JP2002153747A - 高圧相物質の製造方法 - Google Patents
高圧相物質の製造方法Info
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Abstract
化ホウ素、ダイヤモンド等を容易に得ることができる高
圧相物質の製造方法を提供する。 【解決手段】 高圧相物質は、純度が99.8%以上で
酸不溶分となる不純物成分が各々50ppm以下である
金属粉末に低圧相物質を混合し、その混合物を加圧成形
後、衝撃圧縮処理を施すことにより得られる。すなわ
ち、原料混合物を円筒試料管6内に装填し、それを爆薬
容器1内の中心に配置し、その周囲に爆薬13を充填す
る。そして、爆薬13を爆轟させて衝撃加圧処理を行う
ことによって高圧相物質が得られる。低圧相物質として
六方晶窒化ホウ素粉末を用い、金属粉として銅粉末を用
いることにより、高圧相物質として高圧相窒化ホウ素が
得られる。また、低圧相物質としてグラファイト又は炭
素材料を用い、金属粉として銅粉末を用いることによ
り、高圧相物質としてダイヤモンドが得られる。
Description
る衝撃圧力を利用して低圧相物質から高圧相物質、例え
ば高圧相窒化ホウ素やダイヤモンドを得るための高圧相
物質の製造方法に関するものである。
体の衝撃等により発生する衝撃波に伴う衝撃圧力を利用
して、低圧相物質から高圧相物質を得る方法に関して多
数報告がなされている。例えば、高圧相物質として高圧
相窒化ホウ素又はダイヤモンドを合成する方法が知られ
ている(特公昭47−34597号、特公昭52−45
11号公報)。このような合成方法においては、得られ
る高圧相物質の凍結が重要となる。低圧相物質は衝撃波
の通過により高温高圧の状態となって高圧相物質へと転
移するが、その持続時間は数μ秒から数10μ秒と極め
て短時間であり、その後圧力は大気圧まで急激に降下す
る。
除去された後も残留し、このため合成された高圧相窒化
ホウ素又はダイヤモンドは逆転移を起こし、低圧相物質
から高圧相物質への転換率を低下させることとなる。従
って、圧力が解放された後、合成された高圧相物質が安
定に存在しうる温度域までできるだけ急速に冷却するこ
とが必要となる。
熱伝導率の高い金属粉末をマトリックスとして、低圧相
物質の粉末を均一に分散させた試料を衝撃圧縮処理する
方法が行われてきた。金属粉末の種類としては金、白
金、銀、銅、鉄、ニッケル、タングステンなどが用いら
れる。ここで、この金属マトリックスは冷却媒体として
作用すると同時に圧力媒体としても作用する。低圧相窒
化ホウ素又はグラファイトなどの炭素源のみを衝撃処理
した場合、衝撃インピーダンスが低いために圧力が上が
りにくく、仮に圧力が上がったとしても衝撃圧力下の温
度は極めて高くなり、従って残留温度も高くなるため低
圧相物質から高圧相物質への転換率を大きく低下させ
る。
スの高い金属粉末と混合することにより、混合物質の衝
撃インピーダンスを高くすることができ、高圧力の発生
が容易になると同時に、金属マトリックスの冷却媒体と
しての作用により、残留温度を抑制することができる。
こうした金属マトリックスの物理的特性を利用した衝撃
加圧合成による製造方法に関しては広く研究が行われて
いる。例えば、高圧相窒化ホウ素又はダイヤモンドなど
の高圧相物質の粉体はBN切削工具、精密研磨などの分
野で使用されてきた。
た場合、出発原料である低圧相物質の粉体原料や金属マ
トリックス原料に不純物が含まれる場合には、得られる
高圧相粉体の内外にも不純物を多く含み、衝撃加圧後の
精製工程によっても不純物を除去するには困難があっ
た。特に、近年では半導体製品関連部品、精密機器部品
の精密研磨などの加工工程における不純物混入が製品の
性能に悪影響を及ぼす可能性があることから、不純物の
極力少ない研磨材料が求められてきている。
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、不純物の少ない高圧相物質、例えば高圧相
窒化ホウ素、ダイヤモンド等を容易に得ることができる
高圧相物質の製造方法を提供することにある。
を解決すべく工程に用いる材質の不純物に着目し鋭意研
究を重ねた結果、特にマトリックスとして使用する金属
粉末原料に関して純度が高いものを用いた場合に最も効
果があり、不純物の少ない高圧相窒化ホウ素及び低圧相
窒化ホウ素の混合物又はダイヤモンドが得られることを
見出し、本発明を完成した。
方法は、純度が99.8%以上で酸不溶分となる不純物
成分が各々50ppm以下である金属粉末に低圧相物質
を混合し、その混合物を加圧成形後、得られた成形体に
衝撃圧縮処理を施して衝撃圧力を作用させ、高圧相物質
を製造することを特徴とするものである。
1の発明において、前記低圧相物質が六方晶窒化ホウ素
粉末であり、金属粉が銅粉末であって、得られる高圧相
物質が高圧相窒化ホウ素であることを特徴とするもので
ある。
1の発明において、前記低圧相物質が炭素材料であり、
金属粉が銅粉末であって、得られる高圧相物質がダイヤ
モンドであることを特徴とするものである。
詳細に説明する。目的とする高圧相物質は、純度が9
9.8%以上で酸不溶分となる不純物成分が各々50p
pm以下である金属粉末に低圧相物質を混合し、その混
合物を加圧成形後、得られた成形体に衝撃圧縮処理を施
して衝撃圧力(動的高圧力)を作用させることにより得
られる。
料の選択、銅粉等の金属の純度、出発原料の混合比率、
加圧成形体の密度、その加圧成形体中での空孔率などが
重要である。
使用する場合、その粒径は小さい方が転換率は向上する
傾向があるため、100μm以下でできるだけ細かくす
ることが望ましい。炭素材料の種類としては、燐状、燐
片状、土状黒鉛などの天然黒鉛(グラファイト)、コー
クスの他、カーボンブラック、人造黒鉛、ガラス状炭
素、その他有機物を炭化して得られる炭素、及び炭素前
駆体等を使用することができる。しかし、天然黒鉛、コ
ークスなどは不純物を多く含有している場合もあり、材
料の選定が重要である。また、含有する不純物の種類に
よっては酸処理、アルカリ処理、加熱などにより、予め
処理して使用することができる。
用する場合、市販の六方晶窒化ホウ素(hBN)を原料
として用いることが低コストであり好ましい。また、菱
面体窒化ホウ素(rBN)なども原料として用いること
ができる。
なるもので、純度が99.8%以上で酸不溶分となる酸
化スズなどの不純物成分が各々50ppm以下であるこ
とが必要である。純度が99.8%未満で酸不溶分とな
る酸化スズなどの不純物成分が各々50ppmを越える
場合には、目的とする不純物の少ない高圧相物質を得る
ことができなくなる。
て得られた粉末)、電解粉、粉砕粉などが知られている
が、一般的には充填性の面から球状である方が望まし
い。しかしながら、低圧相物質の粉末を金属粉末のマト
リックス中で保持させる目的で電解粉等球状でないもの
と組み合わせて用いることもできる。その粒径は0.1
〜数100μmのものが好ましい。金属粉末の種類とし
ては、金、白金、銀、銅、鉄、ニッケル、タングステン
などを用いることができるが、銅、鉄などが化学的精製
処理等の取扱いが容易で、低コストであるために好まし
い。
しくは70〜98重量%、さらに好ましくは80〜98
重量%である。従って、低圧相物質の混合割合は好まし
くは2〜30重量%、さらに好ましくは2〜20重量%
である。金属粉末が70重量%より少ないと、試料の過
度の温度上昇、試料管の破損などにより試料回収が困難
になる。また、金属粉末の混合割合は、99.99重量
%であっても原理的には高圧相物質の変換が可能である
が、金属粉末の割合を増すと得られる高圧相物質も減少
し、効率が低下するので、金属粉末の割合は98重量%
程度までが望ましい。
はできるだけ均一であることが、衝撃圧縮処理を施して
衝撃圧力を低圧相物質に均一に作用させ、目的とする高
圧相物質を収率良く得るために望ましい。
ス、金型などを用いて加圧成形され、所定形状の成形体
とされる。得られた成形体の空孔率は、5〜50%であ
ることが望ましい。空孔率が5%未満の場合高圧プレス
装置などの特殊な装置を使用しなければならず、50%
を越える場合成形助剤を用いても成形が困難になる。
御するのに重要であり、空孔率が大きいと高い温度上昇
となり、溶融したりして試料容器が破損する原因にな
る。衝撃圧縮時の温度上昇は、圧力が高くなると大きく
なるので、空孔率の値は、衝撃圧力の上昇につれて小さ
くする必要がある。従って、空孔率に合わせて爆薬の種
類の選定と組み合わせが重要となる。
器)内に配設する。金属製容器の材質としては、鉄、
銅、真鍮、ステンレス鋼、クロム鋼等が用いられ、その
形状はボックス型、円管状等が挙げられる。このように
して金属製容器に配設された成形体に対し、各種の衝撃
圧縮処理装置、例えば特公昭47−34597号公報に
記述されている衝撃圧縮処理装置を用いて、爆薬の爆発
により生ずる高温、高圧を伴う衝撃圧力(衝撃波)によ
り衝撃圧縮処理を施す。
圧縮処理装置の概念を例示した断面図である。この衝撃
圧縮処理装置について説明する。円筒状をなす金属製の
爆薬容器1の底部には、爆薬容器1よりも肉厚の底板2
が接合されている。爆薬容器1の上端部には、板状に形
成されたブースター爆薬3が配設され、その中心部上面
には雷管4が立設状態で埋め込まれている。
が立設され、その内部には円筒試料管6が上下両端の固
定リング7を介して同心円状に配設されている。従っ
て、円筒駆動管6と円筒試料管7の間には空間部8が形
成されている。円筒試料管6内の底部には下プラグ9が
配置され、その上には低圧相物質の粉体よりなる試料1
0が装填され、その上端部が上プラグ11で密閉されて
いる。
端部には円錐キャップ12が載置されている。この円錐
キャップ12は円筒試料管6の中心方向に加わる衝撃圧
力を緩衝する役目を果たす。爆薬容器1内には円筒駆動
管5及び円錐キャップ12を覆うように爆薬13が充填
されている。爆薬13としては、各種のものが使用でき
るが、例えばダイナマイト、ANFO、含水爆薬、HM
X、PBX等が挙げられる。
ター爆薬3を介して爆薬13が爆轟する。その際、円筒
駆動管5、さらには円筒試料管6の中心方向(直径方
向)に向かって衝撃圧縮する力、つまり衝撃圧力が作用
する。加えて、衝撃圧力が上部から下部に伝播すること
により円筒試料管6内の試料10が高い圧力で圧縮され
る。
GPa以上であるが、高い収率を得るためには15GP
a以上であることが望ましい。しかし、衝撃圧力があま
り高すぎると原料が分解したり、溶融が始まったりし
て、試料回収が困難になる。
の飛翔体を介して原料の入った容器に加えることができ
る他、直接原料の入った容器に加えることもできる。即
ち、図1に示す円筒駆動管5がなく、円筒試料管6が直
接爆薬13と接触した状態で爆薬13を爆発させ、爆薬
13の爆発による衝撃波を直接原料の入った円筒試料管
6に加えることもできる。
れた試料10を回収し、適当な酸などを用いて金属分を
溶解除去することにより、目的とする衝撃加圧後の試料
10を精製回収することができる。例えば、鉄粉を用い
た場合には塩酸により鉄分を溶解分離したり、また銅粉
であれば硝酸又は王水などにより銅分を溶解分離して試
料10を精製して回収することができる。
下にまとめて説明する。 ・ 実施形態で説明した高圧相物質の製造方法によれ
ば、原料の金属粉末として、純度が99.8%以上で酸
不溶分となる不純物成分が各々50ppm以下であるも
のが使用される。つまり、出発原料の1つである金属マ
トリックス原料中の不純物が抑制されている。このた
め、低圧相物質を衝撃圧力により高圧相物質へ転移させ
たとき、金属マトリックスに基づく不純物を低減させる
ことができる。従って、X線回折分析による不純物のピ
ークが見られなくなる程度に不純物の少ない高圧相物質
を容易に得ることができる。
窒化ホウ素粉末を用い、金属粉として銅粉末を用いるこ
とにより、高圧相物質として不純物の少ない高圧相窒化
ホウ素を容易に得ることができる。
炭素材料を用い、金属粉として銅粉末を用いることによ
り、高圧相物質として不純物の少ないダイヤモンドを容
易に得ることができる。
態をさらに具体的に説明する。 (実施例1)低圧相物質である窒化硼素20重量%に平
均粒径100μm、純度99.8%の銅粉末(酸不溶分
となる不純物成分が各々50ppm以下)を80重量%
加え、さらにエタノールを2重量%加えてボールミルに
て混合して原料物質を得た。この原料物質を前記図1に
示す円筒試料管6(外径30mm、内径26mm、長さ35
0mm)内に金型を用いて加圧装填し、成形した。このと
きの円筒試料管6内の装填密度は6.0g/cm3、空
孔率は20%となるようにした。円筒試料管6の両端に
は軟鋼製の下プラグ9及び上プラグ11を圧入した。
プが設けられている。そして、この脱気用の銅パイプを
利用し、400℃、0.1Paで2時間保持して脱気処
理を行った。脱気処理後の円筒試料管6を、上下の固定
リング7を介して円筒駆動管5内に収容するとともに、
その上に円錐キャップ12を載置した。その状態で円筒
試料管6を爆薬容器1(外径76mm、内径68mm、長さ
400mm)の中心にセットし、円筒駆動管5と爆薬容器
1との間に爆薬13(爆速5400m/sec)を装填
した。
その雷管4を起爆させ、ブースター爆薬3からさらに爆
薬13をその長手方向に15〜30GPaの衝撃圧力で
爆轟させた。衝撃加圧処理の後、円筒試料管6を回収し
た。そして、円筒試料管6から内容物を取り出し、王水
(硝酸:塩酸=1:3)中に入れ、銅などを溶解除去し
た。そこから得られた粉体を水洗後、乾燥した。X線回
折分析によると、生成物はウルツ鉱型窒素化硼素であ
り、不純物のピークは見られなかった。
径100μm、純度99.8%の銅粉末(酸不溶分とな
る不純物成分が各々50ppm以下)を90重量%加
え、さらにエタノールを2重量%加えてボールミルにて
混合して原料物質を得た。これを円筒試料管6(外径2
7mm、内径19mm、長さ240mm)内に金型を用いて加
圧装填し、成形した。このときの円筒試料管6内の装填
密度は6.5g/cm3、空孔率は20%となるように
した。円筒試料管6の両端には軟鋼製の下プラグ9及び
上プラグ11を圧入した。下プラグ9には脱気用の銅パ
イプが設けられている。
(外径43mm、内径36mm、長さ240mm)を一対の固
定リング7を介在させて固定し、その上に円錐キャップ
12を載置した。これを400℃、0.1Paで2時間
保持して脱気処理を行った。それを爆薬容器1(外径1
14mm、内径105mm、長さ280mm)の中心にセット
し、円筒駆動管5と爆薬容器1との間に爆薬13(爆速
6800m/sec)を装填した。
その雷管4を起爆させ、ブースター爆薬3からさらに爆
薬13をその長手方向に15〜30GPaの衝撃圧力で
爆轟させた。衝撃加圧処理の後、円筒試料管6を回収し
た。そして、円筒試料管6から内容物を取り出し、王水
中に入れ、銅などを溶解除去した。そこから得られた粉
体を水洗後、乾燥した。さらに、この乾燥粉体に酸化鉛
を混合し、400℃で15時間熱処理し、未転換炭素分
を選択的に酸化後、硝酸により鉛を溶融除去させた後、
加水洗浄した。
と、生成物はダイヤモンドであり、不純物のピークは見
られなかった。 (比較例1)低圧相窒化硼素20重量%に平均粒径10
0μm、純度99.5%の銅粉末〔不純物としてスズ
(Sn)を100ppm以上含む〕を80重量%加え、
さらにエタノールを2重量%加えてボールミルにて混合
して原料物質を得た。次に、原料物質を円筒試料管6
(外径30mm、内径26mm、長さ350mm)に金型を用
いて加圧装填し、成形した。このときの円筒試料管6内
の装填密度は6.0g/cm3、空孔率は20%となる
ようにした。
9及び上プラグ11を圧入した。下プラグ9には脱気用
の銅パイプが設けられている。そして、400℃、0.
1Paで2時間保持して脱気処理を行った。処理後の円
筒試料管6を爆薬容器1(外径76mm、内径68mm、長
さ400mm)の中心にセットし、円筒駆動管5と爆薬容
器1との間に爆薬13(爆速5400m/sec)を装
填した。
その雷管4を起爆させ、ブースター爆薬3からさらに爆
薬13をその長手方向に15〜30GPaの衝撃圧力で
爆轟させた。衝撃加圧処理の後、円筒試料管6を回収し
た。円筒試料管6から内容物を取り出して王水中に入
れ、銅などを溶解除去した。そこから得られた粉体を水
洗後、乾燥した。X線回折分析によると、生成物はウル
ツ鉱型窒素化硼素の他に酸化スズのピークが検出され
た。
径100μm、純度99.5%の銅粉末〔不純物として
スズ(Sn)を100ppm以上含む〕を90重量%加
え、さらにエタノールを2重量%加え、ボールミルにて
混合して原料物質を得た。これを円筒試料管6(外径2
7mm、内径19mm、長さ240mm)に金型を用いて加圧
装填し、成形した。このときの円筒試料管6内の装填密
度は6.5g/cm3、空孔率は20%なるようにし
た。円筒試料管6の両端には軟鋼製の下プラグ9及び上
プラグ11を圧入した。下プラグ9には脱気用の銅パイ
プが設けられている。
管5(外径43mm、内径36mm、長さ240mm)を固定
リング7を介在させて固定した。次に、これを400
℃、0.1Paで2時間保持して脱気処理を行った。処
理後の円筒試料管6を爆薬容器1(外径114mm、内径
105mm、長さ280mm)の中心にセットし、円筒駆動
管5と爆薬容器1との間に爆薬13(爆速6800m/
sec)を装填した。
その雷管4を起爆させ、ブースター爆薬3からさらに爆
薬13をその長手方向に15〜30GPaの衝撃圧力で
爆轟させた。衝撃加圧処理の後、円筒試料管6を回収し
た。そして、円筒試料管6から内容物を取り出し、王水
中に入れ、銅などを溶解除去した。そこから得られた粉
体を水洗後、乾燥した。さらにこの乾燥粉体に酸化鉛を
混合し、400℃で15時間加熱処理し、未転換炭素分
を選択的に酸化後、硝酸により鉛を溶融除去し、次いで
加水洗浄した。
と、生成物はダイヤモンドの他に酸化スズのピークが検
出された。なお、前記実施形態を次のように変更して具
体化することもできる。
発によって駆動された高速の飛翔体の衝突により生じる
高温、高圧を伴う衝撃波を利用する方法を採用してもよ
い。 ・ 図1において、雷管4を爆薬容器1の周壁に1箇所
又は複数箇所設け、爆薬13を爆轟させてもよい。
管6などを全て球状に形成し、成形体(試料)を全周か
ら均一に加圧するように構成してもよい。さらに、実施
形態より把握される技術的思想について以下に記載す
る。
る請求項1に記載の高圧相物質の製造方法。この製造方
法によれば、特殊な装置を使用したり、成形助剤を使用
したりすることなく、容易に成形体を得ることができ
る。
重量%である請求項1に記載の高圧相物質の製造方法。
この製造方法によれば、高圧相物質の回収が容易で、高
圧相物質の製造効率が向上させることができる。
次のような効果を奏する。第1の発明の高圧相物質の製
造方法によれば、不純物の少ない高圧相物質、例えば高
圧相窒化ホウ素、ダイヤモンド等を容易に得ることがで
きる。
ば、低圧相物質として六方晶窒化ホウ素粉末を用い、金
属粉として銅粉末を用いることにより、高圧相物質とし
て不純物の少ない高圧相窒化ホウ素を容易に得ることが
できる。
ば、低圧相物質としてグラファイト又は炭素材料を用
い、金属粉として銅粉末を用いることにより、高圧相物
質として不純物の少ないダイヤモンドを容易に得ること
ができる。
図。
折図。
処理を施すための爆薬、4…衝撃圧縮処理を施すための
雷管、10…金属粉末と低圧相物質との混合物よりなる
試料、13…爆薬。
Claims (3)
- 【請求項1】 純度が99.8%以上で酸不溶分となる
不純物成分が各々50ppm以下である金属粉末に低圧
相物質を混合し、その混合物を加圧成形後、得られた成
形体に衝撃圧縮処理を施して衝撃圧力を作用させ、高圧
相物質を製造することを特徴とする高圧相物質の製造方
法。 - 【請求項2】 前記低圧相物質が六方晶窒化ホウ素粉末
であり、金属粉が銅粉末であって、得られる高圧相物質
が高圧相窒化ホウ素であることを特徴とする請求項1に
記載の高圧相窒化ホウ素の製造方法。 - 【請求項3】 前記低圧相物質が炭素材料であり、金属
粉が銅粉末であって、得られる高圧相物質がダイヤモン
ドであることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモン
ドの製造方法。
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