JP2002151415A - 窒化物系半導体素子、窒化物系半導体基板、及びそれらの製造方法 - Google Patents

窒化物系半導体素子、窒化物系半導体基板、及びそれらの製造方法

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JP2002151415A
JP2002151415A JP2000343093A JP2000343093A JP2002151415A JP 2002151415 A JP2002151415 A JP 2002151415A JP 2000343093 A JP2000343093 A JP 2000343093A JP 2000343093 A JP2000343093 A JP 2000343093A JP 2002151415 A JP2002151415 A JP 2002151415A
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Japan
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nitride
layer
based semiconductor
substrate
semiconductor layer
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Shinji Saito
真司 斎藤
Masayuki Ishikawa
正行 石川
Joji Nishio
譲司 西尾
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転位密度の低く信頼性の高い窒化物系半導体
層を有する基板及び素子を提供すること。 【解決手段】 Ga等を含む原料ガスと窒素を含む原料
ガスとを用いて、基板上にGa等と窒素とからなる窒化
物系半導体層101を成長する工程と、Siを含む原料
ガスと窒素を含む原料ガスとを用いて、窒化物系半導体
層101の表面にシリコン窒化物層102を当該窒化物
系半導体層101の一部が露出するように成長する工程
と、Ga等を含む原料ガスと窒素を含む原料ガスとを用
いて、シリコン窒化物層102及び露出した窒化物系半
導体層101の表面にGa等と窒素とからなる窒化物系
半導体層103を成長する工程と、この窒化物系半導体
層103上に半導体素子を形成する工程とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は窒化物系半導体素
子、窒化物系半導体基板、及びそれらの製造方法に係わ
り、特にGaN,AlGaN,InGaN,InGaA
lN等のGaN系化合物半導体からなる半導体素子、半
導体基板、及びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、家庭電化製品、OA機器、通信機
器、工業計測器などさまざまな分野で半導体レーザが用
いられている。中でも多くの分野で用いられることにな
るであろうと予想される高密度光ディスク記録等への応
用を目的として短波長の半導体レーザの開発が注力され
ている。現在は赤色半導体レーザが用いられており、そ
れまでの赤外半導体レーザに比べ記録密度が向上した。
【0003】更なる高密度化にはGaNを含む窒化物系
半導体が用いられる。窒化物系半導体レーザは350n
m以下の短波長化が可能であり、400nmでの発振動
作が報告されている。また、LEDにおいては1万時間
以上の信頼性が確認されている。このように窒化物系半
導体を用いた半導体レーザは次世代の光ディスク記録用
光源として必要な条件を満たすものであり、窒化物系半
導体は優れた特性を持つ材料である。
【0004】また、窒化物系半導体は高融点であり熱
的、物理的強度が強いことから、高温動作、高電力動作
する電子素子として窒化物系半導体を用いた素子が注目
されている。例えば、HBT(Heterojunction Bipolar Tr
ansistor),HEMT(High Electron Mobility Transisto
r),FET(Field Effect Transistor)などの試作が行
われており、その素子特性が良好であることが示されて
いる。
【0005】しかし、発光素子やその他の電子素子とし
て用いる場合に、現在のところ適当なGaN基板がなく、
サファイアやSiCなどをエピタキシャル成長用基板とし
て用いて、この基板上にGaN層をエピタキシャル成長し
た基板が用いられている。かかる基板は、エピタキシャ
ル成長したGaN層に格子歪みに起因する結晶欠陥が多く
入りやすく、当該基板に形成される素子の信頼性は低か
った。
【0006】また、GaN層の結晶欠陥を低減するために
ラテラル成長やペンデオ成長といった成長も試みられて
いるが、結晶成長後、一度結晶成長装置より基板を取り
出し加工を行い、もう一度結晶成長を行う必要があっ
て、コストがかかってしまうという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の窒化物系半導体素子では基板としてサファイアやSi
Cを用いているため、その基板上に成長したGaN層は結晶
欠陥が多く信頼性の面で問題があった。また、結晶欠陥
を低減するためにラテラル成長やペンデオ成長が試みら
れているが、結晶成長後、一度結晶成長装置より基板を
取り出し加工を行い、再度の結晶成長を行う必要があっ
て、コストがかかるという問題点があった。
【0008】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は歩留まり良く信頼性の高い窒化物系半
導体素子、窒化物系半導体基板を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】(構成)前述した課題を
解決するため、本発明の第1は、Ga、Al、In、B
の少なくとも一つを含む原料と窒素を含む原料とを用い
て、基板上にGa、Al、In、Bの少なくとも一つと
窒素とからなる第1の窒化物系半導体層を成長する工程
と、Siを含む原料と前記窒素を含む原料とを用いて、
前記第1の窒化物系半導体層の表面にシリコン窒化物層
を当該第1の窒化物系半導体層の一部が露出するように
成長する工程と、再度、前記Ga、Al、In、Bの少
なくとも一つを含む原料と前記窒素を含む原料とを用い
て、前記シリコン窒化物層及び露出した前記第1の窒化
物系半導体層の表面にGa、Al、In、Bの少なくと
も一つと窒素とからなる第2の窒化物系半導体層を成長
する工程と、この第2の窒化物系半導体層上に半導体素
子を形成する工程とを具備することを特徴とする窒化物
系半導体素子の製造方法を提供する。
【0010】かかる本発明の第1において、前記第2の
窒化物系半導体層上にGa、Al、In、Bの少なくと
も一つと窒素とからなる第3の窒化物系半導体層を形成
する工程と、この第3の窒化物系半導体層に半導体素子
を形成する工程とを具備することが望ましい。
【0011】また、本発明の第2は、Ga、Al、I
n、Bの少なくとも一つを含む原料と窒素を含む原料と
を用いて、基板上にGa、Al、In、Bの少なくとも
一つと窒素とからなる第1の窒化物系半導体層を成長す
る工程と、Siを含む原料と前記窒素を含む原料とを用
いて、前記第1の窒化物系半導体層の表面にシリコン窒
化物層を当該第1の窒化物系半導体層の一部が露出する
ように成長する工程と、再度、前記Ga、Al、In、
Bの少なくとも一つを含む原料と前記窒素を含む原料と
を用いて、前記シリコン窒化物層及び露出した前記第1
の窒化物系半導体層の表面にGa、Al、In、Bの少
なくとも一つと窒素とからなる第2の窒化物系半導体層
を成長する工程と、前記基板を除去して、前記第2の窒
化物系半導体層を含み、Ga、Al、In、Bの少なく
とも一つと窒素とから構成される窒化物系半導体基板を
形成する工程と、当該窒化物系半導体基板に半導体素子
を形成する工程とを具備することを特徴とする窒化物系
半導体素子の製造方法を提供する。
【0012】また、本発明の第3は、Ga、Al、I
n、Bの少なくとも一つを含む原料と窒素を含む原料と
を用いて、基板上にGa、Al、In、Bの少なくとも
一つと窒素とからなる第1の窒化物系半導体層を成長す
る工程と、Siを含む原料と前記窒素を含む原料とを用
いて、前記第1の窒化物系半導体層の表面にシリコン窒
化物層を当該第1の窒化物系半導体層の一部が露出する
ように成長する工程と、再度、前記Ga、Al、In、
Bの少なくとも一つを含む原料と前記窒素を含む原料と
を用いて、前記シリコン窒化物層及び露出した前記第1
の窒化物系半導体層の表面にGa、Al、In、Bの少
なくとも一つと窒素とからなる第2の窒化物系半導体層
を成長する工程と、前記基板を除去して、前記第2の窒
化物系半導体層を含み、Ga、Al、In、Bの少なく
とも一つと窒素とから構成される窒化物系半導体基板を
形成する工程とを具備することを特徴とする窒化物系半
導体基板の製造方法を提供する。
【0013】本発明の第1〜第3において、以下の構成
を備えることが望ましい。
【0014】(1)前記基板を除去して、前記窒化物系
半導体基板を形成する工程において、前記基板を前記第
1の窒化物系半導体層から剥離して、前記第1の窒化物
系半導体層、前記シリコン窒化物層、及び前記第2の窒
化物系半導体層を含み、Ga、Al、In、Bの少なく
とも一つと窒素とから構成される窒化物系半導体基板を
形成すること。
【0015】(2)前記第1の窒化物系半導体層の表面
全面の面積に対する前項シリコン窒化物層の成長面積の
割合が75%以上であること。
【0016】(3)前記シリコン窒化物層として、平均
膜厚が0.8nm以下のシリコン窒化物層を成長するこ
と。
【0017】(4)前記シリコン窒化物層を形成する工
程と前記第2の窒化物系半導体層を成長する工程とを繰
り返すこと。
【0018】(5)前記シリコン窒化物層を成長する工
程は、シリコン層を成長する工程と、窒素を含む原料に
より前記シリコン層を窒化する工程とを備えること。前
記窒素を含む原料はガス原料であることが望ましい。
【0019】(6)前記シリコン窒化物層を成長する工
程の後、前記Siを含む原料と前記窒素を含む原料の供
給を停止し、当該シリコン窒化物層の全面に対してエッ
チングを行う工程を具備すること。
【0020】(7)前記基板はサファイア若しくは炭化
珪素からなる基板であること。
【0021】(8)前記第1の窒化物系半導体層、前記
シリコン窒化物層、及び前記第2の窒化物系半導体層の
成長は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によ
り行うこと。
【0022】(9)前記第1の窒化物系半導体層、前記
シリコン窒化物層、及び前記第2の窒化物系半導体層の
成長は、MBE(Molecular Beam Epitaxy,分子線エピ
タキシャル成長)法により行うこと。
【0023】また、本発明の第4は、基板上に形成さ
れ、Ga、Al、In、Bの少なくとも一つと窒素とか
らなる第1の窒化物系半導体層と、この第1の窒化物系
半導体層の表面に接しかつ当該第1の窒化物系半導体層
を部分的に覆って形成された平均膜厚が0.8nm以下
のシリコン窒化物層と、このシリコン窒化物層の表面及
び当該シリコン窒化物層に覆われない前記第1の窒化物
系半導体層の表面に接して形成され、Ga、Al、I
n、Bの少なくとも一つと窒素とからなる第2の窒化物
系半導体層と、この第2の窒化物系半導体層上に形成さ
れた電極とを具備することを特徴とする窒化物系半導体
素子を提供する。
【0024】また、本発明の第5は、Ga、Al、I
n、Bの少なくとも一つと窒素とからなる第1の窒化物
系半導体層と、この第1の窒化物系半導体層の表面に接
しかつ当該第1の窒化物系半導体層を部分的に覆って形
成された平均膜厚が0.8nm以下のシリコン窒化物層
と、このシリコン窒化物層の表面及び当該シリコン窒化
物層に覆われない前記第1の窒化物系半導体層の表面に
接して形成され、Ga、Al、In、Bの少なくとも一
つと窒素とからなる第2の窒化物系半導体層とを具備す
ることを特徴とする窒化物系半導体基板を提供する。
【0025】本発明の第4及び第5において、以下の構
成を備えることが望ましい。
【0026】(1)前記第1の窒化物系半導体層の表面
全面の面積に対する前項シリコン窒化物層の成長面積の
割合が75%以上であること。
【0027】(2)前記シリコン窒化物層と前記第2の
窒化物系半導体層とは交互に繰り返して積層されてなる
こと。
【0028】(3)前記第2の窒化物系半導体層上に形
成され、Ga、Al、In、Bの少なくとも一つと窒素
とからなる発光層を備え、前記電極は前記発光層に対し
て電流を供給する電極であること。
【0029】(作用)本発明によれば、Ga、Al、I
n、Bの少なくとも一つを含む原料と窒素を含む原料と
を用いて、基板上にGa、Al、In、Bの少なくとも
一つと窒素とからなる第1の窒化物系半導体層を成長
し、さらにSiを含む原料と前記窒素を含む原料とを用
いて、前記第1の窒化物系半導体層の表面にシリコン窒
化物層を当該第1の窒化物系半導体層の一部が露出する
ように成長するので、当該シリコン窒化物層により前記
第1の窒化物系半導体層中を伝播する欠陥を阻止するこ
とができる。
【0030】その後、再度、前記Ga、Al、In、B
の少なくとも一つを含む原料と前記窒素を含む原料とを
用いて、前記シリコン窒化物層及び露出した前記第1の
窒化物系半導体層の表面にGa、Al、In、Bの少な
くとも一つと窒素とからなる第2の窒化物系半導体層を
再度成長することにより、結晶欠陥が少なく品質の優れ
た窒化物系半導体層を得ることが可能となる。
【0031】ここで、Ga、Al、In、Bの少なくと
も一つを含む原料とSiを含む原料とを交互に切り換え
て供給し、窒素を含む原料を継続して供給することもで
き、かかる操作により簡単な工程で品質の優れた窒化物
系半導体層を得ることが可能となる。
【0032】また、前記シリコン窒化物層を形成する工
程と前記第2の窒化物系半導体層を成長する工程とを繰
り返すことにより、先に形成したシリコン窒化物層によ
り窒化物系半導体層中の欠陥の伝播を阻止することがで
きなくても、後に形成するシリコン窒化物層により当該
欠陥の伝播を阻止することができる。
【0033】本発明の窒化物系半導体素子及び窒化物系
半導体基板によれば、上記した第1の窒化物系半導体
層、シリコン窒化物層、及び第2の窒化物系半導体層の
積層構造を採用することにより、結晶欠陥が少なく品質
の優れた窒化物系半導体層を用いて性能の優れた半導体
素子及び半導体基板を得ることが可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0035】(第1の実施形態)図1は本発明の第1の
実施形態に係わる青色半導体レーザ装置の概略構成を説
明するための断面図である。図1に示されるように、サ
ファイア基板100上には、GaN層101(第1の窒化
物系半導体層),SiN層102,GaN層103(第2の窒
化物系半導体層),n-GaNコンタクト層(Siドープ)1
04,n-AlGaNクラッド層(Siドープ)105,n-GaNガ
イド層106,InGaN多重量子井戸層107(井戸層と
障壁層はそれぞれIn組成15%と3%とした。),p-Ga
Nガイド層108,p-AlGaNクラッド層(Mgドープ)10
9,p-GaNコンタクト層110が、下からこの順に積層
されている。かかる積層構造はMOCVD法による結晶
成長によって形成される。なお、111はp側電極、1
12はn側電極、113はSiO2を用いた絶縁層であ
る。
【0036】上記したSiN層102は、GaN層101の表
面に接しかつGaN層101を部分的に覆って形成されて
いる。SiN層102の膜厚は平均で0.8nm以下であ
り、ほぼ1原子周期層以下に対応している。SiN層10
2の膜厚が非常に薄いために、SiN層102の存在しな
い部分が無秩序に存在している。GaN層101の表面全
面の面積に対するSiN層102の成長面積の割合は75
%以上である。
【0037】上述したようにSiN層102の上にはGaN層
103が形成されているが、かかるGaN層103はSiN層
102の表面及びSiN層102に覆われないGaN層101
の表面に接して形成されている。
【0038】次に、上記積層構造を有する半導体レーザ
装置の製造方法について説明する。まず、サファイア基
板100に対して有機溶剤と酸で前処理を行った後に、
処理済の基板100をMOCVDの成長室の中に導入した。
この成長室内において基板温度が1300℃になるまで
基板100を水素雰囲気中で昇温し、表面の酸化膜を除
去した。次に、基板温度を成長温度である1030℃に
下げてこの状態で原料ガス供給を行い、GaN層101の
成長を開始した。原料ガスとしてはアンモニア(N
3)とトリメチルガリウム(TMG)を用い、ガス流量は
それぞれ10リットル/minと100cc/minとし、成長
室内の圧力は1気圧とした。
【0039】GaN層101を100nm成長したところ
でGaの原料ガスTMGの供給を停止し、窒素の原料ガス
NH3のガス流量、基板温度、及び成長室内の圧力をそ
のままにして、シランガスSiH4をガス流量10cc/
minで供給して5分間保持した。これによりSiN層102
がGaN層101表面を90%覆う状態になった。SiN層1
02の厚みは平均で0.8nm以下であり、ほぼ1原子
周期層以下に対応していた。
【0040】この後、シランガスの供給を停止し、窒素
の原料ガスNH3のガス流量、基板温度、及び成長室内
の圧力をそのままにして、Gaの原料ガスTMGを100c
c/min供給し再びGaN層103を成長した。この成長はS
iN層102で覆われていないGaN層101上で始まり、S
iN層102の存在しない領域を埋めるように成長が進
む。その後SiN層102上でも成長が進み、この成長工
程により、膜厚(SiN層102上面からの膜厚)100
nmのGaN層103がSiN層102の表面及びSiN層10
2に覆われていないGaN層101の表面に成長した。
【0041】その後は、通常のMOCVD成長法を用いてそ
れぞれ原料ガスの切り替えを行い積層構造を形成した。
即ち、Gaの原料ガスとしてTMGを、Alの原料ガスと
してトリメチルアルミニウム(TMA)を、Inの原料ガ
スとしてトリメチルインジウム(TMI)を、窒素の原料
ガスとしてNH3を、Siの原料ガスとしてシラン(S
iH4)を、Mgの原料ガスとしてシクロペンタジマグ
ネシウム(Cp2Mg)を用い、n-GaNコンタクト層(Siドー
プ)104,n-AlGaNクラッド層(Siドープ)105,n
-GaNガイド層106,InGaN多重量子井戸層107(井
戸層と障壁層はそれぞれIn組成15%と3%とし
た。),p-GaNガイド層108,p-AlGaNクラッド層(Mg
ドープ)109,p-GaNコンタクト層110を形成し
た。
【0042】次に、p−GaNコンタクト層110を成長
した後に基板を成長室から取り出した。p-GaNコンタク
ト層110,p-AlGaNクラッド層(Mgドープ)109,p
-GaNガイド層108,多重量子井戸層107,n-GaNガ
イド層106,n-AlGaNクラッド層(Siドープ)105
をそれぞれ順にエッチングによりパターニングして、n-
GaNコンタクト層104の表面を露出し、これによりn
側電極112を形成するためのメサ構造と電流狭窄を行
うためのリッジ構造を形成した。
【0043】次に、SiO2を用いた絶縁層113を全
面に形成し、p-GaNコンタクト層110上、及び露出し
たn-GaNコンタクト層104上の絶縁膜113の部分を
選択的にエッチング除去することにより、コンタクト孔
を形成した。このコンタクト孔内に金属層を埋め込むこ
とにより、p-GaNコンタクト層110の表面及びn-GaNコ
ンタクト層104の表面にそれぞれコンタクトするp側
電極111,n側電極112を形成した。さらに基板
(ウエハー)をカットして各素子に分離しパッケージン
グを行った。
【0044】この素子を動作させたところ、しきい値3
5mAで室温連続発振した。発振波長は400nm,動
作電圧は3.1Vであった。遠視野像は単一モードで発
振していることを示す単峰なものであった。信頼性につ
いては、温度を70℃にしての加速試験において10万
時間相当の信頼性試験を行っても劣化は見られなかっ
た。
【0045】図4は、素子を作成する前(n-GaNコンタ
クト層(Siドープ)104を形成する前)のGaN層10
1,SiN層102,GaN層103の積層構造をSIMS
(Secondary Ion Mass Spectroscopy,二次イオン質量
分析法)により分析した場合の分析結果を示す特性図で
ある。実線はSiのシグナル、点線はGaのシグナルを
示す。図4に示すように、Siのシグナルが部分的にG
aのシグナルと同じ程度検出された。また、素子を透過
電子顕微鏡で観察したところ、n-GaNコンタクト層(Si
ドープ)104の下にSiN層が部分的に存在しない部分
があることが確認できた。
【0046】また、SiN層102の成長直後に基板を成
長室から取り出して、STM(ScanningTunneling Microsc
ope,走査型トンネル顕微鏡)モードで基板表面を観察
した。図5は、その基板表面を観察した場合の模式図で
ある。この模式図は、トンネル電流値の分布に対応して
おり、図5に示すように基板表面にはSiN層102で覆
われた部分11とSiN層102の存在しない部分12と
が存在する。SiN層102の存在しない部分12におい
ては下のGaN層101が露出している。
【0047】図6(a)は、GaN層101,SiN層10
2,GaN層103からなる積層構造の断面の状況を観察
した断面図である。この図において、1,2,3はそれ
ぞれGaN層101,SiN層102,GaN層103に相当し
ている。図6(a)に示すように、SiN層2より下のGaN
層1に存在する転位欠陥1aはSiN層2に到達したとこ
ろでその殆どが止まり、SiN層2より上のGaN層3には伝
播していない。このため、通常サファイア基板上のGaN
層中には転位欠陥が109/cm2程度あるのに対して、
本実施形態による成長方法を用いた場合は、GaN層3
中には転位欠陥が105/cm2程度となる。したがっ
て、かかるGaN層3或いはその上の半導体層に半導体
素子を作製した場合、素子の寿命を従来のものよりも格
段に長くすることが可能であった。この要因は本実施形
態による成長方法により転位欠陥が減っていることにあ
ることがわかった。
【0048】図6(b)は、GaN層1,SiN層2,GaN層
3からなる積層構造の上にさらにSiN層4,GaN層5を積
層した構造の断面図である。かかる構造は、前述したGa
N層101,SiN層102,GaN層103の成長方法をそ
のまま用いることにより形成することができる。図6
(a)に示すようにSiN層2が存在しない部分では転位
欠陥1bはSiN層2によっても止められることなくその
上のGaN層3中に伝播しているが、図6(b)に示す積
層構造によれば転位欠陥1bはSiN層4により止めるこ
とができ、SiN層4より上のGaN層5中に伝播させないよ
うにすることが可能である。したがって、GaN層5中
の転位欠陥をより低減させることができ、例えば104
/cm2程度とすることも可能である。この場合の素子
寿命は測定の範囲では判定できない程度に長かった。な
お、このようにGaN層とSiN層とを交互に繰り返して成長
する場合、その繰返し回数は図6に示した回数よりも多
くすることができ、繰返し回数の増加とともに転位欠陥
の数を減少させることが可能である。
【0049】上記した本実施形態の欠陥低減方法におい
て欠陥を減らすのに最適なシラン供給時間(照射時間)
を求めた。ここで、作製した半導体レーザの結晶の活性
層付近を平面TEM(Transmission Electron Microscop
e,透過型電子顕微鏡)により観察した。平面TEMでは、
観察像の消失条件により転位を特定でき、その数を数え
ることにより転位欠陥の密度を測定することができる。
【0050】図7はシラン供給時間(照射時間)と欠陥
の密度との関係を示す特性図である。図7に示すように
シラン照射時間が6分の場合にGaN層中の欠陥密度が最
小となることがわかった。シラン照射時間が短いと、転
位欠陥を伝播させないために十分なSiNの被覆率を得る
ことができず、また逆にシラン照射時間が長いと、SiN
の被覆率が大きくなりすぎて下地のGaN層101の全面
がSiN層102で覆われてしまうことになり、SiN層10
2上に成長するGaN層103に欠陥が入りやすくなるた
めであると考えられる。
【0051】なお、GaN等の窒化物系半導体の成長をMOC
VD装置で行う際には、基板温度が高いために基板上でガ
スの流れが乱れ、反応管や成長室の形状や基板を流れに
対して置く角度等の条件によってもSiNの被覆率が異な
り、かかる条件についても適宜最適化することが望まし
い。
【0052】さらに、上記した本実施形態の欠陥低減方
法において欠陥を減らすのに最適なSiNの被覆率を求
めた。即ち、シラン(供給)照射後直ちに基板温度を下
げ成長室より基板を取り出し、これを第1の試料として
AFM(Atomic Force Microscope,原子間力顕微鏡)を用
いて試料の観察を行った。また、STMモードで試料表面
を観察した。図5の説明で述べたようにトンネル電流値
の分布に対応して第1の試料の表面にはSiN層で覆われ
た部分11とSiN層の存在しない部分12が現れるが、
この部分12の面積はトンネル電流の大きさにより決定
される。本実施形態においては、GaNのトンネル電流の
大きさがSiNのそれよりも1桁以上大きいので、トンネ
ル電流の変化を調べることにより部分12の面積を決定
することができる。当該部分12の面積を下地のGaN層
の全面積で割ることによりSiNの被覆率が計算される
(後述する実施形態でも同じ。)。
【0053】一方、第1の試料と同じ条件でシラン照射
を行った後、通常の結晶成長を行ってSiN層上にGaN層を
成長し、さらにGaN系化合物半導体層を積層して半導体
レーザを作製し、これを第2の試料とした。この試料の
結晶の活性層付近を平面TEMにより観察して転位の密度
を測定した。第1及び第2の試料の関係から、SiN被
覆率と欠陥の密度との関係を調べることができる。
【0054】図8はかかるSiN被覆率と欠陥の密度と
の関係を示す特性図である。図8に示すように、約0.
75、即ち約75%以上のSiN被覆率の場合にGaN層
中の欠陥密度が著しく低減することがわかった。特に約
0.8、即ち約80%以上の場合にさらにその効果が大
きかった。上述したようにSiNの被覆率が低いと、転位
欠陥の伝播を阻止する効果を十分に発揮させることがで
きず、また逆にSiNの被覆率が高くほぼ100%となる
と、下地のGaN層101の全面が実質的にSiN層102で
覆われてしまうことになり、SiN層102上に成長するG
aN層103に欠陥が入りやすくなるためであると考えら
れる。SiNの被覆率は95%以下であることが好まし
い。
【0055】また、本実施形態の欠陥低減方法において
欠陥を減らすのに最適なSiN層102の厚みを求めた。S
iN層102の厚みは平均膜厚として求められ、TEM(Tra
nsmission Electron Microscope,透過型電子顕微鏡)
による写真の観察結果より平均膜厚が求められた。
【0056】平均膜厚が0.8nm以下(ほぼ1原子周
期層以下に対応。)のSiN層102を成長した場合に、G
aN層中の欠陥密度が105cm-2以下となり著しく低減
することがわかった。その理由は、SiN層102の平均
膜厚が0.8nmよりも厚いと、下地のGaN層101の
全面が実質的にSiN層102で覆われてしまうことにな
り、SiN層102上に成長するGaN層103に欠陥が入り
やすくなる(欠陥密度107cm-2以上。)ためである
と考えられる。また逆に、SiN層102の平均膜厚は
0.3nm以上であることがより好ましい。SiN層10
2の平均膜厚が0.3nmよりも薄いと、つまりSiNの
被覆率が少ない場合には、転位欠陥の伝播を阻止する効
果を十分に発揮させることが難しくなる(欠陥密度10
8cm-2以上。)ためであると考えられる。
【0057】(第2の実施形態)図2は本発明の第2の
実施形態に係わる面発光青色半導体レーザ装置の概略構
成を説明するための断面図である。図2に示されるよう
に、n−SiC基板200上には順次、n−GaN層(Siドー
プ)201,SiN層202,n−GaN層(Siドープ)20
3,n-AlGaNクラッド層(Siドープ)204,n-GaNガイ
ド層205,InGaN多重量子井戸層206(井戸層と障
壁層はそれぞれIn組成15%と3%とした。),p-GaN
ガイド層207,n−GaN電流狭窄層208,p-AlGa
Nクラッド層(Mgドープ)209,p-GaNコンタクト層2
10が積層されている。p-GaNコンタクト層210上に
はp側電極212が形成され、p側電極212と反対側
のn−SiC基板200の表面にはn側電極211が形成
されている。
【0058】次に、上記積層構造を有する半導体レーザ
装置の製造方法について説明する。まず、n−SiC基板
200の前処理を有機溶剤と酸で行い、基板200を成
長室に搬入した。搬入後に基板200を基板温度800
℃で加熱して水素プラズマを照射した。これにより基板
表面の汚染物質は除去される。
【0059】次に、基板温度700℃で窒素プラズマを
照射し基板200の表面を窒化した。次に上記積層構造
を形成した。この積層構造の形成には、MBE(Molecu
larBeam Epitaxy,分子線エピタキシャル成長)法を用
いた。
【0060】窒素ガスをRF(高周波)によりラジカルと
したものを窒素ソースとして用いた。また、Gaソース
はGa単体、SiソースはSi単体を用いた。まず、窒
素ソース,Gaソース,Siソースのシャッターを開け
て、n-GaN層(Siドープ)201の成長を行った。窒素
の分圧は5×10-3Pa、Gaの蒸気圧は5×10-5
a、Siの蒸気圧は2×10-7Paであった。n-GaN層
201が200nm程度成長したところでGaソースの
シャッターを閉じ、窒素ソース,Siソースのシャッタ
ーを開いたままにした。これによりSiN層202がn-GaN
層201表面を90%覆う状態になった。SiN層202
の膜厚は平均で0.8nm以下であり、ほぼ1原子周期
層以下に対応していた。SiN層202を形成するための
時間は、Siの蒸気圧によるが、Siの蒸気圧が5×1
-4Paの場合には5秒間で平均膜厚0.8nm以下
(ほぼ1原子周期層以下)、被覆率90%程度のSiN層を
成長できる。
【0061】この後、再度、Gaソースのシャッターを
開いてn-GaN層203の成長を行った。蒸気圧は上記し
た条件と同じにした。この成長はSiN層202で覆われ
ていないn-GaN層201上で始まり、SiN層202の存在
しない領域を埋めるように成長が進む。その後SiN層2
02上でも成長が進み、この成長工程により、膜厚(Si
N層202上面からの膜厚)100nmのn-GaN層203
がSiN層202の表面及びSiN層202に覆われていない
n-GaN層201の表面に成長した。
【0062】その後は、第1の実施形態と同様に通常の
MOCVD成長法を用いてそれぞれ原料ガスの切り替えを行
い積層構造を形成した。即ち、Gaの原料ガスとしてTM
Gを、Alの原料ガスとしてトリメチルアルミニウム(T
MA)を、Inの原料ガスとしてトリメチルインジウム
(TMI)を、窒素の原料ガスとしてNH3を、Siの原料
ガスとしてシラン(SiH4)を、Mgの原料ガスとし
てシクロペンタジマグネシウム(Cp2Mg)を用い、n-AlG
aNクラッド層(Siドープ)204,n-GaNガイド層20
5,InGaN多重量子井戸層206(井戸層と障壁層はそ
れぞれIn組成15%と3%とした。),InGaN多重量子
井戸層107(井戸層と障壁層はそれぞれIn組成15%
と3%とした。),p-GaNガイド層207,n−GaN
電流狭窄層208となるn−GaN層208を形成し
た。
【0063】n−GaN層208まで成長した後に、成
長炉より基板を取り出し、電流を流す部分以外にマスク
を形成し、ドライエッチングによりn−GaN層208
を一部除去した。エッチングガスとしてはHClを用い
た。次に、再び成長炉に基板を導入し、p-AlGaNクラッ
ド層(Mgドープ)209,p-GaNコンタクト層210を
成長した。この成長工程の後に、基板を成長炉より取り
出してn側電極211,p側電極212を形成した。
【0064】SiNの被覆率とその上に成長される結晶
中の欠陥密度との関係は図8に示された結果とほぼ同様
であった。このように欠陥を低減できるSiNの被覆率
には最適な範囲がある。また、かかる本実施形態の積層
構造をへき開により素子分離し半導体レーザ素子を作製
して動作させたところ、閾値電流50mA,動作電圧
3.2V,30mW動作時の電流70mAであった。ま
た、30mW動作時、温度70℃で1万時間の信頼性が
得られた。
【0065】また、本実施形態の素子は、n−SiC基板
200が導電性であるためにn−SiC基板200中を電
流が流れる構成とすることができ、n−SiC基板200
の表面にn側電極211が形成されている。本実施形態
ににおいては、形成したSiN層202の膜厚が薄いた
め、SiNが絶縁体であるにもかかわらず、SiN層20
2中を電子がトンネリングすることによりn側電極とp
側電極間の通電が可能となる。従来用いられているラテ
ラル成長ではSiNやSiO2を厚く形成するので、ト
ンネリングは起こらず電極間の通電が阻害されてしま
う。
【0066】このように本実施形態によれば、転位欠陥
を低減した半導体層を形成することができ、さらに半導
体レーザ素子の上下電極間の通電が可能であり、動作電
圧を低減できる。また、素子マウントの工程がこれまで
の赤色レーザと同様であり、赤色レーザの場合の製造装
置をそのまま使用することができ、製造コストを下げる
ことができる。
【0067】(第3の実施形態)本実施形態では本発明
による窒化物系半導体基板の製造方法の一例について説
明する。図9は当該製造方法の一例を示す工程断面図で
ある。
【0068】まず、図9(a)に示されるように、サフ
ァイア基板250に対して有機溶剤と酸で前処理を行っ
た後に、処理済の基板250をMOCVDの成長室の中に導
入した。この成長室内において基板温度が1300℃に
なるまで基板250を水素雰囲気中で昇温し、表面の酸
化膜を除去した。次に、基板温度を成長温度である10
30℃に下げてこの状態で原料ガス供給を行い、GaN層
251の成長を開始した。原料ガスとしてはNH3とT
MGを用い、ガス流量はそれぞれ10l/min.、100cc/min.
成長室内の圧力は1気圧とした。
【0069】次に、図9(b)に示されるように、GaN
層251を100nm成長したところでGaの原料ガス
TMGの供給を停止し、窒素の原料ガスNH3のガス流量、
基板温度、及び成長室内の圧力をそのままにして、シラ
ンガスSiH4を10cc/minのガス流量だけ流し5分
間保持した。これによりSiN層252aがGaN層251表
面を90%覆う状態になった。SiN層252aの膜厚は
平均で0.8nm以下であり、ほぼ1原子周期層以下に
対応していた。
【0070】この後、シランガスの供給を停止し、窒素
の原料ガスNH3のガス流量、基板温度、及び成長室内
の圧力をそのままにして、Gaの原料ガスTMGを100
0cc/minのガス流量だけ供給し再びGaN層253を成
長した。GaN層253の成長がはSiN層252aで覆われ
ていないGaN層251上で始まり、SiN層252aの存在
しない領域を埋めるように成長が進む。その後SiN層2
52a上でも成長が進み、この成長工程により、膜厚
(SiN層252a上面からの膜厚)100nmのGaN層2
53がSiN層252aの表面及びSiN層252aに覆われ
ていないGaN層251の表面に成長した。
【0071】次に、再度Gaの原料ガスTMGの供給を
停止し、窒素の原料ガスのガス流量、基板温度、及び成
長室内の圧力をそのままにして、シランガスを10cc
/minのガス流量だけ流し5分間保持した。これによりS
iN層252bがGaN層251表面を90%覆う状態にな
った。SiN層252bの膜厚は平均で0.8nm以下で
あり、ほぼ1原子周期層以下に対応していた。
【0072】その後、図9(c)に示されるように、再
度シランガスの供給を停止し、窒素の原料ガスNH3
ガス流量、基板温度、及び成長室内の圧力をそのままに
して、Gaの原料ガスTMGを100cc/minのガス流
量だけ供給した。これにより、SiN層252bの表面及
びSiN層252bに覆われていないGaN層253の表面
に、膜厚100nmのGaN層254が厚く成長した。な
お、GaN層の成長工程とSiN層の成長工程とをさらに多く
繰り返しても良い。
【0073】次に、図9(d)に示されるように、上記
した成長工程の終わった試料に対してレーザ255を照
射すること(レーザ照射法)により、サファイア基板2
50からGaN層254を剥離してGaN層254を含む窒化
物系半導体基板を作製した。即ち、このレーザ照射法に
おいては、サファイア基板250側から当該基板250
を通してGaN層251にレーザを照射することにより、
サファイア表面のGaN層251を蒸発させてこの蒸発部
分251´において剥離を行った。この際のレーザ波長
はGaNに対して吸収がある360nm以下が望ましい。
【0074】本実施形態により、従来の基板作製方法に
比べ容易に転位欠陥の少ない窒化物系半導体基板を得る
ことができる。従来の方法によれば、GaN,GaAlN等の窒
化物系半導体基板で転位が少ないものを作製するために
は、窒化物系半導体基板を作製するためのエピタキシャ
ル用基板、例えばサファイア基板にGaN層を成長しこのG
aN層を溝状にパターンニングしGaN層の再成長を行うと
いう工程が必要であった。本実施形態においては、GaN
層のエピタキシャル成長中に適切なシラン照射(供給)
を行ってSiN層を成長するだけで容易に高品質な窒化物
系半導体基板を得ることが可能である。
【0075】(第4の実施形態)図3は本発明の第4の
実施形態に係わる青色半導体レーザ装置の概略構成を説
明するための断面図である。この半導体レーザ装置の製
造には、本発明を用いて作製したGaN基板を用いてい
る。
【0076】まず、GaN基板の作製方法について述べ
る。本実施形態では第3の実施形態で述べた手法を採用
しており、GaNの成長方法としてハイドライドVPE(Vapo
r Phase Epitaxy)を用い、SiNの成長方法としてSi層
の成長とその窒化を用いた。まず、GaNを成長するサフ
ァイア基板に対して有機溶剤洗浄、酸洗浄を行い、洗浄
後このサファイア基板を成長炉中に導入した。その後、
成長炉中を水素雰囲気にして炉内温度を1100℃にし
た。これにより大気中での汚染物質を当該サファイア基
板から完全に除去した。
【0077】次に、サファイア基板上のエピタキシャル
成長を利用してn型GaN基板を作製した。GaN基板
温度を800℃にしてGaを通したHClとアンモニアを流
した。HClとアンモニアのガス流量はそれぞれ300c
c/min、2リットル/minであった。また、ドーパント
導入用のガスとしてシランをガス流量100cc/min
で流した。これによりGaNの成長が始まる。成長開始か
ら5分後、HCl,シランの供給を止めてアンモニアの
みを3分間流した。この間にGaN層の表面が平坦化され
た。GaN層の膜厚は500nmであった。
【0078】この後、シランのみを1分間流しGaN層
表面に薄いSi層を作製した。この時間は基板温度,ア
ンモニアのガス流量、シランの希釈濃度によるので成長
炉により最適化が必要である。例えば、基板温度を90
0℃、シランの希釈濃度を1%、成長炉内の圧力を大気
圧とした。この後、アンモニアを例えば15リットル/m
inのガス流量だけ流してSi層を窒化した。基板温度は
800℃、成長炉内の圧力は大気圧とした。この際にア
ンモニアの分解により雰囲気に水素が存在するので、S
i層の一部がエッチング除去されてGaN層の一部分の上
がSiNで覆われない状態となった。SiN層の膜厚は平均で
0.8nm以下であり、ほぼ1原子周期層以下に対応し
ていた。
【0079】次に、再度GaN基板温度を800℃にし
てGaを通したHCl,シランとアンモニアを流した。これ
によりGaNの成長が再度始まる。この成長はSiNで覆
われていないGaN層上で始まり、SiNの存在しない
領域を埋めるように成長が進む。その後SiN層上でも成
長が進み、膜厚(SiN層上面からの膜厚)800nmのG
aN層がSiN層の表面及びSiN層に覆われていないGaN層の
表面に成長した。成長開始から5分後、HClの供給を
止めてアンモニアのみを3分間流した。この間にGaN層
の表面が平坦化された。
【0080】この際にサファイア基板とSiN層間のGaN層
にある転位欠陥はSiN層上に伝播することができないの
で欠陥の数が減る。ただし、MOCVDのときに比べる
と横方向成長が遅いのでSiN上で再び欠陥が生じるが
その数は少ない。このため、前述のSiNの成長工程を
GaN層成長中に複数回挟むことにより欠陥を著しく減ら
すことができる。320はGaN層とSiN層とを交互に繰り
返して積層した構造を示す。最上層(図3では最下層に
相当。)はGaN層となっている。SiNの成長回数と転
位欠陥数との関係を調べるために実験を行ったところ、
SiNの成長を10回行うとほぼ完全に欠陥を無くすこ
とができた。
【0081】この上にGaN層310を300μmほど成
長する。GaN層310にはn型不純物としてSi等をド
ーピングしておくと良い。以上述べた工程を経た基板を
取り出し、当該基板ごとSiNのエッチャント、例えば
弗酸等に浸す。SiN層を繰り返し成長した部分は溶解しG
aN層310からなるGaN基板(以下、GaN基板310と呼
ぶ。)のみが分離できた。
【0082】このGaN基板310を用いて図3に示す青
色半導体レーザ素子を作製した。GaN基板310と反対
側の表面には、n型GaN層320,n型光ガイドInGaN層
330,InGaN多重量子井戸活性層340(井戸層と障
壁層はそれぞれIn組成15%と3%とした。),p型Al
GaNオーバーフローキャップ層350,p型光ガイドInG
aN層360,p型GaNコンタクト層370をこの順番にM
OCVDにより成長した。
【0083】この成長の後、試料を成長炉より取り出
し、p側コンタクト層370上にSiO2/ZrO多層
誘電体反射膜380をスパッタリングにより形成した。
この素子の共振器として30μmの円筒状になるように
反射膜380をエッチング加工によりパターニングし
た。その周りにp側電極312を形成した。
【0084】次に、GaN基板310を積層構造320と
反対側から研磨して当該基板310を100μmの厚さ
にした。積層構造320と反対側の基板310の表面
に、p側の反射膜380と同心円状になるように開口部
のあるマスクパターン(図示せず)を設けた。このマス
クパターンを用いてドライエッチングにより基板310
のパターニングを行った。ここではn型GaN層に達する
までエッチングを行った。エッチング深さのモニターは
ドライエッチング装置内に設置した光学モニターで行っ
た。パターニングに用いたマスクマスクパターンをその
ままにして基板310の開口部にp側と同じSiO2
ZrO多層誘電体反射膜390を形成した。このマスク
を除去しその除去部分に基板310とコンタクトするn
側電極311を形成して素子が完成した。
【0085】この素子を動作させたところ、電流5mA
で発振し7mAでは10mWの出力が得られた。高効率
の発光の理由は、この基板が良質の欠陥の少ないもので
あるためにその上に作製した素子にも欠陥が少ないため
であると考えられる。また、この素子の寿命は、30m
W出力時に1万時間は十分持ちこたえる加速試験結果が
得られている。この理由は次の通りと思われる。高出力
動作時には素子の温度も上昇しており、通常の基板を用
いたものでは転位欠陥が運動し素子の劣化が加速される
が、この素子では転位欠陥が少ないために欠陥の増殖が
起こらないと思われる。かかる基板作製方法では基板の
コストを安くすることができ、ひいては素子のコストも
低下させることができた。
【0086】なお、本発明は上記した実施形態に限定さ
れない。例えば、シリコン窒化物層を成長する工程の
後、Siを含む原料ガスと窒素を含む原料ガスの供給を
停止し、当該シリコン窒化物層の全面に対してエッチン
グを行うことも可能である。ここで、エッチングの方法
としては熱的或いは化学的に、又はその両方でエッチン
グすることができ、例えば弗酸を用いることが可能であ
る。
【0087】また、上記実施形態では主としてレーザ素
子について説明したが、本発明はこれに限定されること
はなく、その他の発光素子、さらにはHBT(Heterojunct
ionBipolar Transistor),HEMT(High Electron Mobil
ity Transistor),FET(Field Effect Transistor)な
どの半導体素子に対しても適用することが可能である。
【0088】その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
種々変形して実施することが可能である。
【0089】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、転
位欠陥の少ない良質な窒化物半導体結晶を成長でき、信
頼性の高い良好な半導体基板や半導体素子を作成するこ
とが可能である。また、作製工程を少なくすることもで
き作製コストを安価にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係わる青色半導体
レーザ装置の概略構成を示す断面図。
【図2】 本発明の第2の実施形態に係わる面発光青色
半導体レーザ装置の概略構成を示す断面図。
【図3】 本発明の第4の実施形態に係わる半導体レー
ザ装置の概略構成を示す断面図。
【図4】 GaN層,SiN層,GaN層の積層構造をSIMS
により分析した場合の分析結果を示す特性図。
【図5】 SiN層表面をSTMで観察した場合の模式
図。
【図6】 GaN層とSiN層からなる積層構造の断面を示す
断面図。
【図7】 シランの(供給時間)照射時間とGaN層の
欠陥密度との関係を示す特性図。
【図8】 SiN被覆率とGaN層の欠陥密度との関係
を示す特性図。
【図9】 本発明の第3の実施形態に係わる窒化物系半
導体基板の製造方法を示す工程断面図。
【符号の説明】
100…サファイア基板 101…GaN層 102…SiN層 103…GaN層 104…n-GaNコンタクト層(Siドープ) 105…n-AlGaNクラッド層(Siドープ) 106…n-GaNガイド層 107…InGaN多重量子井戸層 108…p-GaNガイド層 109…p-AlGaNクラッド層(Mgドープ) 110…p-GaNコンタクト層 111…n側電極 112…p側電極 113…絶縁膜 200…SiC基板 201…n−GaN層(Siドープ) 202…SiN層 203…n−GaN層(Siドープ) 204…n-AlGaNクラッド層(Siドープ) 205…n-GaNガイド層 206…InGaN多重量子井戸層 207…p-GaNガイド層 208…n−GaN電流狭窄層 209…p-AlGaNクラッド層(Mgドープ) 210…p-GaNコンタクト層 211…n側電極 212…p側電極 250…サファイア基板 251…GaN層 252a…SiN層 253…GaN層 252b…SiN層 254…GaN層 255…レーザ 310…GaN基板 320…n型GaN層 330…n型光ガイドInGaN層 340…InGaN多重量子井戸活性層 350…p型AlGaNオーバーフローキャップ層 360…p型光ガイドInGaN層 370…p型GaN層 380…SiO2/ZrO多層誘電体反射膜 390…SiO2/ZrO多層誘電体反射膜 311…n側電極 312…p側電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西尾 譲司 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 4G077 AA03 BE11 BE13 BE15 DA05 DB01 ED06 EF01 5F045 AA04 AA05 AB09 AB14 AB15 AB33 AC01 AC08 AC12 AD11 AD12 AD13 AF04 AF08 AF09 BB12 DA53 DA54 DA55 DA63 DA64 DB01 DC53 5F073 AA74 BA06 CA07 CB05 CB07 DA05 DA22 DA24 EA07 EA23 EA24 EA28

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ga、Al、In、Bの少なくとも一つ
    を含む原料と窒素を含む原料とを用いて、基板上にG
    a、Al、In、Bの少なくとも一つと窒素とからなる
    第1の窒化物系半導体層を成長する工程と、Siを含む
    原料と前記窒素を含む原料とを用いて、前記第1の窒化
    物系半導体層の表面にシリコン窒化物層を当該第1の窒
    化物系半導体層の一部が露出するように成長する工程
    と、再度、前記Ga、Al、In、Bの少なくとも一つ
    を含む原料と前記窒素を含む原料とを用いて、前記シリ
    コン窒化物層及び露出した前記第1の窒化物系半導体層
    の表面にGa、Al、In、Bの少なくとも一つと窒素
    とからなる第2の窒化物系半導体層を成長する工程と、
    この第2の窒化物系半導体層上に半導体素子を形成する
    工程とを具備することを特徴とする窒化物系半導体素子
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の窒化物系半導体層上にGa、
    Al、In、Bの少なくとも一つと窒素とからなる第3
    の窒化物系半導体層を形成する工程と、この第3の窒化
    物系半導体層に半導体素子を形成する工程とを具備する
    ことを特徴とする請求項1記載の窒化物系半導体素子の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 Ga、Al、In、Bの少なくとも一つ
    を含む原料と窒素を含む原料とを用いて、基板上にG
    a、Al、In、Bの少なくとも一つと窒素とからなる
    第1の窒化物系半導体層を成長する工程と、Siを含む
    原料と前記窒素を含む原料とを用いて、前記第1の窒化
    物系半導体層の表面にシリコン窒化物層を当該第1の窒
    化物系半導体層の一部が露出するように成長する工程
    と、再度、前記Ga、Al、In、Bの少なくとも一つ
    を含む原料と前記窒素を含む原料とを用いて、前記シリ
    コン窒化物層及び露出した前記第1の窒化物系半導体層
    の表面にGa、Al、In、Bの少なくとも一つと窒素
    とからなる第2の窒化物系半導体層を成長する工程と、
    前記基板を除去して、前記第2の窒化物系半導体層を含
    み、Ga、Al、In、Bの少なくとも一つと窒素とか
    ら構成される窒化物系半導体基板を形成する工程と、当
    該窒化物系半導体基板に半導体素子を形成する工程とを
    具備することを特徴とする窒化物系半導体素子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第2の窒化物系半導体層上に半導体
    素子を形成する工程は、前記第2の窒化物系半導体層上
    にGa、Al、In、Bの少なくとも一つと窒素とから
    なる発光層を形成する工程と、この発光層に対して電流
    を供給する電極を形成する工程とを含み、前記半導体素
    子として半導体発光素子を形成することを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載の窒化物系半導体素子の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の窒化物系半導体層の表面全面
    の面積に対する前項シリコン窒化物層の成長面積の割合
    が75%以上であることを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれかに記載の窒化物系半導体素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記シリコン窒化物層として、平均膜厚
    が0.8nm以下のシリコン窒化物層を成長することを
    特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の窒化物系
    半導体素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記シリコン窒化物層を形成する工程と
    前記第2の窒化物系半導体層を成長する工程とを繰り返
    すことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の
    窒化物系半導体素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記シリコン窒化物層を成長する工程の
    後、前記Siを含む原料と前記窒素を含む原料の供給を
    停止し、当該シリコン窒化物層の全面に対してエッチン
    グを行う工程を具備することを特徴とする請求項1乃至
    7のいずれかに記載の窒化物系半導体素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記基板はサファイア若しくは炭化珪素
    からなる基板であることを特徴とする請求項1乃至8の
    いずれかに記載の窒化物系半導体素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 Ga、Al、In、Bの少なくとも一
    つを含む原料と窒素を含む原料とを用いて、基板上にG
    a、Al、In、Bの少なくとも一つと窒素とからなる
    第1の窒化物系半導体層を成長する工程と、Siを含む
    原料と前記窒素を含む原料とを用いて、前記第1の窒化
    物系半導体層の表面にシリコン窒化物層を当該第1の窒
    化物系半導体層の一部が露出するように成長する工程
    と、再度、前記Ga、Al、In、Bの少なくとも一つ
    を含む原料と前記窒素を含む原料とを用いて、前記シリ
    コン窒化物層及び露出した前記第1の窒化物系半導体層
    の表面にGa、Al、In、Bの少なくとも一つと窒素
    とからなる第2の窒化物系半導体層を成長する工程と、
    前記基板を除去して、前記第2の窒化物系半導体層を含
    み、Ga、Al、In、Bの少なくとも一つと窒素とか
    ら構成される窒化物系半導体基板を形成する工程とを具
    備することを特徴とする窒化物系半導体基板の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記基板を除去して、前記窒化物系半
    導体基板を形成する工程において、前記基板を前記第1
    の窒化物系半導体層から剥離して、前記第1の窒化物系
    半導体層、前記シリコン窒化物層、及び前記第2の窒化
    物系半導体層を含み、Ga、Al、In、Bの少なくと
    も一つと窒素とから構成される窒化物系半導体基板を形
    成することを特徴とする請求項10記載の窒化物系半導
    体基板の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第1の窒化物系半導体層の表面全
    面の面積に対する前項シリコン窒化物層の成長面積の割
    合が75%以上であることを特徴とする請求項10又は
    11記載の窒化物系半導体基板の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記シリコン窒化物層として、平均膜
    厚が0.8nm以下のシリコン窒化物層を成長すること
    を特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の窒
    化物系半導体基板の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記シリコン窒化物層を形成する工程
    と前記第2の窒化物系半導体層を成長する工程とを繰り
    返すことを特徴とする請求項10乃至13のいずれかに
    記載の窒化物系半導体基板の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記シリコン窒化物層を成長する工程
    の後、前記Siを含む原料と前記窒素を含む原料の供給
    を停止し、当該シリコン窒化物層の全面に対してエッチ
    ングを行う工程を具備することを特徴とする請求項10
    乃至14のいずれかに記載の窒化物系半導体基板の製造
    方法。
  16. 【請求項16】 前記基板はサファイア若しくは炭化珪
    素からなる基板であることを特徴とする請求項10乃至
    15のいずれかに記載の窒化物系半導体基板の製造方
    法。
  17. 【請求項17】 基板上に形成され、Ga、Al、I
    n、Bの少なくとも一つと窒素とからなる第1の窒化物
    系半導体層と、この第1の窒化物系半導体層の表面に接
    しかつ当該第1の窒化物系半導体層を部分的に覆って形
    成された平均膜厚が0.8nm以下のシリコン窒化物層
    と、このシリコン窒化物層の表面及び当該シリコン窒化
    物層に覆われない前記第1の窒化物系半導体層の表面に
    接して形成され、Ga、Al、In、Bの少なくとも一
    つと窒素とからなる第2の窒化物系半導体層と、この第
    2の窒化物系半導体層上に形成された電極とを具備する
    ことを特徴とする窒化物系半導体素子。
  18. 【請求項18】 前記第1の窒化物系半導体層の表面全
    面の面積に対する前項シリコン窒化物層の成長面積の割
    合が75%以上であることを特徴とする請求項17記載
    の窒化物系半導体素子。
  19. 【請求項19】 前記シリコン窒化物層と前記第2の窒
    化物系半導体層とは交互に繰り返して積層されてなるこ
    とを特徴とする請求項17又は18記載の窒化物系半導
    体素子。
  20. 【請求項20】 前記第2の窒化物系半導体層上に形成
    され、Ga、Al、In、Bの少なくとも一つと窒素と
    からなる発光層を備え、前記電極は前記発光層に対して
    電流を供給する電極であることを特徴とする請求項17
    乃至19のいずれかに記載の窒化物系半導体素子。
  21. 【請求項21】 Ga、Al、In、Bの少なくとも一
    つと窒素とからなる第1の窒化物系半導体層と、この第
    1の窒化物系半導体層の表面に接しかつ当該第1の窒化
    物系半導体層を部分的に覆って形成された平均膜厚が
    0.8nm以下のシリコン窒化物層と、このシリコン窒
    化物層の表面及び当該シリコン窒化物層に覆われない前
    記第1の窒化物系半導体層の表面に接して形成され、G
    a、Al、In、Bの少なくとも一つと窒素とからなる
    第2の窒化物系半導体層とを具備することを特徴とする
    窒化物系半導体基板。
  22. 【請求項22】 前記第1の窒化物系半導体層の表面全
    面の面積に対する前項シリコン窒化物層の成長面積の割
    合が75%以上であることを特徴とする請求項21記載
    の窒化物系半導体基板。
  23. 【請求項23】 前記シリコン窒化物層と前記第2の窒
    化物系半導体層とは交互に繰り返して積層されてなるこ
    とを特徴とする請求項21又は22記載の窒化物系半導
    体基板。
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