JP2002153294A - グルクロン酸類及び/又はd−グルクロノラクトンの製造方法とその用途 - Google Patents

グルクロン酸類及び/又はd−グルクロノラクトンの製造方法とその用途

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JP2002153294A JP2000354995A JP2000354995A JP2002153294A JP 2002153294 A JP2002153294 A JP 2002153294A JP 2000354995 A JP2000354995 A JP 2000354995A JP 2000354995 A JP2000354995 A JP 2000354995A JP 2002153294 A JP2002153294 A JP 2002153294A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グルクロン酸又はその塩類、及び/又はD−
グルクロノラクトンの製造方法と、グルクロン酸類及び
/又はD−グルクロノラクトンを含有してなる組成物の
製造方法を提供することを課題とる。 【解決手段】 酸化トレハロース類からグルクロン酸類
を生成する能力を有する微生物を酸化トレハロース類存
在下で培養するか、酸化トレハロース類を加水分解して
グルクロン酸類を生成する作用を有する酵素を酸化トレ
ハロース類に作用させて、グルクロン酸類を生成せし
め、これを採取するか、又はこれを更に脱水してグルク
ロン酸類の一部又は全部をD−グルクロノラクトンに変
換せしめ、得られるグルクロン酸類及び/又はD−グル
クロノラクトンを採取することを特徴とするグルクロン
酸類及び/又はD−グルクロノラクトンの製造方法、及
び当該製造方法により得られるグルクロン酸類及び/又
はD−グルクロノラクトンを含有せしめることを特徴と
する組成物の製造方法により解決するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グルクロン酸又は
その塩類(以下、特に断らない限り、これらの物質を総
称して「グルクロン酸類」と言う。)及び/又はD−グ
ルクロノラクトンの製造方法と、グルクロン酸類及び/
又はD−グルクロノラクトンを含有してなる組成物の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ウロン酸の一種であるグルクロン
酸(化学式:C10、分子量:194.14)
類は、植物ゴム質、ヘミセルロース、細菌多糖などの植
物由来の物質、又はヘパリン、コンドロイチン硫酸、ヒ
アルロン酸などの動物由来の物質を抽出又は加水分解す
る製法、及びウロン酸の一般的製造方法を用いて製造さ
れていた。しかしながら、これら従来のグルクロン酸の
製造方法は、操作が煩雑でその収率が低く、不純物も多
いとの欠点があった。一方、D−グルクロノラクトン
(化学式:C、分子量:176.13)は、
植物ゴム質に含まれる酸性多糖の構成糖として見出され
る物質で、従来、澱粉を硝酸酸化し、次いで加水分解し
て製造されていた。しかしながら、このD−グルクロノ
ラクトンの製造方法に於いては、その製造工程で一酸化
窒素が発生して反応液が発泡し、硝酸酸化反応の均質化
を妨害し、D−グルクロノラクトンの収率低下を招くと
の欠点があった。又、一酸化窒素の発泡は、反応液の容
積の増大をも引き起こし、大容量の反応容器が必要にな
るとの欠点もあった。その他、D−グルクロノラクトン
の製造方法としては、特公昭42−25958号公報及
び特公昭43−5882号公報に記載された方法があ
る。これらの方法に於いては、一酸化窒素の発泡の問題
は改善されてはいるものの、D−グルクロノラクトンの
収率は、約10〜約15%と低く、収率の点で満足のゆ
くものではなかった。又、特公昭44−7325号公報
には、グルコースのC−1位を保護し、次いでC−6位
を酸化した後、加水分解(脱保護)してD−グルクロノ
ラクトンを生成させる方法が開示されている。しかしな
がら、この方法も、D−グルクロノラクトンの収率が約
10〜約20%と低いことに加え、操作が煩雑であると
の欠点があった。又、川端等は、『バイオサイエンス・
バイオテクノロジー・アンド・バイオケミストリー』、
第60巻、第3号、524乃至525頁(1996年)
に於いて、カタツムリアセトンパウダー由来のα−グル
クロニダーゼが、酸化トレハロースを加水分解してグル
クロン酸を生成することを報告している。しかしなが
ら、このような昆虫由来の酵素を工業的に用いるのは甚
だ困難である上、収率も低いとの欠点があった。更に、
内田等は、『バイオサイエンス・バイオテクノロジー・
アンド・バイオケミストリー』、第56巻、第10号、
1,608乃至1,615頁(1992年)に於いて、
アスペルギルス・ニガー由来のα−グルクロニダーゼ
は、酸化トレハロースを加水分解しないと報告してい
る。又、特開平10−251263号公報には、トレロ
ハースを酸化トレロハースとした後、鉱酸を用いて酸化
トレロハースを加水分解してD−グルクロノラクトンを
生成させる方法が開示されている。しかしながら、この
方法に於いては、加水分解反応容器として、非常に高価
な耐酸性の容器が必要なこと、副産物が生成し易いこ
と、反応により得られるD−グルクロノラクトンの精製
が煩雑で多大の労力を要し製造コスト高となる欠点があ
った。更に、この方法によるD−グルクロノラクトンの
収率は、最大でも40%程度であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】斯かる状況に鑑み、本
発明は、工業的に高収率、安価かつ容易に実施し得るグ
ルクロン酸類及び/又はD−グルクロノラクトンの製造
方法と、グルクロン酸類及び/又はD−グルクロノラク
トンを含有してなる組成物の製造方法を提供することを
課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を、
酸化トレハロース類からグルクロン酸類を生成する能力
を有する微生物を酸化トレハロース類存在下で培養する
か、酸化トレハロース類を加水分解してグルクロン酸類
を生成する作用を有する酵素(以下、特に断りがない限
り、単に「グルクロン酸生成酵素」と言う。)を酸化ト
レハロース類に作用させて、グルクロン酸類を生成せし
め、これを採取するか、又はこれを更に脱水してグルク
ロン酸類の一部又は全部をD−グルクロノラクトンに変
換せしめ、得られるグルクロン酸類及び/又はD−グル
クロノラクトンを採取することを特徴とするグルクロン
酸類及び/又はD−グルクロノラクトンの製造方法、及
び当該製造方法により得られるグルクロン酸類及び/又
はD−グルクロノラクトンを含有せしめることを特徴と
する組成物の製造方法により解決するものである。
【0005】本発明のグルクロン酸類及び/又はD−グ
ルクロノラクトンの製造方法に於ける一連の反応は、下
記反応式1に示すとおりである。
【0006】
【化1】反応式1:
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いる酸化トレハロース
類の原料となるトレハロースは、D−グルコースを構成
糖とする非還元性二糖類として古くから知られている
α,α−トレハロース(化学式:C122211
分子量:342.30)(以下、「α,α−トレハロー
ス」を「トレハロース」と略称する)であって、その出
所、由来に制限はなく、例えば、細菌、真菌、藻類、昆
虫から抽出して得られる天然由来のトレハロースであっ
ても、各種澱粉及び澱粉部分分解物から酵素反応法によ
って得られるトレハロースであってもよい。
【0008】以下、酵素反応法により得られるトレハロ
ースの製造方法について具体的に述べる。例えば、その
代表例として、澱粉を酸及び/又はα−アミラーゼによ
り糊化・液化して得られるマルトトリオース、マルトテ
トラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース
などのグルコース重合度3以上のマルトオリゴ糖を含ん
でなる還元性澱粉部分加水分解物に、特開平7−143
876号公報、特開平7−322883号公報、特開平
8−66188号公報、又は特開平8−84588号公
報に開示されている非還元性糖質生成酵素を作用させ、
末端にトレハロース構造を有する非還元性糖質を生成さ
せ、次いで、生成した非還元性糖質に、特開平7−29
8880号公報、特開平7−213283号公報、特開
平8−66187号公報、又は特開平8−336388
号公報に開示されているトレハロース遊離酵素を作用さ
せ、非還元性糖質からトレハロースを遊離させる方法を
例示できる。この際、非還元性糖質生成酵素とトレハロ
ース遊離酵素は、非還元性糖質に同時に作用させても逐
次的に作用させることも、又両酵素とイソアミラーゼあ
るいはプルラナーゼなどの澱粉枝切酵素とを併用するこ
とにより、生成物中のトレハロース含量を向上させるこ
ともできる。一方、マルトースをトレハロースに変換す
るには、マルトース又はマルトースを含む糖組成物に、
例えば、特開平7−170977号公報、特開平8−2
63号公報、特願平9−9986号公報、及び特開平8
−149980号公報に開示されているマルトース・ト
レハロース変換酵素を作用させるか、例えば、特開昭5
8−216695号公報に開示されているマルトース・
ホスホリラーゼとトレハロース・ホスホリラーゼとを組
み合わせて作用させればよい。より高純度のトレハロー
スが必要な場合には、得られるトレハロース含有物を塩
型強酸性カチオン交換樹脂を固定床方式、移動床方式、
又は擬似移動床方式で用いるカラムクロマトグラフィー
にかけて、トレハロース高含有画分を採取すればよい。
斯くして得られるトレハロース製品は、固形分当たり、
トレハロースを70%(w/w)以上含んでおり、本発
明で用いる酸化トレハロース類の原料として好適に用い
ることができる。
【0009】本発明で用いる酸化トレハロース類は、前
記各種方法により得られるトレハロースを酸化して得ら
れるものであって、具体的には、α−D−グルコピラヌ
ロノシル−α−D−グルコピラヌロノシド及びその塩類
を例示できる。これら酸化トレハロース類を得る方法と
しては、例えば、トレハロースを適宜の溶媒、例えば、
水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、イソプロピルアルコールなどの直鎖状又は分岐状低
級アルコール又はそれらの水溶液、更には、アセトニト
リル、トルエン、ジメチルホルムアミド、クロロホル
ム、エチルセロソルブ、N−メチルピロリドン、テトラ
ヒドロフランなどの有機溶媒から選ばれる一種又は二種
以上の溶媒に溶解した後、酸化剤として、硝酸、亜硝酸
及びそれらの塩などの無機窒素化合物、マンガン化合
物、クロム化合物、鉛化合物などの無機金属化合物、ハ
ロゲン、無機ハロゲン化合物、空気、酸素、オゾンなど
の酸素類、ペルオキソ酸(塩)などの無機過酸化物、有
機化合物(カルボニル化合物、ニトロ化合物)などから
選ばれる一種又は二種以上の酸化剤の存在下で、トレハ
ロース類を酸化して酸化トレハロースとする。この際、
酸化反応を促進する目的で、酸化白金、白金・炭素、酸
化バナジウム、パラジウム・炭素から選ばれる一種又は
二種以上の酸化触媒下で行うことも適宜実施できる。
又、電気酸化や微生物を用いる酸化発酵などによりトレ
ハロースを酸化することも可能である。工業的な観点、
つまり、取扱い性、安全性、酸化トレハロースの収率面
からは、溶媒としては水を、酸化剤としては酸素、オゾ
ン又は空気を、酸化触媒としては酸化白金又は白金・炭
素を用いるのが好適である。これら溶媒及び酸化剤の使
用量は、後述するトレハロースの酸化反応温度、時間な
どの反応条件を勘案しながら適宜選択すればよい。又、
前記酸化剤を用いて得られた酸化トレハロースを含む反
応液は、通常、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムな
どのアルカリ剤を用いて中和し、この処理により酸化ト
レハロースの塩類が生成する。
【0010】トレハロースの酸化反応温度は、トレハロ
ースを酸化するのに適した温度、つまり、原料のトレハ
ロース、反応生成物としての酸化トレハロース類が分解
しない温度であって、通常、約0〜約200℃、好まし
くは、約20〜約150℃、より好ましくは、約40〜
約130℃、更に好ましくは、約60〜約100℃の範
囲から適宜選ばれる。トレハロースの酸化反応時間は、
用いる酸化剤や温度に依存するも、通常、約1〜約15
0時間、好ましくは、約5〜約80時間、より好ましく
は、約10〜約30時間とする。この酸化反応に於ける
pHは、通常、pH5〜10、好ましくは、pH6〜
9、更に好ましくは、pH7〜8の範囲で行うのが反応
効率の点で好ましい。又、pH調整として用いる塩基と
しては、トレハロースの酸化反応を阻害しないものであ
ればよく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、水酸化マグネシウム、水酸化第一鉄、アンモニ
ア、アルキルアミン類(例えば、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、モ
ノメチルアミン、モノエチルアミンなどを例示すること
ができる。これら塩基の内、工業的な見地からは、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水
素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどが望ましい。
【0011】上記酸化反応によれば、酸化トレハロース
類を原料のトレハロース重量に対して95%以上の高収
率で得ることができる。本発明は、斯かる酸化トレハロ
ース類の存在下、酸化トレハロース類からグルクロン酸
類を生成する能力を有する微生物を培養するか、斯かる
酸化トレハロース類にグルクロン酸生成酵素を作用させ
て、グルクロン酸類を生成せしめ、これを採取するか、
又はこれを更に脱水してグルクロン酸類の一部又は全部
をD−グルクロノラクトンに変換せしめ、得られるグル
クロン酸類及び/又はD−グルクロノラクトンを採取す
ることにより、グルクロン酸類及び/又はD−グルクロ
ノラクトンを高収率、容易かつ安価に製造するものであ
る。
【0012】前記微生物としては、トリコデルマ(Tr
icoderma)属、フザリウム(Fusariu
m)属、アルスロバクター(Arthrobacte
r)属、バチルス(Bacillus)属、及びアスペ
ルギルス(Aspergillus)属に属する微生物
を例示できる。本発明に於いては、前記微生物を適宜担
体に固定化し、固定化微生物として用いることもでき
る。これら微生物を用いてグルクロン酸類を製造する際
の培養条件としては、これら微生物を酸化トレハロース
類存在下、当該微生物の培養に適した栄養培地中(通
常、栄養分を含む水溶液)で、通常、1時間以上、好ま
しくは、約1〜約7日間培養し、栄養培地中にグルクロ
ン酸類を生成、蓄積させる。培養温度は、当該微生物が
生育する温度であれば良く、通常、約0〜約85℃、好
ましくは、約10〜約80℃の温度範囲が好ましく、更
に好ましくは、約25〜約55℃の温度範囲が好適であ
る。培養方法としては、バッチ式、連続式の何れであっ
ても良い。栄養培地中の酸化トレハロース類の濃度は、
通常、0.1〜50重量%、好ましくは、1〜30重量
%の範囲が好適である。微生物培養法によりグルクロン
酸類を製造する場合、培養時間を適宜設定することによ
り、培養液中から酸化トレハロース類を完全消失させる
ことができ、最終製品であるグルクロン酸類及び/又は
D−グルクロノラクトンへの酸化トレハロース類の混入
を実質的に回避できるとの利点がある。その結果、より
高純度のグルクロン酸類及び/又はD−グルクロノラク
トンを容易に得ることができる。
【0013】本発明で用いるグルクロン酸生成酵素は、
酸化トレハロース類を加水分解してグルクロン酸類を生
成する酵素であって、例えば、トリコデルマ属、フザリ
ウム属、アルスロバクター属、バチルス属、及びアスペ
ルギルス属に属する微生物由来のグルクロン酸生成酵素
を例示することができる。これら酵素の内、アルスロバ
クター属に属する微生物であるアルスロバクター・アト
ロシアネアス由来のグルクロン酸生成酵素(至適温度約
40℃、温度安定性35℃まで、至適pH8.0)は、
酸化トレハロース類からのグルクロン酸類生成能が高
く、本発明に於いては好適に用いることができる。本発
明に於いては、これら酵素の一種又は二種以上を適宜用
いることもできる。前記微生物から当該酵素を調製する
方法としては、前記微生物を上記した栄養培地中で培養
後、得られる培養液を、必要に応じて菌体を物理的又は
化学的に破砕した後、斯界に於いて酵素を精製するため
に用いられる通常一般の方法を用いて、酵素の純度を高
めることができる。しかしながら、当該酵素は、必ずし
も高純度に精製されたものでなくてもよく、通常、粗酵
素であってもよい。当該酵素の形態としては、液体、固
体、固定化酵素の何れであっても良く、必要に応じて適
宜選択すればよい。前記微生物由来の各種形態の一種又
は二種以上の酵素を同時又は個別に酸化トレハロース類
に作用させることもできる。当該酵素を作用させるとき
の酸化トレハロース類の濃度は、0.1〜50重量%、
好ましくは、1〜30重量%の範囲が好ましい。酵素反
応時のpHは、当該酵素が最も良く作用するpHが望ま
しく、通常、pH3.0〜10.0の範囲から選ばれ
る。酵素反応温度は、当該酵素が失活しない温度であれ
ばよく、通常、5〜100℃、好ましくは、20〜60
℃の範囲が好ましい。酵素反応時間は、用いる酵素の種
類に依存するも、通常、約1〜約150時間、好ましく
は、約5〜約100時間、より好ましくは、約10〜約
48時間作用させるのが好ましい。グルクロン酸類を生
成させるに際し、必要に応じて、前記微生物と当該酵素
の一種又は二種以上をそれぞれ適宜組み合わせて用いる
こともできる。尚、グルクロン酸類の収率は、前記微生
物の培養時間、又は前記酵素の使用量と反応時間とを適
宜選択することにより増減させることができる。
【0014】斯くして得られるグルクロン酸類を含む反
応物はそのまま、又はこの反応物を活性炭による脱色・
濾過、薄層クロマトグラフィー(TLC)、イオン交換
クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(H
PLC)、吸着クロマトグラフィー、濃縮、結晶化など
の一種又は二種以上の精製方法を適用してグルクロン酸
類の純度を高めた後、室温又は室温以上の温度で、常圧
又は減圧下で脱水したり、膜濃縮、凍結乾燥などにより
脱水/濃縮することにより、グルクロン酸類をD−グル
クロノラクトンに95%以上、好ましくは、97%以上
の比率(モル比)で容易に変換させることができる。こ
の際、脱水/濃縮の程度を適宜加減することにより、グ
ルクロン酸類からD−グルクロノラクトンへの変換比率
を適宜調整することができる。又、反応式1に示すよう
に、グルクロン酸類とD−グルクロノラクトンは、水溶
液中に於いては可逆的な平衡関係にある。
【0015】本発明のグルクロン酸類及び/又はD−グ
ルクロノラクトンの製造方法によれば、グルクロン酸類
及び/又はD−グルクロノラクトンを、酸化トレハロー
ス類の原料トレハロース、又は酸化トレハロース類に対
して約40〜約60重量%、或いは、それ以上の高収率
で容易に製造することができる。この収率は、従来公知
の方法によるトレハロース又は酸化トレハロース類から
のグルクロン酸類及び/又はD−グルクロノラクトンの
収率が最大でも40%程度であったことを勘案すると、
著しく高収率である。又、本発明の製造方法により得ら
れるグルクロン酸類及び/又はD−グルクロノラクトン
は、従来公知の方法により得られるグルクロン酸類及び
/又はD−グルクロノラクトンと同等以上の純度を有し
ていることから、従来品と同様、抱合解毒作用、肝機能
増強作用、疲労回復作用、又は抗リウマチ作用を有する
物質として、それら単独で使用することも、又、水、ア
ルコールなどの適宜の溶媒、賦形剤、増量剤、着香料、
着色料、甘味料、呈味料、保存料、安定剤、pH調節
剤、品質改良剤、防腐剤、ビタミン類、ホルモン類、エ
キス類、薬効成分、生理活性物質などの一種又は二種以
上の成分と併用して、健康食品を含む飲食品、化粧品、
医薬品、化学品などの各種組成物にして有利に用いるこ
とができる。これら各種組成物中のグルクロン酸類及び
/又はD−グルクロノラクトンの含有量は、組成物重量
当たり、0.001%以上、好ましくは、0.1%以
上、更に好ましくは、1%以上とするのが好適である。
又、これら各種組成物の形態としては、液体状、ペース
ト状、固体状、粉末状、顆粒状などの各種形態のものを
例示できる。
【0016】以下、本発明を実験例に基づいて説明す
る。
【0017】
【実験1】<酸化トレハロースの調製>トレハロースと
して、α,α−トレハロースを300g(793mmo
l)、5%白金・炭素180g、及び蒸留水3Lを、温
度計と還流冷却器を装着した4L容ガラス製反応容器に
仕込み、内容物を撹拌しつつ60℃で還流させる一方、
酸素を通気しながら24時間反応させた。反応終了後、
反応液を炭酸水素ナトリウムで中和し、濾過して白金・
炭素を除去した後、減圧下で溶媒を留去して315gの
淡黄色粉末を得た。本品の一部を取り、HPLCで分析
したところ、本品の主成分は、α−D−グルコピラヌロ
ノシル−α−D−グルコピラヌロノシドのナトリウム塩
(酸化トレハロースのナトリウム塩)で、その固形物当
たりの純度は約93.4%で、原料のトレハロースに対
する重量当たりの収率は約96.0%であった。
【0018】
【実験2】<グルクロン酸生成酵素>
【実験2−1】<グルクロン酸生成酵素生産菌のスクリ
ーニング>財団法人発酵研究所(以下、『IFO』と言
う。)及びアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクシ
ョン(以下、『ATCC』と言う。)等から入手した各
種カビをポテトデキストロース寒天スラント培地でそれ
ぞれ27℃で7日間培養した後、下記組成の液体培地に
個別にそれらの一白金耳を植菌し、27℃で5日間培養
した。又、上記各種酵母をポテトデキストロース寒天ス
ラント培地でそれぞれ27℃で4日間培養した後、酸化
トレハロース含有液体培地に個別にそれらの一白金耳を
植菌し、27℃で2日間振盪培養した。前記液体培地と
しては、蒸留水1L当たり、実験1で得た酸化トレハロ
ース2.3g、グルコース6g、マルトエキス6g、酵
母エキスS1.2g、及びポリペプトン3gを溶解含有
する水溶液を滅菌処理したものを用いた。更に、上記各
種細菌をポテトデキストロース寒天スラント培地でそれ
ぞれ27℃で2〜3日間培養した後、下記組成の酸化ト
レハロース含有液体培地に個別にそれらの一白金耳を植
菌し、27℃で2〜3日間培養した。前記液体培地とし
ては、脱イオン水1L当たり、実験1で得た酸化トレハ
ロース10g、硝酸アンモニウム2g、酵母エキス
0.5g、リン酸2カリウム 0.5g、リン酸ナトリ
ウム0.5g、硫酸マグネシウム0.5g、硫酸鉄0.
01g、塩化マンガン0.01g、及び塩化カルシウム
0.01gを溶解し滅菌処理したものを用いた。培養液
中のグルクロン酸生成の有無は、下記TLCにより調べ
た。更に、前記したカビ、酵母、細菌の培養後の各培養
液0.5mlを、実験1で得た酸化トレハロース2%
(w/w)含有溶液(pH5.0又はpH7.0)0.
5mlに加え、40℃で24時間保ち、酸化トレハロー
ス(酸化トレハロースのナトリウム塩)からのグルクロ
ン酸(グルクロン酸ナトリウム)の生成の有無を下記T
LCにより調べた。即ち、TLCは、薄層としてメルク
社製の『シリカゲルF254』を、展開溶媒は、酢酸エ
チル:ピリジン:酢酸:水(=5:5:1:3(体積
比))を用いて一回展開した。展開後、発色剤として、
硫酸−メタノール溶液を薄層に噴霧し、105℃で5分
間加熱して発色させた。その結果、アルスロバクター・
クロビフォルミス(Arthrobacter glo
biformis、IFO12137)及びバチラス・
マセランス(Bacillus macerans、I
FO3490)の培養液中にはグルクロン酸の生成を認
めた。又、アルスロバクター・アトロシアネアス(Ar
throbacter atrocyaneus、IF
O12956)、アルスロバクター・クロビフォルミス
(Arthrobacter globiformi
s、FERM BP−4316)、アスペルギルス・ニ
ガー(Aspergillus niger、ATCC
10864)、フザリウム・ソラニ(Fusariu
m solani、IFO31093)、及びトリコデ
ルマ・ビリデ(Tricoderma viride、
HLIT5034)の培養液を用いて行った酵素反応液
中にはグルクロン酸(グルクロン酸ナトリウム)が生成
していた。その結果を表1に示す。表1中、「+」はグ
ルクロン酸を生成したことを、「−」はグルクロン酸を
生成しなかったことを示す。尚、酸化トレハロースのナ
トリウム塩を酸化トレハロースのカルシウム塩又はカリ
ウム塩などの塩類、又は酸化トレハロースに置き代えた
以外は前記同様にして、表1の微生物及びそれら微生物
の培養液を用いて試験したところ、表1と同様、グルク
ロン酸又はその塩類が生成した。
【0019】
【表1】
【0020】
【実験2−2】<グルクロン酸生成酵素の精製>IFO
から入手したアルスロバクター・アトロシアネアス(A
rthrobater atrocyaneus、IF
O12956)を、実験1で用いたと同じ酸化トレハロ
ース(酸化トレハロースのナトリウム塩)含有液体培地
50mlを含む500ml容三角フラスコ100本にそ
れぞれ植菌し、27℃で1日間培養した後、それら培養
液を回収し、遠心分離して集菌し、得られた菌体を超音
波破砕処理、リゾチーム処理した後、遠心分離し、その
上清をトリス−塩酸緩衝液に対して一夜透析し、酸化ト
レハロースに作用(加水分解)してグルクロン酸(グル
クロン酸ナトリウム)を生成する粗酵素液(108m
l、蛋白質2.1g、総酵素活性5.8単位)を得た。
尚、グルクロン酸生成酵素活性は、0.125%の酸化
トレハロース水溶液(100mM、トリス−塩酸緩衝液
(pH7.5))0.8mlに、酵素液を0.2ml加
え、40℃で60分間反応させ、生成したグルクロン酸
ナトリウムをソモギー・ネルソン(Somogyi−N
elson)法で測定した。グルクロン酸生成酵素活性
1単位は、上記条件で1分間に2μmolのグルクロン
酸ナトリウムに相当する還元力を遊離する酵素量と定義
した。
【0021】上記粗酵素液を『DEAE−トヨパール6
50S』(東ソー株式会社製)200mlを充填したカ
ラムにかけ、0Mから0.4M塩化ナトリウム濃度に上
昇するによるリニアグラジエントで溶出した。流速は2
ml/分、分画は15ml毎に行った。各フラクション
(画分)につきグルクロン酸生成酵素活性を測定し、そ
の酵素活性画分を集め、当該酵素を1.5単位回収し
た。粗酵素液からのグルクロン酸生成酵素の回収率は約
26%であった。
【0022】
【実験2−3】<グルクロン酸生成酵素の酵素的性質> (1)至適温度 酵素反応温度を20、25、30、35、40、45、
50及び55℃とした以外は、実験2−2で実施したグ
ルクロン酸生成酵素活性の測定方法にしたがって、実験
2−2で調製した酵素液を用いてその至適温度を測定し
たところ、当該酵素の至適温度は約40℃であった。そ
の結果を図1に示す。 (2)温度安定性 実験2−2で調製した酵素液を用い、当該酵素液を2
0、25、30、35、40、45、50及び55℃で
60分間保った以外は、実験2−2で実施したグルクロ
ン酸生成酵素活性の測定方法にしたがって、当該酵素の
温度安定性を測定したところ、その温度安定性は35℃
までであった。その結果を図2に示す。 (3)至適pH 反応pH以外は、実験2−2で実施したグルクロン酸生
成酵素活性の測定方法にしたがって、実験2−2で調製
した酵素液を用い、緩衝液として、pH5.5、6.0
及び6.5の100mM酢酸緩衝液(◆−◆)、pH
6.0、6.5、7.0及び7.5の100mMリン酸
緩衝液(□−□)、pH7.0、7.5、8.0、8.
5及び9.0のトリス−塩酸緩衝液(△−△)をそれぞ
れ用いて、当該酵素の至適pHを求めたところ、その至
適pHは8.0であった。当該酵素活性はリン酸塩で阻
害された。その結果を図3に示す。
【0023】
【実験2−4】<酸化トレハロースからのグルクロン酸
の生成>実験1で調製した酸化トレハロースに、実験2
−2で調製したグルクロン酸生成酵素を酸化トレハロー
スグラム当り5単位の割合で加え、35℃で24時間反
応させた後、反応液の一部を取り、HPLCで分析した
ところ、酸化トレハロースからのグルクロン酸の重量当
たりの収率は約45.0%であった。
【0024】
【実験3】<グルクロン酸生成酵素のスクリーニング>
表2に示すグルカン分解活性を有する市販酵素剤21種
類について、酸化トレハロースからグルクロン酸を生成
するグルクロン酸生成酵素について検討した。即ち、p
H4.5、5.5又は6.5に調整した2%(w/w)
酸化トレハロース水溶液0.5mlに、各酵素剤の20
倍希釈液を0.5ml加え、40℃で24時間作用さ
せ、実験2と同様にTLCによりグルクロン酸生成の有
無を調べた。その結果を示す表2から明らかなように、
アスペルギルス・ニガー(Aspergillus n
iger)由来のセルラーゼ剤中に、酸化トレハロース
からグルクロン酸を生成する酵素活性、即ち、グルクロ
ン酸生成酵素活性が存在することが判明した。尚、これ
ら酵素を酸化トレハロースに代えて酸化トレハロースの
塩類に作用させたときには、グルクロン酸の塩類を生成
した。
【0025】
【表2】
【0026】
【実験4】<急性毒性試験>実施例A−1(2)で得た
グルクロン酸又はD−グルクロノラクトンの適量を生理
食塩水に溶解した後、常法にしたがって滅菌した。これ
を体重20乃至25gのddyマウスに胃ゾンデにより
経口投与した後、7日間に亙って経過を観察した。
【0027】その結果、グルクロン酸又はD−グルクロ
ノラクトンを15g/kg体重の割合で投与しても死亡
例は認められなかった。この結果は、本発明の製造方法
により得られるグルクロン酸類又はD−グルクロノラク
トンがヒトを含む哺乳類に投与しても安全であることを
示している。
【0028】以下、本発明のグルクロン酸類及びD−グ
ルクロノラクトンの製造方法とその用途について、実施
例A及び実施例Bでそれぞれ述べる。
【0029】
【実施例A−1】<グルクロン酸類及びD−グルクロノ
ラクトンの製造>
【実施例A−1(1)】<酸化トレハロース類の調製>
トレハロースとして、高純度α,α−トレハロース含水
結晶を25.0g(66mmol)、酸化バナジウム5
g、及びエタノール500mlを、温度計と還流冷却器
を装着した1,000ml容ガラス製反応容器に仕込ん
だ。内容物を撹拌しつつ40℃で還流させる一方、空気
を通じながら48時間反応させた。反応終了後、反応液
を重炭酸ナトリウムで中和し、濾過して酸化バナジウム
を除去した後、減圧下で溶媒を留去し、26.1gの淡
黄色粉末を得た。本品の一部をとり、HPLCで分析し
たところ、本品は、α−D−グルコピラヌロノシル−α
−D−グルコピラヌロノシドのナトリウム塩(酸化トレ
ハロースのナトリウム塩)で、原料のトレハロース重量
に対する収率は約97.0%であった。
【0030】
【実施例A−1(2)】<酸化トレハロース類からのグ
ルクロン酸類及びD−グルクロノラクトンの製造>バチ
ラス・マセランス(Bacillus maceran
s、IFO3490)をポテトデキストロース寒天スラ
ント培地を用いて27℃で2日間培養した後、下記組成
の酸化トレハロース含有液体培地1Lにその一白金耳を
植菌し、27℃で3日間培養した。液体培地としては、
脱イオン水1L当たり、酸化トレハロースのナトリウム
塩10g、硝酸アンモニウム2g、酵母エキス0.5
g、リン酸2カリウム0.5g、リン酸ナトリウム0.
5g、硫酸マグネシウム0.5g、硫酸鉄0.01g、
塩化マンガン0.01g、及び塩化カルシウム0.01
gを溶解させて滅菌処理したものを用いた。尚、酸化ト
レハロースのナトリウム塩は、実施例A−1(1)で調
製したものを用いた。培養終了後、酸化トレハロースは
培養液から消失し、培養液中には新たにグルクロン酸が
生成していた。本培養液中の不溶物を活性炭で脱塩・濾
過し、予め1N塩酸で処理したイオン交換樹脂(『ダイ
ヤイオンSK 1B(H形)』、三菱化成工業株式会社
製)を充填したカラムを用いて脱塩した。HPLCで分
析したところ、本溶液はグルクロン酸を5,360mg
含有し、実施例A−1(1)で用いた原料のトレハロー
ス重量に対して約52%の収率で得た。これを減圧濃縮
して脱水することにより、グルクロン酸をD−グルクロ
ノラクトンに変換させて結晶化し、最終的に5.2gの
D−グルクロノラクトン白色結晶を得た。本結晶のD−
グルクロノラクトンの純度は約96%(w/w)で、酸
化トレハロース重量に対する収率は約50.4%であっ
た。尚、グルクロン酸を減圧濃縮して脱水するに際し、
その脱水の程度を加減することにより、グルクロン酸及
びD−グルクロノラクトン含有比率の異なる各種組成物
を得ることもできる。
【0031】
【実施例A−2】<酸化トレハロース類からのグルクロ
ン酸類及びD−グルクロノラクトンの調製>IFOから
入手したアルスロバクター・クロビフォルミス(Art
hrobacter globiformis、IFO
12137)をポテトデキストロース寒天スラント培地
を用いて27℃で2日間培養した後、下記組成の酸化ト
レハロース含有液体培地1Lにその一白金耳を植菌し、
27℃で4日間振盪培養した。前記液体培地としては、
蒸留水1Lに、前記実施例A−1(1)で調製した酸化
トレハロースのナトリウム塩を10g、硝酸アンモニウ
ム2g、酵母エキス0.5g、リン酸2カリウム 0.
5g、リン酸ナトリウム0.5g、硫酸マグネシウム
0.5g、硫酸鉄0.01g、塩化マンガン0.01
g、及び塩化カルシウム0.01gを溶解含有させた水
溶液を滅菌処理したものを用いた。培養終了後、酸化ト
レハロースのナトリウム塩は培養液からはその殆どが消
失し、培養液にはグルクロン酸ナトリウムが生成してい
た。本培養液中の不溶物を活性炭で脱塩・濾過し、予め
1N塩酸で処理したイオン交換樹脂(『ダイヤイオンS
K1B(H形)』、三菱化成工業株式会社製)を充填し
たカラムを用いて脱塩した。本溶液をHPLCで分析し
たところ、本溶液は、純度約92%(w/w)のグルク
ロン酸を1,485mg含有し、実施例A−1(1)で
用いた原料のトレハロース重量に対して約48%の収率
で得た。このグルクロン酸を減圧濃縮することにより、
グルクロン酸をD−グルクロノラクトンに変換させつつ
D−グルクロノラクトンを結晶化し、最終的に1,39
2mgのD−グルクロノラクトン白色結晶を得た。本結
晶のD−グルクロノラクトンの純度は約91.2%(w
/w)で、酸化トレハロース重量に対して約45%の収
率で得た。尚、グルクロン酸を減圧濃縮して脱水するに
際し、その脱水の程度を加減することにより、グルクロ
ン酸及びD−グルクロノラクトン含有率の異なる各種組
成物を得ることもできる。
【0032】
【実施例A−3】<グルクロン酸類含有液の調製>実施
例A−1(1)の方法で得た酸化トレハロースのナトリ
ウム塩を用いて、その10%(w/w)水溶液(pH
4.5)を100ml調製し、これにセルバ社製のセル
ラーゼ剤を20g加え、40℃で5日間反応させた。得
られる反応液を100℃で10分間熱処理して酵素を失
活せた後、不溶物を活性炭で脱塩・濾過し、予め1N塩
酸で処理したイオン交換樹脂(『ダイヤイオンSK 1
B(H形)』、三菱化成工業株式会社製)を充填したカ
ラムを用いて脱塩し、減圧濃縮により脱水して約20g
のシロップ(固形分含有量約50%)を得た。本シロッ
プは、グルクロン酸を約45.2%、酸化トレハロース
を約48.7%含有していた。前記グルクロン酸は、酸
化トレハロースに対して約43.8%の収率で得られ
た。尚、本シロップを更に濃縮して脱水し、水分含量を
低下させることにより、グルクロン酸の一部又は全部を
D−グルクロノラクトンに変換させて、酸化トレハロー
スと共にグルクロン酸及び/又はD−グルクロノラクト
ンを含有する製品とすることもできる。
【0033】
【実施例B−1】<ドリンク剤>実施例A−1(2)で
得た純度約96%(w/w)のD−グルクロノラクトン
0.5重量部、α−グルコシル ルチン0.1重量部、
L−アスコルビン酸0.05重量部、結晶性トレハロー
ス粉末(登録商標『トレハ』、固形分重量当りのトレハ
ロース含量98%以上、株式会社林原商事販売)8重量
部、蔗糖2重量部、及び少量のレモン香料を混合し、滅
菌濾過してドリンク剤を得た。
【0034】本品は、抱合解毒剤、肝機能増強剤、疲労
回復剤、又は抗リウマチ剤などとして有用である。
【0035】
【実施例B−2】<健康食品>脱脂乳10重量部を80
℃で20分間加熱殺菌した後、40℃に冷却し、これに
乳酸菌のスターター0.3重量部を加えて35〜37℃
で10時間発酵させた。次いで、これをホモゲナイズし
た後、結晶性トレハロース粉末(登録商標『トレハ』、
固形分重量当りのトレハロース含量98%以上、株式会
社林原商事販売)6重量部、蔗糖1重量部、及び実施例
A−1(2)で得た純度約96%(w/w)のD−グル
クロノラクトン0.5重量部を加え70℃に保って殺菌
した。これを冷却した後、少量のバナナ香料を加えビン
詰めして乳酸菌飲料を得た。
【0036】本品は、呈味、風味共に良好で、健康を維
持・増進するための健康食品、疲労回復剤などとして有
用である。
【0037】
【実施例B−3】<粉末エキス>薬用人参エキス0.5
重量部に結晶性無水マルトース粉末1.5重量部と実施
例A−2の方法で得た純度約92%(w/w)の結晶D
−グルクロノラクトン0.1重量部を混捏した後、ブロ
ック化し、粉末化して粉末薬用人参エキスを得た。本品
を適量のビタミンB1およびビタミンB2粉末と共に顆
粒成型機にかけ、ビタミン含有顆粒状薬用人参エキスを
得た。本品は、抱合解毒剤、肝機能増強剤、疲労回復
剤、又は抗リウマチ剤などとして有利に利用できる。
【0038】
【実施例B−4】<流動食用固形製剤>結晶性トレハロ
ース粉末(登録商標『トレハ』、固形分重量当りのトレ
ハロース含量98%以上、株式会社林原商事販売)50
0重量部、粉末卵黄270重量部、脱脂粉乳209重量
部、塩化ナトリウム4.4重量部、塩化カリウム1.8
5重量部、チアミン0.01重量部、L−アスコルビン
酸ナトリウム0.1重量部、ビタミンEアセテート0.
6重量部、実施例A−2で得たグルクロン酸及びD−グ
ルクロノラクトン含有シロップ(固形物当たりグルクロ
ン酸とD−グルクロノラクトンをそれぞれ約48%(w
/w)含有)1重量部、及びニコチン酸アミド0.04
重量部からなる配合物を調製し、この配合物25gずつ
を防湿性ラミネート小袋に充填し、ヒートシールして流
動食用固形製剤を製造した。
【0039】本固形製剤は、小袋内雰囲気の水分を低減
し、低温貯蔵の必要もなく、室温下で長期間安定であ
る。また、水に対する分散、溶解は良好である。本固形
製剤は、一袋分を約150乃至300mlの水に溶解し
て流動食とし、経口的、または鼻腔、胃、腸などへの経
管的投与して利用される。本品は、抱合解毒剤、肝機能
増強剤、疲労回復剤、又は抗リウマチ剤などとして有利
に利用できる。
【0040】
【実施例B−5】<化粧用クリーム>モノステアリン酸
ポリオキシエチレングリコール2重量部、自己乳化型モ
ノステアリン酸グリセリン5重量部、無水マルトース2
重量部、α−グリコシル ルチン1重量部、流動パラフ
ィン1重量部、 実施例A−1(2)で得た純度約96
%(w/w)のD−グルクロノラクトン0.5重量部、
トリオクタン酸グリセリル10重量部、防腐剤の適量
を、常法に従って加熱溶解し、これにL−乳酸2重量
部、1,3−ブチレングリコール5重量部、及び精製水
66重量部を加え、ホモゲナイザーにかけて乳化し、更
に香料の適量を加えて攪拌混合し化粧用クリームを製造
した。
【0041】本品は、抗酸化性を有し、安定性が高く、
高品質の日焼け止め、美肌剤、色白剤などとし有利に利
用できる。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、微生物及
び/又は酵素を用いる生化学的手段によるグルクロン酸
類及び/又はD−グルクロノラクトンの製造方法と、当
該製造方法により得られるグルクロン酸類及び/又はD
−グルクロノラクトンを含有してなる組成物の製造方法
を確立したものである。斯かる本発明の製造方法は、従
来技術とは違って、高価な耐酸性の反応容器が不要であ
り、反応条件が穏和で副産物の生成も少なく、目的とす
るグルクロン酸類及び/又はD−グルクロノラクトンを
工業的に高収率、容易かつ安価に製造することが可能と
なった。又、本発明の製造方法により得られるグルクロ
ン酸類及び/又はD−グルクロノラクトンは、従来公知
の方法により得られるグルクロン酸類及び/又はD−グ
ルクロノラクトンと同等以上の純度を有していることか
ら、従来品と同様、抱合解毒作用、肝機能増強作用、疲
労回復作用、又は抗リウマチ作用を有する物質として、
それら単独で使用することも、又、水、アルコールなど
の適宜の溶媒、賦形剤、増量剤、着香料、着色料、甘味
料、呈味料、保存料、安定剤、pH調節剤、品質改良
剤、防腐剤、ビタミン類、ホルモン類、エキス類、薬効
成分、生理活性物質などの一種又は二種以上の成分と併
用して、健康食品を含む飲食品、化粧品、医薬品、化学
品などの各種組成物として有利に用いることができる。
【0043】本発明は、斯くも優れた産業上の有用性を
有する発明であり、斯界に与える影響には多大なものが
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アルスロバクター・アトロシアネアス(Ar
throbateratrocyaneus、IFO1
2956)由来のグルクロン酸生成酵素の至適温度を示
す図である。
【図2】 アルスロバクター・アトロシアネアス(Ar
throbateratrocyaneus、IFO1
2956)由来のグルクロン酸生成酵素の温度安定性を
示す図である。
【図3】 アルスロバクター・アトロシアネアス(Ar
throbateratrocyaneus、IFO1
2956)由来のグルクロン酸生成酵素の至適pHを示
す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/00 A61K 31/7012 4C086 31/7012 A61P 1/16 A61P 1/16 3/00 3/00 29/00 101 29/00 101 39/02 39/02 C07H 7/033 C07H 7/033 C12P 17/18 D C12P 17/18 (C12P 19/02 //(C12P 19/02 C12R 1:07) C12R 1:07) (C12P 19/02 (C12P 19/02 C12R 1:06) C12R 1:06) (C12P 17/18 (C12P 17/18 C12R 1:07) C12R 1:07) (C12P 17/18 (C12P 17/18 C12R 1:06) C12R 1:06) A23L 2/00 F Fターム(参考) 4B017 LC03 LC04 LK06 LK12 LK16 LL01 LP05 4B018 LB10 MD08 MD28 ME02 ME07 ME14 MF02 4B064 AE59 AF02 CA02 CA21 CB07 CD10 CE15 DA01 DA10 DA20 4C057 AA02 BB01 BB02 BB03 DD02 EE01 EE03 4C083 AC122 AC302 AC402 AC422 AD201 AD202 AD212 AD392 CC05 CC19 DD31 EE01 EE11 EE16 EE17 4C086 AA01 MA01 MA04 NA20 ZA75 ZB15 ZC21 ZC37

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化トレハロース類からグルクロン酸類
    を生成する能力を有する微生物を酸化トレハロース類存
    在下で培養するか、酸化トレハロース類を加水分解して
    グルクロン酸類を生成する作用を有する酵素を酸化トレ
    ハロース類に作用させて、グルクロン酸類を生成せし
    め、これを採取するか、又はこれを更に脱水してグルク
    ロン酸類の一部又は全部をD−グルクロノラクトンに変
    換せしめ、得られるグルクロン酸類及び/又はD−グル
    クロノラクトンを採取することを特徴とするグルクロン
    酸類及び/又はD−グルクロノラクトンの製造方法。
  2. 【請求項2】 酸化トレハロース類からグルクロン酸類
    を生成する能力を有する微生物が、トリコデルマ属、フ
    ザリウム属、アルスロバクター属、バチルス属、及びア
    スペルギルス属に属する微生物から選ばれる一種又は二
    種以上の微生物であることを特徴とする請求項1記載の
    グルクロン酸類及び/又はD−グルクロノラクトンの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 酸化トレハロース類を加水分解してグル
    クロン酸類を生成する作用を有する酵素が、トリコデル
    マ属、フザリウム属、アルスロバクター属、バチルス
    属、及びアスペルギルス属に属する一種又は二種以上の
    微生物由来の酵素であることを特徴とする請求項1記載
    のグルクロン酸類及び/又はD−グルクロノラクトンの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 D−グルクロノラクトンが結晶であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のグルク
    ロン酸類及び/又はD−グルクロノラクトンの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 酸化トレハロース類が、酸化トレハロー
    ス又はその塩類であり、グルクロン酸類がグルクロン酸
    又はその塩類であることを特徴とする請求項1乃至4の
    何れかに記載のグルクロン酸類及び/又はD−グルクロ
    ノラクトン類の製造方法。
  6. 【請求項6】 酸化トレハロース類が、α−D−グルコ
    ピラヌロノシル−α−D−グルコピラヌロノシド又はそ
    の塩類である請求項1乃至4の何れかに記載のグルクロ
    ン酸類及び/又はD−グルクロノラクトンの製造方法。
  7. 【請求項7】 酸化トレハロース類が、無機窒素化合
    物、無機金属化合物、ハロゲン、無機ハロゲン化合物、
    空気、酸素、オゾン、無機過酸化物、有機化合物、電気
    酸化、及び酸化発酵から選ばれる一種又は二種以上によ
    りトレハロースを酸化して得られる酸化トレハロース又
    はその塩類である請求項1乃至4の何れかに記載のグル
    クロン酸類及び/又はD−グルクロノラクトンの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 グルクロン酸類及び/又はD−グルクロ
    ノラクトンを採取する方法が、活性炭による脱色・濾
    過、薄層クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラ
    フィー、高速液体クロマトグラフィー、吸着クロマトグ
    ラフィー、濃縮及び結晶化から選ばれる一種又は二種以
    上を含む方法であることを特徴とする請求項1記載のグ
    ルクロン酸類及び/又はD−グルクロノラクトンの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8の何れかに記載のグルク
    ロン酸類及び/又はD−グルクロノラクトンの製造方法
    により得られるグルクロン酸類及び/又はD−グルクロ
    ノラクトンを含有せしめることを特徴とする組成物の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 組成物が、飲食物、化粧品、医薬品又
    は化学品である請求項9記載の組成物の製造方法。
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