JP4672580B2 - 温暖化ガス排出量取引支援システムと方法、およびプログラム - Google Patents

温暖化ガス排出量取引支援システムと方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、発電を行う電気事業者を対象として、二酸化炭素などの温暖化ガス排出量取引を支援する技術に関するものである。
近年の地球環境に対する意識の高まりに伴い、二酸化炭素などの温暖化ガス濃度の増加による地球温暖化は、世界的規模で人類が取り組むべき大きな課題となっている。このような状況の下で、1997年12月に開催された「気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)」においては、いわゆる京都議定書が採択され、先進国の地球温暖化ガスの削減について法的拘束力のある数値目標が決定された。
京都議定書では、地球温暖化ガスの排出量を削減するために幾つかの方法が規定されているが、そのうちの一つに市場メカニズムを活用した「排出量取引」制度がある。これは、二酸化炭素などの地球温暖化ガスを排出することができる「枠」を市場で取引する制度である。
しかしながら、我国における排出量取引の制度の詳細は定まっておらず、その具体的な取引システムとしては幾つかの方法が考えられているが、いずれの場合にも排出量の取引価格は市場メカニズムによって決まることになる。すなわち、価格は需要と供給によって刻々と変わり、将来の価格を正確に予測することは原理的に不可能である。
したがって、排出量を取引しようとする電気事業者は、どの程度の量を、どのような単価で、どの時点で購入あるいは販売すればよいかという意思決定を行う必要がある。
これに対して、排出量取引は比較的新しい制度であるため、その取引方法はまだ開発途上の技術であるが、取引方法そのものに関する従来技術としては、例えば、特許文献1に記載の技術が存在する。この特許文献1は、ネットワークを通じて排出量を取引するための場を提供し、入札者と応札者をマッチングするための取引所システムを提案するものであり、特定の取引者が自社の取引を効率的に行うためのものではない。
排出量取引に関連する他の技術としては、二酸化炭素の排出量を削減するための技術が従来提案されており、例えば、特許文献2に記載の技術が存在する。この特許文献2は、あるエネルギー需要家に対して、温室効果ガスの排出性質の異なる複数のエネルギー生産手段を組み合わせてエネルギー需要量と温室効果ガス排出量が目標値を満たすようにするものであり、このような排出量の管理に排出量の取引を含めてコストの最小化を図るものである。しかし、この特許文献2の技術において、排出量取引は二次的なものであり、直接の目標ではなく、また、電力を市場で取引する仕組み(電力取引)に関しても明示的には取り扱っていない。
排出量取引に関連する他の技術としては、さらに、排出量の評価を行う技術が従来提案されており、例えば、特許文献3に記載の技術が存在する。この特許文献3の技術は、電力需要家の電力需要量が変化した場合、二酸化炭素の排出量に影響を与える要因を分析するにあたり、二酸化炭素排出係数として全電源平均あるいは火力平均を用いることにより排出量を精度よく評価しようとするものである。この特許文献3の技術も、排出量取引を直接の目的としたものではなく、また、電力取引についても具体的には考慮されていない。
特開2002−149978 特開2005−135206 特開2005−4403
前述したように、排出量取引に関連する技術としては、従来、排出量の取引を行う市場システムそのものか、排出量の削減方法、あるいは排出量の評価方法を主たる目的としたものしか存在していなかった。
しかし、排出量取引が実際に開始された段階では、各電気事業者は、自社の目的に従って取引を行うわけであるから、個々の電気事業者の立場での排出量取引を支援するためのシステムが必要になる。個々の電気事業者の目的は、排出量の削減であったり、排出量の販売による増収であったり、総コストの削減であったりというように、電気事業者により異なってくる。したがって、個々の電気事業者の目的に応じて、排出量取引の計画や支援方法も異なったものとなる。
ここで、排出量の具体的な取引方法としては、多様な方法が考えられるが、基本的には、電気事業者毎に割り当てられた排出量の目標値があり、排出量がその値を超える電気事業者は、その超過分を削減するか、何らかの方法で他の電気事業者から排出量の割り当て(=排出量枠)を購入する必要がある。逆に、割り当てられた目標値より排出量が少ない電気事業者は、この不足分の排出量枠を他の電気事業者に販売することで収入が得られることになる。
排出量取引の制度は、このような仕組みを通じて社会全体の温暖化ガス排出量を削減しようとするものである。各電気事業者は、自らの利益を最大化するように行動するが、この場合にも、市場原理によって社会全体の排出量が最も小さなコストで削減できるものと推測されている。
すなわち、排出量取引に参加する電気事業者は、排出量を削減するのがよいか、あるいは、自らの排出量は削減しないで他の電気事業者から排出量枠を購入するのがよいか、という選択を、一般的に、コストの比較によって決定するものと推測される。したがって、排出量取引を支援する具体的なシステムとしては、例えば、排出量削減コストの比較を行う支援システムが必要となる。
このようなコスト比較により電気事業者が排出量枠の購入を決定するのは、他の手段による排出量削減コストより購入価格が安い場合である。排出量枠の購入により確実に利益を得るためには、何らかの方法で自社の排出量削減コストを正確に把握する必要がある。一方、排出量枠を販売する場合にも、市場における適正な価格以下で販売すると本来得られるべき利益が得られないことになるので、このような不利益を回避するために、適切な販売価格の設定が重要になる。
しかしながら、正確なコスト比較により排出量取引を具体的に支援するために有効なシステムは、従来提案されていない。以下では、電力を供給する発電事業者を例にとって、従来技術の課題について説明する。
発電事業者の場合、石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料を用いた発電機による発電量が増加すると、通常は、地球温暖化ガスの排出量も増加する。必要な電力量は定まっているため、発電量を減らして排出量を削減することはできないが、その一方で、古い発電設備を更新したり、燃料の種類を温暖化ガスの排出量の少ない燃料に変更したりすることによって、排出量を削減することは可能である。従来技術では、このような設備更新や燃料変更に必要なコスト(排出量削減コスト)から排出量枠の価格の評価が行われていた。しかし、設備更新や燃料変更に必要なコストの評価は容易ではないという課題があった。
長期的な計画においては、予め評価しておいた排出量削減コストと比較して排出量枠の適切な売買を支援することもできる。しかし、日々刻々と変化する市場における排出量枠の売買については、同じ手法では対応できず、適切な支援は困難であるという課題があった。
特に、自社の割り当て排出量と実際の排出量の値が近い場合には、日々の発電量の変化によって、排出量枠を購入した方がよい場合と、販売した方がよい場合が刻々と変化する可能性があり、従来の方法では対応が不可能である。
さらに、発電事業者の場合には、総排出量を削減することが事業の目的に反する可能性もあるため、排出量の絶対値ではなく単位電力量あたりの温暖化ガスの排出量(排出原単位)を低下させることを目的にする場合がある。排出原単位は、二酸化炭素(CO2)に換算した温暖化ガスの排出量(kg−CO2)を発電量(kWh)で割った値である。これは、例えば、CO2の排出量は増えても、単位電力量あたりのCO2発生量が低下すればよいという考え方である。
この場合、個々の発電機の発電量とCO2排出量を詳細に把握する必要がある。排出量取引を利用するには、これをリアルタイムで評価する必要も生じる。さらに、最近では卸電力取引所において売買される電力もあるため、この寄与も考慮する必要がある。排出原単位が目標の場合、単純に排出量を取引するだけでは排出原単位を増減できないという問題もある。
以上のように、従来の技術では、多様な目的に応じた取引計画を必要とする電気事業者の排出量取引を支援することは不可能であった。
例えば、特許文献1は、特定の電気事業者の取引計画を支援するためのものではない。特許文献1に記載の技術は、二酸化炭素の削減コストから望ましい取引量を評価する機能を有するが、これはある国の一般的な二酸化炭素削減コストを用いて国ごとの単価を評価するものであり、特定の電気事業者が自社の取引計画に直接利用することはできない。
また、特許文献2に記載の技術は、エネルギー生産手段として市場における購入電力を追加し、排出量取引を積極的に導入すれば、支援システムにもなりうるが、そのための機能を保持していない。
また、特許文献3は、排出量取引を目的としたものではない。この特許文献3は、全電源平均あるいは火力平均を用いることにより排出量を評価するものであるが、電気事業者の実際の排出量取引を支援するためには、全電源平均や火力平均の排出係数を用いるだけでは不十分である。
一方、個々の電気事業者が排出量枠を評価するための排出量削減コストの計算は、従来から行われている。以下には、発電事業者の場合を例にとって、排出量削減コストの計算方法について説明する。
発電事業者が、発電機をN台(N≧1)保有している場合に、個々の発電機の発電量をVi、全発電量をVTOTとすると、この全発電量VTOTは電力供給量であるため、一定値である必要がある。すなわち、全発電量VTOTは、次の式(1)により計算される。
この式(1)において、個々の発電機の発電量Viは、実際の発電機による発電量に限らず、発電事業者が調達する個々の調達先毎の電力量を包含するものであり、例えば、電力購入契約により購入する電力量であってもよい。したがってまた、全発電量VTOTは、発電事業者が供給する全電力量を意味する。
いずれにせよ、ここで重要な点は、全発電量VTOTが一定値であることは必要条件であり、十分条件ではないことである。すなわち、式(1)で示す全発電量VTOTや個々の発電機の発電量Viは、一定期間の積分値であるが、実際の事業では、時刻毎にほぼ一致している必要がある。これに対して、温暖化ガス排出量は、時刻毎ではなく、1時間、1日、1月、1年といった単位の実質的な時間経過を含む一定期間の積分値で評価する必要がある。また、排出率のような時間変化率を議論する場合にも、現実的には同様な単位の一定期間の排出量に基づいて計算することになる。
個々の発電機の温暖化ガス排出量をEi、温暖化ガスの総排出量をETOTとし、また、発電機ごとに定まる単位電力量あたりの排出量をeiとすると、温暖化ガスの総排出量ETOTは、次の式(2)により計算される。
ここで、単位電力量あたりの排出量(排出原単位)eiは、発電機毎の発電効率ηi(%)と、燃料の種類によって決まる単位発熱量あたりのCO2発生量(CO2排出係数)rj(kg−CO2/MJ)から、次の式(3)により計算される。なお、この式(3)において、λは総合損失率であり、送電損失等を考慮する場合に用いるパラメータである。
一方、個々の発電機の発電コストをCi、総コストをCTOTとすると、総コストCTOTは、次の式(4)により計算される。
ここで、gi(Vi)は、発電機毎に決まるコスト関数である。厳密には、コスト関数giは、個々の発電機の発電量Viだけの関数ではない。しかし、ここでは、説明の簡略化の観点から、Viだけの関数で近似できるものとする。個々の発電機の発電コストCiは、一般には個々の発電機の発電量Viに比例しないが、ここでは、説明の簡略化の観点から、個々の発電機の発電量Viに比例すると仮定し、この場合の発電単価をpiとする。なお、個々の発電機の発電コストCiが個々の発電機の発電量Viに比例しない一般的な場合には、コスト関数gi(Vi)を折れ線で近似することで同様な議論が可能である。
以上より、全発電量VTOTを一定に保ちつつ、温暖化ガスの総排出量ETOTをΔE減らしたときに、総コストCTOTがΔCだけ増加したとすると、排出量の削減コストは、ΔC/ΔEとなる。なお、このような温暖化ガスの総排出量ETOTの削減にあたっては、発電を行う発電機の台数を変化させる場合もある。
従来、以上のような排出量削減コストの計算にあたっては、例えば、二酸化炭素排出量の少ない新規の発電機を建設したものと仮定し、この場合における排出量削減コストを計算する方法が検討されている。しかしながら、新規の発電機の増設による温暖化ガス排出量の削減は、長期的な計画としては有効であるが、日々刻々と変化する排出量取引に対応することは困難である。
排出量削減コストの計算における従来の別の例としては、既存の発電機の温暖化ガス排出量を変更した場合における排出量削減コストを計算する方法も検討されている。ここで、発電機の温暖化ガス排出量の具体的な変更方法としては、特定の発電機において燃料の種類を変更する場合と、発電機を交換する場合、すなわち、ある発電機で発電するはずの発電量の一部または全部を他の発電機で発電する場合がある。
この方法は、新規の発電機の増設に比べれば現実的であるが、燃料変更や発電機交換に伴う排出量削減コストを実際に計算するのは容易ではない。すなわち、どの発電機をどの種類の燃料に変更するか、あるいは、どの発電機をどの発電機と入れ替えるか、という選択を全ての発電機の運転状況に応じて検討する必要があり、発電可能量や種々の制約も考慮する必要がある。発電機の台数が有限であれば、総当り的な方法で実行可能であるが、発電機の数が多くなると計算時間が膨大になる可能性がある。
さらに重要な点は、温暖化ガス排出量の値は積分値であるが、発電機には運転スケジュールがあるということである。仮に、ある発電機の発電量を低減して別の発電機の発電量を増加させることで排出量を削減でき、かつ、排出量削減コストが最小になったとしても、それらの発電機の運転時刻が異なっていれば、実際には発電量の交換は不可能である。
図21は、従来の排出量削減方法の一例を示す概念図である。この図21において、発電機1は、単位電力量あたりの温暖化ガス排出量(排出原単位)が比較的少ない発電機であり、発電機2は、排出原単位が発電機1より多い発電機である。また、図中の破線は排出量削減前の元の発電スケジュール、実線は排出量削減後の運転スケジュールをそれぞれ示している。
この図21の例においては、ある時刻に発電機1の発電量を増加させて、同一時刻に発電機2の発電量を低減することによって、合計の発電量を一定に保ちながら温暖化ガスの排出量を削減している。しかし、この場合の発電量の増減は、同一時刻に、同一系統内で行う必要がある。したがって、発電機の組み合わせだけでなく、どの系統内のどの発電機のどの期間の発電量を組み合わせるかについて検討する必要がある。このように、発電機の交換で排出量削減コストを最適化することは、実際には容易ではない。
年間計画等の長期的な計画を立てる場合には、例えば、原子力発電を増やして火力発電を減らすなどにより、温暖化ガスの排出量を削減することが可能である。しかし、日々の排出量取引のために、発電機の交換によって削減コストを最適化することは、少なくとも短期的には困難である。
これに対して、同一の発電機における燃料の変更は、同一の発電機においてなされるため時刻が異なるという問題はない。しかし、燃料の変更には、一定の準備期間が必要であり、また、発電機を一度停止する必要があるため、短期的な排出量取引に対応することは容易ではない。
以上に述べたように、従来の技術では、電気事業者が排出量取引を行う際に、目標となる量や価格を求めるための支援が困難であるという問題があった。さらに、電力取引を行う電気事業者が排出量取引を行う場合にも対応していないという問題があった。電気事業者が電力を売買した場合に、必要な排出量枠を自動的に調整することができないという問題もあった。
すなわち、電力購入契約や電力販売契約等、複数の電力取引契約を実施した場合、これらを合計して発電機の運転スケジュールに反映させるには時間がかかり、直ちに自社の持つ余剰あるいは不足の排出量を把握することが困難であるという問題があった。この場合、余剰の排出量枠は該当する時期を過ぎると価値がなくなるため、排出量枠を販売することによって本来得られるべき利益が得られないという問題が生じる。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、特に、発電を行う電気事業者に対して、日々刻々と変化する排出量取引の的確な取引量や取引価格の目標値を迅速に提示可能な温暖化ガス排出量取引支援システムと方法、およびプログラムを提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するために、電力取引システムと連携することで、発電機の発電量の増減および電力商品の売買とを組み合わせて温暖化ガス排出量を削減した場合の排出量削減効果を評価計算することにより、日々刻々と変化する排出量取引の的確な取引量や取引価格の目標値を迅速に計算可能としたものである。
本発明の温暖化ガス排出量取引支援システムは、発電を行う電気事業者を対象として温暖化ガス排出量取引を支援する温暖化ガス排出量取引支援システムにおいて、記憶手段、インタフェース手段、連携手段、評価期間設定手段、総排出量計算手段、総排出量修正手段、総排出量目標値設定手段、取引量目標値計算手段、評価計算手段、を有することを特徴としている。
ここで、記憶手段は、対象電気事業者の発電機毎の燃料種別、発電効率に関する発電機データ、燃料種別毎の温暖化ガス排出係数に関する排出係数データ、対象電気事業者の発電機による発電計画に関する発電計画データ、電力取引所を通じて実施された電力商品購入契約および電力商品販売契約に関する市場取引データ、他の電気事業者との相対による電力購入契約とその単位電力量あたりの温暖化ガス排出量、および他の電気事業者あるいは需要家との相対による電力販売契約に関する相対取引データを格納する手段である。インタフェース手段は、データの入力および結果の出力を行う手段である。連携手段は、電力取引システムと連携することで、電力取引所を通じて売買される電力商品に関する電力商品データおよび実施された電力商品購入契約または電力商品販売契約に関する市場取引データを取得する手段である。評価期間設定手段は、対象電気事業者の温暖化ガス排出量取引の対象となる将来の評価期間を設定する手段である。
総排出量計算手段は、前記記憶手段に格納された前記発電機データと前記排出係数データから得られる前記発電機毎の単位電力量あたりの温暖化ガス排出量と、前記記憶手段に格納された前記市場取引データおよび前記相対取引データに含まれる各契約とその単位電力量あたりの温暖化ガス排出量、および前記発電計画データに含まれる発電計画を用いて、対象電気事業者が前記評価期間に排出する温暖化ガス総排出量を計算して前記記憶手段に記憶する手段である。総排出量修正手段は、新たに実施された電力商品購入契約または電力商品販売契約に関する市場取引データを前記連携手段により取得する毎に、前記記憶手段に格納された対象電気事業者の前記評価期間における温暖化ガス総排出量を修正する手段である。
取引量目標値計算手段は、対象電気事業者の前記評価期間における前記温暖化ガス総排出量とその目標値または削減目標値との差に基づき、対象電気事業者が前記評価期間に購入あるいは販売すべき温暖化ガス排出量取引の売買量の目標値を計算する手段である。評価計算手段は、前記取引量目標値計算手段により得られた温暖化ガス排出量取引の売買量の目標値と、前記記憶手段に格納された各種データおよび前記連携手段により取得した電力商品データを用いて、発電機毎の単位電力量あたりの温暖化ガス排出量に応じた発電機の発電量の変更と電力商品の売買を組み合わせた場合の対象電気事業者の前記評価期間における温暖化ガス排出量の削減効果の評価計算を行うことで、対象電気事業者が前記評価期間に購入あるいは販売すべき温暖化ガス排出量取引の売買価格の目標値を算出する手段である。
本発明における温暖化ガス排出量取引支援方法およびプログラムは、上記システムの特徴を、方法およびコンピュータプログラムの観点からそれぞれ把握したものである。
本発明によれば、発電を行う電気事業者に対して、日々刻々と変化する排出量取引の的確な取引量や取引価格の目標値を迅速に提示可能な温暖化ガス排出量取引支援システムと方法、およびプログラムを提供することができる。
以下には、本発明を適用した温暖化ガス排出量取引支援システムの実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。なお、図中および以下の説明中では、説明の簡略化の観点から、「温暖化ガス排出量」を「排出量」と適宜略称している。
[構成]
図1は、本発明を適用した一つの実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システムを示すブロック図である。この図1に示すように、本実施形態の温暖化ガス排出量取引支援システム(排出量取引支援システム)100は、記憶部110、インタフェース部120、連携部130、演算部140等から構成されている。この排出量取引支援システム100の各部の詳細は次の通りである。
記憶部110は各種データを格納する部分であり、まず、排出量取引支援の基礎となる発電機データ11、排出係数データ12、発電計画データ13、需要予測データ14、相対取引データ15、市場取引データ16、燃料購入データ17、等の基礎データを格納している。記憶部110はまた、これらの基礎データを用いた計算結果や設定値として得られる評価期間21、温暖化ガス総排出量(総排出量)22、温暖化ガス総排出量目標値(総排出量目標値)23、温暖化ガス排出量取引目標値(排出量取引目標値)24等の計算結果データ、および、各種計算に使用するための計算条件データ31や画面表示に使用するための表示項目や画面形式に関する表示画面データ32等の、各種データを格納する。このような記憶部110は、コンピュータの有するメモリや補助記憶装置により実現可能である。
ここで、記憶部110に格納される上記データについて簡単に説明する。発電機データ11は、対象電気事業者の発電機毎の燃料種別、発電効率等の、個々の発電機に関するデータである。排出係数データ12は、燃料種別毎の温暖化ガス排出係数に関するデータである。発電計画データ13は、対象電気事業者の発電機による発電計画に関するデータに加えて、電力取引所を通じた電力商品取引計画に関するデータを含む。需要予測データ14は、発電計画の前提となる需要予測に関するデータであり、相対取引データ15に基づいて作成される。
相対取引データ15は、他の電気事業者との相対による電力購入契約に関するデータ、および、他の電気事業者あるいは需要家との相対による電力販売契約に関するデータを含む。市場取引データ16は、電力取引所を通じて実施された電力商品購入契約および電力商品販売契約に関するデータである。この市場取引データ16は、電力取引システム101から連携部130を通じて取得される。燃料購入データ17は、燃料業者から購入した燃料購入実績に関するデータである。この燃料購入データ17は、燃料取引システム102から連携部130を通じて取得される。
ここで、これらの基礎データ11〜17の関係について説明すると、まず、需要予測データ14は、相対取引データに含まれる相対による電力販売契約に基づいて作成されている。また、発電計画データ13は、相対取引データ15に含まれる相対による電力購入契約、市場取引データに含まれる電力商品購入契約および電力商品販売契約、および発電機データ11、需要予測データ14に基づいて作成されている。なお、このような需要予測データ14や発電計画データ13の作成方法は、本発明の対象ではないため、これ以上の説明は省略する。
評価期間21は、温暖化ガス排出量取引の対象となる将来の期間であり、演算部140により設定される。総排出量22は、対象電気事業者が将来の評価期間に排出する温暖化ガス総排出量の計算結果である。この総排出量22は、演算部140により、記憶部110に格納された発電機データ11、排出係数データ12、相対取引データ15、および発電計画データ13を用いて計算される。総排出量目標値23は、対象電気事業者の評価期間における温暖化ガス総排出量の目標値または削減目標値として設定された設定値である。
排出量取引目標値24は、対象電気事業者が評価期間に購入あるいは販売すべき温暖化ガス排出量取引の売買量と売買単価の目標値である。この排出量取引目標値24は、演算部140により、総排出量22と総排出量目標値23との差に基づいて計算される取引量目標値や、それを用いた評価計算により得られる取引価格目標値を含むが、本明細書中では、これらの目標値に加えて、さらに、対象電気事業者の評価期間における排出量の削減効果を示す排出量削減コストなどの排出量削減指標値をも含む広い概念として使用している。
排出量削減コストなどの排出量削減指標値は、演算部140により、取引量目標値や、記憶部110に格納された各種データおよび連携部130により取得した電力商品データを用いて、発電機毎の排出原単位に応じた発電機の発電量の変更と電力商品の売買を組み合わせた場合について計算される。また、電力商品データは、電力取引システム101から連携部130により取得される。
インタフェース部120は、データ入力部121とデータ出力部122を備えている。ここで、データ入力部121は、操作者の操作に応じた信号をコンピュータに入力するマウスやキーボード等の入力装置であり、データ出力部122は、データ入力部21で入力されたデータ、およびシステム内で処理された処理結果を操作者に対して表示または出力するディスプレイ、プリンタ等の出力装置である。
連携部130は、外部の電力取引システム101、燃料取引システム102、排出量取引システム103と連携して、これらのシステム101〜103とデータを授受する部分である。すなわち、連携部130は、電力取引システム101から、電力取引所を通じて取引される電力商品に関する電力商品データ、および実施された電力商品購入契約または電力商品販売契約に関する市場取引データ16を取得し、燃料取引システム102から燃料購入データ17を取得する。連携部130はまた、排出量取引システム103に対して、排出量取引目標値24を渡すと共に、排出量取引システム103から排出量商品データを取得する。
なお、このような連携部130は、コンピュータのメインメモリとそれに記憶されたEAI(Enterprise Application Integration)などのシステム連携用に特化されたプログラム、そのプログラムによって制御されるCPU、等の組み合わせにより実現可能である。
演算部140は、評価期間設定部141、データ抽出部142、総排出量計算部143、総排出量修正部144、総排出量目標値設定部145、取引量目標値計算部146、評価計算部147、データ登録部148、画面管理部149を備えている。
評価期間設定部141は、対象電気事業者の温暖化ガス排出量取引の対象となる将来の評価期間を設定して記憶部110に格納する部分である。データ抽出部142は、記憶部110に格納された発電機データ11、発電計画データ13、相対取引データ15、市場取引データ16から、設定された評価期間21に運転されている全ての発電機、および評価期間21を含む全ての契約を抽出する部分である。
総排出量計算部143は、記憶部110に格納された発電機データ11および排出係数データ12から得られる発電機毎の排出原単位(単位電力量あたりの排出量)と、記憶部110に格納された市場取引データ16および相対取引データ15に含まれる各契約とその排出原単位、および発電計画データ13に含まれる発電計画を用いて、対象電気事業者が将来の評価期間に排出する総排出量22を計算して記憶部に記憶する部分である。
なお、本明細書中において、単に「電力購入契約」と称した場合には、電力取引所を通じた電力商品購入契約と、他の電気事業者との相対による電力購入契約の両方を含む、全ての電力購入契約の意味で使用しており、また、「電力販売契約」と称した場合には、力取引所を通じた電力商品販売契約と、他の電気事業者との相対による電力販売契約の両方を含む、全ての電力販売契約の意味で使用している。そして、単に「契約」と称した場合には、これら全ての電力購入契約および電力販売契約を含む全ての電力取引契約の意味で使用している。
総排出量修正部144は、連携部130により取得された電力商品データに含まれる購入可能な電力商品および対象電気事業者が販売可能な電力商品を含む電力商品の中から、一つ以上の電力商品が選択される毎に、記憶部110に格納された対象電気事業者の評価期間における総排出量22を修正する部分である。総排出量目標値設定部145は、対象電気事業者の評価期間における総排出量の目標値または削減目標値を、総排出量目標値23として設定して記憶部110に記憶する部分である。
取引量目標値計算部146は、対象電気事業者の評価期間21における総排出量22とその総排出量目標値23との差に基づき、対象電気事業者が前記評価期間に購入あるいは販売すべき温暖化ガス排出量の取引量の目標値を計算する部分である。
評価計算部147は、取引量目標値計算部146により得られた取引量目標値と、記憶部110に格納された各種データおよび連携部130により取得した電力商品データを用いて、発電機毎の排出原単位に応じた発電機の発電量の変更と電力商品の売買を組み合わせた場合の対象電気事業者の評価期間における排出量の削減効果の評価計算を行うことで、対象電気事業者が評価期間21に売買すべき取引価格の目標値を算出する部分である。
すなわち、評価計算部147は、発電機毎の排出原単位に基づき、対象電気事業者が評価期間に複数の発電機の発電量を交換する形で変更した場合、あるいは、電力商品データを取得して発電機の発電量の変更と電力商品の売買を組み合わせた場合の排出量の削減効果を示す排出量削減コストなどの排出量削減指標値を計算することで、取引価格の目標値を算出する部分である。この評価計算部147は、一般的には、例えば、発電機の発電量の変更による発電コストの変化分から、評価期間における温暖化ガス排出量の削減に必要な排出量削減コストを計算する。この評価計算部147はまた、得られた取引量・取引価格の目標値などの排出量取引目標値24を、連携部130を通じて排出量取引システム103に渡す機能を有する。
データ登録部148は、発電機データ11から燃料購入データ17に至る基礎データや、計算条件データ31、表示画面データ32等の、比較的固定的なデータを、登録あるいは更新して記憶部110に格納する部分である。画面管理部149は、記憶部110に格納された表示画面データ32を使用して、所定の表示項目を含む所定の画面形式の表示画面をデータ出力部122に表示させる部分である。
なお、このような演算部140は、コンピュータのメインメモリとそれに記憶された排出量取引支援用として特化されたプログラム、そのプログラムによって制御されるCPU、等の組み合わせにより実現可能である。
[動作の概略]
図2は、以上のような本実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システム100の動作概略を示すフローチャートである。なお、図2中に白抜きの矢印で示すデータは、記憶部110に格納されているデータあるいは連携部130から取得したデータを示している。
この図2に示すように、排出量取引支援システム100はまず、評価期間設定部141による評価期間設定処理(S210)として、排出量取引の評価を行う期間の開始時点および終了時点を設定することにより、評価期間21を設定して記憶部110に格納する。排出量取引支援システム100は次に、データ抽出部142による個別排出原単位計算処理(S220)として、記憶部110に格納されている発電機データ11、発電計画データ13、相対取引データ15、市場取引データ16から、設定された評価期間21に運転されている全ての発電機、および評価期間21を含む全ての契約を抽出する。
排出量取引支援システム100は次に、総排出量計算部143による総排出量計算処理(S230)を行う。この総排出量計算処理(S230)においてはまず、個別電力量計算処理(S231)として、データ抽出処理(S220)で抽出したデータを用いて、評価期間21中に運転する全ての発電機毎の発電量および全ての契約毎の電力取引量を計算する。
総排出量計算処理(S230)においては、次に、個別排出量計算処理(S232)として、記憶部110に格納されている排出係数データ12から、燃料種別毎の排出係数を取得して、この排出係数から得られる発電機毎の排出原単位および契約に含まれる契約毎の排出原単位と、個別電力量計算処理(S231)で得られた発電機毎の発電量および契約毎の電力取引量とを用いて、発電機毎の排出量および契約毎の実効的な排出量を計算する。この個別排出量計算処理(S232)において、発電機毎の排出原単位の計算は、発電機データ11から得られる各発電機の燃料種別、発電効率と、排出係数データ12から取得した当該燃料種別の排出係数を用いて行われる。一方、契約毎の排出原単位は、契約内容に含まれる排出原単位がそのまま使用される。
総排出量計算処理(S230)においては、続いて、この個別排出量計算処理(S232)により得られた排出量を合計する排出量合計処理(S233)を行うことにより、評価期間に排出する総排出量22を算出して記憶部110に格納する。排出量取引支援システム100はまた、総排出量目標値設定部145による総排出量目標値設定処理(S240)として、対象電気事業者の当該評価期間における総排出量目標値23を設定し、記憶部110に格納する。
排出量取引支援システム100はまた、総排出量目標値設定部145による総排出量目標値設定処理(S240)として、対象電気事業者の当該評価期間における総排出量目標値23を設定し、記憶部110に格納する。ここで、総排出量目標値23は、前述した通り、総排出量の目標値または削減目標値である。
排出量取引支援システム100はまた、取引量目標値計算部146による取引量目標値計算処理(S250)として、対象電気事業者の評価期間における総排出量22と総排出量目標値23との差に基づき、排出量取引の売買量の目標値を計算し、取引量目標値を得る。
排出量取引支援システム100はまた、評価計算部147による評価計算処理(S260)として、取引量目標値計算処理(S250)により得られた取引量目標値と、記憶部110に格納された各種データおよび連携部130により取得した電力商品データを用いて、発電機毎の排出原単位に応じた発電機の発電量の変更と電力商品の売買を組み合わせた場合の対象電気事業者の評価期間における排出量の削減効果の評価計算を行うことで、対象電気事業者が評価期間21に売買すべき取引価格の目標値を算出する。
すなわち、この評価計算処理(S260)においては、対象電気事業者が評価期間に発電機毎の排出原単位に応じて複数の発電機の発電量を交換する形で変更した場合、あるいは、電力商品データを取得して発電機の発電量の変更と電力商品の売買を組み合わせた場合の排出量の削減効果を示す排出量削減指標値を計算することで、取引価格の目標値を算出する。そして、得られた取引量・取引価格の目標値などの排出量取引目標値24は、記憶部110に格納されると共に、連携部130を通じて排出量取引システム103に渡される。
排出量取引支援システム100はまた、取引目標値計算部147による取引目標値計算処理(S260)として、対象電気事業者の評価期間における総排出量22と総排出量目標値23との差、および評価計算部146により得られた排出量削減コストなどの排出量削減指標値に基づき、排出量取引の売買量と売買単価の目標値を計算し、排出量取引目標値24として記憶部110に格納すると共に、得られた排出量取引目標値24を、連携部130を通じて排出量取引システム103に渡す。
排出量取引支援システム100はまた、評価期間設定処理(S210)から評価計算処理(S260)に至る各処理により得られる各種の計算結果を、画面管理部149により表示画面データ32中における所定の表示形式の表示画面を用いて、インタフェース部120のデータ出力部122に表示させる結果表示処理(S270)を行う。このような結果表示処理(S270)は、各処理の終了段階などの所定の段階で、あるいは、データ入力部121により入力されるユーザからの表示要求に応じて、単一または複数の計算結果が適宜組み合わせて表示される。
排出量取引支援システム100はまた、新たに実施された電力商品購入契約または電力商品販売契約に関する市場取引データを連携部130により取得する毎(S280)に、総排出量修正部144により、総排出量修正処理(S290)として、記憶部110に格納された対象電気事業者の評価期間における総排出量22を修正する。
この総排出量修正処理(S290)において、総排出量修正部144は、新たに実施された電力商品購入契約または電力商品販売契約による評価期間における実質的な電力売買量を計算し、この実質的な電力売買量に基づき当該評価期間に発電機に要求される発電量の変化分とこの場合の温暖化ガス総排出量の変化分を計算し、得られた変化量を用いて、記憶部110に格納されている当該評価期間の総排出量22を修正する。
また、図2中では、一例として、総排出量目標値設定処理(S240)を、評価期間設定処理(S210)から総排出量計算処理(S230)に至る一連の処理(S210〜S230)と並行的に行う場合を示しているが、この総排出量目標値設定処理(S240)は、新規の設定に限らず、予め設定されて記憶部110に格納されている総排出量目標値23のデフォルト値を選択的に設定変更するか、あるいはそのまま設定値として使用する処理でもよい。
[発電量の変更と電力取引の組み合わせによる排出量削減方法とその評価方法]
以上のような本実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システム100においては、電力取引システム101と連携して市場の電力商品データを取得することで、評価計算部145による評価計算処理(S250)によって、発電機の発電量の変更と電力商品の売買を組み合わせて排出量を容易に削減でき、この場合の排出量削減効果を容易に評価計算できる。以下には、このような電力取引を利用した排出量削減方法および削減効果の評価方法の詳細とその作用効果について説明する。
まず、従来技術においては、前述した通り、評価計算処理に対応する排出量削減コストの計算にあたって、新規の発電機の増設、あるいは、既存の発電機の燃料変更や発電機交換による排出量削減を想定しており、それらの場合における排出量削減コストを計算していた。
このうち、既存の複数の発電機間における発電量の交換による排出量削減方法は、排出原単位が比較的大きい発電機の発電量を排出原単位がそれより小さい発電機に振り替えることで理論的には排出量を容易に削減可能である反面、実際上は、同一時刻に、同一系統内の発電機間でしか行うことができないため、交換する発電機の組み合わせの検討が必要となり、排出量削減コストの最適化は容易ではなかった。
これに対して、本実施形態においては、複数の発電機間における発電量の交換による排出量削減だけでなく、このような発電機の発電量の変更に、電力取引市場における電力商品の売買を組み合わせることで排出量を容易に削減可能とし、この場合の排出量削減コストなどの排出量削減指標値の評価計算を容易に行うことができる。
そして、本実施形態におけるこの電力取引を利用した排出量削減方法によれば、同一時刻に同一系統内の発電機間で発電量を交換できない場合でも、電力商品の売買を組み合わせることにより排出量削減コストなどの排出量削減指標値を容易に最適化できる。すなわち、ある時刻にある発電機で発電量を増加させる際に、この発電量を同一時刻に同一系統内の他の発電機で減少できない場合には市場で電力を売り、ある時刻に発電機で発電量を減少させる際に、この発電量を同一時刻に同一系統内の他の発電機で増加できない場合には市場で電力を購入すればよい。
図3は、このような本実施形態の排出量削減方法を示す概念図である。この図3において、発電機1は、排出原単位が比較的少ない発電機であり、発電機2は、排出原単位が発電機1より多い発電機である点、および、図中の破線は排出量削減前の元の発電スケジュール、実線は排出量削減後の運転スケジュールをそれぞれ示している点は、従来の排出量削減方法を示す図21と同様である。
これに対して、図3において図21と異なる点は、異なる時刻における発電機1と発電機2の発電量を交換することで、温暖化ガスの排出量削減を図っている点である。すなわち、ここでは、ある時刻に発電機1の発電量を増加させる一方で、別の時刻に発電機2の発電量を減少させて排出量を削減している。そして、このように発電機の発電量を変更するタイミングは異なっているが、各発電機の発電量の変更分は、各発電機の運転タイミングに応じてその発電量の増減と同量の電力商品の売買を発電機毎に個別に組み合わせることでバランスをとっている。
このように、発電機の発電量の変更分に対して、電力商品の売買を個別に組み合わせる場合には、発電量の増減と同一時刻の電力商品を発電機毎に選択するだけでよいため、発電量を変更する発電機間の運転スケジュール変更時刻を同一時刻とする必要はなく、また、発電機が同一系統に属している必要もない。したがって、発電機の発電量の変更における高い自由度が得られる。
なお、図3の例では、説明の簡略化の観点から、2台の発電機の発電量を変更する場合について示したが、3台以上の発電機の発電量を変更する場合にも、同様に、電力商品の売買を個別に組み合わせることによって、発電機間の発電量の交換による排出量削減コストなどの排出量削減指標値の評価を容易に行うことができる。
また、1台の発電機のみの発電量を変更する場合は、対象電気事業者が自社での発電量と購入電力を単純に交換する場合に相当し、この場合も、2台以上の発電機の発電量を変更する場合と同様に、排出量削減指標値の評価を容易に行うことができる。
なお、実際には、電力市場での取引状況によっては、最適な電力商品の売買が行えないという流動性リスクも存在するが、発電機間だけで発電量を交換する場合の制限に比べれば、そのような流動性リスクは極めてわずかな制限にすぎない。また、ある特定の時刻においては市場の電力商品の価格は一意に決まっているため、価格に応じた電力量の組み合わせ作業も簡略化でき、そのための計算時間も短縮できる。市場での売買は一刻を争うため、計算時間の短縮は非常に有利である。
以上のように、市場における電力取引を活用することで、排出量削減コストなどの排出量削減指標値の評価が容易になるだけでなく、発電機の発電量の変更と電力商品の売買を組み合わせるという過去になかった方法による排出量削減を容易に行うことができる。以下では、さらに、排出量削減効果に関連する発電量、発電コスト、排出量、排出削減量、排出量削減コストなどの各量の関係を示して従来技術と詳細に比較しながら、より具体的な目的に応じたより具体的な排出量削減方法について説明する。
[発電量、排出量と発電コストの関係]
図4は、説明の簡略化の観点から、3台の発電機について、発電量Vの関数として排出量Eと発電コストCを示す図である。図4において、横軸は、累計の発電量(kWh)を示しており、縦軸は、原点Oから上の部分で、累計の排出量(kg−CO2)を、原点Oから下の部分で、累計の発電コスト(¥)をそれぞれ示している。この場合、発電コストは、下向きを正としている。
図4において、線分OAおよび線分OA’は1台目の発電機1を示しており、発電コストがC1で排出量がE1である。同様に、線分ABおよび線分A’B’は2台目の発電機2を示しており、C2およびE2が発電コストおよび排出量である。線分BCおよび線分B’C’は3台目の発電機3を示しており、C3およびE3が発電コストおよび排出量である。
排出量は、基本的には発電機毎に発電量に比例する。この比例定数(kg−CO2/kWh)は、燃料の種別や発電機の効率等によって決まり、個々の発電機毎のCO2の排出原単位に相当する。図4では、発電コストを発電量の1次関数(発電量に比例)で記述しているが、発電コストは、正確には発電量に比例せず、一般には発電量の関数になる。この場合には、適当な区間を区切って直線で近似することで同様なグラフを作成できる。
この図4の場合には、発電機1の単位発電量あたりの排出量が最も小さく、発電機2、発電機3の順に単位発電量あたりの排出量が増加している。すなわち、発電機3の排出原単位が最も大きくなっている。単純に排出量を削減する場合には、発電機3の発電量を減少させる方法が、発電量に対する影響が最も小さくなるが、減少させた部分の発電量は他の方法で調達する必要があり、どの発電機の発電量を減少させるべきかの決定にあたっては、排出量取引の目的に応じた評価が必要である。
[発電機全体の排出原単位の低下]
排出量取引の目的が、例えば、対象電気事業者の発電機全体の排出原単位を低下させることであれば、この図4で個別の排出原単位(発電機毎の単位発電量あたりの排出量)が最も多い発電機(図の例では発電機3)の発電量を他の発電機と交換すればよい。どの発電機と交換しても排出原単位は低下するが、個別の排出原単位が最も小さな発電機から順に検討していけばよい。この場合、検討対象の発電機は、同じ時刻に運転される発電機となる。また、場合によっては、発電機に優先順位を付けておくことも考えられる。例えば、一つの発電機のコスト曲線を折れ線で近似した場合には、最後の折れ線から順に削減に用いるように優先順位を付けておく。
一方、運転時刻が異なる発電機の発電量の交換を考慮する場合には、市場における電力取引を利用する必要がある。図3に示したような方法で電力取引を実施すると、市場における電力取引は売買量が同量であるので、その個別の排出原単位の値は、発電機の排出原単位には影響しない。例えば、電力商品の販売と購入とで価格が異なれば、排出量削減コストは異なることになるが、発電機の排出原単位には影響しない。
そして、このような電力取引の利用は、電気事業者の発電機全体の排出原単位低下にも役立つ。すなわち、ある電気事業者が排出量枠を購入しても、自社の発電機全体の排出原単位を低下させることはできないが、市場から排出量の少ない電力商品を購入し、自社の比較的に排出量の多い発電機を停止すれば、排出量を削減しつつ自社全体の排出原単位を低下させることができる。
[発電機全体の排出量削減を目的とする排出量削減コストの計算]
電気事業者が、排出原単位の削減ではなく、排出量の絶対値の削減を目的として排出量取引を行う場合には、市場における排出量枠の価格と自社の排出量削減コストを比較する必要がある。そのためには、自社の現状での排出量削減コストの単価を計算する必要がある。この単価は排出削減量の関数であり、一般に排出削減量が大きくなるほど削減単価も大きくなる。
与えられた排出削減量において、さらに1単位の削減を行うために必要なコストを、「限界削減コスト」と呼ぶ。限界削減コストを決める発電機は、必ずしも排出原単位が最大の発電機とは限らない。
この限界削減コストの計算を行うための従来手法は、まず特定の発電機に注目し、その発電機において実施可能な何らかの対策を講じることによって排出量を削減するものである。このような特定の発電機に実施する対策として、従来は、前述したように、燃料の種類を変更したり、発電機を改造するなどの対策が考えられていた。
各発電機において、対策前の発電単価をp1, i(¥/kWh)、対策後の発電単価をp2, i(¥/kWh)とすると、各発電機におけるコスト増は、単位電力量あたりp2, i−p1, i(¥/kWh)となる。ここで、対策後の発電機の単価(p2, i)は、対策前の単価(p1, i)より高いものとしている。また、この場合、対策によって発電量は変化しないものとする。
一方、対策前の排出原単位をe1, i(kg−CO2/kWh)、対策後の排出原単位をe2, i(kg−CO2/kWh)とすると、単位電力量あたりの排出削減量は、e1, i−e2, i(kg−CO2/kWh)となる。ここで、対策後の発電機の排出原単位(e2, i)は対策前の排出原単位(e1, i)より小さいものとしている。
したがって、発電機毎の発電量を、図3と同様にV iとすると、温暖化ガス排出削減量F i(kg−CO2)および排出量削減コストD i(¥)は、次の式(5)、(6)によりそれぞれ表される。なお、図5は、図4と同様に、3台の発電機について、発電量Vの関数として排出削減量Fと排出量削減コストDを示す図である。
なお、この図5の表現では、単位削減量あたりの排出量削減コスト(削減単価)が視覚的に把握し難いことから、図6では、図5に示す3台の発電機について、発電機毎の単位削減量あたりの排出量削減コストを、横軸を排出削減量F、縦軸を排出量削減コストDとして描き直して示している。この図6に示す各線分OA,AB,BCの傾きが、各発電機の削減単価を示している。
さらに、図7は、図6に示す3台の発電機を、削減単価の小さなものから順に並べ替えて示す図である。この図7から、必要な排出削減量Fを達成する場合の限界削減コストを把握することができる。少量の削減を行う場合の排出量削減コストは小さいが、排出削減量が大きくなるにしたがって排出量削減コストは大きくなる。この図7に示す各線分OC,CA,ABの傾きがその排出削減量に対応する限界コストである。また、ある排出削減量を示す線分中の一点を原点Oと結んだ直線の傾きがその排出削減量の削減単価になる。
この図7に示すように限界削減コスト曲線を作成できれば、排出量取引を行う場合に、適切な購入価格を決定することができる。
しかし、上記のような限界削減コスト曲線の作成方法は、特定の発電機に対して発電機の燃料変更や改造などの対策を実施して排出量を削減することを仮定した方法であり、日々刻々と変化する排出量取引に対応していない。すなわち、排出量購入の必要性が生じた場合に、燃料変更や改造を即座に実施することは、実際上困難である。
また、別の従来技術としては、前述したように、発電機毎の排出原単位に応じて発電を行う発電機の発電量を交換(変更)する方法もあるが、この場合の発電量の交換は、同一時刻に同一系統内で運転されている発電機間でしか行うことができないため、発電機の交換だけで排出量削減コストを計算することは実際上容易ではない。
これに対して、本実施形態では、発電機毎の排出原単位に応じて発電を行う発電機の発電量を交換(変更)する方法と、電力取引市場における電力商品の売買を組み合わせて排出量を削減することを仮定した方法を採用しているため、排出量削減コストを容易に計算することができ、また、日々刻々と変化する排出量取引に対応した排出量削減を容易に実現できる。以下には、これらの点について説明する。
まず、排出量を削減するために、ある発電機の発電量を減少させて、代わりに、より高価な(排出原単位がより低い)発電機の発電量を増加させることを考える。この発電量を増加させる発電機の発電単価をpHとする。一方、発電量を減少させる発電機の発電単価をpL、発電機で変更する発電量をΔVとする。この場合、排出量削減前の総コストをCTOT、排出量削減後の総コストをC’TOTとすると、排出量削減後の総コストC’TOTは、次の式(7)により計算される。
したがって、排出量削減コストの単価(C’TOT−CTOT)/ΔETOTは、式(7)と前記式(4)との差から、次の式(8)により計算される。
この式(8)の目的は、排出量の大きな発電機を排出量の小さな発電機と交換したときの削減単価の値を最小にする発電機の組を決めることである。
式(8)において、発電量を増加させる発電機の有力な候補は、「市場からの購入電力」である。すなわち、電気事業者が電力を調達する個々の調達先という観点から、市場からの購入電力は、発電機と同様に扱うことができる。この場合、式(8)を最小化することは容易である。市場に売り出されている電力商品に対して、対象電気事業者の発電機を一つ一つ比較していけばよい。このような比較作業は、市場における電力購入の意思決定を行う方法論と類似であり、本実施形態のように、電力取引システムと排出量取引システムを組み合わせて用いることによって容易に実現可能である。
他方、対象電気事業者の発電機の運転スケジュールを変更して温暖化ガス排出量を削減する場合、その方法は種々あるが、いわゆる最適化問題として定式化される。すなわち、各発電機の運転上の制約を考慮しながら最適な組み合わせを探索することになる。発電機数が少ない場合には、総当り的な方法で最適な組み合わせを探すことも可能である。発電機の数が増加していくと場合の数が増加するため、計算に要する時間も長くなるが、現在の計算機の能力を用いた場合、100万通り程度の組み合わせであれば、現実的に支障ない計算時間で評価可能である。また、場合によっては、動的計画法などを用いることもできる。
前述したように、従来技術では、発電量の交換は、同一時刻に同一系統内で運転される発電機の組み合わせしか考慮することができなかったが、本実施形態においては、電力取引を活用することによって、異なる時刻に別系統内で運転される発電機間についても、発電量を交換可能である。
以下には、一例として、2台の発電機間における発電量の交換方法について具体的に説明する。
前記式(7)において、pH<pLの場合、排出量削減コストはマイナスになる。すなわち、排出量を削減した場合に発電コストも減少することになる。しかし、この状況は、高価な発電機に比べて、安価な発電機の排出量が少ないことになってしまい、通常あり得ない。仮に、このような発電機の組み合わせがありうるのであれば、排出量枠を議論する以前に、前者の高価で排出量も多い発電機が、後者の安価で排出量の少ない発電機に交換されているはずである。
そこで、以下では、このような通常あり得ない状況を除外するために、pH≧pLと仮定する。また、ΔVは発電機の組が決まれば排出量の削減目標から容易に計算することができる。
排出量をΔETOTだけ減らすのに必要な電力量ΔVにもよるが、上記の排出量削減コストの単価は、概して、pHとpLが近いほど小さくなる。もし、pHとpLが等しく、単位発電量あたりの排出量が異なる発電機が存在すれば、これらを交換することによってコスト0で排出量を削減することができる。これは求める組み合わせである。
一般には、各発電機のpHΔVを計算し、これらを小さい順に並べ、値の近いものから採用していけばよい。従来の方法では、運転時刻を考慮する必要があったが、本実施形態では、電力取引を用いることによって運転時刻は考慮する必要がない。ただし、各発電機には発電量の制約が存在するので、この制約にかかる場合には、制約を満たす範囲で交換し、残りの量は、次にコストが近いもの同士を交換すればよい。
なお、以上の方法は、2台の発電機のみを考慮した場合である。一方、2台の発電機を1台の発電機で置き換える(3台の発電機を用いる)場合の排出量削減コストは、pLΔVの代わりに、pL1ΔV1とpL2ΔV2を用いて、次の式(9)で計算される。ただし、pL≧pL2≧pL1とする。
また、ΔVは、次の式(10)で表される。
この場合、式(9)から式(8)を差し引くと、次の式(11)が得られる。
この式(11)は、常に非負の値をとる。すなわち、3台の発電機の交換に比べて、2台の発電機を交換する方が、コストが小さくなることがわかる。したがって、まず2台の発電機の交換を考慮し、制約が生じた場合には残りの排出削減量に関して、他の3台目の発電機を考慮すればよい。
本実施形態においては、以上のような方法で、与えられた排出量を削減するための最小の排出量削減コストを求めることができる。そして、得られた最小の排出量削減コストを、市場における排出量枠の価格と比較することにより、排出量枠を購入するか否かを容易に決定することができる。
[電力商品を利用して排出量取引の目標値を得る場合の具体例]
図8は、本実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システム100を用いた具体的な排出量取引支援の一例として、排出量商品の購入可能性を検討する目的で、電力商品を用いて排出量取引の目標値を得る場合における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
この図8に示すように、排出量取引支援システム100は、連携部130を通じて排出量取引システムから、市場で売りに出されている排出量商品の量、価格、割り当て時期などに関する排出量商品データを取得した場合に、対象電気事業者によるこの排出量商品の購入可能性を検討するために、以下のような流れで処理を行う。
まず、評価期間設定部141による評価期間設定処理(S810)、データ抽出部142によるデータ抽出処理(S820)、および総排出量計算部144による総排出量計算処理(S830)を順次行う点、および総排出量目標値設定部145による総排出量目標値設定処理(S840)を行う点は、図2について説明した通りである。なお、図8において、総排出量計算処理(S830)の処理内容は、図2における総排出量計算処理(S230)と同様であるため、定義済の処理として、一つのブロックで簡略に示している。
この図8においては、取引量目標値計算部146による取引量目標値計算処理(S850)と評価計算部147による評価計算処理(S860)に関する記載が、図2と以下の点で異なっている。
まず、取引量目標値計算部146による取引量目標値計算処理(S850)においては、対象電気事業者の評価期間における総排出量22と総排出量目標値23との差に基づき、排出量の取引量の目標値を計算するが、この例では、排出量商品の購入可能性を目的としているため、当該排出量商品について購入量の目標値を計算することになる。
また、評価計算部146による評価計算処理(S860)においてはまず、連携部130を通じて電力取引システム101から電力商品に関する電力商品データを取得する電力商品データ取得処理(S861)を行う。次に、総発電コスト計算処理(S862)として、この電力商品の購入により不要になる発電量のうち、評価期間21に含まれる発電量を減少させた場合の総排出量と総発電コストを計算する。続いて、排出量削減効果計算処理(S863)として、当該電力商品の購入の有無における総排出量の差と総発電コストの差を計算して排出削減量と排出量削減コストを求める。
さらに、取引目標値計算処理(S864)として、排出量削減コストと排出削減量から、前者を後者で除する計算を行い、得られた値を、購入対象の排出量商品の購入価格目標値とすることにより、前段の取引量目標値計算処理(S850)で得られた購入量目標値と組み合わせて、排出量取引目標値24とする。
また、評価期間設定処理(S810)から評価計算処理(S860)に至る各処理により得られる各種の計算結果を、画面管理部149により表示画面データ32中における所定の表示形式の表示画面を用いて、インタフェース部120のデータ出力部122に表示させる結果表示処理(S870)を行う点は、図2の結果表示処理(S270)と同様である。
[電力商品を利用して排出量の削減単価を評価計算する場合の具体例]
図9は、本実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システム100の評価計算部147による具体的な評価計算処理の一例として、特に、排出量の削減単価が最小となる電力商品と発電機の組合せを探索することで排出量の削減単価を計算するアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。
この図9に示すように、評価計算部はまず、1つの電力商品(価格pM、排出原単位eM)を選択して(S901)、次に、選択した電力商品の受渡し時期に運転中の発電機(発電量V1、発電単価p1、排出原単位e1)を1つ選択する(S902)。そして、単位削減量あたりの電力購入量δv(δv=1/(e1−eM))を計算して(S903)、単位削減量あたりのコスト(単位削減コスト)δc(δc=(p M −p1δv)を計算し(S904)、現在選択中の発電機が、当該時期に運転中の発電機のうち、単位削減コストδcが最小の発電機であるか否かを判定する(S905)。現在選択中の発電機が、当該時期に運転中の発電機のうち、単位削減コストδcが最小の発電機でない場合(S905のNO)には、発電機の選択から単位削減コストδcの最小判定までの一連の処理(S902〜S905)を繰り返す。
単位削減コストδcが最小の発電機(S905のYES)を検出した時点で、総排出量の削減目標値ΔEから必要な電力購入量ΔV(ΔV=ΔE*δv)を計算し(S906)、当該発電機(単位削減コストが最小の発電機)で総排出量の削減目標値ΔEの削減が可能か否かを判定する。当該発電機で総排出量の削減目標値ΔEの削減が可でない場合(S907のNO)には、単位削減コストδcが次に小さな発電機(初回は2番目に小さな発電機)を追加して(S908)、発電機の選択から単位削減コストδcの最小判定(この場合は2番目に小さいかの判定)までの一連の処理(S902〜S905)を繰り返し、単位削減コストδcが最小となる発電機群(2回目は、最小の発電機と2番目に小さな発電機の組合せ)を探索する。
単位削減コストδcが最小となる発電機または発電機群を検出した(S905のYES)時点で、総排出量の削減目標値ΔEから必要な電力購入量ΔVを計算し(S906)、単位削減コストδcが最小の発電機群(最小の発電機および2番目に小さな発電機)で総排出量の削減目標値ΔEの削減が可能か否かを判定する(S907)。この場合に、削減不可であれば(S907のNO)、さらに、単位削減コストδcに基づき、その値が小さな発電機から順に追加する形で発電機の選択から削減目標値の削減可能性判定までの一連の処理(S902〜S907)を繰り返すことになる。
そして、単位削減コストδcが最小の発電機または発電機群(最小の発電機からn番目に小さな発電機までのn台の発電機)で総排出量の削減目標値ΔEの削減が可能である場合(S907のYES)には、その場合の排出量削減コストΔC(ΔC=δc*ΔE)を計算し(S909)、現在選択中の電力商品が削減単価(ΔC/ΔE)を最小にする電力商品であるか否かを判定する(S910)。現在選択中の電力商品が削減単価(ΔC/ΔE)を最小にする電力商品でない場合(S910のNO)には、次の電力商品を選択し(S901)、新たに選択した電力商品について、後続の一連の処理(S902〜S910)を繰り返す。
最終的に、現在選択中の電力商品が削減単価(ΔC/ΔE)を最小にする電力商品である場合(S910のYES)には、この場合の電力商品と発電機の組合せによる削減単価(ΔC/ΔE)が、目的の最小の削減単価(S911)であり、この削減単価(ΔC/ΔE)が排出量の購入価格の目標値になる。
[画面表示例]
図10〜図20は、本実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システム100により表示される具体的な画面表示例を示す図である。これらの図10〜図20に示す画面は、基本的に、画面管理部149により、記憶部110に格納された表示画面データ32を使用してデータ出力部122に表示される。以下には、図面を参照しながら、各画面表示例について説明する。
図10は、メイン画面1000の画面表示例を示す図である。この図10に示すメイン画面1000には、操作ボタンとして、発電スケジュール表示ボタン1001、排出量計算ボタン1002、取引一覧ボタン1003、期間設定ボタン1004、発電機登録ボタン1005、CO2排出係数設定ボタン1006、排出量取引システム起動ボタン1007、電力取引システム起動ボタン1008、終了ボタン1009が配置されている。これらの操作ボタン1001〜1009によって表示される画面は次の通りである。
ここで、発電スケジュール表示ボタン1001は、発電機の運転スケジュールを表示する操作ボタンであり、ユーザは、この発電スケジュール表示ボタン1001を操作することで、発電機の運転状況を確認できる。なお、運転スケジュールの表示にあたっては、記憶部110に格納された発電機データ11および発電計画データ13などが使用される。
排出量計算ボタン1002は、総排出量の評価画面を表示する操作ボタンであり、ユーザは、この排出量計算ボタン1002を操作することで、一定の評価期間における総排出量やそれから導出された排出利用取引目標値などのデータを確認できる。すなわち、排出量取引支援システム100の演算部140による一連の処理によって得られて記憶部110に格納された排出量取引支援用の各種のデータが表示される。
取引一覧ボタン1003は、実施された電力取引を一覧表示する操作ボタンであり、ユーザは、この取引一覧ボタン1003を操作することで、電力取引の状況を確認できる。なお、電力取引の一覧表示にあたっては、記憶部110に格納された相対取引データ15および市場取引データが使用される。
期間設定ボタン1004は、評価期間の設定画面を表示する操作ボタンであり、ユーザは、この期間設定ボタン1004を操作することで、評価期間の設定画面を表示させることができ、また、この設定画面上で評価期間の開始時点および終了時点の入力操作を行うことで、評価期間を設定できる。すなわち、ユーザの入力操作に応じて、評価期間設定部141により評価期間21の設定が行われ、記憶部110に格納される。
発電機登録ボタン1005は、発電機データの登録画面を表示する操作ボタンであり、ユーザは、この発電機登録ボタン1005を操作することで、発電機データの登録画面を表示させることができる。CO2排出係数設定ボタン1006は、CO2排出係数データの登録画面を表示する操作ボタンであり、ユーザは、このCO2排出係数設定ボタン1006を操作することで、CO2排出係数データの登録画面を表示させることができる。
また、排出量取引システム起動ボタン1007および電力取引システム起動ボタン1008は、排出量取引支援システム100と連携している排出量取引システム103を起動させる操作ボタンであり、終了ボタン1009は、排出量取引支援システム100を終了させる操作ボタンである。
図11は、評価計算結果表示画面1100の画面表示例を示す図である。この図11に示す評価計算結果表示画面1100の上部には、評価期間の開始日および終了日を示す開始日表示欄1101および終了日表示欄1102、現在の発電計画における評価期間中の総排出量、排出量目標値、排出量の取引目標値等を表示する排出量表示領域1103、および、電力市場で現在売買されている電力商品のうち、評価期間を含む電力商品を表示する電力商品表示領域1104が配置されている。
また、評価計算結果表示画面1100の下部には、発電量および電力取引の電力量を示す電力量表示領域1105、排出原単位を示す排出原単位表示領域1106、および削減コストを示す削減コスト表示領域1107が配置されている。
さらに、電力商品表示領域1104の右端には、選択チェックボックス1108が設けられており、画面下部に設けられた再計算ボタン1109と共に、電力商品の選択による再計算を実現するようになっている。すなわち、ユーザが任意の電力商品を選択チェックボックス1105で選び、再計算ボタン1106を操作すると、評価計算部147により、総排出量やその取引目標値等が再計算され、表示が更新される。この場合、ユーザは、任意の電力商品を選択するだけで、当該電力商品の取引を行った場合の総排出量やその取引目標値等を画面上で確認することができるため、電力商品の取引を利用した排出量取引の検討を容易に行うことができる。
なお、評価計算部147による再計算としては、例えば、図8に示すような電力商品を用いた評価計算処理(S860)により、当該評価期間における総発電コストと総排出量の変化分が計算され、得られた変化分を排出量削減コストおよび排出削減量として、評価期間における排出量取引の削減単価が計算されるなどの計算が行われる。
図12は、CO2排出係数データの登録画面1200の画面表示例を示す図である。このCO2排出係数データの登録画面1200に示すように、CO2排出係数データは、燃料種別毎に、当該燃料種別の単位、発熱量と、CO2排出係数を対応付けたデータであり、これらの値は、環境省のガイドライン等の既存データから容易に入手可能である。
ユーザは、このCO2排出係数データの登録画面1200上で、新規データの登録や登録済データの修正などの各種の入力操作を行うことで、排出係数データ12を登録・更新できる。すなわち、ユーザの入力操作に応じて、データ登録部148により排出係数データ12の登録・更新が行われ、記憶部110に格納される。
図13は、発電機データの登録画面1300の画面表示例を示す図である。この発電機データの登録画面1300に示すように、発電機データは、発電機毎に各種のパラメータを対応付けたデータであり、ユーザは、この発電機データの登録画面1300上で燃料種別や効率等のパラメータについて登録や修正などの各種の入力操作を行うことで、発電機データ11をパラメータ毎に登録・更新できる。すなわち、ユーザの入力操作に応じて、データ登録部148により発電機データ11の登録・更新が行われ、記憶部110に格納される。
この発電機データの登録画面1300においては、さらに、画面下部に詳細ボタン1301が配置されており、ユーザは、画面上で任意の発電機を選択し、この詳細ボタン1301を操作することによって、選択した発電機について発電機詳細データの登録画面を表示させることができる。
図14は、図13に示す発電機データの登録画面1300上で、詳細ボタン1301が操作された場合に表示される発電機詳細データの表示画面1400の画面表示例を示す図である。ユーザは、画面上に示された詳細データについても、各種の入力操作を行うことで、登録・更新できる。
図15は、評価期間が複数年に及ぶ場合に表示される発電機複数年次詳細データの表示画面1500の画面表示例を示す図である。すなわち、評価期間が複数年に及ぶ場合には、この発電機複数年次詳細データの表示画面1500に示すように、発電機の詳細データを複数年に亘って表示してもよい。このような複数年次表示を行うことにより、ユーザは、発電機詳細データの経時的な変化を容易に確認することができる。
図16と図17は、発電機毎の排出量表示画面1600の画面表示例を示す図である。ここで、図16と図17は、同一の画面であるが、表示パラメータが多いために、異なるパラメータをそれぞれ表示した場合を示している。すなわち、図16においては、ユニット名1601と、評価期間中の総電力量1602、燃料種別1603、燃料の熱量1604、発電機の発電効率1605、評価期間中の総発生熱量1606、燃料のCO2排出係数1607、等のパラメータが示されている。一方、図17においては、ユニット名1601と、評価期間中の総CO2排出量1612、個別の発電機の原単位1613、燃料単価1614、総燃料使用量1615、発電コスト1616、発電原価1617、等のパラメータが示されている。
なお、図16と図17においては、さらに、画面下部にグラフ表示ボタン1621が配置されており、ユーザは、画面上で任意のパラメータを選択し、このグラフ表示ボタン1621を操作することによって、選択したパラメータについてグラフ表示することもできる。
図18〜図20は、図16と図17に示した発電機毎の排出量表示画面1600中の複数のパラメータをそれぞれグラフ表示した場合の画面表示例を示す図である。すなわち、図18〜図20は、いずれもユニット名を横軸とし、図18では電力量を縦軸とし、図19では排出量を縦軸とし、図20では排出原単位を縦軸として、それぞれグラフ表示したものである。
このようなグラフ表示を行うことにより、ユーザは、多数の発電機における各パラメータ値の状況を容易に把握可能であるため、排出量取引の検討をより容易に行うことができる。
[効果]
以上のように、本実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システムは、電力取引システムと連携させたものであり、それにより可能となった電力取引を利用した排出量削減や、電力取引を反映させたデータ更新によって、日々刻々と変化する排出量取引を迅速かつ的確に支援することができる。以下には、このような本実施形態の効果について説明する。
第一に、ある発電機の発電量を減少させて他の発電機の発電量を増加させるという発電量交換方法で温暖化ガスの排出量を削減する場合、発電量の変更に、電力商品の取引を組み合わせることによって、排出量削減のために発電量を変更する発電機の選択の自由度が大幅に増大する。
すなわち、本実施形態とは異なり、電力商品の取引を組み合わせずに発電機間で発電量を交換する場合、発電量を交換する複数の発電機は、同一系統内の同一時刻に運転する発電機に限定されてしまう。これに対して、本実施形態においては、電力商品の取引を組み合わせたことにより、そのような限定なしに、多数の発電機の中から排出量削減のために複数の発電機を自由に組み合わせることが可能となり、その場合の排出量削減効果についても容易に評価計算可能である。
第二に、市場で売買されている電力商品は、地球温暖化ガスの排出量と関連性があるため、その価格を利用することにより、極めて容易に適切な排出量取引価格が評価できる。
例えば、卸電力取引所で取引される電力(卸電力)を用いて発電に代えた場合、排出量枠に相当する価格は織り込み済みと考えられるので、価格によっては自社の発電機を停止して卸電力を購入することによって排出量を削減することができる。
なお、市場で取引される電力商品にどのような比率で排出量相当価格が反映されるかは現状では決まっていないが、例えば、特許文献3に記載されているように、全電源平均の排出係数を用いる方法や、実際に発電された発電機の燃料の種類による方法、あるいは排出量相当額は含めない方法等が考えられる。
これらの方法のうち、全電源平均の排出係数や燃料の種類による方法を採用した場合には、温暖化ガスの排出量を無視した電力取引価格と市場における電力価格の差から、市場参加者が妥当と考える排出量取引価格が想定できる。排出量相当額を含めない方法を採用した場合においても、電気事業者が自社の発電機で発電した場合のコストと市場価格の差から、自社にとっての温暖化ガス排出量の適正取引価格が評価できる。
この仕組みを金融市場との類似性において説明すると、配当付の株式やクーポン付の債券の性質と対応付けることができる。すなわち、電力商品そのものが株式や債券に相当し、排出量枠に相当する価値が配当やクーポンにあたる(ただし、排出量枠に相当する価値はマイナスである)。金融市場では、配当やクーポンの価値は株価や債券価格に自動的に反映される。これらと同様に、電力商品に排出量枠が必須のものであれば、その市場価格に対して適正な排出量枠の価格が、市場原理を通じて自動的に織り込まれていくはずである。
例えば、排出量枠の購入が不要な電力商品の市場価格は、排出量枠の購入が必要な電力商品に比べて排出量枠の価格の分だけ高く取引される。理論的には、この差額は市場を通じて自動的に調整され、その金額は市場参加者が妥当と考える排出量枠の価格に近くなる。したがって、排出量取引を行う場合には、市場における電力価格を参考にすることは必須とも言える。
第三に、電気事業者は、卸電力市場等で電力取引を行った場合に、この電力取引およびそれに伴う発電機の発電量の変更内容を、温暖化ガス総排出量の修正を通じて、排出量取引の目標値に迅速に反映できる。その結果、無駄な排出量枠を購入するなどの不都合を防止できるだけでなく、排出量枠の市場価格を注視しながら効果的なタイミングで売買することが可能になる。
第四に、電力商品と排出量枠を組み合わせた商品を開発することが可能になる。すなわち、一般の電力需要家が電力を購入した場合には、排出量枠も必要とする場合があるが、このような場合に、電力商品と排出量枠を別々に購入するよりも、組み合わせて購入した方が都合がよい。なお、電力商品と排出量枠を組み合わせた商品の販売価格は、例えば、排出量削減コストを排出量枠に相当する価格とし、この排出量枠に相当する価格と発電コストとの和に基づいて決定すればよい。
他の重要な例としては、環境負荷の小さな電力が大きな競争力を持つ場合である。最近では、地球環境に対する意識の高まりに伴い、多少コストが高くとも環境負荷の小さな電力を選択的に購入しようとする傾向が高まりつつある。したがって、電力を販売する電気事業者側も、自社の個々の電力契約に対応するCO2排出量を把握しておくことが必要になる。
これまでは、特に、一般の電気事業者(通常の電力会社)においては、販売する電力がどの発電機で生産されたかを意識しない場合が多かった。しかし、市場での電力取引においては、各電力契約の発電機を特定することが普通である。そのため、本実施形態のように、電力取引システムと連携させた排出量取引システムを使用することで、電気事業者が、自社の電源を総合的に管理し、各電源の排出量から個々の契約の排出量を割り当てることも可能になる。このような管理を行うことによって初めて、環境負荷の小さな電力商品を提案することが可能になる。
[他の実施形態]
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他にも多種多様な変形例が実施可能である。例えば、図面に示したシステム構成やデータ構成、フローチャートは、一例にすぎず、具体的な構成、動作手順や各処理の詳細などは適宜選択可能である。
本発明を適用した一つの実施形態に係る排出量取引支援システムを示すブロック図。 本発明の実施形態に係る排出量取引支援システムの動作概略を示すフローチャート。 本発明の実施形態による排出量削減削減方法を示す概念図。 3台の発電機について、発電量の関数として排出量と発電コストを排出原単位順に示す図。 3台の発電機について、発電量の関数として排出削減量と排出量削減コストを示す図。 図5に示す3台の発電機について、発電機毎の単位削減量あたりの排出量削減コストを、横軸を排出削減量、縦軸を排出量削減コストとして描き直して示す図。 図6に示す3台の発電機を、削減単価の小さなものから順に並べ替えて示す図。 本発明の実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システムにより、排出量商品の購入可能性を検討する目的で、電力商品を用いて排出量取引の目標値を得る場合における処理の流れの一例を示すフローチャート。 本発明の実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システムの評価計算部により、排出量の削減単価が最小となる電力商品と発電機の組合せを探索することで排出量の削減単価を計算するアルゴリズムの一例を示すフローチャート。 本発明の実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システムにより表示されるメイン画面の画面表示例を示す図。 本発明の実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システムにより表示される評価計算結果表示画面の画面表示例を示す図。 本発明の実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システムにより表示されるCO2排出係数データの登録画面の画面表示例を示す図。 本発明の実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システムにより表示される発電機データの登録画面の画面表示例を示す図。 本発明の実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システムにより表示される発電機詳細データの表示画面の画面表示例を示す図。 本発明の実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システムにより表示される発電機複数年次詳細データの表示画面の画面表示例を示す図。 本発明の実施形態に係る温暖化ガス排出量取引支援システムにより表示される発電機毎の排出量表示画面の画面表示例を示す図。 図16に示す発電機毎の排出量表示画面において、異なるパラメータを表示した場合の画面表示例を示す図。 図16と図17に示した発電機毎の排出量表示画面中の電力量をグラフ表示した場合の画面表示例を示す図。 図16と図17に示した発電機毎の排出量表示画面中の排出量をグラフ表示した場合の画面表示例を示す図。 図16と図17に示した発電機毎の排出量表示画面中の排出原単位をグラフ表示した場合の画面表示例を示す図。 従来の排出量削減方法の一例を示す概念図。
符号の説明
11…発電機データ
12…排出係数データ
13…発電計画データ
14…需要予測データ
15…相対取引データ
16…市場取引データ
17…燃料購入データ
21…評価期間
22…総排出量
23…総排出量目標値
24…排出量取引目標値
31…計算条件データ
32…表示画面データ
100…排出量取引支援システム
101…電力取引システム
102…燃料取引システム
103…排出量取引システム
110…記憶部
120…インタフェース部
121…データ入力部
122…データ出力部
130…連携部
140…演算部
141…評価期間設定部
142…データ抽出部
143…総排出量計算部
144…総排出量修正部
145…総排出量目標値設定部
146…取引量目標値計算部
147…評価計算部
148…データ登録部
149…画面管理部

Claims (10)

  1. 発電を行う電気事業者を対象として温暖化ガス排出量取引を支援する温暖化ガス排出量取引支援システムにおいて、
    対象電気事業者の発電機毎の燃料種別、発電効率に関する発電機データ、燃料種別毎の温暖化ガス排出係数に関する排出係数データ、対象電気事業者の発電機による発電計画に関する発電計画データ、電力取引所を通じて実施された電力商品購入契約または電力商品販売契約に関する市場取引データ、他の電気事業者との相対による電力購入契約および他の電気事業者あるいは需要家との相対による電力販売契約に関する相対取引データを格納する記憶手段と、
    データの入力および結果の出力を行うインタフェース手段と、
    電力取引システムと連携することで、電力取引所を通じて売買される電力商品に関する電力商品データおよび実施された電力商品購入契約または電力商品販売契約に関する市場取引データを取得する連携手段と、
    対象電気事業者の温暖化ガス排出量取引の対象となる将来の評価期間を設定する評価期間設定手段と、
    前記記憶手段に格納された前記発電機データと前記排出係数データから得られる発電機毎の単位電力量あたりの温暖化ガス排出量と、前記記憶手段に格納された前記市場取引データおよび前記相対取引データに含まれる各契約とその単位電力量あたりの温暖化ガス排出量、および前記発電計画データに含まれる発電計画を用いて、対象電気事業者が前記評価期間に排出する温暖化ガス総排出量を計算して前記記憶手段に記憶する総排出量計算手段と、
    新たに実施された電力商品購入契約または電力商品販売契約に関する市場取引データを前記連携手段により取得する毎に、前記記憶手段に格納された対象電気事業者の前記評価期間における温暖化ガス総排出量を修正する総排出量修正手段と、
    対象電気事業者の前記評価期間における温暖化ガス総排出量の目標値または削減目標値を設定する総排出量目標値設定手段と、
    対象電気事業者の前記評価期間における前記温暖化ガス総排出量とその目標値または削減目標値との差に基づき、対象電気事業者が前記評価期間に購入あるいは販売すべき温暖化ガス排出量取引の売買量の目標値を計算する取引量目標値計算手段と、
    前記取引量目標値計算手段により得られた温暖化ガス排出量取引の売買量の目標値と、前記記憶手段に格納された各種データおよび前記連携手段により取得した電力商品データを用いて、発電機毎の単位電力量あたりの温暖化ガス排出量に応じた発電機の発電量の変更と電力商品の売買を組み合わせた場合の対象電気事業者の前記評価期間における温暖化ガス排出量の削減効果の評価計算を行うことで、対象電気事業者が前記評価期間に購入あるいは販売すべき温暖化ガス排出量取引の売買価格の目標値を算出する評価計算手段
    を有することを特徴とする温暖化ガス排出量取引支援システム。
  2. 前記総排出量修正手段は、
    前記新たに実施された電力商品購入契約または電力商品販売契約による前記評価期間における実質的な電力売買量を計算し、この実質的な電力売買量に基づき前記評価期間に発電機に要求される発電量の変化分とこの場合の温暖化ガス総排出量の変化分を計算して、前記記憶手段に格納された前記評価期間における温暖化ガス総排出量を修正するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の温暖化ガス排出量取引支援システム。
  3. 前記評価計算手段は、
    対象電気事業者が前記評価期間に発電機毎の単位電力量あたりの温暖化ガス排出量に応じて複数の発電機の発電量を交換する形で変更した場合、あるいは、前記電力商品データを取得して発電機の発電量の変更と電力商品の売買を組み合わせた場合の温暖化ガス排出量の削減効果を示す排出量削減指標値を計算するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温暖化ガス排出量取引支援システム。
  4. 前記評価計算手段は、
    前記個別排出原単位計算手段により得られた発電機毎の単位電力量あたりの温暖化ガス排出量に基づき、当該量が他の発電機に比べて大きい第1の発電機の発電量を減少させ、当該量が他の発電機に比べて小さい第2の発電機の発電量を増加させる場合に、これらの第1、第2の発電機の運転タイミングが異なる場合には、各発電機の運転タイミングに応じてその発電量の増減と同量の電力商品の売買を発電機毎に個別に組み合わせた場合の温暖化ガス排出量の削減効果を示す排出量削減指標値を計算するように構成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の温暖化ガス排出量取引支援システム。
  5. 前記評価計算手段は、
    前記排出量削減指標値として、前記評価期間における発電機の発電量の変更による温暖化ガス排出量の削減に必要な排出量削減コストを計算するように構成されている
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の温暖化ガス排出量取引支援システム。
  6. 前記評価計算手段は、
    前記評価期間における排出量削減コストと、それに対応する温暖化ガス排出量の削減量に基づいて、前記評価期間における温暖化ガス排出量取引の削減単価を計算するように構成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の温暖化ガス排出量取引支援システム。
  7. 前記評価計算手段は、
    前記連携手段により取得された前記電力商品データに含まれる購入可能な電力商品および対象電気事業者が販売可能な電力商品を含む電力商品の中から、前記インタフェース手段により入力されるユーザの指示または予め設定された選択条件にしたがって一つ以上の電力商品が選択された場合に、対象電気事業者の前記評価期間における総発電コストと温暖化ガス総排出量の変化分を計算し、得られた変化分を排出量削減コストおよび排出削減量として、前記評価期間における温暖化ガス排出量取引の削減単価を計算するように構成されている
    ことを特徴とする請求項6に記載の温暖化ガス排出量取引支援システム。
  8. 前記評価計算手段は、得られた排出量削減コストを排出量枠に相当する価格とし、この排出量枠に相当する価格と発電コストとの和に基づいて、電力商品と排出量枠を組み合わせた商品の販売価格を決定するように構成されている
    ことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の温暖化ガス排出量取引支援システム。
  9. 発電を行う電気事業者を対象として温暖化ガス排出量取引を支援する温暖化ガス排出量取引支援方法において、
    対象電気事業者の発電機毎の燃料種別、発電効率に関する発電機データ、燃料種別毎の温暖化ガス排出係数に関する排出係数データ、対象電気事業者の発電機による発電計画に関する発電計画データ、電力取引所を通じて実施された電力商品購入契約または電力商品販売契約に関する市場取引データ、他の電気事業者との相対による電力購入契約および他の電気事業者あるいは需要家との相対による電力販売契約に関する相対取引データを格納する記憶手段と、
    データの入力および結果の出力を行うインタフェース手段と、
    電力取引システムと連携することで、電力取引所を通じて売買される電力商品に関する電力商品データおよび実施された電力商品購入契約または電力商品販売契約に関する市場取引データを取得する連携手段と、
    温暖化ガス排出量取引支援用の計算を行う演算手段を用いて、
    前記演算手段により、
    対象電気事業者の温暖化ガス排出量取引の対象となる将来の評価期間を設定する評価期間設定ステップと、
    前記記憶手段に格納された前記発電機データと前記排出係数データから得られる発電機毎の単位電力量あたりの温暖化ガス排出量と、前記記憶手段に格納された前記市場取引データおよび前記相対取引データに含まれる各契約とその単位電力量あたりの温暖化ガス排出量、および前記発電計画データに含まれる発電計画を用いて、対象電気事業者が前記評価期間に排出する温暖化ガス総排出量を計算して前記記憶手段に記憶する総排出量計算ステップと、
    新たに実施された電力商品購入契約または電力商品販売契約に関する市場取引データを前記連携手段により取得する毎に、前記記憶手段に格納された対象電気事業者の前記評価期間における温暖化ガス総排出量を修正する総排出量修正ステップと、
    対象電気事業者の前記評価期間における温暖化ガス総排出量の目標値または削減目標値を設定する総排出量目標値設定ステップと、
    対象電気事業者の前記評価期間における前記温暖化ガス総排出量とその目標値または削減目標値との差に基づき、対象電気事業者が前記評価期間に購入あるいは販売すべき温暖化ガス排出量取引の売買量の目標値を計算する取引量目標値計算ステップと、
    前記取引量目標値計算ステップにより得られた温暖化ガス排出量取引の売買量の目標値と、前記記憶手段に格納された各種データおよび前記連携手段により取得した電力商品データを用いて、発電機毎の単位電力量あたりの温暖化ガス排出量に応じた発電機の発電量の変更と電力商品の売買を組み合わせた場合の対象電気事業者の前記評価期間における温暖化ガス排出量の削減効果の評価計算を行うことで、対象電気事業者が前記評価期間に購入あるいは販売すべき温暖化ガス排出量取引の売買価格の目標値を算出する評価計算ステップ
    を有することを特徴とする温暖化ガス排出量取引支援方法。
  10. コンピュータを利用して、発電を行う電気事業者を対象として温暖化ガス排出量取引を支援する温暖化ガス排出量取引支援プログラムにおいて、
    前記コンピュータが、
    対象電気事業者の発電機毎の燃料種別、発電効率に関する発電機データ、燃料種別毎の温暖化ガス排出係数に関する排出係数データ、対象電気事業者の発電機による発電計画に関する発電計画データ、電力取引所を通じて実施された電力商品購入契約または電力商品販売契約に関する市場取引データ、他の電気事業者との相対による電力購入契約および他の電気事業者あるいは需要家との相対による電力販売契約に関する相対取引データを格納する記憶手段と、
    データの入力および結果の出力を行うインタフェース手段と、
    電力取引システムと連携することで、電力取引所を通じて売買される電力商品に関する電力商品データおよび実施された電力商品購入契約または電力商品販売契約に関する市場取引データを取得する連携手段
    を有する場合に、このコンピュータに、
    対象電気事業者の温暖化ガス排出量取引の対象となる将来の評価期間を設定する評価期間設定機能と、
    前記記憶手段に格納された前記発電機データと前記排出係数データから得られる発電機毎の単位電力量あたりの温暖化ガス排出量と、前記記憶手段に格納された前記市場取引データおよび前記相対取引データに含まれる各契約とその単位電力量あたりの温暖化ガス排出量、および前記発電計画データに含まれる発電計画を用いて、対象電気事業者が前記評価期間に排出する温暖化ガス総排出量を計算して前記記憶手段に記憶する総排出量計算機能と、
    新たに実施された電力商品購入契約または電力商品販売契約に関する市場取引データを前記連携手段により取得する毎に、前記記憶手段に格納された対象電気事業者の前記評価期間における温暖化ガス総排出量を修正する総排出量修正機能と、
    対象電気事業者の前記評価期間における温暖化ガス総排出量の目標値または削減目標値を設定する総排出量目標値設定機能と、
    対象電気事業者の前記評価期間における前記温暖化ガス総排出量とその目標値または削減目標値との差に基づき、対象電気事業者が前記評価期間に購入あるいは販売すべき温暖化ガス排出量取引の売買量の目標値を計算する取引量目標値計算機能と、
    前記取引量目標値計算機能により得られた温暖化ガス排出量取引の売買量の目標値と、前記記憶手段に格納された各種データおよび前記連携手段により取得した電力商品データを用いて、発電機毎の単位電力量あたりの温暖化ガス排出量に応じた発電機の発電量の変更と電力商品の売買を組み合わせた場合の対象電気事業者の前記評価期間における温暖化ガス排出量の削減効果の評価計算を行うことで、対象電気事業者が前記評価期間に購入あるいは販売すべき温暖化ガス排出量取引の売買価格の目標値を算出する評価計算機能
    を実現させることを特徴とする温暖化ガス排出量取引支援プログラム。
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