JP2002149978A - 二酸化炭素排出権取引システム及び二酸化炭素排出量削減コスト評価システム - Google Patents
二酸化炭素排出権取引システム及び二酸化炭素排出量削減コスト評価システムInfo
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- Financial Or Insurance-Related Operations Such As Payment And Settlement (AREA)
Abstract
ステムは、取引サイト11と複数の取引端末21とから
構成される。取引サイト11は、二酸化炭素の排出権の
売注文と買注文を受け付け、受け付けた売注文と買注文
とをマッチングし、条件の合致する注文との間で取引を
成立させ、取引結果を取引端末21に通知する。取引端
末21は、取引サイト11に、売買注文を登録し、取引
サイト11からの取引結果の通知を表示する。また、相
対取引の場合には、依頼元の取引端末21は、依頼先の
他の端末に取引条件を通知する。依頼を受けた取引端末
21は、取引内容の応諾、変更、拒否を依頼元の取引端
末21に通知する。依頼先の取引端末21は、応諾する
場合には、取引内容を取引サイト11に通知する。取引
サイト11は、全ての取引を記録する。
Description
権の取引システムと削減量とコストの評価システムに関
する。
の中で、平成9年に京都で開催された気候変動枠組み条
約第3回締約会議において、国別の二酸化炭素の排出量
の削減についての目標が決定された。さらに、この会議
においては、国情に合致した二酸化酸素の排出量の削減
及び排出量の削減の効率化のために、排出権の取引が導
入された。
二酸化炭素の排出量を削減することを前提とし、短期的
には、削減の目標を達成した国或いは大量の排出権を有
する国が排出権の余剰分を販売し、削減の目標を達成で
きない国が排出権を購入することにより、合理的に排出
量を削減しようとするものである。従って、単なる投機
的な取引とは異なる。また、削減目標を達成できない場
合には、一定の制裁が課される。
排出権の取引は、全く新しいものであり、その具体的な
取引の仕組みや効果的な取引手法などは確定していな
い。
もので、二酸化炭素の排出権を効率的に及び/又は効果
的に取引することを可能とすることを目的とする。ま
た、本発明は、二酸化炭素の排出量を効率的削減可能と
することにより、自然環境の保全に寄与することを目的
とする。
め、本発明の第1の観点に係る、二酸化炭素の排出権の
取引を支援する取引システムは、複数の取引端末と取引
サイトとから構成され、前記複数の取引端末は、前記取
引サイトに対して、二酸化炭素の排出権の取引の注文を
送信する手段と、前記取引サイトからの、取引の結果を
示す情報を受信して出力する手段とを備え、前記取引サ
イトは、二酸化炭素の排出権の売注文と買注文を前記取
引端末から受け付ける受付手段と、受付手段により受け
付けた売注文と買注文とを記憶する記憶手段と、前記記
憶手段に記憶されている売注文と買注文とをマッチング
し、条件の合致するものを判別するマッチング手段と、
前記マッチング手段により、条件が合致すると判別され
た売注文と買注文との間で取引を成立させると共に、前
記記憶手段に記憶されている売注文と買注文とを成立し
た取引に基づいて、更新する更新手段と、を備える、こ
とを特徴とする
を、取引端末から売買注文を出して、取引サイトでオー
クション形式で取引することが可能となる。従って、取
引が容易になり、排出権の取引制度の活用が図れる。
は、二酸化炭素の排出権を実際の有価物として取引する
システムに限定されず、仮想上の排出権或いは排出権に
対応付けられた何らかの現実又は仮想的な有価物(有価
情報)を取引することにより最良の取引手法を求めた
り、二酸化炭素排出量の削減の最適手法を求めるような
実験システムやシミュレーションシステム、さらには、
ゲームシステム等を包含するものである。
酸化炭素の排出量を求める手段と、主体別に、売買され
た二酸化炭素の削減量を求める手段と、主体別に、削減
に要したコストと売買による利益又はコストとの実質的
な和を求める手段と、前記削減量が予め設定されている
目標値を達成したか否かを、売買量を含めて判別する手
段と、目標を達成した主体を一定基準に基づいてソート
して出力する手段と、を配置してもよい。このような構
成とすることにより、例えば、最小コストで、削減量の
目標を達成した主体を求めることができる。
取引端末に提案する手段と、他の取引端末からの相対取
引の提案を受諾、拒否、修正提案する手段と、売買が成
立した場合に、成約した取引に係る削減量を前記取引サ
イトに通知する手段と、を備えてもよい。この場合、前
記取引サイトは、通知された削減量とその主体とを記憶
する。この構成により、オークション形式だけでなく、
所謂、相対取引で排出権を取引できる。しかも、取引結
果を取引サイトに通知するので、取引サイトは、各主体
がサイト外で、どのような取引を行ったかを把握でき、
目標を達成したか否かを判断する資料とすることができ
る。
炭素の排出量の削減量との関係を示す長期間限界曲線と
短期限界曲線とを記憶する手段と、投資額を入力する手
段と、入力された投資額により、削減可能な排出量を前
記長期限界曲線に基づいて判別する手段と、判別された
排出量と投資額とを充足する短期限界曲線を選択する手
段と、短期的な排出量の削減量を入力する手段と、入力
された削減量を達成するための投資額を選択された短期
限界曲線から求める手段と、をさらに備えてもよい。こ
れらの構成により、適切な投資額を求めることが可能と
なる。
観点に係る、二酸化炭素の排出権の取引を支援する取引
システムは、二酸化炭素の排出権の売注文と買注文を受
け付ける受付手段と、受け付け手段により受け付けた売
注文と買注文とを、記憶する記憶手段と、前記記憶手段
に記憶されている売注文と買注文とをマッチングし、条
件の合致するものを判別するマッチング手段と、マッチ
ング手段により、条件が合致すると判別された売注文と
買注文との間で取引を成立させると共に、前記記憶手段
に記憶されている売注文と買注文とを成立した取引に基
づいて、更新する更新手段と、を備えることを特徴とす
る。
を、この取引サイトでオークション形式で取引すること
が可能となる。従って、取引が容易になり、排出権の取
引制度の活用が図れる。
求める手段と、主体別に、二酸化炭素の排出量の削減に
要したコストを求める手段と、主体別に、前記排出量の
削減量が予め設定されている目標値を達成したか否か
を、排出権の売買量を含めて判別し、目標を達成した主
体を、コストに関する基準に基づいてソートして出力す
る手段と、を備える。このような構成とすることによ
り、例えば、最小コストで、削減量の目標を達成した主
体を求めることができる。
る手段と、前記受け付けた通知に従って、取引情報を更
新する手段とを配置してもよい。
端末は、複数の取引端末と取引サイトとから構成され、
二酸化炭素の排出権の取引を支援するシステム用のもの
であり、前記取引サイトに対して、量と価格を特定し
て、二酸化炭素の排出権の取引の注文を送信する手段
と、前記取引サイトからの、取引の結果を示す情報を受
信して出力する手段とを備える、ことを特徴とする。
る手段と、他の取引端末からの相対取引の提案を受諾、
拒否、修正提案する手段と、取引が成立した場合に、取
引に係る削減量を前記取引サイトに通知する手段を取引
端末に配置してもよい。
酸化炭素排出量削減コスト評価システムは、投資額と二
酸化炭素の排出量の削減量との長期的な関係を示す長期
間限界曲線と、投資額と二酸化炭素の排出量の削減量と
の短期的な関係を示す複数の短期限界曲線とを記憶する
手段と、長期的観点に基づく投資額を入力する入力手段
と、入力された投資額により達成される削減量を前記長
期限界曲線に基づいて判別する判別手段と、前記判別手
段により判別された削減量と入力された投資額とを充足
する短期限界曲線を選択する選択手段と、短期的な削減
量を入力する手段と、入力された短期的な削減量を達成
するための投資額を選択された短期限界曲線から求める
手段と、を備えることを特徴とする。
のシステムとして動作させるためのプログラムを、記録
媒体(フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM
等)に格納して配布し、該プログラムをコンピュータ
(群)に「インストールすることにより、上述の処理を
実行するサーバ等を構成することができる。
二酸化炭素の排出権の取引システムについて説明する。
図1は、本実施の形態に係る排出権取引システムの構成
を示す。図示するように、このシステムは、インターネ
ットIN上に配置され、二酸化炭素の排出権に関するサ
イバー市場を提供する取引サイト11と、サイバー市場
で排出権の取引および取引状況の確認を行うための端末
群21(211〜21n)とから構成される。
買の注文を逐次処理し、取引状況の確認要求があると
き、取引状況を取引端末21へ通知するためのものであ
り、図2に示すように、取引サーバ111と、取引情報
DB(データベース)112と、利用者情報DB113
と、管理端末114とを備える。
の機能(ウエッブ制御機能)とデータベースサーバとし
ての機能(DB制御機能)とを備える。なお、取引サー
バ111は、物理的に1台のコンピュータ装置で構成さ
れる必要はなく、例えば、複数台のコンピュータから構
成されてもよい。
て、インターネットINを介して各取引端末21からの
アクセスを受け付けて、認証処理を行い、認証成功を条
件として、ウエッブページを提供して、アクセス元の取
引端末21との間で情報を伝達する。
取引情報DB(データベース)112と利用者情報DB
113とをアクセスして、これらのDB上のデータを検
索し、データを読み出し、また、これらのDBにデータ
を書き込む。
文、成約結果等を履歴と共に登録する。
に、取引サーバ111へのアクセスが認められている利
用者の、ID、パスワード、国名、担当者名、担当部署
名、連絡先、(住所、電話番号、ファクシミリ番号、e
−メールアドレス)、削減目標値、自主削減量、売買
量、及び、コストに関する情報を記憶する。
た識別子である。「パスワード」は、取引サーバ111
をアクセスする際に要求される認証情報である。取引サ
ーバ111は、IDにより、アクセス者を識別し、ID
とパスワードとの対によりアクセス者を認証する。「国
名」は排出権を取引する主体たる国の名称である。「担
当者名」と「担当部署名」は、取引を担当する人物の氏
名・役職(例えば、環境大臣)と所属部署(例えば、省
庁)である。また、「連絡先」は、担当者の連絡先であ
り、住所、電話番号、ファクシミリ番号、e−メールア
ドレスなどの情報を含む。「削減目標値」は、各国に割
り当てられた削減目標値である。各取引サイクル(例え
ば、1年)毎に設定される。自主削減量は、各国が自国
内で削減した二酸化炭素の排出量である。売買量は、こ
の国が購入又は販売した削減量であり、例えば、目標が
xトン(t)で、自主削減量がytの場合、x>yなら
ば、目標達成のために、(x−y)t分排出権を購入す
る必要がある。また、x<yならば、目標を達成しつ
つ、(x−y)t分排出権を販売することが可能であ
る。
出権の売買に要したコストであり、個々のコストとコス
トの和とを含む。
引情報DB112、及び利用者情報DB113を管理す
るための端末である。
れ設置され、図4に示すように、通信部211と、表示
部212と、入力部213と、制御部214とを備え
る。通信部211は、インターネットIN上の他の装置
と通信を行う。表示部212は様々な情報を表示する。
入力部213は、様々なデータや指示を入力する。
ら構成され、排出権取引用のブラウザを含む動作プログ
ラムや、限界費用曲線を記憶している。限界費用曲線
は、その国において、二酸化炭素の排出削減量と経済的
コストを対応付ける曲線であり、短期限界費用曲線は、
短期(1〜3年)のうちに削減する排出量と経済的コス
トとの関係を示す。長期限界費用曲線は、長期(5〜1
0年)のうちに削減する排出量と経済的コストとの関係
を示す。自然・社会環境や技術力などにより、各曲線は
国毎に異なる。
いた取引処理について説明する。取引実行者は、制限時
間内において低価格で目標排出量に到達することを目的
として、排出権の売買と自主削減を行う。まず、投資の
ための判断を行うため、取引実行者は、取引端末21の
入力部213を操作し、自主削減量決定処理を指示す
る。この指示に応答し、制御部214は、表示部212
上に、図5(a)に示すように、長期限界費用曲線を表
示する。取引実行者が、投資額I1を入力すると、制御
部214は、長期限界費用曲線と投資額I1の交点を求
めて表示する。即ち、長期的観点で、その投資額で削減
できる量Q1を求める。さらに、制御部214は、この
交点を通る短期限界費用曲線を求め、図5(b)に示す
ように表示する。即ち、同一の投資額I1で同一の削減
量Q1を短期間で実現できるような短期限界曲線を求め
て表示する。次に、取引実行者が、短期的な観点からの
自主削減量Q2を入力すると、制御部214は、短期限
界費用曲線と自主削減量Q2により削減金額I2を決定
し、表示する。即ち、国内での短期間で削減量Q2を実
現するために投資すべき額I 2を求めて表示する。取引
実行者等は、この投資と削減の操作を繰り返し、この結
果を比較検討することにより、短期及び長期にわたり自
主削減目標を達成するために要するコストと自主削減量
との関係を求め、自主削減のスキームを決定することが
できる。
長期限界曲線と複数の条件設定を前提とする短期限界曲
線が用意される。そして、長期的に、二酸化炭素削減の
ための投資額I1として100(単位は任意)を予定し
ているとする。この投資額200を全て国内での二酸化
炭素の削減に当てるとすれば、長期限界曲線と投資額と
の交点を求めることにより、削減できる量Q1(ここで
1000tとする)が求められる。これにより、長期的
に自国に割り当てられた削減量を、投資額200で、達
成できるか否かが判断できる。
1000tを実現できる短期限界曲線が表示される。こ
こで、短期的に実現すべき削減量として500tを想定
下とすると、500tを入力する。すると、その500
tを短期的に実現するために必要な投資額(例えば、6
0)が表示される。これにより、この国では、長期的に
は100、短期的に60の投資を行うことにより、削減
目標を達成できることがわかる。
線を複数用意し、長期投資及び短期投資を変更しなが
ら、上述の処理を繰り返すことにより、様々な社会環境
や自然環境の変化及び技術進歩を考慮しつつ、削減目標
を達成するために、必要な短期及び長期の投資額を求め
ることができる。
である。例えば、図6に示すように、まず、長期投資曲
線CL1〜CLnが用意されている場合に、iを1に初
期化し(ステップS001)、続いて、長期投資曲線C
Liを読み出す(ステップS002)。
値)に設定する(ステップS003)。次に、長期限界
曲線に基づく削減量Q1を求め(ステップS004)、
投資額I1と削減量Q1を達成しうる短期限界曲線を求
める(ステップS005)。次に、短期的な削減量Q2
を設定し(ステップS006)、対応する短期投資額I
2求める(ステップS007)。
か否かを判別する(ステップS008)。短期削減量Q
2が限界値に達していると判別すると、長期投資額I1
が限界値に達したか否かを判別する(ステップS00
9)。長期投資額I1が限界値に達していると判別する
と、i=nか否か、即ち、長期投資曲線が最後のCLn
であるか否かを判別する(ステップS010)。
別すると、i=nか否か、即ち、長期投資曲線が最後の
CLnであるか否かを判別する(ステップS011)。
一方、ステップS008で、短期削減量Q2が限界値に
達していないと判別した場合には、短期削減量Q2を、
例えば、ΔQ変更して、短期削減量Q2を更新して(ス
テップS011)、ステップS007にリターンする。
一方、ステップS009で、長期投資額I1が限界値に
達していないと判別した場合には、長期投資額I1を、
例えば、ΔI変更して、長期投資額I1を更新して(ス
テップS012)、ステップS004にリターンする。
ではないと判別した場合には、iを+1して(ステップ
S013)、ステップS002にリターンする。一方、
ステップS010で、iが限界値nであると判別した場
合には、ステップS001〜S013の処理で生成し
た、様々な、データをソートして、例えば、一覧形式
で、出力(印刷、表示)する。投資担当者は、この出力
から、最も効率のよい投資内容を求める。
国内での投資額と削減量を考慮し、例えば、自国内での
削減量の不足分を補うため、戦略的に自国内での削減量
を抑えて不足分を補充するため、或いは、自国内での削
減量の余剰分を経済価値に変換するため、排出権の取引
を行う。
取引とがある。まず、オークション取引について説明す
る。オークション取引の場合には、まず、取引端末21
を取引サイト11に接続する。取引実行者は、動作プロ
グラムを起動し、まず、取引サイト11との間のセッシ
ョンを確立する。取引端末21と取引サイト11との間
のセッションが確立すると、取引サーバ111は、図7
に示すログイン用のトップページを、取引端末21に送
信し、取引端末21の制御部214は、トップページを
表示部212上のブラウザに表示する。取引実行者は、
IDとパスワードとを入力し、「送信」をクリックす
る。
アクセスし、IDとパスワードとの対が登録されている
か否かを判別し、登録されていれば、図8に示す選択ペ
ージを取引端末21に送信する。取引端末21は、この
選択ページを受信し、表示部212上に表示する。取引
実行者は、表示されている「売買注文入力」と「取引情
報閲覧」との一方を選択する。ここでは、「売買注文入
力」を選択したこととする。この操作に応答して、取引
サーバ111は、図9に示す注文入力ページを取引端末
21に送信する。
信し、表示部212に表示する。取引者は、表示された
取引ページ上に、「売」と「買」の別、単価、数量(例
えば、t(トン))、期限を指定する。取引者は、取引
の内容を確認し、内容が正しければ、「送信」ボタンを
クリックする。
注文を受け付け、買注文の場合には、取引情報DB11
2上の買注文リストに登録し、売注文の場合には、取引
情報DB112上の売注文リストに登録する。
する確認ページを取引端末21に送信する。取引実行者
は、確認ページで注文内容を確認する。
取引処理を繰り返して実行する。まず、取引サーバ11
1は、登録されている売買注文のうちで、単価が最も高
い買注文と、単価が最も低い売注文とを抽出し(ステッ
プS111)、取引が成立するか否かを判別する(ステ
ップS112)。
引を成立させる(ステップS113)。なお、売値と買
値とが異なる場合には、例えば、成約価格として中間値
を取る等、取引の公平を期すようにしてもよく、成約の
手法自体は任意である。
B112に登録し(ステップS114)、成立した取引
に基づいて、残買注文と残売注文を更新する(ステップ
S115)。さらに、利用者情報DB113上の売買量
とコストを更新する(ステップS016)。以後、ステ
ップS011にリターンし、同様の処理を繰り返す。
文とが、登録されている場合に、単価が最も高い買注文
である注文No1237と単価が最も低い売注文である
注文No1234とは、単価が共に100(単位は任
意)であり、取引が成立しうる(ステップS112;Y
ES)。従って、取引を成立させ(ステップS11
3)、成立した取引の内容を取引情報DB112に登録
し(ステップS114)、成立した取引に基づいて、残
買注文と残売注文を図11(b)に示すように更新する
(ステップS115)。即ち、注文No1234につい
ては、全数量の取引を完了したので、注文リストから削
除する。一方、注文No1237の買い注文について
は、数量200tのうちの、100tの取引が成立した
だけであるので、残数量を100tとして、リストへの
掲載を継続する。そして、利用者情報DB113上の、
売主の売買量を「100t売」とし、買主の売買量を
「100t買」とし、それらのコストを、売主について
は「利益:10000t(又は−10000」とし、買
主のコストを「損益:10000(+10000)」と
する(ステップS116)。
注文主に、成立した取引を通知する。また、取引サーバ
111は、期限を経過した注文を適宜消去する。
は、自己の取引端末21の取引プログラムを起動し、交
渉相手を特定する情報と、売り買いの別、単価と、数量
とを指定し、「送信」をクリックする。
定された相手のアドレスに、自己の識別情報(ID)を
付加して、通信部211を介して取引要求を送信する。
グラムの制御に従って、他の取引端末21からの相対取
引の要求を通信部211を介して受信し、これを例え
ば、図12に示すように表示する。相対取引の提案を受
けた取引実行者は、提案の内容を確認し、注文を保留す
るか、その注文に対して交渉するか、注文を確定するか
を選択し、いずれかのボタンをクリックする。
立せず、注文が継続される。一方、「交渉」を選択した
ときは、売買単価と売買量を変更することができる。制
御部214は、図13に示すようなページを表示し、取
引実行者は、このページ上で取引内容を修正し、新しい
注文として返信する(図13では、単価と売買量が変更
されている;総額は自動計算)。この返信を受信した場
合の動作は、相対取引の申し込みを受けた場合と同様で
ある。「取引確定」を選択したときは、取引が成立した
ことを、取引サーバ111と要求元の取引端末21に送
信する。取引サーバ111は、図10に示す処理のステ
ップS114〜S116の処理を行う。このようにし
て、二酸化炭素の排出権の取引を行う。
に登録されている取引情報を適宜集計及び統計処理す
る。
することができる。この場合、例えば、図8の選択ペー
ジ上で、「取引情報閲覧」を選択する。この操作に応答
して、取引サーバ111は、集計及び統計処理しておい
た取引データを加工し、取引価格と取引量のグラフ、売
買注文状況、取引成立状況等の表示用ページ情報を生成
し、取引端末21に送信する。例えば、取引価格と取引
量のグラフは、取引価格の平均値を時系列で示すグラ
フ、取引量は棒グラフ、売買注文状況は、各取引端末2
1が送受信した注文状況の一覧等に加工し、送信する。
取引端末21は、受信した取引状況を示すグラフを表示
する。また、売買注文状況については、取引が成立して
いない注文について、取消を可能としてもよい。取引実
行者は、これらの情報から、現在の取引状況を判断し、
投資の参考とする。
引管理者)は管理端末114を用いて、すべての取引端
末21の取引状況を監視し、表示することができる。ま
た、管理端末114を介して、取引管理者から各取引端
末21へメッセージまたはアンケートを送信することが
できる。取引端末21は取引管理者から送信されたメッ
セージまたはアンケートを受信すると、随時表示する。
取引実行者は、取引端末21に表示されたアンケートに
対して回答を行うことができる。管理端末114はアン
ケート等の回答を表示することができる。取引の1サイ
クルが終了すると(目標達成までの期限が到達する
と)、取引管理者は管理端末114から取引の集計を行
う。
示に応答し、各取引端末21から、自主削減(国内削
減)の量及び投資額(コスト)を収集し、利用者情報D
B113に登録する。そして、実際の削減量(購入又は
売却した量を加味している)が、目標値に達しているか
否かを判別する。即ち、各取引端末21を所有する国
が、削減目標を達成したか否かを判別する。例えば、削
減目標がTで、実際の自主削減量がSで、排出量の削減
量の購入量がBとすると、S+B≧Tならば目標を達成
しており、S+B<Tならば目標を達成していない。ま
た、削減目標がTで、実際の自主削減量がSで、販売し
た排出権の量をBとすると、S−B≧Tならば目標を達
成しており、S−B<Tならば目標を達成していない。
目的値を達成していない場合には、例えば、制裁を課す
ため、利用者情報DB113に、目標未達成者のリスト
(ブラックリスト)を作成し、該リスト掲載者の次の取
引サイクルでの取引を禁止する。
の削減に要したコスト(自主削減のコストと売買のコス
ト(又は利益)の国別の総和を求め、より低コストで目
標削減量に達した取引端末21(国)を上位とし、その
順位を決定する。その取引端末21が行った取引手法を
研究することにより、効率のよい排出権の取引手法を研
究することができる。
れば、電子的取引により、二酸化炭素の排出権を取引で
きる。
されず、種々の変形及び応用が可能である。例えば、上
記実施の形態においては、取引を取引実行者の指示に従
って行うようにしたが、自動化してもよい。取引端末2
1の自動動作の動作モードとしては、例えば、ランダム
動作モードと、条件指定モードを設定できる。ランダム
動作モードを選択したときは、例えば、ランダムなタイ
ミングで、市場にアクセスし、その時点で、例えば、一
定額の排出権を購入する。
周期で市場にアクセスし、市場のその時点での取引値が
予め設定された条件に合致していれば、売り又は買いの
取引を行う。例えば、基準として、第1の売買基準価格
(販売基準価格)と第2の売買基準価格(購入基準価
格)を設定し、市場にアクセスした時点での取引価格が
第1の売買基準価格よりも高ければ、保有している排出
権のうちの所定量を売却し、市場にアクセスした時点で
の取引価格が第2の売買基準価格よりも低ければ、所定
量の排出権を購入するようにしてもよい。また、第1と
第2の売買基準価格を、状況や時間に応じて変化させる
ようにしてもよい。
排出権を実際に取引する例について説明したが、二酸化
炭素の排出権の取引をシミュレートするシステム或いは
ゲームなどにも同様に適用可能である。
テムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実
現可能である。例えば、コンピュータに上述の動作を実
行するためのプログラムを格納した媒体(フロッピーデ
ィスク、CD−ROM等)から該プログラムをインスト
ールすることにより、上述の処理を実行するサーバ等を
構成することができる。なお、上述の機能を、OSが分
担又はOSとアプリケーションの共同により実現する場
合等には、OS以外の部分のみを媒体に格納してもよ
い。
ネットワークを介して配信することも可能である。例え
ば、通信ネットワークの掲示板(BBS)に該プログラ
ムを掲示し、これをネットワークを介して配信してもよ
い。そして、このプログラムを起動し、OSの制御下
で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行させ
ることにより、上述の処理を実行することができる。
二酸化炭素の排出権の取引を電子市場上で適切に行うこ
とができる。
引システムの構成を示す図である。
る利用者情報の一例を示す図である。
トを求める手順を説明するための図である。
る手順を説明するための図である。
をかを選択するページの一例を示す図である。
チャートである。
図である。
Claims (11)
- 【請求項1】二酸化炭素の排出権の取引を支援するシス
テムであって、 複数の取引端末と取引サイトとから構成され、 前記複数の取引端末は、前記取引サイトに対して、二酸
化炭素の排出権の取引の注文を送信する手段と、前記取
引サイトからの、取引の結果を示す情報を受信して出力
する手段とを備え、 前記取引サイトは、二酸化炭素の排出権の売注文と買注
文を前記取引端末から受け付ける受付手段と、受付手段
により受け付けた売注文と買注文とを記憶する記憶手段
と、前記記憶手段に記憶されている売注文と買注文とを
マッチングし、条件の合致するものを判別するマッチン
グ手段と、前記マッチング手段により、条件が合致する
と判別された売注文と買注文との間で取引を成立させる
と共に、前記記憶手段に記憶されている売注文と買注文
とを成立した取引に基づいて、更新する更新手段と、を
備える、 ことを特徴とする二酸化炭素排出権取引システム。 - 【請求項2】前記取引サイトは、 主体別に、削減した二酸化炭素の排出量を求める手段
と、 主体別に、売買された二酸化炭素の削減量を求める手段
と、 主体別に、削減に要したコストと売買による利益又はコ
ストとの実質的な和を求める手段と、 前記削減量が予め設定されている目標値を達成したか否
かを、売買量を含めて判別する手段と、 目標を達成した主体を一定基準に基づいてソートして出
力する手段と、を備える、ことを特徴とする請求項1に
記載の二酸化炭素排出権取引システム。 - 【請求項3】前記取引端末は、排出権の相対取引を他の
取引端末に提案する手段と、他の取引端末からの相対取
引の提案を受諾、拒否、修正提案する手段と、売買が成
立した場合に、成約した取引に係る削減量を前記取引サ
イトに通知する手段を備え、前記取引サイトは、通知さ
れた削減量とその主体とを記憶する、 ことを特徴とする請求項1又は2に記載の二酸化炭素排
出権取引システム。 - 【請求項4】前記取引端末は、 投資額と二酸化炭素の排出量の削減量との関係を示す長
期間限界曲線と短期限界曲線とを記憶する手段と、 投資額を入力する手段と、 入力された投資額により、削減可能な排出量を前記長期
限界曲線に基づいて判別する手段と、 判別された排出量と投資額とを充足する短期限界曲線を
選択する手段と、 短期的な排出量の削減量を入力する手段と、 入力された削減量を達成するための投資額を選択された
短期限界曲線から求める手段と、をさらに備える、こと
を特徴とする請求項1、2又は3に記載の二酸化炭素排
出権取引システム。 - 【請求項5】二酸化炭素の排出権の取引を支援するシス
テムであって、 二酸化炭素の排出権の売注文と買注文を受け付ける受付
手段と、 受け付け手段により受け付けた売注文と買注文とを、記
憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶されている売注文と買注文とをマッ
チングし、条件の合致するものを判別するマッチング手
段と、 マッチング手段により、条件が合致すると判別された売
注文と買注文との間で取引を成立させると共に、前記記
憶手段に記憶されている売注文と買注文とを成立した取
引に基づいて、更新する更新手段と、 を備えることを特徴とする二酸化炭素排出権取引システ
ム。 - 【請求項6】主体別に、削減した二酸化炭素の排出量を
求める手段と、 主体別に、二酸化炭素の排出量の削減に要したコストを
求める手段と、 主体別に、前記排出量の削減量が予め設定されている目
標値を達成したか否かを、排出権の売買量を含めて判別
し、目標を達成した主体を、コストに関する基準に基づ
いてソートして出力する手段と、 をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいず
れか1項に記載の二酸化炭素排出権取引システム。 - 【請求項7】排出権の相対取引の結果の通知を受け付け
る手段と、 前記受け付けた通知に従って、取引情報を更新する手段
とをさらに備えることを特徴とする請求項5又は6に記
載の二酸化炭素排出権取引システム。 - 【請求項8】複数の取引端末と取引サイトとから構成さ
れ、二酸化炭素の排出権の取引を支援するシステム用の
取引端末であって、 前記取引サイトに対して、量と価格を特定して、二酸化
炭素の排出権の取引の注文を送信する手段と、 前記取引サイトからの、取引の結果を示す情報を受信し
て出力する手段とを備える、 ことを特徴とする取引端末。 - 【請求項9】排出権の相対取引を他の取引端末に提案す
る手段と、他の取引端末からの相対取引の提案を受諾、
拒否、修正提案する手段と、取引が成立した場合に、取
引に係る削減量を前記取引サイトに通知する手段を備え
る、ことを特徴とする請求項8に記載の取引端末。 - 【請求項10】投資額と二酸化炭素の排出量の削減量と
の長期的な関係を示す長期間限界曲線と、投資額と二酸
化炭素の排出量の削減量との短期的な関係を示す複数の
短期限界曲線とを記憶する手段と、 長期的観点に基づく投資額を入力する入力手段と、 入力された投資額により達成される削減量を前記長期限
界曲線に基づいて判別する判別手段と、 前記判別手段により判別された削減量と入力された投資
額とを充足する短期限界曲線を選択する選択手段と、 短期的な削減量を入力する手段と、 入力された短期的な削減量を達成するための投資額を選
択された短期限界曲線から求める手段と、を備えること
を特徴とする二酸化炭素排出量削減コスト評価システ
ム。 - 【請求項11】コンピュータを、 請求項1乃至10のいずれかに記載のシステム又は端末
として機能させるためのプログラムを記録した、コンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体。
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