JP2002151700A - 薄膜トランジスタ - Google Patents

薄膜トランジスタ

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JP2002151700A
JP2002151700A JP2000347784A JP2000347784A JP2002151700A JP 2002151700 A JP2002151700 A JP 2002151700A JP 2000347784 A JP2000347784 A JP 2000347784A JP 2000347784 A JP2000347784 A JP 2000347784A JP 2002151700 A JP2002151700 A JP 2002151700A
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gate electrode
gate
film
region
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Tetsuo Hori
哲郎 堀
Kenichi Yanai
健一 梁井
Takuya Hirano
琢也 平野
Koyu Cho
宏勇 張
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液晶表示装置等に使用される薄膜トランジスタ
に関し、ソース・ドレイン間電流の局所的な集中を緩和
すること。 【解決手段】半導体膜3上にゲート絶縁膜4を介して形
成され且つ平面形状が環状のゲート電極5と、半導体膜
3内であってゲート電極5に囲まれた領域に形成された
第1の導電領域6と、第1の導電領域6に接続される第
1の電極9と、半導体膜3内であってゲート電極5の周
囲に形成された第2の導電領域7と、第2の導電領域7
に接続され且つゲート電極5の側方で略C字状、略L字
状又は環状の平面形状を有する第2の電極11とを含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
に関し、より詳しくは、液晶表示装置等に使用される薄
膜トランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】低温ポリシリコンを用いた駆動回路内蔵
型のアクティブマトリクス液晶表示装置において、画素
部ではn型又はp型のTFTが形成され、また、シフト
レジスタやバッファ部などから構成されている周辺回路
部では、n型の薄膜トランジスタ(TFT)とp型のT
FTから構成されたCMOS回路を有している。
【0003】バッファ部は、電流(信号)を増幅する役
割を担っており、インバータが連続で複数個接続された
構成を有するものであり、複数のインバータを構成する
TFTは、出力方向に向かうほどチャネル幅が大きくな
るように形成されていて低消費電力であるCMOS構成
になっているのが通常である。バッファ部において問題
となるのは、TFTにおいてオフ状態で流れるリーク電
流である。一般的なn型TFTは、例えば、図1(a),
(b) に示すような構成を有し、絶縁膜基板101 上で矩形
状のポリシリコン膜102 の上にはゲート絶縁膜103 を介
してゲート電極104 が形成され、さらにポリシリコン膜
102 のうちのゲート電極104 の両側のn型不純物領域10
5a, 105bにはソース電極106 とドレイン電極107 が接続
されている。
【0004】TFTのゲート電圧Vg とドレイン電流I
d の好ましい特性は、図2の破線で示すような曲線Iで
あってゲート電圧が0Vの時にドレイン電流は殆ど0V
に近くなる。しかし、図1(a),(b) に示す構成のTFT
のVg −Id 特性は、図2の実線で示すような曲線IIと
なってゲート電圧を0Vにしてもドレイン電極107 には
微少電流、即ちリーク電極が流れてしまう。そのような
リーク電流が流れると、液晶表示装置の消費電力を上げ
てしまうことになる。
【0005】そのようなリーク電流の原因としては、T
FTを構成するポリシリコン層102がその周縁部分で徐
々に薄くなっているために、その周縁部分で閾値電圧の
小さいTFT(寄生トランジスタ)が混在していること
によるものと考えられる。閾値電圧とは、縦軸にドレイ
ン電流Id の平方根√(Id )、横軸にゲート電圧Vg
を取り、√(Id )の値がVg 軸と交わる点、即ち√
(Id )が0を示すところのVg である。または、Id
−Vg 曲線を取ったときの立ち上がりのVgの値であ
る。
【0006】閾値電圧Vthは、以下のような式(1)で
書ける。 Vth=C+{−Qss+(NA −ND )tp-Si}tOX/ε (1) ただし、式(1)において、Cは定数、tOXはゲート酸
化膜厚、NA はアクセプタ濃度、ND はドナー濃度、t
p-Siはポリシリコン膜厚である。図1(b) に示すポリシ
リコン層102 の縁部はテーパ形状になっているため、周
縁部と中央部ではその膜厚tp-Siが異なり、そのことに
よって周縁部と中央部では閾値電圧が違ってくる。これ
により、TFTは図2の実線に示すように立ち上がりが
早く、さらにゲート電圧を大きくするとTFTは図2の
破線の特性が支配的となる。
【0007】ところで、ゲート電極の形状を図1に示す
ような直線形状ではなく、図3に示すような矩形枠状の
ゲート電極110 をシリコン層102 の上に形成した構造の
TFTが特開平8−139336号公報に記載されてい
る。そのTFTは、矩形枠状のゲート電極110 の内側に
ソース領域105cを形成し、ゲート電極110 の外周側にド
レイン領域105dを形成した構造を有している。そして、
ゲート電極110 、ソース領域105c、ドレイン領域105dの
それぞれは絶縁膜(不図示)で覆われている。そして、
その絶縁膜に形成した第1のホール111aを通してゲート
電極110 にゲート引出電極112 を接続し、第2のホール
111bを通してソース領域105cにはソース電極113 を接続
し、第3のホール111cを通してドレイン領域105dにはド
レイン電極114 を接続する構造となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図3に示した
構造のTFTでは、ゲート電極110 の周囲の矩形枠状の
ドレイン領域105dの一辺の近傍にのみ小さなホール111c
を通してドレイン電極114 を接続した構造となってい
て、電流は矩形枠状のドレイン領域105dの一辺からソー
ス領域105cへと短い距離を進むので、広いドレイン領域
105dが有効に使用されないし、しかも、図3の一点鎖線
で囲んだ部分で電流の集中が生じてドレイン領域015dで
破壊耐圧の低下を招いてしまう。
【0009】本発明の目的は、オフ状態でのリーク電流
を低減し、しかもソース・ドレイン間電流の局所的な集
中を緩和することができる薄膜トランジスタを提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、半導体
膜上にゲート絶縁膜を介して形成され、且つ平面形状が
環状のゲート電極と、前記半導体膜内であって前記ゲー
ト電極に囲まれた領域に不純物が導入されて形成された
第1の導電領域と、前記第1の導電領域に接続される第
1の電極と、前記半導体膜内であって前記ゲート電極の
周囲に不純物が導入されて形成された第2の導電領域
と、前記第2の導電領域に接続され且つ前記ゲート電極
の側方で略C字状、略L字状又は環状の平面形状を有す
る第2の電極とを有することを特徴とする薄膜トランジ
スタによって解決される。なお、ゲート電極は、矩形又
は円形の周縁に沿った形状を有してもよい。
【0011】本発明によれば、ゲート電極は環状であっ
てその周囲の第2の導電領域に接続される第2の電極は
略C字状、略L字状又は環状の平面形状となっているの
で、ゲート電極に囲まれた第1の導電領域に接続される
第1の電極とゲート電極の周囲の第2の電極の間に流れ
る電流は従来よりも広い領域となって電流の集中が緩和
され、第1及び第2の導電領域の破壊耐圧が従来よりも
高くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】そこで、以下に本発明の実施形態
を図面に基づいて説明する。図4(a) は、本発明の第1
実施形態に係る薄膜トランジスタを構成する半導体膜と
ゲート電極を示す平面図、図4(b) は、ゲート電極を覆
う絶縁膜とその上に形成されたソース電極、ドレイン電
極及びゲート引出配線を示す平面図である。
【0013】図4(a) において、ガラス、石英、その他
の絶縁材料よりなる基板1の上には下地膜2を介して平
面矩形状のポリシリコン(半導体)膜3が形成されてい
る。ポリシリコン膜3の上にはゲート絶縁膜4を介して
ゲート電極5が形成されている。ゲート電極5の平面形
状は矩形枠状となっている。ゲート電極5のループ方向
はいわゆるゲート幅であって30μm以上のループ長を
有している。また、ゲート電極5の内側から外側の長さ
はいわゆるゲート長であって例えば5μm以下の長さと
なっている。
【0014】ポリシリコン膜3のうち、ゲート電極5の
矩形枠状領域の内側にはLDD構造のn型のドレイン領
域(第1の不純物含有領域)6が形成され、その外側に
はLDD構造のn型のソース領域(第2の不純含有領
域)7が形成されている。ゲート電極5、ポリシリコン
膜3は図4(b) に示すように層間絶縁膜8によって覆わ
れている。層間絶縁膜8において、ドレイン領域6の上
には第1のホール8aが形成され、ゲート電極5の上に
は第2のホール8bが形成され、また、ソース領域7の
上であってゲート矩形枠状領域の外縁の各辺に沿った部
分には、ゲート電極5から離れて第3のホール8cが形
成されている。
【0015】層間絶縁膜8の上にはドレイン電極(第1
電極)9、ゲート引出配線10及びソース電極11が形
成されている。ドレイン電極9は、第1のホール8aを
通してドレイン領域6に接続され、ゲート引出配線10
は第2のホール8bを通してゲート電極5に接続され、
ソース電極(第2電極)11は第3のホール第8cを通
してソース領域7に接続されている。
【0016】以上のような構造のTFTによれば、ポリ
シリコン膜3上面の中央に矩形枠状のゲート電極5が形
成され、矩形枠状のゲート電極5の各辺の外側に沿って
ソース電極11がソース領域7に接続され、さらにゲー
ト電極5に囲まれたドレイン領域6にドレイン電極9が
接続されている。従って、ソース電極11はゲート電極
5の外周の矩形部分の各辺に沿って形成されているの
で、ゲート電極5への電圧印加時に、ドレイン電極9か
らソース領域7の周縁に向けて電流が流れることになる
ので、ソース領域7やドレイン領域6に局所的に電流が
集中することがなくなり、ソース領域7やドレイン領域
6の破壊耐圧を低下させることがない。しかも、ゲート
電極5は、ポリシリコン膜3の縁部に重ならずにその縁
部にチャネル部が形成されることがないので、TFTの
ゲート電圧・ドレイン電流特性は図2の破線Iで示すよ
うになる。
【0017】なお、第1の不純物含有領域6をソース、
第2の不純物含有領域7をドレインとしてもよい。これ
らについては、以下のTFTでも同様である。次に、上
記したTFTの形成工程について説明する。まず、図5
(a) に示すように、ガラスよりなる基板1の上に、下地
膜2として膜厚100nmの窒化シリコン(Si3N4 )膜
と膜厚200nmの酸化シリコン(SiO2)膜をそれぞれ
プラズマCVD法により形成した後に、下地膜2の上に
ポリシリコン膜3を40nmの厚さに形成する。
【0018】ポリシリコン膜3は、アモルファスシリコ
ン膜をプラズマCVD法により成長した後に、アモルフ
ァスシリコン膜を窒素(N2)雰囲気中で450℃、2時
間のアニールを行って膜中の水素出しを行った後に、ア
モルファスシリコン膜をXeClエキシマレーザアニールに
よって結晶化する工程を経て形成される。次に、ポリシ
リコン膜3をレジストパターンとドライエッチングを用
いてパターニングすることにより図4(a) に示したよう
に四角形の島状にパターニングする。そのドライエッチ
ングはCF4 とO2の混合ガスを用いて1kWのパワーで行
う。
【0019】続いて、図5(b) に示すように、ゲート絶
縁膜4として膜厚120nmの酸化シリコン膜をプラズ
マCVD法により形成する。さらに、ゲート絶縁膜4の
上にアルミニウム(Al)膜5aをスパッタ法により30
0nmの厚さに形成する。その後に、アルミニウム膜5
aの上にフォトレジストを塗布し、これを露光、現像す
ることにより、島状のポリシリコン膜3のうち中央寄り
の領域に矩形枠状(環状)のレジストパターン16を形
成する。
【0020】この後に、図5(c) に示すように、アルミ
ニウム膜5aのうちレジストパターン16に覆われてい
ない部分をリン酸系のエッチング溶液によりエッチング
除去し、レジストパターン16の下に残ったアルミニウ
ム膜5aをゲート電極5として使用する。この場合、ゲ
ート電極5はリン酸系エッチング溶液によりサイドエッ
チングを生じさせてレジストパターン16よりも幅を狭
くする。
【0021】さらに、ゲート絶縁膜4のうちレジストパ
ターン16に覆われない部分をドライエッチングする。
ドライエッチングガスとして例えばCHF3を用い、エッチ
ングパワーを1.4kWとする。これによりゲート絶縁膜
4はレジストパターン16と同じ平面形状になるので、
レジストパターン16を溶剤により除去すると、ゲート
絶縁膜4はゲート電極5に対してテラス状に露出する。
【0022】次に、図6(a) に示すように、ゲート電極
5をマスクに使用して、ポリシリコン膜3のうちゲート
電極5に囲まれた領域とゲート電極5の周囲の領域にそ
れぞれ高濃度の不純物を導入する。n型のTFTを構成
するポリシリコン膜3にはリンなどのn型不純物をゲー
ト電極5の内側及び外側にイオン注入する。また、p型
のTFTを構成するポリシリコン膜3にはホウ素などの
p型不純物をゲート電極5の内側及び外側にイオン注入
する。
【0023】n型不純物とp型不純物の打ち分けは、レ
ジストマスク(不図示)を用いてもよく、まず、ポリシ
リコン膜3の全面にリンをイオン注入し、その後にn型
となるTFTのポリシリコン膜3をレジストで覆い、p
型となるTFTのドレイン・ソース部にホウ素をイオン
注入しても良い。イオン注入条件は、例えばリンの場合
には、まず加速電圧70keV 、ドーズ量1×1014ions
/cm2のイオン注入条件でゲート電極5をマスクに使用し
て低濃度領域6a、7aを形成し、ついで加速電圧10
keV でドーズ量8×1015ions/cm2のイオン注入条件で
ゲート電極5及びゲート絶縁膜4をマスクに使用して高
濃度領域6b,7bを形成する。また、ホウ素の場合に
は、まず加速電圧70keVでドーズ量5×1014ions/cm
2のイオン注入条件でゲート電極5をマスクに使用して
低濃度領域6a,7aを形成し、ついで加速電圧10ke
V でドーズ量1×1015ions/cm2のイオン注入条件でゲ
ート電極5及びゲート絶縁膜4をマスクに使用して高濃
度領域6b,7bを形成する。
【0024】これにより、ゲート電極5の矩形枠状の内
側のポリシリコン膜3には第1の不純物導入領域6が形
成され、その外側のポリシリコン膜3には第2の不純物
導入領域7が形成され、それら第1及び第2の不純物導
入領域6,7はLDD構造を含んでいる。続いて、エキ
シマレーザーアニールによって第1及び第2の不純物導
入領域6,7の活性化を行う。
【0025】次に、図6(b) に示すように、ゲート電極
5、ポリシリコン膜3、基板1等を覆う層間絶縁膜8と
して窒化シリコン膜をCVD法により形成する。この後
に、層間絶縁膜8をフォトリソグラフィー法によりパタ
ーニングして、図4(b) に示したようにゲート矩形枠形
状領域の内側の第1の不純物導入領域6の上に第1のホ
ール8aを形成し、ゲート電極5の一部の上に第2のホ
ール8bを形成し、さらにゲート矩形枠形状領域の矩形
状の外側に沿った部分に第3のホール8cを形成する。
第3のホール8cは、矩形枠状のゲート電極5の外周の
4つの辺に沿い且つゲート引出配線10からドレイン電
極9に至る領域に形成されている。第1〜第3のホール
8a〜8cを形成するための層間絶縁膜8のエッチング
条件はCF4 とO2の混合ガスを使用し、エッチング電力を
1kWとする。
【0026】次に、図6(c) に示すように、第1〜第3
のホール8a〜8c内と層間絶縁膜8の上に、膜厚10
0nmの第1のチタン膜、膜厚200nmのアルミニウ
ム膜、膜厚100nmの第2のチタン膜をスパッタ法に
より順次形成する。続いて、それら3層構造の金属膜を
フォトリソグラフィー法によりパターニングして第1の
ホール8aを通して第1の不純物導入領域6に接続され
るドレイン電極9と、第2のホール8bを通してゲート
電極4に接続されるゲート引出配線10と、第3のホー
ル8cを通して第2の不純物導入領域7に接続されるソ
ース電極11を形成する。その金属膜のパターニングに
使用されるエッチングガスはCl2 とBCl3の混合ガスであ
り、エッチング用供給電力は1kWである。
【0027】ゲート引出配線10とドレイン電極9はそ
れぞれ矩形枠状のゲート電極4の第1辺と第2辺に直行
する方向でゲート電極5の外側へ引き出され、また、ソ
ース電極11は、ゲート電極5の第2の辺の中央の外側
の近傍から第3、4辺の外側を通って第1の辺の中央の
外側の近傍にまで至る略C字形状又は略L字形状を有し
且つポリシリコン膜3の外側に引き出されている。
【0028】したがって、ソース領域7とドレイン領域
6の間に流れる電流は、ゲート電極5の2つの辺よりも
広い領域に主に流れるが、図3に示したような従来のT
FTよりも電流の流れる領域が広くなってソースやドレ
インの破壊耐圧が高くなる。なお、図6(d) は、図4
(b) のII−II線断面図である。図7は、例えば液晶表示
装置の周辺回路に形成されたバッファ部の回路図であ
り、図8は図7に示したバッファ部を図4(b) のTFT
を用いて構成したものである。
【0029】図8に示したp型MOSトランジスタ
p1,Tp2,Tp3とn型MOSトランジスタTn1
n2,Tn3はそれぞれ図4(b) に示したTFTから構成
される。ただし、図8では、p型MOSトランジスタT
p1,Tp2,Tp3のドレイン領域6、ソース領域7はp型
領域であり、また、n型MOSトランジスタTn1
n2,Tn3ドレイン領域6、ソース領域7はn型領域で
ある。
【0030】図7、図8においてバッファはp型MOS
トランジスタTp1(Tp2,Tp3)とn型MOSトランジ
スタTn1(Tn2,Tn3)から構成されるCMOS20
(21,22)のゲート引出配線10を入力端INとし、
それらp型MOSトランジスタTp1(Tp2,Tp3)とn
型MOSトランジスタTn1(Tn2,Tn3)のドレイン電
極9同士を接続するとともに、p型MOSトランジスタ
p1(Tp2,Tp3)のソース電極11をハイ(Hig
h)レベル電圧線23に接続し、n型MOSトランジス
タTn1(Tn2,Tn3)のソース電極11をロウ(Lo
w)レベル電圧線24に接続したものである。そして、
各CMOS20〜22は、複数段直列に接続されてい
る。
【0031】図8に示したp型MOSトランジスタ
p1,Tp2,Tp3とn型MOSトランジスタTn1
n2,Tn3を構成するゲート電極5の矩形枠状のループ
の長さはゲート幅であって、バッファ部の段数が進むに
つれてそのゲート電極5のループの長さ、即ちゲート幅
が大きくなっている。図8に示したバッファ部では、p
型MOSトランジスタTp1,Tp2,Tp3のソース電極1
1に接続されているハイレベル配線23に高レベルの電
圧が印加されて、さらにn型MOSトランジスタ(TF
T)Tn1,Tn2,Tn3のソース電極11に接続されてい
るローレベル配線24に低レベル電圧が印加されてい
る。
【0032】そして、1段目のゲート電極5の入力端子
INであるゲート引出電極10に高レベルの電圧が印加さ
れると、一段目のn型MOSトランジスタ(TFT)T
n1のチャネルが開いて1段目のCMOS20の出力端で
あるドレイン電極9は低レベルになる。そして、1段目
のドレイン電極9が低レベルになると2段目のCMOS
21のp型MOSトランジスタ(TFT)Tp2のチャネ
ルが開いて2段目のCMOS21の出力端であるドレイ
ン電極9は高レベルになる。1段目のゲート幅、即ちp
型MOSトランジスタTp1とn型MOSトランジスタT
n1のゲート電極5のループの長さを例えば30μmと
し、2段目のゲート幅、即ちp型MOSトランジスタT
p2とn型MOSトランジスタTn2のゲート電極5のルー
プの長さを例えば100μmとし、3段目のゲート幅、
即ちp型MOSトランジスタTp3とn型MOSトランジ
スタTn3のゲート電極5のループの長さを例えば250
μmとし、4段目のゲート幅、即ちp型MOSトランジ
スタ(不図示)とn型MOSトランジスタ(不図示)の
ゲート電極5のループの長さを例えば500μmとし
て、段数が進むにつれてゲート幅も徐々に大きくなって
電流値も大きくなり、信号として大きいものになる仕組
みである。
【0033】ところで、図4(b) に示したTFTでは、
ゲート引出配線10とドレイン電極9の間の2つの領域
のうちの一方にだけソース電極11を形成している。こ
の場合、図3に示した従来のTFTよりもソース・ドレ
イン間の電流の集中は緩和されるものの、ドレイン電極
9やゲート引出配線10の近傍、即ち図4(b) において
一点鎖線で囲った部分では電流が最も集中しやすい。
【0034】そこで、電流の集中を更に緩和するため
に、図9に示す構造が有効である。図9(a) は、ゲート
電極5とゲート引出配線10を一体として形成した構造
を示している。そして、図9(b) に示すように、ゲート
引出配線10とドレイン電極10を重ねて形成すれば、
ゲート引出配線10はソース電極11の配置の妨げにな
らず、ゲート引出電極10が存在する部分以外でゲート
電極5の周囲をソース電極11により囲むことが可能に
なった。なお、図9(c) は、図9(b) のIII-III 線断面
図である。
【0035】これにより、ドレイン領域6の外周とソー
ス領域7の内周にほぼ均一に電流が流れることになり、
電流の集中はさらに緩和される。また、ゲート引出配線
10の下にも空乏層や反転層が形成されるので、ゲート
引出配線10の近傍でドレイン領域6とソース領域7の
間に流れる電流の一部は、ゲート引出配線10の下を通
るものもあり、ソース電極11の端部近傍での電流の集
中は緩和される。尚、ポリシリコン膜3の縁とゲート引
出配線10とが重なる部分では、ゲート引出配線10の
両側にソースとドレインは存在しないので、その縁にチ
ャネルが形成されることはなく、図9(b) に示したTF
Tのゲート電圧・ドレイン電流特性は、図2の破線で示
したような曲線になる。なお、ゲート引出配線10とポ
リシリコン膜3の間にはゲート絶縁膜が介在している。
【0036】ところで、ドレイン領域とソース領域の周
縁での電流の分布をより均一にするためには、図10
(a) に示すように、円形のドレイン領域6を囲むゲート
電極5を円環状に形成し、このゲート電極5にゲート引
出配線10を一体化することが望ましい。この場合、ソ
ース領域7及びソース電極11の内周縁も略円形又はC
字状になる。
【0037】また、図4(b) において、ゲート電極5の
外側の第2の不純物導入領域7に接続されるソース/ド
レイン電極を層間絶縁膜8の下側で環状に形成してもよ
い。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、ゲー
ト電極は環状であってその周囲の第2の不純物導入領域
に接続される第2の電極の平面形状を略C字状、略L字
状又は環状としたので、ゲート電極に囲まれた第1の不
純物導入領域に接続される第1の電極とゲート電極の周
囲の第2の電極の間に流れる電流は従来よりも広い領域
に流れて電流の集中が緩和され、第1及び第2の不純物
導入領域の破壊耐圧を従来よりも高くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a) は、第1の従来のTFTの平面図。図
1(b) は図1(a) のI−I線断面図である。
【図2】図2は、TFTのゲート電圧・ドレイン電流特
性曲線である・
【図3】図3は、第2の従来のTFTの平面図である。
【図4】図4(a),(b) は、本発明の実施形態に係る第1
のTFTの構成を示す平面図である。
【図5】図5(a) 〜(d) は、図4(b) に示す第1のTF
Tの製造工程を示す断面図(その1)である。
【図6】図6(a) 〜(d) は、図4(b) に示す第1のTF
Tの製造工程を示す断面図(その2)である。
【図7】図7は、バッファ回路図である。
【図8】図8は、本発明の実施形態に係る第1のTFT
を用いて構成されたバッファ回路を示す平面図である。
【図9】図9(a) 〜(c) は、本発明の実施形態に係る第
2のTFTの構成を示す平面図と断面図である。
【図10】図10(a),(b) は、本発明の実施形態に係る
第3のTFTの構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…下地膜、3…ポリシリコン膜、4…ゲー
ト絶縁膜、5…ゲート電極、6…第1の不純物導入領
域、7…第2の不純物導入領域、8…層間絶縁膜、8a
〜8c…ホール、9…ドレイン電極(第1の電極)、1
0…ゲート引出配線、11…ソース電極(第2の電
極)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平野 琢也 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 張 宏勇 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2H092 JA38 JA42 JA46 MA27 NA21 4M104 AA09 BB02 BB30 CC01 CC05 FF11 FF13 GG09 HH20 5C094 AA31 BA03 BA43 CA19 DA15 EA04 EA07 EB05 5F110 AA30 BB02 CC02 DD02 DD03 DD13 DD14 DD17 EE03 EE24 EE38 EE44 FF02 FF30 GG02 GG13 GG25 GG28 GG29 GG45 HJ01 HJ04 HJ13 HJ23 HL03 HL04 HL12 HL23 HM04 HM12 HM15 HM17 HM19 NN02 NN24 NN35 PP03 PP35 QQ11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体膜と、 前記半導体膜上にゲート絶縁膜を介して形成され、且つ
    平面形状が環状のゲート電極と、 前記半導体膜内であって前記ゲート電極に囲まれた領域
    に不純物が導入されて形成された第1の導電領域と、 前記第1の導電領域に接続される第1の電極と、 前記半導体膜内であって前記ゲート電極の周囲に不純物
    が導入されて形成された第2の導電領域と、 前記第2の導電領域に接続され且つ前記ゲート電極の側
    方で略C字状、略L字状又は環状の平面形状を有する第
    2の電極とを有することを特徴とする薄膜トランジス
    タ。
  2. 【請求項2】前記半導体膜と前記ゲート電極を覆う絶縁
    膜と、 前記絶縁膜に形成されて前記第1の電極を通して前記第
    1の導電領域に接続するための第1のホールと、 前記絶縁膜に形成されて前記第2の電極を通して前記第
    2の導電領域に接続するための第2のホールとを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  3. 【請求項3】前記絶縁膜上に形成され、且つ前記絶縁膜
    に形成された第3のホールを通して前記ゲート電極に接
    続されるゲート引出配線をさらに有することを特徴とす
    る請求項2に記載の薄膜トランジスタ。
  4. 【請求項4】前記ゲート電極は、前記半導体膜上に絶縁
    膜を介して形成されたゲート引出配線に接続されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の薄膜ト
    ランジスタ。
  5. 【請求項5】前記第1の電極は、前記絶縁膜を介して前
    記ゲート引出配線の上に引き出されていることを特徴と
    する請求項4に記載の薄膜トランジスタ。
  6. 【請求項6】前記ゲート電極は、矩形又は円形の周縁に
    沿った形状を有していることを特徴とする請求項1乃至
    請求項5のいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
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