA22

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダイオキシン類含有廃水に活性炭を添加
    し、スラリー状の消石灰の共存下に凝集剤を添加して凝
    集させ、固液分離することを特徴とするダイオキシン類
    含有廃水の処理方法。
  2. 【請求項2】固液分離により得られた分離水をろ過する
    請求項1記載のダイオキシン類含有廃水の処理方法。
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