JP2002151184A - 異方導電性シートおよび回路装置の電気的検査装置 - Google Patents

異方導電性シートおよび回路装置の電気的検査装置

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JP2002151184A JP2000339983A JP2000339983A JP2002151184A JP 2002151184 A JP2002151184 A JP 2002151184A JP 2000339983 A JP2000339983 A JP 2000339983A JP 2000339983 A JP2000339983 A JP 2000339983A JP 2002151184 A JP2002151184 A JP 2002151184A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温環境下において繰り返し使用した場合で
あっても、長い使用寿命が得られる異方導電性シートお
よびこれを具えた回路装置の電気的検査装置を提供する
ことにある。 【解決手段】 本発明の異方導電性シートは、それぞれ
厚み方向に伸びる複数の導電部が、これらの間に介在さ
れた絶縁部によって相互に絶縁されてなる異方導電性シ
ートであって、前記導電部は、導電性剛体層と、この導
電性剛体層の両面の各々に積層された2つの導電性弾性
体層とを有し、当該導電性弾性体層の各々は、弾性高分
子物質中に磁性を示す導電性粒子が厚み方向に配向した
状態で含有されてなり、前記絶縁部は、少なくともその
両面の各々を形成する表層が弾性高分子物質よりなり、
当該表層の各々に、前記導電部における導電性弾性体層
が一体に連結されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子部品な
どの回路装置相互間の電気的接続やプリント基板や半導
体素子の検査装置におけるコネクターとして好ましく用
いられる異方導電性シートおよびこの異方導電性シート
を具えた回路装置の電気的検査装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】異方導電性エラストマーシートは、厚み
方向にのみ導電性を示すもの、または厚み方向に加圧さ
れたときに厚み方向にのみ導電性を示す加圧導電性導電
部を有するものであり、ハンダ付けあるいは機械的嵌合
などの手段を用いずにコンパクトな電気的接続を達成す
ることが可能であること、機械的な衝撃やひずみを吸収
してソフトな接続が可能であることなどの特長を有する
ため、このような特長を利用して、例えば電子計算機、
電子式デジタル時計、電子カメラ、コンピューターキー
ボードなどの分野において、例えばプリント回路基板
と、リードレスチップキャリアー、液晶パネルなどとの
相互間の電気的な接続を達成するためのコネクターとし
て広く用いられている。
【0003】また、プリント基板等の回路基板、半導体
チップやこれを具えた電子部品、表面に集積回路が形成
されたウエハなどの回路装置の電気的検査においては、
検査対象である回路装置の一面に形成された被検査電極
と、検査用回路基板の表面に形成された接続用電極との
電気的な接続を達成すると共に、被検査電極の損傷を防
止するために、回路装置の被検査電極領域と、検査用回
路基板の接続用電極領域との間に、異方導電性エラスト
マーシートを介在させることが行われている。
【0004】従来、このような異方導電性エラストマー
シートとしては、種々の構造のものが知られており、例
えば特開昭51−93393号公報等には、金属粒子を
エラストマー中に均一に分散して得られる異方導電性エ
ラストマーシート(以下、これを「分散型異方導電性エ
ラストマーシート」という。)が開示され、また、特開
昭53−147772号公報等には、導電性磁性体粒子
をエラストマー中に不均一に分布させることにより、厚
み方向に伸びる多数の導電路形成部と、これらを相互に
絶縁する絶縁部とが形成されてなる異方導電性エラスト
マーシート(以下、これを「偏在型異方導電性エラスト
マーシート」という。)が開示され、更に、特開昭61
−250906号公報等には、導電路形成部の表面と絶
縁部との間に段差が形成された偏在型異方導電性エラス
トマーシートが開示されている。
【0005】一方、回路装置においては、半導体チップ
やこれを具えた電子部品の高機能化、高容量化に伴って
電極数が増加し、電極の配列ピッチすなわち隣接する電
極の中心間距離が小さくなって高密度化する傾向があ
り、また、このような電子部品を搭載するための回路基
板においても同様である。そして、かかる電子部品や回
路基板の電気的検査を行うためには、偏在型異方導電性
エラストマーシートが、回路装置の電極パターンに対応
するパターンに従って導電路形成部が形成されているた
め、分散型異方導電性エラストマーシートに比較して、
接続すべき電極が小さいピッチで配置されている回路装
置に対しても電極間の電気的接続を高い信頼性で達成す
ることができる点で、有利である。
【0006】しかしながら、このような従来の偏在型異
方導電性エラストマーシートには、以下のような問題が
ある。回路装置の電気的検査においては、異方導電性エ
ラストマーシートの一面に、検査対象である回路装置
(以下、「被検査回路装置」ともいう。)の電極(以
下、「被検査電極」ともいう。)を接触させると共に、
当該異方導電性エラストマーシートの他面に、検査用回
路基板の検査用電極を接触させ、更に当該異方導電性エ
ラストマーシートの厚み方向に加圧することにより、被
検査回路装置の被検査電極と検査用回路基板の被検査電
極との電気的接続が達成される。このとき、異方導電性
エラストマーシートにおいては、被検査回路装置の被検
査電極によって加圧されることにより、被検査電極の突
出高さに応じて厚み方向に圧縮される結果、導電性粒子
は基材の圧縮変形に追従して移動するため、当該導電性
粒子の連鎖が例えば湾曲した状態となる。また、半導体
集積回路の電気的検査においては、当該半導体集積回路
の潜在的欠陥を発現させるため、高温環境下における試
験(バーンイン試験)が行われる。而して、異方導電性
エラストマーシートは、基材を構成する弾性高分子物質
の熱膨張係数が大きいものであるため、高温環境下に晒
されると大きく膨張する。その結果、導電性粒子は基材
の膨張に追従して移動するため、導電性粒子の連鎖の状
態が変化する。そして、このような高温環境下における
試験が多数回にわたって繰り返し行われた場合には、導
電性粒子の連鎖に乱れ或いは故障が生じるため、所要の
導電性が維持されず、その結果、長い使用寿命が得られ
ない。
【0007】このような問題を解決する手段として、厚
みの小さい異方導電性エラストマーシートを用いる手段
が考えられる。厚みの小さい異方導電性エラストマーシ
ートは、厚み方向に加圧されてもその絶対的な歪み量が
小さいため、導電性粒子の連鎖に乱れ或いは故障が生じ
ることが抑制されるからである。然るに、厚みの小さい
異方導電性エラストマーシートは、それ自体の強度が小
さいため、結局、長い使用寿命が得られない。
【0008】更に、従来の偏在型異方導電性エラストマ
ーシートには、以下のような問題がある。偏在型異方導
電性エラストマーシートを用いて回路装置の電気的検査
を行う場合には、検査対象である回路装置との電気的接
続作業において、当該偏在型異方導電性エラストマーシ
ートの導電部と、これに接続すべき電極との位置合わせ
を行うことが必要である。然るに、異方導電性エラスト
マーシートは、高い柔軟性を有するため、それ自体に大
きな変形やたわみが生じやすくて取扱いが不便であり、
また、シートの厚み方向のみならず面方向にも伸縮する
ため、導電部の各々の位置関係を維持した状態で電気的
作業を行うことができず、従って、高い精度で位置合わ
せを行うことが困難である。
【0009】また、バーンイン試験やヒートサイクル試
験などにおいて偏在型異方導電性エラストマーシートを
用いる場合には、一旦は所要の位置合わせが実現された
としても、温度変化による熱履歴の影響、すなわち熱膨
張および熱収縮などの影響を受けた場合には、エラスト
マーの本質的な性質である大きな熱膨張係数が災いし
て、温度変化による位置ずれが生じるため、安定な接続
状態が得られない、という問題がある。
【0010】ところで、最近において、電子部品をプリ
ント回路基板に実装するためのコネクターとして、貫通
孔が形成された樹脂シートと、この樹脂シートの貫通孔
内に充填された金属電極と、この金属電極の両端面に形
成された導電性粒子を分散させてなる導電性ゴム層とを
有する異方導電性シートが提案されている(特開平6−
104035号公報参照)。然るに、この異方導電性シ
ートにおいては、金属電極と導電性ゴム層との接着力が
小さいため、温度変化による熱履歴の影響を受けたとき
には、金属電極と導電性ゴム層との熱膨張係数の差に起
因して生ずる応力によって、金属電極と導電性ゴム層と
の剥離が生じやすい。従って、このような異方導電性シ
ートは、回路装置のバーンイン試験用の異方導電性シー
トとしては不適なものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その第1の目
的は、高温環境下において繰り返し使用した場合であっ
ても、長い使用寿命が得られる異方導電性シートを提供
することにある。本発明の第2の目的は、高温環境下に
おいて繰り返し使用した場合であっても、長い使用寿命
が得られ、電気的接続作業において、接続すべき電極の
配置ピッチが小さくても、当該電極に対する位置合わせ
が容易で、所要の電気的接続を確実に達成することがで
き、温度環境の変化に対しても良好な電気的接続が安定
に維持される異方導電性シートを提供することにある。
本発明の第3の目的は、高温環境下における検査を高い
効率で実行することができる回路装置の電気的検査装置
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の異方導電性シー
トは、それぞれ厚み方向に伸びる複数の導電部が、これ
らの間に介在された絶縁部によって相互に絶縁されてな
る異方導電性シートであって、前記導電部は、導電性剛
体層と、この導電性剛体層の両面の各々に積層された2
つの導電性弾性体層とを有し、当該導電性弾性体層の各
々は、弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒子が厚み
方向に配向した状態で含有されてなり、前記絶縁部は、
少なくともその両面の各々を形成する表層が弾性高分子
物質よりなり、当該表層の各々に、前記導電部における
導電性弾性体層が一体に連結されていることを特徴とす
る。
【0013】本発明の異方導電性シートにおいては、前
記導電部における導電性剛体層は、硬化性樹脂中に導電
性物質が含有されてなるものであってもよく、金属より
なるものであってもよい。また、前記導電部における導
電性剛体層は、磁性体を含有してなることが好ましい。
【0014】また、本発明の異方導電性シートにおいて
は、前記絶縁部における表層以外の中間層が剛体材料よ
りなることが好ましい。また、前記絶縁部における表層
以外の中間層が、弾性高分子物質よりなる弾性体層部分
と、この弾性体層部分の両面に積層された2つの剛体層
部分とを有してなるものであってもよい。
【0015】また、本発明の異方導電性シートにおいて
は、前記絶縁部における表層の各々と中間層との界面が
粗面であることが好ましく、特に、前記絶縁部における
表層の各々と中間層との界面における表面粗さが0.1
〜10μmであることが好ましい。また、前記絶縁部に
おける表層の各々は、中間層をその厚み方向に貫通して
伸びる弾性高分子物質よりなる連結層によって互いに連
結されていることが好ましい。
【0016】本発明の回路装置の電気的検査装置は、上
記の異方導電性シートを具えてなり、当該異方導電性シ
ートを介して、被検査回路装置の被検査電極に対する電
気的接続が達成されることを特徴とする。
【0017】
【作用】上記の構成によれば、導電部は、導電性剛体層
の両面に導電性弾性体層が積層されて構成されており、
導電性弾性体層の厚みを小さくすることが可能であるた
め、導電性弾性体層が厚み方向に加圧されても絶対的な
歪み量が小さく、また、高温環境下に晒されても絶対的
な膨張量が小さく、その結果、当該導電性弾性体層中の
導電性粒子の連鎖に乱れ或いは故障が生じることが抑制
される。しかも、絶縁部における両面を形成する表層が
弾性高分子物質よりなり、この表層に導電性弾性体層が
一体に連結されているため、温度変化による熱履歴の影
響を受けたときに、導電性剛体層と導電性弾性体層との
間に、両者の熱膨張係数の差に起因して大きい応力が生
じたとしても、導電性弾性体層が導電性剛体層から離脱
することが防止または抑制される。
【0018】また、絶縁部における中間層を剛体材料に
よって構成することにより、変形やたわみが極めて小さ
くて取扱いが良好となる。従って、電気的接続作業にお
いて、接続すべき電極と導電路素子との位置合わせを高
い精度で容易に行うことができ、その結果、所要の電気
的接続を確実に達成することができる。また、絶縁部に
おける中間層を構成する材料として、熱膨張係数の小さ
いものを用いることにより、表層の熱膨張または熱収縮
による変形が当該中間層によって規制されるため、当該
異方導電性シート全体の温度変化に対する熱膨張または
熱収縮が小さいものとなり、これにより、導電部の各々
の位置関係が常に一定の状態に維持されるので、温度変
化による熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電気
的接続状態を安定に維持することができ、その結果、高
い接続信頼性が得られる。
【0019】また、中間層を剛体材料によって構成する
場合において、表層と中間層との界面が粗面とされるこ
とにより、表層と中間層とが高い強度で接着された絶縁
部が得られるため、温度環境の変化によって表層を構成
する弾性高分子物質と中間層を構成する剛体材料の熱膨
張係数の差に起因してその界面に相当に大きい応力が生
じたとしても、当該絶縁部における中間層から表層が剥
離することが防止または抑制される。また、中間層を剛
体材料によって構成する場合において、弾性高分子物質
よりなる表層の各々が弾性高分子物質よりなる連結層に
よって互いに連結されることにより、表層の各々は、中
間層との界面における接着力のみならず連結層による連
結力によって当該中間層上に支持されるため、温度環境
の変化によって表層を構成する弾性高分子物質と中間層
を構成する剛体材料の熱膨張係数の差に起因してその界
面に相当に大きい応力が生じたとしても、当該絶縁部に
おける中間層から表層が剥離することが防止または抑制
される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。 〈異方導電性シート〉 (1)第1の実施の形態:図1は、本発明に係る異方導
電性シートの第1の実施の形態における要部の構成を示
す説明用断面図である。この異方導電性シート10は、
特定のパターンに従って配置された厚み方向に貫通して
伸びる多数の導電部11と、これらの導電部11の間に
介在された、当該導電部11の各々を相互に絶縁する絶
縁部15とにより構成されている。この異方導電性シー
ト10の導電部11における特定のパターンは、接続す
べき電極のパターンに対応するパターンである。
【0021】導電部11は、導電性の剛体材料からなる
導電性剛体層12と、この導電性剛体層12の両面(図
1において上面および下面)の各々に一体的に積層され
た導電性弾性層13,14とにより構成されている。こ
の例においては、導電部11における導電性弾性体層1
3,14の各々は、その表面が絶縁部15の表面から突
出した状態に形成されている。絶縁部15は、その両面
の各々を形成する表層16,17が絶縁性の弾性高分子
物質により形成されており、表層16,17の各々に、
導電部11における導電性弾性体層13,14の各々が
一体に連結されている。また、図示の例では、表層1
6,17の各々の間の中間層18が、絶縁性の剛体材料
により形成されている。
【0022】導電部11における導電性剛体層12の厚
みは、当該導電性剛体層12の材質によって異なるが、
通常10〜200μm、好ましくは20〜150μm、
特に好ましくは30〜100μmである。導電部11に
おける導電性弾性体層13,14の各々の厚みは、当該
導電性弾性体層13,14の材質によって異なるが、通
常10〜150μm、好ましくは20〜120μm、特
に好ましくは30〜100μmであり、導電性弾性体層
13,14のの合計の厚みは、通常30〜500μm、
好ましくは60〜390μm、特に好ましくは90〜3
00μmである。また、導電性弾性体層13,14は、
それぞれ同等の厚みのものであっても異なる厚みのもの
であってもよい。
【0023】絶縁部15における表層16,17の各々
の厚みは、それらの材質などによって異なるが、通常5
〜120μm、好ましくは10〜100μm、特に好ま
しくは15〜70μmであり、表層16,17の合計の
厚みは、通常10〜240μm、好ましくは20〜20
0μm、特に好ましくは30〜140μmである。ま
た、表層16,17は、それぞれ同等の厚みのものであ
っても異なる厚みのものであってもよい。中間層18の
厚みは、当該中間層18の材質によって異なるが、通常
10〜200μm、好ましくは20〜150μm、特に
好ましくは30〜100μmである。
【0024】図2にも示すように、導電部11における
導電性弾性体層13,14は、弾性高分子物質よりなる
基材中に導電性粒子Rが厚み方向に並ぶよう配向した状
態で含有されて構成されおり、導電性弾性体層13,1
4が厚み方向に加圧されたときに、導電性粒子Rによ
り、当該導電性弾性体層13,14の厚み方向に導電路
が形成される。また、導電性弾性体層13,14の導電
路は、導電性弾性体層13,14の厚み方向と垂直な断
面において、その全領域にわたって形成されてもよく、
その一部の領域例えば中央領域のみに形成されてもよ
い。
【0025】導電性弾性体層13,14における絶縁部
15の表面からの突出高さh1,h2は、それぞれ当該
異方導電性シート10の全厚Tの25%以下、特に5〜
15%であることが好ましい。また、異方導電性シート
10の全厚Tは、隣接する導電部11の中心間距離であ
る配置ピッチpの250%以下、好ましくは150〜1
00%であることが好ましい。このような条件が充足さ
れることにより、接続すべき電極と導電部11との電気
的接続が確実に達成されると共に、当該導電部11に作
用される加圧力が変化した場合にも、それによる導電部
11の導電性の変化が十分に小さく抑制される。
【0026】導電部11における導電性弾性体層13,
14を構成する弾性高分子物質は、架橋構造を有する高
分子物質が好ましい。かかる架橋高分子物質を得るため
に用いることができる硬化性の高分子物質形成材料とし
ては、種々のものを用いることができ、その具体例とし
ては、シリコーンゴム、ポリブタジエンゴム、天然ゴ
ム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合
体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムな
どの共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、スチ
レン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体ゴム、スチ
レン−イソプレンブロック共重合体などのブロック共重
合体ゴムおよびこれらの水素添加物、クロロプレン、ウ
レタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリン
ゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−
プロピレン−ジエン共重合体ゴム、軟質液状エポキシゴ
ムなどが挙げられる。これらの中では、シリコーンゴム
が、成形加工性および電気特性の点で好ましい。
【0027】シリコーンゴムとしては、液状シリコーン
ゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコ
ーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105
アズ以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のも
の、ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのい
ずれであってもよい。具体的には、ジメチルシリコーン
生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニ
ルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
【0028】これらの中で、ビニル基を含有する液状シ
リコーンゴム(ビニル基含有ポリジメチルシロキサン)
は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチルジア
ルコキシシランを、ジメチルビニルクロロシランまたは
ジメチルビニルアルコキシシランの存在下において、加
水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−沈殿の
繰り返しによる分別を行うことにより得られる。また、
ビニル基を両末端に含有する液状シリコーンゴムは、オ
クタメチルシクロテトラシロキサンのような環状シロキ
サンを触媒の存在下においてアニオン重合し、重合停止
剤として例えばジメチルジビニルシロキサンを用い、そ
の他の反応条件(例えば、環状シロキサンの量および重
合停止剤の量)を適宜選択することにより得られる。こ
こで、アニオン重合の触媒としては、水酸化テトラメチ
ルアンモニウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムな
どのアルカリまたはこれらのシラノレート溶液などを用
いることができ、反応温度は、例えば80〜130℃で
ある。このようなビニル基含有ポリジメチルシロキサン
は、その分子量Mw(標準ポリスチレン換算重量平均分
子量をいう。以下同じ。)が10000〜40000の
ものであることが好ましい。また、得られる導電路素子
20の耐熱性の観点から、分子量分布指数(標準ポリス
チレン換算重量平均分子量Mwと標準ポリスチレン換算
数平均分子量Mnとの比Mw/Mnの値をいう。以下同
じ。)が2以下のものが好ましい。
【0029】一方、ヒドロキシル基を含有する液状シリ
コーンゴム(ヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサ
ン)は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチル
ジアルコキシシランを、ジメチルヒドロクロロシランま
たはジメチルヒドロアルコキシシランの存在下におい
て、加水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−
沈殿の繰り返しによる分別を行うことにより得られる。
また、環状シロキサンを触媒の存在下においてアニオン
重合し、重合停止剤として、例えばジメチルヒドロクロ
ロシラン、メチルジヒドロクロロシランまたはジメチル
ヒドロアルコキシシランなどを用い、その他の反応条件
(例えば、環状シロキサンの量および重合停止剤の量)
を適宜選択することによっても得られる。ここで、アニ
オン重合の触媒としては、水酸化テトラメチルアンモニ
ウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムなどのアルカ
リまたはこれらのシラノレート溶液などを用いることが
でき、反応温度は、例えば80〜130℃である。
【0030】このようなヒドロキシル基含有ポリジメチ
ルシロキサンは、その分子量Mwが10000〜400
00のものであることが好ましい。また、得られる導電
路素子20の耐熱性の観点から、分子量分布指数が2以
下のものが好ましい。本発明においては、上記のビニル
基含有ポリジメチルシロキサンおよびヒドロキシル基含
有ポリジメチルシロキサンのいずれか一方を用いること
もでき、両者を併用することもできる。
【0031】高分子物質形成材料中には、当該高分子物
質形成材料を硬化させるための硬化触媒を含有させるこ
とができる。このような硬化触媒としては、有機過酸化
物、脂肪酸アゾ化合物、ヒドロシリル化触媒などを用い
ることができる。硬化触媒として用いられる有機過酸化
物の具体例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ビスジ
シクロベンゾイル、過酸化ジクミル、過酸化ジターシャ
リーブチルなどが挙げられる。硬化触媒として用いられ
る脂肪酸アゾ化合物の具体例としては、アゾビスイソブ
チロニトリルなどが挙げられる。ヒドロシリル化反応の
触媒として使用し得るものの具体例としては、塩化白金
酸およびその塩、白金−不飽和基含有シロキサンコンプ
レックス、ビニルシロキサンと白金とのコンプレック
ス、白金と1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン
とのコンプレックス、トリオルガノホスフィンあるいは
ホスファイトと白金とのコンプレックス、アセチルアセ
テート白金キレート、環状ジエンと白金とのコンプレッ
クスなどの公知のものが挙げられる。硬化触媒の使用量
は、高分子物質形成材料の種類、硬化触媒の種類、その
他の硬化処理条件を考慮して適宜選択されるが、通常、
高分子物質形成材料100重量部に対して3〜15重量
部である。
【0032】導電性弾性体層13,14に用いられる導
電性粒子Rとしては、後述する方法により当該粒子を容
易に配向させることができる観点から、磁性を示すもの
が用いられる。この磁性を示す導電性粒子の具体例とし
ては、鉄、ニッケル、コバルトなどの磁性を示す金属の
粒子若しくはこれらの合金の粒子またはこれらの金属を
含有する粒子、またはこれらの粒子を芯粒子とし、当該
芯粒子の表面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導
電性の良好な金属のメッキを施したもの、あるいは非磁
性金属粒子若しくはガラスビーズなどの無機物質粒子ま
たはポリマー粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に、
ニッケル、コバルトなどの導電性磁性体のメッキを施し
たもの、あるいは芯粒子に、導電性磁性体および導電性
の良好な金属の両方を被覆したものなどが挙げられる。
これらの中では、ニッケル粒子を芯粒子とし、その表面
に金や銀などの導電性の良好な金属のメッキを施したも
のを用いることが好ましい。芯粒子の表面に導電性金属
を被覆する手段としては、特に限定されるものではない
が、例えば無電解メッキにより行うことができる。
【0033】導電性粒子Rとして、芯粒子の表面に導電
性金属が被覆されてなるものを用いる場合には、良好な
導電性が得られる観点から、粒子表面における導電性金
属の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆
面積の割合)が40%以上であることが好ましく、さら
に好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%
である。また、導電性金属の被覆量は、芯粒子の2.5
〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは3
〜30重量%、さらに好ましくは3.5〜25重量%、
特に好ましくは4〜20重量%である。被覆される導電
性金属が金である場合には、その被覆量は、芯粒子の3
〜30重量%であることが好ましく、より好ましくは
3.5〜15重量%、さらに好ましくは4〜20重量
%、特に好ましくは4.5〜10重量%である。また、
被覆される導電性金属が銀である場合には、その被覆量
は、芯粒子の3〜30重量%であることが好ましく、よ
り好ましくは4〜25重量%、さらに好ましくは5〜2
3重量%、特に好ましくは6〜20重量%である。
【0034】また、導電性粒子Rの粒子径は、1〜50
0μmであることが好ましく、より好ましくは2〜40
0μm、さらに好ましくは5〜300μm、特に好まし
くは10〜150μmである。また、導電性粒子Rの粒
子径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好ま
しく、より好ましくは1〜7、さらに好ましくは1〜
5、特に好ましくは1〜4である。このような条件を満
足する導電性粒子Rを用いることにより、得られる導電
性弾性体層13,14は、加圧変形が容易なものとな
り、また、当該導電性弾性体層13,14において導電
性粒子R間に十分な電気的接触が得られる。また、導電
性粒子Rの形状は、特に限定されるものではないが、高
分子物質形成材料中に容易に分散させることができる点
で、球状のもの、星形状のものあるいはこれらが凝集し
た2次粒子による塊状のものであることが好ましい。
【0035】また、導電性粒子Rの含水率は、5%以下
であることが好ましく、より好ましくは3%以下、さら
に好ましくは2%以下、とくに好ましくは1%以下であ
る。このような条件を満足する導電性粒子Rを用いるこ
とにより、後述する製造方法において、成形材料層を硬
化処理する際に、当該成形材料層内に気泡が生ずること
が防止または抑制される。
【0036】また、導電性粒子Rの表面がシランカップ
リング剤などのカップリング剤で処理されたものを適宜
用いることができる。導電性粒子の表面がカップリング
剤で処理されることにより、当該導電性粒子Rと弾性高
分子物質との接着性が高くなり、その結果、得られる導
電性弾性体層13,14は、繰り返しの使用における耐
久性が高いものとなる。カップリング剤の使用量は、導
電性粒子Rの導電性に影響を与えない範囲で適宜選択さ
れるが、導電性粒子Rの表面におけるカップリング剤の
被覆率(導電性芯粒子の表面積に対するカップリング剤
の被覆面積の割合)が5%以上となる量であることが好
ましく、より好ましくは上記被覆率が7〜100%、さ
らに好ましくは10〜100%、特に好ましくは20〜
100%となる量である。
【0037】このような導電性粒子Rは、高分子物質形
成材料に対して体積分率で10〜60%、好ましくは1
5〜50%となる割合で用いられることが好ましい。こ
の割合が10%未満の場合には、十分に電気抵抗値の小
さい導電性弾性体層13、14が得られないことがあ
る。一方、この割合が60%を超える場合には、得られ
る導電性弾性体層13,14は脆弱なものとなりやす
く、導電性弾性体層13,14として必要な弾性が得ら
れないことがある。
【0038】高分子物質形成材料中には、必要に応じ
て、通常のシリカ粉、コロイダルシリカ、エアロゲルシ
リカ、アルミナなどの無機充填材を含有させることがで
きる。このような無機充填材を含有させることにより、
得られる成形材料のチクソトロピー性が確保され、その
粘度が高くなり、しかも、導電性粒子の分散安定性が向
上すると共に、硬化処理されて得られる導電性弾性体層
13,14の強度が高くなる。このような無機充填材の
使用量は、特に限定されるものではないが、あまり多量
に使用すると、後述する製造方法において、磁場による
導電性粒子の配向を十分に達成することができなくなる
ため、好ましくない。
【0039】導電部11における導電性剛体層12を形
成する材料としては、容易に変形しない導電性材料であ
れば、特に限定されるものではないが、(イ)硬化性樹
脂中に粒子状または粉末状の導電性物質が含有されてな
る導電性材料(以下、「導電性樹脂材料」ともい
う。)、(ロ)金属材料を好ましく用いることができ
る。
【0040】導電性剛体層12を形成する材料として導
電性樹脂材料を用いる場合において、導電性樹脂材料を
構成するための硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、シ
リコーン樹脂などを用いることができる。導電性樹脂材
料を構成するための導電性物質としては、金、銀、銅等
の非磁性金属、鉄、ニッケル、コバルト若しくはこれら
の合金などの磁性を示す金属などを用いることができ
る。これらの中では、得られる導電性剛体層12が、後
述する製造方法において磁極として機能する結果、成形
材料層における導電性剛体層12上に位置する部分に大
きい強度の磁場を作用させることができ、当該部分に磁
性を示す導電性粒子を確実に集合させて厚み方向に配向
させることができる点で、磁性を示す金属を用いること
が好ましい。
【0041】導電性樹脂材料における導電性物質の割合
は、当該導電性物質の種類等によって異なるが、体積分
率で10〜45%であることが好ましく、より好ましく
は15〜40%、特に好ましくは20〜35%である。
この割合が10%以上であれば、所要の導電性を有する
導電性剛体層12が得られやすい。一方、この割合が4
5%以下であれば、所要の強度を有する導電性剛体層1
2が得られやすい。
【0042】導電性剛体層12を形成する材料として金
属材料を用いる場合において、当該金属材料としては、
金、銀、銅等の非磁性金属、鉄、ニッケル、コバルト若
しくはこれらの合金などの磁性を示す金属などを用いる
ことができる。これらの中では、得られる導電性剛体層
12が、後述する製造方法において磁極として機能する
結果、成形材料層における導電性剛体層12上に位置す
る部分に大きい強度の磁場を作用させることができ、当
該部分に磁性を示す導電性粒子を確実に集合させて厚み
方向に配向させることができる点で、磁性を示す金属を
用いることが好ましい。
【0043】絶縁部15における表層16,17を構成
する弾性高分子物質としては、前述の導電性弾性体層1
3,14を構成する弾性高分子物質として例示したもの
と同様のものを用いることができる。絶縁部15におけ
る中間層18を構成する絶縁性の剛体材料としては、ポ
リイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアラミド樹脂、
ポリアミド樹脂等の機械的強度の高い樹脂材料、ガラス
繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ポリエステ
ル樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂等の複合樹脂
材料、エポキシ樹脂等にシリカ、アルミナ、ボロンナイ
トライド等の無機材料をフィラーとして混入した複合樹
脂材料などを用いることができるが、熱膨張係数が小さ
い点で、ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型エポキシ樹
脂等の複合樹脂材料、ボロンナイトライドをフィラーと
して混入したエポキシ樹脂等の複合樹脂材料が好まし
い。
【0044】この例の異方導電性シート10において
は、図2に拡大して示すように、中間層18と表層1
6,17の各々との界面は粗面とされている。具体的に
は、それそれ粗面とされた中間層18の表面に、表層1
6,17が密着した状態で一体的に形成されることによ
り、或いは粗面とされた表層16,17の表面に、中間
層18が密着した状態で一体的に形成されることによ
り、中間層18と表層16,17の各々との界面が粗面
とされている。中間層18と表層16,17の各々との
界面表面粗さが0.1〜10μmであることが好まし
く、より好ましくは0.5〜7.5μm、特に好ましく
は1〜5μmである。本発明において、「表面粗さ」と
は、JIS B0601による中心線平均粗さRaをい
う。この表面粗さが0.1μm以上であれば、中間層1
8に対して表層16,17を高い強度で接着した状態で
確実に形成することができる。一方、この表面粗さが1
0μm以下であれば、中間層18と表層16,17とを
確実に密着させた状態で形成することができる。
【0045】上記のような異方導電性シートは、例えば
以下のようにして製造することができる。図3は、本発
明の異方導電性シート10を製造するために用いられる
金型の構成を示す説明用断面図である。この金型は、上
型30およびこれと対となる下型35が枠状のスペーサ
ー34を介して互いに対向するよう配置されて構成さ
れ、上型30の下面と下型35の上面との間にキャビテ
ィが形成されている。上型30においては、強磁性体基
板31の下面に、製造すべき異方導電性シート10の導
電部11の配置パターンに対掌なパターンに従って強磁
性体層32が形成され、この強磁性体層32以外の個所
には、当該強磁性体層32の厚みより大きい厚みを有す
る非磁性体層33が形成されている。一方、下型35に
おいては、強磁性体基板36の上面に、製造すべき異方
導電性シート10の導電部11の配置パターンと同一の
パターンに従って強磁性体層37が形成され、この強磁
性体層37以外の個所には、当該強磁性体層37の厚み
より大きい厚みを有する非磁性体層38が形成されてい
る。
【0046】上型30および下型35の各々における強
磁性体基板31,36を構成する材料としては、鉄、鉄
−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバル
トなどの強磁性金属を用いることができる。この強磁性
体基板31,36は、その厚みが0.1〜50mmであ
ることが好ましく、表面が平滑で、化学的に脱脂処理さ
れ、また、機械的に研磨処理されたものであることが好
ましい。また、上型30および下型35の各々における
強磁性体層32,37を構成する材料としては、鉄、鉄
−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバル
トなどの強磁性金属を用いることができる。この強磁性
体層32,37は、その厚みが10μm以上であること
が好ましい。この厚みが10μm以上であれば、後述す
る成形材料層に対して、十分な強度分布を有する磁場を
作用させることができ、この結果、当該成形材料層にお
ける導電性弾性体層13,14を形成すべき部分に導電
性粒子を高密度に集合させることができ、良好な導電性
を有する導電性弾性体層13,14が得られる。
【0047】また、上型30および下型35の各々にお
ける非磁性体層33,38を構成する材料としては、銅
などの非磁性金属、耐熱性を有する高分子物質などを用
いることができるが、フォトリソグラフィーの手法によ
り容易に非磁性体層33,38を形成することができる
点で、放射線によって硬化された高分子物質を用いるこ
とが好ましく、その材料としては、例えばアクリル系の
ドライフィルムレジスト、エポキシ系の液状レジスト、
ポリイミド系の液状レジストなどのフォトレジストを用
いることができる。また、非磁性体層33,38の厚み
は、強磁性体層32,37の厚み、製造すべき異方導電
性シート10の導電部11における導電性弾性体層1
3,14の突出高さに応じて設定される。
【0048】そして、上記の金型を用い、次のようにし
て異方導電性シートが製造される。先ず、図4に示すよ
うに、形成すべき導電部11のパターンに対応するパタ
ーンに従って導電性剛体層用貫通孔12Hが形成された
剛性材料よりなる中間層用シート18Aを用意する。こ
こで、中間層用シート18Aとしては、上面および下面
の各々が粗面化処理されているものであることが好まし
い。中間層用シート18Aの上面および下面を粗面化処
理する方法としては、サンドブラスト処理による方法、
サンドペーパー処理による方法、エッチング処理による
方法などを利用することができる。中間層用シート18
Aに導電性剛体層用貫通孔12Hを形成する方法として
は、ドリル加工法、レーザー加工法などを利用すること
ができる。
【0049】次いで、図5に示すように、中間層用シー
ト18Aの導電性剛体層用貫通孔12H内に、導電性剛
体層12を形成する。導電性剛体層12を形成する方法
としては、導電性剛体層12を構成する材料として導電
性樹脂材料を用いる場合には、液状の熱硬化性または光
硬化性樹脂材料中に粒子状または粉末状の導電性物質が
分散されてなる導電性ペースト組成物を調製し、この導
電性ペースト組成物を中間層用シート18Aの導電性剛
体層用貫通孔12H内に充填して硬化処理する方法を利
用することができる。また、導電性剛体層12を構成す
る材料として金属材料を用いる場合には、電解メッキ
法、無電解メッキ法などのメッキ法を利用することがで
きる。
【0050】そして、図6に示すように、導電性剛体層
用貫通孔12H内に導電性剛体層12が形成された中間
層用シート18Aを、上記の金型のキャビティ内に、当
該導電性剛体層12が、上型30の強磁性体層32と下
型35の強磁性体層37との間に位置するよう配置する
と共に、当該金型のキャビティ内に、硬化処理によって
弾性高分子物質となる弾性体形成材料中に磁性を示す導
電性粒子が分散されてなる成形材料を充填することによ
り、中間層用シート18Aの上面および下面の各々に、
成形材料層13A,14Aを形成する。この成形材料層
13A,14Aにおいては、導電性粒子Rは、当該成形
材料層13A,14A中に分散された状態である。
【0051】その後、上型30における強磁性体基板5
3の上面および下型35における強磁性体基板36の下
面に、例えば一対の電磁石(図示省略)を配置し、当該
電磁石を作動させることにより、強度分布を有する平行
磁場、すなわち上型30の強磁性体層32とこれに対応
する下型35の強磁性体層37との間において大きい強
度を有する平行磁場を成形材料層13A,14Aの厚み
方向に作用させる。その結果、成形材料層13A,14
Aにおいては、当該成形材料層13A,14A中に分散
されていた導電性粒子Rが、図7に示すように、上型3
0の強磁性体層32とこれに対応する下型35の強磁性
体層37との間に位置する導電性弾性体層となるべき部
分に集合すると共に、当該成形材料層13A,14Aの
厚み方向に並ぶよう配向する。そして、この状態におい
て、成形材料層13A,14Aを硬化処理することによ
り、上型30の強磁性体層32とこれに対応する下型3
5の強磁性体層37との間に配置された、弾性高分子物
質中に導電性粒子Rが厚み方向に並ぶよう配向した状態
で含有されてなる導電性弾性体層13,14が導電性剛
体層12の両面に形成されて導電部11が形成されると
共に、導電性弾性体層13,14に一体に連結された高
分子弾性物質よりなる表層16,17が中間層18の両
面に形成されて絶縁部15が形成され、以て、図1に示
す構成の異方導電性シート10が製造される。
【0052】以上において、成形材料層13A,14A
に作用される平行磁場の強度は、上型30の強磁性体層
32とこれに対応する下型35の強磁性体層37との間
において、平均で0.02〜2ガウスとなる大きさが好
ましい。成形材料層13A,14Aの硬化処理は、使用
される材料によって適宜選定されるが、通常、加熱処理
によって行われる。加熱により成形材料層13A,14
Aの硬化処理を行う場合には、電磁石にヒーターを設け
ればよい。具体的な加熱温度および加熱時間は、成形材
料層13A,14Aを構成する高分子物質形成材料など
の種類、導電性粒子の移動に要する時間などを考慮して
適宜選定される。また、成形材料層13A,14Aの硬
化処理は、平行磁場の作用を停止させた後に行うことも
できるが、平行磁場を作用させたままの状態で行うこと
が好ましい。
【0053】導電性剛体層12を磁性体を含有してなる
材料により形成する場合、具体的には、導電性剛体層1
2を、磁性を示す金属を含有する導電性樹脂材料若しく
は磁性を示す金属材料により形成する場合には、成形材
料層13A,14Aに磁場を作用させたときに、導電性
剛体層12が磁極として機能するため、成形材料層13
A,14Aにおける導電性剛体層12上に位置する部分
に大きい強度の磁場を作用させることができ、これによ
り、当該部分に磁性を示す導電性粒子を確実に集合させ
て厚み方向に配向させることができ、その結果、高い導
電性を有する導電性弾性体層13,14が得られると共
に、隣接する導電性弾性体層13,14間における所要
の絶縁性が確実に得られる。
【0054】このような構成の異方導電性シート10に
よれば、導電部11は、導電性剛体層12の両面に導電
性弾性体層13,14が積層されて構成されており、導
電性弾性体層13,14の厚みを小さくすることが可能
であるため、導電性弾性体層13,14が厚み方向に加
圧されてもその絶対的な歪み量が小さく、また、高温環
境下に晒されてもその絶対的な膨張量が小さく、その結
果、当該導電性弾性体層13,14中の導電性粒子Rの
連鎖に乱れ或いは故障が生じることが抑制される。しか
も、絶縁部15における両面を形成する表層16,17
が弾性高分子物質よりなり、この表層16,17に導電
性弾性体層13,14が一体に連結されているため、温
度変化による熱履歴の影響を受けたときに、導電性剛体
層12と導電性弾性体層13,14との間に、両者の熱
膨張係数の差に起因して大きい応力が生じたとしても、
導電性弾性体層13,14が導電性剛体層12から離脱
することが防止または抑制される。従って、高温環境下
において繰り返し使用した場合であっても、長い使用寿
命が得られる。
【0055】また、絶縁部15における中間層18が剛
体材料により構成されているため、変形やたわみが極め
て小さくて取扱いが良好となる。従って、電気的接続作
業において、接続すべき電極と導電部11との位置合わ
せを高い精度で容易に行うことができ、その結果、所要
の電気的接続を確実に達成することができる。さらに、
絶縁部15における中間層18を構成する材料として、
熱膨張係数の小さいものを用いることにより、弾性高分
子物質よりなる表層16,17の熱膨張または熱収縮に
よる変形が中間層18によって規制されるため、当該異
方導電性シート全体の温度変化に対する熱膨張または熱
収縮が小さいものとなり、これにより、導電部11の各
々の位置関係が常に一定の状態に維持されるので、温度
変化による熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電
気的接続状態を安定に維持することができ、その結果、
高い接続信頼性が得られる。
【0056】また、弾性高分子物質よりなる表層16,
17と剛体材料よりなる中間層18との界面F1,F2
が粗面とされることにより、表層16,17と中間層1
8とが高い強度で接着された絶縁部15が得られるた
め、温度環境の変化によって表層16,17を構成する
弾性高分子物質と中間層18を構成する剛体材料の熱膨
張係数の差に起因してその界面F1,F2に相当に大き
い応力が生じたとしても、絶縁部15における中間層1
8から表層16,17が剥離することが防止または抑制
される。従って、高温環境下において繰り返し使用した
場合において、一層長い使用寿命が得られる。
【0057】(2)第2の実施の形態:図8は、本発明
に係る異方導電性シートの第2の実施の形態における要
部の構成を示す説明用断面図である。この異方導電性シ
ート10は、特定のパターンに従って配置された厚み方
向に貫通して伸びる多数の導電部11と、これらの導電
部11の間に介在された、当該導電部11の各々を相互
に絶縁する絶縁部15とにより構成されている。この異
方導電性シート10の導電部11における特定のパター
ンは、接続すべき電極のパターンに対応するパターンで
ある。
【0058】導電部11は、導電性の剛体材料からなる
導電性剛体層12と、この導電性剛体層12の両面の各
々に一体的に積層された導電性弾性層13,14とによ
り構成され、導電部11における導電性弾性体層13,
14の各々は、その表面が絶縁部15の表面から突出し
た状態に形成されている。導電部11における導電性剛
体層12を構成する材料および導電性弾性体層13,1
4を構成する弾性高分子物質としては、前述の第1の実
施の形態と同様のものを用いることができる。また、導
電部11における導電性剛体層12および導電性弾性体
層13,14の厚みは、前述の第1の実施の形態と同様
である。
【0059】絶縁部15は、その両面の各々を形成する
表層16,17が絶縁性の弾性高分子物質により形成さ
れ、表層16,17の各々に、導電部11における導電
性弾性体層13,14の各々が一体に連結されている。
表層16,17の各々の間の中間層18は、絶縁性の剛
体材料により形成されており、表層16,17の各々
は、中間層18を厚み方向に貫通して伸びる絶縁性の弾
性高分子物質よりなる連結層19によって互いに連結さ
れている。表層16,17を構成する弾性高分子物質お
よび中間層18を構成する剛体材料としては、前述の第
1の実施の形態と同様のものを用いることができる。連
結層19を構成する弾性高分子物質の具体例としては、
前述の第1の実施の形態において、導電性弾性体層1
3,14を構成する弾性高分子物質として例示したもの
を挙げることができる。また、連結層19の材質は、表
層16,17と同一のものであることが好ましい。
【0060】絶縁部15における表層16,17と中間
層18との界面の各々は、平坦面とされていてもよい
が、表層16,17と中間層18との剥離を一層確実に
防止することができる点で、前述の第1の実施の形態と
同様にそれぞれ粗面であることが好ましく、それぞれの
界面が粗面とされる場合には、それらの表面粗さは、前
述の第1の形態と同様の範囲であることが好ましい。ま
た、絶縁部15における表層16,17および中間層1
8の厚みは、前述の第1の実施の形態と同様である。
【0061】上記のような異方導電性シートは、例えば
以下のようにして製造することができる。先ず、図9に
示すように、形成すべき導電部11に対応して形成され
た導電性剛体層用貫通孔12H内に導電性剛体層12が
形成されていると共に、形成すべき連結層19に対応し
て連結層用貫通孔19Hが形成された中間層用シート1
8Aを用意する。ここで、中間層用シート18Aとして
は、上面および下面の各々が粗面化処理されているもの
であることが好ましい。中間層用シート18Aに導電性
剛体層用貫通孔12Hおよび連結層用貫通孔19Hを形
成する方法としては、前述の第1の実施の形態における
導電性剛体層用貫通孔12Hを形成する方法と同様であ
る。導電性剛体層12を形成する方法としては、前述の
第1の実施の形態における導電性剛体層12を形成する
方法と同様である。連結層用貫通孔19Hは、導電性剛
体層12を形成する前に形成されていてもよく、導電性
剛体層12を形成した後に形成してもよい。
【0062】そして、図10に示すように、導電性剛体
層用貫通孔12H内に導電性剛体層12が形成された中
間層用シート18Aを、異方導電性シート製造用の金型
のキャビティ内に、当該導電性剛体層12が、上型30
の強磁性体層32と下型35の強磁性体層37との間に
位置するよう配置すると共に、当該金型のキャビティ内
に、硬化処理によって弾性高分子物質となる弾性体形成
材料中に磁性を示す導電性粒子が分散されてなる成形材
料を充填することにより、中間層用シート18Aの上面
および下面並びに中間層用シート18Aの連結層用貫通
孔19H内に、成形材料層13A,14A,19Aを形
成する。この成形材料層13A,14A,19Aにおい
ては、導電性粒子Rは、当該成形材料層13A,14
A,19A中に分散された状態である。
【0063】その後、上型30における強磁性体基板5
3の上面および下型35における強磁性体基板36の下
面に、例えば一対の電磁石(図示省略)を配置し、当該
電磁石を作動させることにより、強度分布を有する平行
磁場、すなわち上型30の強磁性体層32とこれに対応
する下型35の強磁性体層37との間において大きい強
度を有する平行磁場を成形材料層13A,14A,19
Aの厚み方向に作用させる。その結果、成形材料層13
A,14A,19Aにおいては、当該成形材料層13
A,14A,19A中に分散されていた導電性粒子R
が、図11に示すように、上型30の強磁性体層32と
これに対応する下型35の強磁性体層37との間に位置
する導電性弾性体層となるべき部分に集合すると共に、
当該成形材料層13A,14Aの厚み方向に並ぶよう配
向する。そして、この状態において、成形材料層13
A,14A,19Aを硬化処理することにより、上型3
0の強磁性体層32とこれに対応する下型35の強磁性
体層37との間に配置された、弾性高分子物質中に導電
性粒子Rが厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有され
てなる導電性弾性体層13,14が導電性剛体層12の
両面に形成されて導電部11が形成されると共に、中間
層18の両面に、導電性弾性体層13,14に一体に連
結された高分子弾性物質よりなる表層16,17が、当
該中間層18を厚み方向に貫通して伸びる弾性高分子物
質よりなる連結層19によって互いに連結された状態で
形成されて絶縁部15が形成され、以て、図8に示す構
成の異方導電性シート10が製造される。以上におい
て、成形材料層13A,14A,19Aの硬化処理の条
件および成形材料層13A,14A,19Aに作用され
る平行磁場の強度は、前述の第1の実施の形態における
製造方法と同様である。
【0064】このような構成の異方導電性シートによれ
ば、導電部11は、導電性剛体層12の両面に導電性弾
性体層13,14が積層されて構成されており、導電性
弾性体層13,14の厚みを小さくすることが可能であ
るため、導電性弾性体層13,14が厚み方向に加圧さ
れてもその絶対的な歪み量が小さく、また、高温環境下
に晒されてもその絶対的な膨張量が小さく、その結果、
当該導電性弾性体層13,14中の導電性粒子Rの連鎖
に乱れ或いは故障が生じることが抑制される。しかも、
絶縁部15における両面を形成する表層16,17が弾
性高分子物質よりなり、この表層16,17に導電性弾
性体層13,14が一体に連結されているため、温度変
化による熱履歴の影響を受けたときに、導電性剛体層1
2と導電性弾性体層13,14との間に、両者の熱膨張
係数の差に起因して大きい応力が生じたとしても、導電
性弾性体層13,14が導電性剛体層12から離脱する
ことが防止または抑制される。従って、高温環境下にお
いて繰り返し使用した場合であっても、長い使用寿命が
得られる。
【0065】また、絶縁部15における中間層18が剛
体材料により構成されているため、変形やたわみが極め
て小さくて取扱いが良好となる。従って、電気的接続作
業において、接続すべき電極と導電部11との位置合わ
せを高い精度で容易に行うことができ、その結果、所要
の電気的接続を確実に達成することができる。さらに、
絶縁部15における中間層18を構成する材料として、
熱膨張係数の小さいものを用いることにより、弾性高分
子物質よりなる表層16,17の熱膨張または熱収縮に
よる変形が中間層18によって規制されるため、当該異
方導電性シート全体の温度変化に対する熱膨張または熱
収縮が小さいものとなり、これにより、導電部11の各
々の位置関係が常に一定の状態に維持されるので、温度
変化による熱履歴などの環境の変化に対しても良好な電
気的接続状態を安定に維持することができ、その結果、
高い接続信頼性が得られる。
【0066】また、弾性高分子物質よりなる表層16,
17の各々が弾性高分子物質よりなる連結層19によっ
て互いに連結されることにより、表層16,17の各々
は、剛体材料よりなる中間層18との界面における接着
力のみならず連結層19による連結力によって中間層1
8上に支持されるため、温度環境の変化によって表層1
6,17を構成する弾性高分子物質と中間層18を構成
する剛体材料の熱膨張係数の差に起因してその界面に相
当に大きい応力が生じたとしても、当該絶縁部15にお
ける中間層18から表層16,17が剥離することが防
止または抑制される。従って、高温環境下において繰り
返し使用した場合において、一層長い使用寿命が得られ
る。
【0067】(3)その他の実施の形態:以上、本発明
の異方導電性シートは、上記の第1の実施の形態および
第2の実施の形態に限定されず、種々の変更を加えるこ
とができる。例えば、図12に示すように、絶縁部15
における中間層18は、弾性高分子物質よりなる弾性体
層部分18bと、この弾性体層部分18bの両面に積層
された、剛体材料よりなる2つの剛体層部分18a,1
8cとにより構成されていてもよい。このような構成に
おいては、剛体層部分18a,18cの各々と弾性体層
部分18bとの間の界面は粗面とされていることが好ま
しい。また、中間層18は、弾性高分子物質よりなり、
表層16,17と一体に形成されていてもよい。
【0068】〈回路装置の電気的検査装置〉図13は、
本発明に係る回路装置の電気的検査装置の一例における
要部の構成を示す説明用断面図である。この図におい
て、10は、図8に示す構成の異方導電性シートであ
り、この異方導電性シート10における導電部11のパ
ターンは、被検査回路装置2の被検査電極3のパターン
に対応するパターンである。4は、検査用回路基板であ
って、その表面に被検査回路装置2の被検査電極3のパ
ターンに対応するパターンに従って配置された検査用電
極5を有する。この検査用回路基板4の表面上には、異
方導電性シート10がその導電部11が検査用電極5上
に位置されるよう配置されている。このような電気的検
査装置によって検査される被検査回路装置2としては、
プリント基板等の回路基板、半導体チップやこれを具え
た電子部品、表面に集積回路が形成されたウエハなどが
挙げられる。そして、上記の電気的検査装置において
は、以下のようにして被検査回路装置の電気的検査が行
われる。
【0069】先ず、被検査回路装置2が異方導電性シー
ト1上に被検査電極3が導電路素子20の被押圧部21
上に位置するよう配置され、この状態で、例えば被検査
回路装置2を検査用回路基板4に接近する方向(図にお
いて下方)に移動させることにより、異方導電性シート
10の導電部11における導電性弾性体層13,14の
各々が、被検査回路装置2の被検査電極3および検査用
回路基板4の検査用電極5に押圧された状態となり、こ
の押圧力によって、導電性弾性体層13,14にその厚
み方向に伸びる導電路が形成され、その結果、被検査回
路装置2の被検査電極3と検査用回路基板4の検査用電
極5との間の電気的接続が達成され、所要の温度環境下
において、当該被検査回路装置2の電気的検査が実行さ
れる。
【0070】上記の電気的検査装置によれば、高温環境
下において繰り返し使用した場合であっても、長い使用
寿命が得られる異方導電性シート10が設けられている
ため、バーンイン試験やヒートサイクル試験などの高温
環境下における検査に使用した場合でも、異方導電性シ
ート10を頻繁に交換することが不要となり、従って、
高い効率でかつ小さいコストで被検査回路装置の電気的
検査を実行することができる。また、異方導電性シート
10は、温度変化に対する熱膨張または熱収縮が小さい
ものであるため、温度環境の変化に対しても良好な電気
的接続が安定に維持され、被検査回路装置2に対する高
い接続信頼性が得られる。
【0071】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0072】〈実施例1〉 (1)導電性ペースト組成物の調製:液状のエポキシ樹
脂材料100重量部中に、粒子状のニッケル(数平均粒
子径20μm)300重量部を添加して混合することに
より、導電性樹脂材料を調製した。
【0073】(2)成形材料の調製:二液型の付加型液
状シリコーンゴムのA液とB液とを等量となる割合で混
合した。この混合物100重量部に平均粒子径が20μ
mの導電性粒子150重量部を添加して混合した後、減
圧による脱泡処理を行うことにより、成形材料を調製し
た。以上において、導電性粒子としては、ニッケル粒子
を芯粒子とし、この芯粒子に無電解金メッキが施されて
なるもの(平均被覆量:芯粒子の重量の10重量%とな
る量)を用いた。
【0074】(3)異方導電性シート製造用金型の作
製:基本的に図3に示す構成に従って、下記の条件によ
り、異方導電性シート製造用金型を作製した。 強磁性体基板:材質;鉄,厚み;5mm, 強磁性体層:材質;ニッケル,厚み;0.45mm,
径;0.25mm,ピッチ(中心間距離);0.5m
m, 非磁性体層:材質;感放射線性樹脂材料,厚み;0.5
mm,スペーサの厚み;0.1mm
【0075】(4)異方導電性シートの製造:厚みが4
0μmのポリアラミド樹脂製の中間層用シートを用意
し、その両面にサンドペーパーによって粗面化処理を行
った。この中間層用シートの両面における表面粗さ(J
IS B0601による中心平均粗さRa,カットオフ
値0.8mm,測定長さ0.25mm)は、1.5μm
であった。この中間層用シートに、CO2 パルスレーザ
ー装置によってレーザーを照射することにより、当該中
間層用シートに直径が0.25mmでピッチが0.5m
mの断面円形の複数の導電性剛体層用貫通孔を形成し
た。そして、中間層用シートの導電性剛体層用貫通孔内
に、上記(1)で調製した導電性ペースト組成物を充填
し、加熱温度125℃、加熱時間60分間の条件で硬化
処理を行うことにより、導電性樹脂材料よりなる導電性
剛体層を形成した。導電性剛体層中の導電性物質の割合
は、体積分率で28%であった。
【0076】上記(3)で作製した異方導電性シート金
型のキャビティ内に、上記の導電性剛体層が形成された
中間層用シートを、その導電性剛体層の各々が上型の強
磁性体層と下型の強磁性体層との間に位置するよう配置
すると共に、上記(2)で調製した成形材料を充填する
ことにより、当該中間層用シートの両面に成形材料層を
形成した。次いで、成形材料層の各々に対し、上型の強
磁性体層と下型の強磁性体層との間に位置する部分に、
電磁石によって厚み方向に1.2Tの平行磁場を作用さ
せながら、100℃、60分間の条件で硬化処理を行う
ことにより、厚みが0.35mmの導電性弾性体層を形
成して導電部を形成すると共に、この導電性弾性体層に
一体に連結した厚みが0.3mmの表層を形成して絶縁
部を形成し、以て、本発明の異方導電性シートを製造し
た。この異方導電性シートの導電部における導電性弾性
体中の導電性粒子の割合は、体積分率で30%であっ
た。
【0077】〈実施例2〉厚みが40μmのポリイミド
樹脂製の中間層用シートを用意し、その両面にサンドペ
ーパーによって粗面化処理を行った。この中間層用シー
トの両面における表面粗さ(JIS B0601による
中心平均粗さRa,カットオフ値0.8mm,測定長さ
0.25mm)は、2.0μmであった。この中間層用
シートに、CO2 パルスレーザー装置によってレーザー
を照射することにより、当該中間層用シートに直径が
0.25mmでピッチが0.5mmの断面円形の複数の
導電性剛体層用貫通孔を形成すると共に、直径が0.0
8mmの断面円形の複数の連結層用貫通孔を形成した。
そして、中間層用シートの導電性剛体層用貫通孔内に、
実施例1と同様にして調製した導電性ペースト組成物を
充填し、加熱温度120℃、加熱時間60分間の条件で
硬化処理を行うことにより、導電性樹脂材料よりなる導
電性剛体層を形成した。
【0078】次いで、実施例1で作製した異方導電性シ
ート金型のキャビティ内に、上記の導電性剛体層が形成
された中間層用シートを、その導電性剛体層の各々が上
型の強磁性体層と下型の強磁性体層との間に位置するよ
う配置すると共に、実施例1と同様にして調製した成形
材料を充填することにより、当該中間層用シートの両面
および連結層用貫通孔内に成形材料層を形成した。次い
で、成形材料層に対し、上型の強磁性体層と下型の強磁
性体層との間に位置する部分に、電磁石によって厚み方
向に1.2Tの平行磁場を作用させながら、100℃、
60分間の条件で硬化処理を行うことにより、厚みが
0.35mmの導電性弾性体層を形成して導電部を形成
すると共に、この導電性弾性体層に一体に連結され、連
結層によって互いに連結された厚みが0.3mmの表層
を形成して絶縁部を形成し、以て、本発明の異方導電性
シートを製造した。この異方導電性シートの導電部にお
ける導電性弾性体中の導電性粒子の割合は、体積分率で
30%であった。
【0079】〈実施例3〉ニッケルメッキによって、中
間層用シートの導電性剛体層用貫通孔内に導電性剛体層
を形成したこと以外は、実施例1と同様にして本発明の
異方導電性シートを製造した。この異方導電性シートの
導電部における導電性弾性体中の導電性粒子の割合は、
体積分率で30%であった。
【0080】〈比較例1〉実施例1で作製した異方導電
性シート製造用金型内に、実施例1と同様にして調製し
た成形材料を充填し、上型の強磁性体層と下型の強磁性
体層との間に位置する部分に、電磁石によって厚み方向
に1.2Tの平行磁場を作用させながら、100℃、6
0分間の条件で硬化処理を行うことにより、絶縁性の弾
性高分子物質中に導電製粒子が厚み方向に配向した状態
で含有されてなる厚み方向に伸びる複数の導電部と、こ
れらの導電部の間に介在された絶縁性の弾性高分子物質
よりなる絶縁部とにより構成された、比較用の異方導電
性シートを製造した。この異方導電性シートの導電部に
おける導電性弾性体中の導電性粒子の割合は、体積分率
で30%であった。
【0081】〔異方導電性シートの評価〕実施例1〜3
および比較例1に係る異方導電性シートの各々につい
て、その性能評価を以下のようにして行った。一面に直
径0.25mmの電極が10行10列(合計100個)
の格子状に0.5mmピッチで配置された電極板装置
(a)と、一面に共通の電極となる金メッキ層を有する
電極板装置(b)とを用意し、電極板装置(a)の一面
上に、異方導電性シートをその導電部の各々が当該電極
板装置(a)の電極上に位置するよう位置合わせした状
態で固定し、この異方導電性シート上に、電極板装置
(b)をその金属メッキ層が当該異方導電性シートの全
ての導電部に接するよう配置し、この電極板装置(b)
によって、異方導電性シートをその導電部1個当たりに
加わる荷重が10gfとなるよう加圧することにより、
異方導電性シート評価用のシステムを構成した。そし
て、室温(25℃)で異方導電性シートの導電部の各々
の電気抵抗を測定し、次いで、異方導電性シートが加圧
されたままの状態で、このシステムを125℃に設定さ
れた恒温槽中に4時間放置して当該異方導電性シートの
導電部の各々の電気抵抗を測定し、更に4時間放置した
後、システムを恒温槽から取り出して室温になるまで自
然冷却した。以上の操作を1サイクルとするヒートサイ
クル試験を合計500サイクル行った。また、ヒートサ
イクル試験終了後、実施例1〜3に係る異方導電性シー
トを観察し、絶縁部における表層と中間層との剥離の有
無を調べた。以上、結果を表1に示す。なお、電気抵抗
に関しては、室温および125℃の各々について、初期
電気抵抗、50サイクル後における電気抵抗および10
0サイクル毎の電気抵抗を、各導電部の平均値で示し
た。
【0082】
【表1】
【0083】表1から明らかなように、実施例1〜3に
係る異方導電性シートは、ヒートサイル試験に長時間使
用された場合であっても、導電部の電気抵抗が増大する
ことがなく、また、絶縁部における表層と中間層との剥
離も認められず、従って、長い使用寿命を有するもので
あることが確認された。
【0084】
【発明の効果】請求項1〜請求項9に記載の異方導電性
シートによれば、導電部は、導電性剛体層の両面に導電
性弾性体層が積層されて構成されており、導電性弾性体
層の厚みを小さくすることが可能であるため、導電性弾
性体層が厚み方向に加圧されてもその絶対的な歪み量が
小さく、また、高温環境下に晒されてもその絶対的な膨
張量が小さく、その結果、当該導電性弾性体層中の導電
性粒子の連鎖に乱れ或いは故障が生じることが抑制され
る。しかも、絶縁部における両面を形成する表層が弾性
高分子物質よりなり、この表層に導電性弾性体層が一体
に連結されているため、温度変化による熱履歴の影響を
受けたときに、導電性剛体層と導電性弾性体層との間
に、両者の熱膨張係数の差に起因して大きい応力が生じ
たとしても、導電性弾性体層が導電性剛体層から離脱す
ることが防止または抑制される。従って、高温環境下に
おいて繰り返し使用した場合であっても、長い使用寿命
が得られる。
【0085】請求項4に記載の異方導電性シートによれ
ば、導電性剛体層が磁性体を含有してなるため、当該異
方導電性シートの製造において、磁場の作用によって導
電性弾性体層となるべき部分に導電性粒子を集合させて
厚み方向に配向させることができるので、高い導電性を
有する導電性弾性体層が得られると共に、隣接する導電
性弾性体間における所要の絶縁性が確実に得られる。
【0086】請求項5乃至請求項6に記載の異方導電性
シートによれば、絶縁部における中間層の全部または一
部が剛体材料によって構成されているため、変形やたわ
みが極めて小さくて取扱いが良好となる。従って、電気
的接続作業において、接続すべき電極と導電路素子との
位置合わせを高い精度で容易に行うことができ、その結
果、所要の電気的接続を確実に達成することができる。
また、絶縁部における中間層を構成する剛体材料とし
て、熱膨張係数の小さいものを用いることにより、表層
の熱膨張または熱収縮による変形が当該中間層によって
規制されるため、当該異方導電性シート全体の温度変化
に対する熱膨張または熱収縮が小さいものとなり、これ
により、導電部の各々の位置関係が常に一定の状態に維
持されるので、温度変化による熱履歴などの環境の変化
に対しても良好な電気的接続状態を安定に維持すること
ができ、その結果、高い接続信頼性が得られる。
【0087】請求項7乃至請求項8に記載の異方導電性
シートによれば、弾性高分子物質よりなる表層と剛体材
料よりなる中間層との界面が粗面とされることにより、
表層と中間層とが高い強度で接着された絶縁部が得られ
るため、温度環境の変化によって表層を構成する弾性高
分子物質と中間層を構成する剛体材料の熱膨張係数の差
に起因してその界面に相当に大きい応力が生じたとして
も、当該絶縁部における中間層から表層が剥離すること
が防止または抑制される。従って、高温環境下において
繰り返し使用した場合において、一層長い使用寿命が得
られる。
【0088】請求項9に記載の異方導電性シートによれ
ば、弾性高分子物質よりなる表層の各々が弾性高分子物
質よりなる連結層によって互いに連結されることによ
り、表層の各々は、中間層との界面における接着力のみ
ならず連結層による連結力によって当該中間層上に支持
されるため、温度環境の変化によって表層を構成する弾
性高分子物質と中間層を構成する剛体材料の熱膨張係数
の差に起因してその界面に相当に大きい応力が生じたと
しても、当該絶縁部における中間層から表層が剥離する
ことが防止または抑制される。従って、高温環境下にお
いて繰り返し使用した場合において、一層長い使用寿命
が得られる。
【0089】請求項10に記載の回路装置の電気的検査
装置によれば、高温環境下において繰り返し使用した場
合であっても、長い使用寿命が得られる異方導電性シー
トが設けられているため、バーンイン試験やヒートサイ
クル試験などの高温環境下における検査に使用した場合
でも、異方導電性シートを頻繁に交換することが不要と
なり、従って、高い効率でかつ小さいコストで被検査回
路装置の電気的検査を実行することができる。また、異
方導電性シートとして、温度変化に対する熱膨張または
熱収縮が小さいものを用いることにより、温度環境の変
化に対しても良好な電気的接続が安定に維持され、被検
査回路装置に対する高い接続信頼性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る異方導電性シートの第1の実施の
形態における構成を示す説明用断面図である。
【図2】図1の異方導電性シートの一部を拡大して示す
説明用断面図である。
【図3】図1に示す異方導電性シートを製造するための
金型を示す説明用断面図である。
【図4】導電性剛体層用貫通孔が形成された中間層用シ
ートを示す説明用断面図である。
【図5】図4に示す中間層用シートの導電性剛体層用貫
通孔内に導電性剛体層が形成された状態を示す説明用断
面図である。
【図6】図5に示す金型のキャビティ内に、導電性剛体
層が形成された中間層用シートが配置されると共に、成
形材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図7】成形材料層に平行磁場を作用させた状態を示す
説明用断面図である。
【図8】本発明に係る異方導電性シートの第2の実施の
形態における構成を示す説明用断面図である。
【図9】導電性剛体層用貫通孔および連結用貫通孔が形
成された中間層用シートにおけるの導電性剛体層用貫通
孔内に、導電性剛体層が形成された状態を示す説明用断
面図である。
【図10】金型のキャビティ内に、導電性剛体層が形成
された中間層用シートが配置されると共に、成形材料層
が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図11】成形材料層に平行磁場を作用させた状態を示
す説明用断面図である。
【図12】本発明に係る異方導電性シートの他の実施の
形態における構成を示す説明用断面図である。
【図13】本発明に係る回路装置の電気的検査装置の一
例における要部の構成を示す説明用断面図である。
【符号の説明】
2 被検査回路装置 3 被検査電極 4 検査用回路基板 5 検査用電極 10 異方導電性シート 11 導電部 12 導電性剛体層 12H 導電性剛体層用貫通
孔 13,14 導電性弾性体層 13A,14A 成形材料層 15 絶縁部 16,17 表層 18 中間層 18A 中間層用シート 18a,18c 剛体層部分 18b 弾性体層部分 19 連結層 19A 成形材料層 19H 連結層用貫通孔 30 上型 31 強磁性体基板 32 強磁性体層 33 非磁性体層 34 スペーサー 35 下型 36 強磁性体基板 37 強磁性体層 38 非磁性体層 F1,F2 界面 R 導電性粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01R 1/073 G01R 1/073 F 31/02 31/02 31/28 H01B 5/16 H01B 5/16 H01L 21/66 B H01L 21/66 G01R 31/28 K Fターム(参考) 2G011 AA10 AA15 AB08 AC21 AC31 AD01 AE01 AF01 AF07 2G014 AA01 AB59 AC09 2G032 AA00 AF01 AL00 AL03 4M106 AA01 AA02 BA01 BA14 DD04 DD10 5G307 HA02 HB03 HC02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ厚み方向に伸びる複数の導電部
    が、これらの間に介在された絶縁部によって相互に絶縁
    されてなる異方導電性シートであって、 前記導電部は、導電性剛体層と、この導電性剛体層の両
    面の各々に積層された2つの導電性弾性体層とを有し、
    当該導電性弾性体層の各々は、弾性高分子物質中に磁性
    を示す導電性粒子が厚み方向に配向した状態で含有され
    てなり、 前記絶縁部は、少なくともその両面の各々を形成する表
    層が弾性高分子物質よりなり、当該表層の各々に、前記
    導電部における導電性弾性体層が一体に連結されている
    ことを特徴とする異方導電性シート。
  2. 【請求項2】 導電部における導電性剛体層は、硬化性
    樹脂中に導電性物質が含有されてなることを特徴とする
    請求項1に記載の異方導電性シート。
  3. 【請求項3】 導電部における導電性剛体層は、金属よ
    りなることを特徴とする請求項1に記載の異方導電性シ
    ート。
  4. 【請求項4】 導電部における導電性剛体層は、磁性体
    を含有してなることを特徴とする請求項1乃至請求項3
    のいずれかに記載の異方導電性シート。
  5. 【請求項5】 絶縁部における表層以外の中間層が剛体
    材料よりなることを特徴とする請求項1乃至請求項4の
    いずれかに記載の異方導電性シート。
  6. 【請求項6】 絶縁部における表層以外の中間層が、弾
    性高分子物質よりなる弾性体層部分と、この弾性体層部
    分の両面に積層された2つの剛体層部分とを有してなる
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載の異方導電性シート。
  7. 【請求項7】 絶縁部における表層の各々と中間層との
    界面が粗面であることを特徴とする請求項5または請求
    項6に記載の異方導電性シート。
  8. 【請求項8】 絶縁部における表層の各々と中間層との
    界面における表面粗さが0.1〜10μmであることを
    特徴とする請求項7に記載の異方導電性シート。
  9. 【請求項9】 絶縁部における表層の各々は、中間層を
    その厚み方向に貫通して伸びる弾性高分子物質よりなる
    連結層によって互いに連結されていることを特徴とする
    請求項5乃至請求項8のいずれかに記載の異方導電性シ
    ート。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項9のいずれかに記
    載の異方導電性シートを具えてなり、当該異方導電性シ
    ートを介して、被検査回路装置の被検査電極に対する電
    気的接続が達成されることを特徴とする回路装置の電気
    的検査装置。
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